JPH06117627A - 排ガス濃度制御装置 - Google Patents

排ガス濃度制御装置

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JPH06117627A
JPH06117627A JP26735192A JP26735192A JPH06117627A JP H06117627 A JPH06117627 A JP H06117627A JP 26735192 A JP26735192 A JP 26735192A JP 26735192 A JP26735192 A JP 26735192A JP H06117627 A JPH06117627 A JP H06117627A
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combustion
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、燃焼量が変化しても、空気過剰率
制御と排ガスO2 濃度制御とが競合することなく、応答
の速い発煙しない排ガスO2 濃度の制御を行うことにあ
る。 【構成】 温度調節手段6 、燃料流量制御系8 、空気流
量制御系14を用いて加熱炉1 の燃焼制御を行う燃焼制御
装置において、実測燃料流量から予め定めた関数により
空気過剰率設定値を求める空気過剰率演算手段21と、こ
の空気過剰率設定値から排ガスO2 濃度目標値を求める
2 濃度目標値演算手段22と、このO2 濃度目標値と排
ガスO2 濃度測定値との偏差に基づいて調節演算信号を
求める濃度調節手段42と、この調節演算信号から比率係
数を求める比率係数演算手段25と、この比率係数を用い
て前記空気過剰率設定値を修正する手段26とを設け、こ
の修正空気過剰率設定値から空気流量目標値を得る排ガ
ス濃度制御装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用ボイラや鉄鋼用
加熱炉,化学用加熱炉などの各種燃焼炉を含む燃焼装置
に利用される排ガス濃度制御装置に係わり、特に負荷変
化や目標値変更等に伴う燃焼量変化に対して排ガス02
/CO濃度の制御特性を改善する排ガス濃度制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の燃焼炉は、燃料と空気
とを混合してバーナで燃焼を行わせているが、この燃焼
には燃料と空気が密接に関係しているので、燃料と空気
との比率(以下、空燃比または空気過剰率などで指称す
る)によって大きく変化する。すなわち、空気過剰率μ
は、燃料の理論的な完全燃焼条件の理論空気量を基準と
したとき、 空気過剰率μ=燃料を完全燃焼させるに必要な実際空気
量/燃料を完全燃焼させるに必要な理論空気量 …
(1) で表され、実際空気量の大小により、換言すれば空気過
剰率μの大小によって燃焼状態が大きく変化する。
【0003】ところで、実際の燃焼状態では、μ=1.
02〜1.10程度のときに最適燃焼ゾーンにあると言
える。ゆえに、空気過剰率μがかかる最適燃焼ゾーン相
当値よりも大きくなったとき、燃焼に関与しない加熱空
気がそのまま煙突から排出されるので排ガス熱損失が大
きくなり、これに伴って燃焼効率が低下するとともにN
x 等の影響による公害も発生する。また、逆に、空気
過剰率μが最適燃焼ゾーン相当値よりも小さくなったと
き、不完全燃焼による熱損失が大きくなり、同様に燃焼
効率が低下するとともに公害面では黒煙が発生すること
になる。
【0004】従って、この種の燃焼炉における燃焼は、
定常時或いは過度状態に拘らず、空気過剰率μが常に最
適な燃焼ゾーンを逸脱しないように,或いは常に最適な
燃焼ゾーンの範囲内に入るように制御する必要がある。
【0005】そこで、この種の燃焼制御では、燃焼装置
に係わる温度、圧力などを所定値に制御する温度コント
ローラ、圧力コントローラなどを1次コントローラと
し、この1次コントローラから調節出力であるマスタ信
号を取り出した後、このマスタ信号を2次の燃料流量制
御系および空気流量制御系に利用するが、このときマス
タ信号をどのように利用するかに応じて次のような種々
の燃焼制御方式を上げることができる。つまり、マスタ
信号をそのまま目標値として燃料流量制御系および空気
流量制御系に並列的に与える単純並列カスケード燃焼制
御方式、空気過剰率の下限を制限制御するシングルクロ
スリミット燃焼制御方式、さらにシングルクロスリミッ
ト燃焼制御方式に空気過剰率の上限を制限制御する機能
を付加したダブルクロスリミット燃焼制御方式などがあ
る。
【0006】しかしながら、燃焼炉が最適な燃焼状態に
あるかどうかの評価は、空気過剰率が最終的な評価では
なく、空気過剰率 → 排ガス中に残存するO2 量を示
す排ガスO2 濃度 → 排ガス中に残存する可燃成分C
Oの濃度を示す排ガスCO濃度の順序で評価するのが正
