JPH0614124B2 - 合成樹脂光伝送体の製造方法 - Google Patents

合成樹脂光伝送体の製造方法

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JPH0614124B2
JPH0614124B2 JP58181464A JP18146483A JPH0614124B2 JP H0614124 B2 JPH0614124 B2 JP H0614124B2 JP 58181464 A JP58181464 A JP 58181464A JP 18146483 A JP18146483 A JP 18146483A JP H0614124 B2 JPH0614124 B2 JP H0614124B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は屈折率分布を有する合成樹脂光伝送体を製造す
る方法に関する。
光伝送体として、中心軸からの距離の二乗に比例して減
少する屈折率の分布を有する透明棒状体が知られてい
る。この透明棒状体は光線入出射面が平行平面であって
も凸レンズ作用を有し、またその屈折率分布は(1)式で
近似される。
n2(r)=no2{1-(gr)2} (1) (式中、n(r)は中心軸からの距離rの点における屈折
率、noは中心軸における屈折率、gは正の定数をそれ
ぞれ表わす。) このような透明棒状体中を光束は蛇行して伝播し、その
周期Lは(2)式で表わされる。
L=2π/g (2) また、(3)式で近似されるように、中心からの距離の2
乗に比例して増大する屈折率分布を有する場合には、透
明棒状体は凹レンズ作用を有する光伝送体となる。
(式中、n(r)およびnoは前記に同じであり、Bは正の
定数である。) このような屈折率分布を有する合成樹脂光伝送体の製造
方法は、特公昭52−5857号公報、特開昭51−16394
号公報、特公昭56−37521 号公報、特願昭57−4335
4 号公報などに記載されている。
特公昭52−5857号公報および特開昭51−16394 号公
報に記載された方法ではまず、網状重合体Paを生成する
架橋性単量体Maを液体状態から流動性を失ったゲル状態
になるまで初期重合させて透明なゲル状母材を形成す
る。次いで、この母材を単量体Maとは異なる単量体Mbか
らなる液相中に浸漬して、母材がその表面から内部に向
かって次第に減少するような単量体Mbの濃度勾配を持つ
ように、単量体Mbを拡散させる。このとき、単量体Mbと
しては、網状重合体Paの屈折率とは異なる屈折率を有す
る重合体Pbを生成する単量体を用いる。単量体Mbは拡散
と同時におよび(または)拡散後の熱処理工程中に重合
し、またこの時、単量体Maの重合も完結する。このよう
にして、特公昭52−5857号公報及び特開昭51−1639
4号公報に記載された方法では、所望の屈折率分布を有
する合成樹脂光伝送体を得るようにしている。
ところが上述した方法では、母材を液状の単量体Mb中に
浸漬させて母材表面と液状の単量体Mbとを直接接触させ
るために、いくつか不利な点があった。例えば、単量体
Mbの拡散と重合とを同時に行うような場合には、浸漬温
度を比較的高温にするため、および母材中に通常含有さ
れている重合開始剤が浸漬時間の経過と共に液相に溶出
するため、液相中でも単量体Mbの重合が徐々に起って粘
稠になる。その結果、拡散を終えて母材を液相中から取
り出す際に、このようにして形成された粘稠層が母材表
面に付着したまま取り出されてしまう。そして重合を完
結させるために行う熱処理工程中に、この粘稠層から単
量体Mbが浸出して母材内に拡散し、得られる光伝送体の
外周部付近における屈折率の好ましくない歪みを増大さ
せる原因となる。しかしながら、一方、液相での単量体
Mbの重合を抑制するために重合禁止剤を加えておくと、
これが単量体Mbの拡散と同時に母材中に拡散して熱処理
工程における重合完結を阻害する。
また、単量体Mbの拡散後に重合させるような場合は比較
的低い浸漬温度ですむが、この場合には拡散した単量体
Mbが熱処理工程中に母材の外周部から蒸発するため、や
はり外周部付近の屈折率分布に好ましくない歪みを増大
させる原因となる。
特開昭54−119939 号公報及び特願昭57−43354公報
に記載された方法は上述の方法を改良して外周部付近で
