JPH0612555B2 - 図面検索表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、図面検索表示装置に係り、特に、ベクトル情
報化された複数図面から、指定された経路区域を複数図
面にわたり高速検索するに好適な図面検索表示装置に関
する。

〔従来の技術〕

従来、地形図や配水管などの図形データに地形情報や配
水管情報等の属性値を結び付けてデータベース化し、任
意の一点を指定すると同一図面内の一定領域が拡大表示
されるとともに、属性データが表示される各種の施設図
面情報システム、あるいはガスな配管情報を階層構造化
したシステムが発表されている（「ピクトル〔ＰＩＸＥ
Ｌ〕」，１９８５年１２月号、Ｎｏ．３９，ｐｐ９６〜
１３８、ｐｐ１３１〜１３２）。しかし、これらのシス
テムでは、例えば、配水管等複数図面に関連する図形要
素を持った図面を任意の図形で指示することにより、指
定の地図と関連のある隣接図面を自動検索して表示する
ことについては配慮されていなかった。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来技術は任意の図形を指示した場合、その図形範
囲が複数図面に関連する点について配慮されておらず、
関連図面を再度検索したり、検索範囲を広範囲にしなけ
ればならず、検索時間が非常にかかるという問題点があ
る。

例えば、複数の図面で構成された配水管図面を画像上に
表示し、配水管図面の指定の位置が断水個所として指示
されたときに、断水個所に配管された配水管の断水区域
を表示するにも、断水個所の図面と配水管の断水区域に
含まれる図面との関係が明確に設定されておらず、断水
区域に含まれる図面の検索に多くの時間を要していた。
即ち、断水個所を指定したときに、隣接図面を検索すべ
きか否かをオペレータが判断し、該当地図をその都度検
索することが余儀なくされている。このため、断水範囲
が広範囲に亘ときには、該当地図を何度も検索操作し直
す分要があった。また、複雑な系統のときには、断水区
域に関連する図面を人為的に検索するにも表示画面の大
きさに制約があるため、断水区域に関連する図面を一度
に表示することができず、検索時に関連図面を見逃す恐
れがある。

なお、特定の区域の図面だけでなく、それより広い区域
を表示することも考えられるが、広域の図面を表示する
と、断水区域が明瞭に表示されなくなることがある。し
かも、画像データを記憶するメモリの容量を大容量化し
なければならない。

また、隣接地図に関するデータをサーチして隣接図面を
表示するものとして、特開昭６１−６２１７６号公報、
特開昭６１−９３４８６号公報が知られているが、これ
らの方法では、車両の進行方向の隣接図が１枚のみ表示
されるだけで、複数の目的地を含む隣接図或いは複数方
向の隣接図など現在地に関連する複数の隣接図を表示す
ることはできない。

本発明の目的は、指定個所と目的要素との経路で特定さ
れる指定区域に関連する複数の隣接図面を指定個所に図
面を基準図面として迅速に検索して指定区域に属する複
数の図面を表示することができる図面検索表示装置を提
供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明は、経路中に目的要
素を含む経路網の図面を複数の図面に分割し、分割され
た図面群の図面データを図面毎に記憶する図面データ記
憶手段と、指定個所と目的要素との経路で特定される特
定区域に関連する複数の隣接図面を選択するための隣接
図面選択データを各図面を基準図面として記憶する隣接
図面選択データ記憶手段と、図面データ記憶手段から指
定の図面データを抽出する図面データ抽出手段と、図面
データ抽出手段により抽出された図面データに従った図
面の経路情報を画面上に画像表示する画像表示手段と、
画像表示手段の画面上に画像表示された図面上の経路を
指定個所として指定する指定個所指定手段と、指定個所
指令手段により指定された経路を含む図面を基準図面と
して隣接図面選択データ記憶手段の隣接図面選択データ
を検索して複数の隣接図面に関する隣接図面選択データ
を抽出する隣接図面選択データ抽出手段と、隣接図面選
択データ抽出手段により選択された隣接図面選択データ
で特定される複数の隣接図面と基準図面に関する図面デ
ータの抽出を図面データ抽出手段に対して指令する図面
データ抽出指令手段とを備えている図面検索表示装置を
構成したものである。

