JPH06137402A - 流体継手におけるブレードの取付構造およびそのブレードを取り付けるシェルの加工方法 - Google Patents

流体継手におけるブレードの取付構造およびそのブレードを取り付けるシェルの加工方法

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JPH06137402A
JPH06137402A JP5142893A JP5142893A JPH06137402A JP H06137402 A JPH06137402 A JP H06137402A JP 5142893 A JP5142893 A JP 5142893A JP 5142893 A JP5142893 A JP 5142893A JP H06137402 A JPH06137402 A JP H06137402A
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blade
shell
groove
mounting
tab
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Norio Ito
則雄 伊藤
Koichi Mine
功一 峯
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブレード組付角度を小さくしたポンプあるい
はタービンの生産性を向上させる。 【構成】 シェル100の凹曲面状の内面102に複数
のブレード101を取付けたポンプとタービンとが互い
に対向して配置された流体継手であって、前記シェル1
00の凹曲面状の内面102のうちブレード101を取
付けるべき箇所に、該箇所を外面105側に窪ませるこ
とにより傾斜面106が形成されるとともに、その傾斜
面106にほぼ垂直にブレード差込み部108が形成さ
れ、前記ブレード101がその側縁部103に形成した
突部104を前記ブレード差込み部108に前記傾斜面
106に対してほぼ垂直な方向に差し込んでシェル10
0に対して固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トルクコンバータな
どの流体を介してトルクの伝達を行う流体継手に関し、
特に流体の螺旋流を生じさせるポンプやその螺旋流を受
けて回転するタービンにおけるブレードの取付構造およ
びそのブレードを取り付けるシェルの加工方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種の流体継手が実開平2−5175
3号公報に記載されており、その一般的なポンプ1およ
びタービン2の一例を図6および図7に示す。図6に示
すポンプ1のシェル3は、全体として環状をなすととも
に、その内面4は凹曲面状に形成されており、その内面
4にタブ取付溝5が形成されている。一方、ブレード6
は、シェル3の内面4にシェル3の半径方向に沿って放
射状に取付けられる薄板状の部材であり、シェル3の内
面4に沿うよう湾曲した側縁部にタブ7が突設されてい
る。そしてブレード6は、そのタブ7をタブ取付溝5に
挿入するとともに、タブ取付溝5をかしめて固定されて
いる。なお、ブレート6の他方の側縁部にもタブ8が形
成されており、このタブ8をリング状のインナーコア9
の孔に差し込むとともにかしめることにより、ブレード
6とインナーコア9とが固定されている。
【0003】また図7に示すタービン2のシェル11は
全体として環状をなすとともに、その内面12が凹曲面
状に形成されており、その内面12に複数の組付スリッ
ト13が形成されている。これに対してタービンブレー
ド14は、前述したポンプブレード6と同様な薄板状の
部材であり、シェル11の内面に沿うよう湾曲した側縁
部にタブ15が突設されている。そしてタービンブレー
ド14は、そのタブ15を組付スリット13に挿入する
とともにかしめることにより、シェル11に固定されて
いる。なお、タービンブレード14の他方の側縁部にも
タブ16が形成されており、このタブ16をリング状の
インナーコア17に差し込んでかしめることによりター
ビンブレード16とインナーコア17とが固定されてい
る。
【0004】上述した各ブレード6,14のシェル3,
11に対する組付角度(バイアス角)θは、図8の
(A)および(B)に示すようにほぼ90°に設定され
ており、したがってタブ取付溝5や組付スリット13は
シェル3,11の内面4,12に垂直に形成すればよい
ので、従来一般には、タブ取付溝5や組付スリット13
の加工ならびに各シェル3,11の椀形への成形をプレ
ス加工によって行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでトルクコンバ
ータの伝達効率は、ブレードの組付角度θによって変化
し、取付角度θを小さくすることにより伝達効率が向上
する。しかしながら上述した従来のブレード取付構造で
は、組付角度θを小さくした場合、伝達効率の低下や量
産性の欠如などの問題が生じる。すなわちブレードをシ
