JPH0613280A - 粒子、とくにイオン光学描写装置 - Google Patents

粒子、とくにイオン光学描写装置

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JPH0613280A
JPH0613280A JP5070341A JP7034193A JPH0613280A JP H0613280 A JPH0613280 A JP H0613280A JP 5070341 A JP5070341 A JP 5070341A JP 7034193 A JP7034193 A JP 7034193A JP H0613280 A JPH0613280 A JP H0613280A
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lens
grid
ion
electrode
electrodes
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JP5070341A
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Alfred Chalupka
チヤルプカ アルフレツド
Gerhard Stengl
シユテングル ゲルハルト
Herbert Vonach
ブオナツハ ヘルベルト
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Ims Ionen Mikrofabrikations Systems GmbH
Original Assignee
Ims Ionen Mikrofabrikations Systems GmbH
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/30Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
    • H01J37/3002Details
    • H01J37/3007Electron or ion-optical systems
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement or ion-optical arrangement
    • H01J37/10Lenses
    • H01J37/12Lenses electrostatic

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 普通の電極形状を有する回転対称の静電レン
ズの形の集束レンズに起こる画像欠陥を回避または克服
することにある。 【構成】 ウエハーW上に少なくとも2つのマスクMと
ウエハーWとの間にある集束レンズL1,L2を介して
1またはそれ以上の開口の形においてマスク上にある構
造描写のための粒子、とくにイオン源を備えた、リソグ
ラフイーに好適な粒子、とくにイオン光学描写装置にお
ける前記集束レンズL1,L2の少なくとも1つがそれ
らの間に第3の電極がある2つの管状電球R1,R2か
らなる3つの電極のレンズであり、前記第3電極が多数
の開口を備えたプレートとして、好ましくはグリツドG
として形成され、該グリツドGは光軸Dに対して直角に
配置され、前記グリツドGにより前記集束レンズL1ま
たはL2を2つの区域P,Nに分割し、前記3つの電極
R1,R2,Gに異なる電圧U1,U2,U3を印加す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウエーハ上に少なくと
も2つのマスクとウエーハとの間にある集束レンズを介
して1またはそれ以上の開口の形においてマスク上にあ
る構造描写のための粒子、とくにイオン源を備えた、リ
ソグラフイに好適な粒子、とくにイオン光学描写装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造に行われねばならない
種々の工程の中で、リソグラフイ工程はとくに重要であ
る。簡略に述べると、それぞれのリソグラフイ工程は、
特にシリコンからなるウエーハ上の、感光性(または粒
子放射線反応の)材料からなる薄い層、いわゆるフオト
レジストまたは簡略には「レジスト」の塗布により始ま
る。リソグラフイ装置はその場合にレジストを備えたウ
エーハ上に1またはそれ以上の開口の形においてマスク
上にある構造を投射する。マスクとウエーハとの間には
場合によつては光学要素がある。ウエーハ上のマスクの
投射された構造の広がりはウエーハより非常に小さい。
投射に続いてウエーハは移動されかつマスクの同一の構
造がウエーハの他の位置に投射される。投射および移動
のこの過程はウエーハ面全体が利用されるまでその間中
繰り返される。
【0003】前記のレジストに続いて起こる展開により
ウエーハ上に所望のマトリクスがレジストのない位置の
形において保持される。ウエーハは次いで他の工程にお
いて任意にエツチング、イオン注入または塗布およびド
ーピング材料の拡散のごとき公知の作業過程に導入され
得る。これらのさらに他の工程によりウエーハは再びレ
ジストで覆われそして上記の工程順序全体が最後にウエ
ーハ上に同一の微小回路の碁盤目状配置が発生されるま
で約8ないし15回繰り返される。
【0004】今日最も利用されている投射リソグラフイ
方法はレジストの照射のための光を利用しているが、微
小回路の要素の小さい構造およびより厚い厚さによる要
求はそのためにその解決においてそれを通る比較的大き
な波長の光の利用に際して制限されない他の照射方法を
強力に求めるようになつた。リソグラフイ装置にX線
を、一方例えば粒子、とくにイオン照射リソグラフイの
ごとき方法を利用するのに大きな努力が取られ、確かに
そのようなものは若干あるがしかしまだ実質上注目度は