確と言える。第5図は単純並列カスケード燃焼制御方式
に排ガスO2 濃度制御を付加した従来の排ガスO2 濃度
制御装置の機能構成を示す図である。
【0007】この制御装置は、加熱炉1の所定の壁部に
バーナ1aが設置され、このバーナ1aに燃料供給路2
および空気供給路3からそれぞれ燃料および空気を供給
し、ここで燃料と空気とが混合されて燃焼することによ
り加熱炉1内の被加熱対象1b,例えば配管4内の原料
を加熱した後、図示しない次工程に送られる。
【0008】このとき、原料の加熱炉出口温度を温度検
出器5で検出した後、この検出温度をフイードバック信
号PVとして温度調節手段6に導き、ここで目標温度S
Vとフイードバック信号PVとの偏差(SV−PV)を
算出するとともに、この偏差が零となるようにPIまた
はPID(P:比例、I:積分、D:微分)の調節演算
を実行する。そして、この温度調節手段6によって得ら
れた調節演算信号と図示しない原料流量変化に伴うFF
(フィードフォワード)制御信号とを加算手段7により
加算合成し燃料流量および空気流量のための指令信号A
を得、燃料流量制御系および空気流量制御系に供給す
る。つまり、温度調節手段6と燃料流量制御系および空
気流量制御系との関係は単純並列カスケード制御方式と
なっている。
【0009】そのうち、燃料流量制御系には、燃料流量
調節手段8が設けられ、ここでは燃料流量指令信号Aを
目標値とし、燃料流量検出器9で検出された燃料流量F
F との偏差が零になるように調節演算を実行し、得られ
た調節演算信号を燃料供給路2に設置される燃料操作端
である燃料流量調節弁(例えば可変ポンプ等でもよい)
10に印加し、最適な燃料流量となるように可変調整す
る。
【0010】一方、空気流量制御系には、燃料流量指令
信号Aに係数βを乗じて燃料を完全燃焼させるに必要な
理論空気流量に変換する係数手段11、この係数手段1
1からの理論空気流量に空気過剰率設定値μs を乗じて
実際空気流量を求める空気過剰率設定手段12、この実
際空気流量に排ガスO2 濃度制御系からの補正信号を乗
算して目標空気流量Bを求める乗算手段13および空気
流量調節手段14等が設けられている。
【0011】この空気流量調節手段14では、目標空気
流量Bと空気流量検出器15で検出された空気流量を開
平演算手段16で開平演算して得られる空気流量に比例
した信号FF との偏差が零になるように調節演算を実行
し、得られた調節演算信号を空気供給路3に設置される
空気流量調節弁(可変速送風機でもよい)17に印加
し、最適な空気流量となるように可変調整する。
【0012】一方、排ガスO2 濃度制御系は、排ガスO
2 検出器18で排ガス中に残存するO2 濃度を検出した
後、この排ガスO2 濃度測定値をフイードバック信号と
して排ガスO2 濃度調節手段19に導き、ここで目標排
ガスO2 濃度O2sとの偏差(O2s−O2 )を算出し、こ
の偏差が零となるようにPIまたはPID調節演算を実
行する。そして、得られた調節演算出力信号Zn (%)
を比率係数変換手段20に導き、ここで例えばγ=Zn
/50の演算処理を行ってZn =50%のときのγ=1
を中心とした比率係数に変換した後、乗算手段13に導
き、空気過剰率設定値μs を補正することにより、空気
流量目標値を増減し、排ガスO2 濃度が所定値となるよ
うに制御する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近のプラ
ントの運転制御は、フレキシブル化,高速化が非常に重
要なポイントになってきており、それに伴って燃焼制御
においても負荷変化や目標値変化などが頻繁に発生する
が、この場合にも省エネルギーや環境保全を維持しつ
つ、その変化に迅速に応答することが必要になってく
る。
【0014】しかしながら、図5に示す従来の排ガスO
2 濃度制御装置は、負荷変化が小さい場合には問題ない
が、プラントの自動スタートアップや自動シャットダウ
ン或いはフレキシブル運転などで負荷が大幅に変化した
とき、省エネルギーおよび環境保全上問題が発生する。
【0015】以下、その理由を説明する。一般に、燃焼
に使用するバーナは、燃焼量が定格値近傍、つまり燃焼
量が大きいときに空気過剰率が小さくてよいが、図6に
示すように燃焼量の減少につれて空気過剰率を徐々に大
きくしないと発煙してしまう。すなわち、空気過剰率は
燃焼量に対して一定ではなく、燃焼量の低下に伴って上
昇するといった非線形特性を示している。
【0016】また、バーナー特性は、燃焼量が高いとき
に、燃料と空気の混合効率が高く設計されているために
空気過剰率が小さくても完全燃焼するが、燃焼量の低下
とともに燃料と空気との混合効率が低下するために、ど
うしても空気過剰率を高くしないと完全燃焼とならず、
発煙してしまう。
【0017】このとき、当然ながら空気過剰率に対応し
て排ガスO2 濃度設定値が変化させなければならない
が、従来技術のように排ガスO2 濃度設定値が一定の場
