JPH06139351A - 標準adct方式で圧縮された画像の改良復元方法 - Google Patents
標準adct方式で圧縮された画像の改良復元方法Info
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- JPH06139351A JPH06139351A JP5161865A JP16186593A JPH06139351A JP H06139351 A JPH06139351 A JP H06139351A JP 5161865 A JP5161865 A JP 5161865A JP 16186593 A JP16186593 A JP 16186593A JP H06139351 A JPH06139351 A JP H06139351A
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Abstract
ら、復元された文書画像の品質を改善する。 【構成】 圧縮に対して、元の文書画像が画素ブロック
に分割され、その画素ブロックが、発生頻度空間変換圧
縮動作を使用した前方変換符号化動作によって、変換係
数ブロックに変換される。この変換係数は、つぎに、損
失を伴う量子化過程で量子化される。この量子化過程で
は、各々の変換係数は、量子化テーブルから取り出され
た量子化値によって分割され、その結果の整数部分が量
子化変換係数として使用される。そして、量子化変換係
数のブロックが、損失を伴わない符号化方法によって符
号化される。
Description
ADCT(適合的離散コサイン変換)標準に準拠して圧
縮された画像の圧縮復元(decompressio
n)方法に関し、とくに、標準JPEG ADCT圧縮
画像の復元に起因する、文書型の画像における復元に伴
って発生する好ましくない効果を減少させる方法に関す
る。
ーションに対して過多のデータが存在するとき、データ
圧縮が必要とされる。圧縮は、通常、伝送時間が長い、
つまり帯域幅が限定されている、通信リンクにおいて使
用される。圧縮の別の用途は、データ保存であり、デー
タが保存される媒体スペースの量が、圧縮により十分に
減少する。さらに別の用途は、校合、重刷、その他の複
写機機能のための中間記憶装置が必要なディジタル複写
機である。一般に、走査された画像、つまりハードコピ
ー文書を電子的に表現したものは、大きいのが普通であ
り、したがって圧縮するのが望ましい。
の使用者の所有物である。しかし、装置間の相互通信が
行われるときは、標準的技法が必要とされる。とくに、
異なる種類の機器間での通信が要求される、いわゆるマ
ルチメディア通信の到来とともに、共通的な標準が要求
される。一例が、現在要望されている、ファックス装置
と印字装置間の通信の実現である。現在、圧縮基準は、
異なる種類の機器では異なる基準が使用されているのが
普通である。
グループによって現在研究されている。まず、本来的に
2進値であるファックス型の画像伝送が、JBIG(合
同2進画像グループ)委員会によって研究中である。つ
ぎに、テレビとフィルムに関して、標準がMPEG(動
画専門家グループ)によって作成中である。JBIGの
作業範囲よりも一般的な、動きのない一般的画像、つま
り静止画像に関しては、JPEG(合同写真専門家グル
ープ)が、適合的離散コサイン変換方式を使用して、装
置から独立した圧縮標準の開発を模索している。
式、Adaptive Discrete Cosin
e Transform;たとえば、”Adaptiv
eCoding of Monochrome and
Color Images”,IEEE Tran
s.Comm.,Vol.COM−25,pp.128
5−1292,November 1977において、
W.H.ChenとC.H.Smithによって説明さ
れている)は、JPEG委員会によって普及された、デ