の屈折率分布の歪みを回避しようとするものである。こ
れらの方法によれば、単量体Mbの拡散を気相中又は霧化
状態で行っている。すなわち、単量体Mbの蒸気及び霧化
雰囲気中に母材を所定時間配置して単量体Mbを母材内に
拡散させ、この拡散と同時に単量体Mbを一部重合させ、
最後に熱処理によって重合を完結させるようにしてい
る。この方法では、母材は液相の単量体Mbとでなく、気
相及び霧化状態の単量体Mbと接触するので次のような利
点がある。
(1) 母材の表面に余分の単量体Mbが付着しない。故
に、熱処理工程中に付着した単量体Mbが母材の表面から
内部へ拡散することがない。また、拡散を高温で行うか
ら単量体Mbは母材内部に拡散しつつ重合して固定化す
る。そこで、熱処理工程中に単量体Mbが母材の外周部か
ら蒸発することもない。したがつて、外周部での屈折率
の歪みが少なく、かつ初期の屈折率分布を広い範囲で有
する光伝送体が得らえる。
ところで単量体Mbの拡散を気相中又は霧化状態で行う場
合、拡散工程の条件は、単量体Mbの気相濃度又は霧化濃
度及び拡散時間と拡散温度だけによって決定される。一
定の拡散温度においては、前記透明ゲル物体の転化率が
一定であるならば拡散速度は一定となるため、一定温度
で全体的に収差の小さい屈折率分布を有する合成樹脂光
伝送体を製造することは難しい。すなわち、拡散温度を
高めるために高温のもとで拡散共重合を行なわせると母
材中に拡散する単量体Mbが母材中心部まで到達しないう
ちに中心部での重合が完結してしまって中心部付近での
屈折率分布が(1)式から大きく外れたものとなり、また
相対的に低温度のもとで拡散を行なうと重合完了までの
間に時間がかかるために、母材中心部と周辺部での濃度
差が平準化されて屈折率分布が(1)式から大きく外れた
緩やか分布となってしまう問題があった。
本発明の目的は、上述の問題を解決し、屈折率分布がレ
ンズ周辺部まて良く(1)式と一致し、全体的に収差の非
常に少ない合成樹脂光伝送体を製造する方法を提供する
ことにある。
本発明に従った方法では、屈折率Naの網状重合体Paを生
成する1種又は複数種の単量体Maを不完全に重合させて
自己保形性を有する母材を形成し、屈折率Naとは異なる
屈折率Nbを有する重合体Pbを生成する単量体Mbを、上記
母材の表面からその内部へ拡散させると共に重合させる
ようにした屈折率分布を有する合成樹脂光伝送体の製造
方法において、前記拡散工程で段階的又は連続的な温度
勾配を付与することによって前記単量体Mbの拡散速度、
前記母材Maの重合速度を制御する。
例えば特公昭56−37521や特願昭57− 43354号公報などに記載されているように単量体Mb
の気体あるいは霧滴を含む雰囲気中に母材を静置しバッ
チ式で合成樹脂光伝送体を製造する場合においては、上
記雰囲気温度を一定時間ごとに段階的に変化させるかま
たは一定の昇温速度で連続的に変化させればよい。
この場合、温度変化は上昇させても、低下させてもどち
らでもよい。拡散温度を上昇させると単量体Mbの拡散速
度は増加し、前記透明ゲル物体Maの重合速度も増大す
る。拡散温度を低下させると単量体Mbの拡散速度は低下
するが、前記透明ゲル物体Maの重合速度も低下する。屈
折率分布は、このように単量体Mbの拡散速度と重合速度
のかねあいで決定するので拡散温度及びその各温度の設
定時間を変化させることは、上記両速度の関係を調整
し、全体的に収差の小さい屈折率分布を有する合成樹脂
光伝送体を製造する上で有効である。
また、単量体Mbの気体あるいは霧滴を含む雰囲気中に連
続成形したロッド状の母材を通過させて漸進的に拡散を
行なわせる場合は、母材ロッドの進行方向において雰囲
気温度に勾配を設けておく方法をとることができる。
例えば母材ロッドの進行方向に独立して温度制御される
複数の隔室を配置し、これら隔室内に気体あるいは霧化
状態の単量体Mbを充満させるとともに各隔室間の温度に
差を与え、これら各隔室を貫通する移送路に沿って母材
ロッドを徐々に進行させる。
また、上記のように雰囲気を隔室によって分割せずに母
材ロッドの進行方向に沿って一例として複数の円環状の
加熱器を隣接配置し、これら加熱器のそれぞれを異なる
温度に設定しておくだけでもよい。
さらに、本発明方法は母材中に拡散させる単量体Mbが気
体あるいは霧化状態のほか液状である場合にも適用する
ことができる。