僅かであることが認められた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】普通の電極形状(管、
ダイヤフラムまたはかかる素子の組合せ)を有する回転
対称の静電レンズの形の集束レンズは例外なくかなりの
画像欠陥3等級を有し、これはレンズジオメトリの特別
な形状により僅かな影響を及ぼす。例えば米国特許第
4,985,634号明細書に記載されるような2つの
集束レンズの組合せにおいて、これらの欠陥3等級は両
方のレンズの適切な選択および配置によりさらに補償さ
れるが、欠陥係数−マトリクスの積から生じる欠陥5等
級が保持されたままである。従って、本発明の主たる目
的はすでに存在している装置の制限および欠点をさらに
回避するかまたは克服するように、上述した種類の描写
装置を改良することである。
【0006】このような目的は、本発明によれば、集束
レンズの少なくとも1つがそれらの間に第3の電極があ
る2つの管状電極からなる3つの電極のレンズであり、
前記第3電極が多数の開口を備えたプレートとして、好
ましくはグリツドとして形成され、該プレートとくにグ
リツドは光軸に対して直角に配置され、その結果前記プ
レートまたは前記グリツドにより前記レンズが2つの区
域に分割され、そのさい好ましくは前記3つの電極に異
なる電圧が印加されるとき達成される。
【0007】グリツドを有する3つの電極のレンズの利
用は、その場合に画像同一における画像欠陥係数を小さ
くすることができ、そのさいまたその他の画像欠陥係数
が公知の静電レンズに比べて小さい値を取る。本発明に
よる描写装置においてはしたがつて各集束レンズに関し
てひずみ3等級は非常に強力に減少されることができ
る。さらに残りのひずみの減少もひずみ最小の位置に現
れる。グリツドを有する3つの電極のレンズの利用は、
同一の画像区域大きさにひずみ値を適用するとき、公知
の装置に対してマスク−ウエーハの距離の減少を許容す
る。
【0008】最後にまた描写装置の焦点深度は、グリツ
ドを有する3つの電極のレンズが非常に小さい画像欠陥
のみを有しかつそれゆえ画像欠陥の補償がウエーハとマ
スクとの間にあるレーザにおいて余り重要でないので、
実質上高められる。グリツドを有する3つの電極のレー
ザの利用により、そのさい粒子エネルギがマスクおよび
ウエーハの位置においてほぼ同じである粒子、とくにイ
オン光学描写装置を提供することができる。それにとも
なつてレジストを備えたウエーハは粒子(イオン)の低
いエネルギ(例えば、10KeV)により照射されるこ
とができ、その結果粒子がレジスト層の内部に停止させ
られ得る。レジスト層によりデバイス機能に重要な層お
よび半導体材料中の放射線障害の発生はそれゆえ回避さ
れることができる。それにともなつてウエーハ基板上へ
のマスク構造の欠陥のない伝達が粒子放射線によつて実
現されることができる。
【0009】3電極−グリツドレンズの利用により、し
かもまた、ウエーハでのイオンエネルギがマスク上より
非常に高い、例えば係数25であり、それによりイオン
の十分な侵入深さの達成のために多くの利用に関して重
要であるウエーハでの高いイオンエネルギ(例えば10
0keV)を達成することができるリソグラフイ装置を
実現することができる。マスクとして1つのみの開口を
有するマスクが利用される限り、比較的低いエネルギの
単一放射線をより高い解像度において供給する描写装置
を構成することができる。
【0010】レンズ区域の一方が正の屈折力、第2のレ
ンズ区域が負の屈折力を有し、その負の屈折力を有する
レンズ区域(拡散区域)の屈折力の絶対値が前記正の屈
折力を有するレンズ区域(集束区域)の屈折力より小さ
い描写装置において種々の屈折力絶対量にも拘わらず、
拡散区域が対応して集束区域より大きな画像欠陥3等級
を有するとき、画像欠陥係数を補償する。それは、負の
屈折力を有するレンズ区域の管状電極が正の屈折力を有
するレンズ区域の管状電極より小さい、とくに半分の大
きさの直径を有しそして前記負の屈折力を有するレンズ
区域の電極間の電圧比が前記正の屈折力を有するレンズ
区域の電極間の電圧比より小さい、とくに半分の大きさ
であるとき実現される。
【0011】プレートの開口によるかまたはグリツドの
開口による妨害は、本発明の対象の特別な形態によれ
ば、プレート電極、好ましくはグリツド電極の両側に、
イオン放射線による照射の範囲においてできるだけ同一
の電界強度があるとき、低下させることができる。
【0012】本発明による描写装置のさらに他の実施例
においては、グリツド電極がグリツド平面において少な
くとも2つの好ましくは90°の角度を互いに含んでい
る方向に可動に案内されることが提供される。これによ
り描写(透過マスク−ウエーハ)へのプレート(グリツ
ド)電極の開口間のブリツジの作用が低減される。マス
クの各点からの粒子(イオン)がウエーハ上に達するこ
とができ、そのさい照射時間内でプレート(グリツド)
平面の各点が合計イオン量の同一の破損部分だけ透過さ
せる。好ましくは周波数はプレート(グリツド)電極の
両運動方向において異なっている。運動の振幅は好まし
くはグリツド開口の大きさの、倍数、ほぼ係数5〜15
となる。周波数範囲は100ないし1000Hzの間に
横たわることができる。
【0013】透過マスク−ウエーハを改善しかつグリツ
ド運動の周期性により生じる変動を少なくするための他
の可能性は、本発明の他の形態において、実際の源の直
径がグリツド開口の倍数であり、とくに5μmの大きさ
のグリツド開口において約60μmとなることが提供さ
れる。実際の源の大きさの増加はグリツドを有する3つ
の電極のレンズが従来のレンズに比べて非常に僅かな画
像欠陥のみを発生するので、解像度能力の顕著な低下を
引き起こさないマスク点から生じる放射線円錐の増加を
もたらす。さらに大きな実際の粒子源は該源のプラズマ
空間からの時間単位内の大きな粒子量の吸収およびそれ
にともなつてマスクの強力な照射を許容する。
【0014】透過マスク−ウエーハの改善は、本発明に
