JPH06128789A - 光沢コバルトめっき液 - Google Patents

光沢コバルトめっき液

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JPH06128789A
JPH06128789A JP27430492A JP27430492A JPH06128789A JP H06128789 A JPH06128789 A JP H06128789A JP 27430492 A JP27430492 A JP 27430492A JP 27430492 A JP27430492 A JP 27430492A JP H06128789 A JPH06128789 A JP H06128789A
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JP
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cobalt
plating
bright
plating solution
metallic
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Withdrawn
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JP27430492A
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English (en)
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Shingo Saijo
信吾 西城
Haruichiro Eguchi
晴一郎 江口
Yoshio Okada
義夫 岡田
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Satosen Co Ltd
Original Assignee
Satosen Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な光沢のコバルトめっきを与えるめっき
液を提供する。 【構成】 硫酸コバルトを金属コバルトとして10〜1
00g/lおよびo−スルホ安息香酸イミド、そのアル
カリ金属塩およびそのアンモニウム塩からなる群から選
ばれた少なくとも1種を0.3〜5g/l含み、必要に
応じてハロゲン化コバルトを金属コバルトとして2.5
〜20g/l含み、pHが2.3〜4.5の範囲にある
ことを特徴とする光沢コバルトめっき液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光沢コバルトめっき
液、より詳しくは、電気めっき法により良好な光沢のコ
バルトめっき皮膜を与える光沢コバルトめっき液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コバルトめっき皮膜には、抗菌性のある
ことが既に知られている(平成4年度大阪府立産業技術
総合研究所、研究報告会要旨集、第90頁)。また、近
年、いわゆるニッケルアレルギーと呼ばれる問題から、
国によっては装身具のニッケルめっき禁止の動向が見ら
れ、代替としてコバルトめっきがそのひとつとして考え
られる。
【0003】ところが、コバルトめっきに良好な光沢を
与える実用性の高いめっき液は、合金めっき以外の単一
元素のめっき液では未だ確立されていない。これまでの
ところ、光沢コバルトめっき液と称されるものは、単
に、2−ブチン−1,4−ジオールを添加したピロリン
酸カリウムアルカリ浴、チオ硫酸ナトリウム及びヒドロ
キノンを添加した浴などが発表されているに過ぎない。
【0004】しかし、これらめっき浴からの光沢めっき
は、光沢性が少なく、黒色のめっきやこげめっき(ヤケ
めっき)となる、光沢が得られる電流密度範囲が狭い
(たとえば8〜10A/dm2 )ので操業管理が容易に
行ない難い、付き回りが悪い等の諸問題があり、実用的
な観点からは満足し得るものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、優れた光沢を有するコバルトめっきを、広い電流密
度範囲において付き回り良く与えることができる電気コ
バルトめっき液を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた。その過程で、ニッケル