ータの冗長部分を画素間の相関性に基づいて減少させ
る、損失の多い(lossy)システムである。一般
に、画像においては、画素レベルで見ると、画像はあま
り変化しない。したがって、画像は、いわゆる「自然空
間相関性」を有している。自然の風景では、相関性は一
般化されるが、厳密ではない。ノイズによって、各々の
画素が、その近傍からいくぶん異なったものになる。
縮の過程は、画像のMxMのタイルを記憶するタイルメ
モリ10を必要とする。以下の説明では、JPEGの勧
告に基づいて、正方形のタイルが使用されているが、本
発明による方法では、どのような形のタイルでも使用で
きることに注意しなければならない。タイルメモリに記
憶されている画像の一部から、離散コサイン変換(DC
T)、つまり画像を周波数空間的に表現したものが変換
器12で形成される。C−Cube Microsys
tems社のCL550A JPEG画像圧縮処理装置
のような、圧縮をハードウェアで実現する方法が利用可
能であり、この装置は、JPEG標準案にしたがって、
圧縮モードあるいは復元モードのいずれかで動作する。
Qテーブルメモリ16に記憶されているQテーブルと呼
ばれる1セットの値から分割器/量子化装置14が使用
されるので、別個のQテーブル値が分割されてDCT値
になり、その値の整数部分が量子化DCT値として返さ
れる。統計的な符号化を使用するハフマン符号化器20
は、量子化DCT値を符号化し、圧縮画像を発生する。
圧縮された画像は、記憶、伝送、あるいはその他の処理
が行われる。
Mの画素ブロックに分割される。ここで、M=8であ
る。このM=8は妥協の結果であり、ブロックを大きく
とればとるほど、圧縮率は高くなるが、反面、ブロック
が大きくなると、そのブロック内に非相関の画素が発生
し、圧縮率が低下する可能性もでてくる。ブロックを小
さくすると、ブロック内の相関性は高くなるが、全体と
しての圧縮率が低下する。とくに、文書画像において
は、自然画像を形成する風景の場合よりも、8x8ブロ
ック内で画像のエッジが検出されやすい。したがって、
空間的相関性の仮定が、ある程度崩れる。本発明が指摘
する主要な課題は、以下に詳述するが、ADCT案は、
連続階調と多数のレベルのグレイ画素を有する写真に対
して非常に有効であるが、非常に高い周波数度成分と多
数のコントラストの強いエッジを有する文書画像の再生
に対しては、あまり有効でないことが多い。
て、ブロック間の相関性を利用する傾向がある。基準関
数は、データを、隔たった1セットの直交関数への射影
として定義する。ADCTは、コサイン関数を基準関数
として使用し、離散コサイン変換(DCT)を射影ステ
ップとして使用する。ADCT標準の最初のステップで
は、画像は8x8ブロックに分割される。各々のブロッ
ク内で、64個のDCT係数のセットが、そのブロック
内のすべての画素に対して判定される。これらのDCT
係数は、8x8ブロックの離散コサイン変換の各々のコ
サイン項の係数を表わす。
8x8ブロック内の64個の画素を表わす64個のグレ
イレベル値の配列が示されている。この8x8ブロック
は、JPEG ADCT仕様にしたがって変換され、図
2(B)に示されているDCT係数になる。これらの係
数は、図2(A)の画像データをまだ完全に記述してい
るが、全体的にみると、より大きな値が、低い空間周波
数領域の左上隅に集まってきている。同時に、画像の大
半においては、画像の周波数が高くなるにつれ、グリッ
ドの右下の係数値はゼロに近づく。
分を最もよく見る傾向がある。周波数が高くなるにした
がい、振幅間の変化は、そのような変化が極度に強いコ
ントラストで発生しないかぎり、気がつかなくなる。こ
れは、人間の視覚系のよく知られている効果であり、た
とえば、P.Roetling著の”VisualPe
rformance and Image Codin
g”,Proceedings of the S.
