JPH06137660A - 空気吹き出し口用ルーバー - Google Patents
空気吹き出し口用ルーバーInfo
- Publication number
- JPH06137660A JPH06137660A JP30973292A JP30973292A JPH06137660A JP H06137660 A JPH06137660 A JP H06137660A JP 30973292 A JP30973292 A JP 30973292A JP 30973292 A JP30973292 A JP 30973292A JP H06137660 A JPH06137660 A JP H06137660A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- louver
- air outlet
- dew condensation
- water
- condensate
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 結露が生じにくく、しかも結露が生じても水
滴の落下しないほか、製造工程中の引っ掛けや取扱い中
のキズや剥がれを減少させることができる空気吹き出し
口用ルーバーの提供を目的とするものである。 【構成】 ルーバー本体1の長手方向に沿って設けた凹
部2に結露防止用基材3を装着してなる。
滴の落下しないほか、製造工程中の引っ掛けや取扱い中
のキズや剥がれを減少させることができる空気吹き出し
口用ルーバーの提供を目的とするものである。 【構成】 ルーバー本体1の長手方向に沿って設けた凹
部2に結露防止用基材3を装着してなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空調機の吹き出し口等
に設ける結露防止可能な空気吹き出し口用ルーバーに関
するものである。
に設ける結露防止可能な空気吹き出し口用ルーバーに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷房機能を備えた空調機の吹き
出し口付近においては、室内の温度よりも非常に冷却さ
れるため、吹き出し口付近に配設されるルーバーには、
空気中の水蒸気が凝集、結露する現象が生じる。ルーバ
ー近傍の温度と室内の温度との差が大きくない場合は、
一旦凝集しても再び蒸発するため、結露の問題は生じな
いが、室内の温度が真夏のような高温の場合には、ルー
バーとの温度差が大きくなり、ルーバーへの水蒸気の凝
集が繰り返し生じ、大きな水滴となり、ついには落下す
るに至ることとなる。空調機の吹き出し口は、一般に室
内の天井あるいはその近傍に配設される場合が多いた
め、水滴の落下が人や家具を濡らし、快適な居住環境を
損なう欠点があった。
出し口付近においては、室内の温度よりも非常に冷却さ
れるため、吹き出し口付近に配設されるルーバーには、
空気中の水蒸気が凝集、結露する現象が生じる。ルーバ
ー近傍の温度と室内の温度との差が大きくない場合は、
一旦凝集しても再び蒸発するため、結露の問題は生じな
いが、室内の温度が真夏のような高温の場合には、ルー
バーとの温度差が大きくなり、ルーバーへの水蒸気の凝
集が繰り返し生じ、大きな水滴となり、ついには落下す
るに至ることとなる。空調機の吹き出し口は、一般に室
内の天井あるいはその近傍に配設される場合が多いた
め、水滴の落下が人や家具を濡らし、快適な居住環境を
損なう欠点があった。
【0003】これに対する種々の対策が提案されてお
り、その代表的なものは、以下のとおりである。 (1)ルーバー基材に長さ0.8〜1.0mm長の繊維を吹き
つけ、その一端を接着するフロック加工を施すことによ
り、断熱層を設けて結露を生じにくくするとともに、フ
ロック加工層に吸水性をもたせることにより、水滴が発
生しても吸水して落下を防止する方法(例えば、特公昭
57−33496号公報) (2)ルーバー基材に断熱材を接着、貼着する方法(例
えば、特公昭61−31382号公報) (3)ルーバーの形状を工夫することにより空気流を制
御し、結露を減少させる方法(例えば、実公昭58−3
9322号公報) (4)結露した水を集めて除去する方法(例えば、特公
昭61−38048号公報)
り、その代表的なものは、以下のとおりである。 (1)ルーバー基材に長さ0.8〜1.0mm長の繊維を吹き
つけ、その一端を接着するフロック加工を施すことによ
