JPH06137213A - アフタバーナ装置 - Google Patents

アフタバーナ装置

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Publication number
JPH06137213A
JPH06137213A JP30821592A JP30821592A JPH06137213A JP H06137213 A JPH06137213 A JP H06137213A JP 30821592 A JP30821592 A JP 30821592A JP 30821592 A JP30821592 A JP 30821592A JP H06137213 A JPH06137213 A JP H06137213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mixer
combustion gas
passage forming
flow passage
engine
Prior art date
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Application number
JP30821592A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Kashiwagi
武 柏木
Shimizuyoshi Nakano
静嘉 中野
Yasunori Omori
保紀 大森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Publication of JPH06137213A publication Critical patent/JPH06137213A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エンジン外筒2の内側部とエンジン外筒2内
に配設された後部流路形成筒15の外側部との間にバイ
パス空気Aを流通させる空間を形成するとともに、該空
間に後部流路形成筒15内の燃焼ガス流Gの一部を流通
させる燃焼ガス流出孔35を設け、前記後部流路形成筒
15の後端部に取り付けられた混合器40によりバイパ
ス空気流Aと燃焼ガス流Gとが混合される前に、燃焼ガ
ス流Gの一部をバイパス空気流Aに合流させるようにす
る。 【効果】 混合器40の後方における混合ガス流の温度
分布が略均一になり、燃料噴射器26によって噴霧され
た燃料の微粒化あるいは気化が充分に行われ、燃焼効率
の均一化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアフタバーナ装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図9から図13は航空機に用いられてい
るアフタバーナ付きターボエンジンの一例を示すもの
で、1は略円筒状の入口ディフューザ、2は入口ディフ
ューザ1の後端に接続された略円筒状のエンジン外筒、
42はエンジン外筒2の後端に接続された排気ノズル
部、3は入口ディフューザ1内に回転自在に配置された
ファンディスク、4はファンディスク3の外側部に複数
列にわたって取り付けられたファン動翼、5は前記入口
ディフューザ1の内側部に各ファン動翼4の後方に位置
するように取り付けられたファン静翼であり、入口ディ
フューザ1の内側部とファンディスク3とファン動翼4
とファン静翼5とによって低圧圧縮部6を構成してい
る。
【0003】7は前記エンジン外筒2内に前端部がファ
ンディスク3の後端部と対峙するように回転自在に配置
された圧縮機ディスク、8は圧縮機ディスク7を周方向
に取り囲むように前記エンジン外筒2内の前端寄りの部
分に設けられた略円筒状の前部流路形成筒、9は前記圧
縮機ディスク7の外側部に複数列にわたって取り付けら
れた圧縮機動翼、10は前記流路形成筒8の内側部に各
圧縮機動翼9の後方に位置するように取り付けられた圧
縮機静翼であり、前部流路形成筒8の内側部と圧縮機デ
ィスク7と圧縮機動翼9と圧縮機静翼10とによって高
圧圧縮部11を構成している。
【0004】12は前記エンジン外筒2内の略中央部に
高圧圧縮部11によって圧縮された空気が流入し得るよ
うに設けられた略環状の燃焼室、13は前記エンジン外
