JPH0611559U - 運搬兼用陳列台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】取扱が容易で且つディスプレイ効果に優れた運
搬兼用陳列台を提供する。 【構成】矩形状の基板１４の両側辺後部側に一対の梯子
状側板１６を対向させて立脚し、これに背板１８を取付
けて枠組を組立る。そして、略Ｌ字形状の上端部及び中
位部に夫々掛着部２８Ａ、２８Ｂを有する棚受部材２８
を一対の梯子状側板１６の対向する横棒３２に掛着し、
この棚受部材２８の折曲部２８Ｃに棚板２６を載置す
る。また、基板１４上を前後方向に移動可能で且つ棚板
２６と同じ大きさに形成された移動棚３４を設ける。ま
た、一対の梯子状側板に着脱自在な防護カバー４８を設
け、運搬時は商品の落下防止に取付けると共に陳列時は
取り外す。以上の構成により、棚板２６の着脱が容易に
なると共に移動棚３４によりディスプレイ効果が向上す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、運搬兼用陳列台に係り、特に商品を陳列した状態でスーパー等へト ラックで運搬し、そのまま陳列台として使用することのできる運搬兼用陳列台に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

最近、スーパー等の商品定番化（スーパー等では陳列棚に陳列する商品を定番 化する傾向がある）傾向により、新規商品は陳列棚に陳列してもらうのが難しく なってきている。このことから、メーカーが運搬兼用陳列台に商品を陳列してス ーパー等に運搬し、そのまま陳列台として使用することが行われている。このよ うな運搬兼用陳列台の用途は主として米、卵等のあまりデスプレイ効果を必要と しない単一商品について用いられていたが、最近は日用雑貨品、化粧品、加工食 品等の色々な商品についても利用されるようになってきた。

【０００３】 この為、形状、大きさ、重量等が千差万別な色々な商品の陳列に対応でき、し かも取扱の容易で且つディスプレイ効果の優れた運搬兼用陳列台が要望されてい る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の運搬兼用陳列台は本来輸送専用の目的に開発されたもの であり、しかも米、卵等の形状、大きさ、重量等が単一な商品に適合するように 設計されている。この為、特に商品の大きさに合わせて棚の間隔を変える棚の取 付け機能、商品の見易さ、取り易さ、選び易さ等を配慮したディスプレイ効果等 が劣る欠点がある。

【０００５】 本考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、取扱が容易で且つディス プレイ効果に優れた運搬兼用陳列台を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決する為の手段】

本考案は、前記目的を達成する為に、予め商品を陳列した状態で出荷し、その まま売場に置いて陳列台として使用する運搬兼用陳列台に於いて、矩形状の基板 の両側辺後部側に対向して立脚する一対の梯子状側板と、前記一対の梯子状側板 に取付けられた背板と、略Ｌ字形状の上端部及び中位部に夫々掛着具を有すると 共に前記梯子状側板の横棒に前記掛着具を着脱自在に掛着させる棚受部材と、前 記梯子状側板の対向する前記横棒に掛着された一対の前記棚受部材の折曲部に載 置された棚板と、前記基板上を前後方向に移動可能に設けられると共に前記棚板 と同じ大きさに形成された移動棚と、前記背板に対向して前記一対の梯子状側板 に着脱し、運搬時は商品の落下防止に取付けると共に陳列時は取り外す平板状の 防護カバーと、から成ることを特徴とする。

【０００７】

【作用】

本考案によれば、矩形状の基板の両側辺後部には一対の梯子状側板が対向して 立脚され、前記一対の梯子状側板に背板が取り付けられて枠組を構成している。 そして、この枠組に棚板を取付けるには、先ず前記一対の梯子状側板の対向する 夫々の横棒に一対の棚受部材の掛着具を掛着し、この一対の棚受部材の折曲部に 棚板を載置する。これにより、重たい棚板でも容易に取付けたり取外したりする ことができるので、棚板の間隔を容易且つ迅速に変更することができる。

