JPH06138256A - 波浪自動観測装置 - Google Patents

波浪自動観測装置

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JPH06138256A
JPH06138256A JP4307930A JP30793092A JPH06138256A JP H06138256 A JPH06138256 A JP H06138256A JP 4307930 A JP4307930 A JP 4307930A JP 30793092 A JP30793092 A JP 30793092A JP H06138256 A JPH06138256 A JP H06138256A
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JP
Japan
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data
wave
observation
waves
automatic
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Application number
JP4307930A
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English (en)
Inventor
Michio Matsuoka
道男 松岡
Tomoaki Komaguchi
友章 駒口
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NIPPON TETORAPOTSUTO KK
Nippon Tetrapod Co Ltd
Original Assignee
NIPPON TETORAPOTSUTO KK
Nippon Tetrapod Co Ltd
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Filing date
Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02A90/10Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation

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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 目視観測によらずに、また視程や障害物にか
かわらず観測点の波浪情報を正確かつ一定な観測精度で
リアルタイムで得ることのできる波浪自動観測装置を提
供する。 【構成】 観測点近傍の海面上の係留ブイに設けられた
サテライト局から、地上または船上の親局へ観測点の波
浪情報を無線伝送する波浪自動観測装置。観測点には海
底における水圧を計測するセンサーが設けられ、サテラ
イト局には親局からの呼び出し信号を受信する無線受信
機と、呼び出し信号が受信された時にセンサー出力を受
け取って水圧変動の測定データを送信する無線データ送
信機と、ブイ側の各電子機器へ給電するための電源手段
とが設けられ、親局にはサテライト局に対する呼び出し
信号を送信する無線送信機と、サテライト局から送信さ
れてくる測定データを受信する無線データ受信機と、受
信した測定データを解析演算して水圧変動波形から表面
波形の波浪情報として出力するデータ演算装置と、得ら
れた波浪情報を表示画面及び/又はハードコピーとして
出力する出力装置とが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に海面の波浪の波高
および周期などの波浪情報を自動観測するための装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば漁港等の海上工事に際しては、工
事の実施に影響を及ぼす気象海象要素の予測が事故防止
の観点及び工事スケジュールの構築のために不可欠であ
る。このような気象海象要素としては、天気、風、波
浪、視程および降水等があるが、海上工事では特に波浪
の予測が重要である。
【0003】現場で簡便に利用できる波浪予測モデルと
しては、例えば以下の(1)〜(4)に示すように従来
より幾つかの統計モデルが開発されている。 (1)須田,湯沢(1983):波浪予測に基づく外海シー
バースの待ち行列に関する基礎的研究、土木学会論文報
告集、第339号、第177〜185頁. (2)小舟,橋本,亀山、久高(1987) : 重回帰式を用
いた波浪予測手法の適用について、第38回海洋工学講演
会論文集, 第167〜171頁. (3)駒口,進藤,河合,木村(1991):海上工事の施
工管理における波浪予測の運用について、第38回海岸
工学講演会論文集、第961〜965頁. (4)駒口,池田,久保田(1991):現場における波浪
予測手法とその適用について、第46回年次学術講演会
講演概要集、第2部、第980〜981頁.
