JPH0611434B2 - 半自動検卵装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は自動選別装置での検卵室において、異常卵を特
定する半自動検卵装置に関するものである。

（従来の技術） 作業能率の向上と人件費の削減を目的として、別途処理
装置を設けるとともに、目視検査による異常卵の指示、
確認を実行することのみを作業員に託すべく、発明され
た従来の検卵装置（特願昭５９−１８９０６号）では、
予め定められた区域内の鶏卵に含まれる異常卵を目視で
探し出し、該異常卵の真上に指示器を移動、位置付け、
該指示器のスイッチを押すことによって赤外発光ＬＥＤ
を点灯させ、該赤外線発光ＬＥＤを検卵室天井部に設け
られたカメラが捕らえ、カメラに受像された光源を基に
コントローラー部で演算処理し、異常卵の位置を算出し
ている。

前記検卵装置を実施するに際し、前記指示器をコードで
コントローラー部と接続して、異常卵の検知および種別
を示す信号をコードを経由してコントローラー部へと送
信すると同時に、指示器の赤外発光ＬＥＤを点灯させ、
この点灯した位置をカメラで受像し、この画像を基にコ
ントローラー部で異常卵位置算出のために演算するとい
う態様を採る場合には、指示器がコントローラー部とコ
ードで接続されているので、長時間使用していると、指
示器を持った腕が次第にだるくなり、指示器を操作する
時の手ぶれや位置付け不良が生じて、カメラの受像ミス
を起こす可能性がある。また指示器に接続されたコード
が指示器とコードの接続部を基点として頻繁に揺れ動
き、該接続部の弱体化および接触不良が生じる可能性が
ある。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は指示器をコードレスとし、該指示器とコントロ
ーラー部の情報交換を光通信のみで行い、該指示器から
の指示信号を受信する光通信部を設け、異常卵位置の確
認は、規則正しく格子状に並べられた発光体が発するス
ポット光線をスキャンすることによって、すなわちスキ
ャンニング装置から照射されるスポット光線が指示器の
受光部を照らした時を捕らえて、異常卵の位置を演算す
るようにしたものである。これによって指示器とコード
の接続部からトラブルが起こる可能性を解消し、加えて
作業員の負担を軽減してカメラの受像ミスが起こる可能
性を解消しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 作業員が唯一操作する異常卵指示器のコードレスの実
現、および異常卵位置認識方法を変更すべく本発明の装
置では、複数列で鶏卵を回転させながら搬送するコンベ
アー上の鶏卵を、下方から照明し検卵する公知の検卵室
に設定された異常卵検知区域上の天井に、スキャンニン
グ装置を設けた。該スキャンニング装置は複数個の発光
体で構成されており、該発光体から照射されるスポット
光線が拡大レンズを通してコンベアー上に拡大照射され
た時、複数列で回転しながら搬送される鶏卵の列に対応
するように、列単位で複数列設け、該各列は複数個の発
光体で構成され、全体として格子状をした発光体の群を
形成するようになした。そして前記スキャンニング装置
内の発光体が発するスポット光線を受光する異常卵指示
器はコードレスとし、該指示器から出力される異常卵の
検知信号とスポット光線の受光信号を光通信部へ光通信
で送信すると共に、コントロール部からの異常卵抜取登
録済情報を受けた光通信部からの光通信による受信と確
認表示を役目としている。前記光通信部はスキャンニン
グ装置同様、コンベアー上の検卵室天井に設け、コント
ローラー部との送受信およびコードレス指示器との光通
信による送受信を行う。

また前記コードレス指示器には、発光体から発せられる
スポット光線を受光する手段としての、異常卵の位置を
認識させるための受光部、例えばフォトセンサー等の発
光ダイオードを設け、光通信部との光通信による情報授
受の送信用手段として、例えば赤外ＬＥＤ、受信用手段
として、例えば光センサーが設けられ、また異常卵を検
知した時に押す押しボタンスイッチと共に、抜取登録済
確認のための表示灯が設けられている。コントローラー
部はコンベアーに備えられた速度検出器からのクロック
信号と光通信部を中継して送られてくる異常卵検知信号
を受けて、スキャンニング装置へスキャン開始の信号を
出力する。そしてスポット光線の受光情報を受け取る
と、コードレス指示器の受光部を照射した発光ダイオー
ドの位置から異常卵の位置を演算し、異常卵の抜取登録
済情報を光通信部を中継して、光通信でコードレス指示
器へ送信する。また後続異常卵除去装置に対して抜取信
号と異常卵種別信号（以下抜取信号という）を出力す
る。