I.D. 17/2 pp.111−114(197
6)に詳しい。ADCT方法は、高い周波数における小
さな振幅変化は一般的に無視できるという事実を利用し
ている。
るいはQ行列の使用を伴うものである。図2(C)に示
されているQ行列は、圧縮に対する標準JPEG案の行
列であるが、ADCTならびに本発明による方法も、別
のQ行列(あるいはQテーブル)を使用して、動作させ
ることができる。この行列には、より大きい周波数に対
してより大きな量子化ステップ、つまりより大きなエン
トリを導入することにより、より低い周波数は、より高
い周波数よりも、概略的により重要であるという効果が
取り入れられている。しかし、このテーブルは、このよ
うな概略的な仮定から、いくつかの好ましい変化を内部
的に作成することも試みている。したがって、このテー
ブルの値は、周波数にしたがって変化し、そこでは、厳
密な変化は、人間の視覚系、予測される文書の種類、つ
まり写真であるか、テキストであるか、グラフィックで
あるかなど、あるいはいくつかの別のアプリケーション
依存パラメータによって異なってくる可能性がある。図
2(B)のDCT値の各々は、下式のように、図2
(C)の対応するQ行列値によって分割され、量子化D
CT(QDCT)値になる: QDCT[m][n]=INT{DCT[m][n]÷
Qテーブル[m][n]+1/2} ここで、INT{A}はAの整数部分を示す。
で、データの喪失が発生する。以下の説明においては、
除算という言葉は、打ち切り(truncation)
と切り捨てて丸める(round−off)ことを処理
する方法を含む、ADCTにおいて詳述されている過程
を記述するのに使用する。さらに、テーブルの右下のQ
値は高くなる傾向があることから、その領域の値の大部
分は、より高い周波数において画像の極度に高い振幅が
発生しないかぎり、ゼロになる。
の量子化DCT値が求められると、画素は、空間を埋め
るジグザク形の曲線の順序に配置され、そして、ハフマ
ン法のような統計的符号化方法の使用によって、伝送信
号が発生する。この統計的符号化は、データの損失を伴
わずに実行され、そして、圧縮でもたらされる唯一の損
失は、Qテーブルを使用したDCT係数の量子化によっ
て発生する損失だけである。
データに変換を施すためのハードウェアが存在する。た
とえば、Niharaの米国特許第5,049,991
号、Gonzales等の米国特許第5,001,55
9号、そしてPuriの米国特許第4,999,705
号などがその例である。しかし、これらの特定の特許の
本来の趣旨は、文書画像ではなく、動画画像を対象とし
たものである。
に示されているように、圧縮過程を逆にたどる一連の機
能あるいはステップが使用される。ハフマン符号化が復
号器50で除去される。その結果、画像信号が量子化D
CT係数を表わし、これは、信号乗算器52において、
メモリ54に記憶されているQテーブルにより、圧縮過
程と逆の過程をたどって乗算される。逆変換器56にお
いて、離散コサイン変換の逆変換が行われ、空間領域の
出力画像が画像バッファ58に記憶される。
量子化DCT係数セットを得るために除去される。この
係数セットの各構成要素は、次式により図2(C)と2
(D)のデータを使用することにより、Qテーブル値で
乗算され、図3(A)に示されているDCT係数にな
る: DCT[m][n]=QDCT[m][n]×Qテーブ
ル[m][n]
は、図2(B)に示されている元のDCT係数のセット
ではない。なぜなら、圧縮過程において、Qテーブルで
行われたDCT係数の元の量子化に対して計算された余
りが失われているからである。標準ADCT復元過程で
は、DCT係数のセットの逆離散コサイン変換を求め
て、図3(B)に示されている画像値を得ている。
には働かない。この過程が元の画像を再生できないこと
は明らかである。なぜなら、画像内のデータが、圧縮・
量子化ステップにおいて廃棄されているからである。テ
キストに存在するのが一般的な強いエッジが現れると
き、この欠陥が露呈する。とくに、そのような強いエッ
ジにおいては、「リンギング効果」とか「モスキートノ
イズ」と呼ばれる好ましくない現象が発生する。これら
の問題は、テキスト、図形、中間調など、文書画像にお
いて非常に一般的な構成要素において発生する。モスキ
ートノイズあるいはリンギング効果に加え、ブロッキン
グ効果という好ましくない現象が頻発する。この現象