［作用］ 隣接図面選択データが予め生成されているので、画像表
示された図面上の経路の指定個所が指定個所として特定
されると、特定された指定個所を含む基準図面の隣接図
面選択データを検索するだけで、隣接図面選択データで
特定された複数の隣接図面が選択される。そして、選択
された複数の隣接図面が指定区域に関連する図面として
基準図面と共に画像表示される。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第５図は本発明に係る図面検索表示装置を示すブロック
図である。

第５図において、図面検索表示装置は、処理を実行する
ＣＰＵ３０１、施設図面データを格納するためのファイ
ル装置３０３、図面データの検索や編集などの処理を実
行するためのプログラムや処理中のデータを記憶するた
めのメインメモリ３０２、処理結果の図形や文字を表示
するためのＣＲＴ表示装置３０５、コマンドを入力する
ためのキーボード３０６、メニュー選択や座標位置を入
力するためのタブレット３０７、座標位置を指定するた
めのスタイラス３０８、図面をスキャンして濃淡階調化
すると共にデジタル画像を得てコード化したデータを得
るための図面入力装置３０４を備えている。

ファイル装置３０３は、経路中に経路を開閉するための
目的要素として弁栓を含む経路網の図面を複数の図面に
分割し、分割された図面群の図面データを図面毎に記憶
する図面データ記憶手段として構成されている。メイン
メモリ３０２は、遮断個所と弁栓との経路で特定される
遮断区域に関連する複数の隣接図面を選択するための隣
接図面選択データを各図面を基準図面として記憶する隣
接図面選択データ記憶手段として構成されている。ＣＲ
Ｔ表示装置３０５は、図面データに従った図面の経路情
報を画面上に画像表示する画像表示手段として構成され
ている。キーボード３０６は、ＣＲＴ表示装置３０５の
画面上に画像表示された図面上の経路の一部を遮断個所
として指定する指定個所指定手段として構成されてい
る。さらに、ＣＰＵ３０１は、ファイル装置３０３から
指定の図面データを抽出する図面データ抽出手段と、キ
ーボードにより指定された経路を含む図面を基準図面と
して、メインメモリ３０２の隣接図面選択データを検索
して複数の隣接図面に関する隣接図面選択データを抽出
する隣接図面選択データ抽出手段と、隣接図面選択デー
タ抽出手段により選択された隣接図面選択データで特定
される複数の隣接図面と基準図面に関する図面データの
抽出を図面データ抽出手段に対して指令する図面データ
抽出指令手段とを構成するようになっている。

次に、本実施例の検索表示方法を第１乃至第４図に従っ
て説明する。

第１図は上記装置により処理される動作を説明するため
のフローチャートであり、第２図は断水区域の配管と隣
接図面の弁栓との関係を示す図、第３図は施設図面デー
タの例を示す説明図、第４図は断水区域配水管の表示例
を示す図である。

本実施例は、複数図面＃１〜＃１６に渡る施設図面中に
経路としての配水管１０１と、分界部としての弁栓１０
２とが含まれている配水管データとして、各図面の配水
管１０１、弁栓１０２の画像データが設定されていると
共に、開閉要素としての弁栓１０２が配水管１０１に存
在しているか否かを示すデータと、配水管１０１の接続
関係から隣接図面を選択するための隣接図面選択データ
が図面毎に設定されている。後者のデータは、各図面の
隣接図面との境界に仮に設置される仮想弁栓１０３のデ
ータに関連して設定されている。