本発明方法において拡散処理時に母材に与えるべき温度
勾配は、あまり勾配が急激であると単量体Mbが単量体Ma
の母材の中心部まで拡散浸透する前に母材の中心部での
重合が完結してしまって中心部付近で所期の屈折率分布
が得られなくなり、また温度勾配があまり緩やかである
と重合が完結するまでの間の単量体Mbの拡散が過剰とな
って母材周辺部での屈折率分布が前述(1)式から外れた
平坦な分布となるため、本発明方法での温度勾配は1分
間当り0.05℃ないし3.0℃、より好ましくは1分
間当り0.2℃ないし1.2℃の範囲内とするのが望ま
しい。
また拡散を行なう際の母材および周辺温度はあまり高い
と上述のように単量体Mbの拡散が母材中心まで達しない
うちに重合が完結するという問題を生じ、またあまり低
温である場合には重合が完結するまでの間における単量
体Mbの拡散が過剰となって母材中心部と周辺部とで充分
の屈折率差が付かなくなるので、拡散処理は20℃ないし
100℃より好ましくは60℃ないし90℃の範囲内で行なう
ことが望ましい。
上述した温度範囲内で且つ前述の温度勾配を与えつつ拡
散処理を行なうことにより、母材を構成する単量体Maお
よび拡散単量体Mbの重合速度と単量体Mbの母材中への拡
散速度が良好にバランスし、周辺部に至るまで(1)式に
良く合致した放物状の屈折率分布をもった、すなわち周
辺部まで収差が非常に小さい合成樹脂屈折分布型レンズ
を得ることができる。
この発明の方法において、単量体Maとしては重合して透
明で屈折率がNaの網状重合体Paを生成することができる
単量体が使用されるが、この単量体は単一の単量体であ
っても複数種の単量体の混合物であってもよい。このよ
うな単量体Maとしては、アリル基、アクリル酸基、メタ
クリル酸基およびビニル基のような二重結合を含む基を
それぞれ2個以上有するか、これらのうちの2種類以上
を同時に有する単量体が好適である。次に単量体Maの具
体例を挙げる。
(1)、アリル化合物およびその混合物。
フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、テレフタル
酸ジアリル、ジエチレングリコールビスアリルカーボネ
ート等のジアリルエステル;トリメリト酸トリアリル、
リン酸トリアリル、亜リン酸トリアリル等のトリアリル
エステル;メタクリル酸アリル、アクリル酸アリル等の
不飽和酸アリルエステル。
(2)、R1-R2-R3で表わされる化合物およびその混合物。
R1およびR3がいずれもビニル基、アクリル酸基、ビニル
エステル基、またはメタクリル酸基である化合物;R1
よびR3のいずれか一方がビニル基、アクリル酸基、メタ
クリル酸基およびビニルエステル基の4つの基のうちい
ずれかであり、他方が残りの3つの基のうちいずれかで
ある化合物。ここでR2は以下に示される2価の基のうち
から選択できる。
(3)、上記(1)と(2)の単量体の混合物、またはモノビニ
ル化合物、ビニルエステル類、アクリル酸エステル類お
よびメタクリル酸エステル類の5種のうちの少なくとも
1種と上記(1)または(2)の単量体(またはその混合物)
との混合物。
この発明において、単量体Mbとしてはそれぞれ重合した
時に、上記屈折率Naよりも大きいかまたは小さい屈折率
Nbを有する透明な重合体Pbを形成するものが選ばれる。
この単量体Mbは単一の単量体であっても、複数種の単量
体の混合物であってもよい。重合体Pbは網状重合体およ
び線形重合体のいずれであってもよい。屈折率Nbが屈折
率Naよりも小さい場合、得られる光伝送体は上記(1)式
で表わされるような屈折率分布が形成された凸レンズ作
用を有するものとなる。逆に、屈折率Nbが屈折率Naより
も大きい場合には、上記(3)式で表わされる屈折率分布
で凹レンズ作用を有する光伝送体が得られる。これらの
屈折率の差(|Na−Nb|)は0.005以上であるのが好
ましく、この差が小さすぎると所望の屈折率勾配が得ら
れない。また、単量体Mbは、特に気相拡散させる場合、
比較的高い蒸気圧を有するものであるのが好ましく、例
えば拡散温度において5mmHgよりも高い飽和蒸気圧を
有するのが好ましい。このような単量体Mbの例として
は、スチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エス