筒2内に燃焼室12の後方に位置するように回転自在に
配置された圧縮機駆動タービンディスク、14は前端部
が圧縮機駆動タービンディスク13の後端部と対峙する
ように回転自在に配置されたファン駆動タービンディス
ク、15は圧縮機駆動タービンディスク13とファン駆
動タービンディスク14とを周方向に取り囲むように前
記エンジン外筒2内の略中央部に設けられた略円筒状の
後部流路形成筒である。
【0005】前記圧縮機駆動タービンディスク13は圧
縮機ディスク7と機械的に連結され、また、ファン駆動
タービンディスク14はファンディスク3と機械的に連
結されている。
【0006】16は前記圧縮機駆動タービンディスク1
3の外側部に取り付けられた圧縮機駆動タービン動翼、
17は前記後部流路形成筒15の内側部に各圧縮機駆動
タービン動翼16の後方に位置するように取り付けられ
た圧縮機駆動タービン静翼であり、前記後部流路形成筒
15の内側部と圧縮機駆動タービンディスク13と圧縮
機駆動タービン動翼16と圧縮機駆動タービン静翼17
とによって高圧タービン部18を構成している。
【0007】19は前記ファン駆動タービンディスク1
4の外側部に取り付けられたファン駆動タービン動翼、
20は前記後部流路形成筒15の内側部に各ファン駆動
タービン動翼19の後方に位置するように取り付けられ
たファン駆動タービン静翼であり、前記後部流路形成筒
15の内側部とファン駆動タービンディスク14とファ
ン駆動タービン動翼19とファン駆動タービン静翼20
とによって低圧タービン部21を構成している。
【0008】22は前記前部流路形成筒8、燃焼室1
2、後部流路形成筒15の各外側面とエンジン外筒2の
内側面とにより形成されるバイパス流路、23は前記エ
ンジン外筒2内の後端寄りの部分に設けられた略円筒状
のライナ、24はライナ23の外側部とエンジン外筒2
の内側部とにより形成される冷却空気流路であり、前記
ライナ23の前端部は、後部流路形成筒15の後端部を
取り囲んでいる。
【0009】25は前記ライナ23内の前端寄りの部分
に位置するように後部流路形成筒15の後端部に該後部
流路形成筒15と略同心に取り付けられた環状の混合器
である。
【0010】混合器25は図10から図13に示すよう
に、前端部に後部流路形成筒15と略同径の円筒部32
を有し、また後端に周方向複数箇所に径方向に陥没する
折込部33と径方向に突出する張出部34とを交互に設
けており、これら折込部33と張出部34とによって、
前記バイパス流路22を流通する空気(バイパス空気
流)Aと低圧タービン部21より排出される燃焼ガス
(燃焼ガス流)Gとを交錯させて双方を混合させるよう
になっている。
【0011】26は前記エンジン外筒2とライナ23と
混合器25とを径方向に貫通する複数の燃料噴射器、2
7は前記ライナ23内に混合器25の後方に位置するよ
うに設けられた環状の保炎器であり、前記ライナ23と
混合器25と燃料噴射器26と保炎器27とによってア
フタバーナ部28を構成している。
【0012】29は前記ファンディスク3の前端部に取
り付けられたインレットコーン、30は前記ファン駆動
タービンディスク14の後端部に取り付けられたテール
コーン、31は基端部が前記後部流路形成筒15の内側
部に固着され且つ先端部がテールコーン30の外側部に
固着されたストラットである。
【0013】上述した構成を有するアフタバーナ付きタ
ーボファンエンジンを起動させる場合には、圧縮空気を
図示されていない起動用タービン(スタータ)に供給
し、該起動用タービンによって高圧タービン部18と高
圧圧縮部11とを連結する回転系(圧縮機駆動タービン
ディスク13と圧縮機ディスク7とを連結する軸)に回
転力を伝達すると、高圧圧縮部11により圧縮された空
気が燃焼室12へ流入する。
【0014】高圧タービン部18の回転系の回転数が所
定の回転数に達したならば、前記の起動用タービンを停
止するとともに、高圧圧縮部11から燃焼室12へ流入
する空気中に燃料を噴霧して該燃料を燃焼させると、燃
焼ガスが燃焼室12からエンジン後方へ向って噴出し、
その噴出により高圧タービン部18と低圧タービン部2
1とが駆動される。
【0015】高圧タービン部18と低圧タービン部21
とが駆動されると、低圧タービン部21に連結された低
圧圧縮部6によりエンジン外部の空気が入口ディフュー
ザ1へ吸引されるとともに圧縮され、圧縮された空気の
