JPH0613960Y2

JPH0613960Y2 - キャビネットのシリンダ錠取付装置

Info

Publication number: JPH0613960Y2
Application number: JP4735188U
Authority: JP
Inventors: 道晴田崎
Original assignee: 共栄工業株式会社
Priority date: 1988-04-08
Filing date: 1988-04-08
Publication date: 1994-04-13
Anticipated expiration: 2003-04-08
Also published as: JPH01150872U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はキャビネットのシリンダ錠取付装置に関するも
ので、シリンダ錠をねじ止め等を必要とせず極めて簡単
かつ強固にキャビネットに取付けることができるように
したものである。

次にその詳細を図示の実施例について説明すると、第１
図において（１）は奥行に比べ横幅が比較的広い横架式
ファイリングキャビネット本体、（２）はその天板、
（３）は側板、（４）は抽斗、（５）は抽斗施錠用のシ
リンダ錠で、第２図以下に示すように、天板（２）の下
面前部には、前部に上向きコ字状の折曲部(6a)、後部に
下向き折曲板部(6b)を有する渡し板（６）が固着され、
前部折曲部(6a)の下面には天板（２）前縁のコ字状折曲
部(2a)の折曲端縁(2b)が固着され、該天板の折曲部(2a)
がキャビネット本体（１）の前框部を形成し、そのほぼ
中央にシリンダ錠（５）用の開口（７）が穿設されてい
る。また渡し板（６）の前部折曲部(6a)の前後の板部
（８），（９）の上記シリンダ錠用開口（７）に対応す
る位置にはそれぞれ角形の嵌合孔(8a),(9a)が一部折曲
部(6a)の底板部(10)に掛けて穿設され、各嵌合孔(8a),
(9a)の側縁にはそれぞれ係合溝(11),(11)；(12),(12)が
形成されている。

シリンダ錠（５）は鍵孔を有する頭部(5a)と、上下に平
坦面(13),(14)を有する断面ほぼ楕円または長円形の胴
部(5b)を有し、胴部(5b)の前面(15)は角形の縁部により
矩形状をなし、後部には鍵の回動に伴って回動する凸部
(5c)を備えており、これにはクランク状の偏心軸(16)が
ねじ(1′')により固定されている。

(17)は錠カバーで、アセタールの如き弾力性のある比較
的硬質の合成樹脂からなり、前方に開口する楕円もしく
は長円形の錠受部(17a)を有し、受部(17a)の前部上下に
は切欠部(17b)を備え、また錠カバー(17)の外側前後方
向には凸条(17c)を有し、凸条(17c)の前端部には斜め後
方に突出する係止片(18)を備え、係止片(18)の後端部に
は係止段部(18′)を有している。

而してこの錠カバー(17)の受部(17a)にシリンダ錠
（５）の胴部(5b)を収納して渡し板（６）前後の嵌合孔
(8a),(9a)に嵌合すると共に、錠カバー(17)外側の凸条
(17c)および係止片(18)を嵌合孔(8a),(9a)の各係合溝(1
1),(12)に係合し、シリンダ錠（５）の胴部前面(15)を
キャビネット本体（１）の前框部(2a)の裏側に当接する
か、或は同様な手段をもって胴部(5b)の前進を阻止する
と共に係止片(18)の係止段部(18′)を後部の係合溝(12)
の溝縁に弾発的に係止してシリンダ錠（５）を固定し、
錠頭部(5a)をキャビネット本体の前框部(2a)の開口
（７）に臨ませてある。シリンダ錠の胴部上下の平坦部
(13),(14)は前部において錠カバー(17)の切欠部(17b)か
ら露出し、下部平坦部(14)は渡し板前部の折曲部(6a)の
底板部(10)に当接して支持されている。尚、小型のシリ
ンダ錠などの場合は前板部（８）を省略することもでき
る。

シリンダ錠（５）後部の凸部(5c)に連結された偏心軸(1
6)の後端部は渡し板（６）後部の折曲板部(6b)の軸受孔
(19)に軸支され、また折曲板部(6b)の適当個所に穿設し
た係合孔(20)には揺動板(21)後縁の係合突片(21a)が回
動自在に係合し、この揺動板(21)前縁の上向きの折曲板
部(21b)には横長の係合孔(22)が穿設され、これには上
記偏心軸(16)の偏心部(16a)が回動自在に係合してい
る。係合孔(22)は偏心軸(16)の取付けを容易にするため
揺動板(21)の水平板部に掛けて比較的大きく穿設され、
また偏心軸の軸受孔(19)も同様な目的でやや縦長に穿設
されている。

