JPH06120175A - ウェハ異物除去方法 - Google Patents

ウェハ異物除去方法

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JPH06120175A
JPH06120175A JP28524292A JP28524292A JPH06120175A JP H06120175 A JPH06120175 A JP H06120175A JP 28524292 A JP28524292 A JP 28524292A JP 28524292 A JP28524292 A JP 28524292A JP H06120175 A JPH06120175 A JP H06120175A
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JP
Japan
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wafer
plasma
particles
foreign matter
sulfur
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JP28524292A
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Shingo Kadomura
新吾 門村
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウェハの裏面に付着するパーティクルを、表
側のデバイス形成面に悪影響を及ぼすことなく、簡便な
装置で徹底的に除去する。 【構成】 ダウンストリーム型のプラズマ処理装置内に
おいて、裏面にAl系のパーティクル2が付着したウェ
ハ1をバスケット3上に点接触により保持する。S2
2 /H2 S混合ガスを用いてプラズマ処理を行うと、
ウェハ1の裏面に回り込んだCl* の化学的作用により
パーティクル2が分解除去される一方、デバイス形成面
はプラズマ中に生成したS原子が堆積したS堆積層4で
保護される。S堆積層4は、ウェハを加熱すれば昇華除
去できる。上記ガスにS2 2 を添加してF* を生成さ
せれば、カーボン系のパーティクル2も速やかに除去で
きる。またN2 を添加すれば、窒化イオウ系堆積層5に
よる保護が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造分野
等において適用されるウェハ異物除去方法に関し、特に
ウェハのデバイス形成面の反対面(以下、裏面と称す
る。)に付着した異物粒子(パーティクル)をデバイス
に損傷を与えることなく、簡便にしかも効率良く除去す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高集積化とデザイン・ルールの微細化が
著しく進展している近年の半導体装置の製造分野におい
ては、プロセス環境のパーティクル管理がその歩留り、
信頼性を向上させる上での重要技術となっている。たと
えば、16MDRAMのデザイン・ルールは約0.5μ
mであるが、不良発生の原因となるパーティクル寸法を
この1/10と見積もると、約0.05μmもの微小な
パーティクルまでも除去することが必要である。将来、
デザイン・ルールがより一層微細化されれば、当然のこ
とながら除去すべきパーティクルの寸法も一層小さくな
る。
【0003】かかるパーティクル管理は、ウェハのデバ
イス形成面に限られず、裏面に対しても重要な意味を持
っている。それは、各種洗浄工程において、裏面から脱
落したパーティクルが洗浄液中を浮遊し、デバイス形成
面を再び汚染する虞れが大きいからである。ところが、
ウェハ裏面におけるパーティクル・レベルは、近年の低
温エッチング・プロセスの登場に伴って確実に悪化して
いる。低温エッチング・プロセスは、ウェハを冷却する
ことにより異方的なラジカル反応を抑制し、イオン入射
エネルギーを低減させた条件下でも高異方性エッチング
を行うことを目的とした技術である。ウェハの冷却は通
常、ウェハ・ステージに内蔵される冷却手段を通じて行
われるため、低温エッチング・プロセスでは冷却効率を
高めるために静電チャック機構等を用いてウェハをウェ
ハ・ステージに密着させている。このため、ウェハ・ス
テージ上に付着したパーティクルがウェハ裏面に転写さ
れ易くなっているのである。
【0004】そこで、上述のような問題点に鑑みて、ウ