【0004】これらの統計モデルにおける波浪予測の手
法は、現地での波浪観測によって得た測定データを補正
データと共に例えば重回帰式を用いた波浪予測モデルに
取り込み、将来の波高をパーソナルコンピュータによる
演算によって簡便に予測する方式である。
【0005】重回帰式モデルによる波浪予測では、例え
ば以下の重回帰式による予測が行われる。 log(Y) =a0+a1x1+a2x2+・・・+anxn ここで、Yは予測波高、a0は定数、a1,a2,・・・・anは回帰
係数、x1,x2,・・・・xnは説明変数である。また、このとき
の説明変数は、予測時点までに得られている波浪の目視
観測値と天気図から読み取った多数点の気圧値である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなモデルを用
いて実施した波浪予測の結果では、前記文献(3)に示
されている通り、海上工事の作業限界波高を1.0mと
した場合の的中率は98%と高く、これに対して波高
0.5mとした場合の的中率は90%、波高0.7mと
した場合の的中率は73%と低下した。これは、目視に
よる波高観測では0.7m前後の波浪を正確に読み取る
ことが困難であることによるものと考えられる。これに
関して前記文献(4)においては、現地観測による目視
値と例えば超音波式波高計による実測値との比較を行っ
た結果から、作業限界波高値が低くなると目視値が全体
的に実測値よりも大きめとなる傾向が確認されている。
【0007】このように、目視観測による波高計測値を
用いた従来の方式では、波浪の観測誤差が予測精度を低
下させる原因となっており、海上工事の施工管理におけ
る波浪予測結果の利用範囲を狭くする結果となってい
た。
【0008】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、目視観測によらずに、また視程や障害物に
かかわらず観測点の波浪情報を正確かつ一定な観測精度
でリアルタイムで得ることのできる波浪自動観測装置を
提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の波浪自動観測装
置は、観測点近傍の海面上の係留ブイに設けられたサテ
ライト局から、地上または船上の親局へ観測点の波浪情
報を無線伝送するテレメータ方式の観測装置である。前
記観測点には海底における水圧を計測するセンサーが設
けられ、また前記係留ブイに組み込まれた前記サテライ
ト局には親局からの呼び出し信号を受信する無線受信手
段と、前記呼び出し信号が受信された時に前記センサー
の出力を受け取って水圧変動の測定データを送信する無
線データ送信手段と、ブイ側の各電子機器へ給電するた
めの電源手段とが設けられ、更に前記親局にはサテライ
ト局に対する呼び出し信号を送信する無線送信手段と、
サテライト局から送信されてくる測定データを受信する
無線データ受信手段と、受信した測定データを解析演算
して水圧変動波形から表面波形の波浪情報として出力す
るデータ演算手段と、得られた波浪情報を表示画面及び
/又はハードコピーとして出力する出力手段とが設けら
れている。
【0010】この場合、好ましくは前記サテライト局の
前記電源手段はソーラーバッテリーを備えるものとし、
これにより長時間の連続運用を可能とする。
【0011】また前記親局の前記無線送信手段は、予め
定められた時刻に定期的に呼び出し信号を送出させるタ
イマー手段を備えていてもよく、これにより無駄な電力
消費を回避して自動的な観測データの取り込みが行える
ようになる。
【0012】更に前記親局の前記データ演算手段には複
数時点の波浪情報を蓄積する記憶手段と、該記憶手段に
蓄積された内容から時系列的な波浪情報を生成する情報
処理手段とを設けることもでき、これによって前述の波
浪予測モデルによる高精度の波浪予測が可能となる。
【0013】
【作用】本発明の波浪自動観測装置においては、観測点
近傍の海面上の係留ブイに設けられたサテライト局から
観測点の波浪情報が地上または船上の親局へ無線伝送さ
れ、親局ではパーソナルコンピューター等のデータ処理
装置によって受信された測定データを即時的に解析して