一部はバイパス流路22へ流入し、大半は高圧圧縮部1
1によって更に圧縮されて燃焼室12へ流入する。
【0016】よって、燃焼室12内へ継続して燃料を噴
霧することにより、前述した燃焼ガスが連続的に発生す
る。
【0017】このとき、保炎器27の前方側において
は、低圧タービン部21を駆動した高温の燃焼ガス(燃
焼ガス流)Gと、バイパス流路22からライナ23の内
側部へ流入しようとする空気(バイパス空気流)Aとが
混合器25の折込部33と張出部34とによって混合さ
れ、この混合ガス流(ターボエンジンの排気)がライナ
23の内側部を経てエンジン外筒2の後端部から排気ノ
ズル部42を通りエンジン外部へ噴出することによりエ
ンジンに推力が発生する。
【0018】更に、大きな推力を必要とする際(例え
ば、航空機が急上昇を行うとき)には、燃料噴射器26
によって上記の混合流に対して燃料を噴霧し、混合ガス
流中に噴霧された燃料を燃焼させると、燃料が爆発的に
燃焼して保炎器27の後面側に火炎が形成され、エンジ
ン外部へ噴出される混合ガス流の温度が上昇する。
【0019】このように混合ガス流の温度が上昇する
と、該混合ガス流の体積が大きくなり、且つエンジン外
筒2の後端部の流路面積は不変であるので、エンジン外
部へ噴出される混合ガス流の速度が上昇してエンジンの
推力が増加する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のアフ
タバーナ付きターボエンジンでは、混合器25による圧
力損失を小さくするために、燃焼ガス流Gとバイパス空
気流Aとのミキシングが充分に行われておらず、混合器
25の下流側のライナ23の中心部(コア側)付近を流
通する混合ガス流の温度が高く、また、混合器25の下
流側のライナ23の内側部(ファン側)付近を流通する
混合ガス流の温度が低くなるという傾向を呈する。
【0021】このため、大きな推進力を必要とする場合
に燃料噴射器26によって燃料を噴霧しても、ファン側
を流通する混合ガス流は、燃料の微粒化あるいは気化が
不充分な状態のまま保炎器27に達する。
【0022】よって、上記の燃料を燃焼させると、保炎
器27のコア側に比べてファン側の燃焼効率が低くな
り、この燃焼状態の不均一により燃焼振動が発生してエ
ンジン全体に振動による悪影響を与える可能性がある。
【0023】本発明は上述した実情に鑑みなしたもの
で、燃焼効率の均一化を図ることが可能なアフタバーナ
装置を提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のアフタバーナ装置においては、エンジン外
筒内に配設された流路形成筒の後端部に該流路形成筒と
略同心に取り付けた環状の混合器と、前記エンジン外筒
と混合器とを径方向に貫通する複数の燃料噴射器と、混
合器の後方に該混合器と略同心に配設した環状の保炎器
とを備え、混合器の内側部から外側部へ貫通する燃焼ガ
ス流出孔を混合器の周方向に複数穿設している。
【0025】また、混合器の形状を、流路形成筒の後端
部に該流路形成筒と略同心に取り付けられた円筒部並び
に該円筒部に連なり径方向に陥没する折込部と径方向に
突出する張出部とを交互に有するものとし、混合器の各
燃料噴射器よりも前方に位置する部分に、混合器の内側
部から外側部へ前方から後方に向って貫通する燃焼ガス
流出孔を周方向に複数穿設する。
【0026】更に、混合器の形状を、流路形成筒の後端
部に該流路形成筒と略同心に取り付けられた円筒部並び
に該円筒部に連なり径方向に陥没する折込部と径方向に
突出する張出部とを交互に有するものとし、混合器の各
張出部に混合器の径方向に貫通する燃焼ガス流出孔を穿
設し、また、混合器の互いに隣接する折込部と張出部と
の間に形成される各連結部に混合器の略周方向に貫通す
る燃焼ガス流出孔を穿設する。
【0027】
【作用】本発明のアフターバーナ装置では、エンジン外
筒の内側部と流路形成筒の外側部との間に前方から後方
へ向って空気流を流通させ、同時に流路形成筒の内側部
に前方から後方へ向って燃焼ガス流を流通させると、混
合器によってこれら空気流と燃焼ガス流と混合される前
に、燃焼ガス流の一部が燃焼ガス流出孔を経て空気流に
合流し、混合器の外方を流通する空気流の温度が上昇す
る。
【0028】このように、本発明においては、燃焼ガス
