JPH06121990A - 水中の溶存酸素除去方法 - Google Patents
水中の溶存酸素除去方法Info
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- JPH06121990A JPH06121990A JP27312892A JP27312892A JPH06121990A JP H06121990 A JPH06121990 A JP H06121990A JP 27312892 A JP27312892 A JP 27312892A JP 27312892 A JP27312892 A JP 27312892A JP H06121990 A JPH06121990 A JP H06121990A
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Abstract
らないように溶解する。 【構成】 気体透過性中空糸膜モジュール3の中空糸内
に原水流入部1から原水を流入させるとともに、モジュ
ール3の内部の中空糸外に大気圧以下の圧力で水素ガス
を供給管2から供給し、中空糸膜を介して水素ガスを原
水に溶解させる。水素ガスを溶解した原水はパラジウム
樹脂7を充填した樹脂塔6に送られ、ここで溶存酸素が
除去される。
Description
水、発電用ボイラ給水、ボイラ復水等の水中の溶存酸素
の除去方法に関する。
と、物理的方法と化学的方法とに大別される。物理的方
法には、加熱脱気、真空脱気、窒素曝気等がある。加熱
脱気は、蒸気を用いて水温を上昇させることによって、
溶存酸素の溶解度が低下することを利用して溶存酸素を
除去する方法である。真空脱気は、水の蒸気圧付近まで
減圧にして溶存酸素を除去する方法である。また窒素曝
気は、被処理水を純窒素と接触させ、窒素以外の溶存気
体である溶存酸素の分圧を下げることによって溶存酸素
を除去する方法である。物理的な方法によって溶存酸素
除去を行なう場合、溶存酸素濃度を例えば10μg−O
/lまで除去するためには、膨大なエネルギーを必要と
し、装置も大型化する問題がある。
化還元反応によって溶存酸素を除去する方法である。こ
の化学的方法の一つに溶存酸素と水素とをパラジウム触
媒の存在下で反応させる方法があり、パラジウム触媒の
存在により、常温で溶存酸素と還元剤としての水素とが
反応し、溶存酸素が除去される。水素の溶解法として
は、散気ノズル、エゼクタ等を用い水中に細かい水素の
気泡を分散させて溶解させる方法や、吸収塔内に仕切板
や充填物を入れてそれらの表面を水の層で覆うことで吸
収効率を高める方法、さらに気体透過性膜を介して加圧
された水素を供給してこれを水に溶解させる方法(特開
平3−293092)等がある。
を用いた溶存酸素除去方法では、気体状態の水素は溶存
酸素と反応を起こすことができないので、水素を被処理
水中に溶解させる必要がある。水素溶解方法としては、
従来の散気ノズル、エゼクタ、吸収塔等を用いる方法で
は気体状態の水素と被処理水とを直接接触させて溶解さ
せていた。これらの方法では被処理水中に注入する水素
の溶解効率が悪いため、溶存酸素を充分除去するために
は大過剰な水素を供給する必要があり、このため水中に
は溶解されないで残存する水素ガスが生じる。このた
め、溶解されなかった水素ガスは、次工程のパラジウム
触媒と接触させる工程において気泡となって発生し、し
たがってこの過剰の水素ガスを処理または、回収する設
備が必要となり、設備の増大につながる問題が生じる。
また気体透過性膜を介して加圧された水素を溶解させる
方法では、溶解の効率は上がるが溶解量が水素圧で決定
されるので高圧で水素を供給すると溶解量が過剰とな
り、やはりパラジウム触媒と接触させる工程において水
素の気泡が発生する事態を避けられない。
々検討した結果、気体透過性膜を介して、水素ガスを大
気圧よりも低い圧力で被処理水に供給すると、上記問題
を生じることなく水素ガスを被処理水に溶解し得るこ
と、さらに気体透過性膜として気体透過性の中空糸膜モ
ジュールを用い、中空糸内に被処理水を流すようにする
と、極めて効率よく水素ガスを被処理水に溶解し得るこ
とを知得して本発明を完成するに至ったものである。し
たがって、本発明の目的は、処理中に水素ガスの発生を
防止した水中の溶存酸素除去方法を提供することにあ
る。
に本発明は、気体透過性膜を介して水素ガスを被処理水
に供給して溶解させた後、パラジウム触媒と接触させる
ことにより被処理水中の溶存酸素を除去する水中の溶存
酸素除去方法において、水素ガスの供給圧力を大気圧よ
りも低くするもので、上記気体透過性膜が気体透過性中
空糸膜モジュールを構成する中空糸で、前記中空糸内に
被処理水を流すと共に、中空糸外に水素ガスを満たして
中空糸膜内を流れる被処理水に水素ガスを供給すること
を含むものである。
は、大気圧よりも減圧された水素ガスが水側へ溶解する
ときに高流速で中空糸内を水が通過するために、水素ガ
スを自給するエゼクター効果に似た現象が起こっている
と推定される。
ては水が透過せずに気体の透過するものであれば、いず
れのものでも使用できる。このような膜としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
製の膜や、ポリ四フッ化エチレン等のフッ素樹脂製の
膜、さらにはポリスルホン製、シリコンゴム製等の膜が
ある。
したものも好適なもので、形状は特に制限はないが、中
空糸膜の内径は0.1〜1mm程度のものが好ましい。
長さは10〜300cm、特に50〜100cm程度の
ものが好ましい。
ジュール化したものが好ましい。このものを例示すれ
ば、MJ−510P(オルガノ(株)製)、GMF−4
(ジャパン ゴアテックス製)、FH−10(ダイセル