波浪諸元が算出され、必要に応じて波浪予測モデルによ
る予測データの生成が実行される。
【0014】前記観測点には水圧センサーが海中に設置
され、波浪による水圧変動がこのセンサーによって計測
される。センサーの計測データは近傍に係留された前記
係留ブイにケーブルを介して送られるが、例えば水深2
0m程度までの浅海を対象とする場合には、好ましくは
海底に着底したブイ係留用アンカーに前記センサーを設
置すると共に、アンカーからブイに到る係留索に前記ケ
ーブルを添設もしくは組み込むのがよく、これによって
センサーの設置をアンカーの投入と同時に果たしてセン
サー設置位置及び姿勢の安定性も維持できるようにな
る。
【0015】前記係留ブイには前記サテライト局を構成
する各電子機器と電源が組み込まれており、前記電子機
器としては、前記親局からの呼び出し信号を受信する無
線受信手段と、前記呼び出し信号が受信された時に前記
センサーの出力を受け取って水圧変動の測定データを送
信する無線データ送信手段とが含まれる。この場合、無
線データ送信手段内の特に少なくとも比較的大きな電力
を消費する送信回路は平時はウォーミングアップ状態で
動作を休止し、呼び出し信号の受信による起動信号を受
けたときに送信動作を開始できる状態となる様にしてお
くことが望ましい。
【0016】前記無線受信手段は、例えばサテライト局
に固有の識別信号を含む呼び出し信号が前記親局から送
信された時にこれを受信して起動信号を発生し、ウォー
ミングアップ状態で休止中の回路を動作状態にする。
【0017】前記無線データ送信手段は、前記起動信号
に基づいてセンサーによる水圧変動の計測を行わせ、そ
の測定データを受け取って例えば測定時刻等の必要なデ
ータ付加を含む信号処理を施した後に例えばVHF帯の
FM変調電波によってブイ上部のアンテナから送信す
る。尚、別の方式として、予めブイ投入前に自身に設定
されたプログラムスケジュール或いは親局からの随時の
遠隔設定などで予め与えられたスケジュールに従ってセ
ンサーから水圧変動の測定データをとり込み、個々のデ
ータに例えば測定時刻等の必要なデータ付加を行って所
定のデータ形式で内部メモリーに一時記憶し、前記起動
信号が与えられた時にはそのときまでに取り込まれたメ
モリー内の測定データを一括してアンテナから送信する
ようにしてもよい。
【0018】前記電源手段は、例えばソーラーバッテリ
ー及び必要に応じて付設される蓄電池などを含み、ブイ
側の各機器へ安定した電圧で必要な電力を供給する独立
電源装置である。
【0019】前記親局は主に観測点の近傍の地上に設置
され、場合によっては船上に設置されることもある。こ
の親局には、無線送信手段と、無線データ受信手段と、
データ演算手段と、得られた波浪情報を表示画面及び/
又はハードコピーとして出力する出力手段とが設けられ
ている。
【0020】無線送信手段はサテライト局に対する呼び
出し信号を送信するものである。この無線送信手段は手
動で随時呼び出しを行う方式でも良いが、好ましくは予
め定められた時刻に定期的に呼び出し信号を送出させる
タイマー手段を付設することにより、完全な自動呼び出
しによるテレメータ方式を実現することができる。
【0021】無線データ受信手段はサテライト局から送
信されてくる測定データを受信して復調するものであ
り、これは例えば呼び出し信号の送出に応じて動作状態
となれば良い。
【0022】データ演算手段は例えばパーソナルコンピ
ュータで実行されるソフトウエアプログラムで構成で
き、無線データ受信手段で受信・復調した測定データを
解析演算して、水圧変動波形から例えば波高および周期
のデータ時系列や、有義波、最大波、1/10最大波、およ
び平均波の諸元など、表面波形の波浪情報に変換して出
力する。得られた波浪情報は、ディスプレイ装置または
プリンター等の出力装置によって表示画面やハードコピ
ーとして出力される。
【0023】前記データ演算手段として前述のようにパ
ーソナルコンピュータを利用する場合、受信データから
得られる複数時点の波浪情報をハードディスクまたはフ
ロッピーディスクなどの記憶手段に蓄積することがで
き、またこの記憶手段に蓄積された内容から時系列的な