り、断熱層を設けて結露を生じにくくするとともに、フ
ロック加工層に吸水性をもたせることにより、水滴が発
生しても吸水して落下を防止する方法(例えば、特公昭
57−33496号公報) (2)ルーバー基材に断熱材を接着、貼着する方法(例
えば、特公昭61−31382号公報) (3)ルーバーの形状を工夫することにより空気流を制
御し、結露を減少させる方法(例えば、実公昭58−3
9322号公報) (4)結露した水を集めて除去する方法(例えば、特公
昭61−38048号公報)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の各方法
については、以下のような技術上、経済上の問題点があ
り、実際には水滴落下に対して効果が少なく、「たん
ぽ」状の拭取り用具を使用場所で用意して、水滴落下の
防止をしているのが現状である。 (1)ルーバー基材にフロック加工を施す方法において
は、吸水率が少ないうえに、長期耐久性(特に耐候性)
がなく、しかもコストが高い欠点がある。 (2)ルーバー基材に断熱材を接着、貼着する方法にお
いては、結露が生じた場合には水滴の落下の防止が不可
能であり、水滴落下に関して根本的な防止対策になって
いない。 (3)ルーバーの形状を工夫して空気流を制御する方法
では、結露を減少させるのみであり、水滴落下に関して
根本的な防止対策になっていない。 (4)結露した水を集めて除去する方法では、吹き出し
部全体をカバーできていないため、水滴落下を完全には
なくすことができない。
については、以下のような技術上、経済上の問題点があ
り、実際には水滴落下に対して効果が少なく、「たん
ぽ」状の拭取り用具を使用場所で用意して、水滴落下の
防止をしているのが現状である。 (1)ルーバー基材にフロック加工を施す方法において
は、吸水率が少ないうえに、長期耐久性(特に耐候性)
がなく、しかもコストが高い欠点がある。 (2)ルーバー基材に断熱材を接着、貼着する方法にお
いては、結露が生じた場合には水滴の落下の防止が不可
能であり、水滴落下に関して根本的な防止対策になって
いない。 (3)ルーバーの形状を工夫して空気流を制御する方法
では、結露を減少させるのみであり、水滴落下に関して
根本的な防止対策になっていない。 (4)結露した水を集めて除去する方法では、吹き出し
部全体をカバーできていないため、水滴落下を完全には
なくすことができない。
【0005】本発明は、かかる現状に鑑み、結露が生じ
にくく、しかも結露が生じても水滴の落下しないほか、
製造工程中の引っ掛けや取扱い中のキズや剥がれを減少
させることができる空気吹き出し口用ルーバーの提供を
目的とするものである。
にくく、しかも結露が生じても水滴の落下しないほか、
製造工程中の引っ掛けや取扱い中のキズや剥がれを減少
させることができる空気吹き出し口用ルーバーの提供を
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、空気吹き出し
口用のルーバーに形成した凹部に結露防止用基材を装着
することによって結露が防止できるとともに、ルーバー
表面の空気の流れも阻害しないという事実を見出し、本
発明に到達した。すなわち、本発明は、ルーバー本体の
長手方向に沿って設けた凹部に結露防止用基材を装着し
たことを特徴とする空気吹き出し口用ルーバーを要旨と
するものである。
な課題を解決するために鋭意検討の結果、空気吹き出し
口用のルーバーに形成した凹部に結露防止用基材を装着
することによって結露が防止できるとともに、ルーバー
表面の空気の流れも阻害しないという事実を見出し、本
発明に到達した。すなわち、本発明は、ルーバー本体の
長手方向に沿って設けた凹部に結露防止用基材を装着し
たことを特徴とする空気吹き出し口用ルーバーを要旨と
するものである。
【0007】
【作用】空気吹き出し口用ルーバーに設けた凹部に結露
防止用基材を装着することによって、ルーバーに水蒸気
の凝結が生じてもそれを吸収し、拡散させて、空気流に
よって効率よく蒸発させて結露による水滴の落下を防止
することができるのみならず、製造工程中の引っ掛けや
取扱い中のキズや剥がれを減少させ、従来の外面に貼り
つける場合と比べると、凹部の形状、特に深さを調節す
ることにより吸水能力を向上させることができる。ま
た、結露防止用基材を凹部に埋め込むことにより、外観
が美しい吹き出し口用ルーバーを得ることができる。
防止用基材を装着することによって、ルーバーに水蒸気
