JPH06130496A - 透過型投写スクリーンおよびその製造方法とそれを用いたプロジェクションテレビ - Google Patents
透過型投写スクリーンおよびその製造方法とそれを用いたプロジェクションテレビInfo
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- JPH06130496A JPH06130496A JP4280390A JP28039092A JPH06130496A JP H06130496 A JPH06130496 A JP H06130496A JP 4280390 A JP4280390 A JP 4280390A JP 28039092 A JP28039092 A JP 28039092A JP H06130496 A JPH06130496 A JP H06130496A
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- fresnel lens
- projection screen
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Abstract
(57)【要約】
【目的】透過型プロジェクションテレビに用いる透過型
投写スクリーン面上に反射防止薄膜を形成した場合に発
生するカラーシェーディングを抑制し、かつコントラス
トの高い高画質な画像の再生を可能とする。 【構成】投写器側からフレネルレンズシート２とレンチ
キュラレンズシート３からなる透過型投写スクリーン１
において、少なくとも最も投写器８に近い面に、フレネ
ルレンズシート基材よりも低い屈折率の材料により、膜
厚を透過型投写スクリーン面上の略中心を最大として周
辺に向かって連続的に減少するように変化させた薄膜５
を形成し、投写光の入射角の変化に応じて干渉が起こる
波長が等しくなるようにする。
投写スクリーン面上に反射防止薄膜を形成した場合に発
生するカラーシェーディングを抑制し、かつコントラス
トの高い高画質な画像の再生を可能とする。 【構成】投写器側からフレネルレンズシート２とレンチ
キュラレンズシート３からなる透過型投写スクリーン１
において、少なくとも最も投写器８に近い面に、フレネ
ルレンズシート基材よりも低い屈折率の材料により、膜
厚を透過型投写スクリーン面上の略中心を最大として周
辺に向かって連続的に減少するように変化させた薄膜５
を形成し、投写光の入射角の変化に応じて干渉が起こる
波長が等しくなるようにする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、透過型プロジェクショ
ンテレビに用いられる高性能な透過型投写スクリーンに
関する。
ンテレビに用いられる高性能な透過型投写スクリーンに
関する。
【０００２】
【従来の技術】スクリーンの後方から投写器の投写光を
入射し、スクリーンの反対側から画像を観察する透過型
プロジェクションテレビに用いられる透過型投写スクリ
ーンとしては、光束量の少ない投写光で明室において十
分な輝度の画像の観察を可能とするため光利用効率のよ
い構成が求められている。たとえば、このような目的の
透過型投写スクリーンの構成としては、必要な観察範囲
のみに投写光を可視化し画像を映出するために、フレネ
ルレンズシートとレンチキュラレンズシートからなるも
のが実開昭４９−９１２８号公報あるいは特開昭５６−
１４０３３５号公報に開示されている。フレネルレンズ
シートはフレネルレンズのレンズ効果により投写器から
の投写光を観察範囲の方向に集光する。さらに一般に観
察範囲は垂直方向よりも水平方向に広いことが望まれる
ので、レンチキュラレンズシートはレンチキュラレンズ
のレンズ効果により１次元方向すなわち水平方向にのみ
投写光を広く配光する働きをする。
入射し、スクリーンの反対側から画像を観察する透過型
プロジェクションテレビに用いられる透過型投写スクリ
ーンとしては、光束量の少ない投写光で明室において十
分な輝度の画像の観察を可能とするため光利用効率のよ
い構成が求められている。たとえば、このような目的の
透過型投写スクリーンの構成としては、必要な観察範囲
のみに投写光を可視化し画像を映出するために、フレネ
ルレンズシートとレンチキュラレンズシートからなるも
のが実開昭４９−９１２８号公報あるいは特開昭５６−
１４０３３５号公報に開示されている。フレネルレンズ
シートはフレネルレンズのレンズ効果により投写器から