波浪情報を生成する情報処理手段を別のプログラムで組
んでおくことにより、前述の波浪予測モデルによる高精
度の波浪予測を同じパーソナルコンピューター上で実行
することが可能である。
【0024】本発明の目的と特徴及び利点は、限定を意
図しない図示の実施例に関する以下の説明によって一層
明確に理解することができよう。
【0025】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係る波浪自動観測
装置のシステム構成を示す説明図であり、Aはサテライ
ト局、Bは親局である。サテライト局Aは海面上に浮い
た係留ブイ10に組み込まれており、このブイ10は海
底に着底設置されたアンカー11からの係留索12に係
留されている。アンカー11には海底で水圧を計測する
センサー13が取り付けられ、センサー13への電源供
給及びセンサー出力の伝送は係留索12に設けられたケ
ーブルを介してブイ10との間で行われるようになって
いる。係留索12は、波浪に追従してブイ10が上下移
動できるように途中の数箇所に重り14を取り付けて蛇
行状に弛ませてある。
【0026】ブイ10の頂部にはアンテナポール15が
上へ向かって立てられており、その先端には好ましくは
無指向性のVHFアンテナ16が取り付けられ、中ほど
にはパイロット表示灯17が取り付けられ、更にポール
表面にはソーラーバッテリー18が張り付けてある。
【0027】ブイ10の内部構成は、図2にブロック図
で示すように、前記ソーラーバッテリー18を主電源と
して補助的なバックアップ用リチャージャブルバッテリ
ー21を備えた安定化直流電源装置20と、前記アンテ
ナ16に切換器50を介して選択的に接続される呼び出
し信号受信機30および無線データ送信機40とからな
っている。
【0028】電源装置20はソーラーバッテリー18か
らの電力を電圧安定化直流出力に変換して出力し、これ
によってブイ10内の各電子装置と前記センサー13お
よび前記パイロットランプ17の給電をまかなうと共
に、余剰電力で前記リチャージャブルバッテリー21の
充電を行う。この電源装置20は、後述の受信機30内
の制御回路33から起動信号を受け取った時に前記各電
子装置と前記センサー13への給電を開始し、前記受信
機30と前記パイロットランプ17及びバッテリー21
への給電は定常的に行えるようになっている。
【0029】前記呼び出し信号受信機30は電源装置2
0による給電で常時受信可能状態にあり、固有の周波数
に同調したVHF受信回路31と、この受信回路31で
受信した信号中から固有の識別信号を含む呼び出し信号
を検出する識別回路32と、識別回路32が検出出力を
生じた時に電源装置20への起動信号と送信機40への
作動指令信号及び切換器50への切換指令信号を出力す
る制御回路33とからなっている。
【0030】前記無線データ送信機40は制御回路33
から起動信号が電源装置20に与えられて給電が開始さ
れると作動可能状態となり、制御回路33から作動指令
信号が与えられると作動を開始する。このデータ送信機
40は、センサー13からの測定出力をケーブルから受
け取って必要な利得レベルまで増幅するプリアンプ41
と、プリアンプ41のアナログ出力をデジタル信号に変
換するA/D変換器42と、このA/D変換器42から
の測定データ信号を予め定められたコード方式の符号化
データに変換する符号器43と、VHF搬送波信号を出
力する発振器44と、前記搬送波信号を符号器43から
の符号化データでFM変調する変調回路45と、変調回
路45からの出力を電力増幅してアンテナ16を励振す
る送信回路46とを含んでいる。
【0031】切換器50は例えば半導体スイッチ等から
なるVHFスイッチング素子によって構成され、通常は
アンテナ16を受信回路31側に接続しており、親局か
らの呼び出し信号が識別回路32で検出されると送信機
40が作動を開始する直前に制御回路33からの切換指
令信号によってアンテナ16を送信回路46側に接続切
換し、送信機40が一連のシーケンスに従って作動を終
了すると再びアンテナ16の接続を受信回路31側へ復
帰させるものである。