テル、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリロニトリル、ブ
タジエンおよびこれらの混合物が挙げられる。
この発明の網状重合体Paと単量体Mbとの組合せの好まし
い例としては後述するような低色収差の光伝送体の製造
に適したものの他に次のような組合せが挙げられる。ま
ずNa>Nbの場合、フタル酸ジアリル重合体−メタクリ
ル酸メチル、フタル酸ジアリル重合体−アクリル酸メチ
ルとメタクリル酸メチルとの混合物、イソフタル酸ジア
リル重合体−メタクリル酸メチル、フタル酸ジアリル重
合体とスチレンとの共重合体−メタクリル酸エステル、
イソフタル酸ジアリルとスチレンとの共重合体−アクリ
ル酸エステル、フアル酸ジビニルと安息香酸ジビニルと
の共重合体−メタクリル酸エステル、イソフタル酸ジビ
ニルと安息香酸ビニルとの共重合体−メタクリル酸エス
テル、安息香酸ビニルとイソフタル酸ジアリルとの共重
合体−メタクリル酸エステルなどである。また、Na<
Nbの場合の例は、ジエチレングリコールビアリルカー
ボネート重合体−スチレン、ジエチレングリコールビス
アリルカーボネート重合体−イソフタル酸ジアリルなど
である。
また、特に、低色収差の合成樹脂光伝送体を製造するに
適した単量体Maと単量体Mbとの組合せとしては、次のよ
うなものが例示できる。
(a)、Maとしてジエチレングリコールビスアリルカーボ
ネート、またはこれとフタル酸ジアリル、イソフタル酸
ジアリル、安息香酸ビニルもしくはスチレンとの混合物
(ただし、この混合物中のジエチレングリコールビスア
リルカーボネートの量は50重量%以上であるのが好ま
しく、より好ましくは70重量%以上である)。Mbとし
て、化合物(A): 〔式中、Xは水素原子またはメチル基、Yはフエニル
基、メチルフエニル基、ビニル基、i−プロピル基、i
−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、 および からなる群から選ばれた基を表わす。〕 で表わされる化合物またはその混合物。
(b)、Maとしてジエチレングリコールビスアリルカーボ
ネート、またはこれとアクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、メタクリル酸n−ブチルもしくはメタクリル酸t
−ブチルとの混合物(ただし、この混合物中のジエチレ
ングリコールビスアリルカーボネートの量は10重量%
以上であるのが好ましい)。Mbとして、化合物(B) 〔式中、Xは水素原子またはメチル基であり、Yは−
(CF2iF (i=1〜6)、−CH2(CF2iH(j=1〜
8)、−CH2CH2OCH2CF3、 −(CH2CH2O)kCF2CF2H(k=1〜4)、−(CH2CH2OCH
2(CF2lF (l=1〜6)、 −(CH2(CF2mO(CF2nF (m=1〜2、n=1〜4)か
ら成る群より選ばれた基を表わす。〕 で表わされるメタクリル酸またはアクリル酸の含フツ素
アルコールエステルや、上記一般式(B)においてYが−S
i(OC2H53である化合物(C)。
(C)、単量体Maとしてジエチレングルコールビスアリル
カーボネートと上記化合物(B)または(C)との混合物(た
だし、この混合物中のジエチレングリコールビスアリル
コーボネートの量は10重量%以上であるのか好まし
い)。単量体Mbとして上記化合物(A)。
以下本発明方法を図面に示した実施例について説明す
る。
第1図において1は相対的に屈折率の大きなホモポリマ
ーPaを形成する単量体Maを一部重合させてゲル状のロッ
ドに成形した母材であり、例えば弗素樹脂チューブ中に
単量体Maを充填し加熱することにより保形し得る程度に
重合させた後チューブ内に圧力気体を送り込んで抜き出
す方法で成形される。この母材ロッド1を拡散装置2に
設けらた中空円筒状の拡散室3内中央に吊り下げ等によ
り静止保持する。
この拡散室3内には導管4を通して図外の装置で生成さ
れた母材単量体Maよりも小さい屈折率のホモポリマーを
形成する単量体Mbの蒸気5が不活性ガスのキャリア気体
に乗せて送り込まれる。
拡散室3の外周には、環状のジャケット室6が設けてあ
り、このジャケット室6内には流入口8から入って流出
口9から出る温水7が常時流されており、これにより拡
散室3を所定温度に加熱するようにしている。
上記装置を用いて本発明を実施するに当っては、ジャケ