合、燃焼量の変化範囲の最小値に対応した高いO2 濃度
設定値に設定しないと、発煙してしまう。しかし、その
ような高い排ガスO2 濃度設定値に設定したとき、燃焼
量の高い所では空気過剰になり過ぎて公害が発生すると
ともに、排ガス熱損失が大きくなり、燃焼効率を著しく
低下させる問題がある。
【0018】また、省エネルギーや環境保全から見た空
気過剰率の最適値が燃焼量に対して非線形となるので、
排ガスO2 濃度の制御性を高めるためには制御ゲインの
補償をしなければならないが、従来技術では何らの方策
が立てられていない。
【0019】従って、以上のような排ガス濃度制御装置
は、燃焼量の大幅な変化が発生したとき、燃焼効率が低
下し、黒煙発生や空気過剰による公害が発生するととも
に制御性が低下するといった問題があり、これら燃焼制
御上の諸特性を改善することが強く要望されている。
【0020】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、燃焼量の大幅な変化にも拘らず省エネルギーと環境
保全とを達成し、さらに制御特性をも改善する排ガス濃
度制御装置を提供することを目的とする。
【0021】また、本発明の他の目的は、燃焼状態を厳
密に評価しながら排ガス制御を実現し、限界の省エネル
ギーと環境保全とを達成し、さらに制御特性を改善する
排ガス濃度制御装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、請求項1に対応する発明は、燃焼装置の検
出制御量と目標値との偏差が零となるようにPIまたは
PID調節演算を行って燃焼指令信号を得た後、この燃
焼指令信号を燃料流量目標値として燃料流量制御系に与
え、また前記燃焼指令信号を理論空気流量に変換した
後、空気過剰率設定値を乗じた信号を空気流量目標値と
して空気流量制御系に与え、これら燃料流量目標値およ
び空気流量目標値に基づいて前記燃料流量制御系および
前記空気流量制御系がそれぞれ前記燃焼装置に供給する
燃料流量および空気流量を制御する燃焼制御装置におい
て、
【0023】予め関数化または係数が設定され、燃焼負
荷を表す実測燃料流量または燃料流量目標値に基づいて
前記関数または係数の乗算によって空気過剰率設定値を
求める空気過剰率設定値演算手段と、この空気過剰率設
定値演算手段によって求めた空気過剰率設定値から排ガ
スO2 (酸素)濃度目標値を演算する排ガスO2 (酸
素)濃度目標値演算手段と、この排ガスO2 濃度目標値
と前記燃焼装置の排ガスO2 濃度測定値との偏差が零と
なるように調節演算を実行する排ガスO2 濃度調節手段
と、この排ガスO2 濃度調節手段の出力の中間近傍が係
数1となる係数に変換する比率係数演算手段と、この比
率係数演算手段の出力を用いて前記空気過剰率設定値演
算手段から出力される前記空気過剰率設定値を修正する
空気過剰率設定値修正手段とを設け、この空気過剰率設
定値修正手段の出力と前記理論空気流量とから空気流量
目標値を得る排ガス濃度制御装置である。
【0024】次に、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応する発明の構成に、新たに前記排ガスO2 濃度
調節手段によって得られる調節演算出力に前記空気過剰
率設定値演算手段の出力である空気過剰率設定値を乗算
するゲイン修正手段を付加し、この空気過剰率設定値に
比例して前記排ガスO2 濃度調節手段のゲインを修正す
るようにした排ガス濃度制御装置である。
【0025】さらに、請求項3に対応する発明は、請求
項1と同様な燃焼制御装置において、予め関数化または
係数が設定され、燃焼負荷を表す実測燃料流量または燃
料流量目標値に基づいて前記関数または係数の乗算によ
って空気過剰率設定値を求める空気過剰率設定値演算手
段と、この空気過剰率設定値演算手段によって求めた空
気過剰率設定値から排ガスO2 濃度目標値を演算する排
ガスO2 (酸素)濃度目標値演算手段と、前記燃焼装置
の排ガスCO濃度を測定する排ガスCO濃度測定手段
と、この排ガスCO濃度測定手段による排ガスCO濃度
測定値と排ガスCO濃度目標値との偏差が零または所定
の範囲内に入るように調節演算する排ガスCO濃度調節
手段と、この排ガスCO濃度調節手段の出力の中間近傍
が係数1となる係数に変換する第1の比率係数演算手段
と、この第1の比率係数演算手段の出力と前記O2 濃度
目標値演算手段の排ガスO2 濃度目標値とを乗算し排ガ
スO2 濃度の最終目標値を求める乗算手段と、この乗算
手段で得られる最終目標値と前記燃焼装置の排ガスO2
濃度測定値との偏差が零となるように調節演算を実行す
る排ガスO2 濃度調節手段と、この排ガスO2 濃度調節
手段の出力の中間近傍が係数1となる係数に変換する第
2の比率係数演算手段と、この第2の比率係数演算手段
の出力を用いて前記空気過剰率設定値演算手段から出力
される前記空気過剰率設定値を修正する空気過剰率設定