ェハ・スクラバーと称するウェハ専用のクリーニング装
置が市販されている。この装置は、パーティクルの種類
や発生状況等に応じて、スクラブ(擦り落とし)、リン
ス(水洗)、ジェット洗浄、スピン乾燥等の工程を適宜
組み合せてパーティクルを除去する装置である。デバイ
ス形成面と裏面とを同時に洗浄できるタイプの装置も知
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなウェハ・スクラバーは概して設置面積が大きいた
め、高価なクリーン・ルーム内でかかる大型の装置が可
動することは経済効率上、好ましくない。しかも、洗浄
方法が基本的には回転ブラシによる機械的なスクラブで
あって、その洗浄効果は必ずしも十分とは言えない。増
して将来的に一層微細なパーティクルの除去に対応する
ことは、極めて難しいと言わざるを得ない。
【0006】そこで本発明は、ウェハの裏面に付着した
異物を簡便な装置を用いて、しかも効率良く除去するこ
とを可能とするウェハ異物除去方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のウェハ異物除去
方法は、上述の目的を達成するために提案されるもので
あり、プラズマ装置内でウェハをデバイス形成面とその
反対面の双方がプラズマと接触可能となるごとく該反対
面側にて支持した状態で、前記デバイス形成面を前記プ
ラズマ中に生成する堆積性物質を堆積させてなる堆積物
層で保護しながら、前記反対面上に付着した異物を該プ
ラズマ中のラジカルにより除去することを特徴とする。
【0008】本発明はまた、前記プラズマ中に生成する
前記堆積性物質がイオウもしくは窒化イオウ系化合物の
少なくとも一方であることを特徴とする。
【0009】本発明はまた、前記プラズマがS2 2
SF2 ,SF4 ,S2 10,S3 Cl2 ,S2 Cl2
SCl2 ,S3 Br2 ,S2 Br2 ,SBr2 から選ば
れる少なくとも1種類のハロゲン化イオウを含むガスを
放電解離させて得られることを特徴とする。
【0010】本発明はまた、前記プラズマがS2 2
SF2 ,SF4 ,S2 10,S3 Cl2 ,S2 Cl2
SCl2 ,S3 Br2 ,S2 Br2 ,SBr2 から選ば
れる少なくとも1種類のハロゲン化イオウと、窒素系化
合物とを含むガスを放電解離させて得られることを特徴
とする
【0011】本発明はまた、前記ガスがH2 ,H2 S,
シラン系化合物から選ばれるいずれか1種類のハロゲン
・ラジカル消費性化合物を含むことを特徴とする。
【0012】本発明はさらに、前記異物を除去した後
に、ウェハを加熱して前記堆積物層を除去することを特
徴とする。
【0013】
【作用】本発明のウェハ異物除去方法はドライ・プロセ
スであり、ウェハの裏面に付着したパーティクルをプラ
ズマ中のラジカルを用いて化学的に除去することをポイ
ントとしている。このとき、デバイス形成面側を支持し
て裏面がプラズマ生成部に対向するようにウェハを支持
したのでは、支持部材との接触によりデバイスに損傷が
生じたり、あるいはデバイス形成面側に新たな汚染が生
ずる虞れがある。そこで、本発明ではデバイス形成面を
プラズマ生成部側に向けたまま、裏面にてウェハを支持
する。このため、裏面パーティクルを除去するために
は、プラズマ中で運動方向性を持たず、裏面へも回り込
むことが可能な化学種を用いることが必要となる。これ
は、ラジカルを利用することにより可能となる。このラ
ジカルの作用により、通常の半導体装置の製造過程で生
じ得るパーティクルは、ほぼ完全に分解除去することが
できる。この分解除去は化学的過程であるから、従来の
スクラブ等の機械的な除去とは異なり、極めて微細なパ
ーティクルにも対応することができる。
【0014】一方、デバイス形成面はこのとき当然ラジ
カルの攻撃に曝されるため、適当な方法でこれを保護し
なければならない。そこで、本発明ではプラズマ中に生
成する堆積性物質をデバイス形成面上に堆積させるので
ある。したがって、本発明では堆積性物質の堆積過程と
ラジカルによるパーティクルの除去過程を同時に進行さ
せることが必要となる。これは、たとえば荷電粒子の照
射が起こらない一般的なダウンストリーム型のプラズマ
装置で実現することができる。
【0015】ところで、上記堆積性物質がデバイス形成
面側に新たなパーティクル汚染を惹起させるものであっ
ては、本発明が無意味となる。そこで、請求項2に記載
される発明では、イオウ(S)または窒化イオウ系化合