【0032】一方、親局Bには、図1に示すように、V
HFアンテナ60と、このアンテナ60からサテライト
局Aに対する呼び出し信号を送信する送信回路71およ
びサテライト局Aから送信されてくる測定データを受信
するデータ受信回路72を含む無線送受信機70と、受
信された測定データをインターフェース装置81を介し
て受け取って解析演算することにより水圧変動波形から
表面波形の波浪情報として変換出力するデータ演算装置
82と、得られた波浪情報を画面表示するディスプレイ
装置91およびハードコピーとして出力するプリンター
92、更には磁気ディスクなどの記憶媒体に電子情報と
して記憶する外部記憶装置93などの出力装置とが設け
られている。
【0033】この実施例では、前記データ演算装置82
は前記インターフェース装置81を内蔵したパーソナル
コンピュータ80によって構成されており、このパーソ
ナルコンピュータ80は、キーボード84からの操作入
力に基づいて内部メモリ83に予めロードされたプログ
ラムに従って中央処理装置85により種々の機能を果た
し、これには前記データ演算装置82の所定の演算動作
を実行する機能、前記送信回路71を介して特定のサテ
ライト局に対する呼び出し信号を送信させる機能、呼び
出し信号を送信した時にサテライト局からの応答を待機
してデータ受信を行う機能、及び前記ディスプレイ装置
91やプリンター92及び外部記憶装置93に対する動
作の制御を行う機能が含まれる。
【0034】前記送信回路71による呼び出し信号の送
出は、送信回路71に図示しないタイマー装置を組み合
わせて予め定められた時刻に定期的に呼び出し信号を送
出させるようにしてあるが、本実施例ではこのタイマー
装置も前記パーソナルコンピュータ80のプログラム動
作によるタイマー機能によって実現している。
【0035】また、前記データ演算装置82を構成する
パーソナルコンピュータ80は、前記外部記憶装置93
に複数時点の波浪情報を蓄積し、この外部記憶装置93
に蓄積された内容から時系列的な波浪情報を生成する情
報処理を行うプログラムも備えている。
【0036】以上の構成からなる本実施例のシステム
は、観測点の海底で水圧変動を計測するセンサー13に
よって観測した波浪測定データをその近傍の海面上に係
留されたブイ10からなるサテライト局Aから陸上等の
親局Bの受信システムにVHF帯のFM変調電波でテレ
メータ伝送するものである。海上のサテライト局Aは、
陸上の親局B側で予めセットした時刻になると前記タイ
マー機能による親局Bからの呼び出し信号に応答して自
動的にセンサー13による海底水圧変動の計測を行い、
その測定データを無線電波によって親局Bに伝送し、親
局Bではパーソナルコンピュータ80によって受信デー
タを即時に解析して時系列的な波浪諸元を算出する。
【0037】この動作の基本的なフローを図3に示す。
図3に示すように、親局Bではシステムを起動すると前
述のタイマー機能によって例えば毎日3時、9時、15
時、21時の定時毎に予め定められた時間幅に亙るテレ
メータ測定データの収録処理が行われる。この場合、親
局Bのパーソナルコンピュータ80は定時になると予め
組み込まれたプログラムに従って特定のサテライト局A
に固有の識別コード内容を含む呼び出し信号(開始信
号)を送信回路71からアンテナ60を介して送信さ
せ、その後、システムを受信待機状態にしてディスプレ
イ装置91のモニター画面に待機中の表示を行わせる。
【0038】サテライト局Aではアンテナ16から受信
回路31によって受信した開始信号を識別回路32で識
別し、自己の固有コードに合致する識別コードが検出さ
れると制御回路33から起動信号と切換指令信号及び作
動指令信号を所定のタイムラグで順次出力される。
【0039】制御回路33からの起動信号が電源装置2
0に与えらえると電源装置20は送信機40とセンサー
13に対する電力供給を開始し、これらの負荷機器は所
定のウォーミングアップ期間を経て作動可能状態とな
る。このウォーミングアップ期間の間に制御回路33か
ら切換指令信号が切換機50に与えられ、これによって
切換機50がアンテナ16を送信回路46側に接続す
る。
