JPH06138028A - 液体性状検出装置 - Google Patents

液体性状検出装置

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JPH06138028A
JPH06138028A JP30945892A JP30945892A JPH06138028A JP H06138028 A JPH06138028 A JP H06138028A JP 30945892 A JP30945892 A JP 30945892A JP 30945892 A JP30945892 A JP 30945892A JP H06138028 A JPH06138028 A JP H06138028A
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light receiving
liquid
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JP30945892A
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English (en)
Inventor
Masayuki Goto
雅幸 後藤
Masusuke Toda
益資 戸田
Rie Oosaki
理江 大崎
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検査面におけるプリズムの汚れや,入射光の
光量の変動による誤差を抑制することのできる高精度の
液体性状検出装置を提供すること。 【構成】 プリズム13と検査対象液体10との境界面
に光31を入射し,検出部20でその反射光32を受光
し,その全反射臨界角を検出して検査対象液体の屈折率
を求める。検出部20は,反射角θが変化する方向に等
間隔に配置された検出用受光素子121〜12nと該受
光素子の出力を所定のスレッシュホールドレベルと比較
して2値信号化する変換回路61と,該2値信号の1又
は0の数を数えて全反射臨界角を求める演算回路62を
有する。なお,スレッシュホールドレベルを変化させる
スレッシュホールド設定回路63を設けることが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えば自動車燃料中の
メタノール濃度やガソリン性状などを検出するために用
いる液体の屈折率の検出を利用した光学式液体性状検出
装置に関する。
【0002】
【従来技術】近年,自動車用燃料においては,クリーン
な排気ガスを排出させるために,ガソリン中にメタノー
ル,エタノール等の他成分を混入することが提案されて
いる。そして,この燃料中の濃度を検出するために,光
の屈折率を利用した光学式の液体性状検出装置が提案さ
れている(例えば,特開昭62−276438号公報,
特開昭62−232538号公報,特開昭64−101
52号公報)。また,このものはガソリンの揮発性を検
出し,ガソリンの性状が重質か軽質かの検出に利用可能
である。
【0003】上記従来装置は,図10に示すように,プ
リズム13と検査対象液体10の境界面51に発光体1
1から入射光31を入射させ,反射光32を計測し検査
対象液体10の屈折率n2 を求めている。図10の符号
12は受光体である。また,境界面51は一般に平面で
ある。プリズム13の屈折率をn1 ,検査対象液体の屈
折率をn2 としたとき,sinθC =n2 /n1 の関係
式が成立し,上記関係式から屈折率と全反射臨界角との
間には図11に示すような非直線のカーブが描かれる。
【0004】なお,図10においては入射光31は直線
として表示してあるが,一般には図12に示すように一
定の広がり角Δθを持ったビームである。そして,入射
光31の断面形状は図11の(a)に示すような円形で
あることが多い。この場合,図12の受光体12に達す
る反射光32の断面形状は図の左方に示すような部分円
335を示す。
【0005】次に,検査対象液体10の屈折率n2 が変
化し,全反射臨界角θC が変化すると,上記反射光32
の断面状況は,図13の(a)〜(d)のように変化す
る。θC が小さい場合は,全ての入射光が反射され
(a)のような全円となり,θCが大きいと,右端の
(d)のように反射は起こらない。その中間のθC 値で