ェルに対して90°より小さい組付角度で取付ける場
合、前述したタブ取付溝や組付スリットをシェルの内面
に対して斜めに形成することが好ましいが、これらの溝
やスリットをプレス加工によって斜めに形成するとすれ
ば、ポンチの折損が頻発するおそれがある。また放電加
工やレーザ切断などによって前記の溝やスリットを斜め
に加工することもできるが、この種の加工方法では、加
工速度が遅いために生産性が劣り、また製品コストが高
くなってしまう。そこで敢えてプレス加工法を採用する
とすれば、溝やスリットをシェルの内面に垂直に形成す
るとともに、その幅を、タブを斜めに差し込めるように
広くすることになる。
【0006】しかしながら前記溝やスリットの幅を、タ
ブの厚さより広くした場合には、タブをこれらの溝やス
リットに単に差し込んだだけでは、ブレードの組付角度
が決まらないので、ブレードの組付が難しく、特に機械
による自動組付けはほとんど不可能になる。さらに溝を
かしめてブレードを固定する場合には、溝の幅が広いと
かしめ強度を得にくく、ブレードの固定強度が不充分に
なるおそれがあり、またブレードの組付角度が小さい場
合には、コイニングポンチをシェルの内面に対して斜め
に突き当てることになるので、コイニングポンチが折損
するおそれがある。そしてまた、スリット幅がタブの厚
さより広い場合には、ブレードを取付けた後もスリット
とタブとの間に隙間があき、これが原因となってトルク
コンバータの伝達効率が悪くなるおそれが多分にある。
【0007】また一方、平板状のプレス素材を椀形に絞
り成形する場合、それぞれの箇所の加工形状に応じて引
張力や圧縮力が複雑に作用することは周知のとおりであ
る。したがってブレードの取付角度を90°より小さい
角度に設定するべく前記の溝やスリットをシェルの内面
に対して斜めに形成する場合、それらの溝やスリットを
形成した後に椀形に絞り成形するとすれば、すでに加工
してある溝やスリットが変形したり、その角度に狂いが
生じるおそれがある。また反対に椀形に絞り成形した後
に前記の溝やスリットをその凹曲面に斜めに形成すると
すれば、極めて困難な加工を余儀無くされるおそれがあ
る。
【0008】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、ブレードを小さい組付角度に容易に固定する
ことができ、しかも生産性の良好な取付構造およびシェ
ルの加工方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の取付構造は、シェルの凹曲面状の内面
に複数のブレードを取付けたポンプとタービンとが互い
に対向して配置された流体継手において、前記シェルの
凹曲面状の内面のうちブレードを取付けるべき箇所に、
該箇所を外面側に窪ませることにより傾斜面が形成され
るとともに、その傾斜面にほぼ垂直にブレード差込み部
が形成され、前記ブレードがその側縁部に形成した突部
を前記ブレード差込み部に前記傾斜面に対してほぼ垂直
な方向に差し込んでシェルに対して固定されていること
を特徴とするものである。
【0010】またこの発明の加工方法は、ブレードを取
り付けるための内面が凹曲面状に湾曲している流体継手
のシェルの加工方法において、シェル用素材のうち前記
ブレードを取り付ける箇所に、そのブレードの側縁部に
設けた突部を差し込むブレード差込み部を形成する加工
と、その差込み部がシェル用素材全体の一般面に対して
傾斜した傾斜面に開口するようブレード差込み部の近傍
をシェルの外面側に突出させる加工とを行った後、ブレ
ードを取り付けるべき内面が凹曲面となるよう前記シェ
ル用素材の絞り加工を行うことを特徴とする方法であ
る。
【0011】
【作用】この発明におけるシェルは、従来のものと同様
に、凹曲面状に窪んだ内面を有しており、その内面のう
ちブレードを取付けるべき箇所は外面側に窪んでおり、
その窪み部分に傾斜面が形成されている。その傾斜面に
形成したブレード差込み部は、傾斜面に対してほぼ垂直
であるから、ブレードの側縁部に形成した突部をそのブ
レード差込み部に挿入してシェルに対して固定すれば、
ブレードは傾斜面に対してはほぼ垂直になるが、シェル
の内面に対しては、所定の角度、傾斜した状態になる。
すなわちブレードの組付角度が小さくなる。上記のブレ
ード差込み部は、これが開口している傾斜面に対しては
ほぼ垂直であるから、プレス加工によって形成する場
合、ポンチは傾斜面にほぼ垂直に突き当てることにな
り、ポンチの折損のおそれはない。またブレード差込み
部が溝であって、かしめることによりブレードを固定す
る場合、コイニングポンチは傾斜面にほぼ垂直に突き当
てるから、コイニングポンチが折損するおそれがない。
さらにブレード差込み部の幅は、ブレードに形成した突
部の厚さと同一もしくはその厚さより若干広い程度であ
ればよいので、突部をブレード差込み部に挿入すること
によりブレードの組付角度が決まり、したがって自動組
付が容易になり、また隙間が生じて伝達効率が低下する
などのことがない。