よる描写装置において、粒子、特にイオン源が、好まし
くは該源とマスクとの間に横たわる可変電圧状態におく
ことができる多極に接続されることにより達成され得
る。多極はそのさい静電気通路で実際の源の不安定な変
動を引き起こす。それは実際のイオン源の周期的な位置
の移動に対応しかつ拡大した粒子(イオン)源と同様な
方法において作動する。
【0015】
【実施例】イオン光学描写装置(図6)はマスクM上に
ある構造のウエーハWへの描写のためのイオン源Qを有
し、マスクMの少なくとも1つの開口として前方に置か
れる。マスクMとウエーハWとの間には2つの集束レン
ズL1およびL2がある。イオン源QとマスクMとの間
には平行放射線束を発生するための照明レンズBLがあ
る。少なくとも1つの集束レンズが3つの電極のレンズ
である。これらの電極の2つは、図3により詳細に説明
されるように、管状電極R1およびR2として形成され
かつこれらの管状電極R1とR2との間に配置された、
第3の電極は多数の開口を有する薄いプレートにより形
成され、好ましくはグリツドGとして形成される。該グ
リツドGは描写装置の光軸Dに対して垂直でありかつレ
ンズL1を2つの区域PおよびNに分割する。3つの電
極、すなわち両方の管状電極R1およびR2とグリツド
Gとして形成された電極には異なる電圧U1,U2およ
びU3印加される。グリツドGの損傷を回避するため
に、その近傍にクロスオーバーを形成すべきでない。そ
れは例えば第1のレンズに関して、それに平行放射線束
が生じ、その結果クロスオーバーが画像側部の焦点面に
生じることにより保証される。
【0016】本例においてレンズ区域Pは正の、かつ、
レンズ区域Nは負の屈折力を有し、その負の屈折力を有
するレンズ区域Nの屈折力の絶対量は正の屈折力を有す
るレンズ区域Pの屈折力より小さく、その結果3つの電
極のレンズL1の全体の屈折力は正である。図3から、
負の屈折力のレンズ区域Nの管状電極R2は正の屈折力
を備えたレンズ区域Pの管状電極R1より小さい(ほぼ
半分の大きさ)直径を有することがさらに明らかであ
る。負の屈折力を有するレンズ区域Nの電極間の電圧比
(U3−U0)/(U2−U0)は同様に正の屈折力を
有するレンズ区域Pの電極間の電圧比(U3−U0)/
(U1−U0)より小さく(ほぼ半分の大きさ)、その
さいU0は利用された放出粒子の運動エネルギがゼロに
なるそれぞれの電位である。
【0017】開口を有するグリツド電極Gまたはプレー
ト電極の両側に、イオン放射線束により照射される各区
域にできるだけ同一の電界強度が努力される。プレート
またはグリツド電極Gはグリツド平面において2つの互
いに或る角度(好ましくは90°の)を含んでいる方向
に振動して可動である。イオン源QとマスクMとの間に
は図示してない多極が配置され、その電圧が運転の間
中、とくに連続して実際の源の振動運動と同等である作
用を達成するように変更され、それによりプレートまた
はグリツドGの開口間のブリツジがウエーハ上に形成さ
れるのが阻止される。
【0018】グリツドを有する3つの電極のレンズの具
体例において管状電極R1,R2の互いに向かい合つた
端部間の距離は90mmである。グリツドGとして形成
された電極は管状電極R1の出口から60mmの距離に
配置され、そのさい出口の直径は200mmとなり、そ
れに対して管状電極R2の入口は100mmなる。管状
電極R2の出口はグリツドGとして形成された電極から
450mm離れかつ管状電極R1の入口はグリツドGと
して形成された電極から900mmに置かれ、グリツド
電極Gに向かい合った出口から520mmの距離におい
て管状電極R1の内径は200mmから100mmに減
少される。
【0019】実用的な実施のためにプレートは多数の開
口を備えねばならず、粒子の通過を可能にするように、
好ましくはグリツドとして形成される。それからグリツ
ドが放射線通路を妨害するように供給されるので、画像
発生のために利用可能な粒子放射線の部分が吸収されか
つさらに単一のグリツド開口が「ミニレンズ」(フライ
イングアイレンズ)として作用するため、高い画像品質
を必要とする利用においてかかるレンズは利用されな
い。
【0020】本発明による粒子光学描写装置に利用され
るレンズはその原理的な可能性を利用しかつ同時に記載
された妨害の負の作用をグリツドにより実用的に回避す
るこのグリツドレンズのさらに他の展開を示す。図3は
3つの電極のグリツドレンズの構成の原理を示す。レン
ズは半径r1 およびr2 を有する2つの管状電極R1,
R2およびそれらの間に配置されたグリツドGとして形
成された薄く、平らな電極からなり、平らな電極はレン
ズを2つの区域PおよびNに分割する。3つの電極R
1,GおよびR2は異なる電位U1 , 2 およびU3
ある。電位U1 ,2 , 3 はグリツド電極Gの両側で
の電界強度ができるだけ正確に等しいように選択され
る。この方法によりグリツド開口による妨害は大部分除
去することができる。それはU1 <U2 <U3 <U0
たはU0 >U1 >U2 >U3 に選択される。
【0021】正に荷電された粒子に関して第1の場合
(U1 <U2 <U3 <U0 )においてレンズの第1の区
域は拡散しかつレンズの第2の区域は集束する(正の屈
折力)、そして第2の場合(U0 >U1 >U2 >U3
において第1の区域Pは集束レンズとしてかつ第2の区
域Nは拡散レンズとして作用する(図3)。負に荷電さ
れた粒子に関して同様な関係が得られ、すなわち第1の
場合(U0 <U1 <U2<U3 )において正の屈折力は
第1のレンズ区域Pにありかつ負の屈折力は第2のレン
ズ区域Nにあり、第2の場合(U1 >U2 >U3
0 )において逆にされる。それ故、結果として生じる
屈折力(レンズ全体の屈折力)はその場合にほぼ両方の
部分レンズ(レンズ区域PおよびN)の屈折力の合計と
して生じる。
【0022】同様に画像欠陥係数第3等級は、レンズ区