【0040】前記ウォーミングアップ期間が終了すると
制御回路33から作動指令信号が送信機40に与えら
れ、これによってセンサー13による海底での水圧変動
量の測定が開始される。センサー13から測定信号が出
力されると送信機40内で測定データの前処理が行われ
る。
【0041】即ち、センサー13からの測定信号は先ず
プリアンプ41からA/D変換器42に取り込まれる。
A/D変換器42は、入力されたアナログ形態の水圧測
定信号を所定のサンプリング周期でサンプリングしてデ
ジタル信号に変換し、A/D変換器42からのデジタル
測定データ信号は符号器43によって例えば4ビットの
予め定められたコード方式の符号化データに変換され
る。発振器44は割り当てられたVHF帯の周波数の搬
送波信号をFM変調回路45に供給し、変調回路45は
この搬送波信号を符号器43からの符号化データでFM
変調する。変調回路45からの出力は送信回路46で電
力増幅されてアンテナ16を励振し、アンテナ16から
電波となって放射される。
【0042】このようにしてサテライト局Aから無線で
伝送されてくる測定データが親局Bのアンテナ60でキ
ャッチされると、親局Bのシステムはデータ受信状態と
なって受信回路72から受信信号の復調データが出力さ
れ始める。コンピュータ80はディスプレイ装置91の
モニター画面上に必要なメッセージを表示しながら受信
データに時刻データを付しつつ水圧変動量の解析処理を
データ演算装置82に開始させる。
【0043】ここで、センサー13による測定データは
水圧変動量であるので、予め別に超音波式波高計等によ
る観測結果との比較で求めた補正係数を与えた換算式に
基づく演算処理を行って、水圧波形データから表面波形
データへの変換処理を実行する。この水圧変動データを
表面波のデータに換算するために、本実施例では例えば
図4に示すようなゼロアップクロス法によって波を定義
する方法を利用している。
【0044】即ち、図4において、波高Hpi(i=1,2,3,・
・・n)、周期Ti(i=1,2,3,・・・n) として、n個の波が定義
される。このとき、水圧変動は演算装置82によって次
式に従って表面波に変換される。
【0045】
【数1】Hw =N×Hp ×cosh(2πWL/HL)
【0046】ここで、Hw は補正波高(表面波高)、N
は補正係数、Hp は水圧変動から図4によって定義した
波高(水圧波高)、WLは平均水位、HLは波長を示してお
り、またcosh(2πWL/HL)は減衰係数と呼ばれる定数
で、一般には3.55以下の定数である。また補正係数
は前述のように予め検定される定数であるが、使用する
センサー13の感度等によって異なるので、現地波浪を
精度良く観測できるように検定した値を用いるのがよ
い。
【0047】データ演算装置82では上述のような表面
波データへの変換処理が行われると共に定時毎の入手デ
ータから各測定期間内の波浪情報、即ち、有義波、最大
波、1/10最大波、平均波の各諸元およびデータの時系列
の即時演算が行われ、演算結果の波浪情報はディスプレ
イ装置91に表示されるとともにプリンター92からプ
リントアウトされ、外部記憶装置93によって記憶媒体
に蓄積される。
【0048】データ演算装置82は別のプログラムによ
って例えば前述の重回帰式による波浪予測モデルに従っ
た予測波浪データの演算を行うこともでき、この場合は
過去の観測データを記憶した記憶媒体を外部記憶装置9
3に装填して記憶内容を本体メモリー83内に取り込
み、これを用いて所定のプログラム演算式に基づいて予
測波高値を演算する。
【0049】本実施例によるシステムを用いて1991
年9月17〜25日に石狩湾浜益漁港で行った波浪観測
及び予測の結果を図5に示す。図5は、1/10最大波につ
いて2時間毎の予測値と実測値を比較した結果であり、
横軸は時間(日)、縦軸は表面波高値(m)を示してい
る。図中、破線は実測値の経時変化を示し、○は予測値
である。図5から、1/10最大波に対する予測結果をみる
と、全体的に予測値と実測値との時系列の変化は非常に
良く一致しており、予測値は0.5m〜0.7m前後の
変化を精度良く予測できたことが判る。