めっきにおいて使用されている一次光沢剤及び二次光沢
剤を、コバルトめっきに転用することを試みた。
【0007】ニッケルめっきでは、1,5−ナフタレン
ジスルホン酸ナトリウム、1,3,6−ナフタレントリ
スルホン酸ナトリウム、p−トルエンスルホンアミドな
どの一次光沢剤に加えて、通常、二次光沢剤、例えば2
−ブチン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコー
ル、ホルムアルデヒド、クマリンなどを併用しなければ
良好な光沢ニッケルめっきは得られない。
【0008】例えば、上記一次光沢剤を、ニッケルめっ
きに単独で使用した場合、めっきされる素地の光沢を維
持できる程度の光沢が得られるに過ぎないか、もしくは
乳白色のめっき皮膜が得られるに過ぎず、前記のような
二次光沢剤を使用しない限り、良好な光沢のニッケルめ
っき皮膜は得られない。即ち、ニッケルめっきで所望の
光沢を得るには、一次光沢剤と二次光沢剤とを併用する
ことが必要である。
【0009】ところが、本発明者らの研究によると、コ
バルトめっきでは、上記一次光沢剤と二次光沢剤とを組
合せて使用すると、付き回り性を極端に低下させ、灰色
のめっき皮膜が生成したり、粒塊状の析出となってめっ
き皮膜として成立しない等の問題があり、光沢コバルト
めっきは得られないことが認められた。
【0010】そこで、本発明者らは、光沢ニッケルめっ
きの知見に反する形で、上記一次光沢剤を単独で使用す
ることを検討したが、例えば、1,5−ナフタレンジス
ルホン酸ナトリウム、1,3,6−ナフタレントリスル
ホン酸ナトリウム、p−トルエンスルホンアミドなどの
ニッケルめっきにおける一次光沢剤を単独で使用して
も、良好なコバルトめっきは得られなかった。
【0011】ところが、引き続く研究において、本発明
者らは、ニッケルめっきにおける一次光沢剤であるo−
スルホ安息香酸イミド(即ち、サッカリン)又はそのア
ルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩が、それ単独で、
コバルトめっきに良好な光沢を付与するという予想外な
事実を見出だした。即ち、o−スルホ安息香酸イミド又
はそのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を硫酸コバ
ルト水溶液に添加して得られためっき液は、広い電流密
度範囲において、極めて良好な光沢コバルトめっきを与
えるのである。
【0012】また、上記o−スルホ安息香酸イミド又は
その塩と硫酸コバルトとからなるコバルトめっき液に、
更に、ハロゲン化コバルトを添加すると、浴電導性やめ
っきの付き回り性、陽極の溶解性を向上でき、より有利
な条件で、優れた光沢のコバルトめっきが得られること
を見出した。
【0013】本発明は、これらの知見に基づき完成され
たものである。
【0014】即ち、本発明は、水中に、(a)硫酸コバ
ルトを金属コバルトとして10〜100g/lおよび
(b)o−スルホ安息香酸イミド、そのアルカリ金属塩
およびそのアンモニウム塩からなる群から選ばれた少な
くとも1種を0.3〜5g/l含み、pHが2.3〜
4.5の範囲にあることを特徴とする光沢コバルトめっ
き液を提供するものである。
【0015】また、本発明は、水中に、(a)硫酸コバ
ルトを金属コバルトとして10〜100g/l、(b)
ハロゲン化コバルトを金属コバルトとして2.5〜20
g/lおよび(c)o−スルホ安息香酸イミド、そのア
ルカリ金属塩およびそのアンモニウム塩からなる群から
選ばれた少なくとも1種0.3〜5g/lを含み、pH
が2.3〜4.5の範囲にあることを特徴とする光沢コ
バルトめっき液を提供するものでもある。
【0016】本発明において、硫酸コバルトは、無水塩
の形態でも、また、水和物、例えば7水塩、6水塩等の
形態で使用しても良い。硫酸コバルトは、金属コバルト
として10〜100g/lの広い濃度範囲で使用でき
る。該濃度が、100g/lを上回ると、溶解度が悪く
なる、めっき作業時の液のくみ出し量増によるコストア
ップを生じる、浴温を55℃以上の高温にしなければ良
好な光沢めっきが得られない等の傾向が生じる。一方、
該濃度が10g/lを下回ると、高電流密度部分でコゲ
めっきを生じ易くなる。
【0017】尚、上記硫酸コバルト濃度範囲内では、コ