の投写光を観察範囲の方向に集光する。さらに一般に観
察範囲は垂直方向よりも水平方向に広いことが望まれる
ので、レンチキュラレンズシートはレンチキュラレンズ
のレンズ効果により１次元方向すなわち水平方向にのみ
投写光を広く配光する働きをする。
【０００３】また、透過型のプロジェクションテレビは
明るい室内でもコントラストの高い画像を提供できるこ
とが望ましいが、透過型投写スクリーンにおける外光の
反射はこのコントラストを著しく低下させる要因とな
る。
明るい室内でもコントラストの高い画像を提供できるこ
とが望ましいが、透過型投写スクリーンにおける外光の
反射はこのコントラストを著しく低下させる要因とな
る。
【０００４】したがって、透過型投写スクリーン自体に
より映像のコントラストを高めるためには外光の吸収機
能を透過型投写スクリーンに持たせる必要がある。具体
的には透過型投写スクリーンの基材に光吸収性物質を散
在させたり、透過型投写スクリーンの表面に光吸収部分
を設けることである。たとえば、特公昭５２−４６６９
３号公報では、片面にレンチキュラレンズを設けた透過
型投写スクリーンの、その反対面の光の透過しない部分
に遮光ストライプを設けて映像のコントラストを高める
ことが提案されている。
より映像のコントラストを高めるためには外光の吸収機
能を透過型投写スクリーンに持たせる必要がある。具体
的には透過型投写スクリーンの基材に光吸収性物質を散
在させたり、透過型投写スクリーンの表面に光吸収部分
を設けることである。たとえば、特公昭５２−４６６９
３号公報では、片面にレンチキュラレンズを設けた透過
型投写スクリーンの、その反対面の光の透過しない部分
に遮光ストライプを設けて映像のコントラストを高める
ことが提案されている。
【０００５】しかしこの方法では光の透過する部分での
外光の反射が大きく、コントラストを上げるのに十分だ
とはいえない。そこで透過型投写スクリーン全体の外光
に対する反射率を下げることが必要となる。たとえば、
このような目的の透過型投写スクリーンとしては、透過
型投写スクリーンを構成する面全体にフッ素樹脂化合物
による薄膜を形成することにより、映像のコントラスト
を向上させたものが特開平３−２２０５４２号公報に開
示されている。これは入射した外光の内、薄膜の表面で
反射する成分と、薄膜内部に入射し薄膜と透過型投写ス
クリーン基材の境界面で反射した成分とが干渉すること
を利用したものである。
外光の反射が大きく、コントラストを上げるのに十分だ
とはいえない。そこで透過型投写スクリーン全体の外光
に対する反射率を下げることが必要となる。たとえば、
このような目的の透過型投写スクリーンとしては、透過
型投写スクリーンを構成する面全体にフッ素樹脂化合物
による薄膜を形成することにより、映像のコントラスト
を向上させたものが特開平３−２２０５４２号公報に開
示されている。これは入射した外光の内、薄膜の表面で
反射する成分と、薄膜内部に入射し薄膜と透過型投写ス
クリーン基材の境界面で反射した成分とが干渉すること
を利用したものである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
透過型投写スクリーンを用いた透過型プロジェクション
テレビでは問題にならなかったカラーシェーディング
が、前記のような構成の透過型投写スクリーンを用いた
透過型プロジェクションテレビでは、大きく画質を劣化
させる問題となる。すなわち、投写器からレンズ系を通
して拡大投写された光線がこのような構成の透過型投写
スクリーンに入射されたときに、その入射角が透過型投
写スクリーン上の位置によって大きく異なることによ
り、透過型投写スクリーンの薄膜の表面で反射する成分
と、薄膜と透過型投写スクリーン基材の境界面で反射し
た成分との干渉が起こる光線の波長が、透過型投写スク
リーン上の位置により大きく異なり、その結果、このよ
うな構成の透過型投写スクリーンを用いた透過型プロジ
ェクションテレビの画像を観察した場合、透過型投写ス
クリーン上の位置により光の波長に対する透過率特性が
異なるために、カラーシェーディングが発生する。この
カラーシェーディングが画質を著しく低下させていた。
透過型投写スクリーンを用いた透過型プロジェクション
テレビでは問題にならなかったカラーシェーディング
が、前記のような構成の透過型投写スクリーンを用いた
透過型プロジェクションテレビでは、大きく画質を劣化
させる問題となる。すなわち、投写器からレンズ系を通
