JPH06116111A - 農業用殺菌剤 - Google Patents

農業用殺菌剤

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JPH06116111A
JPH06116111A JP18417491A JP18417491A JPH06116111A JP H06116111 A JPH06116111 A JP H06116111A JP 18417491 A JP18417491 A JP 18417491A JP 18417491 A JP18417491 A JP 18417491A JP H06116111 A JPH06116111 A JP H06116111A
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JP
Japan
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oil
bactericide
potato
plant essential
activity
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JP18417491A
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English (en)
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Nobuyuki Sato
信幸 佐藤
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NIPPON GETSUTOU KK
Original Assignee
NIPPON GETSUTOU KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 シネオ−ル系ユ−カリ油、月桃精油、ヒバ
油、チョウジ油を含有する農業用殺菌剤であり、混合液
をそのまま用いてもよいが、適当な液体に分散して、マ
イクロカプセル化したり、もしくはサイクロデキストリ
ンで包接したりして使用すればよく、その形態について
も、油剤、粉剤、粒剤、錠剤、燻じょう剤など種々の選
択が可能である。 【効果】 馬鈴薯ソウカ病などの病原菌である放線菌に
対しては勿論のこと、野菜類の立ち枯れ病、ウドンコ
病、ベタ病、根腐れ病などに卓効がある上に、耐性菌が
生じにくいという長所があり、しかも食品添加物にも指
定されている毒性の少ない植物精油により構成されてい
るため、従来の殺菌剤の殆どに認められた、残留毒性、
人体や環境への汚染などの悪影響が著しく少ないといっ
た顕著な効果が得られるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、放線菌の一
種により発生する馬鈴薯ソウカ病などに卓効を示す農業
用殺菌剤に関するものである。
【従来の技術】
【0002】馬鈴薯ソウカ病は、多毛状の放線菌が、馬
鈴薯の地下茎に付着し、表皮より内部に浸入して、その
発育を阻害する馬鈴薯特有の病気であり、従前における
その発生防止対策としては、例えば、種イモを抗生物質
により浸液処理したり、あるいは、クロロピクリンを土
壌へ散布したりしていた。しかしながら、前記抗生物質
については、その抗菌スペクトルの大きさから明らかで
あるように、顕著な抗菌効果が認められるが、耐性菌の
出現が早い上に、微生物由来の生物製剤であるため、タ
ンパク質に対する抗体の問題など、人体に与える悪影響
が心配されており、また、前記クロロピクリンについて
は、魚介類への蓄積、人体汚染、環境汚染などから、西
ドイツなどでは使用が禁止されているなど、その使用に
は問題があったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような実状に鑑
み、この発明は、植物が自己防衛のために産生する二次
代謝物であり、食品添加物にも指定されている毒性の少
ない植物精油の中から、既存の合成殺菌剤と比較しても
遜色のない、すぐれた抗菌作用性や防虫作用性を有する
とともに、干渉性のよい植物精油を選択して配合するこ
とにより、馬鈴薯ソウカ病の発生防止に顕著な効果があ
る上に、耐性菌が生じにくく、しかも従来の殺菌剤と比
較すると、残留毒性、人体や環境への汚染などの悪影響
が著しく少ない農業用殺菌剤を提供することをその目的
とするものである。
【0004】
【問題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明に係る農業用殺菌剤は、シネオ−ル系ユ
−カリ油、月桃精油、ヒバ油、チョウジ油を含有してな
るものである。上記の4種類の植物精油は非常に干渉性
がよく、また優れた抗菌や防虫作用性を有することが、
本発明者による実験により確認されている。すなわち、
上記シネオ−ル系ユ−カリ油に含まれる成分中、シネオ
−ル、α−ピネンには抗菌作用性が、また、カンフェン
には防虫作用性が、上記月桃精油に含まれる成分中、シ