値修正手段とを設け、この空気過剰率設定値修正手段の
出力と前記理論空気流量とから空気流量目標値を得るよ
うにした排ガス濃度制御装置である。
【0026】さらに、請求項4に対応する発明は、請求
項3に対応する発明の構成に、新たに前記排ガスO2
度調節手段によって得られる調節演算出力に前記空気過
剰率設定値演算手段の出力である空気過剰率設定値を乗
算する乗算手段を付加し、この空気過剰率設定値に比例
して前記排ガスO2 濃度調節手段のゲインを修正する排
ガス濃度制御装置である。
【0027】
【作用】従って、以上のような手段を講じたことによ
り、請求項1に対応する発明は、予め燃焼負荷を表す実
測燃料流量または燃料流量目標値と発煙限界の空気過剰
率との関係を例えば関数化または乗算可能な係数をテー
ブル化し、前記実測燃料流量に応じてテーブルから発煙
限界の空気過剰率設定値を求めた後、この空気過剰率設
定値と空気中の酸素濃度および排ガス中の酸素濃度とを
用いて所定の演算式に基づいて排ガスO2 濃度設定値を
求めた後、排ガスO2 濃度調節手段に導入する。そし
て、この調節手段にて排ガスO2 濃度設定値と排ガスO
2 濃度測定値との偏差が零となるように調節演算を実行
し、得られた調節演算出力を比率係数演算手段に導入
し、ここで調節演算出力の50%出力時を1とする比率
係数に変換し、この比率係数を前記空気過剰率設定値に
乗算して修正し、この修正された最終空気過剰率設定値
を用いて空気流量設定値を補正することにより、燃焼量
の変化に対応しながら発煙限界ぎりぎりの燃焼を速やか
に実現でき、排ガスO2 濃度制御と空気過剰率制御とを
競合することなく、省エネルギーと環境保全とを大幅に
改善するものである。
【0028】次に、請求項2に対応する発明は、排ガス
2 濃度調節手段の調節演算出力に空気過剰率設定値演
算手段の空気過剰率設定値を乗算することにより、空気
過剰率設定値に比例して排ガスO2 濃度調節のゲインを
自動修正し、燃焼量が変化しても排ガスO2 濃度調節の
制御性を高めるものである。
【0029】さらに、請求項3に対応する発明は、燃焼
状態を排ガスO2 濃度よりも厳密に評価するために、燃
焼装置から可燃成分である排ガスCO濃度を測定し、排
ガスCO濃度調節手段にて排ガスCO濃度測定値と排ガ
スCO濃度目標値との偏差が零または所定の範囲内に入
るように調節演算を行った後、この調節演算出力の中間
値近傍が係数1となる係数に変換する。しかる後、この
変換係数をO2 濃度目標値演算手段によって得られる排
ガスO2 濃度目標値に乗算して排ガスO2 濃度の最終目
標値を得た後、排ガスO2 濃度調節手段に供給する。こ
こで、最終の排ガスO2 濃度目標値と燃焼装置の排ガス
2 濃度測定値との偏差が零となるように調節演算を実
行し、得られた調節演算出力の中間近傍が係数1となる
係数に変換し、この変換係数を用いて前記空気過剰率設
定値演算手段から得られる前記空気過剰率設定値を修正
し、この修正された最終空気過剰率設定値を用いて空気
流量設定値を補正することにより、燃焼量の変化に対応
しながら発煙限界ぎりぎりの燃焼を速やかに実現し、排
ガスO2 濃度制御と空気過剰率制御と排ガスCO濃度制
御とを競合することなく、限界の省エネルギーおよび環
境保全を達成するものである。
【0030】さらに、請求項4に対応する発明は、請求
項3に対応する発明と同様に、燃焼状態を排ガスO2
度よりも厳密に評価するために、燃焼装置から可燃成分
である排ガスCO濃度を測定し、この排ガスCO濃度測
定値と前記空気過剰率設定値演算手段で得られた前記空
気過剰率設定値とを用いて排ガスO2 濃度目標値を得、
これを排ガスO2 濃度調節手段に導入する。さらに、こ
の排ガスO2 濃度調節手段の調節演算出力の50%出力
時を1とする比率係数に変換し、この比率係数を前記空
気過剰率設定値に乗算して修正し、この修正された最終
空気過剰率設定値を用いて空気流量設定値を補正するこ
とにより、空気過剰率設定値に比例して排ガスO2 濃度
調節のゲインを自動修正し、燃焼量が変化しても排ガス
2 濃度調節の制御性を高めるものである。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0032】図1は請求項1に対応する発明の一実施例
を示す図であって、これは例えば加熱炉出口温度制御装
置に適用した例であり、図5と同一部分には同一符号を
付してその詳しい説明は省略し、以下、特に異なる部分
について説明する。
【0033】その第1は、空気過剰率設定値μs に関
し、燃焼量に応じて発煙限界にそって変化するように工
夫を講じたこと。つまり、予め例えば関数または乗算係
数を設定し、燃料流量検出器9で検出した燃焼量を表す
実測燃料流量を受け、その実測燃料流量の大きさに基づ
いて当該設定関数に従い、または係数を乗算して発煙限
界の空気過剰率設定値μs を求める空気過剰率設定値演
算手段21を設け、この空気過剰率設定値演算手段21