は、圧縮基準の計算の基になった各々のMxMブロック
が見えるようになる、グレイが徐々に変化する画像領域
に関連して発生する。
めに、2種類の方法が試みられている。最初の方法で
は、圧縮された画像が後処理を施される。つまり、画像
が完全に復元された後で画像の改善が試みられる。言う
までもなく、そのような処理は、元の画像が失われてい
るので、元の画像には絶対に戻らない。このような過程
は、Reeve,III等による論文”Reducti
on of Blocking Effects in
Image Coding”,OpticalEng
ineering,January/Februar
y,1984,Vol.23,No.1,p.34、な
らびに、C.Avril等の論文”Linear Fi
ltering for Reducing Bloc
kingEffects in Orthogonal
Transform Image Coding”,
Journal of Electronic Ima
ging,April 1992,Vol.1(2),
pp.183−191に記述されている。しかし、この
画像後処理法では、実際の元の画像の復元は不可能であ
り、そして電子イメージング応用分野において必要とな
る可能性のある後続の圧縮/復元ステップにより、復元
画像と元の画像とのずれがますます大きくなる。
限を使用した反復復号過程による方法である。この方法
では、画像の圧縮形態を再度使用して、たとえば32x
32などの複数の異なるブロックを使用して、画像の復
号を行なう。その一例が、R.Rosenholtz等
の”Iterative Procedures fo
r Reduction of Blocking E
ffects inTransform Image
Coding”,SPIE,Vol.1452,Ima
ge Processing Algorithms
and Techniques II,(1991),
pp.116−126に記載されている。これは、画像
全体をぼかす方法であり、ぼかしによって上記の好まし
くないブロックキング効果を目立たなくすることを期待
している。
元する方法が提供される。この方法では、復元された画
像に対してフィルタリングが行われ、そしてフィルタリ
ングが行われた画像が、元の画像から導き出せる1セッ
トの画像と比較されてから圧縮されて、画像ノイズを低
減し、復元された画像が画像の既知の範囲内に確実に入
るようにする。
像に対する忠実度を維持しながら、復元された文書画像
の見掛けを改善する方法が提供され、そこでは、圧縮に
対して、元の文書画像が画素ブロックに分割され、その
画素ブロックが、周波数空間変換圧縮動作を使用した前
方変換符号化動作によって、変換係数ブロックに変換さ
れる。この変換係数は、つぎに、損失を伴う量子化過程
で量子化される。この量子化過程では、各々の変換係数
は、量子化テーブルからの量子化値によって分割され、
その結果の整数部分が量子化変換係数として使用され
る。そして、量子化変換係数のブロックが、損失を伴わ
ない符号化方法によって符号化される。この方法は、次
の復元ステップで構成される。つまり、a)元の画像に
対する符号化され量子化された変換係数ブロックを受け
取る。b)元の画像に対する量子化変換係数ブロックの
損失を伴わないで符号化したものを取り除く。c)ブロ
ック内の各々の量子化変換係数に、量子化テーブルから
の対応する量子化値を掛け、受け取った変換係数のブロ
ックを得る。d)逆変換動作を、受け取った変換係数に
対して実行して、画像を復元する。e)選択したフィル
タを使用して、エッジを保存しながら、損失を伴う量子
化過程の結果として復元画像に発生した高周波ノイズを
低下させて、復元画像の見掛けをより視覚的に訴えるよ
うに再現する。f)フィルタリングを行なった復元画像
を、周波数空間変換動作を使用した前方変換符号化動作
によって、新しい変換係数のブロックに変換する。g)
新しい変換係数の各々のブロックを、受け取られた変換
係数の対応ブロックならびに選択された量子化テーブル
と比較し、フィルタリングを行なった復元画像が元の画
像から導き出せるかどうかを判断する。最後に、h)導
き出せることが分かったら、フィルタリングを行なった
復元画像を出力バッファに転送する。
において、ステップg)はさらに次のステップを含むこ
とができる。つまり、1)新しい変換係数のブロックが