して拡大投写された光線がこのような構成の透過型投写
スクリーンに入射されたときに、その入射角が透過型投
写スクリーン上の位置によって大きく異なることによ
り、透過型投写スクリーンの薄膜の表面で反射する成分
と、薄膜と透過型投写スクリーン基材の境界面で反射し
た成分との干渉が起こる光線の波長が、透過型投写スク
リーン上の位置により大きく異なり、その結果、このよ
うな構成の透過型投写スクリーンを用いた透過型プロジ
ェクションテレビの画像を観察した場合、透過型投写ス
クリーン上の位置により光の波長に対する透過率特性が
異なるために、カラーシェーディングが発生する。この
カラーシェーディングが画質を著しく低下させていた。
【０００７】本発明は上記問題を解決するもので、反射
防止薄膜を形成したときに発生するカラーシェーディン
グを抑制し、コントラストの高い高画質の画像の再生を
可能とする透過型指字スクリーンを提供することを目的
とする。
防止薄膜を形成したときに発生するカラーシェーディン
グを抑制し、コントラストの高い高画質の画像の再生を
可能とする透過型指字スクリーンを提供することを目的
とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の透過型投写スクリーンは、透過型投写スク
リーン構成の内、最も投写器に近い面、すなわちフレネ
ルレンズシートの少なくとも最も投写器に近い面につい
て、前記フレネルレンズシート基材よりも低い屈折率の
材料によって形成された薄膜の厚みをスクリーンの中央
部から周辺部にかけて連続的に減少する構成にすること
で、カラーシェーディングを低減するように構成したも
のである。
に、本発明の透過型投写スクリーンは、透過型投写スク
リーン構成の内、最も投写器に近い面、すなわちフレネ
ルレンズシートの少なくとも最も投写器に近い面につい
て、前記フレネルレンズシート基材よりも低い屈折率の
材料によって形成された薄膜の厚みをスクリーンの中央
部から周辺部にかけて連続的に減少する構成にすること
で、カラーシェーディングを低減するように構成したも
のである。
【０００９】
【作用】投写器であるＣＲＴからの投写光が透過型投写
スクリーンに入射した場合、まず投写光はフレネルレン
ズシート上に形成されたフレネルレンズのレンズ効果に
よって集光作用を受け所望の方向に屈折されるが、この
際、投写器に近い面には、前記フレネルレンズシート基
材よりも低い屈折率の材料によって、投写光の入射角の
変化に応じて干渉が起こる波長が等しくなるように、膜
厚をフレネルレンズシート面上の略中心から周辺に向っ
て連続的に減少するように変化させた薄膜を形成したこ
とにより、全ての投写光線の波長域に対して略等しい投
写光が前記フレネルレンズシートを透過することにな
る。次にレンチキュラレンズシートに入射した投写光は
レンチキュラレンズのレンズ効果によって１次元方向に
のみ屈折される。前記レンチキュラレンズシートには光
拡散材料が分散されており、このとき同時に投写光が拡
散され可視化される。このレンチキュラレンズの１次元
方向のみの屈折作用と光拡散材料による可視化作用によ
り所望の観察範囲に投写光が配光され、高輝度な画像を
得ることができる。なお、透過型投写スクリーンを構成
するレンチキュラレンズシート、フレネルレンズシート
の各面の内、最も投写器に近い面を除いた各面にシート
基材より屈折率の低い材料による薄膜を均一な膜厚で形
成しておけば、レンチキュラレンズシート、フレネルレ
ンズシート各面における界面反射を低減しコントラスト
の高い画像を得ることができる。このように最も投写器
に近い面に構成された略１次方向に膜厚を変化させた薄
膜の作用により、最終的に投写光が可視化されたとき
に、透過型投写スクリーンを用いた透過型プロジェクシ
ョンテレビの、画面上に色むらが発生するいわゆるカラ
ーシェーディングを大幅に低減することができる。
スクリーンに入射した場合、まず投写光はフレネルレン
ズシート上に形成されたフレネルレンズのレンズ効果に
よって集光作用を受け所望の方向に屈折されるが、この
際、投写器に近い面には、前記フレネルレンズシート基
材よりも低い屈折率の材料によって、投写光の入射角の
変化に応じて干渉が起こる波長が等しくなるように、膜
厚をフレネルレンズシート面上の略中心から周辺に向っ
て連続的に減少するように変化させた薄膜を形成したこ
とにより、全ての投写光線の波長域に対して略等しい投
写光が前記フレネルレンズシートを透過することにな
る。次にレンチキュラレンズシートに入射した投写光は
