JPH06115448A - 4輪操舵用位置検出センサ - Google Patents

4輪操舵用位置検出センサ

Info

Publication number
JPH06115448A
JPH06115448A JP4283695A JP28369592A JPH06115448A JP H06115448 A JPH06115448 A JP H06115448A JP 4283695 A JP4283695 A JP 4283695A JP 28369592 A JP28369592 A JP 28369592A JP H06115448 A JPH06115448 A JP H06115448A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor
motor
brushless
rear wheel
pinion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4283695A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinori Sasaki
敏則 佐々木
Tomoaki Nishimura
登茂昭 西村
Nagahito Fujimura
修仁 藤村
Hideetsu Suzuki
秀悦 鈴木
Fumio Kojima
史雄 児島
Tadayasu Miyata
任康 宮田
Yuji Yokoya
雄二 横矢
Masahiro Yonetani
正弘 米谷
Yasuo Uehara
康生 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP4283695A priority Critical patent/JPH06115448A/ja
Publication of JPH06115448A publication Critical patent/JPH06115448A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 後輪の舵角位置検出用のセンサとして高分解
能及び高精度のセンサの設置を不要とし且つ該舵角位置
検出センサが一種のみから成る4輪操舵用位置検出セ
ンサの提供。 【構成】 後輪操舵機構を回転駆動するブラシレス直流
モータ、ハイポイドギア、ラック及びピニオンを含む後
輪操舵装置の後輪の舵角を検出するための4輪操舵用位
置検出センサにおいて、ブラシレス直流モータのロータ
磁極の回転位置検出用センサが後輪の舵角位置を検出す
るように配設され、分解能が車両の舵角で0.02度以
下である4輪操舵用位置検出センサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、後輪の位置検出センサ
に係り、より詳細には、電子制御電動式4輪操舵システ
ム(4WS)において後輪の操舵角を検出するための位
置検出センサに関する。
【0002】
【従来の技術】後輪の操舵機構を電動機により電磁的に
駆動する電子制御電動式4WSにおいて、駆動電動機を
ブラシレス直流モータとした場合、ロータ磁極の回転位
置を感知してロータの回転を制御するための信号を出力
する、例えばホール素子等の磁極位置検出用センサの他
に、後輪の舵角位置を検出するための位置センサが別途
設けられ、併せて2種のセンサがそれぞれ別の箇所に配
設されることになる。
【0003】従来、後輪の舵角位置検出用のセンサとし
ては、モータ出力をウオーム及びホイル等により減速し
た後の下流の機構部にポテンショメータ等のリニアセン
サ又はパルスセンサが配設されていた。
【0004】減速機下流に配されたセンサによって高精
度に後輪の位置検出を行なうには、高分解能のセンサが
要求され、センサ装置のコストアップとなっていた。
【0005】減速機上流に配設された舵角センサは、実
開平3−33774公報に記載されているが、減速比が
小さいために該舵角センサには高精度が要求される。
【0006】そして、実開平3−33774公報には減
速機の下流に更に舵角センサが設けられた構成が記載さ
れているが、該センサは前述した如く高精度であること
が必要とされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は前記課題を解決し、後輪の舵角位置検出用のセン
サとして高分解能及び高精度のセンサを不要とし、且つ
該舵角位置検出用のセンサが一種のセンサのみから成る