即ち、第２図（ａ）に示されるような位置関係にある施
設図面の配水管データ（地図特有の隣接図にまたがって
配水管１０１や弁栓１０２が布設されている状態のデー
タ）を基に、画面上に施設図面として＃６の図面が表示
されたときに、第２図（ｂ）に示されるように、配水管
１０１の特定個所が断水個所１０４として指定される
と、断水個所１０４に接続された配水管１０１の経路終
端部に設定された仮想弁栓１０３の有無の検索が実行さ
れる。そして仮想弁栓１０３が４個所存在することが検
索されると、各仮想弁栓１０３に接続された配水管１０
１を含む図面の検索が実行され、＃６の図面に隣接する
図面として＃２、＃５、＃７、＃１０の図面が選択され
る。さらに選択された各図面に弁栓１０２が存在するか
否かの検索が実行される。そして、各図面に、弁栓１０
２が存在するときにはこの図面に関するデータの検索を
終了する。この場合、＃２、＃５、＃７の図面には弁栓
１０２が存在するので、これらの図面に関するデータの
検索を終了する。

この後、これらの図面を断水区域に関連する隣接図面と
して画像表示すると共に、これらの図面の検索結果を図
面検索関係ブロックデータ（隣接図面選択データ）とし
て記憶する。例れば、＃５の図面は＃６の図面を基準と
して左座標１の図面として記憶され、＃７の図面は＃６
の図面を基準として右座標１の図面として記憶され、＃
２の図面は＃６の図面を基準として上座標１の図面とし
て記憶される。

一方、＃１０の図面には弁栓１０２が存在しないため、
＃１０の図面の仮想弁栓１０３に接続された配水管１０
１を含む図面を検索し、断水個所１０４の配水管１０１
に接続された配水管の接続関係から＃１０に隣接する図
面として＃１４の図面を選択する。そしてこの図面に弁
栓１０２が存在するか否かを検索する。この場合＃１４
の図面の配水管１０１のうち断水個所１０４に接続され
た配水管１０１の管路中には弁栓１０２が存在するの
で、この図面に関するデータの検索を終了し、検索結果
を図面検索関係ブロックデータとして記憶する。このデ
ータは、＃１０と＃１４の図面が＃６の図面を基準とし
て下座標２の図面であるとして記憶される。

＃６の図面を基準として、断水区域に関連する図面を選
択するための検索結果が図面検索関係ブロックデータと
して記憶されると、図面検索関係ブロックデータの記憶
された図面に関しては、これ以降、図面検索関係ブロッ
クデータを検索するだけで、図面検索関係ブロックデー
タの記憶された図面を基準とした断水区域に関連する隣
接図面を迅速に検索できることになる。

次に、図面検索関係ブロックデータに従って断水区域に
関連する隣接図面を検索して表示する処理内容を第５図
に従って説明する。

まず、ステップ４０１ではあらかじめ第５図のファイル
装置３０３に記憶されている施設図面の中から、該当配
水管図面を検索して、ＣＲＴ表示装置３０５に表示す
る。これは、次のように表示される。すなわち、ＣＲＴ
表示装置３０１に表示される施設図面を第３図（１）に
示すような施設図面データ２０１であり、しかも、この
図面データ２０１はその図形構成から、第３図（２）〜
（４）に示すように、道路図形２０２、家枠図形２０
３、配水管図形２０４等の如く、複数の層に分離されて
いる。

施設図面データベースは利用形態によって上記の層（２
０２〜２０４）を組み合わせて使用するが、断水区域の
検索表示で重要なのは配水管層であることはいうまでも
ない。従って、この断水区域の検索表示では断水管層２
０４を検索対象とする。なお、他の層も組合せ検索する
ことも当然可能である。ステップ４０２は、この配水管
図面上で第２図（ｂ）の断水個所１０４を指定する。

次に、ステップ４０３では、断水個所１０４が含まれる
図面＃６を基準として、第４図（ｂ）の図面検索関係ブ
ロックデータを検索する。このブロックデータは、＃６
の図面の配水管１０１の任意の個所が断水個所として指
定されたときに、＃６の図面を基準図面として、断水個
所に関連する隣接図面を抽出することができるように設
定されている。このため、＃６の図面に関する図面検索
関係ブロックデータが検索されると、左座標１の図面と
して＃５の図面が抽出され、右座標１の図面として＃７
の図面が抽出され、上座標１の図面として＃２の図面が
抽出され、さらに、下座標２の図面として＃１０、＃１
４の図面が抽出される。そして抽出された各図面（＃
２、＃５、＃７、＃１０、＃１４）と＃６の図面の画像
が第４図（ａ）のように表示される（ステップ４０
４）。

