JPH06138409A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

ヘッドアップディスプレイ装置

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Publication number
JPH06138409A
JPH06138409A JP28975292A JP28975292A JPH06138409A JP H06138409 A JPH06138409 A JP H06138409A JP 28975292 A JP28975292 A JP 28975292A JP 28975292 A JP28975292 A JP 28975292A JP H06138409 A JPH06138409 A JP H06138409A
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JP
Japan
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light
display
optical system
reflection
display element
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Withdrawn
Application number
JP28975292A
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English (en)
Inventor
Takeshi Matsumoto
松本  剛
Masayuki Kato
雅之 加藤
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表示情報を空間に虚像として表示する自動車等
に搭載されるヘッドアップディスプレイ装置に関し、光
路長の違いによる収差を補正して各表示位置で明瞭な表
示像が見えるようにする。 【構成】一方の表示素子10で生成した波長領域の光
(中心波長590nmの波長域以外の光)を反射型ホロ
グラム14で透過し、他方の表示素子12で生成した異
なる波長域の光(中心波長590nmの波長域の光)を
反射型ホログラム14で正反射して透過光と同一の光軸
上に重ね合せ、これを結像光学系15に入射して表示素
子10,12の表示像を異なった距離に結像させると共
に透過光の収差を補正する装置につき、反射型ホログラ
ム14に結像光学系で収差補正が行われない反射光に対
し収差を補正するように波面を変換する干渉縞を持たせ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示情報を空間に虚像
として表示する自動車等に搭載されるヘッドアップディ
スプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車に搭載して速度、エンジン
回転数等を表示するヘッドアップディスプレイ装置(H
UD)の開発が進められており、自動車に搭載するヘッ
ドアップディスプレイ装置においては、表示する情報を
状況によって近くに表示したり、遠くに表示したりする
ことが、有効な方法である。
【0003】例えば高速で運転する際には、運転者の眼
は緊張した状態で遠方だけを見ており、情報を正確に読
み取るためには表示は遠方である方が良い。一方、低速
での運転においては、運転者の視点は様々な位置に移動
する。そこで図12に示すように、車両102に搭載し
たヘッドアップディスプレイ装置100は、高速走行時
は遠方の表示位置106とし、低速走行時には表示情報
と外部の光景との情報の混同を避けるため、比較的近い
表示位置104に行うことが望ましい。このように、走
行速度に応じて表示距離を切り換えることで、情報の視
認性を向上することができる。
【0004】従来、情報の表示距離を変える方法として
はホログラムを用いる方法がある。ホログラムは図13
に示すように、ホログラム108に入射する光の波長が
λ1,λ2 と異なると、波長λ1 ,λ2 毎に異なる回折
光の焦点距離f1 ,f2 を持たせることができる。従っ
て、図14のように表示素子110、反射型ホログラム
112,114を備えたヘッドアップディスプレイ装置
100の光学系を構成し、表示素子110の表示色、す
なわち発光波長を波長λ1 とλ2 に切り換えることで、
波長λ1 での結像位置116と波長λ2 での結像位置1
18を異ならせ、表示距離を変えることができる。
【0005】しかし、表示光に図15のように波長分布
がある場合には、一方の表示色で表示を行っている場合
でも、表示光にはホログラムのそれぞれの反射波長が含
まれる。その結果、表示色を変えても常にそれぞれの表