4WS位置検出センサを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、後輪操舵機構を回転駆動するブラシレス直
流モータ、減速機、ラック及びピニオンを含む後輪操舵
装置の後輪の舵角位置を検出するための4輪操舵用位置
検出センサにおいて、ブラシレス直流モータのマグネッ
トロータの回転位置を検出するためのセンサが、併せて
後輪の舵角位置を検出するように配設されたことを特徴
とする4輪操舵用位置検出センサを提供する。
【0009】また、本発明は、後輪操舵装置の減速機が
総減速比0.6〜0.7mm/revで構成された4輪
操舵用位置検出センサを提供する。
【0010】さらに、本発明の4輪操舵用位置検出セン
サの舵角分解能は略0.02度とされている。
【0011】
【作用】本発明においては、ブラシレス直流モータのマ
グネットロータ磁極の回転位置検出用センサを後輪の位
置を検出するためのセンサとして用いることにより、後
輪位置検出用センサとマグネットロータの磁極センサと
の、併せて2種必要とされたセンサが1種に縮減され
る。
【0012】さらに、本発明においては、小型化に適し
たハイレシオハイポイドギアから成る高減速比の減速機
の上流に配設された電動モータの回転位置センサによっ
て車輪の舵角が検出されるため、減速機の下流に配設さ
れる位置検出センサに要求される高分解能及び高精度の
センサを必要とせずに、車輪の舵角を高精度に検出でき
る。
【0013】
【実施例】以下に、添付した図面を参照して本発明を実
施例について詳説する。
【0014】図1には、ブラシレス直流モータ、ラック
及びピニオン、ハイポイドギアから成る後輪操舵装置が
示されている。
【0015】ブラシレス直流モータ2の駆動軸にはハイ
ポイドギアのピニオン3が刻設されており、高減速比の
減速機であるハイポイドギアのギア4と噛み合う。
【0016】ハイポイドギアはウオーム及びホイールと
同様な減速比がとれるが強度が高いため小型化に敵して
おり、更にころがり接触及び滑り接触で力が伝達される
ため滑り接触による動力伝達効率の低下が小さく、この
ため後輪操舵機構を回転駆動する電気モータは小型のも
のが用いられる。
【0017】また、ハイポイドギアのピニオンのギア6
は出力ラック軸5と噛み合い、ブラシレス直流モータ2
の回転駆動力はラック軸5の軸方向の直線運動に変換さ
れる。
【0018】ブラシレス直流モータ2の駆動軸が正転す
ると、ハイポイドギアのピニオン3が正転してそれと一
体の出力ピニオン6が正転して出力ラック軸5が軸方向
に往移動し、ブラシレス直流モータ2が逆転すると、ハ
イポイドギアのピニオン3が逆転してそれと一体の出力
ピニオン6が逆転して出力ラック軸5が軸方向に復移動
する。
【0019】図6には、後輪操舵装置の構成が模式的に
示されている。
【0020】同図に示すようにラック軸5の一端にはタ
イロッド21aが連結され、他端にはタイロッド21b
が連結され、例えば出力ラック軸5がある方向に直線駆
動されると、タイロッド5が図示右方に移動し、これに
伴ってナックルアーム22a、22bが図示時計方向に
回転し、ナックル23a、23bに結合された車輪24
a、24bが接地点に垂直な直線を中心に時計方向に回
転する。
【0021】なお、前記した後輪操舵装置においては、
ラック軸5の軸方向の変動はラック軸の上流の減速機4
及びブラシレス直流モータ2の回転運動には伝達されな
い。
【0022】かかる構成において、ブラシレス直流モー
タ2の駆動軸の回転量は出力ラック軸5の軸方向の直線
移動量に比例し、したがって車両の舵角に比例する。
【0023】図3に示すように本発明の実施例における
ブラシレス直流モータ2では、マグネットロータは4極
から成る。
【0024】また、図4に示すようにマグネットロータ
の磁極を感知してマグネットロータの回転制御用の信号
を出力するホール素子として、マグネットロータの端面
と対向する基板上にそれぞれ互いに60度機械角毎離隔
されたH1ないしH3の3個のホール素子が配設されてい
る。
【0025】図5には、4極3相のブラシレス直流モー
タの回転制御回路のうちホール素子とステータコイルの
回路接続の一例が示されている。
【0026】一のホール素子については、4極マグネッ
トロータが360度機械角すなわち一回転すると該ホー
ル素子はマグネットロータの4個の磁極を感知するた
め、その出力レベルは4回変化する。
【0027】3個のホール素子を備えた4極3相ブラシ