の凝結が生じてもそれを吸収し、拡散させて、空気流に
よって効率よく蒸発させて結露による水滴の落下を防止
することができるのみならず、製造工程中の引っ掛けや
取扱い中のキズや剥がれを減少させ、従来の外面に貼り
つける場合と比べると、凹部の形状、特に深さを調節す
ることにより吸水能力を向上させることができる。ま
た、結露防止用基材を凹部に埋め込むことにより、外観
が美しい吹き出し口用ルーバーを得ることができる。
【0008】
【実施例】以下,本発明の空気吹き出し口用ルーバーを
図面によって説明する。
図面によって説明する。
【0009】図において、Aは空気吹き出し口用ルーバ
ーにして、該空気吹き出し口用ルーバーAはプラスチッ
クや金属等からなるルーバー本体1と、その外面の一部
に形成した凹部2に装着した結露防止用基材3と、ルー
バー本体1の支持棒4とからなっている。
ーにして、該空気吹き出し口用ルーバーAはプラスチッ
クや金属等からなるルーバー本体1と、その外面の一部
に形成した凹部2に装着した結露防止用基材3と、ルー
バー本体1の支持棒4とからなっている。
【0010】ルーバー本体1と支持棒4はプラスチック
や金属等から一体成型あるいは各別に成型、結合されて
形成されてなるものであるが、これらに使用し得るプラ
スチックとしては,尿素樹脂,メラミン樹脂,フェノー
ル樹脂,エポキシ樹脂,不飽和ポリエステル,アルキド
樹脂,ウレタン樹脂,エボナイト等が挙げられる。ま
た、金属としては、アルミニウムやジュラルミン等が挙
げられる。特に、断熱性に優れたプラスチックが結露防
止面、操作性等から好ましい。
や金属等から一体成型あるいは各別に成型、結合されて
形成されてなるものであるが、これらに使用し得るプラ
スチックとしては,尿素樹脂,メラミン樹脂,フェノー
ル樹脂,エポキシ樹脂,不飽和ポリエステル,アルキド
樹脂,ウレタン樹脂,エボナイト等が挙げられる。ま
た、金属としては、アルミニウムやジュラルミン等が挙
げられる。特に、断熱性に優れたプラスチックが結露防
止面、操作性等から好ましい。
【0011】これらの材質の単独または組み合わせで形
成されたルーバー本体1の外面の一部には、結露防止用
基材3の装着用の凹部2がルーバー本体1の長手方向に
沿って穿設されている。凹部2の形状は、図1に示すよ
うにルーバー本体1の片面のみに設けても良く、図2に
示すようにルーバー本体1の上下両面に設けても良い。
また、図3に示すように、ルーバー本体1の上下両面に
設けた凹部2を端まで延長させて連続状態となるように
することもできる。さらに、図4に示すように、ルーバ
ー本体の片面(裏側)全面に凹部2を設けても良く、図
5に示すように、凹部2の大きさを必要最小限にしても
良い。
成されたルーバー本体1の外面の一部には、結露防止用
基材3の装着用の凹部2がルーバー本体1の長手方向に
沿って穿設されている。凹部2の形状は、図1に示すよ
うにルーバー本体1の片面のみに設けても良く、図2に
示すようにルーバー本体1の上下両面に設けても良い。
また、図3に示すように、ルーバー本体1の上下両面に
設けた凹部2を端まで延長させて連続状態となるように
することもできる。さらに、図4に示すように、ルーバ
ー本体の片面(裏側)全面に凹部2を設けても良く、図
5に示すように、凹部2の大きさを必要最小限にしても
良い。
【0012】また、ルーバー本体1の凹部2の幅や深さ
については、空気吹き出し口の設置場所やエアーコンデ
ィショナー等の能力に応じてルーバーの形状が適宜決定
されるものであるので、設置場所等によって変化する結
露水を十分吸収させるに必要な結露防止用基材3に合わ
せてルーバーの凹部の幅や深さが決定されるものであ
る。
については、空気吹き出し口の設置場所やエアーコンデ
ィショナー等の能力に応じてルーバーの形状が適宜決定
されるものであるので、設置場所等によって変化する結
露水を十分吸収させるに必要な結露防止用基材3に合わ
せてルーバーの凹部の幅や深さが決定されるものであ
る。
【0013】ルーバー本体1の凹部2に装着する結露防
止用基材3として、例えば、天然繊維や半合成繊維から
なる織編物や不織布あるいはこれらの立毛品、合成繊維
からなる織編物や不織布あるいはこれらの吸水加工品や
立毛品、さらには、上記積層等による複合加工品等の吸
水性を有するものがあげられる。そして、これら結露防
止用基材3の表面は平滑なシート状の物質であることが