示位置116,118に表示が行われ、表示素子110
の発光波長域が狭いことが必要であり、表示素子110
の光学的な構造が複雑化する。
【0006】表示位置を異ならせる別の装置としては、
図16に示すように、表示位置116をもつ光学系10
0Aと、異なる距離の表示位置118をもつ光学系10
0Bとを別々に設け、使用する光学系を切り替えること
によって表示距離を変えるものである。しかし、表示距
離ごとに光学系が必要であるために、装置が大型になる
点に問題がある。
【0007】更に別の装置として、図17に示すよう
に、ハーフミラー124、凹面鏡として機能する反射型
ホログラム112,114を備えた拡大光学系に対して
2つの表示素子110,112を用いるものがある。こ
の装置は、拡大光学系と表示素子110,112との間
の距離によって像の表示距離が変わることを利用してい
る。即ち、表示素子110の虚像118に対し表示装置
112の虚像116が異なる位置に表示される。
【0008】図17の装置は、拡大光学系が1系統だけ
で済むため装置を小型化でき、また、それぞれの表示素
子を個別に動かせるため、表示される位置毎に別の表示
を行うことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図17
の光学系を使用したヘッドアップディスプレイ装置にあ
っては、表示素子110,112ごとに表示素子と拡大
光学系の間の光路長が異なるために生じる収差の問題が
ある。例えば表示素子110の位置で拡大光学系により
収差が補正されていたとすると、表示装置112の位置
では、表示像は収差を伴って歪みやぼけが生じるという
問題がある。
【0010】本発明の目的は、光路長の違いによる収差
を補正して、各表示位置において収差のない明瞭な表示
像が見られるようにしたヘッドアップディスプレ装置を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は次のように構成する。尚、実施例図面中の符号
を併せて示す。まず本発明は、異なる波長域の表示光を
生成する少なくとも2つの表示素子10,12と、一方
の表示素子10で生成した波長領域の光(中心波長59
0nmの波長域以外の光)を透過し、他方の表示素子1
2で生成した異なる波長域の光(中心波長590nmの
波長域の光)を入射角と出射角が等しくなるように正反
射し、透過光及び反射光を同一の光軸上に重ね合せる反
射手段14と、反射手段14からの光を入射して表示素
子10,12の表示像を異なった距離に結像させると共
に透過光の収差を補正する結像光学系15とで構成され
たヘッドアップディスプレイ装置を対象とする。
【0012】このようなヘッドアップディスプレイ装置
につき本発明にあっては、反射手段14を、結像光学系
で収差補正が行われない反射光に対し収差を補正するよ
うに波面を変換する干渉縞をもつ反射型ホログラム14
で構成したことを特徴とする。ここで反射型ホログラム
14までの距離が異なるように2つの表示素子10,1
2を配置する。また2つの表示素子10,12を反射型
ホログラム14に対し同一距離に配置した場合には、収
差補正に加えて光学的な拡大で異なった位置に結像させ
る干渉縞を形成した反射型ホログラム14を使用する。
【0013】一方、反射手段14に対する透過光または
反射光の一方の入射光路中に、結像光学系15で収差補
正が行われない透過光または反射光による表示像の収差
を補正する光学レンズ64を設けるようにしてもよい。
更に、反射手段14の反射面を、反射光の収差を補正す
る凹面形状とするようにしてもよい。このように光学レ
ンズ64や凹面形状により収差補正を行う場合、反射手
段14としては反射型ホログラム以外に波長選択性をも
つ多層膜ミラーとしてもよい。
【0014】
【作用】このような構成を備えた本発明のヘッドアップ
ディスプレイ装置によれば、反射型ホログラム14は反
射率と透過率に波長依存性をもつため、表示素子10か
らの特定の波長域の光を透過し、表示素子12からの他
の波長域の光は反射するる波長選択機能が得られ、反射
のための波面変換を行う干渉縞に加えて反射光の結像位
置での収差を補正する波面変換の干渉縞を併せて形成し
ておくことで、透過光は結像光学系で収差を補正し、反
射光は結像光学系と反射型ホログラムの波面変換で収差
を補正でき、2つの表示素子10,12の結像位置まで
の距離を異ならせていても、両方の収差が補正され、鮮
明な表示像を得ることができる。
【0015】この点は光学レンズあるいは反射凹面形状
による収差補正を加えた場合も同様である。
【0016】
【実施例】図1は本発明の基本的な実施例を示した実施
例構成図である。図1のヘッドアップディスプレイ装置
において、2つの表示素子10,12が設けられ、例え
ば表示素子10を低速運転時の表示素子とし、また表示