レス直流モータでは、マグネットロータの一回転当たり
3個のホール素子全体で出力信号のレベルは12回変化
し、それぞれのレベルまたはエッジに基づき、30度機
械角の分解能でブラシレス直流モータの回転角を検出す
ることができる。
【0028】図7には、前記4極3相のブラシレス直流
モータの3個のホール素子H1ないしH3の出力として、
ホール素子後段に接続された増幅器の出力O1ないしO3
の電圧波形がそれぞれ示されている。
【0029】同図では、3個のホール素子の出力信号は
それぞれ、位相が相互に30度機械角、すなわち60度
電気角毎遅延され、パルス幅が90度機械角のパルス信
号として取り出されている。
【0030】図7では、一のホール素子について360
度機械角について2個のパルスが出力され、例えばロー
タ磁極のN極に対応してHiレベルが、ロータ磁極のS
極に対応してLoレベルが出力されるなど、Hiレベル
とLoレベルとの間のレベル遷移は4個存在する。
【0031】前記したようにブラシレス直流モータ2の
駆動軸の回転量は車両の舵角に比例するため、車両の舵
角は、例えば図5に示すように3個のホール素子の増幅
器の後段にエッジ検出回路を設け、これを計数するなど
して、ホール素子の出力に基づき検出することができ
る。
【0032】なお、本実施例ではマグネットロータの回
転位置検出用センサとして磁極センサであるホール素子
が示されているが、フォトインタラプタなどの光センサ
であってもよい。
【0033】図1に示したハイレシオハイポイドギア
(3、4)の減速比は本実施例では、67:1の高減速
比に設定され、ラック及びピニオン(5、6)の変位量
は、43.2mm/回転とされる。
【0034】前記した高減速比のハイポイドギアとラッ
ク及びピニオンから成る後輪操舵機構において、ブラシ
レス直流モータ2のマグネットロータの機械角30度の
回転分解能に対応する後輪舵角の分解能は、略0.02
度となる。
【0035】すなわち、後輪の舵角分解能は、(30度
/360度)×(1/減速比)×(モータ一回転当たり
のラック軸の変位量)×(ラック軸の単位変位量当たり
の後輪の舵角)で与えられ、本実施例では0.018度
とされる。
【0036】ブラシレス直流モータ2のマグネットロー
タの回転位置を検出する3個のセンサの出力はそれぞれ
後輪操舵装置の制御装置(図示せず)に電気的に接続さ
れ、該制御装置は、前述したようにセンサの出力パルス
信号に基づきマグネットロータの回転角を30度機械角
単位に計数し、該計数値に基づき後輪の舵角位置を検出
する。
【0037】高減速比67:1の減速機の上流に位置す
るブラシレス直流モータ2に配設されたマグネットロー
タの回転を検出用の通常の磁極センサ等によって、高分
解能及び高精度の舵角位置センサを別途設けることな
く、後輪の舵角を分解能略0.02度で検出するという
高分解能高精度の位置センサが実現されている。
【0038】本発明の実施例においては、ハイポイドギ
ア、ピニオン等スラスト荷重を受ける軸受けに四点接触
ベアリングとラジアルベアリングの組合わせが用いられ
る。
【0039】図1に示すブラシレス直流モータ2の駆動
軸の軸受け7は四点接触ベアリングとされ、ハイポイド
ギアのピニオン3の軸受け8はラジアルボールベアリン
グが配設されている。
【0040】図2には図1のA−A’線の断面図が示さ
れている。同図において、出力ピニオン6の軸受け13
には四点接触ベアリングが用いられている。
【0041】ピニオンギア等のスラスト荷重を受ける軸
受けにはスラスト受けのアンギュラーベアリングが使用
されているがガタ調整のため予圧が必要とされ、フリク
ションが大きく出力に影響を及ぼすことになる。
【0042】四点接触ベアリングとラジアルベアリング
の組合わせの利用により、ベアリングにはガタ調整のた
めにスラスト予圧を加える必要がなく、高減速比のハイ
ポイドギアを用いる場合、ギアの噛み合わせ調整をシム
等で簡単に行なえ、且つ予圧によるフリクションが無く
なる為に全体の効率が改善されている。
【0043】なお、図1には本発明の実施例として、内
転型ロータのブラシレス直流モータが示されているが、
外転型ロータであっても良いことは勿論である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は、従来減
速機下流に配されていた後輪舵角位置センサを不要とす
るものであり、後輪の舵角位置の検出を、ブラシレス直
流モータのマグネットロータの磁極の回転位置を検出す