バルト濃度が低くなるに従い、良好な光沢めっきが得ら
れる浴温範囲やpH範囲が広くなる傾向にあり、有利性
が大きくなる。従って、硫酸コバルトは、金属コバルト
として、15〜30g/l程度の範囲で使用するのが好
ましい。
【0018】また、o−スルホ安息香酸イミドとして
は、その遊離形態のもの、ナトリウム塩、カリウム塩等
のアルカリ金属塩の形態のもの、アンモニウム塩の形態
のもの等が、単独で又は2種以上混合して使用できる。
これらの内でも、溶性サッカリンと呼ばれるナトリウム
塩が溶解度も高く、安価で使いやすい。
【0019】o−スルホ安息香酸イミド(即ち、サッカ
リン)、そのアルカリ金属塩及びそのアンモニウム塩の
少なくとも1種の使用量は、0.3〜5g/l程度であ
る。サッカリン及びその上記塩の使用量は、めっき液中
のコバルト濃度と関係があり、コバルト濃度が低い場合
はサッカリン(塩)の適正濃度範囲は広いが、コバルト
濃度が高い場合はサッカリン(塩)濃度を高くするのが
好ましい。コバルト濃度に影響をあまり受けることな
く、良好な光沢めっきを得るには、o−スルホ安息香酸
イミド、そのアルカリ金属塩及びそのアンモニウム塩の
少なくとも1種を、1.5〜3g/l程度使用するのが
好ましい。
【0020】また、ハロゲン化コバルトとしては、塩化
コバルト、臭化コバルトなどが使用できる。これらは、
1種単独を使用しても良いし、2種以上を併用してもよ
い。これらの内でも、塩化コバルトが安価で使いやす
い。また、ハロゲン化コバルトは、無水塩の形態でも、
また、水和物、例えば6水塩、1水塩等の形態で使用し
ても良い。
【0021】本願請求項1の発明のごとく、ハロゲン化
コバルトを特に使用しなくても、良好な光沢コバルトめ
っきを得ることができる。しかしながら、本願請求項2
の発明のごとく、ハロゲン化コバルトを使用することに
より、浴電導性やめっきの付き回り性を向上でき、ま
た、陽極としてコバルト陽極板を使用した場合その溶解
性を向上でき、より有利な条件で、優れた光沢のコバル
トめっきが得られる。
【0022】ハロゲン化コバルトを使用する場合、その
濃度範囲は、金属コバルトとして、20g/l以下、特
に2.5〜20g/l程度の範囲がよく、5〜12g/
l程度の範囲がより好ましい。一般に、ハロゲン化コバ
ルトの量が金属コバルトとして20g/lを越えると、
ハロゲンイオンが増加するためか、腐食性が大きくな
る、内部応力が高くなる等の傾向が生じる。
【0023】本発明のめっき液のpH範囲については、
一般に、pH2.3〜4.5程度の範囲であり、好まし
くは3.0〜3.8程度である。一般には、pHが、
2.3よりも低い場合、高電流密度の場合に、光沢が消
失する傾向が生じる。一方、pHが4.5よりも高い場
合は、低電流密度の場合に、乳白色のめっきとなり、ま
た、付き回りも低下する傾向が生じる。
【0024】上記pH範囲は、主として、硫酸コバルト
濃度に応じて変化させるのが好ましい。例えば、硫酸コ
バルトの金属コバルトとしての濃度が、60〜100g
/l程度の高濃度の場合、pHは2.8〜3.5程度が
好ましく、30〜60g/l程度の濃度の場合、その範
囲は拡大し、pHは2.3〜4.5程度とするのが好ま
しい。更に、硫酸コバルト濃度が低い場合、例えば、1
0〜30g/l程度では、pHを2.3〜4.2程度と
するのが好ましい。
【0025】このように、硫酸コバルトの濃度に応じ
て、pHを調節することにより、撹拌、温度、電流密度
などの条件を、厳しく管理すること無く、良好な光沢コ
バルトめっきを得ることができる。なお、本明細書にお
いて、pH値は、めっき時の浴温において測定した場合
の値である。
【0026】本発明の上記めっき液は、通常、浴温55
〜60℃程度において、光沢めっきが可能である。
【0027】また、本発明では、ほう酸を添加すること
により、浴温が55℃以下の場合でも、光沢めっきが得
られる。硼酸の添加により、30〜60℃程度の広い範
囲の浴温において、良好な光沢めっきが得られるので、
浴管理面で有利になる。硼酸を使用する場合、その使用
量は、あまりに多く使用すると溶解度の関係上問題があ
るので、一般には、50g/l程度までであり、20〜
40g/l程度とするのが好ましい。
【0028】更に、本発明では、必要に応じて、界面活
性剤を添加することもでき、該添加は、光沢めっきには
影響を与えない。むしろ、界面活性剤を使用すると、め