物の少なくとも一方を堆積性物質として用いる。イオウ
は、通常のプラズマ・プロセスが行われるような高真空
下では、ウェハがおおよそ90℃より低い温度域に保持
されていればその表面へ堆積し、ウェハがこれより高温
域に加熱されれば容易に昇華する。窒化イオウ系化合物
には後述のような各種の化合物が存在するが、いずれも
ウェハがおおよそ130℃より低い温度域に保持されて
いればその表面へ堆積し、これより高温域に加熱されれ
ば容易に分解もしくは昇華する。したがって、これらイ
オウおよび窒化イオウ系化合物はパーティクル汚染を惹
起させることなく、デバイス形成面を保護することがで
きる。
【0016】請求項3では、ラジカル、および堆積性物
質としてSを発生させる具体的な方法を提案する。すな
わち、S2 2 ,SF2 ,SF4 ,S2 10,S3 Cl
2 ,S2 Cl2 ,SCl2 ,S3 Br2 ,S2 Br2
SBr2 から選ばれる少なくとも1種類のハロゲン化イ
オウを含むガスを放電解離させてプラズマを生成させる
のである。これらのハロゲン化イオウは、本願出願人が
先に特願平3−210516号明細書においてシリコン
系材料層等のエッチング・ガスとして提案した化合物で
ある。いずれも分子内のS/X比〔S原子数とX(ハロ
ゲン)原子数の比〕が比較的大きく、放電解離条件下で
* ,Cl* ,Br* 等のハロゲン・ラジカルはもちろ
んのこと、遊離のS(イオウ)を放出できることを特色
としている。
【0017】請求項4では、ラジカル、および堆積性物
質として窒化イオウ系化合物を発生させる具体的な方法
を提案する。すなわち、S2 2 ,SF2 ,SF4 ,S
2 10,S3 Cl2 ,S2 Cl2 ,SCl2 ,S3 Br
2 ,S2 Br2 ,SBr2 から選ばれる少なくとも1種
類のハロゲン化イオウと、窒素系化合物とを含むガスを
放電解離させてプラズマを生成させるのである。かかる
窒化イオウ系化合物の堆積を利用するプロセスの基本的
な考え方は、本願出願人が先に特願平3−301281
号明細書において提案している。
【0018】ここで、上記窒化イオウ系化合物として本
発明への寄与が特に大きいと考えられる代表的な化合物
は、ポリチアジル(SN)x である。(SN)x の性
質,構造等については、J.Am.Chem.So
c.,Vol.29,p.6358〜6363(197
5)に詳述されている。常圧下では208℃、減圧下で
は140〜150℃付近まで安定に存在するポリマー状
物質であり、結晶状態ではS−N−S−N−…の繰り返
し共有結合からなる主鎖が平行に配向している。かかる
構造に起因して、(SN)x はイオン衝撃やラジカルの
攻撃に対して高い耐性を示す。
【0019】この他、本発明の場合、プラズマ中にハロ
ゲン・ラジカルが存在するので、上記(SN)x のS原
子上にハロゲン原子が結合したハロゲン化チアジルも生
成し得る。また、ハロゲン・ラジカルの生成量を制御す
るために水素を構成元素として含む化合物が添加されて
いる場合には、チアジル水素が生成する可能性もある。
【0020】さらに、分子内のS原子数とN原子数が不
均衡な環状窒化イオウ化合物、あるいはこれら環状窒化
イオウ化合物のN原子上にH原子が結合したイミド型の
化合物等も生成可能である。
【0021】請求項5では、前記ガスにH2 ,H2 S,
シラン系化合物から選ばれる少なくとも1種類のハロゲ
ン・ラジカル消費性化合物を添加することを提案してい
る。これは、H2 ,H2 S,シラン系化合物から生成す
るH* ,Si* によりX* (ハロゲン・ラジカル)の一
部を捕捉し、フッ化ハロゲンもしくはハロゲン化珪素の
形で除去することにより、エッチング反応系の見掛け上
のS/X比を上昇させるためである。つまり、プラズマ
中のSの相対含量が増大するために、Sもしくは窒化イ
オウ系化合物の堆積が促進され、これによりデバイス形
成面の保護効果が一層向上するのである。特にH2 Sを
用いる場合には、自身がSも放出するので、S/X比の
上昇効果は一層大きくなる。
【0022】請求項6では、前記異物を除去した後に、
デバイス形成面を保護していた堆積物層を加熱により除
去することを提案している。これは、上述したようにS
および窒化イオウ系化合物が一定温度以上で昇華もしく
は分解するという性質を利用したものであり、容易にデ
バイス形成面を再び露出させることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0024】実施例1 本実施例は、ウェハのデバイス形成面をS堆積層で保護