レンチキュラレンズのレンズ効果によって１次元方向に
のみ屈折される。前記レンチキュラレンズシートには光
拡散材料が分散されており、このとき同時に投写光が拡
散され可視化される。このレンチキュラレンズの１次元
方向のみの屈折作用と光拡散材料による可視化作用によ
り所望の観察範囲に投写光が配光され、高輝度な画像を
得ることができる。なお、透過型投写スクリーンを構成
するレンチキュラレンズシート、フレネルレンズシート
の各面の内、最も投写器に近い面を除いた各面にシート
基材より屈折率の低い材料による薄膜を均一な膜厚で形
成しておけば、レンチキュラレンズシート、フレネルレ
ンズシート各面における界面反射を低減しコントラスト
の高い画像を得ることができる。このように最も投写器
に近い面に構成された略１次方向に膜厚を変化させた薄
膜の作用により、最終的に投写光が可視化されたとき
に、透過型投写スクリーンを用いた透過型プロジェクシ
ョンテレビの、画面上に色むらが発生するいわゆるカラ
ーシェーディングを大幅に低減することができる。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図１は本発明第１の実施例の透過
型プロジェクションテレビに用いる透過型投写スクリー
ンの概略構成図である。透過型投写スクリーン１はフレ
ネルレンズ４を観察者側に形成され、投写器側にはフッ
素樹脂化合物による薄膜５を形成されたフレネルレンズ
シート２と観察者側と投写器側の両面にレンチキュラレ
ンズ６を形成されたレンチキュラレンズシート３から構
成されている。光拡散材７はレンチキュラレンズシート
３の中に分散されている。投写器８からの投写光は透過
型投写スクリーン１により可視化され観察者９によって
その画像が観察される。なお、図１中の記号θは投写器
８からフレネルレンズシート２に入射する投写光線のフ
レネルレンズシート２に対する入射角を示す。
して詳細に説明する。図１は本発明第１の実施例の透過
型プロジェクションテレビに用いる透過型投写スクリー
ンの概略構成図である。透過型投写スクリーン１はフレ
ネルレンズ４を観察者側に形成され、投写器側にはフッ
素樹脂化合物による薄膜５を形成されたフレネルレンズ
シート２と観察者側と投写器側の両面にレンチキュラレ
ンズ６を形成されたレンチキュラレンズシート３から構
成されている。光拡散材７はレンチキュラレンズシート
３の中に分散されている。投写器８からの投写光は透過
型投写スクリーン１により可視化され観察者９によって
その画像が観察される。なお、図１中の記号θは投写器
８からフレネルレンズシート２に入射する投写光線のフ
レネルレンズシート２に対する入射角を示す。
【００１１】図２（ａ）はフレネルレンズシート２を投
写器側より見た平面図であり、観察者９からみて水平な
ＡＡ’矢視断面図を示したものが図２（ｂ）、観察者９
からみて垂直なＢＢ’矢視断面図を同様に示したものが
図２（ｃ）である。フレネルレンズシート基材よりも低
い屈折率のフッ素樹脂化合物により形成された薄膜５は
膜厚をフレネルレンズシート２面上の略中心を最大とし
て、水平方向の略一次元方向に減少するように構成され
ている。このような構成にすることにより、フレネルレ
ンズシート２面上に投写器８からの投写光が入射する
際、入射角の違いによる膜中での光路長の違いが低減
し、この結果、フレネルレンズシート２の面上の任意の
点において略同一な透過率特性を実現できる。
写器側より見た平面図であり、観察者９からみて水平な
ＡＡ’矢視断面図を示したものが図２（ｂ）、観察者９
からみて垂直なＢＢ’矢視断面図を同様に示したものが
図２（ｃ）である。フレネルレンズシート基材よりも低
い屈折率のフッ素樹脂化合物により形成された薄膜５は
膜厚をフレネルレンズシート２面上の略中心を最大とし
て、水平方向の略一次元方向に減少するように構成され
ている。このような構成にすることにより、フレネルレ
ンズシート２面上に投写器８からの投写光が入射する
際、入射角の違いによる膜中での光路長の違いが低減
し、この結果、フレネルレンズシート２の面上の任意の
点において略同一な透過率特性を実現できる。
【００１２】さらにより望ましくは、膜厚をフレネルレ
ンズシート２面上の略中心を最大として水平方向の略一
次元方向に、投写器８からフレネルレンズシート２に入
射する投写光線の、フレネルレンズシート２に対する入
射角の余弦曲線に略比例して連続的に減少するように構
成する。このような構成にすることにより、フレネルレ