っき時に水素ガス付着に基づくピットの発生を防止でき
るので、たとえばアルキルスルホン酸塩やアルキルベン
ゼンスルホン酸塩などの慣用されている界面活性剤を適
量添加することが好ましい。かかる界面活性剤を使用す
る場合、その使用量は、一般には、0.5g/l程度ま
でであり、0.05〜0.1g/l程度とするのが好ま
しい。
【0029】上記より、光沢、浴管理、コスト等の観点
から、(a)硫酸コバルトを金属コバルトとして15〜
30g/l程度、(b)塩化コバルト及び臭化コバルト
の少なくとも1種を金属コバルトとして5〜12g/l
程度および(c)o−スルホ安息香酸イミド、そのアル
カリ金属塩およびそのアンモニウム塩からなる群から選
ばれた少なくとも1種を1.5〜3g/l程度含み、p
Hが3.0〜3.8程度の範囲にあることを特徴とする
光沢コバルトめっき液を、温度55〜60℃程度にて使
用するのが好ましい。このようなめっき液には、必要に
応じて、硼酸を20〜40g/l程度、界面活性剤を
0.05〜0.1g/l程度添加することもできる。
【0030】本発明のめっき液は、上記硫酸コバルト及
びサッカリン(塩)を、又は、上記硫酸コバルト、ハロ
ゲン化コバルト及びサッカリン(塩)を、それぞれ、前
記所定濃度になるように水に溶解させて製造される。こ
れら成分の溶解時、必要ならば、若干加熱してもよい。
また、めっき液のpHは、各成分の濃度を調整すること
により、又は、水酸化コバルト、炭酸コバルト、塩基性
炭酸コバルト等のアルカリや硫酸、塩酸等の酸を、常法
に従い添加することにより、調整することができる。
【0031】こうして得られるめっき液において、常法
に従い、陽極として、例えば、コバルト、炭素、白金等
と、めっきすべき陰極を対向させ、直流電圧を印加する
ことにより、電流密度0.5〜10A/dm2 程度、好
ましくは、2〜6A/dm2程度の広い範囲において目
的の優れた光沢めっきが得られる。めっき時には、慣用
される方法、例えば、空気撹拌等の方法で、めっき液の
撹拌を行うのが好ましい。めっき時間は、得られる光沢
コバルトめっき皮膜の用途に応じて適宜選択すれば良
く、所望の厚さのめっき皮膜が得られるまでめっきを行
えば良い。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、下記のような優れた効
果が奏される。
【0033】(i)従来困難であった高いレベルの光沢
を有するコバルトめっき皮膜を施すことができ、光沢ニ
ッケルめっきとは異なる優雅な色調の光沢コバルトめっ
きが得られる。
【0034】(ii)本発明により得られる光沢コバル
トめっき皮膜の光沢、即ち平滑性がが高いので、該光沢
コバルトめっき皮膜の上に、金めっきやクロムめっきを
施すと、それぞれ優れた光沢を有するめっき皮膜が得ら
れる。
【0035】(iii)光沢ニッケルめっきでは硼酸を
使用することが通常必要とされるが、本発明では、硼酸
を使用しなくても良好な光沢コバルトめっきを得ること
ができるので、硼素が排水規制されている地域では特に
有利である。また、本発明において硼酸を使用した場合
は、浴温30〜60℃程度の広い範囲で光沢コバルトめ
っきを施すことができ、実用性が更に高いものとなる。
【0036】(iv)また、本発明では、広い電流密度
範囲において光沢コバルトめっきが得られるので、操業
の管理が容易であり、また、複雑な形状の素材に対して
も良好な光沢めっきを施すことができる。
【0037】
【実施例】本発明を実施例により、さらに詳細に説明す
る。ただし、本発明の範囲は、下記実施例により何等限
定されるものではない。
【0038】以下の実施例および比較例において、試験
用めっき槽としては、株式会社山本鍍金試験器製のハル
セルエアー型水槽B−54もしくは1リットルのガラス
ビーカーを使用し、いずれのめっき槽を使用した場合
も、陽極としては電解コバルト板を、めっき用試験片と
しては株式会社山本鍍金試験器製のハルセル試験用黄銅
板を、めっき用電源には株式会社三社電機製作所製HK
−10−10VCを、加温にはヤマト科学株式会社製ウ
ォーターバスBM−42を用いた。
【0039】また、試験片の前処理はあらかじめ貼付け
てあるビニールを剥し、両面を有機溶剤、たとえばトル
エン、キシレンなどで拭き、60℃に加温した市販の酸
性脱脂液(ダイナケム製LAC−41:200ml/
l)に5分程度浸漬し、水洗後、希硫酸(100g/
l)に数十秒浸漬し、水洗した。