素子12を高速運転時の表示素子としている。表示素子
10からの光は反射型ホログラム14を透過して拡大光
学系15に入射し、一方、表示素子12からの光は反射
型ホログラム14で反射して、同じく拡大光学系15に
入射する。
【0017】ここで、反射型ホログラム14は図2に示
すように波長λに対し、実線で示す透過率と破線で示す
反射率の特性をもつ。即ち、反射率については例えば波
長λ=590nm(橙色)を中心波長とした波長域で反
射率が大きくなり、一方、透過率については波長λ=5
90nmの波長域を除く、それ以外の波長域で透過率を
もつようになる。
【0018】このため、図3に示すように反射型ホログ
ラム14に可視光域の入射光16を照射すると、透過光
18については単なる波長フィルタとして作用し、波長
λ=590nmの中心波長をもつ反射波長域以外の光は
回折されることなく通過する。一方、波長λ=590n
mの中心波長をもつ波長域の光は反射光20として反射
される。
【0019】更に、反射型ホログラム14は反射に対
し、例えば凹面鏡等の光学素子としての機能をもち、図
3に示すように反射光20を集光することができる。勿
論、凸面鏡としての機能をもたせれば反射光20を発散
させることができる。本発明にあっては、図2,図3に
示した反射型ホログラム14のもつ透過光と反射光に対
する波長選択性、更には反射光に対する凹面鏡や凸面鏡
等としての光学素子としての機能を利用して、2つの表
示素子10,12の光路長の違いによる各表示位置にお
いての収差を補正する。
【0020】再び図1を参照するに、低速用に設けられ
た表示素子10からの表示光の波長帯域は図2に示す波
長λ=590nmを中心波長とした反射波長域以外の波
長域、例えば緑色の表示色としており、このため表示素
子10からの表示光は反射型ホログラム14を透過して
拡大光学系15に入射し、虚像1を表示する。高速用に
設けられた表示素子12は中心波長λ=590nmの波
長域の光、例えば橙色の表示光を出射し、反射型ホログ
ラムで反射されて拡大光学系15に入射される。
【0021】ここで、表示素子10から拡大光学系15
までの光路長に対し、表示素子12から拡大光学系15
までの光路長が長くなるように設定されており、従って
表示素子12の虚像2は表示素子10の虚像1より遠い
位置に表示される。拡大光学系15は表示素子10に対
し収差を低減するように構成されている。このため光路
長の異なる表示素子12に対する拡大光学系15による
充分な収差補正は得られない。そこで本発明にあって
は、反射型ホログラム14の反射機能として拡大光学系
15との間の距離が変わったことによって生ずる収差を
補正する機能をもたせている。従って、表示素子10,
12の表示を共に収差の少ない虚像1,2として投影す
る光学系を実現することができる。
【0022】図4は図1における表示素子10,12及
び反射型ホログラム14でなる光学系の具体的な実施例
を示した実施例構成図である。図4の実施例にあって
は、表示素子として透過型の液晶パネル10a,12a
を使用しており、共通の光源としてハロゲンランプ30
を設けている。ハロゲンランプ30からの光は反射板3
2により透過光と反射光の2つに分けられる。反射板3
2は反射型ホログラム14と同じ中心波長λ=590n
m(橙色)の反射波長域の光を反射し、他の波長域の光
を透過する特性をもっている。
【0023】反射板32からの反射波長域以外の透過光
は低速用の液晶パネル10を透過した表示光として反射
型ホログラム14に入射し、そのまま透過して拡大光学
系に送られる。一方、反射板32で反射された反射波長
域の光は高速用として設けた液晶パネル12aを透過し
て表示光となり、ミラー34,36で反射され、反射型
ホログラム14に入射し、液晶パネル10からの表示光
と同じ光軸上に重ね合わされて拡大光学系に送られる。
【0024】ここで、反射型ホログラム14から液晶パ
ネル10までの光路長に対し、反射型ホログラム14か
ら液晶パネル12までの光路長の方が長いことから、反
射型ホログラム14から拡大光学系までの光路長が同じ
であるとすると、液晶パネル10からの光路長に対し液
晶パネル12からの光路長の方が拡大光学系に対し長く
なる。従って、液晶パネル10の表示位置に対し、液晶
パネル12の表示位置が遠い位置となる。
【0025】また、低速時に液晶パネル10による表示
像が例えば緑色で近くに表示されているのに対し、液晶
パネル12の表示像は高速時に橙色の表示像としてより
遠方に表示されるため、運転者は容易に情報を視認する
ことができる上に、橙色の表示によって高速走行中であ
ることの注意を促すことができる。ここで、図4の実施
例で使用している反射型ホログラム14による反射機能
と収差補正機能を実現するための干渉縞の生成を説明す
ると次のようになる。