空気中のホコリや汚れの付着を少なくするためにも望ま
しい。
止用基材3として、例えば、天然繊維や半合成繊維から
なる織編物や不織布あるいはこれらの立毛品、合成繊維
からなる織編物や不織布あるいはこれらの吸水加工品や
立毛品、さらには、上記積層等による複合加工品等の吸
水性を有するものがあげられる。そして、これら結露防
止用基材3の表面は平滑なシート状の物質であることが
空気中のホコリや汚れの付着を少なくするためにも望ま
しい。
【0014】特に、結露防止用基材3として、流動性を
有するフェノール樹脂と繊維とからなる多孔質基材を用
いると、多孔質基材のみで形成するルーバーより製造コ
ストも安く、また、結露防止用基材も必要に応じて交換
可能であり、美観にも優れている。結露防止用基材とし
ては、熱流動性を有するフェノール樹脂と繊維とからな
る多孔質材を使用する場合には、断熱効果に優れてお
り、結露を防止することができるとともに、例えば吸水
率が0.04ミリリットル/cm3 以上で、水滴吸収時間
が3sec /50μリットル以下のものであれば、結露が
生じても水滴を十分に吸収し、落下することがない。
有するフェノール樹脂と繊維とからなる多孔質基材を用
いると、多孔質基材のみで形成するルーバーより製造コ
ストも安く、また、結露防止用基材も必要に応じて交換
可能であり、美観にも優れている。結露防止用基材とし
ては、熱流動性を有するフェノール樹脂と繊維とからな
る多孔質材を使用する場合には、断熱効果に優れてお
り、結露を防止することができるとともに、例えば吸水
率が0.04ミリリットル/cm3 以上で、水滴吸収時間
が3sec /50μリットル以下のものであれば、結露が
生じても水滴を十分に吸収し、落下することがない。
【0015】結露防止用基材3として使用する多孔質材
を形成する繊維としては、ポリエチレンテレフタレート
繊維、低融点の変成ポリエステル繊維、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン46等のポリアミド繊維、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン繊維、カイ
ノール繊維(日本カイノール株式会社の商品名)等のフ
ェノール樹脂繊維等の有機高分子からなる合成繊維、ガ
ラス繊維、炭素繊維等の無機繊維等からなるものがあげ
られる。
を形成する繊維としては、ポリエチレンテレフタレート
繊維、低融点の変成ポリエステル繊維、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン46等のポリアミド繊維、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン繊維、カイ
ノール繊維(日本カイノール株式会社の商品名)等のフ
ェノール樹脂繊維等の有機高分子からなる合成繊維、ガ
ラス繊維、炭素繊維等の無機繊維等からなるものがあげ
られる。
【0016】繊維の形態は、長繊維または短繊維からな
る不織布、織物、編物等のシート状の形態であるか、短
繊維の形態であることが望ましい。前者のシート状の形
態の場合は、ポリエステル繊維、特にポリエチレンテレ
フタレートの長繊維のシート状物が望ましい。このシー
ト状物の繊維密度、すなわち、目付の好ましい範囲は、
繊維の形態によって異なるが、ポリエチレンテレフタレ
ート繊維の長繊維不織布の場合は、100〜700g/
m2程度が望ましい。また、後者の短繊維の場合には、1
〜30mmの短繊維であることが望ましく、3〜25mm、
特に5〜10mmであることが望ましい。表面の平滑さで
はシート状物を使用するほうが優れており、製造の簡易
さでは短繊維を使用する方法が優れている。
る不織布、織物、編物等のシート状の形態であるか、短
繊維の形態であることが望ましい。前者のシート状の形
態の場合は、ポリエステル繊維、特にポリエチレンテレ
フタレートの長繊維のシート状物が望ましい。このシー
ト状物の繊維密度、すなわち、目付の好ましい範囲は、
繊維の形態によって異なるが、ポリエチレンテレフタレ
ート繊維の長繊維不織布の場合は、100〜700g/
m2程度が望ましい。また、後者の短繊維の場合には、1
〜30mmの短繊維であることが望ましく、3〜25mm、
特に5〜10mmであることが望ましい。表面の平滑さで
はシート状物を使用するほうが優れており、製造の簡易
さでは短繊維を使用する方法が優れている。
