JPH06139409A - 手書き入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】操作性の向上を図り、かつ手書き入力情報の正
しい判定を高い確率で行う。 【構成】フィールド単位で入力した情報の個々を英字、
数字、カナ、平仮名、漢字等のモードとして判断するモ
ード判断手段と、このモード判断手段が判断したモード
をモード履歴として入力の新しい順に格納する履歴メモ
リと、この履歴メモリに格納したモードの入力の新しい
順に優先度を決定してフィールド単位で入力した情報の
個々のモードを認識し入力情報を確定する入力情報確定
手段とからなり、入力情報のモード認識を自動的に行っ
て入力情報を確定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、手書き入力装置の改良
に関する。

【０００２】

【従来の技術】手書き入力装置は、例えばペンタッチ面
上に専用のペンを使用して英字、数字、カナ、平仮名、
漢字等を手書きすることにより情報を入力できるように
なっている。このような手書き入力装置では手書き入力
した情報がオペレータの入力した通りの情報か否かを正
しく判断することはオペレータの手書きの癖等により困
難な問題がある。

【０００３】このため従来は、英字、数字、カナ、平仮
名、漢字等の複数の組合せからなる情報を１つの意味を
持つ１フィールドの情報（例えば伝票における品名コー
ドや品名等）とし、その１フィールドの情報を１フィー
ルド単位として手書き入力する場合に、手書き入力する
情報が英字、数字、カナ、平仮名、漢字等のいずれのモ
ードであるかを事前に指定して認識の範囲を狭め、手書
き入力する情報をできる限りオペレータの入力した通り
の情報として判断できるように工夫している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしこのような従来
装置では、例えば伝票の品名コードや品名等のように各
フィールド毎に指定するモードを変える必要がある場合
には、フィールド単位の情報を手書き入力する毎にモー
ド指定操作を行う必要があり、操作が面倒であった。

【０００５】そこで本発明は、フィールド単位の情報を
手書き入力する場合に、モード指定操作を行う必要がな
く、従って操作性を向上でき、しかも手書き入力する情
報を高い確率でオペレータの入力した通りの情報として
判断できる手書き入力装置を提供しようとするものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、英字、数字、
カナ、平仮名、漢字等の複数の組合せからなる情報を１
つの意味を持つ１フィールドの情報とし、その１フィー
ルドの情報を１フィールド単位として手書き入力する手
書き入力装置において、フィールド単位で入力した情報
の個々を英字、数字、カナ、平仮名、漢字等のモードと
して判断するモード判断手段と、このモード判断手段が
判断したモードをモード履歴として入力の新しい順に格
納する履歴メモリと、この履歴メモリに格納したモード
の入力の新しい順に優先度を決定してフィールド単位で
入力した情報の個々のモードを認識し入力情報を確定す
る入力情報確定手段を設けたものである。

【０００７】

【作用】このような構成の本発明においては、フィール
ド単位で入力した情報の個々を英字、数字、カナ、平仮
名、漢字等のモードとして判断し履歴メモリに入力の新
しい順に格納する。そしてフィールド単位で入力した情
報の個々のモードを履歴メモリに格納したモードの新し
い順に優先度を決定して認識し、その認識したモードに
基づいて入力情報を確定する。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【０００９】図１は手書き入力装置を接続したデータ処
理装置のブロック図で、１は制御部本体を構成するマイ
クロプロセッサ、２はＲＡＭ等からなるメモリ、３はキ
ーボード４を接続したキーボードコントローラ、５は手
書き入力装置６を接続したインターフェース、７はディ
スク装置８を接続したディスクコントローラ、９はプリ
ンタ１０を接続したプリンタコントローラである。前記
マイクロプロセッサ１とメモリ２、キーボードコントロ
ーラ３、インターフェース５、ディスクコントローラ７
及びプリンタコントローラ９とはバスライン１１を介し
て接続している。