【０００８】 また、棚受部材の上端部と中位部の２か所に掛着具を有しているので、上端部 と中位部の掛着具を使い分けることにより棚板の間隔を前記横棒の間隔の半分の 幅で変更することができる。これにより、棚板の間隔をよりきめ細かく調節する ことができるので、陳列台のスペースを有効に活用することができる。また、横 棒の数を少なくすることができるので、製作コストを安価にすることができる。

【０００９】 また、前記基板上を前後方向に移動可能で且つ前記棚板と同じ大きさに形成さ れた移動棚を設けたので、移動棚を全面に迫り出した状態で商品を陳列させるこ とができる。これにより、最下段の棚である移動棚のディスプレイ効果を向上さ せることができる。 また、運搬時は前記移動棚を基板の後部側に移動させて前記枠組内に収納した 後、前記梯子状側板に防護カバーを取付ける。これにより、運搬時の商品の落下 及び乱れを防止することができる。この時、前記移動棚は前記枠組内に収納され ることにより前記棚板との面が揃うので、前記面全体を平板状の防護カバーで簡 単に覆うことができる。これにより、防護カバーの着脱操作が容易になるので熟 練者でなくとも容易且つ迅速に防護カバーを着脱することができる。

【００１０】

【実施例】

以下添付図面に従って本考案に係る運搬兼用陳列台の好ましい実施例について 詳説する。 図１に本発明の運搬兼用陳列台１０を示すように、下側にキャスター１２、１ ２…の付いた基板１４の両側辺後部側に一対の梯子状側板１６、１６が立脚し、 この一対の梯子状側板１６、１６に背板１８を固定して枠組を構成している。そ して、この枠組はスチールで作られ、錆止めの塗装が施されている。また、前記 梯子状側板１６の正面側下部には運搬中に運搬ベルトを掛け渡すステンレス製の アーム２０、２０が夫々取付けられている。また、図２に示すように、運搬中の 衝撃により枠組に傷が着かないように、前記基板１４周囲には帯状をしたゴム製 のプロテクター２２、２２が巻着されると共に背面部の４隅にも突起したゴム製 のプロテクター２４、２４…が固着されている。

【００１１】 次に、このように構成された枠組に棚板２６を取り付ける手順を説明すると、 図３に示す略Ｌ字形状の棚受部材２８に設けられたフック２８Ａ、２８Ｂを前記 一対の梯子状側板１６、１６の対向する横棒３２、３２…に夫々掛着させる。そ して、この一対の棚受部材２８、２８の折曲部２８Ｃに、図４に示すように棚板 ２６を載置して完成する。また、図３に示したように、前記棚受部材２８は前記 Ｌ字形状の上端部と中位部に夫々フック２８Ａ、２８Ｂが設けられ、何方のフッ ク２８Ａ、２８Ｂも前記横棒３２に掛着できるようになっている。また、棚受部 材２８の両側面には支持板２８Ｄが設けられ、前記棚板２６を棚受部材２８に載 置するだけで固定できるようになっている。尚、陳列する商品の大きさが大きく 前記棚板２６に陳列できない場合は、図示しない幅の大きな棚受部材を前記横棒 ３２に掛着し、これに図示しない奥行が大きな棚板を載置するようにすれば、あ る程度の大きさの商品までは対応することができる。

【００１２】 次に、移動棚３４について説明すると、図５に示すように、前記基板１４の前 後方向に車輪溝３６、３６が形成され、図６及び図７に示す車輪３８付きの移動 棚３４が前記車輪溝３６を移動できるようになっている。また、前記移動棚３４ の正面側中央部には下方に突出した固定ピン４０が取付けられると共に、前記基 板１４の前端部及び中央部には前記固定ピン４０に対応するピン孔４２Ａ、４２ Ｂが形成されている。これにより、前記固定ピン４０を持ち上げた状態で前記移 動棚３４を引出して前記固定ピン４０をピン孔４２Ａに差し込むと、移動棚３４ を迫り出した状態で固定できるようになっている。同様に移動棚を収納した場合 は、固定ピン４０をピン孔４２Ｂに差し込んで固定する。