【0040】また、めっき液の調製に当たっては、各成
分を所定量となるように水に溶解させ、各温度において
所定のpHとなるように、硫酸又は塩基性炭酸コバルト
を用いてpH調整を行なった。
【0041】実施例1 めっき液組成及び条件 CoSO4 ・7H2 O:220g/l CoCl2 ・6H2 O:45g/l H3 BO3 :40g/l サッカリンナトリウム:3.0g/l pH:3.0、温度:30、45又は60℃ 撹拌:空気、電流:2A、時間:5分 上記3条件下で、ハルセルめっき試験を実施したとこ
ろ、3条件のいずれにおいても、試験片の全面に良好な
光沢のコバルトめっきが得られた。
【0042】なお、使用したサッカリンナトリウムは、
o−スルホ安息香酸イミドのモノナトリウム塩の2水和
物(C7 4 NO3 S・Na・2H2 O)である(以下
の記載において、同じ)。
【0043】実施例2 めっき液組成及び条件 CoSO4 ・7H2 O:180、280又は400g/
l CoCl2 ・6H2 O:45g/l サッカリンナトリウム:3.0g/l pH:3.0、温度:60℃、 撹拌:空気、電流:2A、時間:5分 上記ほう酸を含まない3条件にてハルセルめっき試験を
実施したところ、3条件のいずれにおいても試験片の全
面に良好な光沢のコバルトめっきが得られた。 実施例3 めっき液組成及び条件 CoSO4 ・7H2 O:220g/l CoCl2 ・6H2 O:45g/l H3 BO3 :40g/l サッカリンナトリウム:0.5、1.5又は3.0g/
l pH:3.0、温度:60℃ 撹拌:空気、電流:2A、時間:5分 上記サッカリン濃度を変化させた3条件にてハルセルめ
っき試験を実施したところ、3条件のいずれにおいても
試験片の全面に良好な光沢めっきが得られた。 実施例4 めっき液組成及び条件 CoSO4 ・7H2 O:50、150又は220g/l CoCl2 ・6H2 O:45g/l H3 BO3 :40g/l サッカリンナトリウム:3.0g/l pH:3.0、温度:55℃、 撹拌:空気、電流密度:4A/dm2 、 時間:30分 上記3条件にてビーカー内で、めっきを実施したとこ
ろ、3条件のいずれにおいても陰極全面に良好な光沢め
っきが得られた。また、その色調も光沢ニッケルめっき
とは異なり、柔らかい優雅な色調を呈していた。
【0044】実施例5 めっき液組成及び条件 CoSO4 ・7H2 O:120g/l CoCl2 ・6H2 O:45g/l H3 BO3 :40g/l サッカリンナトリウム:3.0g/l ラウリル硫酸ナトリウム:0.05g/l pH:3.0、温度:55℃ 撹拌:空気、電流密度:4A/dm2 時間:15分 上記浴条件にてビーカー内でめっきを実施した。
【0045】次いで、その上に、市販の酸性装飾用金め
っき浴(商品名「オールナ539」、デグサ(Degussa)
社製)を用い、下記の条件にて金めっきを施した: 温度:45℃、電流密度:2A/dm2 、時間:5分 その結果、下地コバルトめっきが良好な光沢を有してい
るため、金めっきも良好な光沢めっきが得られた。
【0046】実施例6 めっき液組成及び条件 CoSO4 ・7H2 O:100g/l CoCl2 ・6H2 O:45g/l H3 BO3 :40g/l, サッカリンナトリウム:3.0g/l ラウリル硫酸ナトリウム:0.05g/l pH:3.0、温度:55℃、 撹拌:空気 電流密度:4A/dm2 、 時間:15分 上記浴条件にてビーカー内でめっきを実施した。
【0047】次いで、下記のめっき浴にて装飾クロムめ
っきを施した: 無水クロム酸:200g/l 硫酸:2.0g/l、温度:50℃、 電流密度:15A/dm2 、時間:2分 その結果、下地コバルトめっきが良好な光沢を有してい
るため、クロムめっきも良好な光沢めっきが得られた。
【0048】比較例1 めっき液組成及び条件 CoSO4 ・7H2 O:220g/l CoCl2 ・6H2 O:45g/l H3 BO3 :40g/l, サッカリンナトリウム:1.5g/l 2−ブチン−1,4−ジオール:0.1g/l pH:3.5,温度:55℃、 撹拌:空気、電流:2A、時間:5分 上記のようにサッカリン含有条件下にて、2−ブチン−
1,4−ジオールのようなニッケルめっきの2次光沢剤
が存在する条件にてハルセル試験を実施したところ、粒
塊状の析出となり、良好なめっき皮膜が得られなかっ