から得られた出力を基本空気過剰率設定値として使用す
る構成であること。
【0034】その第2は、空気過剰率設定値μs に基づ
いて排ガスO2 濃度設定値O2sを求めて排ガスO2 濃度
調節演算に用いるように工夫を講じたこと。つまり、空
気過剰率設定値演算手段21によって求めた基本空気過
剰率設定値μs を取り込んで所定の演算式に従って排ガ
スO2 濃度設定値O2sを演算するO2 濃度設定値変換手
段22を設け、かつ、この変換手段22からの排ガスO
2 濃度設定値O2sと排ガスO2 検出器23からの排ガス
中に存在する排ガスO2 濃度測定値O2 とを排ガスO2
濃度調節手段24に導き、ここで排ガスO2 濃度の調節
演算を実行し排ガスO2 濃度調節出力信号Zn を得る構
成であること。
【0035】さらに、第3は、排ガスO2 濃度調節出力
信号Zn を比率変換した後、この修正比率を用いて前記
空気過剰率設定値μs を修正し排ガスO2 濃度制御を行
うような工夫を講じたこと。つまり、排ガスO2 濃度調
節手段24の出力である排ガスO2 濃度調節出力信号Z
n を用いて所定の演算式により比率変換演算を行って修
正比率γを求める比率係数演算手段25を設け、さらに
当該比率係数演算手段25で求めた修正比率γを乗算手
段26に導き、ここで修正比率γを用いて前記空気過剰
率設定値μs を修正し、この修正された空気過剰率設定
値μs を用いて空気流量設定値を補正することにより、
空気過剰率制御と排ガスO2 濃度制御とが競合しないよ
うにしたことにある。従って、以上のように構成された
制御装置のうち、特に空気流量制御系と排ガスO2 濃度
制御との関連動作について説明する。
【0036】予め空気過剰率設定値演算手段21におい
て燃料流量に対応して発煙限界の空気過剰率を関数また
は乗算すべき係数を設定する。つまり、基本的には、燃
焼量に応じて燃焼制御するものとする。
【0037】この状態において燃料流量調節手段8およ
び空気流量調節手段14にて燃料流量と空気流量とを調
整しながら燃焼制御を行っているが、このとき、空気過
剰率設定値演算手段21では、燃料流量検出器9で検出
された燃焼負荷を表す実測燃料流量を取り込み、その実
測燃料流量の大きさに基づいて当該設定関数を用いて発
煙限界の空気過剰率設定値μs を求めた後、この空気過
剰率設定値μs をO2濃度設定値変換手段22および乗
算手段26に供給する。そこで、今、排ガスO2 濃度設
定値O2s、空気過剰率設定値μs とすると、排ガスO2
濃度と空気過剰率との関係から、 μs =空気中の酸素濃度(%)/(空気中の酸素濃度
(%)−排ガス中の酸素濃度(%)) =21/(21−O2s) ……(2) で表されるが、この(2)式を変形すると、 O2s=21−(21/μs ) ……(3)
【0038】となる。従って、O2 濃度設定値変換手段
22では、空気過剰率設定値演算手段21で得られた空
気過剰率設定値μs を受けると、前記(3)式に基づい
て演算を行って排ガスO2 濃度設定値O2sを求めた後、
この排ガスO2 濃度設定値O2sを目標値として排ガスO
2 濃度調節手段24に供給する。
【0039】この排ガスO2 濃度調節手段24では、排
ガスO2 濃度設定値O2sと排ガスO2 検出器23からの
排ガスO2 濃度測定値O2 との偏差が零となるように調
節演算を実行し、排ガスO2 調節出力信号Zn を求めた
後、比率係数演算手段25に導く。そして、ここで当該
排ガスO2 調節出力信号Zn を用いて、 γ=1+k{(Zn −50)/50} ……(4)
【0040】なる演算式により、50%出力時を1とす
る比率係数γに変換する。そして、この比率係数γに乗
算手段26に導き、比率係数γを用いて前記空気過剰率
設定値μs を修正する。さらに、修正された空気過剰率
設定値を乗算手段13に導き、空気流量設定値を制御補
正する。
【0041】従って、このような構成によれば、燃焼量
の変化に対応して迅速に発煙限界ぎりぎりの燃焼制御を
行うことができ、さらに精度の高い燃焼状態評価指数の
排ガスO2 濃度を空気過剰率制御と競合することなく制
御可能であり、省エネルギーと環境保全とを大幅に改善
することができる。
【0042】次に、請求項2に係わる発明の一実施例に
ついて図2を参照して説明する。なお、この制御装置に
おいても、加熱炉出口温度制御装置に適用した一例であ
り、かつ、図5および図1と同一部分には同一符号を付
してその詳しい説明は省略し、以下、特に異なる部分に
ついて説明する。
【0043】この制御装置の改良部分は、排ガスO2
度調節のゲインを空気過剰率μs に比例して修正するよ
うに構成し、燃焼量が大幅に変動しても、制御性が低下
しないようにする点にある。
【0044】具体的には、排ガスO2 検出器23で検出
した排ガスO2 濃度測定値O2 とO2 濃度設定値変換手
段22からのO2 濃度設定値O2sとを速度形排ガスO2
濃度調節手段31に導入し、ここで速度形調節演算を実