【００１０】前記手書き入力装置６は図２に示すよう
に、表面が表示液晶部６１、その後方に専用ペン１２の
ペンタッチ位置を検出するデジタイザー部６２、さらに
その後方にドライバ回路部６３がサンドイッチ状に積層
されて形成された、表示画面付きの手書き入力装置であ
る。すなわち前記手書き入力装置６は専用ペン１２によ
り表示液晶部６１の面上をなぞることにより英字、数
字、カナ、平仮名、漢字等を入力できるようになってい
る。

【００１１】前記手書き入力装置６は例えば図３に示す
ような伝票情報を入力する場合には、注文番号、品名コ
ード、品名、注文数量、本体価格、本体単価、本体金
額、消費税額、合計金額等をそれぞれ１フィールド単位
の情報としてフィールド単位で入力できるようになって
いる。

【００１２】前記メモリ２には１フィールド単位の情報
入力に対応して図４に示す認識指定回数メモリ２１、履
歴決定用メモリ２２、履歴メモリ２３、ｎ用カウンタ２
４、前記履歴メモリ２３に格納している確定識別符号の
個数をカウントするＮ用カウンタ２５及びワークカウン
タ（ＷＣ）２６を設けている。

【００１３】前記マイクロプロセッサ１は、前記手書き
入力装置６における手書き入力操作に対して図５に示す
履歴メモリ処理及び図６に示す認識優先度処理を行うよ
うになっている。

【００１４】すなわち履歴メモリ処理では、１フィール
ドの情報の１つが入力されるとその情報が英字、数字、
カナ、平仮名、漢字等のいずれのモードであるかを判断
し、その判断した情報モードを示す識別符号を前記履歴
決定用メモリ２２におけるｎ用カウンタ２４の値が指定
する位置に格納する。（モード判断手段）なお、最初は
ｎ用カウンタ２４の値は「１」となっており、前記履歴
決定用メモリ２２の１回目の位置に判断した情報モード
を示す識別符号を格納することになる。

【００１５】そして前記履歴決定用メモリ２２における
ｎ回目の位置に格納した識別符号と（ｎ−１）回目の位
置に格納した識別符号とが一致しているか否かを判定す
る。具体的には前記履歴決定用メモリ２２の２回目の位
置に識別符号を格納すると、１回目の位置に格納した識
別符号との一致を判定することになる。

【００１６】そして不一致を判定するとｎ用カウンタ２
４の値を「１」に戻す。また一致を判定するとｎ用カウ
ンタ２４の値が予め前記認識指定回数メモリ２１に設定
されている認識指定回数に達したか否かを判定する。そ
して達していなければｎ用カウンタ２４の値を＋１イン
クリメントする。

【００１７】また達していれば前記履歴メモリ２３の
（Ｎ−３）〜（Ｎ−１）の位置に格納している確定識別
符号を（Ｎ−２）〜（Ｎ）の位置にシフトする。このと
き（Ｎ）の位置に格納している確定識別符号は消去され
ることになる。そして前記履歴メモリ２３の（Ｎ−３）
の位置に今回確定した識別符号を確定識別符号として格
納する。そしてｎ用カウンタ２４の値を「１」に戻す。

【００１８】また認識優先度処理では、前記Ｎ用カウン
タ２５の値Ｎから１減算した値（Ｎ−１）を前記ワーク
カウンタ（ＷＣ）２６に格納する。そして前記Ｎ用カウ
ンタ２５の値Ｎから前記ワークカウンタ（ＷＣ）２６の
値（Ｎ−１）を減算し、それにより指定する前記履歴メ
モリ２３の位置に格納している確定識別符号が英字の小
文字か否かを判定する。そして確定識別符号が英字の小
文字であれば手書き入力した情報を英字の小文字と認識
する。

【００１９】また確定識別符号が英字の小文字で無けれ
ば次に前記Ｎ用カウンタ２５の値Ｎから前記ワークカウ
ンタ（ＷＣ）２６の値（Ｎ−１）を減算し、それにより
指定する前記履歴メモリ２３の位置に格納している確定
識別符号が英字の大文字か否かを判定する。そして確定
識別符号が英字の大文字であれば手書き入力した情報を
英字の大文字と認識する。