た。これより、光沢ニッケルめっきとは根本的にその作
用が違うことが明かである。
【0049】比較例2 めっき液組成及び条件 CoSO4 ・7H2 O:220g/l CoCl2 ・6H2 O:45g/l H3 BO3 :40g/l, 一次光沢剤 p−トルエンスルホンアミド:5g/l 1,5−ナフタレンジスルホン酸ナトリウム:10g
/l、又は 1,3,6−ナフタレントリスルホン酸ナトリウム:
10g/l pH:3.5、温度:55℃、 撹拌:空気、電流:2A、時間:5分 上記3種のニッケルめっき用一次光沢剤、または
を用いてハルセルめっき試験を行ったが、いずれの場合
も、光沢めっきは得られなかった。
【0050】比較例3 めっき液組成及び条件 CoSO4 ・7H2 O:55g/l K4 2 7 ・3H2 0:390g/l KCl:7.5g/l 2−ブチン−1,4−ジオール:0.1g/l pH:9.5、温度:30℃、 撹拌:空気、電流:2A、時間:5分 上記公知(電気化学協会編「電気化学便覧」第378
頁)の条件にて、ハルセルめっき試験を行ったところ、
陰極に弱い光沢めっき部分が存在したが、それは若干黒
色をしており、また、水酸化コバルトと思われるものが
強固に付着している部分もあり、実用面からは問題のあ
るものであった。
【0051】比較例4 めっき液組成及び条件 (NH4 2 Co(SO4 2 ・6H2 O:200g/
l H2 SO4 :10g/l ヒドロキノン:0.2g/l Na2 2 3 ・5H2 O:0.05g/l 温度:30℃,撹拌:空気、 電流:2A、時間5分 上記公知(共立出版株式会社発行「化学大辞典3」第6
86頁)の条件にてハルセルめっき試験を行ったとこ
ろ、陰極の極く一部分にて光沢めっきが得られたが、該
光沢部分以外は無光沢、コゲめっき、黒色めっきなどが
発生し実用面からは問題のあるものであった。
【0052】以上の実施例及び比較例において得られた
コバルトめっき皮膜の光沢を、次の基準に従って、目視
観察した。
【0053】A:陰極全面に良好な光沢を有している B:陰極の一部分に光沢部分あり C:陰極全面に全く光沢部分なし 結果を、下記表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】上記表1から、本発明により、優れた光沢
のコバルトめっきが得られることが判る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中に、(a)硫酸コバルトを金属コバ
    ルトとして10〜100g/lおよび(b)o−スルホ
    安息香酸イミド、そのアルカリ金属塩およびそのアンモ
    ニウム塩からなる群から選ばれた少なくとも1種を0.
    3〜5g/l含み、pHが2.3〜4.5の範囲にある
    ことを特徴とする光沢コバルトめっき液。
  2. 【請求項2】 水中に、(a)硫酸コバルトを金属コバ
    ルトとして10〜100g/l、(b)ハロゲン化コバ
    ルトを金属コバルトとして2.5〜20g/lおよび
    (c)o−スルホ安息香酸イミド、そのアルカリ金属塩
    およびそのアンモニウム塩からなる群から選ばれた少な
    くとも1種を0.3〜5g/l含み、pHが2.3〜
    4.5の範囲にあることを特徴とする光沢コバルトめっ
    き液。
  3. 【請求項3】 更に、硼酸を50g/lまでの量で含む
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光沢コ
    バルトめっき液。
  4. 【請求項4】 更に、界面活性剤を0.5g/lまでの
    量で含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれかに記載の光沢コバルトめっき液。
  5. 【請求項5】 水中に、(a)硫酸コバルトを金属コバ
    ルトとして15〜30g/l、(b)塩化コバルト及び
    臭化コバルトを金属コバルトとして5〜12g/lおよ
    び(c)o−スルホ安息香酸イミド、そのアルカリ金属
    塩およびそのアンモニウム塩からなる群から選ばれた少
    なくとも1種を1.5〜3g/l含み、pHが3.0〜
    3.8の範囲にあることを特徴とする光沢コバルトめっ
    き液。
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