行して速度形調節出力信号を得る。そして、速度形排ガ
スO2 濃度調節手段31の出力側にゲイン修正手段32
を設け、ここで速度形調節出力信号に空気過剰率設定値
μs を乗算することにより排ガスO2 濃度調節手段31
のゲイン修正を行う。さらに、ゲイン修正後の速度形調
節出力信号を速度形−位置形信号変換手段33に導入
し、ここで位置形信号Zn に変換した後、比率係数演算
手段25に印加する構成である。
【0045】そこで、以下、ゲイン修正を行う理由につ
いて説明する。今、空気過剰率設定値演算手段21から
出力される空気過剰率設定値μs が変化したとき、O2
濃度にどのような変化を与えるかを考えてみる。ここ
で、排ガスO2 濃度目標値O2sがO2s+△O2 と変化し
たとき、空気過剰率設定値μs がどの程度変化△μする
かを求める。ここで、前記(2)式を用いてO2s→O2s
+△O2 、μs +△μなる関係を代入すると、 μs +△μ=21/{21−(O2s+△O2s)} ……(5) となる。そこで、前記(2)式と(5)式とから、 △μ=(△O2 /21)・μs 2 ……(6) が得られる。この(6)式を比率に変形すると、 1+(△μ/μs )=1+(μs /21)・△O2 ……(7) となる。
【0046】ゆえに、以上の式から明らかなように、排
ガスO2 濃度調節手段31の出力を比率係数演算手段2
5にて比率係数γに変換して空気過剰率設定値μs を比
率修正する場合、この空気過剰率設定値μs に比例して
排ガスO2 濃度調節出力信号△O2 をゲイン修正すれば
よいことが分かる。
【0047】従って、以上のような構成によれば、空気
過剰率設定値μs に比例して排ガスO2 濃度調節出力信
号△O2 をゲイン修正することにより、燃焼量の変動に
伴って空気過剰率設定値μs が変化したとき、この変化
に応じて排ガスO2 濃度調節のゲインが自動的に修正さ
れ、制御量の低下を招くことなく、燃焼量全域にわたっ
て制御性を大幅に改善できる。次に、請求項3に係わる
排ガス濃度制御装置の一実施例について図3を参照して
説明する。
【0048】この制御装置では、排ガスO2 濃度制御の
みの場合には、例えば燃焼制御と無関係に加熱炉1の破
損などに伴って空気が混入したときなどにその燃焼状態
を正確に見い出せないことが多い。そこで、排ガスO2
濃度よりも燃焼状態の厳密な評価指数となる排ガス中に
残存する可燃成分COの濃度調節を付加し、排ガスO2
濃度調節の設定値を修正して排ガスCO濃度を所定値に
制御することにより、限界の省エネルギーおよび環境保
全を達成することにある。
【0049】従って、本発明に係わる制御装置はかかる
観点から実現したものであり、以下、図1および図2と
比較して特に異なる部分の構成について説明する。この
制御装置は、加熱炉1に排ガスCO検出器41を設け、
排ガス中に残存する排ガスCO濃度を検出し、排ガスC
O濃度調節手段42に導き、ここでCO濃度設定値との
偏差をとり、この偏差が零または所定の範囲内に入るよ
うに調節演算を実行する。この排ガスCO濃度調節手段
42で得られた調節出力信号Yn を比率係数演算手段4
3に導き、ここで調節出力信号の中間近傍が係数1とな
る係数δに変換した後、その後段のゲイン修正手段44
にて当該係数δと排ガスO2 濃度設定値O2s′とを乗算
し、排ガスO2 濃度の最終目標値を演算し、排ガスO2
濃度調節手段24に導入する構成である。
【0050】従って、この装置によれば、排ガスCO検
出器41で検出した排ガスCO濃度を取り込み、排ガス
CO濃度調節手段42にて排ガスCO濃度測定値とCO
濃度設定値との偏差を得た後、この偏差が零または所定
の範囲内に入るように調節演算を実行して調節出力信号
n を得、比率係数演算手段43に印加する。この比率
係数変換手段43では、 δ=1+k{(Yn −50)/50} ……(8)
【0051】なる演算式に基づき、調節出力信号Yn
50%出力時を1とする比率係数δに変換し、前記排ガ
スO2 濃度設定値O2s′にかかる比率係数δを乗じて修
正制御することにより、排ガスCO濃度を所定値に制御
し、省エネルギーおよび環境保全特性を改善することが
できる。
【0052】さらに、請求項4に係わる発明の一実施例
について図4を参照して説明する。この制御装置は、請
求項3に係わる発明と同様に、排ガスO2 濃度よりも燃
焼状態の厳密な評価指数となる排ガス中に残存する可燃
成分COの濃度調節を付加し、排ガスO2 濃度調節の設
定値を修正して排ガスCO濃度を所定値に制御するとと
もに、空気過剰率設定値に比例してO2 濃度調節のゲイ
ンを修正することにある。
【0053】この制御装置は、具体的には、排ガスCO
濃度検出器41で検出した加熱炉1の排ガスCO濃度測
定値を排ガスCO濃度調節手段42に導き、ここでCO
設定値との偏差をとり、この偏差が零または所定の範囲
内に入るように調節演算を実行して調節出力信号Yn