るセンサで行なうことによって、位置検出センサの種類
を一種に縮減し、後輪操舵装置の構成を簡易化し、且つ
その構成部材点数が大幅に縮減されるため、装置の小型
軽量化及びコストの低減に貢献するという利点を有す
る。
【0045】また本発明によれば、高減速比のハイポイ
ドギアを減速機を駆動するブラシレス直流モータの回転
位置センサによって、高精度位置センサを別途配設する
ことなく、後輪舵角においては分解能0.02度以下と
いう高分解能を実現しており、位置センサのコストを大
幅に低減すると共に特段の高分解能と高精度を達成でき
るという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における後輪操舵装置の正面図。
【図2】図1のA−A’線の横断面図。
【図3】本発明におけるブラシレス直流モータのマグネ
ットロータの磁極配置図。
【図4】本発明におけるブラシレス直流モータの磁極感
知センサの配置図。
【図5】4極三相ブラシレス直流モータの回転制御回路
の一例を示す構成略図。
【図6】本発明における後輪操舵装置の構成を示す略
図。
【図7】図5の4極三相ブラシレス直流モータのホール
素子の出力のタイミングチャートの一例を示す図。
【符号の説明】
1 磁極位置検出センサ 2 ブラシレス直流モータ 3 ピニオン 4 ハイポイギアのギア 5 出力ラック軸 6 出力ピニオン 7、13 四点接触ベアリング 8 ラジアルベアリング 9 ラックガイド 10 スプリング 11 スクリュー 12 ロックナット 14 ニードルベアリング 21a、21b タイロッド 22a、22b ナックルアーム 23a、23b ナックル 24a、24b 車輪
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 4輪操舵用位置検出センサ
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、後輪の位置検出センサ
に係り、より詳細には、電子制御電動式4輪操舵システ
ム(4WS)において後輪の舵角位置を検出するための
4輪操舵用位置検出センサに関する。
【0002】
【従来の技術】後輪の操舵機構を電動機により電磁的に
駆動する電子制御電動式4WSにおいて、駆動電動機を
ブラシレス直流モータとした場合、ロータ磁極の回転位
置を感知してロータの回転を制御するための信号を出力
する、例えばホール素子等の磁極位置検出用センサの他
に、後輪の舵角位置を検出するための位置センサが別途
設けられ、併せて2種のセンサがそれぞれ別の箇所に記
載されることになる。
【0003】従来、後輪の舵角位置検出用のセンサとし
ては、モータ出力をウオーム及びホイル等により減速し
た後の下流の機構部にポテンショメータ等のリニアセン
サ又はパルスセンサが配設されていた。
【0004】減速機下流に配されたセンサによって高精
度に後輪の位置検出を行なうには、高分解能のセンサが
要求され、センサ装置のコストアップとなっていた。
【0005】減速機上流に配設された舵角センサは、実
開平3−33774公報に記載されているが、減速比が
小さいために該舵角センサには高精度が要求される。
【0006】そして、実開平3−33774公報には減
速機の下流に更に舵角センサが設けられた構成が記載さ
れているが、該センサは前述した如く高精度であること
が必要とされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は前記課題を解決し、後輪の舵角位置検出用のセン
サとして高分解能及び高精度のセンサを不要とし、且つ
該舵角位置検出用のセンサが一種のセンサのみから成る
4輪操舵用位置検出センサを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、後輪操舵機構を回転駆動するブラシレス直
流モータ、減速機、ラック及びピニオンを含む後輪操舵
装置の後輪の舵角位置を検出するための4輪操舵用位置
検出センサにおいて、ブラシレス直流モータのマグネッ
トロータ磁極の回転位置を検出するためのセンサが、併
せて後輪の舵角位置を検出するように配設されたことを
特徴とする4輪操舵用位置検出センサを提供する。
【0009】また、本発明は、後輪操舵装置の減速機が
総減速比0.6〜0.7mm/revで構成された4輪
操舵用位置検出センサを提供する。
【0010】さらに、本発明の4輪操舵用位置検出セン
サの舵角分解能は0.02度以下とされている。
【0011】