【0017】熱流動性を有するフェノール樹脂は、日本
工業規格JIS−K6911 1979の5.3.2
〔成形材料(円板式流れ)〕に基づく樹脂の伸びが3〜
15cmである粉粒体が望ましく、特に球状フェノール樹
脂が好適であって、この球状フェノール樹脂は、例え
ば、特開昭61−51019号公報の方法で製造するこ
とができる。
工業規格JIS−K6911 1979の5.3.2
〔成形材料(円板式流れ)〕に基づく樹脂の伸びが3〜
15cmである粉粒体が望ましく、特に球状フェノール樹
脂が好適であって、この球状フェノール樹脂は、例え
ば、特開昭61−51019号公報の方法で製造するこ
とができる。
【0018】フェノール樹脂の着色には、樹脂合成時に
顔料を混入させる方法、樹脂合成前のプレポリマーに発
色団を導入する方法、合成した樹脂に顔料を添着させる
方法等があるが、後工程で熱プレス等の工程を経るた
め、安定な顔料を樹脂に添着させるか、あるいは樹脂合
成時に混入させる方法が望ましい。
顔料を混入させる方法、樹脂合成前のプレポリマーに発
色団を導入する方法、合成した樹脂に顔料を添着させる
方法等があるが、後工程で熱プレス等の工程を経るた
め、安定な顔料を樹脂に添着させるか、あるいは樹脂合
成時に混入させる方法が望ましい。
【0019】フェノール樹脂と繊維とを複合化するプリ
プレグ製造方法としては、繊維にフェノール樹脂の分散
液、特に水分散液を含浸せしめ、過剰の分散液を除去、
乾燥することにより製造される。このようにして製造さ
れたプリプレグを加圧、加熱することによりフェノール
樹脂を硬化せしめて、フェノール樹脂と繊維とを一体化
し、多孔質材が製造される。平板状のものは、熱プレス
のみにより得られるが、平板状でない形状が要求される
場合には、加圧、加熱前の複合化物を成形用金型に入
れ、深絞り成形すること等により所望の形状が得られ
る。
プレグ製造方法としては、繊維にフェノール樹脂の分散
液、特に水分散液を含浸せしめ、過剰の分散液を除去、
乾燥することにより製造される。このようにして製造さ
れたプリプレグを加圧、加熱することによりフェノール
樹脂を硬化せしめて、フェノール樹脂と繊維とを一体化
し、多孔質材が製造される。平板状のものは、熱プレス
のみにより得られるが、平板状でない形状が要求される
場合には、加圧、加熱前の複合化物を成形用金型に入
れ、深絞り成形すること等により所望の形状が得られ
る。
【0020】このようにして加圧、加熱して硬化した多
孔質材には、必要に応じて粒径1μm以下のシリカ系粒
子を添着することが望ましい。このシリカ系粒子の添着
は、シリカ系微粒子の水分散液を前記多孔質材に含浸、
乾燥することによって行うことが望ましい。
孔質材には、必要に応じて粒径1μm以下のシリカ系粒
子を添着することが望ましい。このシリカ系粒子の添着
は、シリカ系微粒子の水分散液を前記多孔質材に含浸、
乾燥することによって行うことが望ましい。
【0021】ここで使用されるシリカ系微粒子として
は、無水珪酸または含水珪酸の微粒子があげられる。粒
径が1μmを超えるシリカ系微粒子を用いると、添着斑
を生じたり、多孔質材料との結合力が弱くなって十分な
添着量が得られず、吸水率等の性質が低下する傾向があ
るので好ましくない。
は、無水珪酸または含水珪酸の微粒子があげられる。粒
径が1μmを超えるシリカ系微粒子を用いると、添着斑
を生じたり、多孔質材料との結合力が弱くなって十分な
添着量が得られず、吸水率等の性質が低下する傾向があ
るので好ましくない。
【0022】上記のように、シリカ系の微粒子は、水分
散液として上記多孔質材料に含浸して添着させることが
できるが、シリカ系粒子を分散させる溶媒、すなわち、
分散媒としては、水以外にエタノール、メタノール、ア
セトン、メチルエチルケトン等の溶媒を用いてもよい。
これらの分散媒のうち、上記多孔質材料に親和性がよ
く、コストが安価で、かつ取扱いや乾燥が容易な点から
して、水分散媒が特に好ましい。
散液として上記多孔質材料に含浸して添着させることが
できるが、シリカ系粒子を分散させる溶媒、すなわち、
分散媒としては、水以外にエタノール、メタノール、ア
セトン、メチルエチルケトン等の溶媒を用いてもよい。
これらの分散媒のうち、上記多孔質材料に親和性がよ
く、コストが安価で、かつ取扱いや乾燥が容易な点から
して、水分散媒が特に好ましい。
【0023】本発明に使用する結露防止用基材3は、吸
水率が0.04ミリリットル/cm3以上で、水滴吸収時