ット室6に流す温水7を一定時間毎により高温の温水に
切り換えることにより拡散室3に充満してる単量体Mb蒸
気および母材1の温度を段階的に例えば3段階に分けて
昇温する。
第2図に本発明の他の実施例を示す。
本例の装置は熱媒体を通すジャケット部14を備えた拡
散室13の上方に、熱媒体が流れるジャケット部25を
備えた熱処理室16を連接し、また拡散室12の下方に
は単量体Mbを霧化して拡散室13に送る霧化部17を連
接している。単量体Maのゲル体からなる母材ロッド11
は回転および昇降移動可能な支持棒26の下端に取り付
けられ、当初拡散室13の中央にセットされ支持棒26
の回転によって回転される。当初拡散室13内を排気後
導管23を通して窒素ガス等の不活性ガスを導入して排
出管12から酸素を除去する。
拡散室13は遮蔽板15によって熱処理室16と遮断さ
れる。
霧化部17は、拡散室13の下方に延長し下端を閉鎖し
た管状部分を恒温水槽19内の温水20中に浸漬し、こ
の延長管状部分内に液状の単量体Mb5を貯留しておき、
恒温水槽19の底部に設けた超音波振動子21で単量体
液5に超音波振動を与えて霧化させつつ霧化部側管11
を通して単量体液5の液面に窒素ガス等の不活性ガスを
送って発生した単量体Mbの霧滴を拡散室13内に均一に
充満させるよう構成されている。
上記装置において母材ロッド11を拡散室13内に配置
した状態でジャケット部14に流す熱媒体の温度を連続
的に上昇させて、一例として30分間に50℃から80℃ま
で上昇させて霧化状態で母材ロッド11と接触している
単量体Mbをロッド11中に拡散させるとともに共重合さ
せる。上記処理の終了後、ジャケット部25の熱媒体に
より拡散室13での処理終了時と同一の温度(上記例で
80℃)に加温してある熱処理室16に母材ロッド11を
引き上げ、両室13、16間をスライド移動調整できる
シャツター22で完全に遮断した後、一定時間例えば2
4時間加熱処理した後ロッド11を取り出す。次に連続
的に屈折率分布型レンズ母材を成形する装置の好適例を
第3図に示す。
単量体Maを予備重合してゲル化直前まで流動性を保持し
ているプリポリマー31Aを加圧される押し出し器32
に入れ、この押し出し器32に連通し弗素樹脂等の非接
着性材質でつくられている成形チューブ33中を上記プ
レポリマーを圧送することにより連続するロッド31B
に成形し、上方図外の引上げ装置によって引張り上げ
る。
成形チューブ33は加熱ジャケット30中を貫通してお
り、このジャケット30には上部および下部にそれぞれ
独立している高温導管36および低温導管37が設けら
れており、導管36に高温水一例として80℃の温水を通
し、また導管37に相対的に低温度の温水一例として64
℃の温水を通し、これによる成形チューブ33内を進行
するプレポリマーに進行方向に次第に上昇する温度勾配
が与えられている。
成形チューブ33を出た母材ロッド31Bは次に気相拡
散装置34の拡散室35に入る。拡散室35の外周は熱
媒体の流路となる環状のジャケット部36で囲まれてお
り、このジャケット部36はそれぞれ個別に流入口およ
び流出口を有する独立した3つのジャケット部36A、36
B、36Cに分割されていてこれら各ジャケット部36A、
36B、36Cには上方ほどより高温度の熱媒体が流され
る。母材ロッド31B内に拡散させるべき単量体Mbは蒸
気発生器40で気化されて導入口38を通て拡散室35
内に導入され、上記ジャケット36A、36B、36Cの熱媒
体からの伝熱でロッド31Bの進行方向(上方)に順次
高くなる高温勾配を与えられ、ロッド31Bと接触した
後拡散に寄与しない分は導出口39を通してポンプ41
により回収されトラップで液化されて再使用される。拡
散室35を出た母材ロッド31Bはさらに上昇し、比較
的長い円筒管の外周にヒーター43を巻きつけた加熱処
理室42内に入る。この熱処理室42は独立に温度制御
し得る複数セクション例えば4セクションに分けられた
ヒーター43によって下部から上部に向けて段階的に上
昇する温度勾配が与えてある。
具体的数値例で示すと熱処理室42内を下方から順次9
0℃、110℃、120℃、130℃の各温度でセクショ
ンヒーティングする。
以上のようにして加熱処理室42の上端から重合が完結
した屈折率分布型のレンズ母材のロッドが連続的に送り
出され、図外の切断装置で所定の長さに切断される。