（作用） 以上のような構成であるので、予め定められた異常卵検
知区域内にある異常卵をみつけた作業員が、コードレス
指示器を該異常卵上に移動させ、位置付けて、異常卵検
知および種別のスイッチを押すと、該指示器から発信さ
れる検知信号が光通信で光通信部へ中継され、コントロ
ーラー部へ送信される。前記情報を受信したコントロー
ラー部はスキャンニング装置へスキャン開始の合図を送
り、スキャンニング装置内に多数格子状に規則正しく配
列された発光ダイオードが順次点滅照明しスキャンす
る。前記スキャンニング装置には各発光ダイオードのス
ポット光線を拡大照射すべくレンズが設けられ、そのう
えコンベアー上の鶏卵の各列を単位として相対している
ので、異常卵真上に位置付けられたコードレス指示器の
受光部をスキャンすることになる。前記指示器の受光部
がスキャンニング装置内の発光ダイオードから照射され
たスポット光線をキャッチすると、受光信号を光通信で
光通信部へ送信し、該光通信部を中継してコントロール
部へ送信される。スポット光線のキャッチ情報を受信し
たコントローラー部は、スキャンニング装置の前記スポ
ット光線の光源である発光ダイオードの位置から異常卵
の位置を演算し、抜取卵および種別を記憶すると共にコ
ードレス指示器へは確認信号としての抜取表示信号を出
力する。

このように作業員が示した位置の情報のみで異常卵の位
置を演算算出するのではなく、異常卵に対応して照射さ
れたスポット光線を受光した位置を演算するようにし
た。

（実施例） 本発明の一具体例を、図面に基づいて説明する。第１図
は本発明の全体構成概略を図示した斜視図である。第２
図はスキャンニング装置８から発せられるスポット光線
Ｓが、異常卵２ａ真上に位置付けられたコードレス指示
器１１の受光部１１ａをスキャンした時を示した正面
図、および発光ダイオード群を示した平面図である。ま
た第３図はコードレス指示器１１の斜視図である。また
第４図は本発明の情報伝送状態を示すブロック図であ
る。

第１図において、ローラーコンベアー１上に複数列で回
転しながら矢印ａ方向へ搬送されている多数の鶏卵２が
図示されている。そして該ローラーコンベアー１は駆動
手段としてのモーター３によって駆動され、該モーター
３にはコンベアー走行状態を検出する検出器４が取り付
けてある。該走行状態検出器４はコントローラー部５へ
常時コンベアークロック信号Ｃ１，Ｃ２を送信してい
る。該クロック信号Ｃ１，Ｃ２は、スキャンニング装置
８からのスポット光線Ｓが照射された時、各スポット光
線Ｓが鶏卵２各１個ずつをスキャンニングするように、
スキャン開始の動作タイミングをとる役目をしている。
ローラーコンベアー１上には異常卵検知区域６が設定さ
れ、該検知区域６上に搬送されて来た検査対象鶏卵２を
下部から照らすために、照明装置７が設置されている。
また異常卵検知区域６の真上中央の検卵室天井には、前
記スキャンニング装置８が取り付けてあり、開口部８ａ
を開口して、該検知区域６と対面してある。また開口部
８ａには発光ダイオード９から発せられるスポット光線
Ｓを拡大照射すべく拡大レンズ１０が挾持されている。
ここで第２図にはスキャンニング装置８から照射される
スポット光線Ｓが図示されているが、該スキャンニング
装置８に内蔵された、スポット光線Ｓの光源である発光
ダイオード９は、該発光ダイオード９の平面図(Ａ)のよ
うに、ローラーコンベアー１上で搬送される鶏卵２の搬
送列に対応しており、該搬送列に対応した発光ダイオー
ドの各列は、おのおのが複数の発光ダイオード９で構成
され、全体として規則正しく並べられ、格子状に形成さ
れている。その結果、照射状態を示すスポット光線Ｓの
ごとく、拡大レンズ１０を通過したスポット光線Ｓは鶏
卵２の各１個に１つのスポット光線Ｓが相対するように
照射される。発光ダイオード９が任意のパターンで点滅
照明すると、すなわち本実施例では、鶏卵２が６列で複
数個、搬送されており、当然発光ダイオード９が６列、
格子状に設けられているが、例えば発光ダイオード９
が、第２図に対して、右列１番目から９ａ、９ｂ、９
ｃ、……と点滅すると、スポット光線Ｓは拡大レンズ１
０で拡大照射され、左側からＳ１、Ｓ２、Ｓ３…と鶏卵
２をスキャンニングしていく。そして異常卵２a真上に
位置付けられたコードレス指示器１１の受光部１１ａを
スキャンする。上記のような構成作用であるスキャンニ
ング装置８はコントローラー部５との間で、スポット光
線点灯指示d1およびスポット光線位置読込みd2の情報授
受をしている。スキャンニング装置８と併設して光通信
部１２が設置されており、コントローラー部５との間で
伝送される異常卵検知信号１１、スポット光線受信信号
１２、抜取卵表示信号１３の情報授受を、コードレス指
示器１１との間で光通信によって送受信すべく中継の役
目をしている。コントローラー部５は、上記のごとく構
成されたスキャンニング装置８と光通信部１２の近傍に
位置し、スキャンニング装置８との間、光通信部１２と
の間での送受信およびコンベアークロック信号Ｃ１，Ｃ
２の受信により異常卵の位置を演算し、後続異常卵除去
装置（図示せず）に対しては抜取信号ｆ、コードレス指
示器１１には抜取卵表示信号１３を出力する。