域の画像欠陥係数の合計として生じる。集束レンズおよ
び拡散レンズに関する画像欠陥係数第3等級は反対の記
号を有するので、合計の形成を描くような可能性が生
じ、そのさい記載された合計形成により画像欠陥第3等
級が非常に小さくなりかつ(そのさい)これらの係数の
少なくとも1つが正確に除去されることができる。この
ためにレンズの拡散部分区域は集束部分区域より小さい
屈折力を有しそして拡散部分区域が画像欠陥第3等級に
関して比較的「不適切」であり、その結果屈折力の異な
る絶対量に拘わらず画像欠陥係数が補償される。
【0023】拡散部分区域に関して管状電極の直径およ
び電圧関係をレンズの集束部分区域に関してより小さく
(例えば図3において実施されるように半分の大きさ)
選ぶことによりこの条件を実際に実現する。3つの電極
のグリツドレンズの前述した作用の立証のために図3に
示された構造の一列のレンズの特性が数値的に計算され
る。すなわち、レンズパラメータは半径比r1 /r2
らびに電圧比(U3−U0)/(U1−U0)の関数と
してグリツドGからの両管状電極R1およびR2の距離
の異なる値に関して第1、第3および第5等級が計算さ
れた。グリツド電極Gの電位は同一の電界強度の条件に
よつてグリツドGの両側で決定される。
【0024】この計算は以下のように行われる。 1)定形の差の方法による電位等価の数値的処理による
付与されたレンズジオメトリにおける電位分割の計算。 2)電圧比(U3−U0)/(U1−U0)の関数とし
ての第1および第3等級のレンズパラメータの計算。
【0025】先ず、電位等価から計算された電位値から
電界が決定され、そのさい十分な精度の獲得のために二
次元立方インターポレーシヨンが不可欠であることが示
された。次いで、レンズを通る多数の粒子通路(レンズ
の関心のある照明区域にわたつて分割する)が数値積分
により求められた。レンズ端での観察された粒子の位置
から次いで転送マトリクスが第1、第3および第5等級
において決定され、そのさいマトリクス素子の欠陥が決
定される。この種の計算はイオン〔q・(U0−U
1)、q=イオンの荷電〕の異なる投入エネルギにりそ
の場合に異なる電圧関係に関する転送マトリクスを生じ
る。
【0026】この一連の計算の結果として漸近的に投射
された通路から画像および対象側焦点距離f,f’、主
平面の位置および対象側から画像側の焦点面からの転送
マトリクスに関する第3マトリクス第5等級の画像欠陥
係数が与えられる。このマトリクス素子から最後に関係
(1)および(2)によつて定義される画像欠陥係数m
ikが付与される(1976年、アムステルダムのエルセ
ビイエル・サイエンテイフイツク、第15頁、静電レン
ズ、イー・ハルテイングおよびエフ・エツチ・リード参
照)。 r2 =fθ1 +m23fθ1 3 +m24(f/f’)r1 −θ1 2 +m25 (f/f’2 )r1 2 θ1 +m26(f/f’3 )r1 3 (1) θ2 =−r1 /f’+m13θ1 3 +m14(1/f’)θ1 3 1 +m15 (1/f’2 )r1 2 θ1 +m16(1/f’3 )r1 3 (2)
【0027】式中において、r1 ,θ1 は対象側焦点面
のイオンの場所(光軸と合流するz軸からの距離)およ
び方向(正のz軸との角度)およびr2 ,θ2 はレンズ
の画像側焦点面の同一イオンの場所および方向である。
このように定義された係数〔miK〕は、それらが関連の
レンズの任意の、同様な拡大または縮小から独立する意
味において基準として決められる。それらはまた種々の
レンズの品質の比較のために直接利用されることができ
る。
【0028】図4は電圧比(U3−U0)/(U1−U
0)に依存して図3に示した3つの電極のグリツドレン
ズに関するこの基準として決められた画像欠陥係数の1
つを示す。図5は、比較のために、2つの電極を備えた
管状レンズとして形成されたイオン/投射リソグラフイ
においてこれまで利用された視野レンズに関する係数を
示す。図5の各々との図4における図の比較は図3によ
る3つの電極のグリツドレンズの卓越を直接示す。3つ
の電極のグリツドレンズにより画像欠陥係数m 13
16,m23およびm26の各々を決められた電圧比(U3
−U0)/(U1−U0)において正確に除去すること
ができ、その電圧比の位置においてまた残りの3つのそ
こで(正確に)除去してない係数が視野レンズ(管状レ
ンズ)におけるよりも非常に小さい値を取る。
【0029】グリツドGの選択すべき微細な点の決定に
重要であるグリツド自体により引き起こされた画像欠陥
の評価は、均一な電界E1 を有する区域をそれと異なる
電界E2 を有する区域から分離する、半径Rを有する円
形開口の焦点合わせ作用を予測するような問題に戻させ
る。この問題は、1988年のニユーヨーク、プレナム
・プレスの電子およびイオン光学、エム・シラギにおい
てすでに取り扱われている。この種の装置は焦点距離 f0 =4(U−U)/(E2 −E1 ) (3) を有する集束レンズを示し、そのさいUは開口の場所で
の電位でありそしてE2およびE1 はグリツドGの前後
の電界強度を示す。それにともなつて開口を貫通するイ
オンは角度 |Δθ|=R/|fG |=R|(E2 −E1 )|/|4(U−U0)|(4) のまわりに最大に偏向される。この偏向は画像品質の悪
化となる。この作用を小さく保持するために、グリツド
開口の直径(2R)と同様にグリツドGの前および後側
間の電界強度係数(E2 −E1 )もできるだけ小さく保
持されねばならない。
【0030】グリツドの繊細な点に関して最近の製造技
術により5μmの区域において直径2Rおよび1μmか
ら2μmの区域においてグリツドブリツジが可能であ
る。電界強度差E2 −E1 において考慮すべきこと
は、、グリツドGの決められた場所においてグリツド電
位U2の適切な選択により正確に同一の電界強度E1
よびE2 をグリツドGの両側に発生することができる
