JPH0613759U - スプーン等洋食器の乾燥装置及びこの乾燥装置を備えた洗浄乾燥機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スプーン等洋食器の乾燥において染みのよう
な斑点を除去すると共に洗浄と乾燥作業を一貫して機械
化を図る。 【構成】 洗浄機３に上に乾燥装置２を機枠１を介して
配設する。洗浄機３には洗浄槽32気泡装置34を設ける。
乾燥装置２には洗浄後のスプーン等を収容する籠体４を
モータ18駆動の回転ドラム11に収納する。籠体４にノズ
ル22の噴出口21を臨ませる。ノズル22には乾燥用のヒー
タ23を設ける。 【効果】 籠体４に収容したスプーン等を回転させなが
ら温風によって乾燥させる。染みのような斑点を除去で
きる。洗浄効果が期待できる。洗浄、乾燥の一貫作業が
でき効率的である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主としてレストランなど業務用として使用されるスプーン等洋食器 の乾燥装置及びこの乾燥装置を備えた洗浄乾燥機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、レストランなどにおいては使用後のスプーン、ナイフ或いはフォークを 洗浄機を用いて洗浄している。従来の洗浄機はスプーン等を洗浄槽に収容し、そ して洗浄槽に設けられたシャワー装置によって、水等をスプーン等に散水して洗 浄するというものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来技術においては、シャワーによってスプーン等に散水して洗浄するも のであったため、十分な洗浄効果が得られず、この結果洗浄後に染みのような斑 点が残る。この斑点は主として水道水中のカルキなどと考察される。このために レストラン等では前記斑点を除去するためにスプーン等を手作業で拭いていた。 また、従来の乾燥機においては十分な乾燥を得ることができなかった。

【０００４】 本考案は、前記問題を解決して通常の洗浄後に、染みのような斑点を除去、、 また十分な乾燥効果を得ることができるスプーン等洋食器の乾燥装置及び洗浄乾 燥機を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、スプーン等洋食器を収容する蓋を備えた多数の孔を有する有孔回転 体と、前記有孔回転体を保持する保持体と、前記保持体の回転駆動装置と、前記 有孔回転体に臨んで設けられる空気噴出用の噴出口を具備したスプーン等洋食器 の乾燥装置である。

【０００６】 また本考案は、前記乾燥装置を一方に配設する機枠と、前記機枠の他方に設け られ前記籠体が浸漬可能な洗浄槽と、この洗浄槽に設けられ細孔を多数有する気 泡装置とを具備したスプーン等洋食器の洗浄乾燥機である。

【０００７】

【作用】

前記構成によって、予め洗浄されたスプーン等は有孔回転体に収容され、そし て有孔回転体が保持体により保持されながら回転し、噴出口より風が噴出して、 前記スプーン等を乾燥できる。

【０００８】 また、前記構成によってスプーン等を有孔回転体に収容し、そして洗浄槽にセ ットして泡によって洗浄する。この後に有孔回転体を乾燥装置にセットして乾燥 する。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の第１実施例を図１乃至図３を参照して説明する。機枠１の仕切 板１Ａの一方たる上部には乾燥装置２が設けられ、機枠１の他方たる下部には洗 浄機３が設けられている。そして洗浄機３により洗浄、或いは乾燥装置２により 乾燥されるスプーン、ナイフ或いはフォーク（以下スプーンＡ等という）は、多 数の通水孔を有し円筒形の有孔回転体としての籠体４に収容されている。この籠 体４は線材により形成された有底な籠状の本体５と、開口部を塞ぐ蓋６からなり 、蓋６は固定金具７によって籠状本体５の開口部に固定できるようになっている 。また籠状本体５にはハンドル８が回動可能に取付けられている。この籠状本体 ５は網状筒体の場合を図示しているが、多数の孔を有するパンチングメタル製の 円筒体を用いてもよい。前記乾燥装置２の乾燥室９の正面側にはドア10が設けら れいる。そして乾燥室９には保持体たる回転ドラム11が回動可能に設けられてい る。この回転ドラム11は軸線11Ａの一方をドア10側に向けて水平に設けられてい る。この回転ドラム11の軸線11Ａ方向両側には、該軸線11Ａに直交して円形な回 転板12、13が設けられ、さらに回転板12と回転板13の間には籠体４を僅かな隙間 、例えば５ｍｍ程度の隙間を有して挿入できるように支持杆14が複数環状に連結 されて、該回転ドラム11は籠状に形成されている。回転板12は籠体４が横向きで 挿入できるように開口孔12Ａが形成されている。また回転板12は四方に配設され たローラー14の溝15に係合して回動可能に支持されている。同様に回転板13も四 方に配設されたローラー16の溝15Ａによって回動可能に支持されている。そして 回転板13の背面中央には従動スプロケット17が固定され、一方機枠１の上部には 減速機を備えた回転駆動装置たるモータ18駆動の駆動スプロケット19が設けられ 、そして従動スプロケット17と駆動スプロケット19の間にチェーン20が懸装され て、回転ドラム11が例えば毎分１〜10回転するようになっている。機枠１の一側 面の内側には回転ドラム11の周面にわたって空気が吹付けるように噴出口21が回 転ドラム11の周面に臨むように空気供給路の一部を形成するノズル22が設けられ ている。ノズル22内にはシーズヒータ等のヒータ23が該ノズル22の長手方向に設 けられている。そしてノズル22の噴出口21と反対側には空気供給路の一部を形成 する二次側のパイプ24が連結され、この二次側のパイプ24の端部には送風機25に 連結した一次側パイプ26が連結している。尚機枠１の正面上部の一側にはモータ 18の緊急停止ボタン27、モータ18の作動状態を示す作動ランプ28、ヒータ23のオ ン・オフを切換える切換えスイッチ29が設けられている。