(株)製)等がある。
水は中空糸内を流すものである。流量としては中空糸膜
の単位膜面積当たり、10〜130l/h・cm2 が好
ましい。
して水素ガスを被処理水に供給するものであるが、水素
ガスの圧力は大気圧以下とするものである。具体的には
750mmHg〜50mmHgとすることが好ましい。
パラジウム触媒と接触させる工程において、被処理水中
に水素の気泡を発生させるといった問題もなく、水素ガ
スを被処理水中に効率よく溶解させることができる。
ン内は、大気圧以上であっても、モジュールの水素ガス
流入部近くに流量調整用バルブを設けて水素ガスのモジ
ュールへの供給量を制限すれば、中空糸膜を介しての被
処理水中への水素の溶解に伴ってモジュール内の水素圧
は大気圧以下に減圧される。
は、種々の担体上に金属パラジウムを担持させたものが
最適であり、担体としてイオン交換樹脂、活性炭、合成
吸着剤、無機交換体といったものを使用することができ
る。
方法はいかなる方法でもよいが、一般的にはパラジウム
触媒を充填した塔内に被処理水を連続的に通流させて接
触させる方法を用いるのがよい。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
である。図1において溶存酸素濃度250μg−O/l
の原水を原水流入部1から300l/hで気体透過性の
中空糸膜9(ただし、図1では1本の中空糸膜を模式的
に示してある)で形成されたモジュール(MJ−510
P)3の中空糸内9aに導入した。水素ガスを水素ガス
供給管2から2N−ml/min.でモジュール内の中
空糸外9bに供給し、中空糸膜9を介して水素を原水に
溶解させた。なお、2aは供給管2に介装した水素ガス
流量調整バルブである。このとき圧力計4は、膜の非接
液側(モジュール内の中空糸外9b)での水素の圧力を
示し、その値は160mmHgであった。圧力計5は、
水の圧力を示し2.3kgf/cm2 で、水圧が水素ガ
ス圧よりも高い圧力になっていた。また7は、パラジウ
ムを担持したイオン交換樹脂(AMBERLYST ER-206 ローム
アンドハース社製)で、それを充填した樹脂塔6の上部
で気泡の発生は起こらなかった。パラジウム樹脂7で処
理した処理水出口部8での処理水中の溶存酸素濃度は、
0.9μg−O/lであった。
/lの原水を300l/hで中空糸膜モジュール3に導
入した。水素ガスを25.5N−ml/min.で供給
し、中空糸膜9を介して水素を原水に溶解させた。この
とき圧力計4は、モジュール内の中空糸外9bでの水素
の圧力を示し、その値は480mmHgであった。パラ
ジウム樹脂塔6上部での気泡の発生は確認されず、また
処理水の溶存酸素濃度は0.5μg−O/lであった。
図2において溶存酸素濃度200μg−O/lの原水を
原水流入部11から300l/hで通水し、エゼクター
12に水素ガスを水素ガス供給管13から2N−ml/
min.で供給して水素を原水中に導入したところ、パ
ラジウム樹脂14(AMBERLYST ER-206)を充填した樹脂塔
15の上部には気泡が発生した。パラジウム樹脂14で
処理した処理水出口部16での溶存酸素濃度は、150
μg−O/lであった。
in.で供給した。このときパラジウム樹脂塔内では大
量の気泡が発生して液面の低下が起こった。また処理水
中の溶存酸素濃度は、9.2μg−O/lであった。
/lの原水を300l/hでモジュール3に導入した。
水素ガスを圧力計4が、2kgf/cm2 を示すように
して供給したところ、パラジウム樹脂塔上部に気泡が発
生して液面の低下が起こり、最終的に水素ガスが、パラ
ジウム樹脂層の直上に達したので原水の通水を中止し
た。なお、処理水の溶存酸素濃度は0.6μg−O/l
であった。気泡の発生した分を考慮すると水素の供給量
は過剰であった。
を完全に溶解することができるので、効率よく溶存酸素
と水素を反応させることができる、(2)水素を低い圧
力で扱うことができるために安全である、(3)水素を
完全に溶解させることができるためにガス分離塔や水素
ガス処理装置等の設備を設ける必要がなく省スペー
ス、、省コスト化につながる、等の利点がある。
成図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 気体透過性膜を介して水素ガスを被処理
水に供給して溶解させた後、パラジウム触媒と接触させ
ることにより被処理水中の溶存酸素を除去する水中の溶
存酸素除去方法において、水素ガスの供給圧力を大気圧
よりも低くすることを特徴とする水中の溶存酸素除去方
法。 - 【請求項2】 気体透過性膜が気体透過性中空糸膜モジ
ュールを構成する中空糸で、前記中空糸内に被処理水を
流すと共に、中空糸外に水素ガスを満たして中空糸内を
流れる被処理水に水素ガスを供給する請求項1記載の水
中の溶存酸素除去方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4273128A JP3009789B2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | 水中の溶存酸素除去方法 |
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---|---|---|---|---|
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-
1992
- 1992-10-12 JP JP4273128A patent/JP3009789B2/ja not_active Expired - Fee Related
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