流と空気流とが混合器によって混合される前に、上述し
たように予め燃焼ガス流の一部により混合器の外方を流
通する空気流の温度を上昇させるので、保炎器の上流側
における混合ガス流の温度分布が略均一になり、燃料噴
射器によって噴霧された燃料は微粒化あるいは気化が充
分に行われた状態で保炎器に達する。
【0029】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明
する。
【0030】図1から図4は本発明のアフタバーナ装置
の第1の実施例を適用したターボエンジンの一例を示す
もので、該ターボエンジン自体の基本的な構造は、図9
に示す従来のものと略同一であり、図中図9から図13
と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0031】40はアフタバーナ装置を構成する混合器
であり、該混合器40は図9から図13に示す混合器2
5と同様に、円筒部32と折込部33と張出部34とを
有しており、この混合器40の前端部(円筒部32)は
後部流路形成筒15の後端部に取り付けられ、また、混
合器40の後方には保炎器27が配設されている。
【0032】36は燃料噴射器26を貫通させるために
混合器40に穿設された噴射器挿入孔、35は混合器4
0の噴射器挿入孔36よりも前方に位置する部分に、混
合器40の内側部から外側部へ前方から後方に向って貫
通するように周方向に略等間隔に穿設した燃焼ガス流出
孔であり、各燃焼ガス流出孔35は混合器40の各張出
部34の前方に位置している。
【0033】なお、図3において図示されているエンジ
ン外筒2、ライナ23、燃料噴射器26、テールコーン
30、ストラット31等の各部材は、図2においては、
燃焼ガス流出孔36の位置を明確の表わすため省略して
いる。
【0034】上述した構成を有するターボファンエンジ
ンを起動させる場合には、前述した図9から図13に示
す従来のものと同様な手順によって高圧タービン部18
と高圧圧縮部11とを連結する回転系(圧縮機駆動ター
ビンディスク13と圧縮機ディスク7とを連結する軸)
に回転力を伝達する。
【0035】次いで、高圧圧縮部11から燃焼室12へ
流入する空気中に燃料を噴霧して該燃料を燃焼させる
と、燃焼ガスが燃焼室12からエンジン後方へ向って噴
出し、そのガス圧により高圧タービン部18と低圧ター
ビン部21とが駆動される。
【0036】高圧タービン部18と低圧タービン部21
とが駆動されると、低圧タービン部21に連結された低
圧圧縮部6によりエンジン外部の空気が入口ディフュー
ザ1へ吸引されるとともに圧縮され、圧縮された空気の
一部はバイパス流路22へ流入し、大半は高圧圧縮部1
1によって更に圧縮されて燃焼室12へ流入する。
【0037】このとき、低圧タービン部21を駆動した
燃焼ガス流Gの一部が燃焼ガス流出孔35からバイパス
流路22へ流出してバイパス空気流Aと合流し、前記の
燃焼ガス流Gが合流することによってバイパス流路22
の燃焼ガス流出孔35よりも下流側を流通するバイパス
空気流Aの温度が上昇する。
【0038】また、保炎器27の前方側においては、低
圧タービン部21を駆動した燃焼ガス流G(バイパス流
路22へ流出したものを除く)とバイパス空気流Aとが
混合器40の折込部33と張出部34とによって混合さ
れ、この混合ガス流(ターボエンジンの排気)がライナ
23の内側部を経てエンジン外筒2の後端部から排気ノ
ズル部42を通りエンジン外部へ噴出することによりエ
ンジンに推力が発生する。
【0039】更に、大きな推力を必要とする際(例え
ば、航空機が急上昇を行うとき)には、燃料噴射器26
によって上記の混合流に対して燃料を噴霧し、混合ガス
流中に噴霧された燃料を燃焼させると、燃料が爆発的に
燃焼して保炎器27の後面側に火炎が形成され、エンジ
ン外部へ吐出される混合ガス流の温度が上昇してエンジ
ンの推力が増加する。
【0040】このとき、本実施例においては、燃焼ガス
流G(バイパス流路22へ流出したものを除く)とバイ
パス空気流Aとが混合器40の折込部33と張出部34
とによって混合される前に、上述したように予め燃焼ガ
ス流Gの一部によりバイパス空気流Aの温度を上昇させ
ているので、保炎器27の上流側における混合ガス流の
温度分布が略均一になる。
【0041】このため、燃料噴射器26によって燃料を