【００２０】また確定識別符号が英字の大文字で無けれ
ば次に前記Ｎ用カウンタ２５の値Ｎから前記ワークカウ
ンタ（ＷＣ）２６の値（Ｎ−１）を減算し、それにより
指定する前記履歴メモリ２３の位置に格納している確定
識別符号がカナ文字か否かを判定する。そして確定識別
符号がカナ文字であれば手書き入力した情報をカナ文字
と認識する。

【００２１】また確定識別符号がカナ文字で無ければ次
に前記Ｎ用カウンタ２５の値Ｎから前記ワークカウンタ
（ＷＣ）２６の値（Ｎ−１）を減算し、それにより指定
する前記履歴メモリ２３の位置に格納している確定識別
符号が平仮名か否かを判定する。そして確定識別符号が
平仮名であれば手書き入力した情報を平仮名と認識す
る。

【００２２】また確定識別符号が平仮名で無ければ次に
前記Ｎ用カウンタ２５の値Ｎから前記ワークカウンタ
（ＷＣ）２６の値（Ｎ−１）を減算し、それにより指定
する前記履歴メモリ２３の位置に格納している確定識別
符号が漢字か否かを判定する。そして確定識別符号が漢
字であれば手書き入力した情報を漢字と認識する。

【００２３】さらに、確定識別符号が漢字でも無ければ
特定無しで認識する。

【００２４】そして認識結果を優先度の１番目の候補と
して処理し、前記ワークカウンタ（ＷＣ）２６から−１
デクリメントする。最後に前記ワークカウンタ（ＷＣ）
２６の値が０よりも小さくなったか否かを判定し、０よ
りも小さくなっていなければ再度前記Ｎ用カウンタ２５
の値Ｎから前記ワークカウンタ（ＷＣ）２６の値（Ｎ−
１）を減算し、それにより指定する前記履歴メモリ２３
の位置に格納している確定識別符号が英字の小文字か否
かを判定する処理に戻り、同様の処理を繰り返す。そし
て前記ワークカウンタ（ＷＣ）２６の値が０よりも小さ
くなるとこの一連の処理を終了する。

【００２５】この認識優先度処理は入力情報確定手段を
構成している。

【００２６】このような構成の実施例において、例えば
認識指定回数メモリ２１に「２」を設定し、Ｎ用カウン
タ２５の値が「４」のときに、ある１フィールドの情
報、例えば英字名とカナ名が混在する品名を入力する場
合について述べる。

【００２７】例えば最初に英字（小文字）の手書き入力
があり、２回目にカナ文字の手書き入力があると、最初
の英字（小文字）の手書き入力により履歴決定用メモリ
２２の１回目の位置に英字（小文字）モードを示す識別
符号が格納される。この状態で２回目のカナ文字手書き
入力があると、今回はカナ文字モードで前回の英字（小
文字）モードと異なるため、ｎ用カウンタ２４の値は
「１」のままで、履歴決定用メモリ２２の１回目の位置
にカナ文字モードを示す識別符号が格納される。

【００２８】また最初に英字（小文字）の手書き入力が
あり、２回目もまた英字（小文字）の手書き入力がある
と、最初の英字（小文字）の手書き入力により履歴決定
用メモリ２２の１回目の位置に英字（小文字）モードを
示す識別符号が格納される。この状態で２回目の英字
（小文字）の手書き入力があると、２回続けて同一モー
ドの情報が入力することになるので、ｎ用カウンタ２４
の値は「２」となり、履歴決定用メモリ２２の２回目の
位置に英字（小文字）モードを示す識別符号が格納され
る。またｎ用カウンタ２４の値「２」は認識指定回数メ
モリ２１の値「２」と一致するので、英字（小文字）モ
ードを示す識別符号は確定識別符号として履歴メモリ２
３の（Ｎ−３）の位置に格納される。なお、英字（小文
字）と英字（大文字）が続けて入力されたときはいずれ
も英字として共通しているので、この場合は連続してい
るとみなして履歴メモリ２３には２回目の英字モードが
格納される。