間が3sec /50μリットル以下であることが望まし
い。ここで、吸水率とは、結露防止用基材3に保有でき
る単位容積あたりの最大水量を意味しており、これは結
露防止用基材3を水に30分浸漬した後、水中から引き
上げて雫を切った湿潤状態のときの重量増加を測定し、
これを材料の容積と水の密度とで割って算出することに
より求めることができる。また、水滴吸収時間は、50
μリットルの水をマイクロピペットで計りとり、材料の
1cm上方から滴下させたときに、材料内部に水滴が完全
に吸収されるまでの時間をいう。
水率が0.04ミリリットル/cm3以上で、水滴吸収時
間が3sec /50μリットル以下であることが望まし
い。ここで、吸水率とは、結露防止用基材3に保有でき
る単位容積あたりの最大水量を意味しており、これは結
露防止用基材3を水に30分浸漬した後、水中から引き
上げて雫を切った湿潤状態のときの重量増加を測定し、
これを材料の容積と水の密度とで割って算出することに
より求めることができる。また、水滴吸収時間は、50
μリットルの水をマイクロピペットで計りとり、材料の
1cm上方から滴下させたときに、材料内部に水滴が完全
に吸収されるまでの時間をいう。
【0024】次に、本発明における凹部2を有するルー
バー本体1および結露防止用基材3は、指定色に着色可
能であることが望ましいが、これは、ルーバーが外観上
は空調機の外装にあたり、人の目に直接触れるためであ
る。また、長期使用にわたって変色や外観の劣化が極力
ない長期耐久性の材料が望ましい。この性質について
は、サンシャインウェザーメーターで測定される。
バー本体1および結露防止用基材3は、指定色に着色可
能であることが望ましいが、これは、ルーバーが外観上
は空調機の外装にあたり、人の目に直接触れるためであ
る。また、長期使用にわたって変色や外観の劣化が極力
ない長期耐久性の材料が望ましい。この性質について
は、サンシャインウェザーメーターで測定される。
【0025】結露防止用基材3をこのルーバー本体1の
一部に設けた凹部2に結露防止用基材3の上面がルーバ
ー本体1の面と面一となるように装着することにより、
ルーバー表面の空気抵抗を増加させることなく、また、
製造工程中や製造後の取扱い中における引っ掛け等によ
る装着基材の損傷、剥離、脱落等を防止することができ
る。
一部に設けた凹部2に結露防止用基材3の上面がルーバ
ー本体1の面と面一となるように装着することにより、
ルーバー表面の空気抵抗を増加させることなく、また、
製造工程中や製造後の取扱い中における引っ掛け等によ
る装着基材の損傷、剥離、脱落等を防止することができ
る。
【0026】実施例1 ユニベックス樹脂UA−30(球状フェノール樹脂、ユ
ニチカ株式会社製)100gに市販のベンガラ系褐色顔
料2gを加え、ボールミルで均一に混合した。この混合
物100gを水1.5リットルに均一に分散させ、これ
をポリエステル繊維ニードルパンチ不織布(目付300
g/m2、ユニチカエヌピークロス株式会社製)に含浸さ
せ、樹脂分として12%付着させた後、乾燥させた。こ
れを温度155℃で3分間熱プレスし、厚さ1.2mmに成
形し、多孔質板を得た。さらに、これを粒径0.1μm
の微粉末無水珪酸20gを水180gに分散させた水分
散液に浸漬し、100℃で20分間乾燥して微粉末無水
珪酸を添着した。
ニチカ株式会社製)100gに市販のベンガラ系褐色顔
料2gを加え、ボールミルで均一に混合した。この混合
物100gを水1.5リットルに均一に分散させ、これ
をポリエステル繊維ニードルパンチ不織布(目付300
g/m2、ユニチカエヌピークロス株式会社製)に含浸さ
せ、樹脂分として12%付着させた後、乾燥させた。こ
れを温度155℃で3分間熱プレスし、厚さ1.2mmに成
形し、多孔質板を得た。さらに、これを粒径0.1μm
の微粉末無水珪酸20gを水180gに分散させた水分
散液に浸漬し、100℃で20分間乾燥して微粉末無水
珪酸を添着した。
【0027】この性能を測定したところ、(1)吸水率
0.07ミリリットル/cm3 、(2)水滴吸収時間1sec
/50μリットル以下、(3)外観は褐色、(4)長期
耐久性試験において変色、外観上の変化は認められなか
った。なお、長期耐久性試験は、サンシャインウェザー
メーターにて、水銀灯下、温度60℃、水のスプレー時
間18分、乾燥時間102分間で7日間の試験結果であ
る。