が、両管状電極R1およびR2の必要な異なる半径r1
およびr2 に対してE1 およびE2 の半径方向依存が異
ならねばならなずかつそれゆえレンズの照明範囲に対応
するグリツド区域にわたつて、約1%の(E2 −E)/
1 の相対的な電界強度差が許容されねばならないこと
である。
【0031】この値を式(4)に導入して、 |Δθ|(二重波ダツシユ)|10- 8 /L(m) を獲得し、Lは両管状電極R1,R2の距離にほぼ等し
い、グリツドレンズの視野区域の拡大である。ここで二
重波ダツシユは〜が二重である記号を表す。距離Lは1
0cmの若干の倍数の範囲内にあるので、大多数の場合
に他の欠陥源(例えば、色彩欠陥)に対して無視するこ
とができる式(4)による角度歪みを(1〜10)・1
- 8 の値に減少することができる。もちろん、それは
−言及されたように−電界強度E1 およびE2 が最適に
適用されることを前提としている。
【0032】1側にのみ電界がある図1および図2によ
る簡単なグリツドレンズにおいて偏向は係数100のま
わりで(|Δθ|(二重波ダツシユ)10- 6 〜10
- 5 )より高くなる。それに伴って、要求の多い利用に
関してのかかるレンズの利用は可能でない。
【0033】図6に基づいて、イオン光学描写装置にお
いて第2の、それぞれ3つの電極のグリツドレンズとし
て形成された集束レンズL1およびL2の利用により達
成し得る作用がより詳細に説明される。箔(例えば、シ
リコンからなる)の開口の形において描写すべき構造を
有するマスクMが非常に小さい実際の源の大きさ(ほぼ
10μm)を有するイオン源Qおよび次の照明レンズB
Lにより照射されかつほぼ焦点面内に第1のマスクMに
直接続いている集束レンズL1がある。集束レンズL1
はクロスオーバーC(イオン源Qの実像)を像側の焦点
のすぐ後ろに発生する。ウエーハWの前に配置された第
2の集合レンズL2の対象側の焦点はクロスオーバーC
の場所にある。それに伴って放射線は集束レンズL2を
ほぼ全体的に軸平行に離しかつほぼテレセントリツク描
写装置を得る。これは、画像基準がウエーハWの小さい
移動に際してイオン光学軸線の方向に変化しない利点を
有する。
【0034】この装置は両方の集束レンズL1およびL
2の実現から独立して以下の特性を有する。 a)マスクの構造を分解する画像区域は、マスクが、設
けられるように、マスクMに続いている集束レンズL1
の対象側焦点の周辺にあるとき、両方の集束レンズL1
−L2の組合せによりウエーハWの前に配置された集束
レンズL2の画像側焦点の周辺区域に形成される。 b)放射線束は一般にマスクMに続いている従来の集束
レンズL1によりクロスオーバーの後でクツシヨン形状
のひずみ(区域B)に移る樽形状のひずみ(区域A)を
得る。集束レンズL1およびL2として3つの電極のグ
リツドレンズの利用の場合において、区域Aにおいてク
ツシヨン形状のかつ区域Bにおいて樽形状のひずみが存
在することができる。
【0035】図7は区域Aにおいて樽形状のひずみおよ
び区域Bにおいてクツシヨン形状のひずみの場合に関し
て、ウエーハWの前に配置された集束レンズL2のひず
みにより放射線が追加の偏向を得、該偏向はクツシヨン
形状のひずみの区域Bを減少しかつ樽形状のひずみの区
域A’を発生する。そのさいウエーハWの前に配置され
た集束レンズL2の後ろで、両方の集束レンズL1およ
びL2により引き起こされるひずみ補償する平面があ
る。もちろんそれはひずみ欠陥の第3等級に関してのみ
であり、(非常に小さい)歪み欠陥のみがあり、(非常
に小さい)ひずみ欠陥第5等級、すなわちひずみは完全
にはなくならず、ただ際立った最小を有する。付与され
た画像区域の大きさにおいてこの残りのひずみはマスク
MとウエーハWとの間の光学装置のすべての寸法の同時
の同様な変更に際してマスクM−ウエーハWの距離の5
乗に逆比例する。
【0036】c)図6による装置において、図8から判
るように、また色彩の欠陥に関して、ウエーハWの前に
配置された第2の集束レンズL2の後ろに決められた画
像平面Eに関して両方の集束レンズL1およびL2の作
用による補償を生じる。目標エネルギE0 より小さいエ
ネルギE0 −ΔE0 を有する放射線(図8において、集
束レンズL1の屈折力変化が集束レンズL2の屈折力変
化より小さい場合に関して点線で示される)がマスクM
に続いている第1の集束レンズL1において強力に偏向
され、その結果としてウエーハWの前に配置された第2
のレンズL2が(実線で示される)目標放射線より大き
な軸線隔たりに向けられかつそれゆえこの理由からそし
てその小さなエネルギに対してウエーハWの前に配置さ
れた集束レンズL2の後ろに決められた隔たりにおいて
目標放射線を向けるように光軸に対して同様に戻され
る。この平面Eにおいて色彩欠陥第1等級が消える。ま
たここで、残りの欠陥、色彩欠陥第2等級、すなわち目
標放射線からのエネルギ偏差の2乗に比例する欠陥が残
る(2つの3電極グリツドレンズの組合せはまたレンズ
L1の屈折力変更がレンズL2の屈折力変更より大きい
ように運転される。この場合には類似が得られる)。
【0037】d)3つの関連の平面、マスクMのガウス
画像平面(図6)、最小のひずみの平面(図7)および
最小の色彩欠陥の平面(図8)は一般に一致されない。
しかしながら集束レンズL1およびL2およびイオン光
軸におけるイオン源Qの位置の適切な選択により、ほぼ
平行な放射線通路の保持により、3つの平面全体が一致
することが達成される。次いで3つの平面が一致すると
ころにウエーハWが配置されると、マスクのそのように
選択された画像平面(すなわち、ウエーハWが配置され
る場所)にひずみの最小と同様に色彩欠陥の最小がある
ように生じる。
【0038】e)画像基準、すなわち、それによりりウ
エーハW上にマスクMの構造が形成される縮小係数は、
ウエーハWの前に配置された第2の集束レンズL2の対
象側焦点距離に対するマスクMに続いている第1の集束