次に、ステップ４０５においては、断水個所１０４に接
続された配水管１０１と弁栓１０２との間で閉ループ領
域を形成する配水管１０１を特定するために、配水管デ
ータを線追跡し、断水区域を限定する。即ち、管路中に
断水個所１０４を含む配水管１０１と接続関係にある配
水管１０１の有無、これら配水管１０１における弁線１
０２の有無に関する検索から断水区域を限定する。

断水区域が特定されて後は、断水区域の配水管１０１の
表示色を他の配水管１０１の表示色とは異なる色に変更
する（ステップ４０６）。これにより、断水区域を他の
区域と区別して表示することができ、断水区域の識別が
容易となる。

上記実施例では、水道配管の例で説明したが、これに限
らず、下水道路にも適用でき、さらに電力配電線の停電
時の遮断器の状態、あるいはガス配管の漏洩検出、加え
て交通管制等における事故時の迂回路を決定する場合等
に適用できる。

以上のような動作をするので、施設図面の断水区域の検
索表示を行うとき、該当断水個所を指定すると、対象区
域の図面が高速に且つ自動検索できる上に、ファイル装
置に記憶されている大規模データベースからメインメモ
リ上へ、検索などの処理を行う上で必要最小限の図面デ
ータをロードすることが可能となる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、画面上の経路の
指定個所が指定されたときに、隣接図面選択データを検
索して指定区域に関連する複数の隣接図面を指定個所の
図面を基準図面として抽出するようにしたため、図面群
の中から指定区域に関連する複数の隣接図面のみを高速
に且つ自動的に検索して基準図面とともに表示すること
ができ、操作性の向上に寄与することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の動作を説明するためのフロ
ーチャート、第２図は断水区域の配管と隣接図面の弁栓
との関係を示す図、第３図は施設図面データの例を示す
説明図、第４図は断水区域配水管の表示例を示す図、第
５図は本発明の一実施例を示す装置のブロック構成図で
ある。 １０１……配水管、１０２……弁栓、１０３……仮想弁
栓、１０４……断水個所、１０５……断水区域配水管、
２０１……施設図面データ、２０２……道路図形、２０
３……家枠図形、２０４……配水管図形、３０１……Ｃ
ＰＵ、３０２……メインメモリ、３０３……ファイル装
置、３０４……図面入力装置、３０５……ＣＲＴ表示装
置、３０６……キーボード、３０７……タブレット、３
０８……スタイラス。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】経路中に目的要素を含む経路網の図面を複
   数の図面に分割し、分割された図面群の図面データを図
   面毎に記憶する図面データ記憶手段と、指定個所と目的
   要素との経路で特定される特定区域に関連する複数の隣
   接図面を選択するための隣接図面選択データを各図面を
   基準図面として記憶する隣接図面選択データ記憶手段
   と、図面データ記憶手段から指定の図面データを抽出す
   る図面データ抽出手段と、図面データ抽出手段により抽
   出された図面データに従った図面の経路情報を画面上に
   画像表示する画像表示手段と、画像表示手段の画面上に
   画像表示された図面上の経路を指定個所として指定する
   指定個所指定手段と、指定個所指令手段により指定され
   た経路を含む図面を基準図面として隣接図面選択データ
   記憶手段の隣接図面選択データを検索して複数の隣接図
   面に関する隣接図面選択データを抽出する隣接図面選択
   データ抽出手段と、隣接図面選択データ抽出手段により
   選択された隣接図面選択データで特定される複数の隣接
   図面と基準図面に関する図面データの抽出を図面データ
   抽出手段に対して指令する図面データ抽出指令手段とを
   備えている図面検索表示装置。