【0012】またこの発明の方法で得られるシェルは、
その内面の全体が凹曲面をなし、かつブレード差込み部
の近傍が、外面側に凸となった形状である。そのブレー
ド差込み部は、従来のブレード取付溝や組付スリットと
ほぼ同じ形状のものであり、その近傍が外面側に凸とな
るように加工されていることにより、ブレード差込み部
はシェルの内面全体の一般面に対して傾斜したものとな
る。これらのブレード差込み部の加工およびその近傍を
外面側へ突出させる加工は、その前後を問わずに行うこ
とができ、いずれか一方の加工を行った後に他方の加工
を行ってもよく、あるいは両方の加工を同時に行っても
よい。
【0013】そしてこの発明の方法では、上記ブレード
差込み部およびその近傍の加工を、平板状のシェル用素
材に施した後、その曲面を凹曲面に湾曲させる絞り加工
を行う。したがってこの絞り加工の時点では、ブレード
差込み部近傍の外面側へ凸となった部分が補強ビードと
して機能し、その結果、絞り加工によるブレード差込み
部の変形が防止される。
【0014】
【実施例】つぎにこの発明を実施例に基づいて説明す
る。まずこの発明のブレード取付構造について説明する
と、この発明で対象とする流体継手は、図6あるいは図
7を参照して説明したポンプおよびタービンに類似した
ポンプおよびタービンを備えており、そのポンプシェル
およびタービンシェルは、全体として環状をなすととも
に、内面が凹曲面状に形成されている。図1はこの発明
によるタービンシェル100のうちブレード101の取
付箇所を示している。この図1は、タービンシェル10
0の外周部の接線と平行な方向にシェル100を切断し
た切断図であり、したがって内面102は図1の紙面に
垂直な方向において凹曲面状に湾曲している。またブレ
ード101は図7に示す従来のものとほぼ同一の形状の
薄板部材であり、シェル100の内面に沿って湾曲して
いる側縁部103に固定用の突部であるタブ104が形
成されている。シェル100の内面102のうちブレー
ド101を取付けるべき箇所は、図1に示すように、断
面V字状に外面105側に窪まされており、その結果、
二つの傾斜面106,107が形成されている。なお、
これらの傾斜面106,107の前記内面102に対す
る角度θ1 ,θ2 は共に等しくてもよく、あるいは相互
に異なっていてもよい。
【0015】これらの傾斜面106,107のうちの一
方の傾斜面106には、ブレード差込み部としてのスリ
ット108が、その傾斜面106に垂直に形成されてい
る。このスリット108は、ブレード101に形成した
タブ104を挿通させるためのものであって、その幅お
よび長さは、タブ104の厚さおよび長さより若干大き
く設定されている。そしてブレード101は、そのタブ
104をスリット108に平行に挿入し(すなわち傾斜
面106に垂直に挿入し)、スリット108から突出し
たタブ104の端部をかしめることにより、シェル10
0に対して固定されている。したがって傾斜面106が
シェル100の内面102に対して所定角度θ1 、傾斜
しているために、ブレード101の取付角度θは、90
°より小さい角度に設定されている。換言すれば、高バ
イアス化したタービンとされている。
【0016】上述したスリット108は、傾斜面106
を形成した後、その傾斜面106の一部を穿孔すること
により形成でき、その場合、傾斜面106の一部を垂直
に打ち抜いてもよく、したがってスリット108を形成
するためにプレス加工を採用することができ、またポン
チの折損のおそれもない。さらにスリット108はタブ
104を平行に挿入するものであるから、タブ104と
の間のクリアランスは僅少でよく、したがって組付後に
隙間が生じたり、圧力漏れを生じて伝達効率が低下した
りするおそれが少ない。
【0017】図2はブレード101の取付角度を更に小
さくする例を示す断面図であり、ここに示す例は、傾斜
面106のうちスリット108を形成する箇所にコイニ
ング加工を施して、第2傾斜面109を形成したもので
ある。すなわち第2傾斜面109は、傾斜面106のう
ちスリット108の開口部の周囲の比較的狭い範囲に形
成されており、その傾斜角度θ3 は、傾斜面106の傾
斜角度θ1 より大きく設定されている。そしてスリット
108はこの第2傾斜面109に対して垂直に形成され
ている。またブレード101はそのタブ104をスリッ
ト108に差し込んで、図1に示す例と同様にしてシェ
ル100に固定されている。
【0018】このような図2に示す構成であっても、ス
リット108は第2傾斜面109に対して垂直であるか
ら、前述した図1に示す構成と同様な効果を奏する。な
お、図2に示す構成では、傾斜面106とブレード10
1の側縁部103の面との角度が一致せずに傾きが生じ
るが、その角度αはシェル100の内面102に直接ス
リットを形成する従来のものに比較して、最小限にする
ことができる。
【0019】つぎにこの発明をポンプに適用した例を図
3を参照して説明する。ここに示すポンプシェル200
は従来のものとほぼ同様に全体として環状をなすととも