は,(b),(c)に示すような部分円形となる。な
お,図13において破線部は,フレネルの公式により求
められるごく微弱な反射光の存在を示している。
【0006】すなわち,入射光31の入射角度θが図1
2に示すようにθ1 〜θ2 の範囲にあり,全反射臨界角
θC が,θ1 以下のときは,入射光31は全て反射し,
反射光32は図13の(a)のような全円の断面形状と
なる。θC がθ2 以上の時は,反射光32の断面は同図
の(d)のような無反射の場合の形状になる。θ1 <θ
C <θ2 のときは同図の(b)又は(c)のような部分
円331,332の形状となる。なお,上記部分円33
1,332の弦351,352に対応する入射角312
が全反射臨界角θC である(図12)。
【0007】受光体12としては,その受光面120に
入射した反射光32の光量に比例した電気信号を出力す
る光電変換素子がある。該光電変換素子は図10に示す
受光体12の受光面120における受光範囲である検出
範囲(x1 〜x2 )における光量yが図15示す正常カ
ーブ80のように変化するとき,その光量yの平均値y
aに相当する電気信号を出力するものである。
【0008】また,受光体12には,図13(a)〜
(d)に示す反射光32の断面の重心位置を検出し,電
気信号に変換するフォトセンサーがある。これは,図1
4に示すように,受光面120の検出範囲(x1
2 )における光の重心位置xgを電気信号に変換する
ものである。
【0009】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の液
体性状検出装置には次のような問題がある。第1には,
プリズムにおける検査対象液体との境界面(検査面)に
は,汚れが付着することがある。たとえば,検査対象液
体がガソリンの場合,金属塩や高分子量の炭化水素など
の汚れが付着する。
【0010】そうすると,受光体12に到達すると光量
が図14に示す破線カーブ81のように変化する。即
ち,プリズムの検出面に付着した汚れによって光の散乱
が生じ,全反射臨界角より小さい入射角領域(図14の
2 側)における受光量が少し増加し,逆に全反射臨界
角より大きい入射角の領域(図14のx1 側)の受光量
が減少する。
【0011】受光体12として,反射光32の断面の重
心位置を検出する前記フォトセンサーを用いた場合に
は,検出される重心位置xg´は,図14に示すよう
に,プラス方向にΔCだけ位置ずれが生ずる(xg´=
xg+ΔC)。その結果,全反射臨界角θcを過少に判
定し,屈折率n2 にマイナスエラーを生ずるという問題
がある。即ち,光の重心位置を検出するフォトセンサー
を受光体12に用いた場合には,検出面の汚れが直ちに
屈折率n2 の測定誤差になるという問題がある。
【0012】一方,受光体12として,平均入射光量に
比例した電気信号を出力する前記光電変換素子を用いた
場合には,平均光量yaの変化に比例した誤差を生ず
る。即ち,図14に示すように,正常カーブ80の平均
光量yaから破線カーブ81の平均光量ya´に変化
し,その差Δyaに対応した誤差を生ずる。しかし,破
線カーブ81では,その右方における正常カーブ80に
対するプラス偏差と,その左方におけるマイナス偏差と
が相殺する方向なので,上記Δyaは抑制され汚れによ
る誤差は上記フォトセンサーの場合より小さい。
【0013】しかしながら,受光体12として平均光量
を測定する上記光電変換素子を用いた場合には,発光体
11の出力の強弱が直ちに誤差となって表れるという第
2の問題がある。即ち,発光体11の発光量の周囲温度
の変化や経年変化による変動や,発光体11の素子間の
ばらつきなどによる出力変動などが直ちに出力誤差とな
って表れる。
【0014】即ち,図15に示すように,入射光量が減
少すると,受光体12における光量は正常カーブ80か
ら第2破線カーブ82へと一様に減少する。そしてその
平均光量はyaからya2 に減少する。一方,平均光量
yaと受光面上の臨界角対応点xθとの関係は直線83
で表される。
【0015】そして,上記減少した平均光量ya2 に対
応する臨界角対応点xθ´が正規の臨界角対応点xθと
認識される。それ故,その差Δd(=xθ−xθ´)に
相当する全反射臨界角の誤差を生ずる。本発明は,かか
る従来の問題点に鑑み,検査面におけるプリズムの汚れ