【００１０】 前記洗浄機３は、機枠１の下部にレール31を介して、籠体４が浸漬可能な洗浄 槽32が引出し可能に設けられている。洗浄槽32の底部には細孔33を多数有する平 板状の気泡装置34が設けられている。この気泡装置34にはパイプ（図示せず）を 介して圧縮空気用ポンプ（図示せず）が接続されている。また気泡装置34のやや 上方には籠体４を支持するための一対の支持杆35が固定されている。さらに洗浄 槽32の底部には、給水口（図示せず）、排水口（図示せず）が設けられ、前記給 水口、排水口には各々電磁開閉弁（図示せず）を介して二次側給水口38、二次側 排水口39が機枠１に設けられており、二次側給水口38、二次側排水口39には給水 パイプ40、排水パイプ41が連結されるようになっている。尚、機枠１の正面中部 の一側には排水用電磁開閉弁を作動する排水スイッチ42、給水用電磁開閉弁を作 動する給水スイッチ43、気泡装置34の圧縮空気用ポンプが作動する作動ランプ44 、満水スイッチ45が作動して満水状態を表示する満水ランプ46が設けられいる。

【００１１】 次に前記構成についてその作用を説明する。まず予めシャワー式などの洗浄機 によって洗浄されたスプーンＡ等を籠状本体５に収容し、そして蓋６を固定金具 ７によって固定する。また給水スイッチ43を操作して給水パイプ40、二次側給水 口38を通って水が洗浄槽32に給水され、そして満水スイッチ45が作動することに よって給水が停止する。このような状態でレール31を介して洗浄槽32を引出し、 そして操作者はハンドル８を握って籠体４を支持杆35に載置することによって、 該籠体４は水Ｗに浸漬される。この後に洗浄槽32を機枠１に戻すとドアスイッチ （図示せず）の作動によって圧縮空気用ポンプが作動して圧縮空気が細孔33より 噴出されると共に、作動ランプ44が点灯する。このために水Ｗ中に泡が発生し、 該泡及び泡に伴なうに超音波によってスプーンＡ等に付着したカルキ分等が除去 される。前記圧縮空気用ポンプはタイマーによって所定時間後停止し、同時に作 動ランプ44が消灯する。そして操作者は洗浄槽32を引出して、籠体４を取り出す 。尚、洗浄槽32の水Ｗを排水する場合には排水スイッチ42を作動することによっ て、排水用電磁開閉弁が開弁し、水Ｗを二次側排水口39、排水パイプ41を介して 排水できる。

【００１２】 次にドア10を開いて籠体４を回転板12の開口孔12Ａより回転ドラム11内に挿入 する。この際ハンドル８は籠状本体５に沿うように回動しておく。そしてドア10 を閉じると、ドアスイッチ（図示せず）が作動してモータ18、ヒータ23及び送風 機25が作動ずる。したがってモータ18の回転力が駆動スプロケット19、チェーン 20を介して従動スプロケット17に伝達され、回転ドラム11と共に籠体４が回転し 、同時に送風機25による送風がノズル22の噴出口21から籠体４に向けてヒータ23 の発熱によって加熱された温風が送風される。このためにスプーンＡ等は籠体４ の中でゆっくりと回転しながら温風が吹付けられ水切りされると共に乾燥される 。尚この乾燥はタイマー（図示せず）によって所定時間乾燥される。そして水切 りされた水滴は仕切板１Ａに溜まり、パイプ等排水路（図示せず）を介して外部 に排水される。尚、切換えスイッチ29を切換えることによってヒータ23を作動さ せずに、加熱されない送風によっても乾燥することができる。