元の画像から導きだせないことを判断する。2)個々の
新しい変換係数を変更し、変更された新しい変換係数が
元の画像から導き出せるようにする。3)変更された新
しい変換係数のブロックから画像を復元する。
プe)からg)は、選択した条件が発生するまで、反復
して繰り返すことができる。選択条件としては、i)反
復回数、ii)変換された画像に対して修正が不要、あ
るいはiii)逆変換された画像に対して、連続反復に
おいて変更が行われなかった。
により、JPEG標準過程との一貫性と互換性が、文書
画像データが受ける圧縮/復元の回数とは関係なく、維
持される。さらに、この過程は、画像の入力と、本発明
による復元過程を使用することにより改善ができるかど
うかにしたがい、使用を選択することができる。
機能ブロック図である。
8ブロックを示す。
空間表現を与える決定されたものとしての離散コサイン
値を示す。
フォルトのQテーブルを示す。
子化離散コサイン値を示す。
使用して図2(A)のデータから得られたDCT値を示
す。
れた画像のデータブロックを示す。
を表わす1セットの量子化されたADCT値の原理を示
す。
DCT値で表わされている複数のソース画像の場合の数
値的な例を示す。
保存する低域通過フィルタの効果である。
の近傍ならびにフィルタコンテキストを示す。
ルタリングの効果を示す。
丸は、画像が可能な画像のセット内に入っていないこと
を示す。
変更を示す。
変換を示す。
したもので、フィルタリングを施した画像が、同一のA
DCT表現を有する画像のセットの外側にある。
流れ図である。
を制限するものではない図を参照すると、まず、当初圧
縮過程で圧縮された画像に厳密に戻ることは、圧縮過程
でデータが失われているので、不可能であるが、元の圧
縮された画像にある点で似ている画像に戻ることは、以
下に説明されているように可能である。つぎに、画像に
発生した基本的な画像欠陥を修正することが可能であ
る。図4を参照すると、圧縮/復元過程の概念が示され
ている。互いに独立した1セットの画像が存在するが、
これらの画像は、各々が同一のADCT表現に圧縮され
るという点で類似である。したがって、復元を行なう
と、このセット内の出力画像が発生するはずである。可
能な画像のセットの情報は、使用Qテーブルによって符
号化される。Qテーブルは、離散量子化変換係数の除数
を表わし、そして、量子化の結果、各係数の小数部分が
切り捨てられるので、可能な画像のセットは、変換の各
項に対する可能な係数値の範囲について同一の量子化変
換係数を決定できるすべての画像を表わすことになる。
なソース画像100、102、104、106があり、
各々は、たとえば、0から256の範囲の濃度値を有す
る画像信号で構成され、そしてDCT変換の結果として
発生した対応するDCT係数が後続する(この図では、
DCT108として示されている)。これらの画像は、
元の画像を入力スキャナで走査して作成された、あるい
はコンピュータなどにおける電子文書上に作成された文
書画像の一部を表わしている。これらの画像はそれぞれ
が独立しており、また図6に示されているDCT係数1
10、112、114、116もそれぞれ別個のもので
あることは明らかである。DCT係数は、図7に示され
ているQテーブル119内の対応するエントリを使用し
て、量子化118において量子化される。この例では、
DCT係数の左上のエントリが、Qテーブルの左上のエ
ントリ[16]によって分割される。小数部分を丸める
ことにより、これらの係数はつぎのようになる: セット110では、157/16=9.81≒10 セット112では、160/16=10 セット114では、163/16=10.19≒10 セット116では、162/16=10.13≒10
のすべてのエントリは、このQテーブルを使用する同じ
量子化DCT係数(図7に示されているセット120)
に対して写像することができる。このことは、図5に示
されているすべての他のDCT係数についても当てはま
る。したがって、セット120の圧縮データは、図5に
示されている可能なソース画像の部分集合を持つ一意の
ソース画像を記述するのではなく、これらの1セットの
可能なソース画像を記述する。8x8画像ブロックが量
子化DCT係数の可能なソースであるとの判断は、Qテ
ーブルのエントリによって量子化器が決まり、したがっ
てDCT係数の精度が決まるという事実を考慮すること