や,入射光の光量の変動による誤差を抑制できる,高精
度の液体性状検出装置を提供しようとするものである。
【0016】
【課題の解決手段】本発明は,所定の屈折率を有するプ
リズムと検査対象液体との境界面に,発光体より光を入
射し,検出部でその反射光を受光し,その全反射臨界角
を検出して,上記検査対象液体の屈折率を求める液体性
状検出装置であって,上記検出部は,プリズムの受光面
に対して略平行に配置され,該反射光の反射角の変化す
る方向に複数配置された光電変換を行う検出用受光素子
と,該受光素子における変換信号が所定のスレッシュホ
ールドレベルより大きいか否かにより,真又は偽の2値
信号に変換する変換回路と,上記真値信号又は偽値信号
の数をカウントして上記全反射臨界角から屈折率を求め
る演算回路とを有することを特徴とする液体性状検出装
置にある。
【0017】本発明において,注目すべきことは,検出
部における受光部を複数の受光素子で構成し,該受光素
子の出力信号を一旦2値信号化した後演算処理を行ない
全反射臨界角θC を求めるようにしたことである。本発
明の検出部では,光電変換を行う検出用受光素子を,反
射光の反射角θが変化する方向に,ほぼ等間隔に複数配
置する。該受光素子は,受光した光の光量を電気信号に
変換するものである。このような光電変換を行う受光素
子としては,例えばフォトダイオードアレイなどの光セ
ンサーがある。
【0018】そして,上記受光素子の出力信号(アナロ
グ)を2値化する変換回路を設ける。即ち,該変換回路
は受光素子の出力が所定のスレッシュホールドレベルよ
り大きい場合には1(真)信号に変換し,上記スレッシ
ュホールドレベルより小さい場合には,0(偽)信号に
変換するよう構成されている。
【0019】そして,上記複数の受光素子の数に対応し
た2値信号の信号列が形成される。更に,上記2値信号
列における1信号又は0信号の数をカウントして全反射
臨界角を求める演算回路が設けられている。
【0020】次に全反射臨界角を測定する手順について
説明する。本発明においては,受光素子が反射光の反射
角が変化する方向に配置されている。従って,全反射臨
界角θC の変化に応じて変わる反射光の断面の変化(図
13)に対応して,反射光を受光する受光素子の数が変
化する。そして,反射光を受光した受光素子の出力は変
換回路で1信号に変換される。
【0021】即ち,検出面における受光量がスレッシュ
ホールドレベルyt より大きい領域x1 〜xt に位置す
る受光素子の2値信号は変換回路で1に変換され,スレ
ッシュホールドレベルyt より小さい領域xt 〜x2
ある受光素子の2値信号は0に変換される(図4参
照)。そして,全反射臨界角が小さければ,1から0に
変化する信号変化点xt の検出面上の位置が右方にシフ
トし(xt 増加),全反射臨界角が大きければ,1信号
から0信号に変化する信号変化点xt の位置が左方シフ
ト(xt 減)する。
【0022】また,受光素子はほぼ等間隔に配置されて
いるから,上記信号変化点xt が増減するということは
1を示す受光素子の数iが増減することとほぼ等価であ
る。逆に1を示す受光素子の数iが増減することは,上
記信号変化点xt が増減することと等価である。
【0023】従って,演算回路において1又は0を示す
受光素子の数をカウントすれば,信号変化点xt を求め
ることができる。そして,該信号変化点xt を得ること
ができれば,全反射臨界角を求めることが可能であるか
ら,屈折率n2 を求めることができる。
【0024】なお,後述する理由により,上記複数の検
出用受光素子の上下の外方に,ノイズレベル設定用受光
素子と信号レベル設定用受光素子とを配設し,上記二つ
の設定用受光素子における信号の平均値を求めて,上記
スレッシュホールドレベルの値yt とするスレッシュホ
ールド設定回路を設けることが好ましい。
【0025】
【作用及び効果】次に,本発明に係る液体性状検出装置
の作用効果について述べる。前記のように,検査面(境
界面)に汚れなどが付着すれば,図5に示すように,光
量yは,正常カーブ80から第1破線カーブ81に変化
する。そうすると,正常カーブ80における上記信号変
化点xt (正常カーブ80とy=yt との交点801)
は,第1破線カーブ81とスレッシュホールドレベルy
t との交点811における第1信号変化点xt ´に変化