【0026】図5は反射型ホログラムの作成方法を示し
た説明図であり、平行光24と平行光26を異なる角度
で交差させ、2つの平行光24,26の交差領域にホロ
グラム乾板22を配置して干渉露光を行うようにしてい
る。ここで、反射型ホログラムには入射角と出射角が同
じである正反射型と、入射角と出射角が異なる非反射型
がある。非反射型では波長によって異なる方向に出射さ
れるために表示像は虹色に分散して観察される。従って
本発明で使用するホログラムは正反射型がよい。この正
反射型の反射型ホログラムの作成は、図5に示すように
2つの平行光24と26の交差角θの半分でなるθ/2
となるようにホログラム乾板22を配置すればよい。
【0027】次に反射型ホログラム14による収差の補
正機能については、拡大光学系に凹面鏡を用いた場合、
液晶パネル12の表示像に対する収差は主に非点収差と
なる。従って、反射型ホログラム14に反射面が円筒面
の鏡と同じシリンドリカル凹面ミラーとしての機能をも
たせることによって、表示距離が異なっても収差を補正
することができる。
【0028】図6は収差補正のためにシリンドリカル凹
面ミラーとしての機能をもたせるための反射型ホログラ
ムの作成方法を示す。図6にあっては、ホログラム乾板
20の一方よりレーザ平行光54を照射し、シリンドル
カルレンズ52で1方向にのみパワーをもつ線光源56
に変換して照射し、同時に反対側からレーザ平行光60
を照射し、線光源56からの光と平行光60によりホロ
グラム乾板22を干渉露光すればよい。
【0029】更に図4の実施例にあっては、波長選択性
をもつ反射板32を用いてハロゲンランプ30を用いた
1つの光源からの光を分光して2つの液晶パネル10,
12の背光照明に用いることで、表示素子の光源を簡略
化できる。勿論、液晶パネル10,12毎に波長域の異
なる専用の光源を用いるようにしてもよい。図7は本発
明の他の実施例を示した実施例構成図であり、反射型ホ
ログラムに収差補正機能に加えて拡大光学系としての機
能をもたせたことを特徴とする。
【0030】図7において、表示素子10からの反射波
長域以外の波長域の光は、反射型ホログラム14−1を
実線で示すようにそのまま透過して拡大光学系に入射さ
せる。また、表示素子12からの反射波長域の光は反射
型ホログラム14−1のもつ波長選択性により反射され
ると同時に、拡大光学系としての機能により破線で示す
ように拡大方向に反射される。
【0031】このように反射型ホログラム14−1が反
射光を拡大する機能をもつことで、拡大光学系から表示
素子10と表示素子12までの光路長を同一としても、
表示素子10の表示像に対し表示素子12の表示像を遠
方の位置に表示することができる。図8は図7で使用す
る拡大光学系としての機能を備えた反射型ホログラム1
4−1の作り方を示したもので、ホログラム乾板22に
対し異なる方向から平行光26と点光源38からの球面
波でなる参照光40を照射し、平行光26と参照光40
の干渉露光を行えばよい。勿論、ホログラム乾板22は
拡大光学系の収差補正の機能を併せてもつことから、シ
リンドリカル凹面ミラーとしての機能も持たせるため、
図8の平行光26もしくは参照光40の途上にシリンド
リカルレンズを配置して干渉露光を行う。
【0032】図9は図7の拡大光学系としての機能を備
えた反射型ホログラム14−1によるヘッドアップディ
スプレイの全体構成を示したもので、低速時には表示素
子10からの表示光が反射型ホログラム14−1を透過
し、凹面鏡42,44でなる拡大光学系により運転者に
与えられ、近い位置に表示素子10の虚像1を表示させ
る。
【0033】一方、高速走行時には表示素子12の表示
に切り替えられ、表示素子12からの反射波長域の表示
光は反射型ホログラム14−1で反射され、拡大光学系
としての凹面鏡42,44で反射されて運転者に与えら
れる。このとき反射型ホログラム14−1には反射波長
域の光に対し、図7に示したように拡大光学系としての
機能をもつため、表示素子10と同じ拡大光学系等の光
路長であっても表示素子10の虚像1より遠方の位置に
表示素子12の虚像2を表示することができる。
【0034】図10は本発明の他の実施例を示した実施
例構成図であり、この実施例にあっては、前述した実施
例とは逆に、拡大光学系による収差の補正を反射波長域
の表示光を出す高速用の表示素子について行う。透過表
示光については、反射型ホログラムで反射波長域の表示
光の光軸と重ね合わせる前に光学的に収差補正を行うよ
うにしたことを特徴とする。
【0035】即ち図10の実施例にあっては、低速用の
表示素子10と反射型ホログラム14との間に収差を補
正するための光学レンズ64を設けており、このため拡
大光学系の収差補正は高速用の表示素子12からの表示
光について行われている。このように表示素子12から