0.07ミリリットル/cm3 、(2)水滴吸収時間1sec
/50μリットル以下、(3)外観は褐色、(4)長期
耐久性試験において変色、外観上の変化は認められなか
った。なお、長期耐久性試験は、サンシャインウェザー
メーターにて、水銀灯下、温度60℃、水のスプレー時
間18分、乾燥時間102分間で7日間の試験結果であ
る。
【0028】プラスチック(塩化ビニル)製引き抜き成
形品のルーバー本体にルーバー本体の長手に沿って幅2
0mm、長さ600mm、深さ1.2mmの凹部を形成し、こ
れに上記の結露防止用多孔質材料を上面が面一となるよ
うに装着した。得られたルーバーを空調機吹き出し口に
取りつけ、温度31℃、相対湿度85%の室内で冷房を
行い、5時間後の水滴の落下を観察したところ、水滴の
落下は認められなかった。また、水滴によるシミ等のル
ーバーの汚れも観察されなかった。
形品のルーバー本体にルーバー本体の長手に沿って幅2
0mm、長さ600mm、深さ1.2mmの凹部を形成し、こ
れに上記の結露防止用多孔質材料を上面が面一となるよ
うに装着した。得られたルーバーを空調機吹き出し口に
取りつけ、温度31℃、相対湿度85%の室内で冷房を
行い、5時間後の水滴の落下を観察したところ、水滴の
落下は認められなかった。また、水滴によるシミ等のル
ーバーの汚れも観察されなかった。
【0029】比較例 市販のフロック加工品のルーバーを比較のために空調機
吹き出し口に取りつけ、温度31℃、相対湿度85%の
室内で冷房を行い、5時間後の水滴の落下の有無を観察
したところ、水滴の落下跡が室内の床面に観察された。
吹き出し口に取りつけ、温度31℃、相対湿度85%の
室内で冷房を行い、5時間後の水滴の落下の有無を観察
したところ、水滴の落下跡が室内の床面に観察された。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ルーバー本体に形成した凹部に装着させた結
露防止用基材によって空気吹き出し口の下部への水滴落
下が防止できるとともに、製造時および製造後の取扱い
中において引っ掛かり等による結露防止用基材の損傷、
剥離、脱落等を防止することができ、耐久性も向上する
ほか、従来のようにルーバー全体に結露防止用基材を用
いる必要がないので、コストダウンが図れるとともに、
美観にも優れるなどの実用上における優れた作用効果を
奏することができる。
によれば、ルーバー本体に形成した凹部に装着させた結
露防止用基材によって空気吹き出し口の下部への水滴落
下が防止できるとともに、製造時および製造後の取扱い
中において引っ掛かり等による結露防止用基材の損傷、
剥離、脱落等を防止することができ、耐久性も向上する
ほか、従来のようにルーバー全体に結露防止用基材を用
いる必要がないので、コストダウンが図れるとともに、
美観にも優れるなどの実用上における優れた作用効果を
奏することができる。
【図1】空気吹き出し口用ルーバーの一例を示す概略斜
視図である。
視図である。
【図2】空気吹き出し口用ルーバーの他の例を示す側面
図である。
図である。
【図3】空気吹き出し口用ルーバーの他の例を示す側面
図である。
図である。
【図4】空気吹き出し口用ルーバーの他の例を示す側面
図である。
図である。
【図5】空気吹き出し口用ルーバーの他の例を示す側面
図である。
図である。
A 空気吹き出し口用ルーバー 1 ルーバー本体 2 凹部 3 結露防止用基材 4 支持棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山名 道則 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 ルーバー本体の長手方向に沿って設けた
凹部に結露防止用基材を装着してなることを特徴とする
空気吹き出し口用ルーバー。 - 【請求項2】 結露防止用基材が熱流動性を有するフェ
ノール樹脂と繊維とからなる多孔質材からなることを特
徴とする請求項1に記載の空気吹き出し口用ルーバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30973292A JPH06137660A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 空気吹き出し口用ルーバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30973292A JPH06137660A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 空気吹き出し口用ルーバー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06137660A true JPH06137660A (ja) | 1994-05-20 |