する。一般に,受光面の光量yが急変する,いわゆる遷
移領域805,815(図5)の傾きは急峻である。従
って,上記信号変化点xt の変化幅Δxt (=xt −x
t ´)は,図12に示す前記従来例における光の重心位
置xgの変化幅ΔCより極めて小さい。従って,本発明
に係る液体性状検出装置の測定誤差は,従来例よりも極
めて小さく抑制される。
【0026】一方,入射光の光量が変化すれば,図6に
示すように,受光面における光量yは,正常カーブ80
から,第2破線カーブ82に示すように一様に減少す
る。そうすると,正常カーブ80とスレッシュホールド
レベルyt との交点801である信号変化点xt は,第
2破線カーブ82とスレッシュホールドレベルyt との
交点821である第2信号変化点xt2に変化する。
【0027】前記のように,光量yが急変する,遷移領
域805,825の傾きは急峻であるので上記信号変化
点xt の変化幅Δxt2(=xt −xt2)は,図13に示
す前記従来例における変化幅Δdより極めて小さい。従
って,入射光の光量変化に対しても,本発明に係る液体
性状検出装置の測定誤差は極めて小さく抑制される。上
記のように,本発明によれば,検査面におけるプリズム
の汚れや,入射光の光量の変動による誤差を抑制するこ
とができる高精度の液体性状検出装置を提供することが
できる。
【0028】なお,上記複数の検出用受光素子の上下の
外方に,ノイズレベル設定用受光素子と信号レベル設定
用受光素子とを配設し,上記二つの設定用受光素子にお
ける信号の平均値を求めて,上記スレッシュホールドレ
ベルの値yt とするスレッシュホールド設定回路を設け
ることが好ましい。このようにすることにより,前記の
検出面の汚れによる誤差と,入射光の光量変動による誤
差とを更に減少させることができるからである。
【0029】即ち,図8に示すように,汚れによって光
量が正常カーブ80から第1破線カーブ81に変化した
場合には,その変化に対応させてスレッシュホールドレ
ベルを変化させる(yt →yt ´)。スレッシュホール
ドレベルyt は光量の最大値y2 と最小値y1 の平均値
とする。
【0030】そうすると,正常カーブ80におけるスレ
ッシュホールドレベルyt (=y1/2+y2 /2)は
第1破線カーブ81に対応するスレッシュホールドレベ
ルyt ´(y1 ´/2+y2 ´/2)に変化する。そし
て,臨界角対応点である信号変化点xt はほとんど変化
せず,前記図5に示すΔxt より更に小さい。
【0031】同様に,入射光の光量が変化した場合にお
いても図7に示すように,臨界角対応点である信号変化
点xt はほとんど変化せず,前記図6に示すΔxt2より
更に小さい。上記のように,スレッシュホールドレベル
設定回路を設ければ,検出面の汚れや,入射光の光量変
動があってもより精度の高い全反射臨界角θC の測定,
すなわち屈折率n2 の測定が可能である。
【0032】
【実施例】本発明の実施例に係る液体性状検出装置につ
いて,図1〜図9を用いて説明する。本例は,ガソリン
を検査対象液体とした液体性状検出装置である。本例
は,図1〜図3に示すように,所定の屈折率n1 を有す
るプリズム13と検査対象液体10との境界面50に,
プリズム13の発光面13aに設けられた発光体11よ
り光31を入射させ,検出部20(図1)でその反射光
32を受光し,全反射臨界角θC を検出して,上記検査
対象液体10の屈折率n2 を求める液体性状検出装置1
である。
【0033】そして,上記検出部20は,図1に示すよ
うに,上記反射光32と垂直方向になるように,プリズ
ム13の受光面13bに対して平行に設けられる。そし
て,該反射光32の反射角θの変化する方向に,ほぼ等
間隔に複数配置された光電変換を行う検出用受光素子1
21〜12nと,該受光素子121〜12nにおける変
換信号が所定のスレッシュホールドレベルVT より大き
いか否かにより,真(1)又は偽(0)の2値信号に変
換する変換回路61と,上記真値信号(1)又は偽値信
号(0)の数をカウントして上記全反射臨界角θC を求
める演算回路62とを有している。
【0034】また,上記検出部20は,上記複数の検出
用受光素子121〜12nの上下の外方に,ノイズレベ
ル設定用の受光素子141と,信号レベル設定用受光素
子142とを配設してあると共に,上記二つの設定用受