レンズL1の画像側焦点距離の関係によつて付与され
る。等級分け(L2からの同様な増加または縮小)によ
りすべての残りの特性(マスクのガウス画像点でのひず
みおよび色彩欠陥の同一の修正)の維持により描写装置
の縮小係数を変更することができる。
【0039】本発明による3電極グリツドレンズの利用
は、上記実施例により以下の利点をもたらす。 a)ひずみ第3等級は両方の集束レンズL1およびL2
の各々に関して非常に強力に減少させることができる。
放射線はL1の対象側焦点距離においてほぼ平行に延び
かつL2の対象側の焦点距離においてクロスオーバーC
があるので、レンズから発生されたひずみに関してその
場合L1に関しての係数m26およびL2に関してのm13
のみ標準的でありかつこれは−言及されたように−レン
ズの電極での電圧関係の適切な選択によつて正確に除去
されることができる。それに伴って第3等級におけるひ
ずみ無しを平面(図7)においてだけでなく、大きな区
域にわたつて獲得し、それにより同時に満たされるべき
条件の数が減少される。
【0040】b)さらに大きな利点はひずみ最小の位置
での残りのひずみの減少である。それは、ひずみ最小の
場所で標準的な係数が大部分ひずみ第5等級に関して両
方の集束レンズL1およびL2のひずみ係数第3等級の
積から構成される。3電極グリツドレンズにおいてこの
積の項は実際には省略されるという事実から生じる。そ
れに伴って両方のレンズの実質上小さい「本当の」項の
第5等級は残りのひずみの原因として残る。
【0041】実施例として2つの装置、すなわち、マス
クおよびウエーハにおいてほぼ同一のイオンエネルギを
有する第1装置(A)およびマスクとウエーハとの間の
イオンが1より大きい係数だけ速められる第2装置
(B)がより高い精度により数値的に計算された。半導
体産業の期待すべき要求に対応して60×60mm2
面内に構造(例えば、開口)を備えたマスクMの描写が
ウエーハW上の20×20mm2 のチツプ面上に、図6
によるレンズの配置に基づいて検査された。照明レンズ
BLとして、マスクMの場所にほぼ平行な放射線通路を
発生するアインツエルレンズが利用された。
【0042】第1集束レンズL1はその電極において電
圧比が係数m26が消える(式(1)および図4)ように
選ばれた図3による3電極グリツドレンズであつた。第
2集束レンズL2は同様に図3による3電極グリツドレ
ンズであり、区域Aにおいては右から左に通過しかつ遅
延レンズとして利用され、その結果全体としてマスクM
およびウエーハWの場所でのイオンエネルギはほぼ等し
い。区域Bにおいて第2の集束レンズL2はL1のよう
に精確に照明レンズとして運転される、すなわち左から
右へ通過している。集束レンズL2の電極において電圧
比は両方の場合において、係数m13が消えるように選ば
れる。
【0043】ウエーハ上のマスク構造の描写の計算はマ
トリクス増倍の標準方法により行われた。そのさい集束
レンズL1およびL2に関して前述された方法により計
算された転送マトリクス第5等級が引き受けられた。こ
の計算はその場合に最適なプログラム内で出力パラメー
タの容易な変化により、(ウエーハに形成された)マス
ク(構造)のガウス画像点の場所でのひずみおよび色収
差の最小が達成されるまで繰り返された。
【0044】そのさい以下のように設定された。 1.以下の2次条件が満たされていることが要求され
る。 a)描写装置の出力での平行な放射線通路(すなわち、
ウエーハの前に、したがつてウエーハの後に横たえられ
た集束レンズL2)。 b)ウエーハW上のマスクMのガウス描写。 c)描写標準マスク−ウエーハ:3:1。 2.以下の大きさが、画像欠陥最小化のために、上記の
1.による2次条件の維持により変化された。 a)マスクMとこれに続いている集合レンズL1との間
の距離、b)両方の集束レンズL1およびL2との間の
距離、c)ウエーハWと該ウエーハWの前方に設けられ
た集束レンズL2との間の距離、d)等級分け、すなわ
ちウエーハWの前方に設けられた集束レンズL2の同様
な拡大または縮小。
【0045】3.他の最適化のために両方の集束レンズ
L1およびL2の電極間の電圧比が変化された。そのさ
い理論的な重なりに基づいて出力点として選択された電
圧比(L1に関してm26=0に、かつL2に関してm13
=0に対応する)がほぼ最適であることが生じた。 4.さらに他の最適化のためにまた両方の集束レンズL
1およびL2の両方の管状電極間の電圧比が変化され
た。そのさい理論的な重なりに基づいて出力点として選
択された電圧比(L1に関してm26=0およびL2に関
してm13に対応する)が同様にほぼ最適であることが生
じた。
【0046】さらに、グリツド開口の大きさの結果とし
て解像度悪化が生じることが研究された。グリツド開口
に関しては5μmの直径2Rが採用された。それは以下
のように生じた。 1.レンズの電位分割から電界強度差E2 −E1 の最大
値がグリツドの照明された部分にわたつて計算された。 2.式(3)により「グリツド開口(ミニ)レンズ」の
焦点距離およびそれからグリツド開口の周辺放射線の最
大偏向が計算された。 3.記載されたマトリクス方法によりこの偏向角度がウ
エーハWの場所での対応する場所のずれにおいて換算さ
れた。この計算は集束レンズL1およびL2に関して離
して行われかつ最後に結果はグリツド開口の影響に対し
て確実な上方限界を維持するように加えられた。この計
算の結果は以下の表1の通りである。
【0047】
【表1】
【0048】マスク上の60×60mmの領域の構造が
縮小3によりウエーハ上に描写されかつ画像場所におい
て同時にずれおよび色彩欠陥の結果としての画像不鮮明
(イオンエネルギの不鮮明)の最小が達成されることが
示される。画像欠陥第5等級の結果としての画像の場所
での最大のずれが約3メートルの採用された機械長さ
(マスク−ウエーハ距離)において画像領域全体<0.