しながら、ウェハ裏面のアルミニウム(Al)系パーテ
ィクルを除去した例である。まず、実際のプロセスの説
明に入る前に、本実施例で使用したダウンストリーム型
のプラズマ処理装置の構成について、図2を参照しなが
ら説明する。
【0025】このプラズマ処理装置は、大別してプラズ
マ生成部、プラズマ処理部、加熱機構から構成される。
【0026】上記プラズマ生成部は、マイクロ波放電管
11内部でプラズマPを生成させる部分である。このマ
イクロ波放電管11は、発振周波数2.45GHzのマ
グネトロン発振器14から導波管13を通じて供給され
るマイクロ波により電界を形成する一対の電極12に挾
持されている。これにより、ガス導入管10を通じて矢
印A方向から供給されるガスがマイクロ波放電管11内
で上記マイクロ波により励起され、プラズマPが生成す
る。
【0027】上記プラズマ処理部は、上記プラズマPに
発生する化学種のうち、比較的寿命の長い中性活性種、
すなわちラジカルをダウンストリーム・チャンバ16内
へ引き出し、その中に収容されたウェハ1のクリーニン
グを行う部分である。上記ダウンストリーム・チャンバ
16は、排気孔17を通じて矢印B方向に高真空排気さ
れており、プラズマP中のラジカルはこの排気流に乗
り、ガス拡散室15を経てダウンストリーム・チャンバ
16内へ引き出される。
【0028】このダウンストリーム・チャンバ16内に
おいて、ウェハ1はバスケット3上に中空保持されてい
る。このバスケット3は、ウェハ1よりも直径の大きい
アルミナ製のリングから中心方向に向かって伸びる数本
の細いアームの先端で点接触によりウェハ1の裏面を支
持し、これによりウェハ1の裏面をほぼ全面的に開放す
るようになされている。バスケット3の他端はダウンス
トリーム・チャンバ16の側壁面に設けられたゲート・
バルブ18に一体的に取り付けられており、ウェハ1の
搬出入時の利便性を高めるようになされている。
【0029】上記加熱機構は、プラズマ処理後にウェハ
1を光照射により加熱し、デバイス形成面を保護してい
た堆積物層(本実施例ではS堆積層)を除去するための
機構である。具体的には、上記ダウンストリーム・チャ
ンバ16の底面側に配列されたハロゲン・ランプ20の
光を反射鏡21により集光し、チャンバ底面壁を構成す
る石英窓19を介してウェハ1を裏面側から照射するこ
とにより、これを加熱するようになされている。
【0030】なお、図2(a)はマグネトロン発振器1
4をONとしてプラズマPを生成させ、ハロゲン・ラン
プ20はOFFとした状態を示しており、図2(b)は
逆にマグネトロン発振器14をOFFとし、ハロゲン・
ランプ20をONとした状態を示している。すなわち、
図2(a)は上記プラズマ装置のパーティクル除去中に
おける使用状態、図2(b)はパーティクル除去後にウ
ェハ1を加熱する場合の使用状態をそれぞれ表してい
る。
【0031】次に、このプラズマ処理装置を用いて実際
にウェハ1裏面のAl系パーティクルを除去したプロセ
スを、図1を参照しながら説明する。まず、図1(a)
に示されるように、上記ダウンストリーム・チャンバ1
6内においてウェハ1をバスケット3で支持した。この
支持は、ウェハ1裏面にて点接触で行われ、デバイス形
成面はマイクロ波放電管11側に向けられている。上記
ウェハ1は前工程で低温エッチング装置内において、静
電チャック機構を用いてアルミナ製のウェハ載置電極に
密着されていたため、その裏面側には該電極の表面から
摩擦等により脱落したAl系のパーティクル2が付着し
ている。
【0032】次に、前述のプラズマ処理装置内において
一例として下記の条件でマイクロ波放電を行わせ、パー
ティクル2を除去した。 S2 Cl2 流量 500 SCCM H2 S流量 100 SCCM ガス圧 133 Pa マイクロ波パワー 1 kW(2.45 GH
z) このときのプラズマ処理装置の使用状態は、前出の図2
(a)に示されるとおりである。この工程では、図1
(b)に示されるように、S2 Cl2 から生成する運動
方向性を持たないCl* がウェハ1の裏面側まで回り込
み、パーティクル2を分解してAlClx の形で除去し
た。一方、デバイス形成面側には、S2 Cl2 とH2
から解離生成するSが堆積してS堆積層4が形成される
ので、デバイス形成面はラジカルの攻撃から保護され
た。
【0033】プラズマ処理終了後の状態は、図1(c)