光素子141,142における光電変換信号VN ,VS
の平均値を求めて,上記スレッシュホールドレベルの値
T とするスレッシュホールド設定回路63を有してい
る。
【0035】以下,それぞれについて詳説する。本例の
液体性状検出装置1は,検査対象液体10であるガソリ
ンが,図3に示すように,下方流路41から流入し,側
方流路43から流出するよう構成されている。そして,
図2,図3に示すように,検査対象液体10は,境界面
流路42内において,プリズム13の境界面50と接触
している。
【0036】そして,図1,図2に示すように,ガラス
製のプリズム13の右側方には発光体11が配設されて
いる。発光体11は所定の波長帯の光を発するLEDで
ある。この発射光は,受光素子121〜12n,14
1,142に対して高感度を有する波長帯の光である。
本例では赤外光を用いている。
【0037】検出部20は,図1に示すようにフォトダ
イオードである検出用受光素子121〜12nと設定用
受光素子141,142とを直線状に等間隔配置したい
わゆるフォトダイオードアレイの受光体12を有してい
る。そして,検出用受光素子の上端12nと,下端12
1は,検査対象液体10の全反射臨界角θC の変化幅を
カバーしている。
【0038】また,検出用受光素子121〜12nの数
nは必要な分解能に対応して決められる。例えば,測定
スパンに対して1%の分解能を求める場合には,検出用
受光素子121〜12nの数を100個とする。また,
上記フォトダイオードは赤外光である反射光32の光量
にほぼ比例した電流信号を出力する光電変換素子であ
る。
【0039】そして,受光素子121〜12n,14
1,142の出力(電流)は,変換回路61の一部を構
成する電流−電圧変換器(I−V変換器)611に接続
されている。そして,上記I−V変換器611の電圧信
号は,図1に示すように,変換回路61の一部を構成す
る比較演算回路612に接続されている。
【0040】該比較演算回路612はコンパレータ61
3とスレッシュホールド設定回路63とを有している。
該スレッシュホールド設定回路63は,ノイズレベル設
定用受光素子141に対応する電圧信号VN と信号レベ
ル設定用受光素子142に対応する電圧信号VS の平均
値VT (=VN /2+VS /2)を求めるよう構成して
ある。そして,この出力電圧VT はコンパレータ613
に接続され,送信される。
【0041】コンパレータ613は,上記出力電圧VT
をスレッシュホールド電圧VT として,検出用受光素子
121〜12nに対応する電圧信号V1 〜VN と比較す
る。そして,上記電圧信号V1 〜VN が,VT より大き
ければ真(1)とし,VT より小さければ偽(0)とし
て,1又は0よりなるn個の2値信号列を形成する。そ
して,コンパレータ613は演算回路62に接続されて
おり,上記n個の2値信号列を演算回路62に送信す
る。
【0042】演算回路62は,コンパレータ613から
送信された2値信号列における1又は0信号の数をカウ
ントして,検査対象液体10の全反射臨界角θC に比例
したアナログ信号値Voutに変換する。また,本例の
液体性状検出装置1には,図3に示すように,検査対象
液体10の温度を検出してその温度補正を行うためのサ
ーミスタ63が設けられている。なお,図2,図3にお
いて65は,液体性状検出装置1の接続用コネクターで
ある。
【0043】次に本例の液体性状検出装置1の作用効果
について述べる。本例では,図1に示すように,検出用
受光素子121〜12nが,反射光32の反射角θが変
化する方向に等間隔に配置されている。そして,検査対
象液体10の屈折率n2 によって決まる全反射臨界角θ
C が決まれば,反射光32が照射される受光素子121
〜12i が一義的に決まる。
【0044】即ち,反射角θが全反射臨界角θC より大
きい範囲に位置する検出用受光素子121〜12i には
反射光32が照射され,それ以外の検出用受光素子12
i+1〜12nには反射光32は照射されない。逆に,反
射光32を受光する検出用受光素子121〜12i の数
i が分かれば,全反射臨界角θC を求めることができ,
検査対象液体10の屈折率n2 を求めることができる。
そして,反射光32を受光した検出用受光素子121〜
12i と受光しない検出用受光素子12i+1 〜12nと