015μm(区域A)または<0.03μm(区域
B)、画像不鮮明<0.04μm(区域A)または<
0.07μm(区域B)にある。
【0049】これを米国特許第4,985,634号の
ものと比較すると、マスクとウエーハとの間の集束レン
ズとしての3電極グリツドレンズの利用において獲得し
得る改良がすぐに判る。米国特許の明細書に記載された
機械に関して、2.1mの機械長さ(マスク−ウエーハ
距離)および10×10mmの画像領域において最大ず
れが0.2μm以下に達成される。両方の装置の比較の
ためにずれ値は同一の画像領域の大きさに関連付けられ
ねばならない。同様な変換により、上述した米国特許に
よるイオン投射リソグラフイ装置において20×20m
mの画像領域に関して、そこで最大0.4μmのずれが
達成されるとき、4.2mの機械長さが必要である(全
体装置の同様な拡大係数2)ことが判る。3電極グリツ
ドレンズの提案された利用によりイオン投射リソグラフ
イ装置の長さは約15%(4.2mに対して)だけ減少
することができかつ同時にずれは係数10ないし20だ
け低下させられ得る。この差異は種々の場合において3
電極グリツドレンズを備えたイオン投射リソグラフイ装
置の利用に関する決定に有力であるかも知れない。
【0050】さらに、本発明による描写装置による3電
極グリツドレンズの利用により、集束レンズL1,L2
の非常に小さい画像欠陥に対して画像欠陥の補償は重要
でないので、焦点深度が実質上増大される。本発明によ
るイオン放射線リソグラフイ装置における3電極グリツ
ドレンズの利用において非常に小さい実際の源の大きさ
(ほぼ10μm)を有するイオン源QによるマスクMの
照射に際してさらに以下に留意することができる。小さ
い実際の源の大きさのこれまで利用されたイオン源によ
り照射領域内に非常に不均一な強さが導入された。この
場合にマスク点から出ている放射線円錐はグリツドの場
所においてグリツド開口とほぼ同一の大きさからなつ
た。マスク−ウエーハ変換はそれゆえグリツドの周期性
によつて非常に強力に不安定にされた。
【0051】しかしながら、それはグリツドの運動(不
安定な揺動)により、拡大されたイオン源の利用により
ならびに実際の源の周期的な静電移動(不安定な揺動)
により取り除かれる。イオンはグリツドの不安定な揺動
に際してマスクの構造のそれぞれの点からウエーハへ達
するために、グリツドGは、グリツド平面の各点の照射
時間内でほぼ同一の破壊部分に関して合計イオン量が透
過するように動かされねばならない。それは、グリツド
平面内でグリツドが2つの互いに垂直な方向において2
つの異なる周波数および振幅により単一のグリツド開口
直径に対応して周期的に動かされるとき、達成されるこ
とができる。それは数10μmの振動振幅および例えば
圧電気駆動により大きな障害なしに実現可能である10
0〜1000Hzの範囲の周波数を意味する。
【0052】従来のイオンリソグラフイ装置において
は、集束レンズL1およびL2のレンズ欠陥が顕著な解
像度悪化なしに達するようにマスク点から出ている方向
円錐の開口角度を小さく保持するために、非常に小さい
実際の源の大きさを利用することが必要であつた。この
条件はほぼ10μmの上述した源直径を導いた。3電極
グリツドレンズの利用に際して画像欠陥はしかし実質上
大きい開口角度およびそれに伴ってイオン源の大きさが
可能であるように小さい。数値的計算は、前記の表1に
よる装置において、直径60μmの実際の源の大きさが
追加の寄与のみで7nm(区域A)または14nm(区
域B)の解像度に至ることを示した。この影響はまた解
像度の他の寄与に対して小さい。
【0053】もちろんこの比較的大きな実際の源におい
て−同様に計算により確認されるように−マスク点から
出ている放射線束の拡大はレンズL1およびL2の両方
のグリツドのそれぞれで約30μm、すなわち範囲は約
20個のグリツド開口を覆っており、それによりマスク
からウエーハへの実際の均一な転送が保証される。この
可能性は技術的に簡単に一般的に選ぶことになる。それ
は加えて、空間荷電がクロスオーバーC(図6)の場所
において実質上小さくなりかつ望ましくない空間荷電作
用が安全に回避されるという利点を有する。さらに、大
きな源Qの60μmからより大きい流れが取り出され
る。
【0054】拡大されたイオン源はまたマスクを照射す
るイオン放射線の静電的不安定な揺動が達成されること
ができる。それはイオン光軸を横切る実際のイオン源の
周期的なずれにイオン光学的に対応する。技術的にはそ
れは、イオン源と照明レンズBKとの間の適切な位置に
おいて静電多極が、横方向に変化されたダイポール領域
がXおよびY方向に発生されることにより、配置される
ことによつて達成される。それに伴ってマスク上へのイ
オン放射線の入射方向が横方向に変化され、それはXお
よびY方向への実際の源のずれおよび有効に拡大してい
るイオン源に対応する。
【0055】叙上のごとく、本発明は、ウエーハ上に少
なくとも2つのマスクとウエーハとの間にある集束レン
ズを介して1またはそれ以上の開口の形においてマスク
上にある構造描写のための粒子、とくにイオン源を備え
た、リソグラフイに好適な粒子、とくにイオン光学描写
装置において、前記集束レンズの少なくとも1つがそれ
らの間に第3の電極がある2つの管状電極からなる3つ
の電極のレンズであり、前記第3電極が多数の開口を備
えたプレートとして、好ましくはグリツドとして形成さ
れ、そのさいプレートとくにグリツドは光軸に対して直
角に配置され、その結果前記プレートまたは前記グリツ
ドにより前記レンズが2つの区域に分割され、そのさい
好ましくは前記3つの電極に異なる電圧が印加される構
成としたので、すでに存在している装置の制限および欠
点をさらに回避するかまたは克服するように改良された