トロネラ−ル、カルボン、ゲラニオ−ル、チモ−ルには
抗菌作用性が、また、d−カンフア−には防虫作用性
が、上記チョウジ油に含まれる成分中、オイゲノ−ルは
抗菌作用性が、そして、上記ヒバ油に含まれる成分中、
ヒノキチオ−ルやツヨプセンには抗菌作用性があり、こ
れら4種類の精油を合わせた殺菌効力は、現在使用され
ている塩酸クロルヘキシジン、イルガサンDP−300、
塩化ベンゼトニウム、クロルデン、アルコ−ル系薬剤な
どと比較しても、希釈使用濃度については同程度の強さ
があることが本発明者によって確認されている。また、
上記シネオ−ル系ユ−カリ油には、植物の細胞を活性化
して、病気に強い体質をつくる作用を有することも確認
されている。さらに、本発明の農業用殺菌剤を構成する
4種類の植物精油の殺菌作用成分は、上気したように、
それぞれ異なるため、耐性菌が非常に生じにくくなって
いること、また使用後は土壌中で微生物により分解され
るため、残留毒性の問題を生じない上に、排水中のBO
D、CODなどにも変化がなく、人体や環境への汚染な
どの悪影響が著しく少ないことが確認されている。本発
明の農業用殺菌剤の使用に際しては、適用作物や病気の
種類などにより、適宜に上記の4種類の植物精油を配合
した混合液をそのまま用いてもよいが、適当な液体に分
散して、マイクロカプセル化したり、もしくはサイクロ
デキストリンで包接したりして使用すればよく、その形
態についても、油剤、粉剤、粒剤、錠剤、燻じょう剤な
ど種々の選択が可能である。
【0005】
【実施例】以下、本発明に係る農業用殺菌剤を馬鈴薯ソ
ウカ病に適用する場合を示すと、この実施例では、シネ
オ−ル系ユ−カリ油30%、月桃精油10%、ヒバ油10%、
チョウジ油20%に、精製水、分散剤として注射液調整用
ノニオン系(非イオン系)界面活性剤などを加えたもの
を使用した。 実験例1 (馬鈴薯ソウカ病発育阻止試験) 1検体 馬鈴薯ソウカ病菌表皮 2培地 ポテトデキストロ−ス寒天培地 3試験方法 シャ−レにポテトデキストロ−ス寒天培地を入れ、検
体を加圧密着させ、温度25℃、湿度60%のインキュベ−
タ−内で1週間連続培養した。 本発明の農業用殺菌剤を50/μgに希釈し、ロ−ダク
ツプレ−ト(ポテトデキストロ−ス寒天培地)上へ滴下
させ、ツイン90寒天培地(基礎培地)で培養したAct
inomycessを白金エ−ゼで掻き取り、生理食塩
水で3/μgに希釈した菌を1白金耳滴下させ、温度25
℃、湿度60%で1週間連続培養し、形成される阻止円の
大きさから抗菌性を判定した。 結果 阻止円は培地面積の1/3程度あり、正円に近く、その
抵抗値は3と判定した。 抗菌力 1(小) 2(中) 3(大) 実験例2 1検体 馬鈴薯ソウカ病菌表皮 2培地 ポテトデキストロ−ス寒天培地 3試験方法 シャ−レにポテトデキストロ−ス寒天培地を入れ、検
体を加圧密着させ、温度25℃、湿度60%で1週間連続培
養し、基礎培地とする。 本発明の農業用殺菌剤を精製水で1%に希釈し、ポテ
トデキストロ−ス50℃と混合し、対照培地とする。 対照培地上に、基礎培地で培養した馬鈴薯ソウカ病菌
を減菌水で3/μgに調整し、1白金耳滴下し、温度25
℃、湿度60%で20日間連続培養した。 結果 判定基準 菌の発生阻止日の長さにより判定。20日
間で発生阻止日数抵抗値5とする。本試験では5と判定
した。 実験例3 フィ−ルド試験 1試験方法 試験区および対照区のエリアに、1郡(20個体)をそれ
ぞれ植土し、試験区のみに、原液の500倍希釈液を地下
茎まで液剤が浸透するよう比較的多量の水で散布する一
方、対照区には薬剤を散布せず、2ヵ月間放置し、2ヵ
月経過後にそれぞれの区におけるイモの成育状態および
発病率を判定した。 結果 試験区 発病率 25% 対照区 発病率 80%
【0006】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る農業用
殺菌剤は、シネオ−ル系ユ−カリ油、月桃精油、ヒバ
油、チョウジ油といった干渉性のよい植物精油を含有し
てなるとともに、既存の合成殺菌剤と比較しても遜色の
ない、優れた抗菌や防虫作用性を有し、馬鈴薯ソウカ病
などの病原菌である放線菌に対しては勿論のこと、野菜
類の立ち枯れ病、ウドンコ病、ベタ病、根腐れ病などに
卓効がある上に、耐性菌が生じにくいという長所があ
り、しかも食品添加物にも指定されている毒性の少ない
植物精油により構成されているため、従来の殺菌剤の殆
どに認められた、残留毒性、人体や環境への汚染などの
悪影響が著しく少ないといった顕著な効果が得られるも
のである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シネオ−ル系ユ−カリ油、月桃精油、ヒ
    バ油、チョウジ油を含有する農業用殺菌剤。
JP18417491A 1991-06-28 1991-06-28 農業用殺菌剤 Pending JPH06116111A (ja)

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