の反射波長域の表示光について拡大光学系で収差補正が
行われているため、反射型ホログラム14としては収差
補正機能をもたず単に波長選択性をもつ反射型ホログラ
ムとしている。
【0036】また、表示素子10から拡大光学系までの
光路長に対し、表示素子12から拡大光学系までの光路
長が長い場合には、光学レンズ64は収差補正の機能の
みでよいが、表示素子10,12の拡大光学系までの光
路長が同一の場合には光学レンズ64に縮小光学系とし
ての機能をもたせ、表示素子10からの拡大光学系まで
の光路長を実質的に短くすることで、表示素子12の表
示像の手前に表示素子10による表示像を表示させても
よい。
【0037】更に図10の反射型ホログラムにあって
は、収差の補正機能を必要とせず、波長選択性のみをも
てばよいことから、反射型ホログラムに限定されず、例
えば波長選択性をもった多層膜ミラーを用いることもで
きる。図11は本発明の他の実施例を示した実施例構成
図であり、この実施例にあっては反射面側の形状が凹面
となる反射型ホログラム14−2を使用したことを特徴
とし、反射型ホログラム14−2の反射面の凹面形状に
より反射波長域の表示光を出す表示素子12に対し、像
拡大機能と収差補正機能をもたせている。勿論、表示素
子10の反射波長域以外の表示光については反射型ホロ
グラム14−2を透過するだけであり、収差補正は拡大
光学系により行われている。
【0038】このような反射面が凹面形状をもつ反射型
ホログラム14−2による像拡大と収差補正により拡大
光学系を介して表示素子10の像を低速時に手前に表示
し、表示像12の像を高速時には遠方に表示することが
できる。また図11の実施例にあっても、反射型ホログ
ラム14−2の干渉縞による波面変換機能として像拡大
や収差補正を行わず、反射面の凹面形状で像拡大や収差
補正を行っているため、反射型ホログラムに限らず、図
10の実施例と同様、反射面側の形状を凹面形状とした
多層膜ミラーを用いることができる。
【0039】尚、上記の実施例は2つの表示素子を設け
た場合を例にとるものであったが、3つ以上の表示素子
を使用し、反射型ホログラムにより同一光軸上に重ね合
わせて拡大光学系に入射し、異なる位置に表示するよう
に構成してもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、少なくとも2つの表示素子からの透過光と反射光を
反射型ホログラムにより同一光軸上に重ね合わせる際
に、拡大光学系による収差補正が行われていない表示光
について、反射型ホログラムにおいて収差補正を行うこ
とで、光路長の相違により異なる距離に表示される表示
像の両方について収差が補正された鮮明な画像を得るこ
とができる。
【0041】また、反射型ホログラムに光学的な拡大機
能をもたせることで、拡大光学系から2つの表示素子に
対する光路長が同じであっても、2つの表示素子の表示
像を運転者から見て異なる位置に表示することができ
る。更に、2つの表示素子からの表示光を同一光軸上に
重ね合わせる反射手段としてのみ反射型ホログラムを用
いた場合には、拡大光学系による収差補正による表示光
以外の表示光について光学レンズや反射面の凹面形状で
収差補正を行い、更には光学的な拡大縮小機能をもたせ
ることで複数の表示素子の表示像を異なった位置に鮮明
に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な実施例を示した実施例構成図
【図2】本発明に用いる反射型ホログラムの波長に対す
る反射率と透過率を示した特性図
【図3】本発明の反射型ホログラムによる透過および反
射状態の説明図
【図4】本発明の具体的な実施例を示した実施例構成図
【図5】本発明の反射型ホログラムの作成状態を示した
説明図
【図6】本発明の反射型ホログラムに収差補正機能を持
たせる作成状態の説明図
【図7】反射型ホログラムに拡大光学系の機能を持たせ
た本発明の他の実施例構成図
【図8】図7の拡大光学系の機能を持たせる反射型ホロ
グラムの作成状態の説明図
【図9】図7の実施例を拡大光学系と共に示した実施例
構成図
【図10】収差補正に光学レンズを用いた本発明の他の
実施例構成図
【図11】収差補正に反射凹面形状を用いた本発明の他
の実施例構成図
【図12】自動車用のヘッドアップディスプレイ装置の
速度に応じた表示位置の説明図
【図13】反射型ホログラムの波長に依存した焦点距離
の相違を示した説明図
【図14】図13の反射型ホログラムを利用した従来装
置の説明図
【図15】図14の装置で2つの表示光の波長領域が重
複した場合の表示輝度の説明図
【図16】表示素子および拡大光学系統を個別に設けた
従来装置の説明図
【図17】反射型ホログラムの透過光と反射光に対する
波長選択性を利用した従来装置の説明図
【符号の説明】