ンズシート２面上に投写器８からの投写光が入射する
際、入射角の違いによる膜中での光路長の違いが大幅に
低減し、この結果、フレネルレンズシート２の面上の任
意の点において略同一な透過率特性を実現でき、透過型
投写スクリーン１上に投写された画像のカラーシェーデ
ィングを抑制することが可能となる。
ンズシート２面上の略中心を最大として水平方向の略一
次元方向に、投写器８からフレネルレンズシート２に入
射する投写光線の、フレネルレンズシート２に対する入
射角の余弦曲線に略比例して連続的に減少するように構
成する。このような構成にすることにより、フレネルレ
ンズシート２面上に投写器８からの投写光が入射する
際、入射角の違いによる膜中での光路長の違いが大幅に
低減し、この結果、フレネルレンズシート２の面上の任
意の点において略同一な透過率特性を実現でき、透過型
投写スクリーン１上に投写された画像のカラーシェーデ
ィングを抑制することが可能となる。
【００１３】さらに望ましい構成として、図３（ａ）、
図３（ｂ）、図３（ｃ）に本発明の第２の実施例を示
す。図３（ａ）はフレネルレンズシート２を投写器側か
らみた平面図であり、観察者９からみて水平なＡＡ’矢
視断面図を示したものが図３（ｂ）、観察者９からみて
垂直なＢＢ’矢視断面図を同様に示したものが図３
（ｃ）である。フレネルレンズシート基材よりも低い屈
折率のフッ素樹脂化合物により形成された薄膜５は膜厚
を略中心を最大として、周辺に向かって略放射状に、投
写器８からフレネルレンズシート２に入射する投写光線
のフレネルレンズシート２に対する入射角の余弦曲線に
略比例して連続的に減少するように構成されている。こ
のような構成にすることにより、透過型投写スクリーン
１上に投写された画像のカラーシェーディングを観察者
９から見て透過型投写スクリーン１面上の略中心からあ
らゆる方向について抑制することが可能となる。
図３（ｂ）、図３（ｃ）に本発明の第２の実施例を示
す。図３（ａ）はフレネルレンズシート２を投写器側か
らみた平面図であり、観察者９からみて水平なＡＡ’矢
視断面図を示したものが図３（ｂ）、観察者９からみて
垂直なＢＢ’矢視断面図を同様に示したものが図３
（ｃ）である。フレネルレンズシート基材よりも低い屈
折率のフッ素樹脂化合物により形成された薄膜５は膜厚
を略中心を最大として、周辺に向かって略放射状に、投
写器８からフレネルレンズシート２に入射する投写光線
のフレネルレンズシート２に対する入射角の余弦曲線に
略比例して連続的に減少するように構成されている。こ
のような構成にすることにより、透過型投写スクリーン
１上に投写された画像のカラーシェーディングを観察者
９から見て透過型投写スクリーン１面上の略中心からあ
らゆる方向について抑制することが可能となる。
【００１４】図４は本発明になる透過型投写スクリーン
の製造方法の第１の実施例を示す。所望の大きさに切断
されたフレネルレンズシート２を、有機溶媒に対して反
応性の小さい槽１２中のフッ素樹脂化合物を有機溶媒に
溶解させた溶液１１に浸漬し、あらかじめ固定しておい
た引き上げ器１０によって引き上げる。図５は引き上げ
速度の時間に対する変化を示した特性図である。曲線１
３のように引き上げ速度をある時間について極小を持つ
ように変化させれば、膜厚がフレネルレンズシート面上
の略中心で最大、すなわち極大を持ち、かつ引き上げ方
向の略１次元のみに分布した薄膜を形成することが可能
となる。さらに曲線１３に示す引き上げ速度を、投写器
８から透過型投写スクリーン１に入射する投写光線の、
透過型投写スクリーン１に対する入射角の余弦曲線に略
比例させることにより、透過型投写スクリーン１面上の
略中心から周辺に向かって略１次元方向に、かつ投写器
から透過型投写スクリーン１に入射する投写光線の、透
過型投写スクリーン１に対する入射角の余弦曲線に略比
例した膜厚の薄膜を形成することが可能となる。
の製造方法の第１の実施例を示す。所望の大きさに切断
されたフレネルレンズシート２を、有機溶媒に対して反
応性の小さい槽１２中のフッ素樹脂化合物を有機溶媒に
溶解させた溶液１１に浸漬し、あらかじめ固定しておい
た引き上げ器１０によって引き上げる。図５は引き上げ
速度の時間に対する変化を示した特性図である。曲線１
３のように引き上げ速度をある時間について極小を持つ
ように変化させれば、膜厚がフレネルレンズシート面上
の略中心で最大、すなわち極大を持ち、かつ引き上げ方
向の略１次元のみに分布した薄膜を形成することが可能