次に第4図に成形装置の別実施例を示す。
本例装置は単量体Maのゲル状体が成形チューブ33内を下
方から圧送されて連続するロッド状に成形され拡散室3
5に入る。拡散室35が独立した三段のジャケット部36
A、36B、36Cを通る熱媒体によって温度勾配が与えら
ている点は前述実施例と同じであるが、本例では母材中
に拡散させる単量体Mb5は液状で導管46を通して拡散
室下方にある単量体貯留室45に送り込まれここに貯留
される。この貯留室45内下方には窒素ガス等の不活性
ガスが外部から送気されるバブル器47が配置されてお
り、このバブル器47を通しての送気により貯留室45
内の液状単量体Mbが気化される。気化した単量体Mbは拡
散室35内に充満し、単量体Maのゲル状ロッド31Bの
接触する。
母材ロッド31B中に拡散しない余りの単量体Mbは排出
口38を通して外部に排出される。
拡散室35から出た処理については、第3図と同じであ
るため本例では説明を省略する。
以上のようにして成形される単量体Maの母材中に単量体
Mbが拡散してパラボリックな屈折率分布を形成した母材
ロッドは所定長さに切断し両端を平行平面に研磨してレ
ンズとして使用するかまたは非常に小径のレンズを製造
する場合にはさらに所望のレンズ径にまで加熱延伸され
る。
次に本発明の具体的数値例について説明する。
実施例1 重合開始剤として3.0ωt%のベゾイルパーオキサイド(B
PO)を溶解させたジエチレングリコールビスアリールカ
ーボネート(CR−39(商標名))3mmφのポリテト
ラフルオロエチレン製チューブで75℃75分間過熱して予
備重合しゲルロッドを得た。このゲルロッドをN2airに
よりポリテトラフルオロエチレン製チューブから押出
し、第1図に示した拡散装置内に設置した。次に、プレ
ミックス装置で75℃N2バブル量300cc/分で予め調
整されたメタフリル酸−2,2,2−トリフルオロエチル
(3FMA)の蒸気を窒素キャリヤーガスとして拡散室3内に
送り込んだ。
ここで拡散室3を囲むジャケット室6を循環している温
水の温度を12分ごとに75℃、80℃、 85℃と上昇させて3FMAの拡散を行なった。
その後、拡散室3内を窒素置換して90℃約20時間熱処
理して合成樹脂光伝送体を製造した。
製造した合成樹脂光伝送体は周辺まで(1)式にほぼ相当
する屈折率分布を有しており、定数g=0.176mm-1開口
数NA=0.39であった。
球面収差を測定すると中心領域で25μm以内、周辺領域
で120μm以内となっており、従来方法による拡散温度
一定の場合の値より中心領域で約4倍周辺領域で約5倍
優れたものが得られた。
実施例2 実施例1と同様にして得たCR−39(商標名)のゲル
ロッドを第2図の熱処理室16内に支持棒26の先端に
吊るし、装置の内部を排気後、窒素ガスを導入して排出
管から室内の酸素を排出した後、ゲルロッドを拡散室1
3まで下げた。拡散室13は遮蔽板15の働きにより熱
処理室16と遮断した。
霧化部17に単量体Mb液18としてメタクリル酸1,
1,5−トリハイドロパーフルオロペンチル(8FM
A)を注入し、恒温水槽19に入れた温水20で50℃に
加温した。霧化部側管11より窒素ガスをυ=200ml/
分の速度で流しつつ、振動子21を作動させて超音波
(1.625〜1.7MH)によって8FMAを霧化し
た。
上記の状態のもとでジャケット部14を流れる熱媒体を
30分間の還に50℃から80℃まで上昇させて(昇温速
度1.0゜C/分)拡散、共重合を行なった。
この間ゲルロッドは支持棒26の回転によりゆっくり回
転させた。30分後にジャケト部25内の熱媒体で予め
80.0℃に加温してある熱処理室16にゲルロッドを
引上げ拡散室13との連絡部をシャッター22によって
完全に遮断し、24時間熱処理した後、ロッドを取り出
した。
製造したロッドは周辺まで(1)式にほぼ相当する屈折率
分布を有しておりg=0.180mm-1 NA=0.42であった。
球面収差を測定する中心領域で35μm以内、周辺領域で
150μm以内となっており、従来法による拡散温度一定
の場合の値より中心領域で約4倍、周辺領域で4倍優れ
たものが得られた。
実施例3 重合開始剤として3.0ωt%のベンゾイルパーオキサイド
を溶解させたジエチレングリコールビスアリルカーボネ
ートを75℃で65分間加熱して予備重合し、ゲル化直前