【００１３】 次に、上記の如く構成された運搬兼用陳列台１０の作用について説明する。 先ず、予め決められた陳列商品の大きさ及び数量に合わせて前記一対の梯子状 側板１６の横棒に前記棚受部材２８を掛着し、この一対の棚受部材２８の折曲部 ２８Ｃに棚板２６を載置する。同様に商品の高さに合わせて必要な位置に棚板２ ６を取り付ける。このように梯子状支柱１６に掛着した棚受部材２８に棚板２６ を載置するだけで棚を組立てることができるので、重たい棚板２６でも容易且つ 迅速に取付けたり、取り外したりすることができる。これにより、棚板２６に陳 列する商品の大きさや数量に対応させて、容易に最適な棚を形成することができ る。また、棚受部材２８の上端部と中位部に夫々フック２８Ａ、２８Ｂを設けた ので、上端部のフック２８Ａを前記横棒３２に掛着したり、中位部のフック２８ Ｂを前記横棒３２に掛着したりすることにより、棚板２６の間隔を前記横棒３２ の間隔の半分の幅で変えることができる。これにより、棚板２６の間隔をよりき め細かく調節することができるので、陳列台のスペースを有効に活用することが できる。また、横棒３２の数を少なくすることができるので、製作コストを安価 にすることができる。

【００１４】 棚板２６の取付けが終わったら、各棚に陳列する商品の幅に合わせて図８に示 す仕切板４４を前記棚板２６後部の折曲部２６Ａに挟持させて商品の配列位置を 決める。前記仕切板４４は仕切部４４Ａと仕切部４４Ａに直角な挟持部４４Ｂと から成り、挟持部４４Ｂの２枚の挟持板の一方に突起４４Ｃが形成され他方に当 接するようになっている。これにより、前記挟持部４４Ｂを前記棚板２６後部の 折曲部２６Ａに差し込んで前記折曲部２６Ａを挟持することによって、仕切板４ ４を棚板２６に容易に取付けることができる。

【００１５】 全ての棚板２６に商品を陳列し終わったら、次に前記移動棚３４を前方に引出 して商品を同様に陳列した後、移動棚３４を再び元の位置に収納して固定ピン４ ０をピン孔４２Ｂに差し込んで移動棚３４を固定する。このように、最下段の陳 列棚として前方に迫り出すことのできる移動棚３４を設けたので、スーパー等で の陳列時、目立ちにくい最下段の陳列棚の商品のディスプレイ効果を向上させる ことができる。また、運搬時は前記移動棚３４を基板１４の後部側に移動させる ことにより前記枠組内に収納することができるので、運搬の邪魔になることがな い。

【００１６】 次に、運搬兼用陳列台１０を出荷する手順を説明すると、前記移動棚３４を収 納した状態で、図１０に示す網形状をした２枚の防護カバー４８、４８を前記一 対の梯子状側板１６の上下に取り付ける。この防護カバー４８は略４隅にフック ５０、５０…が設けられ、このフック５０を前記梯子状側板１６に形成されたフ ック孔５２、５２…に掛着するようになっている。これにより、陳列された商品 の運搬中の落下を防止することができる。

【００１７】 また、前記防護カバー４８の左右のフック５０のうち、一方側のフック５０の 掛着具が長く形成されているので、左右のフック５０を前記フック孔５２に容易 に掛着することができる。また、前記移動棚３４は前記枠組内に収納することが できるので、前記防護カバー４８は前記一対の梯子状側板正面１６に形成される 平面を覆うだけでよい。これにより、平板状の防護カバー４８のフック５０を前 記フック孔５２に掛着するだけでよいので、熟練者でなくとも容易且つ迅速に防 護カバー４８を着脱することができる。尚、前記した奥行きの大きな棚が取付け られている場合には、前記枠組みからはみ出る長さ分の図示しない防護カバーア タッチメントを梯子状側板１６に取付けることにより対応することができる。