【作用】本発明においては、ブラシレス直流モータのマ
グネットロータ磁極の回転位置検出用センサを後輪の位
置を検出するためのセンサとして用いることにより、後
輪位置検出用センサとマグネットロータの磁極センサと
の、併せて2種必要とされたセンサが1種に縮減され
る。
【0012】さらに、本発明においては、小型化に適し
たハイレシオハイポイドギアから成る高減速比の減速機
の上流に配設された電動モータの回転位置センサによっ
て車輪の舵角が検出されるため、減速機の下流に配設さ
れる位置検出センサに要求される高分解能及び高精度の
センサを必要とせずに、車輪の舵角を高精度に検出でき
る。
【0013】
【実施例】以下に、添付した図面を参照して本発明を実
施例について詳説する。
【0014】図1には、ブラシレス直流モータ、ラック
及びピニオン、ハイポイドギアから成る後輪操舵装置が
示されている。
【0015】ブラシレス直流モータ2の駆動軸にはハイ
ポイドギアのピニオン3が一体的に設けられており、高
減速比の減速機であるハイポイドギアのギア4と噛み合
う。
【0016】ハイポイドギアはウオーム及びホイールと
同様な減速比がとれるが強度が高いため小型化に適して
おり、更にころがり接触及び滑り接触で力が伝達される
ため滑り接触による動力伝達効率の低下が小さく、この
ため後輪操舵機構を回転駆動する電気モータは小型のも
のが用いられる。
【0017】また、ハイポイドギアのピニオンのギア6
は出力ラック軸5と噛み合い、ブラシレス直流モータ2
の回転駆動力は出力ラック軸5の軸方向の直線運動に変
換される。
【0018】ブラシレス直流モータ2の駆動軸が正転す
ると、ハイポイドギアのピニオン3が正転してそれと一
体の出力ピニオン6が正転して出力ラック軸5が軸方向
に往移動し、ブラシレス直流モータ2が逆転すると、ハ
イポイドギアのピニオン3が逆転してそれと一体の出力
ピニオン6が逆転して出力ラック軸5が軸方向に復移動
する。
【0019】図6には、後輪操舵装置の構成が模式的に
示されている。
【0020】同図に示すようにラック軸5の一端にはタ
イロッド21aが連結され、他端にはタイロッド21b
が連結され、例えば出力ラック軸5がある方向に直線駆
動されると、タイロッド21a、21bが図示右方に移
動し、これに伴ってナックルアーム22a、22bが図
時計方向に回転し、ナックル23a、23bに結合
された車輪24a、24bが接地点に垂直な直線を中心
に時計方向に回転する。
【0021】なお、前記した後輪操舵装置においては、
出力ラック軸5の軸方向の変動はラック軸の上流のブラ
シレス直流モータ2には伝達されない。
【0022】かかる構成において、ブラシレス直流モー
タ2の駆動軸の回転量は出力ラック軸5の軸方向の直線
移動量に比例し、したがって車両の舵角に比例する。
【0023】図3に示すように本発明の実施例における
ブラシレス直流モータ2では、マグネットロータは4極
から成る。
【0024】また、図4に示すようにマグネットロータ
の磁極を感知してマグネットロータの回転制御用の信号
を出力するホール素子として、マグネットロータの端面
と対向する基板上にそれぞれ互いに60度機械角毎離隔
されたH1ないしH3の3個のホール素子が配設されて
いる。
【0025】図5には、4極3相のブラシレス直流モー
タの回転制御回路のうちホール素子とステータコイルの
回路接続の一例が示されている。
【0026】一のホール素子については、4極マグネッ
トロータが360度機械角すなわち一回転すると該ホー
ル素子はマグネットロータの4個の磁極を感知するた
め、その出力レベルは4回変化する。
【0027】3個のホール素子を備えた4極3相ブラシ
レス直流モータでは、マグネットロータの一回転当たり
3個のホール素子全体で出力信号のレベルは12回変化
し、それぞれのレベルまたはエッジに基づき、30度機
械角の分解能でブラシレス直流モータの回転角を検出す
ることができる。
【0028】図7には、前記4極3相のブラシレス直流
モータの3個のホール素子H1ないしH3の出力とし
て、ホール素子後段に接続された増幅器の出力○1ない
し○3の電圧波形がそれぞれ示されている。
【0029】同図では、3個のホール素子の出力信号は
それぞれ、位相が相互に30度機械角、すなわち60度
電気角毎遅延され、パルス幅が90度機械角のパルス信
号として取り出されている。
【0030】図7では、一のホール素子について360
度機械角について2個のパルスが出力され、例えばロー