によって、導き出すことができる。図6の例では、左上
のエントリは、153≦エントリ≦168で囲まれ、1
6個の値にわたっており、この範囲内のどの値も、圧縮
データを変更することなくDCT係数として使用するこ
とができる。これが、本発明による方法で使用される
「非一意性(non−uniqueness)」であ
る。これは、i)圧縮データに一致する可能なソース画
像、かつ、ii)文書画像のモデルに一致する画像であ
る可能なソース画像を選択することにより使用される。
このようにして、本発明による方法は、従来の方法とは
異なっている。従来の後フィルタリング方法の場合で
は、得られた最終画像が圧縮データに一致せず、圧縮の
制限にソース画像モデルを使用せずに、サンプリングを
使用して画像をぼかす手法をとっている。
め、復元過程から発生する問題は、リンギング、つまり
高周波ノイズであることに注目しなければならない。高
周波ノイズの除去が望ましいが、低域通過フィルタが必
要である。残念なことに、リンギングはエッジにおいて
発生する。エッジは文書画像において非常に一般的で重
要である。したがって、エッジは高周波を表わし、そし
て高周波は取り除いてはならないので、簡単な低域通過
フィルタは十分ではない。簡単な低域通過フィルタを使
用すると、エッジ情報が破壊される。つまり、そしてノ
イズ減少に伴って、文字の読みやすさ、線の明確さが低
下する。そのようなフィルタとは反対に、エッジを保存
する低域通過フィルタが必要になる。エッジを保存する
低域通過フィルタは、順序統計フィルタ(あるいは中央
値フィルタ)、シグマフィルタのような、非線形フィル
タである。
に、シグマフィルタは、ノイズ値あるいはΔ=32のデ
ルタを使用して、画像を処理する。値231を持つ画素
は、この値からΔ以上逸脱しない画素によって取り囲ま
れている。したがって、出力値218は、3x3領域内
の9個の画素すべての平均をとることによって得られ
る。値40を持つ画素は、この範囲内の画素によって取
り囲まれるとともに、この範囲を超える画素によっても
取り囲まれ、その結果、3個の画素を平均することによ
って、出力値55が得られる。
近傍内の8x8画素ブロックの中にある1セットの復元
画素とそれらのグレイ値が、画像の残りの部分からこの
近傍を分離している黒い線によって示されている。画像
の境界において、画素が単純に複写され、そして図9
(A)に示されているように、これは左端の列と下端の
行によって表わされる。シグマフィルタは、中央の画素
から値32以上逸脱しない3x3近傍内の画素に対して
実行される平均化機能として表わされる。図9(A)で
は、値155、96、141(全て丸で示されている)
は、中央の画素206(四角で示されている)から、値
32(ノイズ値あるいはΔ)以上逸脱している。このフ
ィルタをかけると、図9(B)に示されているグレイレ
ベル画素から修正された画像が得られ、その画素の新し
い値208(四角で示されている)になる。
ィルタリングが施された画像が得られると、元の画像と
の比較が行われ、元の画像に対する忠実度が確認され
る。この画像のDCTが、図9(C)に示されているよ
うに導き出される。その結果が、元の圧縮画像と直接比
較される(たとえば、図6のDCT係数セット110、
112、114、116と図7のQテーブル119と直
接比較される)。DCTセットの各々の位置は、ある範
囲の許容可能な値を有しており、そして、図9(C)の
例では、位置3,1における値(丸で示された値74)
は、8=INT{許容可能な値÷10+1/2}によっ
てすでに75から84であると決定している許容可能な
値の範囲を超えている。ここで、この式の中の’8’は
量子化されたDCT係数であり、’10’は対応するQ
テーブルのエントリである。したがって、値75は値7
4の代りに使用される。つまり、可能な画像のセット外
にあった画像が、そのセットの中に来るように(図5と
6参照)、変換値が変更されたということである。この
例では、許容可能な範囲内だけの値が選択されるが、経
験によれば、その範囲における別の位置の値も、範囲外
の値の代りに使用することができる。図9(D)は、位
置3,1における補正されたDCT係数を示し、修正さ
れたエントリが位置1,4(丸で示されている)に追加
されている。図9(C)と図9(D)からも明らかなよ
うに、復元画像に単純なフィルタリングを施しても、そ