描写装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】グリツド電極の装置を備えた拡散レンズを示す
軸方向断面図である。
【図2】グリツド電極の他の装置を備えた拡散レンズを
示す軸方向断面図である。
【図3】中間の電極がグリツドから形成される3つの電
極を有するレンズを示す軸方向断面図である。
【図4】図3に示した3つの電極グリツドレンズに関す
る基準として決められた画像欠陥係数である。
【図5】2つの電極を備えた管状レンズとして形成され
たイオン/投射リソグラフイにおいてこれまで利用され
た2電極視野レンズに関する係数である。
【図6】イオンリソグラフイ装置の構造を示す概略側面
図である。
【図7】図6に示した種類であるが、ずれ修正を有する
イオンリソグラフイ装置を示す概略側面図である。
【図8】色彩欠陥の修正を有する図6に示した種類のイ
オンリソグラフイ装置を示す概略図である。
【図9】光軸上のウエーハの場所に依存してずれおよび
色彩欠陥を説明する概略図である。
【符号の説明】
Q イオン源 L1 集束レンズ L2 集束レンズ R1 管状電極 R2 管状電極 G グリツド M マスク W ウエーハ N レンズ区域 P レンズ区域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘルベルト ブオナツハ オーストリア国 エイ−3400 クロシユテ ルノイブルク、マルテインシユトラツセ 83

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエーハ上に少なくとも2つのマスクと
    ウエーハとの間にある集束レンズを介して1またはそれ
    以上の開口の形においてマスク上にある構造描写のため
    の粒子、とくにイオン源を備えた、リソグラフイに好適
    な粒子、とくにイオン光学描写装置において、前記集束
    レンズ(L1,L2)の少なくとも1つがそれらの間に
    第3の電極がある2つの管状電極(R1,R2)からな
    る3つの電極のレンズであり、前記第3電極が多数の開
    口を備えたプレートとして、好ましくはグリツド(G)
    として形成され、そのさいプレートとくにグリツド
    (G)は光軸(D)に対して直角に配置され、その結果
    前記プレートまたは前記グリツド(G)により前記レン
    ズ(L1またはL2)が2つの区域(P,N)に分割さ
    れ、そのさい好ましくは前記3つの電極(R1,R2,
    G)に異なる電圧(U1,U2,U3)が印加されるこ
    とを特徴とする粒子、とくにイオン光学描写装置。
  2. 【請求項2】 レンズ区域の一方(P)が正の屈折力、
    第2のレンズ区域(N)が負の屈折力を有し、そして前
    記負の屈折力を有するレンズ区域(拡散区域)(N)の
    屈折力の絶対値が前記正の屈折力を有するレンズ区域
    (集束区域)(P)の屈折力より小さいことを特徴とす
    る請求項1に記載の粒子、とくにイオン光学描写装置。
  3. 【請求項3】 前記負の屈折力を有するレンズ区域
    (N)の前記管状電極(R2)が前記正の屈折力を有す
    るレンズ区域(P)の管状電極(R1)より小さい、と
    くに半分の大きさの直径を有しそして前記負の屈折力を
    有するレンズ区域(N)の電極間の電圧比が前記正の屈
    折力を有するレンズ区域(P)の電極間の電圧比より小
    さい、とくに半分の大きさであることを特徴とする請求
    項2に記載の粒子、とくにイオン光学描写装置。
  4. 【請求項4】 前記プレート電極、好ましくはグリツド
    電極(G)の両側に、イオン放射線による照射の範囲に
    おいてできるだけ同一の電界強度があることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれか1項に記載の粒子、とく
    にイオン光学描写装置。
  5. 【請求項5】 前記グリツド電極(G)の開口の大きさ
    が該開口間にあるブリツジの大きさより実質上大きい比
    3:1ないし5:1であることを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれか1項に記載の粒子、とくにイオン光学
    描写装置。
  6. 【請求項6】 前記グリツド電極(G)の開口の大きさ
    がほぼ5μmでありそして前記グリツドブリツジの幅が
    好ましくは約1〜2μmとなることを特徴とする請求項
    5に記載の粒子、とくにイオン光学描写装置。
  7. 【請求項7】 前記グリツド電極(G)がグリツド平面
    において少なくとも2つの好ましくは90°の角度を互
    いに含んでいる方向に案内されることを特徴とする請求
    項1ないし5のいずれか1項に記載の粒子、とくにイオ
    ン光学描写装置。
  8. 【請求項8】 実際のイオン源の直径がグリツド開口よ
    り著しく大きくかつとくに5μmの大きさのグリツド開
    口において約60μmとなることを特徴とする請求項1
    ないし6のいずれか1項に記載の粒子、とくにイオン光
    学描写装置。
  9. 【請求項9】 粒子、特にイオン源(Q)が、好ましく
    は該源(Q)とマスク(M)との間に横たわる可変電圧
    状態におくことができる多極に接続されることを特徴と
    する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の粒子、と
    くにイオン光学描写装置。
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