に、その内面202が凹曲面状に形成されており、その
内面202のうちブレード201を取付けるべき箇所が
図3に示すように、断面V字状に外面205側に窪まさ
れて、二つの傾斜面206,207が形成されている。
その一方の傾斜面206には、ブレード差込み部として
タブ組付溝208が傾斜面206にほぼ垂直に形成され
ている。
【0020】一方、ブレード201は、図6に示す従来
のものとほぼ同一形状の薄板部材であり、シェル200
の内面202に沿って湾曲している側縁部203に、固
定用の突部であるタブ204が形成されている。そして
そのタブ204を組付溝208に平行に差し込んだ状態
で、傾斜面206のうち組付溝208に隣接する箇所に
コイニングポンチ210を垂直に突き当ててコインニン
グ溝211を形成することにより、材料の流動を生じさ
せ、その結果、組付溝208をかしめることにより、ブ
レード201がシェル200に固定されている。したが
ってブレード201の組付角度θは90°より小さい角
度に設定されている。
【0021】図3に示す構成であれば、組付溝208が
傾斜面206に対して垂直であるから、ポンチ(図示せ
ず)を使用したプレス加工によって組付溝208を形成
してもポンチが折損するおそれがなく、換言すれば高バ
イアス化するポンプシェル200の加工をプレス加工に
よって行うことができる。また組付溝208はタブ20
4を平行に挿入するものであるから、長さおよび幅はタ
ブ204の長さおよび厚さとほぼ等しくてよく、したが
ってタブ204を組付溝208に差し込めば、ブレード
201の組付角度θがほぼ決まり、しかも組付溝208
のかしめはコイニングポンチ210によるプレス加工で
可能なので、ブレード201の取付を自動化することが
容易である。これに加え、組付溝208の幅を広くする
必要がないので、ブレード201の固定強度を高くする
ことができる。
【0022】つぎにこの発明の加工方法を説明する。図
4は上述したタービンシェル100の加工手順を示す概
略的な工程図であって、まず金属板である平板状のシェ
ル用素材120の所定箇所に打ち抜き加工を施し、ブレ
ード差込み部であるスリット108を形成する。ついで
平板状のシェル用素材120をダイ121上にセットす
るとともに、スリット108の近傍にポンチ122を下
降させてその部分をV溝状に窪ませて外面側に突出さ
せ、前記傾斜面106,107を形成する。なお、この
V溝状の部分の深さおよび開き角度等の形状は、次工程
の絞り加工による変形を見込んだ形状とする。またこの
V溝状の部分の加工形状を安定させるために、ノックア
ウト123を下側からあてがってストッパーとして機能
させることが好ましい。
【0023】そしてV溝状の加工の終了したシェル用素
材120に対して絞り加工を施し、環状の椀形状に成形
する。その場合、引張荷重や圧縮荷重によってV溝の形
状が若干変化することがあるが、V溝の部分は変形を見
込んで形成されており、またこのV溝の部分はシェル1
00の外面105側に突出していて、補強ビードと同等
の作用を行い、したがってスリット108の形状に異常
を来すことはない。
【0024】また前述したポンプシェル200を成形加
工する場合について説明すると、図5に示すように、先
ず金属製の平板部材であるポンプ用素材220にコイニ
ング加工による組付溝208を形成し、ついでダイ22
1およびポンチ222によりV溝状の加工をその組付溝
208の近傍に施す。この場合も、次工程の絞り加工に
よる変形を見込んでV溝状の部分の加工を行い、また加
工形状の安定化のためにノックアウト223を下側から
あてがってストッパーとして機能させることが好まし
い。そしてV溝状の加工の終了したポンプ用素材220
に対して絞り加工を施し、椀形状に成形する。その場
合、前述したタービンシェル100と同様に、V溝状に
加工した部分が補強ビードと同等の作用を行うので、組
付溝208の変形が防止される。
【0025】なお、この発明は上記の実施例に限定され
ないのであって、ブレードを取付けるべき箇所を外面側
に突出させる形状は、断面V字状以外の形状(例えば半
円形状)に窪ませるなどの種々の態様が可能である。ま
たこの発明の方法は、シェル素材を椀形に絞り成形する
に先立って、ブレード取付溝や組付スリットなどのブレ
ード差込み部とその近傍を外面側へ突出させる加工とを
行えばよいのであり、これらのブレード差込み部の加工
と外面側への突出加工との前後は特に問わない。そして
この発明は、トルクコンバータ以外の流体継手における
ブレードの取付構造およびシェルの加工方法に適用する
ことができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
ブレードの組付角度を90°より小さい角度に設定して
ブレードをシェルの内面に取付けるにあたり、ブレード
の側縁部に形成した突部を差し込むためのブレード差込
み部を、シェル内面の外面側への窪み部の傾斜面に形成
したから、ブレード差込み部と傾斜面とのなす角度がほ
ぼ90°でよく、したがってブレード差込み部の加工を