となる。さらに曲線１３に示す引き上げ速度を、投写器
８から透過型投写スクリーン１に入射する投写光線の、
透過型投写スクリーン１に対する入射角の余弦曲線に略
比例させることにより、透過型投写スクリーン１面上の
略中心から周辺に向かって略１次元方向に、かつ投写器
から透過型投写スクリーン１に入射する投写光線の、透
過型投写スクリーン１に対する入射角の余弦曲線に略比
例した膜厚の薄膜を形成することが可能となる。
【００１５】図６、図７、図８は本発明になる透過型投
写スクリーンの製造方法の第２の実施例を示す。図６は
所望の大きさに切断されたフレネルレンズシート２を薄
膜を形成する面を上面にして、回転台１４上にフレネル
レンズシート２の面中心を回転軸に乗せ、フレネルレン
ズシート２の面と平行な方向からみた状態を示し、図７
はこれをフレネルレンズシート２の面と垂直な方向から
みた状態を示し、図中の矢印は回転台１４によるフレネ
ルレンズシート２の回転方向を示している。図８は回転
台１４により回転しているフレネルレンズシート２の上
面の略中心にフッ素樹脂化合物を有機溶媒に溶解させた
溶液１１を滴下する状態を示す。この製造方法におい
て、回転速度と回転時間を制御することにより、フレネ
ルレンズシート２上に略中心を極大とし、周辺に向かっ
て略放射状に減少する膜厚でフッ素樹脂化合物を有機溶
媒に溶解させた溶液１１による薄膜を形成することが可
能となる。
写スクリーンの製造方法の第２の実施例を示す。図６は
所望の大きさに切断されたフレネルレンズシート２を薄
膜を形成する面を上面にして、回転台１４上にフレネル
レンズシート２の面中心を回転軸に乗せ、フレネルレン
ズシート２の面と平行な方向からみた状態を示し、図７
はこれをフレネルレンズシート２の面と垂直な方向から
みた状態を示し、図中の矢印は回転台１４によるフレネ
ルレンズシート２の回転方向を示している。図８は回転
台１４により回転しているフレネルレンズシート２の上
面の略中心にフッ素樹脂化合物を有機溶媒に溶解させた
溶液１１を滴下する状態を示す。この製造方法におい
て、回転速度と回転時間を制御することにより、フレネ
ルレンズシート２上に略中心を極大とし、周辺に向かっ
て略放射状に減少する膜厚でフッ素樹脂化合物を有機溶
媒に溶解させた溶液１１による薄膜を形成することが可
能となる。
【００１６】図９は本発明の透過型投写スクリーンを用
いた透過型プロジェクションテレビ１５の概略構成を示
す断面図である。透過型投写スクリーン１は透過型プロ
ジェクションテレビ１５の筐体１６に取り付けられ、筐
体１６内部には投写器であるＣＲＴ１７、投写レンズ１
８と反射ミラー１９が具備されている。ＣＲＴ１７から
射出された投写光は投写レンズ１８によって拡大され、
反射ミラー１９によって光路が曲げられ透過型投写スク
リーン１上に投写されるが、透過型投写スクリーン１を
構成するフレネルレンズシートの最も投写器に近い面上
には、フレネルレンズシート基材よりも低い屈折率の材
料により、膜厚をフレネルレンズシート面上の略中心を
最大として周辺に向かって連続的に減少するように変化
させた薄膜が形成されているためカラーシェーディング
が抑制されており高画質な画像が再生される。
いた透過型プロジェクションテレビ１５の概略構成を示
す断面図である。透過型投写スクリーン１は透過型プロ
ジェクションテレビ１５の筐体１６に取り付けられ、筐
体１６内部には投写器であるＣＲＴ１７、投写レンズ１
８と反射ミラー１９が具備されている。ＣＲＴ１７から
射出された投写光は投写レンズ１８によって拡大され、
反射ミラー１９によって光路が曲げられ透過型投写スク
リーン１上に投写されるが、透過型投写スクリーン１を
構成するフレネルレンズシートの最も投写器に近い面上
には、フレネルレンズシート基材よりも低い屈折率の材
料により、膜厚をフレネルレンズシート面上の略中心を
最大として周辺に向かって連続的に減少するように変化
させた薄膜が形成されているためカラーシェーディング
が抑制されており高画質な画像が再生される。
【００１７】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による透過型
投写スクリーンを透過型プロジェクションテレビに用い
ることにより、カラーシェーディングの抑制された、コ
ントラストの高い、高画質な画像を観察することがで
き、産業上の価値は大である。
投写スクリーンを透過型プロジェクションテレビに用い
ることにより、カラーシェーディングの抑制された、コ