【００２９】こうして履歴メモリ２３には過去に２回続
けて手書き入力したモードが位置（Ｎ−３）〜（Ｎ）に
対して入力の新しい順に格納されることになる。

【００３０】そして履歴メモリ２３の（Ｎ−３）〜
（Ｎ）に対して例えば英字（小文字）、英字（大文
字）、カナ、英字（小文字）の各モードを示す識別符号
が格納されている状態で、図７の(a) に示すような「ｉ
ｎｋ」という１フィールドの小文字の英字入力があり、
その場合に最初の文字である「ｉ」の文字認識が困難で
あったとすると、手書き入力装置６の表示画面には履歴
メモリ２３に格納している識別符号の優先順位に基づい
て図７の(b) に示す候補表示が行われる。すなわち入力
した文字「ｉ」に対して「ｉ，Ｉ，ノ，１」という優先
順位の候補表示が行われる。これにより最初の入力文字
が第１候補の「ｉ」と認識され、１フィールドの入力文
字は正しく「ｉｎｋ」と認識されることになる。

【００３１】また履歴メモリ２３の（Ｎ−３）〜（Ｎ）
に対して例えばカナ、カナ、カナ、英字（大文字）の各
モードを示す識別符号が格納されている状態で、図８の
(a)に示すような「ノート」という１フィールドのカナ
入力があり、その場合に最初の文字である「ノ」の文字
認識が困難であったとすると、手書き入力装置６の表示
画面には履歴メモリ２３に格納している識別符号の優先
順位に基づいて図８の(b) に示す候補表示が行われる。
すなわち入力した文字「ノ」に対して「ノ，Ｉ，ｉ，
１」という優先順位の候補表示が行われる。これにより
最初の入力文字が第１候補の「ノ」と認識され、１フィ
ールドの入力文字は正しく「ノート」と認識されること
になる。

【００３２】このように１フィールド単位毎に過去に入
力された情報に基づいて履歴メモリ２３にモードを示す
識別符号を順次格納し、そして最も新しい情報入力によ
って履歴メモリ２３に格納したモードを第１候補とし、
その後入力した情報の判別が困難なときにはその情報を
第１候補のモードとして判断して入力を認識するように
しているので、モード認識がモード指定操作を伴うこと
無く自動的に行われることになり、操作性を向上でき
る。しかも手書き入力する情報を高い確率でオペレータ
の入力した通りの情報として判断できる。

【００３３】なお、判別の困難な情報は自動的に第１候
補のモードと判断されるが、この場合にもしオペレータ
の入力した通りの情報と異なったときには切替え操作に
よりモードを第２候補のモードに変更することはでき
る。

【００３４】

【発明の効果】以上、本発明によれば、フィールド単位
の情報を手書き入力する場合に、モード指定操作を行う
ことなく入力情報のモードを自動的に判断して情報を認
識でき、従って操作性を向上でき、しかも手書き入力す
る情報を高い確率でオペレータの入力した通りの情報と
して判断できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示すブロック図。

【図２】同実施例における手書き入力装置の構成を示す
図。

【図３】同実施例におけるフォーマット単位の手書き入
力情報例を示す図。

【図４】同実施例における要部メモリ構成を示す図。

【図５】同実施例における履歴メモリ処理を示す流れ
図。

【図６】同実施例における認識優先度処理を示す流れ
図。

【図７】同実施例における手書き入力例を示す図。

【図８】同実施例における他の手書き入力例を示す図。

【符号の説明】

１…マイクロプロセッサ ２…メモリ ６…手書き入力装置 ２３…履歴メモリ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 英字、数字、カナ、平仮名、漢字等の複
   数の組合せからなる情報を１つの意味を持つ１フィール
   ドの情報とし、その１フィールドの情報を１フィールド
   単位として手書き入力する手書き入力装置において、フ
   ィールド単位で入力した情報の個々を英字、数字、カ
   ナ、平仮名、漢字等のモードとして判断するモード判断
   手段と、このモード判断手段が判断したモードをモード
   履歴として入力の新しい順に格納する履歴メモリと、こ
   の履歴メモリに格納したモードの入力の新しい順に優先
   度を決定してフィールド単位で入力した情報の個々のモ
   ードを認識し入力情報を確定する入力情報確定手段を設
   けたことを特徴とする手書き入力装置。