のフィルタリング動作の結果が、圧縮データに対する可
能なソース画像であった画像になる保証はなく、そのた
め、DCTデータに違反する画像が発生する。変更され
たDCTセットを逆変換したものが導き出され、そして
1セットのグレイ画像画素が、図9(E)に示されてい
るように、再び得られる。図9(B)を基準として変更
された図9(E)のすべての画素がここでも丸で示され
ている。図9(E)に与えられている値は、可能な元の
画像の値である一方、図9(B)の2つの値は許容可能
なDCT範囲に違反していることに注意しなければなら
ない。
換、周波数空間値の比較と変更、グレイ画像画素への再
変換は、何回でも反復することができる。反復回数は、
DCT変換の変更を伴わずに選択できる(つまり、収束
する)。あるいは、この過程は、画像にもはや変化がな
くなるまで、反復することができる(これは別の種類の
収束である)。あるいは、固定値に設定した反復回数、
つまり固定値を反復回数の上限として使用することがで
きる。
るノイズ推定値は、反復毎に変更することができる。つ
まり、Δ=32を仮定して、その値を各々の反復過程に
使用する代りに、3回の反復の場合では、2回目の反復
でΔの2/3の値を、3回目の反復でΔの1/3の値を
使用することができる。また、フィルタリングと鮮鋭化
(別のフィルタを使用)を逐次動作で行なうこともでき
る。
こで、最初に注意すべきことは、この画像が、圧縮され
た元の画像になったであろう、ひとつの可能な元の画像
であるということである。したがって、元の画像に対す
るなんらかの忠実性が存在する。この画像は、少なくと
も1回円滑化が施され、エッジが強調するか、或いは、
維持しながら、高周波ノイズが除去されている。修正に
よって画像に変化がもたらされたかもしれないが、フィ
ルタリングを施された画像を圧縮したものが元の圧縮画
像(元の可能なセット)と比較されて、忠実度を確保し
ている。フィルタリングを施された画像は、必要に応じ
て修正されている。修正され、フィルタリングを施され
た画像は、フィルタリングを施されただけの画像よりも
良好とみなされる。なぜなら、前者は、可能な画像の範
囲に完全に一致しているからである。
が圧縮され、圧縮されたものが復元される。復元された
画像にフィルタリングが施されて、見掛けが改善される
が、その過程で、画像は、許容可能な画像範囲の外へ押
し出される。したがって、画像をDCTで表現したもの
が変更され、画像を許容画像範囲の中に押し戻す。
す、本発明による反復ADCT復元/再構成の流れ図で
ある。ADCT圧縮方法に従って統計的符号化で圧縮さ
れた画像が、ステップ300において得られる。この統
計的符号化は、ステップ302で除去されて、量子化さ
れたDCT係数が得られる。ステップ304において、
量子化DCT係数にQテーブル内の値が掛けられ、1セ
ットのDCT係数が得られる。ステップ306におい
て、DCT係数の逆変換が行われ、グレイ画像が得られ
る。通常の過程から外れて、ステップ308で、8x8
出力ブロックに対してフィルタリングが施される。ステ
ップ310において、フィルタリングを施された出力画
像が使用されて、1セットのDCT係数が発生する。ス
テップ312において、フィルタリングを施された画像
のDCT係数が、ステップ312で得られたDCT係数
と比較され、そして各々の値に関する許容可能な範囲と
比較される。ステップ314において、フィルタリング
を施された画像のDCT係数が、この許容可能範囲内に
あると判断された場合、ステップ316において、DC
T係数の逆変換が行われ、グレイ画像が発生する。ステ
ップ320において、このグレイ画像が出力される。フ
ィルタリングを施された画像のDCT係数が各値毎の許
容範囲内にないと判断された場合、ステップ322にお
いて、許容可能な値が範囲外の値に代って使用され、こ
の過程がステップ306から繰り返される。図示されな
いカウンタが増分されて、反復回数を制限する。もし、
ステップ324において、反復回数の上限に到達する
と、データがブロック316に転送され、さらにブロッ
ク320を通じて出力される。このステップによって、
この出力グレイ画像が、ステップ300で受信された圧
縮記述に対して有効な画像になることが確実になる。
の特定のフィルタの種類と、1つの特定の競合の解消が
使用されていることに注意しなければならない。ここ