得、これを比率係数演算手段43に印加する。この比率
係数演算手段43では、前記(8)式の演算を行って修
正比率δを求めた後、これを乗算手段44に導き、この
修正比率δを排ガスO2 濃度設定値O2s′に乗算し、当
該排ガスO2濃度設定値O2s′を修正した排ガスO2
度設定値O2sを求める。そして、この排ガスO2 濃度設
定値O2sを排ガスO2 濃度調節手段31に導入し、排ガ
スO2 濃度の調節演算を実行する。さらに、排ガスO2
濃度調節手段31の調節演算出力に空気過剰率設定値演
算手段21の空気過剰率設定値を乗算し、空気過剰率設
定値に比例して排ガスO2 濃度調節のゲインを自動修正
することにより、限界としての省エネルギー、環境保全
を実現し、かつ、燃焼量の全域にわたって制御性を改善
することができる。
【0054】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。上記実施例では、単純並列カスケード燃焼
制御方式について適用したが、他の燃焼制御方式、例え
ばシングルクロスリミット燃焼制御方式やダブルクロス
リミット燃焼制御方式その他の燃焼制御方式でも同様に
適用できることは言うまでもない。
【0055】また、上記実施例では、専焼の場合に適用
した例について述べたが、燃焼量を表す指標として実測
燃料流量または目標燃料流量としたが、混燃の場合には
熱量目標値または燃料流量から計算した実熱量を燃焼量
を表す指標としてもよい。また、上記実施例は、加熱炉
出口温度の燃焼制御装置に適用した例について述べた
が、これに限らずボイラ燃焼制御装置などの各種燃焼炉
の燃焼制御装置についても同様に適用できる。その他、
本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施
できる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような種々の効果を奏する。
【0057】請求項1の発明は、燃焼量が変化しても、
空気過剰率制御と排ガスO2 濃度制御とが競合すること
なく、燃焼量の変化に対応しながら応答の速い発煙しな
い排ガスO2 濃度の制御を行うことができる。
【0058】次に、請求項2の発明においては、燃焼量
の変化に伴う空気過剰率設定値の変化に比例して排ガス
2 濃度制御のゲインを自動修正することにより、制御
性の大幅な改善を図ることができる。
【0059】さらに、請求項3の発明においては、排ガ
スO2 濃度よりも燃焼状態の厳密な評価指標となる排ガ
ス中に存在する可燃成分COの濃度調整を付加すること
により、限界に近い応答性および制御性の高い排ガス制
御を実現できる。
【0060】さらに、請求項4の発明では、排ガスO2
濃度よりも燃焼状態の厳密な評価指標となる排ガス中に
存在する可燃成分COの濃度調整を付加し、かつ、燃焼
量に応じてゲイン修正を加えることにより、より限界に
近い応答性および制御性の高い排ガス制御を実現でき
る。
【0061】従って、今、現在、化石燃料の燃焼に伴う
環境保全と省エネルギーの問題が社会,経済や国家の枠
組みを越えて世界的レベルの問題となっているが、本装
置を適用することにより、産業界に大きく貢献できると
確信する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる排ガス濃度制御装置の請求項1
に係わる発明の一実施例を示す全体構成図。
【図2】本発明に係わる排ガス濃度制御装置の請求項2
に係わる発明の一実施例を示す全体構成図。
【図3】本発明に係わる排ガス濃度制御装置の請求項3
に係わる発明の一実施例を示す全体構成図。
【図4】本発明に係わる排ガス濃度制御装置の請求項4
に係わる発明の一実施例を示す全体構成図。
【図5】従来の制御装置の構成図。
【図6】燃焼量と空気過剰率との関係を関数化した図。
【符号の説明】
1…加熱炉(燃焼装置)、5…温度検出器、6…温度調
節手段、8…燃料流量調節手段、9…燃料流量検出器、
11…係数手段、13…乗算手段、14…空気流量調節
手段、15…空気流量検出器、21…空気過剰率設定値
演算手段、22…O2 濃度設定値変換手段、23…排ガ
スO2 検出器、24…排ガスO2 濃度調節手段、25…
比率係数演算手段、26…乗算手段、31…速度形排ガ
スO2 濃度調節手段、32…ゲイン修正手段、41…排
ガスCO検出器、42…排ガスCO濃度調節手段、43
…比率係数演算手段、44…乗算手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼装置の検出制御量と目標値との偏差
    が零となるようにPIまたはPID(P:比例、I:積
    分、D:微分)調節演算を行って燃焼指令信号を得た
    後、この燃焼指令信号を燃料流量目標値として燃料流量
    制御系に与え、また前記燃焼指令信号を理論空気流量に
    変換した後、空気過剰率設定値を乗じた信号を空気流量