図示しないが揺動板(21)の両側端部には鍵板が垂下状に
連結され、シリンダ錠（５）の頭部(5a)の鍵孔にさし込
んだ鍵を回動することにより、偏心軸(16)の偏心部(16
a)を介し揺動板(21)が上方に回動して鍵板を上昇させ、
各抽斗（４）を鎖錠し得るようになっている。

このシリンダ錠（５）を取付けるには、一例として先ず
錠カバー(17)をシリンダ錠の胴部(5b)に後方から被せ、
次に偏心軸(16)を揺動板(21)の係合孔(22)を貫通して先
端部を軸受孔(19)に嵌合した後、錠カバー(17)をその凸
条(17c)と係止片(18)を渡し板折曲部(6a)前後の係合溝
(11),(12)に嵌合しつつ、前後の嵌合孔(8a),(9a)に嵌合
し、さらに前方に押圧してシリンダ錠の頭部(5a)をキャ
ビネット前框部(2a)の開口（７）に嵌合し、胴部(5b)の
前面(15)を前框部(2a)の裏側に当接すると共に、係止片
(18)の段部(18′)を後部係合溝(12),(12)の溝縁に弾発
的に係止するだけの極めて簡単な操作で強固にシリンダ
錠（５）をキャビネット本体（１）に固定することがで
き、また上記係止片(18)をすぼめて係止段部(18′)の係
止を解除することにより容易に取外すこともできるので
錠の交換等にも極めて便利である。錠カバー(17)と偏心
軸(16)を各別個に本体側に取付けた後、両者を接続して
もよい。

本考案のシリンダ錠取付装置は上述の如く、ねじ止め等
を必要とせず極めて簡単な操作でシリンダ錠をキャビネ
ット本体に取付けることができ、また上述の如く錠と錠
カバーの嵌合部を断面楕円形状等にして錠胴部の回動を
阻止し、また上述の如く錠カバー(17)外側の凸条(17c)
と係止片(18)をキャビネット本体（１）の係合溝(11),
(12)等に係合せしめたので錠カバー(17)の回動が阻止さ
れ、従って鍵回動の際のシリンダ錠胴部(5b)の回動が阻
止され、円滑に施錠および解錠を行い得る等の実用的な
効果を有している。上記錠胴部(5b)の回動は、例えば錠
胴部(5b)に突設した係止突起を錠カバー(17)に設けた係
合溝に係止する等により阻止するようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図はキャビネット
本体の外観斜視図、以下拡大して示し、第２図はシリン
ダ錠取付部の正面図、第３図は第２図におけるＸ−Ｘ線
断面図、第４図は同Ｙ−Ｙ線断面図、第５図は取付部の
分解斜視図である。（１）……キャビネット本体、（２）……天板、 (2a)……前框部、（３）……側板、（４）……抽斗、（５）……シリンダ錠、（６）……天板渡し板、(6a)……渡し板前部折曲部、 (8),(9)……折曲部縦板部、(10)……折曲部底板部、 (6b)……渡し板後部折曲板部、(16)……偏心軸、 (21)……揺動板。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】キャビネット本体（１）の前框部(2a)に穿
設した開口にシリンダ錠（５）の頭部(5a)を臨ませた構
造において、外側の前後方向に凸条(17c)を突設すると
共に、同外側の前部より斜め後方に係止片(18)を突設し
た錠カバー(17)の受部(17a)に該シリンダ錠（５）の胴
部(5b)を回動を阻止せしめて収納し、該錠カバー(17)を
上記キャビネット本体（１）の前框部(2a)後方の板部
（９）に穿設した嵌合孔(9a)に嵌合すると共に、上記凸
条(17c)と係止片(18)を該嵌合孔(9a)の孔縁に形成した
係合溝(12)に係合し、上記シリンダ錠胴部(5b)の前端部
を上記前框部(2a)の裏側に当接せしめると共に、上記係
止片後端部の係止段部(18′)を上記係合溝(12)の溝縁に
弾発的に係止せしめたことを特徴とするキャビネットの
シリンダ錠取付装置。