ントラストの高い、高画質な画像を観察することがで
き、産業上の価値は大である。
【図１】本発明の一実施例の透過型投写スクリーンの概
略構成図
略構成図
【図２】（ａ）は本発明の一実施例の透過型投写スクリ
ーンのフレネルレンズシートを観察者側からみた平面
図、（ｂ）は（ａ）におけるＡＡ′矢視断面図、（ｃ）
は（ａ）におけるＢＢ′矢視断面図
ーンのフレネルレンズシートを観察者側からみた平面
図、（ｂ）は（ａ）におけるＡＡ′矢視断面図、（ｃ）
は（ａ）におけるＢＢ′矢視断面図
【図３】（ａ）は本発明の他の実施例の透過型投写スク
リーンのフレネルレンズシートを観察者側からみた平面
図、（ｂ）は（ａ）におけるＡＡ′矢視断面図、（ｃ）
は（ａ）におけるＢＢ′矢視断面図
リーンのフレネルレンズシートを観察者側からみた平面
図、（ｂ）は（ａ）におけるＡＡ′矢視断面図、（ｃ）
は（ａ）におけるＢＢ′矢視断面図
【図４】本発明の透過型投写スクリーンにおける製造方
法の一例を示す工程概略図
法の一例を示す工程概略図
【図５】同製造方法における引き上げ速度の時間に対す
る変化を示す特性図
る変化を示す特性図
【図６】本発明の透過型投写スクリーンにおける製造方
法の他の例を示す工程概略図
法の他の例を示す工程概略図
【図７】同製造方法における次の工程概略図
【図８】同製造方法におけるさらに次の工程概略図
【図９】本発明になる透過型投写スクリーンを用いた透
過型プロジェクションテレビの概略構成を示す断面図
過型プロジェクションテレビの概略構成を示す断面図
１ 透過型投写スクリーン ２ フレネルレンズシート ３ レンチキュラレンズシート ４ フレネルレンズ ５ フッ素樹脂化合物により形成された薄膜 ６ レンチキュラレンズ ８ 投写器 １０ 引き上げ器 １１ フッ素樹脂化合物を有機溶媒に溶解させた溶液 １４ 回転台
Claims (8)
- 【請求項１】 少なくとも投写器側からフレネルレンズ
シートとレンチキュラレンズシートからなる透過型投写
スクリーンであって、少なくとも前記フレネルレンズシ
ートの最も投写器に近い面には、前記フレネルレンズシ
ートの基材よりも低い屈折率の材料により、膜厚を前記
フレネルレンズシート面上の略中心を最大として周辺に
向かって連続的に減少するように変化させた薄膜が形成
された透過型投写スクリーン。 - 【請求項２】 請求項１記載の透過型投写スクリーンで
あって、フレネルレンズシート面上に前記フレネルレン
ズシートの基材よりも低い屈折率の材料によって形成さ
れる薄膜の膜厚の分布を、前記フレネルレンズシート面
上の略中心から周辺に向かって、投写器からこの透過型
投写スクリーンに入射する投写光線の透過型投写スクリ
ーンに対する入射角の余弦曲線に略比例して前記膜厚が
減少するように変化させた透過型投写スクリーン。 - 【請求項３】 請求項１記載の透過型投写スクリーンで
あって、少なくともフレネルレンズシートの最も投写器
に近い面上で膜厚を略１次元方向に変化させた薄膜が形
成された透過型投写スクリーン。 - 【請求項４】 請求項１記載の透過型投写スクリーンで
あって、少なくともフレネルレンズシートの最も投写器
に近い面上で膜厚を略放射状に変化させた薄膜が形成さ
れた透過型投写スクリーン。 - 【請求項５】 請求項３記載の透過型投写スクリーンを
製造する方法であって、少なくともフレネルレンズシー
トよりも低い屈折率の材料を溶解させた溶液に前記フレ
ネルレンズシートを浸漬し、引き上げ速度をある時間に
ついて極小を持つように経時的に変化させながら前記フ
レネルレンズシートを引き上げ、少なくとも前記フレネ
ルレンズシートの最も投写器に近い面上に、膜厚を略１
次元方向に変化させた薄膜を形成する透過型投写スクリ
ーンの製造方法。 - 【請求項６】 請求項５記載の透過型投写スクリーンを
製造する方法であって、フレネルレンズシートの引き上
げ速度の経時的変化を、投写器からこの透過型投写スク
リーンに入射する投写光線の透過型投写スクリーンに対
する入射角の余弦曲線に略比例させ、膜厚を前記フレネ
ルレンズシート面上の略中心から周辺に向かって略１次
元方向に、かつ投写器から透過型投写スクリーンに入射
する投写光線の透過型投写スクリーンに対する入射角の
余弦曲線に略比例して変化させた薄膜を形成する透過型
投写スクリーンの製造方法。 - 【請求項７】 請求項４記載の透過型投写スクリーンを
製造する方法であって、少なくともフレネルレンズシー
トの最も投写器に近い面を上面とし、前記フレネルレン