で、一般的な順序統計フィルタやいわゆる「ファインド
・アンド・リプレース」型のフィルタを含む上記以外の
フィルタの使用も可能であることは明らかである。ま
た、フィルタは、8x8ブロックの局所特性に基礎を置
くことも可能である。その一例は、局所8x8ブロック
のダイナミックレンジの端数および/あるいはQ行列を
使用して、ブロック内で検出された最大ノイズ変動を判
定する、エッジ保存円滑化フィルタである。DCT領域
に対する画像領域での処理に対するもうひとつの選択肢
は、元の画像が2進値の場合、データをしきい値処理す
ることである。しかし、この選択肢は、DCT領域内で
試験して、そして、しきい値処理は、しきい値処理を行
なった後のDCT係数が、しきい値処理を行なう前のD
CT係数に一致する場合にだけ許容すべきである。
とは別の選択肢が存在する。収束速度は、アルゴリズム
を少し修正するだけで改善することができる。考えられ
る修正には、たとえば、ノイズを、修正されたDCT係
数に追加することがあげられる。最後に、反復回数は、
上記の例に使用されている固定数を使用せずに、局所8
x8ブロック特性の関数とすることができる。
図である。
ロックを示す。図2(B)は、図2(A)の画像の周波
数空間表現を与える決定されたものとしての離散コサイ
ン値を示す。図2(A)の画像の周波数空間表現を決定
し、行なうものとしての離散コサイン値を示す。図2
(C)は、実施例で使用されているデフォルトのQテー
ブルを示す。図2(D)は、決定されたものとしての量
子化離散コサイン値を示す。
して図2(A)のデータから得られたDCT値を示す。
図3(B)は、対応する8x8の再構成された画像のデ
ータブロックを示す。
ットの量子化されたADCT値の原理を示す。
ている複数のソース画像の場合の数値的な一つの例を示
す。
ている複数のソース画像の場合の数値的な他の例を示
す。
ている複数のソース画像の場合の数値的な更に他の例を
示す。
通過フィルタの効果である。
傍ならびにフィルタコンテキストを示す。図9(B)
は、画像に対して実行したフィルタリングの効果を示
す。図9(C)は、画像のDCT変換を示す。丸は、画
像が可能な画像のセット内に入っていないことを示す。
図9(D)は、画像のDCT変換に対する変更を示す。
図9(E)は、変更されたDCT変換の逆変換を示す。
した画像が、同一のADCT表現を有する画像のセット
の外側にある。
る。
6…Qテーブルメモリ、20…符号化器、50…復号
器、52…乗算器、54…Qテーブルメモリ、56…逆
変換器、58…画像バッファ
Claims (1)
- 【請求項1】 元の文書画像に対する忠実度を維持しな
がら、圧縮から復元された文書画像の見掛けを改善する
方法であって、圧縮時に、元の文書画像が画素のブロッ
クに分割され、上記画素のブロックが、周波数空間変換
動作を使用した順方向変換符号化動作によって変換係数
のブロックに変えられ、その後上記変換係数が損失を伴
う量子化過程によって量子化され、上記量子化過程では
各々の変換係数が量子化テーブルからの量子化値に従っ
て量子化され、その結果が量子化変換係数として使用さ
れる方法であって、下記の圧縮から復元するステップを
含む方法。 a)上記元の画像に対する上記量子化変換係数を受け取
るステップと、 b)量子化テーブルからの対応量子化値に従ってブロッ
ク内の変換係数を逆量子化して1ブロックの受け取られ
た変換係数を得るステップと、 c)受け取られた変換係数に逆変換動作を適用して画像
を復元するステップと、 d)選択された非線形フィルタを使用して、エッジを保
存しながら、損失を伴う量子化過程の結果として復元画
像に発生した高周波ノイズを低下させて、復元画像の見
掛けをより視覚的に訴えるように再現するステップと、 e)周波数空間変換圧縮動作を使用した順方向変換符号
化動作によって、フィルタリングを施した復元画像を新
しい変換係数のブロックに変えるステップと、 f)新しい変換係数の各ブロックを、受け取られた変換
係数の対応ブロックおよび選択された量子化テーブルと
比較し、フィルタリングを施した復元画像が元の画像か
ら導き出せるかどうかを判断するステップと、そして、 g)上記判断に基づいて、フィルタリングを施した復元
画像を出力バッファに転送するステップ。
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