【００１３】 以上のように、前記実施例においてはスプーン等Ａを収容する蓋６を備えた籠 体４を保持し内外を連通するモータ18駆動の回転ドラム11に、ノズル22の噴出口 21を臨ませ、前記ノズル22にはヒータ23を設けて、籠体４に収容したスプーンＡ 等を回転させながら温風によって水切りすると共に乾燥できるため、良好な乾燥 仕上げを行うことができる。

【００１４】 また、洗浄機で一度洗浄されたスプーンＡ等を籠体４に収容すると共に洗浄槽 32に浸漬し、そして気泡装置34から発生する泡によって、前記スプーンＡ等を仕 上げ洗浄するため、カルキなどを確実に除去でき、この後前記乾燥装置２によっ てスプーンＡ等を乾燥するため、斑点などがなく良好に仕上げ、洗浄及び乾燥を 機械化することができる。

【００１５】 さらに、スプーンＡ等を籠体４にいったん収容したあとに、洗浄機３にセット し、その後にそのまま籠体４を乾燥装置２にセットするだけよいため、仕上げ洗 浄及び乾燥を簡単に行うことができる。

【００１６】 尚、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、例えば図４に示すように モータ18駆動の回転軸51を保持体とし、この回転軸51を籠状本体５の中央に設け た凹部52に嵌挿し、そして籠体４を回転してもよく、また実施例では回転ドラム 11の回転板12、13を各々４個のローラー14、16によって支持するようにしたが、 回転板を各々２個、３個或いは５個以上によって支持してもよいなど種々の変形 が可能である。さらに前記実施例では機枠１の上段に乾燥装置２と下段に洗浄機 ３を設けたものを示したが、上下逆でもよく、また乾燥装置、洗浄機を機枠の左 右に配設してもよい。さらに実施例では排水スイッチと給水スイッチを別個のも のとしたが、一個の切換スイッチにより構成してもよく、また本体と蓋を固定金 具ではなく、止螺子などによって固定してもよい。

【００１７】

【考案の効果】 本考案は、スプーン等洋食器を収容する蓋と多数の孔を備えた有孔回転体と、 前記有孔回転体を保持する保持体と、前記保持体の回転駆動装置と、前記有孔回 転体に臨んで設けられる空気噴出用の噴出口を具備した乾燥装置によって、洗浄 後のスプーン等を一度に多数良好に乾燥できる。

【００１８】 また、本考案は前記乾燥装置を一方に配設する機枠と、前記機枠の他方に設け られ前記有孔回転体が浸漬可能な洗浄槽と、この洗浄槽に設けられ細孔を多数有 する気泡装置とを具備したことによって、カルキなどを気泡装置から発生する泡 によって確実に除去した後、乾燥装置によりスプーン等を乾燥するので斑点など を除去でき良好に仕上げ、洗浄、乾燥を自動化できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す斜示図である。

【図２】本考案の第１実施例を示す縦断面図である。

【図３】本考案の第１実施例を示す図２のＸーＸ線断面
図である。

【図４】本考案の第２実施例を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１ 機枠 ２ 乾燥装置 ３ 洗浄機 ４ 籠体（有孔回転体） ６ 蓋 １１ 回転ドラム（保持体） １８ モータ（回転駆動装置） ２１ 噴出口 ３２ 洗浄槽 ３３ 細孔 ３４ 気泡装置

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スプーン等洋食器を収容する蓋を備えた
   多数の孔を有する有孔回転体と、前記有孔回転体を保持
   する保持体と、前記保持体の回転駆動装置と、前記有孔
   回転体に臨んで設けられる空気噴出用の噴出口を具備し
   たことを特徴とするスプーン等洋食器の乾燥装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の乾燥装置を一方に配設す
   る機枠と、前記機枠の他方に設けられ前記有孔回転体が
   浸漬可能な洗浄槽と、この洗浄槽に設けられ細孔を多数
   有する気泡装置とを具備したことを特徴とするスプーン
   等洋食器の洗浄乾燥機。