噴霧した際には、コア側を流通する混合流と同様にファ
ン側を流通する混合ガス流も、燃料の微粒化あるいは気
化が充分に行われた状態で保炎器27に達する。
【0042】よって、上記の燃料を燃焼させた際には、
保炎器27のコア側とファン側の燃焼効率が略等しくな
り、燃焼状態の不均一による燃焼振動が発生することが
ない。
【0043】図5から図8は本発明のアフタバーナ装置
の第2の実施例を適用したターボエンジンの一例を示す
もので、該ターボエンジン自体の基本的な構造は、図1
から図4に示す従来のものと略同一であり、図中図1か
ら図4と同一の符号を付した部分は同一物を表わしてい
る。
【0044】41はアフタバーナ装置を構成する混合器
であり、該混合器41は図9から図13に示す混合器2
5、並びに図1から図4に示す混合器40と同様に、円
筒部32と折込部33と張出部34とを有しており、こ
の混合器41の前端部(円筒部32)は後部流路形成筒
15の後端部に取り付けられ、また、混合器41の後方
には保炎器27が配設されている。
【0045】37は円筒部32に連なる張出部34の頂
部に円筒部32の径方向へ貫通するように穿設した燃焼
ガス流出孔、38は張出部34の頂部から折込部33の
底部へ連なる連結部39に該連結部39を混合器41の
周方向へ貫通するように穿設された燃焼ガス流出孔であ
る。
【0046】なお、図7において図示されているエンジ
ン外筒2、ライナ23、燃料噴射器26、テールコーン
30、ストラット31等の各部材は、図6においては、
燃焼ガス流出孔37,38の位置を明確に表わすため省
略している。
【0047】上述した構成を有するターボファンエンジ
ンを起動させる場合には、前述した図1から図4に示す
ものと同様な手順によって高圧タービン部18と低圧タ
ービン部21とを駆動させ、高圧圧縮部11から燃焼室
12へ流入する空気中に燃料を噴霧して該燃料を燃焼さ
せる。
【0048】このとき、低圧タービン部21を駆動した
燃焼ガス流Gの一部が混合器41の内方より燃焼ガス流
出孔37,38を経て混合器41の外方へ流出してバイ
パス空気流Aと合流し、前記の燃焼ガス流Gが合流する
ことによってバイパス流路22の折込部33並びに張出
部34付近を流通するバイパス空気流Aの温度が上昇す
る。
【0049】更に、大きな推力を必要とする際(例え
ば、航空機が急上昇を行うとき)には、燃料噴射器26
によって上記の混合流に対して燃料を噴霧し、混合ガス
流中に噴霧された燃料を燃焼させると、燃料が爆発的に
燃焼して保炎器27の後面側に火炎が形成され、エンジ
ン外部へ噴出される混合ガス流の温度が上昇してエンジ
ンの推力が増加する。
【0050】このとき、本実施例においては、燃焼ガス
流G(バイパス流路22へ流出したものを除く)とバイ
パス空気流Aとが混合器41の折込部33と張出部34
とによって混合される前に、上述したように予め燃焼ガ
ス流Gの一部によりバイパス空気流Aの温度を上昇させ
ているので、保炎器27の下流側における混合ガス流の
温度分布が略均一になる。
【0051】このため、燃料噴射器26によって燃料を
噴霧した際には、コア側を流通する混合流と同様にファ
ン側を流通する混合ガス流も、燃料の微粒化あるいは気
化が充分に行われた状態で保炎器27に達する。
【0052】よって、上記の燃料を燃焼させた際には、
保炎器27のコア側とファン側の燃焼効率が略等しくな
り、燃焼状態の不均一による燃焼振動が発生することが
ない。
【0053】なお、本発明のアフタバーナ装置は、上述
の実施例にのみ限定されるものではなく、燃料ガス流出
孔の数や位置を適宜変更すること、その他、本発明の要
旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ること
は勿論である。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のアフタバー
ナ装置によれば、下記のような種々の優れた効果を奏し
得る。
【0055】(1)本発明の請求項1から請求項3に記
載したアフタバーナ装置のいずれにおいても、燃焼ガス
流と空気流とが混合器によって混合される前に、予め燃
焼ガス流の一部により混合器の外方を流通する空気流の
温度を上昇させるので、保炎器の上流側における混合ガ
ス流の温度分布を略均一にすることができる。
【0056】(2)本発明の請求項1から請求項3に記
