JPH0613926U - 車両用推進軸装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 中間軸受の設定位置に軸受とともに中間的な
減速機構を設けることにより、中間軸受付近のスペース
利用を促進し、且つ前記終減速機構の小型化を図るこ
と。 【構成】 車両用推進軸装置であって、変速機と終減速
機構を連結する前方推進軸１の中間位置にて内歯ギヤ６
を緩衝部材７を介して車体に固定し、該内歯ギヤ６の中
心に、一端を変速機側に連結した前方推進軸１の他端付
近に形成したサンギヤ２を配設するとともに、該サンギ
ヤ２と前記内歯ギヤ６間に円周等分に複数の遊星ギヤ１
０を配設し、該遊星ギヤ１０は前記前方推進軸１の他端
に軸受１１にて支承されたフランジ１２に固定したピン
軸１３に回動自在に装着したもので、中間軸受１１付近
のスペースの有効利用と終減速機構の小型化を図ること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、中間に減速歯機構を備えた車両用推進軸装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

車両用推進軸は変速機と前、後車軸に設けた終減速機構とを連結し、エンジン 動力を車輪に伝達するものであり、該推進軸が長尺になるときは危険速度を考慮 してその中間をセンターベアリング（中間軸受）により支持するのが常識である 。 一方、前記終減速機構は前記変速機による減速比を補う目的を含めて通常大 きな減速比を採用している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながらこれまで前記中間軸受は推進軸をその中間で回転自在に支持する のみで、該軸受には本来の役割以外の価値は付加されていない。従ってスペース が充分利用されないきらいがある。 また、前記終減速機構は前記大きな減速比を１段で得ようとするため減速歯車 が大径となり、地上高を高くする要因ともなっている。終減速機構を多段とする ものもあるが、後車軸内にて多段とすることは構造を著しく複雑化しコストを上 昇せしめることになる。 本考案は上記に鑑み、前記中間軸受の設定位置に軸受とともに中間的な減速機 構を設けることにより、中間軸受付近のスペース利用を促進し、且つ前記終減速 機構の小型化を図ることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案減速歯車機構を備えた車両用推進装置の構成 は、変速機と終減速機構を連結する推進軸の中間位置にて内歯ギヤを緩衝部材を 介して車体に固定し、該内歯ギヤの中心に、一端を変速機側に連結した前方推進 軸の他端付近に形成したサンギヤを配設するとともに、該サンギヤと前記内歯ギ ヤ間に円周等分に複数の遊星ギヤを配設し、該遊星ギヤは前記前方推進軸の他端 に軸受にて支承されたフランジに固定したピン軸に回動自在に装着したことにあ る。

【０００５】

【作 用】

前記構成の本考案車両用推進装置では、前記変速機の出力軸の回転により前記 前方推進軸が回転し、これに設けられた前記サンギヤが前記内歯ギヤとの間で減 速しつつ遊星ギヤを自転しつつ公転する。これにより前記フランジが軸受に支承 されつつ減速回転し、フランジに接続した後方推進軸を介して終減速機構を回転 せしめる。

【０００６】

【実施例】

図において１は前方推進軸で、その一端（図左側）は図示しない変速機の出力 軸に接続するとともに、他端付近には、サンギヤ２が形成され、またこれに隣接 して先端ねじ部４との間に中間軸受取付部３が形成されている。尚、５はナット である。６は前記サンギヤ２と同歯形をなす内歯ギヤで、緩衝ゴム７を介在させ た脚部８を有するブラケット９に抱持・固定されている。尚、該ブラケット９は 脚部８をボルト・ナット等により車体に固定して支持されるものである。

【０００７】 １０は遊星ギヤで、前記サンギヤ２及び内歯ギヤ６と同歯形をなし、前記内歯 ギヤ６と、該ギヤ６の中心に配設された前記サンギヤ２の間に複数個（多くは３ 個）を円周方向等分に配設される。上記遊星ギヤ１０は前記前方推進軸１の中間 軸取付部３に取り付けた中間軸受１１に支承されたフランジ１２の一方側に、ピ ン軸１３により回転自在に支持されている。尚、前記フランジ１２の他方側には 図示しない後方推進軸の一端が接続されるものであり、また前記サンギヤ２、内 歯ギヤ６及び遊星歯車１０からなる遊星歯車を備えた減速機構の仕様、即ち、歯 数、歯形、歯寸法等は、変速機及び終変速機構の歯車比、地上高等を考慮して決 定される。

【０００８】 上記構成の本考案車両用推進装置では、前記変速機の出力軸の回転により前記 前方推進軸１が回転し、これに設けられた前記サンギヤ２が前記内歯ギヤ６との 間で減速しながら遊星ギヤ１０を自転しつつ公転する。これにより前記フランジ １２が中間軸受１１に支承されつつ減速回転し、フランジ１２に接続した後方推 進軸を介して終減速機構を回転せしめる。

【０００９】

【考案の効果】

本考案車両用推進装置は、変速機と終減速機構を連結する推進軸の中間位置に て内歯ギヤを緩衝部材を介して車体に固定し、該内歯ギヤの中心に、一端を変速 機側に連結した前方推進軸の他端付近に形成したサンギヤを配設するとともに、 該サンギヤと前記内歯ギヤ間に円周等分に複数の遊星ギヤを配設し、該遊星ギヤ は前記前方推進軸の他端に軸受にて支承されたフランジに固定したピン軸に回動 自在に装着したことことを特徴とするので、中間軸受付近のスペースの有効利用 と終変速機構の小型化を図ることができる効果がある。

【００１０】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案車両用推進装置の縦断図である。

【図２】本考案車両用推進装置の正面略図である。

【図３】本考案車両用推進装置の分解斜視図である。 １ 前方推進軸 ２ サンギヤ ６ 内歯ギヤ ７ 緩衝ゴム ９ ブラケット １０ 遊星ギヤ １１ 中間軸受 １２ フランジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 変速機と終減速機構を連結する推進軸の
   中間位置にて内歯ギヤを緩衝部材を介して車体に固定
   し、該内歯ギヤの中心に、一端を変速機側に連結した前
   方推進軸の他端付近に形成したサンギヤを配設するとと
   もに、該サンギヤと前記内歯ギヤ間に円周等分に複数の
   遊星ギヤを配設し、該遊星ギヤは前記前方推進軸の他端
   に軸受にて支承されたフランジに固定したピン軸に回動
   自在に装着したことを特徴とする車両用推進軸装置。