1,2:表示像(虚像) 10:表示素子(低速用) 12:表示素子(高速用) 10a,12a;液晶パネル 14:反射型ホログラム(反射手段) 14−1:反射型ホログラム(拡大光学系の機能付き) 14−2:反射型ホログラム(反射凹形状付き) 15:拡大光学系 16:入射光 18:透過光 20:反射光 24,26:平行光 22:ホログラム乾板 30:ハロゲンランプ 32:反射板 34,36:ミラー 38:点光源 40:参照光 52,58:シリンドリカルレンズ 54,60:レーザ平行光 56,62:線光源 64:光学レンズ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異なる波長域の表示光を生成する少なくと
    も2つの表示素子(10,12)と、一方の表示素子
    (10)で生成した波長領域の光を透過し、他方の表示
    素子(12)で生成した異なる波長域の光を入射角と出
    射角が等しくなるように正反射し、前記透過光及び反射
    光を同一の光軸上に重ね合せる反射手段(14)と、該
    反射手段(14)からの光を入射して前記各表示素子
    (10,12)の表示像を異なった距離に結像させると
    共に前記透過光の収差を補正する結像光学系(15)と
    で構成されたヘッドアップディスプレイ装置に於いて、 前記反射手段(14)を、前記結像光学系(15)で収
    差補正が行われない反射光に対し収差を補正するように
    波面を変換する干渉縞をもつ反射型ホログラムで構成し
    たことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のヘッドアップディスプレイ
    装置に於いて、前記結像光学系(15)までの光路長が
    異なるように前記反射型ホログラム(14)に対し2つ
    の表示素子(10,12)を配置したことを特徴とする
    ヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載のヘッドアップディスプレイ
    装置に於いて、前記結像光学系(15)までの光路長が
    同一になるように前記反射型ホログラム(14)に対し
    2つの表示素子(10,12)を配置し、且つ前記反射
    型ホログラム(14)は反射光の収差補正に加えて光学
    的な拡大で異なった位置に結像させる干渉縞を形成した
    ことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】異なる波長域の表示光を生成する少なくと
    も2つの表示素子(10,12)と、一方の表示素子
    (10)で生成した波長領域の光を透過し、他方の表示
    素子(12)で生成した異なる波長域の光を入射角と出
    射角が等しくなるように正反射し、前記透過光及び反射
    光を同一の光軸上に重ね合せる反射手段(14)と、該
    反射手段(14)からの光を入射して前記各表示素子
    (10,12)の表示像を異なる位置に結像させると共
    に該透過光または反射光の一方の表示像の収差を補正す
    る結像光学系(15)とで構成されたヘッドアップディ
    スプレイ装置に於いて、 前記反射手段(14)に対する透過光または反射光の一
    方の入射光路中に、前記結像光学系(15)で収差補正
    が行われない透過光または反射光による表示像の収差を
    補正する光学レンズ(64)を設けたことを特徴とする
    ヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】異なる波長域の表示光を生成する少なくと
    も2つの表示素子(10,12)と、一方の表示素子
    (10)で生成した波長領域の光を透過し、他方の表示
    素子(12)で生成した異なる波長域の光を入射角と出
    射角が等しくなるように正反射し、前記透過光及び反射
    光を同一の光軸上に重ね合せる反射手段(14)と、該
    反射手段(14)からの光を入射して前記各表示素子
    (10,12)の表示像を異なる位置に結像させると共
    に該透過光の表示像の収差を補正する結像光学系(1
    5)とで構成されたヘッドアップディスプレイ装置に於
    いて、 前記反射手段(14)の反射面を、反射光の収差を補正
    する凹面形状としたことを特徴とするヘッドアップディ
    スプレイ装置。
  6. 【請求項6】請求項4又は5記載のヘッドアップディス
    プレイ装置に於いて、前記反射手段(14)として、反
    射型ホログラム又は多層ミラーを用いたことを特徴とす
    るヘッドアップディスプレイ装置。
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