載したアフタバーナ装置のいずれにおいても、保炎器の
上流側における混合ガス流の温度分布が略均一になるの
で、燃料噴射器によって噴霧された燃料は微粒化あるい
は気化が充分に行われた状態で保炎器に達し、よって、
保炎器のコア側とファン側の燃焼効率が略等しくなり、
燃焼状態の不均一による燃焼振動が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアフタバーナ装置の第1の実施例を適
用したターボエンジンの一例を示す縦断面図である。
【図2】本発明のアフタバーナ装置の第1の実施例に用
いる混合器の一部切断背面図である。
【図3】図2のIII−III矢視図である。
【図4】本発明のアフタバーナ装置の第1の実施例に用
いる混合器の部分切断斜視図である。
【図5】本発明のアフタバーナ装置の第2の実施例を適
用したターボエンジンの一例を示す縦断面図である。
【図6】本発明のアフタバーナ装置の第2の実施例に用
いる混合器の一部切断横断面図である。
【図7】図6のVII−VII矢視図である。
【図8】本発明のアフタバーナ装置の第2の実施例に用
いる混合器の部分切断斜視図である。
【図9】従来のアフタバーナ付きターボエンジンの一例
を示す縦断面図である。
【図10】従来のアフタバーナ付きターボエンジンに用
いる混合器の一部切断背面図である。
【図11】図10のXI−XI矢視図である。
【図12】図10のXII−XII矢視図である。
【図13】従来のアフタバーナ付きターボエンジンに用
いる混合器の部分切断斜視図である。
【符号の説明】 2 エンジン外筒 15 後部流路形成筒(流路形成筒) 26 燃料噴射器 27 保炎器 32 円筒部 33 折込部 34 張出部 35,37,38 燃焼ガス流出孔 39 連結部 40,41 混合器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン外筒内に配設された流路形成筒
    の後端部に該流路形成筒と略同心に取り付けた環状の混
    合器と、前記エンジン外筒と混合器とを径方向に貫通す
    る複数の燃料噴射器と、混合器の後方に該混合器と略同
    心に配設した環状の保炎器とを備え、混合器の内側部か
    ら外側部へ貫通する燃焼ガス流出孔を複数穿設したこと
    を特徴とするアフタバーナ装置。
  2. 【請求項2】 エンジン外筒内に配設された流路形成筒
    の後端部に該流路形成筒と略同心に取り付けられた円筒
    部並びに該円筒部に連なり径方向に陥没する折込部と径
    方向に突出する張出部とを交互に有する環状の混合器
    と、前記エンジン外筒と混合器とを径方向に貫通する複
    数の燃料噴射器と、混合器の後方に該混合器と略同心に
    配設した環状の保炎器とを備え、混合器の各燃料噴射器
    よりも前方に位置する部分に混合器の内側部から外側部
    へ前方から後方に向って貫通する燃焼ガス流出孔を周方
    向に複数穿設したことを特徴とするアフタバーナ装置。
  3. 【請求項3】 エンジン外筒内に配設された流路形成筒
    の後端部に該流路形成筒と略同心に取り付けられた円筒
    部並びに該円筒部に連なり径方向に陥没する折込部と径
    方向に突出する張出部とを交互に有する環状の混合器
    と、前記エンジン外筒と混合器とを径方向に貫通する複
    数の燃料噴射器と、混合器の後方に該混合器と略同心に
    配設した環状の保炎器とを備え、混合器の各張出部に混
    合器の径方向に貫通する燃焼ガス流出孔を穿設し、ま
    た、混合器の互いに隣接する折込部と張出部との間に形
    成される各連結部に混合器の略周方向に貫通する燃焼ガ
    ス流出孔を穿設したことを特徴とするアフタバーナ装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013129648A1 (ja) 2012-03-02 2013-09-06 株式会社Ihi アフタバーナ及び航空機エンジン
US10168050B2 (en) 2014-04-30 2019-01-01 Ihi Corporation Afterburner and aircraft engine

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