【0050】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
テレメータ方式の波浪自動観測装置であるので海上工事
の施工現場における作業前の波浪状況が精度良くリアル
タイムで把握できると共に、水圧変動を検出して表面波
データに変換するので目視観測では観測精度が低かった
比較的低い作業限界波高近辺の波浪に対しても充分な精
度で自動観測ができ、また観測精度の向上によって予測
精度も向上させることができるので作業の可否の判断を
的確にすることができるようになる。またブイによるサ
テライト局は随時設置可能であると共に設置場所の変更
も容易であり、施工現場が移動する場合にも迅速に対応
することができるという効果を奏することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る波浪自動観測装置の概
略のシステム構成を示す説明図である。
【図2】サテライト局Aの構成例を示すブロック図であ
る。
【図3】実施例装置の動作フローを示す説明図である。
【図4】水圧変動データを表面波のデータに換算するた
めのゼロアップクロス法による波の定義を説明した線図
である。
【図5】本実施例によるシステムを用いて行った波浪観
測及び予測の結果を示す線図である。
【符号の説明】
A:サテライト局 、 B:親局、 10:
係留ブイ、11:アンカー 12:係留索、
13:センサー、14:重り、 1
6:アンテナ、 17:パイロットランプ、18:ソーラ
ーバッテリー、 20:電源装置、21:リチャージャブ
ルバッテリー、 30:無線受信機、31:受
信回路、 32:識別回路、 33:制御回
路、40:データ送信機、 41:プリアンプ、
42:A/D変換器、43:符号器、 44:
発振器、 45:変調回路、46:送信回路、
50:切換器、 60:アンテナ、70:送受信
機、 71:送信回路、 72:データ受信
回路、80:パーソナルコンピュータ、81:インターフェ
ース装置、82:データ演算装置、 83:メモリ
ー、 84:キーボード、85:中央処理装置、
91:ディスプレイ装置、92:プリンター、
93:外部記憶装置。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観測点近傍の海面上の係留ブイに設けら
    れたサテライト局から、地上または現場に近い船上の親
    局へ観測点の波浪情報を無線伝送する波浪自動観測装置
    であって、前記観測点には海底における水圧を計測する
    センサーが設けられ、前記係留ブイに組み込まれた前記
    サテライト局には親局からの呼び出し信号を受信する無
    線受信手段と、前記呼び出し信号が受信された時に前記
    センサーの出力を受け取って水圧変動の測定データを送
    信する無線データ送信手段と、ブイ側の各電子機器へ給
    電するための電源手段とが設けられ、前記親局にはサテ
    ライト局に対する呼び出し信号を送信する無線送信手段
    と、サテライト局から送信されてくる測定データを受信
    する無線データ受信手段と、受信した測定データを解析
    演算して水圧変動波形から表面波形の波浪情報として出
    力するデータ演算手段と、得られた波浪情報を表示画面
    及び/又はハードコピーとして出力する出力手段とが設
    けられていることを特徴とする波浪自動観測装置。
  2. 【請求項2】 前記サテライト局の前記電源手段がソー
    ラーバッテリーを備えた請求項1に記載の波浪自動観測
    装置。
  3. 【請求項3】 前記親局の前記無線送信手段が予め定め
    られた時刻に定期的に呼び出し信号を送出させるタイマ
    ー手段を備えた請求項1に記載の波浪自動観測装置。
  4. 【請求項4】 前記親局の前記データ演算手段が複数時
    点の波浪情報を蓄積する記憶手段と、該記憶手段に蓄積
    された内容から時系列的な波浪情報を生成する情報処理
    手段とを含む請求項1に記載の波浪自動観測装置。
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