は,その出力である電気信号の大小により判別すること
ができる。
【0045】従って,光電変換後の電気信号の大きい検
出用受光素子121〜12i を数えることにより,全反
射臨界角θC を求め屈折率n2 を求めることができる。
本例では,コンパレータ612において所定のスレッシ
ュホールドレベルVTより大きい電気信号を1信号に変
換している。
【0046】そして,演算回路62において上記1信号
(又は0信号)数をカウントするように構成してある。
反射光32を受光した検出用受光素子121〜12i
i は,上記1信号の数と同一であるから,これによっ
て全反射臨界角θC ,そして屈折率n2 を求めることが
できる。
【0047】この信号処理過程について図4(a)〜
(f)を用いて説明する。即ち,検出用受光素子121
〜12nが配置された検出面(フォトダイオードアレイ
面)における光量は,図4(a)に示すように正常カー
ブ80のように変化する。そして,電圧に変換された検
出用受光素子121〜12nの出力信号V1 〜Vn は,
図4(b)に示す折れ線カーブ84の様に変化する。
【0048】そして,スレッシュホールドレベルVT
比較した大小関係により2値化され(図4(d),その
1信号の数i をカウントして(図4(e))検査対象液
体10の屈折率n2 が求められる。(図4(f))。な
お,図4(c)は,受光素子121〜12n,141,
142の受光体12上の位置とその出力電圧V1
n ,VN ,VS の関係を図示したものである。
【0049】一方,検査対象液体10の全反射臨界角θ
C の変化範囲は,上記検出用受光素子121〜12nが
カバーする反射角の範囲θ1 〜θ2 の間にある(図12
参照)。従って,信号レベル設定用受光素子142には
常に全反射による反射光32が入射し,ノイズレベル設
定用受光素子141には全反射による反射光32は入射
せずそのノイズ光(図13(d)の破線円部)のみが入
射する。
【0050】従って,図4(b)に示すように,信号レ
ベル設定用受光素子142の出力電圧Vs と,ノイズレ
ベル設定用受光素子141の出力電圧VN の平均値は,
その時における検出用受光素子121〜12nの出力電
圧V1 〜Vn の中間値(最大値と最小値の平均値)を常
に示している。
【0051】ここで,スレッシュホールドレベル電圧を
一定にしておいて,入射光量が大幅に低下した場合の影
響について,図9(a)〜(d)を用いて説明する。発
光体11であるLEDの出力が極端に弱まると,検出面
の光量が図9(a)に示すように正常カーブ80から第
2破線カーブ83のように変化して,図9(c)のよう
に配設された受光素子121〜12nの出力は図9
(b)に示す第2折れ線カーブ86のように低下する。
【0052】そしてスレッシュホールドレベルVT を一
定とした場合には,VT より大きな出力電圧を示す受光
素子121〜12i の数iが図9(c)に示すように若
干変化して測定エラーを生ずる。しかし,スレッシュホ
ールドレベルVT を上記のように設定し,変化させれ
ば,図7に示すように1信号を示す上記受光素子121
〜12i の数iはほとんど変化しない。従って,入射光
31の強度が何らかの原因で激減しても,液体性状検出
装置1の精度低下を抑制することができる。
【0053】また,プリズム13と検査対象液体10と
の境界面50(検査面)に汚れが付着した場合には,図
8に示すように,検出面における光量は正常カーブ80
から第1破線カーブ81のように変化する。この場合に
おいても,その中間値(最大値と最小値の平均値)が若
干変化する場合がある。この場合も,スレッシュホール
ドレベル電圧VT を上記中間値の変動に合わせて変化さ
せれば,受光する受光素子121〜12i の数i の変動
はほとんど抑制することができ,液体性状検出装置の検
出精度を保持することができる。
【0054】また,本例の液体性状検出装置1は図3に
示すように検査対象液体10の温度を検出するサーミス
タ63を設けている。そして,検査対象液体10の温度
変化に伴う屈折率n2 の変動を前記演算回路62におい
て補正して,精度向上を図っている。また,サーミスタ
63の出力をそのままECU(エンジン制御コントロー
ラ)に入力し,ECU内で演算処理してもよい。上記の
ように,本例によれば,検査面におけるプリズムの汚れ
や,入射光の光量の変動による誤差を抑制することので