で流動性を保持しているプレポリマーを得た。このプレ
ポリマーの粘度は20℃で1009cpsでありD=Krn
(オストワルドのべき指数法則D:ずり速度(1/sec)r:
ずり応力(dyn/cm2))の式におけるK及びnの値は各々
2.57×10-2cm2/dyn sec及び1.21であった。このプレポ
リマーを第3図に示す装置の押出し器に入れ、加熱ジャ
ケット30を貫通しているポリテトラフルオロエチレン
製の成形チューブ33(直径3mm、長さ200mm)の中へ
6.3×10-2 ml/分の一定流量で連続的に送り込ん
だ。加熱ジャケット30には上部導管36に80℃の温水
を、下部導管37に64℃の温水を各々流すことによっ
て温度勾配を形成させた。
成形チューブ33中を40分間で通過する間に、プレポ
リマーはゲル化し、3mmφの母材に成形された。この母
材はアセトンに不溶な成分(網状重合体部分)25重量
%、アセトンに可溶だがメタノールに不溶の成分(線形
重合体部分)5重量%アセトンとメタノールの両方に可
溶な成分(単量体および低分子量プレポリマー部分)7
0重量%から成っていた。
次いで、母材を引上げ装置によって0.52cm/分の一定速
度で気相拡散室35に送り込み、ここでメタクリル酸−
2,2,2−トリフルオロエチル(3FMA)の蒸気を含む雰
囲気に約40分停留させて、3FMAの拡散および一部重合
を行わせた。3FMAには予め重合禁止剤としての0.01重
量%ハイドロキノン(HQ)を溶解させておき、蒸発発生
器40内で気化させてから拡散室35内に導入した。
なお、拡散室35には、3FMAを導入する前に1000m
l/分の流量で窒素ガスを流入させて、系内の空気を予
め窒素置換しておいた。この拡散室35の下部の温度は
80℃であり、ジャケット部36A、36B、36Cには各々75
℃、80℃、85℃の温度の温水を循環させた。
熱処理室42内は窒素置換し、またヒータによって下部
から順次90℃、110℃、120℃、130℃に加熱し、温度勾
配を形成させた。この熱処理室42内で母材を6時間熱
処理して重合を完結させた。このようにして連続的に作
製した直径3mmの棒状体の両端面を平行平面に研磨する
ことによって均一な光学性能を有する棒状凸レンズ、す
なわち所望の光伝送体が得られた。この棒状体は、上記
(1)式中のgの値が0.176mm-1の光伝送体であり、N
Aは0.39であった。
球面収差を測定すると中心領域で20μm以内、周辺領域
で100μm以内となっており、従来の拡散温度一定の場
合の値より、中心領域で約5倍、周辺領域で6倍優れた
ものが得られた。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明を実施する装置の一例を示す断面図、第
2図は他の実施例を示す断面図、第3図は本発明方法で
屈折率分布レンズ母材を連続的に製造する装置の例を示
す断面図、第4図は連続成形装置における拡散共重合部
の他の構造例を示す断面図である。 1,11……母材ロッド、2……拡散装置、3,13,
35……拡散室、5……単量体Mb、6,14,25,36
A,36B,36C……加熱ジャケット 16,42……加熱処理室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】屈折率Naの網状重合体Paを生成する1種
    又は複数種の単量体Maを不完全に重合させて自己保形
    性を有する母材を形成し、屈折率Naとは異なる屈折率
    Nbを有する重合体Pbを生成する単量体Mbを、上記
    母材の表面からその内部へ拡散させると共に重合させる
    ようにした屈折率分布を有する合成樹脂光伝送体の製造
    方法において、前記拡散工程で段階的又は連続的な温度
    勾配を付与して前記単量体Mbの拡散速度および前記母材
    の重合速度を制御することを特徴とする合成樹脂光伝送
    体を製造する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS57192824A (en) * 1981-05-18 1982-11-27 Teijin Ltd Dropping type flow rate control device

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