ズシート面の略中心を回転中心として回転させ、前記フ
レネルレンズシート基材よりも低い屈折率の材料を溶解
させた溶液を前記フレネルレンズシート面の中心部に滴
下し、前記フレネルレンズシートの上面に膜厚を放射状
変化させた薄膜を形成する透過型投写スクリーンの製造
方法。 - 【請求項８】 請求項１記載の透過型投写スクリーンを
用いた透過型プロジェクションテレビ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4280390A JP2980464B2 (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | 透過型投写スクリーンおよびその製造方法とそれを用いたプロジェクションテレビ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4280390A JP2980464B2 (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | 透過型投写スクリーンおよびその製造方法とそれを用いたプロジェクションテレビ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06130496A true JPH06130496A (ja) | 1994-05-13 |
| JP2980464B2 JP2980464B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=17624360
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4280390A Expired - Fee Related JP2980464B2 (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | 透過型投写スクリーンおよびその製造方法とそれを用いたプロジェクションテレビ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2980464B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001033296A1 (fr) * | 1999-11-01 | 2001-05-10 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Unite de presentation d'images a retroprojection |
| JP2006018072A (ja) * | 2004-07-02 | 2006-01-19 | Toppan Printing Co Ltd | フレネルレンズ、透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 |
-
1992
- 1992-10-20 JP JP4280390A patent/JP2980464B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001033296A1 (fr) * | 1999-11-01 | 2001-05-10 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Unite de presentation d'images a retroprojection |
| US6771419B1 (en) | 1999-11-01 | 2004-08-03 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Rear projection type image display unit |
| JP2006018072A (ja) * | 2004-07-02 | 2006-01-19 | Toppan Printing Co Ltd | フレネルレンズ、透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2980464B2 (ja) | 1999-11-22 |
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|---|---|---|---|
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