    目標値として空気流量制御系に与え、これら燃料流量目
    標値および空気流量目標値に基づいて前記燃料流量制御
    系および前記空気流量制御系がそれぞれ前記燃焼装置に
    供給する燃料流量および空気流量を制御する燃焼制御装
    置において、 予め関数化または係数が設定され、燃焼負荷を表す実測
    燃料流量または燃料流量目標値に基づいて前記関数また
    は係数の乗算によって空気過剰率設定値を求める空気過
    剰率設定値演算手段と、 この空気過剰率設定値演算手段で求めた空気過剰率設定
    値から排ガスO2 (酸素)濃度目標値を演算する排ガス
    2 (酸素)濃度目標値演算手段と、 この排ガスO2 濃度目標値と前記燃焼装置の排ガスO2
    濃度測定値との偏差が零となるように調節演算を実行す
    る排ガスO2 濃度調節手段と、 この排ガスO2 濃度調節手段の出力の中間近傍が係数1
    となる係数に変換する比率係数演算手段と、 この比率係数演算手段の出力を用いて前記空気過剰率設
    定値演算手段から出力される前記空気過剰率設定値を修
    正する空気過剰率設定値修正手段とを備え、この空気過
    剰率設定値修正手段の出力と前記理論空気流量とから空
    気流量目標値を得ることを特徴とする排ガス濃度制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の排ガス濃度制御装置にお
    いて、前記排ガスO2 濃度調節手段の出力側に、当該排
    ガスO2 濃度調節手段によって得られる調節演算出力に
    前記空気過剰率設定値演算手段の出力である空気過剰率
    設定値を乗算するゲイン修正手段を付加し、この空気過
    剰率設定値に比例して前記排ガスO2濃度調節手段のゲ
    インを修正することを特徴とする排ガス濃度制御装置。
  3. 【請求項3】 燃焼装置の検出制御量と目標値との偏差
    が零となるようにPIまたはPID(P:比例、I:積
    分、D:微分)調節演算を行って燃焼指令信号を得た
    後、この燃焼指令信号を燃料流量目標値として燃料流量
    制御系に与え、また前記燃焼指令信号を理論空気流量に
    変換した後、空気過剰率設定値を乗じた信号を空気流量
    目標値として空気流量制御系に与え、これら燃料流量目
    標値および空気流量目標値に基づいて前記燃料流量制御
    系および前記空気流量制御系がそれぞれ前記燃焼装置に
    供給する燃料流量および空気流量を制御する燃焼制御装
    置において、 予め関数化または係数が設定され、燃焼負荷を表す実測
    燃料流量または燃料流量目標値に基づいて前記関数また
    は係数の乗算によって空気過剰率設定値を求める空気過
    剰率設定値演算手段と、 この空気過剰率設定値演算手段で求めた空気過剰率設定
    値から排ガスO2 (酸素)濃度目標値を演算する排ガス
    2 (酸素)濃度目標値演算手段と、 前記燃焼装置の排ガスCO(一酸化炭素)濃度を測定す
    る排ガスCO濃度測定手段と、 この排ガスCO濃度測定手段による排ガスCO濃度測定
    値と排ガスCO濃度目標値との偏差が零または所定の範
    囲内に入るように調節演算する排ガスCO濃度調節手段
    と、 この排ガスCO濃度調節手段の出力の中間近傍が係数1
    となる係数に変換する第1の比率係数演算手段と、 この第1の比率係数演算手段の出力と前記O2 濃度目標
    値演算手段の排ガスO2 濃度目標値とを乗算し排ガスO
    2 濃度の最終目標値を求める乗算手段と、 この乗算手段で得られる最終目標値と前記燃焼装置の排
    ガスO2 濃度測定値との偏差が零となるように調節演算
    を実行する排ガスO2 濃度調節手段と、 この排ガスO2 濃度調節手段の出力の中間近傍が係数1
    となる係数に変換する第2の比率係数演算手段と、 この第2の比率係数演算手段の出力を用いて前記空気過
    剰率設定値演算手段から出力される前記空気過剰率設定
    値を修正する空気過剰率設定値修正手段とを備え、この
    空気過剰率設定値修正手段の出力と前記理論空気流量と
    から空気流量目標値を得ることを特徴とする排ガス濃度
    制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の排ガス濃度制御装置にお
    いて、前記排ガスO2 濃度調節手段の出力側に、当該排
    ガスO2 濃度調節手段によって得られる調節演算出力に
    前記空気過剰率設定値演算手段の出力である空気過剰率
    設定値を乗算するゲイン修正手段を付加し、この空気過
    剰率設定値に比例して前記排ガスO2濃度調節手段のゲ
    インを修正することを特徴とする排ガス濃度制御装置。
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