に示されるとおりである。S堆積層4は、バスケット3
上のウェハ1に遮蔽されてない領域にも形成された。
【0034】次に、図2(b)に示されるように、マイ
クロ波放電を停止すると共にハロゲン・ランプ20をO
Nとし、ウェハ1を裏面側から約200℃に加熱した。
この結果、ウェハ1のデバイス形成面とバスケット3の
上に形成されたS堆積層4は速やかに昇華し、図1
(d)に示されるように、デバイス形成面、裏面共、清
浄な状態とすることができた。
【0035】なお、本実施例ではダウンストリーム・チ
ャンバ16の内壁面や内部構成部材の表面にもSが堆積
する可能性があるので、プラズマ処理中にはこれらの部
分をたとえば150℃程度に加熱する等の工夫を施し
て、不要なSの堆積を防止することが特に望ましい。
【0036】実施例2 本実施例では、デバイス形成面を同様にS堆積層で保護
しながら、ウェハ裏面のカーボン系パーティクルを除去
した。本実施例においてウェハ1の裏面に付着している
パーティクル2は、ベルト搬送時に用いたゴム製のOリ
ングとの接触痕跡として残ったものである。このウェハ
1を、実施例1で前述したプラズマ処理装置のバスケッ
ト3上にセットし、一例として下記の条件でプラズマ処
理を行ってパーティクル2を除去した。
【0037】 S2 Cl2 流量 300 SCCM S2 2 流量 300 SCCM H2 S流量 100 SCCM ガス圧 133 Pa マイクロ波パワー 1 kW(2.45 GH
z) このときのプラズマ処理装置の使用状態は、前出の図2
(a)に示されるとおりである。この工程では、Cl*
に加えてS2 2 から生成するF* がラジカル反応に関
与するため、カーボン系のパーティクル2もCFx の形
で速やかに除去された。このとき、デバイス形成面はS
堆積層4で保護された。
【0038】パーティクルの除去後には、ハロゲン・ラ
ンプ20によるウェハ1の加熱を行い、S堆積層4を除
去した。本実施例によっても良好なウェハ・クリーニン
グを行うことができた。
【0039】実施例3 本実施例では、デバイス形成面を窒化イオウ系堆積層で
保護しながら、ウェハ裏面のAl系パーティクルを除去
した。本実施例で処理サンプルとして用いたウェハ1
は、実施例1で用いたものと同様である。このウェハ1
を、プラズマ処理装置にセットし、一例として下記の条
件でプラズマ処理を行った。
【0040】 S2 Cl2 流量 500 SCCM H2 S流量 100 SCCM N2 流量 100 SCCM ガス圧 133 Pa マイクロ波パワー 1 kW(2.45 GH
z) この工程では、S2 2 ,H2 Sから生成するS原子と
2 から生成するN原子とがプラズマ中で反応してポリ
チアジル(SN)x を始めとする窒化イオウ系化合物が
生成した。この窒化イオウ系化合物は、デバイス形成面
上に窒化イオウ系堆積層5を形成し、その表面を強力に
保護した。ウェハ1裏面のAl系のパーティクル2は、
Cl* により速やかに除去された。
【0041】上記窒化イオウ系堆積層5は、パーティク
ル除去後にウェハ1を約200℃に加熱することによ
り、容易に昇華もしくは分解し、除去された。
【0042】実施例4 本実施例では、デバイス形成面を窒化イオウ系堆積層で
保護しながら、ウェハ裏面のカーボン系パーティクルを
除去した。本実施例で処理サンプルとして用いたウェハ
1は、実施例2で用いたものと同様である。このウェハ
1に対し、一例として下記の条件でプラズマ処理を行っ
た。
【0043】 S2 Cl2 流量 300 SCCM S2 2 流量 300 SCCM H2 S流量 100 SCCM N2 流量 100 SCCM ガス圧 133 Pa マイクロ波パワー 1 kW(2.45 GH
z) 本実施例においても、デバイス形成面における窒化イオ
ウ系堆積層5の形成と、裏面におけるカーボン系のパー
ティクル2の除去とが同時に進行した。上記窒化イオウ
系堆積層5はウェハ加熱により容易に除去され、良好な
ウェハ・クリーニングを行うことができた。
【0044】以上、本発明を4例の実施例にもとづいて
説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。たとえば、上述の各実施例ではハロゲン
化イオウとしてS2 2 とS2 Cl2のみを例示した
が、本発明で限定される他のハロゲン化イオウを用いて
も、基本的には同様の結果が得られる。
【0045】ハロゲン・ラジカル消費性化合物として
は、上述のH2 Sの他、本発明で限定されるH2 あるい