Family
ID=17996631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30973292A Pending JPH06137660A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 空気吹き出し口用ルーバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06137660A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5839953A (en) * | 1993-03-05 | 1998-11-24 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Air-direction adjusting apparatus for air-conditioning equipment |
JP2010071608A (ja) * | 2008-09-22 | 2010-04-02 | Sanyo Electric Co Ltd | 低温ショーケース |
JP4603085B1 (ja) * | 2009-07-31 | 2010-12-22 | シャープ株式会社 | 空気調節装置 |
EP3385632A4 (en) * | 2015-12-03 | 2018-12-26 | Mitsubishi Electric Corporation | Indoor unit of air conditioner |
-
1992
- 1992-10-26 JP JP30973292A patent/JPH06137660A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5839953A (en) * | 1993-03-05 | 1998-11-24 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Air-direction adjusting apparatus for air-conditioning equipment |
JP2010071608A (ja) * | 2008-09-22 | 2010-04-02 | Sanyo Electric Co Ltd | 低温ショーケース |
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WO2011013441A1 (ja) * | 2009-07-31 | 2011-02-03 | シャープ株式会社 | 空気調節装置 |
JP2011033254A (ja) * | 2009-07-31 | 2011-02-17 | Sharp Corp | 空気調節装置 |
CN102472511A (zh) * | 2009-07-31 | 2012-05-23 | 夏普株式会社 | 空气调节装置 |
EP3385632A4 (en) * | 2015-12-03 | 2018-12-26 | Mitsubishi Electric Corporation | Indoor unit of air conditioner |
US20190078804A1 (en) * | 2015-12-03 | 2019-03-14 | Mitsubishi Electric Corporation | Indoor unit of air-conditioning device |
US10591181B2 (en) | 2015-12-03 | 2020-03-17 | Mitsubishi Electric Corporation | Indoor unit of air-conditioning device having louver with water absorber |
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