プレス加工によって行うことができ、またブレード差込
み部のかしめ加工を行う場合にもプレス加工が可能であ
り、したがって生産性を向上させ、また低コスト化を図
ることができる。またブレード差込み部の幅は前記突部
の厚さに対して特に広くする必要はないので、突部をブ
レード差込み部に挿入すればブレードの取付角度が決ま
り、したがって自動組付が容易であり、またブレード差
込み部をかしめて固定する場合には、固定強度を高める
ことができる。さらにシェルの内面を窪ませることによ
り流体継手としての容量が増大するために、その設計の
自由度が増すうえに、シェルの内面に形成する傾斜面の
角度を適宜に設定することによりブレードの組付角度を
適当な角度にすることができるので、設計あるいは生産
上の最適化を図ることができる。そしてまたブレード差
込み部をスリットとする場合、不必要に大きい隙間が生
じることがないので、伝達効率の低下を防止することが
できる。これに加え、この発明においては、シェルの内
面の一部を外面側に窪ませることにより、シェルの外面
にビードと同様に作用する突条を形成することもできる
ので、シェルの剛性を高めて、その変形を防止すること
ができる。
【0027】またこの発明の方法によれば、ブレード差
込み部の近傍を外面側に突出させた部分が、椀形への絞
り成形時に補強ビードとして機能するので、ブレード差
込み部の形状や角度に狂いが生じることを防止し、効率
の良い加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明をトルクコンバータのタービンに適用
した例を示す部分断面図である。
【図2】この発明をトルクコンバータのタービンに適用
した他の例を示す部分断面図である。
【図3】この発明をトルクコンバータのポンプに適用し
た例を示す部分断面図である。
【図4】この発明の方法によるタービンシェルの加工手
順を概略的に示す工程図である。
【図5】この発明の方法によるポンプシェルの加工手順
を概略的に示す工程図である。
【図6】ポンプブレードの従来の取付構造を示す部分断
面図である。
【図7】タービンブレードの従来の取付構造を示す部分
断面図である。
【図8】従来のポンプブレードおよびタービンブレード
におけるタブの固定状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
100 タービンシェル 101,201 ブレード 102,202 内面 103,203 側縁部 104,204 タブ 105,205 外面 106,206 傾斜面 108 スリット 109 第2傾斜面 200 ポンプシェル 206 傾斜面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェルの凹曲面状の内面に複数のブレー
    ドを取付けたポンプとタービンとが互いに対向して配置
    された流体継手において、 前記シェルの凹曲面状の内面のうちブレードを取付ける
    べき箇所に、該箇所を外面側に窪ませることにより傾斜
    面が形成されるとともに、その傾斜面にほぼ垂直にブレ
    ード差込み部が形成され、前記ブレードがその側縁部に
    形成した突部を前記ブレード差込み部に前記傾斜面に対
    してほぼ垂直な方向に差し込んでシェルに対して固定さ
    れていることを特徴とする流体継手におけるブレードの
    取付構造。
  2. 【請求項2】 ブレードを取り付けるための内面が凹曲
    面状に湾曲している流体継手のシェルの加工方法におい
    て、 シェル用素材のうち前記ブレードを取り付ける箇所に、
    そのブレードの側縁部に設けた突部を差し込むブレード
    差込み部を形成する加工と、その差込み部がシェル用素
    材全体の一般面に対して傾斜した傾斜面に開口するよう
    ブレード差込み部の近傍をシェルの外面側に突出させる
    加工とを行った後、ブレードを取り付けるべき内面が凹
    曲面となるよう前記シェル用素材の絞り加工を行うこと
    を特徴とする流体継手におけるブレードを取り付けるシ
    ェルの加工方法。
JP5142893A 1992-09-14 1993-02-17 流体継手におけるブレードの取付構造およびそのブレードを取り付けるシェルの加工方法 Pending JPH06137402A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007301565A (ja) * 2006-05-08 2007-11-22 Toyota Motor Corp 駆動部品の締結方法および駆動部品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007301565A (ja) * 2006-05-08 2007-11-22 Toyota Motor Corp 駆動部品の締結方法および駆動部品

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