はシラン系化合物を用いても、基本的には同様の結果が
得られる。また、上述の各実施例では、ウェハ裏面のパ
ーティクルを除去した後、直ちにウェハを加熱してS堆
積層もしくは窒化イオウ系堆積層を除去したが、これら
の堆積層は次工程を実施する直前までデバイス形成面上
に残しておくことにより、パッシベーション膜として利
用することもできる。
【0046】この他、プラズマ処理装置の構成、プラズ
マ処理の条件、ウェハの構成等が適宜変更可能であるこ
とは、言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明を適用すればウェハ裏面に付着したパーティクルを、
デバイス形成面に損傷や新たな汚染等の悪影響を何ら及
ぼすことなく、効果的に除去することができる。この除
去は、化学的な過程により進行するため、パーティクル
がいかに微細であっても徹底的な除去が可能である。し
かも、本発明を実施するには構成の比較的簡単なプラズ
マ装置があれば十分であるため、経済性が大きく損われ
る虞れもない。
【0048】本発明は、微細なデザイン・ルールにもと
づいて設計され、高集積度、高性能、高信頼性を要求さ
れる半導体装置の製造等において極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプロセス例をその工程順にし
たがって示す模式的断面図であり、(a)は裏面にパー
ティクルが付着したウェハがパスケット上に保持された
状態、(b)はプラズマ処理の途中状態、(c)はプラ
ズマ処理によりパーティクルが除去されると共に、S堆
積層または窒化イオウ堆積層が形成された状態、(d)
はウェハ加熱によりS堆積層または窒化イオウ堆積層が
除去された状態をそれぞれ表す。
【図2】本発明を実施するために使用されるプラズマ処
理装置の構成例およびその使用状態を示す概略断面図で
あり、(a)はプラズマ処理中の使用状態、(b)はプ
ラズマ処理後のウェハ加熱中の使用状態をそれぞれ表
す。
【符号の説明】
1 ・・・ウェハ 2 ・・・パーティクル 3 ・・・バスケット 4 ・・・S堆積層 5 ・・・窒化イオウ堆積層 11・・・マイクロ波放電管 16・・・ダウンストリーム・チャンバ 20・・・ハロゲン・ランプ P ・・・プラズマ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ装置内でウェハをデバイス形成
    面とその反対面との双方がプラズマと接触可能となるご
    とく該反対面側にて支持した状態で、前記デバイス形成
    面を前記プラズマ中に生成する堆積性物質を堆積させて
    なる堆積物層で保護しながら、前記反対面上に付着した
    異物を該プラズマ中のラジカルにより除去することを特
    徴とするウェハ異物除去方法。
  2. 【請求項2】 前記プラズマ中に生成する前記堆積性物
    質がイオウもしくは窒化イオウ系化合物の少なくとも一
    方であることを特徴とする請求項1記載のウェハ異物除
    去方法。
  3. 【請求項3】 前記プラズマは、S2 2 ,SF2 ,S
    4 ,S2 10,S3Cl2 ,S2 Cl2 ,SCl2
    3 Br2 ,S2 Br2 ,SBr2 から選ばれる少なく
    とも1種類のハロゲン化イオウを含むガスを放電解離さ
    せて得られることを特徴とする請求項2記載のウェハ異
    物除去方法。
  4. 【請求項4】 前記プラズマは、S2 2 ,SF2 ,S
    4 ,S2 10,S3Cl2 ,S2 Cl2 ,SCl2
    3 Br2 ,S2 Br2 ,SBr2 から選ばれる少なく
    とも1種類のハロゲン化イオウと、窒素系化合物とを含
    むガスを放電解離させて得られることを特徴とする請求
    項2記載のウェハ異物除去方法。
  5. 【請求項5】 前記ガスがH2 ,H2 S,シラン系化合
    物から選ばれるいずれか1種類のハロゲン・ラジカル消
    費性化合物を含むことを特徴とする請求項3または請求
    項4のいずれか1項に記載のウェハ異物除去方法。
  6. 【請求項6】 前記異物を除去した後に、ウェハを加熱
    して前記堆積物層を除去することを特徴とする請求項1
    ないし請求項5のいずれか1項に記載のウェハ異物除去
    方法。
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