タ磁極のN極に対応してHiレベルが、ロータ磁極のS
極に対応してLoレベルが出力されるなど、Hiレベル
とLoレベルとの間のレベル遷移は4個存在する。
【0031】前記したようにブラシレス直流モータ2の
駆動軸の回転量は車両の舵角に比例するため、車両の舵
角は、例えば図5に示すように3個のホール素子の増幅
器の後段にエッジ検出回路を設け、これを計数するなど
して、ホール素子の出力に基づき検出することができ
る。
【0032】なお、本実施例ではマグネットロータの回
転位置検出用センサとして磁極センサであるホール素子
が示されているが、フォトインタラプタなどの光センサ
であってもよい。
【0033】図1に示したハイレシオハイポイドギア
(3、4)の減速比は本実施例では、67:1の高減速
比に設定され、ラック及びピニオン(5、6)の変位量
は、43.2mm/回転とされる。
【0034】前記した高減速比のハイポイドギアとラッ
ク及びピニオンから成る後輪操舵機構において、ブラシ
レス直流モータ2のマグネットロータの機械角30度の
回転分解能に対応する後輪舵角の分解能は、略0.02
度となる。
【0035】すなわち、後輪の舵角分解能は、(30度
/360度)×(1/減速比)×(モーター回転当たり
のラック軸の変位量)×(ラック軸の単位変位量当たり
の後輪の舵角)で与えられ、本実施例では0.018度
とされる。
【0036】ブラシレス直流モータ2のマグネットロー
タの回転位置を検出する3個のセンサの出力はそれぞれ
後輪操舵装置の制御装置(図示せず)に電気的に接続さ
れ、該制御装置は、前述したようにセンサの出力パルス
信号に基づきマグネットロータの回転角を30度機械角
単位に計数し、該計数値に基づき後輪の舵角位置を検出
する。
【0037】高減速比67:1の減速機の上流に位置す
るブラシレス直流モータ2に配設されたマグネットロー
タの回転を検出用の通常の磁極センサ等によって、高分
解能及び高精度の舵角位置センサを別途設けることな
く、後輪の舵角を分解能略0.02度で検出するという
高分解能高精度の位置センサが実現されている。
【0038】本発明の実施例においては、ハイポイドギ
ア、ピニオン等スラスト荷重を受ける軸受けに四点接触
ベアリングとラジアルベアリングの組合わせが用いられ
る。
【0039】図1に示すブラシレス直流モータ2の駆動
軸の軸受け7は四点接触ベアリングとされ、ハイポイド
ギアのピニオン3の軸受け8はラジアルボールベアリン
グが配設されている。
【0040】図2には図1のA−A’、線の断面図が
示されている。同図に示すようにハウジング15の内部
において出力ラック軸5はラックガイド9を介してスク
リュー11で支持されている。スクリュー11はハウジ
ング15にねじ込まれており、スクリュー11にロック
ナット12がねじ結合されこれがスクリュー11のゆる
みを阻止する。
【0041】ラックガイド9とスクリュー11の間には
スプリング10が圧縮されて介挿されており、このスプ
リング10がラックガイド9を介して出力ラック軸5を
常時出力ピニオン6に押し付けている。
【0042】図2において、出力ピニオン6の軸受け1
3には四点接触ベアリングが用いられている。また出力
ピニオン6の軸幹6sの図示右端はニードルベアリング
14を介してハウジング15で回動自在に支持されてい
る。ニードルベアリング14は軸に直交する方向に耐力
を有し、軸に直交する方向の長さが小さくされる。
【0043】ピニオンギア等のスラスト荷重を受ける軸
受けにはスラスト受けのアンギュラーベアリングが使用
されているがガタ調整のため予圧が必要とされ、フリク
ションが大きく出力に影響を及ぼすことになる。
【0044】四点接触ベアリングとラジアルベアリング
の組合わせの利用により、ベアリングにはガタ調整のた
めにスラスト予圧を加える必要がなく、高減速比のハイ
ポイドギアを用いる場合、ギアの噛み合わせ調整をシム
等で簡単に行なえ、且つ予圧によるフリクションが無く
なる為に全体の効率が改善されている。
【0045】なお、図1には本発明の実施例として、内
転型ロータのブラシレス直流モータが示されているが、
外転型ロータであっても良いことは勿論である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は、従来減
速機下流に配されていた後輪舵角位置センサを不要とす
るものであり、後輪の舵角位置の検出を、ブラシレス直
流モータのマグネットロータの磁極の回転位置を検出す
るセンサで行なうことによって、位置検出センサの種類