【００１８】 運搬準備が終了したら、次に、運搬兼用陳列台１０を図示しないトラックに積 載し、前記アーム２０に専用ベルトを懸け渡すと共に専用ベルトの両端を荷台に 固定する。この時、前記アーム２０の材質をステンレス製にしたので、運搬中に 専用ベルトと前記アーム２０とが擦れても傷がつきにくく陳列台としての見栄え を悪くすることがない。もし、アームをスチール製にすると、錆を防ぐ為に塗装 が必要となり、専用ベルトとの摩擦で塗装が剥げて見栄えが悪くなる。

【００１９】 次に、運搬兼用陳列台１０をスーパー等の売場に搬入後、キャスター止めでキ ャスター１２を止めて運搬兼用陳列台１０を固定すると共に防護カバー４８を取 り外す。更に移動棚３４を前方に引き出して固定ピン４０で固定する。 最後に、前記基板１４周囲に図２に示すキャスターカバー５４を取付けてキャ スター１２を隠すようにする。

【００２０】 尚、必要に応じて背板１８に設けられた看板立てに看板を取付けることもでき る。

【００２１】

【考案の効果】

以上、説明したように本考案に係る運搬兼用陳列台によれば、棚受部材を設け 、棚板の着脱を容易且つ迅速に行うことができるので、棚板に陳列する商品の大 きさや数量に対応させて、容易に最適な棚を形成することができる。また、棚受 部材の上端部と中位部に夫々掛着部を設け、棚板の間隔をきめ細かく調節するこ とができるので、陳列台のスペースを有効に活用することができる。また、横棒 の数を少なくすることができるので、運搬兼用陳列台の製作コストを安価にする ことができる。

【００２２】 また、基板上を移動可能で且つ前記棚板と同じ大きさの移動棚を設けたので、 ディスプレイ効果を向上させることができる。 また、前記移動棚は前記枠組内に収納されることにより前記棚板との面が揃う ので、前記面全体を平板状の防護カバーで簡単に覆うことができる。これにより 、防護カバーの着脱操作が容易になるので熟練者でなくとも容易且つ迅速に防護 カバーを着脱することができる。

【００２３】 以上、本発明の運搬兼用陳列台は従来にない優れた取扱易さ及びディスプレイ 効果を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の運搬兼用陳列台の斜視図

【図２】本考案の運搬兼用陳列台の側面図

【図３】本考案の棚受部材の側面図

【図４】本考案の棚受部材に棚板を載置した状態図

【図５】本考案の基板上の車輪溝を示した上面図

【図６】本考案の移動棚の上面図

【図７】本考案の移動棚の正面図

【図８】本考案の仕切板の取付けを説明する説明図

【図９】本考案の防護カバーの取付けを説明する説明図

【符号の説明】

１０…運搬兼用陳列台 １４…基板 １６…梯子状支柱 １８…背板 ２６…棚板 ２８…棚受部材 ３２…横棒 ３４…移動棚 ３６…車輪溝 ４８…防護カバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】予め商品を陳列した状態で出荷し、そのま
   ま売場に置いて陳列台として使用する運搬兼用陳列台に
   於いて、 矩形状の基板の両側辺後部側に対向して立脚する一対の
   梯子状側板と、 前記一対の梯子状側板に取付けられた背板と、 略Ｌ字形状の上端部及び中位部に夫々掛着具を有すると
   共に前記梯子状側板の横棒に前記掛着具を着脱自在に掛
   着させる棚受部材と、 前記梯子状側板の対向する前記横棒に掛着された一対の
   前記棚受部材の折曲部に載置された棚板と、 前記基板上を前後方向に移動可能に設けられると共に前
   記棚板と同じ大きさに形成された移動棚と、 前記背板に対向して前記一対の梯子状側板に着脱し、運
   搬時は商品の落下防止に取付けると共に陳列時は取り外
   す平板状の防護カバーと、から成ることを特徴とする運
   搬兼用陳列台。