JPH0611582Y2 - 壁埋め込み型電気・電子機器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は壁埋め込み型電気・電子機器に係わり、特に発
熱体を内蔵する壁埋め込み型電気・電子機器の換気を効
率よく行なう壁埋め込み型電気・電子機器の構造に関す
る。

［従来の技術および考案が解決すべき課題］ 従来から、第３図および第４図に示すように、内部に電
気・電子機器を作動させるトランス３、トランジスタ
４、表示器５を点滅させる電球７等の発熱体を内蔵する
壁埋め込み型電気・電子機器８０は、現在非常に広範囲
に使用されており、例えば壁１０に埋設されたボックス
部９に嵌合させて設置される。ところで、これら発熱体
を内蔵する電気・電子機器８０は、機器８０の前面の上
下に通気穴６１、６２を設けて、機器の動作等に伴う電
子・電気部品からの発熱による機器内の温度上昇に対処
している。すなわち、表示器５を点滅させる電球７や電
気・電子機器８０を作動させるトランス３およびトラン
ジスタ４等の発熱体からの発熱による機器内の温度上昇
に伴い、空気は、通気穴６１から入り、温度上昇して、
機器８０の前面の通気穴６２から室内に放出される（第
３図矢印）。しかしながら、機器８０の前面に設けられ
ている通気穴６１、６２だけでは換気効率は悪く不十分
であるが、機器８０の前面（あるいは室内突出面）に通
気穴６１、６２を多数あるいは大きく設けるのは機器８
０の美観を損うため、電気・電子機器８０は換気不十分
のまま発熱体を内蔵して使用されている。このため、機
器内の電子・電気部品の寿命は、好適な環境下での使用
に比較して短縮されている。

また、発熱した空気を室内に放出するため、薬剤室、食
品貯蔵室、クリーンルーム等にはこの種の発熱体を内蔵
する電気・電子機器８０は不都合である。

［考案の目的］ 本考案は上記の点を解決するためになされたもので、発
熱体を内蔵する壁埋め込み型電気・電子機器に、換気を
効率よく行なう機内ダクトを設け、発熱した空気を室外
に導出させ、機器内の温度を下げ、電子・電気部品の寿
命に好適な環境とし、かつ電気・電子機器の設置される
薬剤室、食品貯蔵室、クリーンルーム等の室温を一定に
保つことが可能な壁埋め込み型電気・電子機器を提供す
ることを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するために、本考案による壁埋め込み
型電気・電子機器は、発熱体を内蔵する電気・電子機器
本体と、壁に埋設され電気・電子機器本体を嵌合させて
設置するボックス部とからなり、機器本体の前面下部に
通気穴、機器本体上部に機内ダクトをそれぞれ設け、通
気穴から入った空気が電気・電子機器本体内部を通り発
熱体により暖まり、機内ダクトを経由し、天井あるいは
壁に設けられた既設の延長ダクトから室外に導出させる
ようにしたものである。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面を参照して詳述する。

第１図に示すように、本考案による壁埋め込み型電気・
電子機器は、電気・電子機器本体８とボックス部９とか
らなり、電気・電子機器本体８の表示器５を点滅させる
電球７や電気・電子機器本体８を作動させるトランジス
タ４およびトランス３等の発熱体を内蔵している。更に
上記発熱体により発熱した空気を室外に導出させる機内
ダクト１を、電気・電子機器本体８の上部に備え、壁１
０に埋設されたボックス部９に嵌合させて設置される。

壁埋め込み型電気・電子機器が作動すると、機器本体８
の前面下部に設けられた通気穴６から入った空気は、機
器本体８内で暖まり、機器本体８内上部の機内ダクト１
を経由し、天井１１あるいは壁１０に設けられてい既設
の延長ダクトから室外に導出される。

壁埋め込み型電気・電子機器本体８内での発熱量が多い
場合には、ファン２を併用すると更に効果がある。この
ファン２は、第１図に示すように、電気・電子機器本体
８の上部に設けても、あるいは第２図に示すように、電
気・電子機器本体８が嵌合する壁１０に埋設されたボッ
クス部９の上部に設置しても同様に好適である。

［考案の効果］ 以上の実施例からも明らかなように、本考案による壁埋
め込み型電気・電子機器は、発熱体を内蔵する電気・電
子機器本体と、壁に埋設され電気・電子機器本体を嵌合
させて設置するボックス部とからなり、機器本体の前面
下部に通気穴、機器本体上部に機内ダクトをそれぞれ設
け、通気穴から入った空気が電気・電子機器本体内部を
通り発熱体により暖まり、機内ダクトを経由し、天井あ
るいは壁に設けられた既設の延長ダクトから室外に導出
させるようにしたことにより、機器内の温度を上げず、
電子・電気部品の寿命に好適な環境とし、かつ壁埋め込
み型電気・電子機器の設置される薬剤室・食品貯蔵室・
クリーンルーム等の室温を一定に保つことが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案による壁埋め込み型電気・
電子機器の設置状況を示す断面図、第３図は従来の壁埋
め込み型電気・電子機器の設置状況を示す断面図、第４
図は従来の壁埋め込み型電気・電子機器の斜視図であ
る。 １……機内ダクト ３、４、７……発熱体 ６……通気穴 ８……電気・電子機器本体 ９……ボックス部 １０……壁 １１……天井

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】発熱体（３、４、７）を内蔵する電気・電
   子機器本体（８）と、壁（１０）に埋設され前記電気・
   電子機器本体を嵌合させて設置するボックス部（９）と
   からなり、前記機器本体の前面下部に通気穴（６）、前
   記機器本体上部に機内ダクト（１）をそれぞれ設け、前
   記通気穴（６）から入った空気が前記電気・電子機器本
   体内部を通り前記発熱体により暖まり、前記機内ダクト
   （１）を経由し、天井（１１）あるいは前記壁に設けら
   れた既設の延長ダクトから室外に導出させるようにした
   ことを特徴とする壁埋め込み型電気・電子機器。