を一種に縮減し、後輪操舵装置の構成を簡易化し、且つ
その構成部材点数が大幅に縮減されるため、装置の小型
軽量化及びコストの低減に貢献するという利点を有す
る。
【0047】また本発明によれば、高減速比のハイポイ
ドギアを減速機を駆動するブラシレス直流モータの回転
位置センサによって、高精度位置センサを別途配設する
ことなく、後輪舵角においては分解能0.02度以下と
いう高分解能を実現しており、位置センサのコストを大
幅に低減すると共に特段の高分解能と高精度を達成でき
るという利点を有する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における後輪操舵装置の正面図。
【図2】図1のA−A’線の横断面図。
【図3】本発明におけるブラシレス直流モータのマグネ
ットロータの磁極配置図。
【図4】本発明におけるブラシレス直流モータの磁極感
知センサの配置図。
【図5】4極三相ブラシレス直流モータの回転制御回路
の一例を示す構成略図。
【図6】本発明における後輪操舵装置の構成を示す略
図。
【図7】図5の4極三相ブラシレス直流モータのホール
素子の出力のタイミングチャートの一例を示す図。
【符号の説明】 1 磁極位置検出センサ 2 ブラシレス直流モータ 3 ピニオン 4 ハイポイギアのギア 5 出力ラック軸 6 出力ピニオン 6s 軸幹 7、13 四点接触ベアリング 8 ラジアルベアリング 9 ラックガイド 10 スプリング 11 スクリュー 12 ロックナット 14 ニードルベアリング 15 ハウジング 21a、21b タイロッド 22a、22b ナックルアーム 23a、23b ナックル 24a、24b 車輪
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤村 修仁 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 鈴木 秀悦 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 児島 史雄 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 宮田 任康 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 横矢 雄二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 米谷 正弘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 上原 康生 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後輪操舵機構を回転駆動するブラシレス直
    流モータ、減速機、ラック及びピニオンを含む後輪操舵
    装置の後輪の舵角位置を検出するための4輪操舵用位置
    検出センサにおいて、 前記ブラシレス直流モータのロータの回転位置を検出す
    るためのセンサが、併せて後輪の舵角位置を検出するよ
    うに配設されたことを特徴とする4輪操舵用位置検出セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】前記減速機が総減速比0.6〜0.7mm
    /revで構成されたことを特徴とする請求項1記載の
    4輪操舵用位置検出センサ。
  3. 【請求項3】前記位置検出センサの車両舵角の分解能が
    略0.02度であることを特徴とする請求項1または2
    に記載の4輪操舵用位置検出センサ。
JP4283695A 1992-09-29 1992-09-29 4輪操舵用位置検出センサ Withdrawn JPH06115448A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4283695A JPH06115448A (ja) 1992-09-29 1992-09-29 4輪操舵用位置検出センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4283695A JPH06115448A (ja) 1992-09-29 1992-09-29 4輪操舵用位置検出センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06115448A true JPH06115448A (ja) 1994-04-26