きる高精度の液体性状検出装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る液体性状検出装置の説明図。
【図2】実施例に係る液体性状検出装置の断面図。
【図3】図2のA−A線矢視断面図。
【図4】実施例に係る液体性状検出装置の検出部の処理
フロー説明図。
【図5】検査面に汚れが付着した場合の実施例の効果の
説明図。
【図6】入射光の光量が減少した場合の実施例の効果の
説明図。
【図7】実施例に係る液体性状検出装置において,入射
光の光量が減少した場合のスレッシュホールドレベルシ
フト効果の説明図。
【図8】実施例に係る液体性状検出装置において,検査
面に汚れが付着した場合のスレッシュホールドレベルシ
フト効果の説明図。
【図9】実施例に係る液体性状検出装置においてスレッ
シュホールドレベルを一定にして入射光の光量が激減し
た場合の動作説明図。
【図10】従来の液体性状検出装置の説明図。
【図11】従来の液体性状検出装置における屈折率と全
反射臨界角の関係図。
【図12】従来の液体性状検出装置における光学系の説
明図。
【図13】従来の液体性状検出装置における反射光の断
面図。
【図14】従来の液体性状検出装置において,汚れによ
る特性変化図。
【図15】従来の液体性状検出装置において入射光の光
量が減少した場合の説明図。
【符号の説明】
1...液体性状検出装置, 10...検査対象液体, 11...発光体, 12...受光体, 13...プリズム, 121〜12n...検出用受光素子, 141,142...設定用受光素子, 20...検出部, 31...入射光, 32...反射光, 50...境界面, 61...変換回路, 611...電流−電圧変換器, 613...コンパレータ, 62...演算回路, 63...スレッシュホールド設定回路, θC ...全反射臨界角, θ...反射角,

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の屈折率を有するプリズムと検査対
    象液体との境界面に,発光体より光を入射し,検出部で
    その反射光を受光し,その全反射臨界角を検出して,上
    記検査対象液体の屈折率を求める液体性状検出装置であ
    って,上記検出部は,プリズムの受光面に対して略平行
    に配置され,該反射光の反射角の変化する方向に複数配
    置された光電変換を行う検出用受光素子と,該受光素子
    における変換信号が所定のスレッシュホールドレベルよ
    り大きいか否かにより,真又は偽の2値信号に変換する
    変換回路と,上記真値信号又は偽値信号の数をカウント
    して上記全反射臨界角から屈折率を求める演算回路とを
    有することを特徴とする液体性状検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記検出部は,上記
    複数の検出用受光素子の上下の外方に,ノイズレベル設
    定用受光素子と信号レベル設定用受光素子とを配設して
    あると共に,上記二つの設定用受光素子における光電変
    換信号の平均値を求めて,上記スレッシュホールドレベ
    ルの値とするスレッシュホールド設定回路を有している
    ことを特徴とする液体性状検出装置。
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Cited By (7)

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US8035793B2 (en) 2004-12-28 2011-10-11 Lg Display Co., Ltd. Method of fabricating a liquid crystal display comprising apparatus for dispensing sealant material
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CN114346336A (zh) * 2020-10-12 2022-04-15 株式会社沙迪克 放电加工装置

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