Family

ID=17668886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4283695A Withdrawn JPH06115448A (ja) 1992-09-29 1992-09-29 4輪操舵用位置検出センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06115448A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000046536A (ja) * 1998-07-28 2000-02-18 Tokai Rika Co Ltd 車両用操舵角検出装置
KR20150145126A (ko) * 2014-06-18 2015-12-29 주식회사 만도 후륜 조향 시스템의 오버 스트로크 방지 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000046536A (ja) * 1998-07-28 2000-02-18 Tokai Rika Co Ltd 車両用操舵角検出装置
KR20150145126A (ko) * 2014-06-18 2015-12-29 주식회사 만도 후륜 조향 시스템의 오버 스트로크 방지 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6901816B2 (en) Apparatus and method for detecting absolute position using difference between detection signals of two detectors
CN1084688C (zh) 用于汽车的电动助力转向器
JP2000055752A (ja) トルク検出装置
JP2000296781A (ja) 電動パワー・ステアリング・システムに関する改良
US6492807B2 (en) Absolute angle sensor for multi-turn shaft
EP3423333B1 (en) Ripple minimization by proper as/ts magnet arrangement in electric power assisted steering apparatus
EP0350819A2 (en) Steering angle middle point detecting apparatus
US6957713B2 (en) Steering angle detection device for electric power steering apparatus
US20070209862A1 (en) Steering system with hollow shaft electric motor and intermediate transmission
JP2012045978A (ja) 車両用操舵装置
US8365860B2 (en) Steering control apparatus
JPH06115448A (ja) 4輪操舵用位置検出センサ
JP2009292331A (ja) 車両用操舵装置
US11243128B2 (en) Sensor capable of ensuring that a sensor housing has sufficient rigidity
JP2010047158A (ja) 車両用操舵装置
DE102008048311A1 (de) Fahrzeuglenkvorrichtung
JP2006273295A (ja) 車両用操舵装置
JPH1164374A (ja) ヨーレイトセンサ異常検出装置
JP3541867B2 (ja) 舵角センサ異常検出装置およびこれを備えた車輌
JPH0374260A (ja) 動力舵取装置
JP4504532B2 (ja) パワーステアリング装置
WO2012056213A1 (en) Electrical power steering system
CN1283510C (zh) 一种采用磁敏式转矩传感器的汽车电动助力转向机构
JP3030733B2 (ja) 電動式動力舵取装置
JP2005007969A (ja) 電動パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19991130