コードレス指示器１１の斜視図を図示した第３図、情報
伝送状態を示したブロック図である第４図に基づいて、
本発明装置の動作を説明する。第３図において、１１ａ
は発光ダイオード９ｅから発せられるスポット光線Ｓ５
を受光する受光部である例えば、フォトセンサーであ
る。１３は光通信による送信用手段である例えば赤外Ｌ
ＥＤであり、１４は光通信による受信用手段である例え
ば光センサーである。Ｅ１，Ｅ２，Ｅ３は異常卵を検知
した時押す押しボタンスイッチであり、また同時に抜取
卵登録済確認のための表示灯でもある。Ｌ１、Ｌ２はコ
ードレス指示器１１から光通信部１２に向けて送信され
る光通信での異常卵検知信号とスポット光線受信信号で
あり、Ｌ３は光通信部１２からコードレス指示器１１に
向けて送信される光通信による、抜取卵登録済確認とし
ての抜取卵表示信号である。

作業員がコードレス指示器１１を手に持って、ローラー
コンベアー１上の鶏卵２を異常検知区域６内で、下方か
ら上部へ照明された照明装置７により目視検査して、異
常卵２ａを発見すると、その異常卵２ａの真上にコード
レス指示器１１の受光部１１ａを位置付けて、異常卵の
種類により分けられた押しボタンスイッチＥ１，Ｅ２，
Ｅ３の内、例えば押しボタンスイッチＥ１を押す。押し
ボタンスイッチＥ１が押されるとコードレス指示器１１
内の通信コントロール２１から異常卵検知信号Ｌ１が出
力され、光通信の送信手段である赤外ＬＥＤ１３が発光
し、光通信部１２へ光通信で送信される。異常卵検知信
号Ｌ１を受信した光通信部１２は内蔵の通信コントロー
ル１６で異常卵検知信号１１に変え、コントローラー部
５へ送信する。また、コンベアー走行状態検出器４から
送られてくるコンベアークロック信号Ｃ１，Ｃ２はコン
トローラー部５の入力インターフェース１８で動作タイ
ミング信号ｍに変換され、該信号ｍに基づきコントロー
ル部５のＣＰＵ１７は、常に異常卵検知区域６に在る検
査対象鶏卵２の位置を演算算出し、これにより、照射さ
れるスポット光線Ｓはいつでも各鶏卵２を照らすように
なっている。異常卵検知信号１１を受信したＣＰＵ１７
は、動作タイミング信号ｍと同期して、スキャンニング
装置８へスポット光線点灯指示信号d1を出力する。該点
灯指示信号d1を受信したスキャンニング装置８内蔵の発
光ダイオードドライバー１５は、スポット光線Ｓの光源
である発光ダイオード９を発光させる。該発光ダイオー
ド９から発せられたスポット光線Ｓは拡大レンズ１０を
通過し拡大照射され、異常卵検知区域６内の相対する鶏
卵２を照らす。この時、コードレス指示器１１からのス
ポット光線受信信号Ｌ２の情報をＣＰＵ１７が受信しな
ければ、今照射した鶏卵２は異常卵ではないと判断し、
次の発光ダイオードを点灯させる。コードレス指示器１
１からのスポット光線受信信号Ｌ２の情報を受信するま
で、すなわち第２図に示されたごとく９ａ，９ｂ，９
ｃ，９ｄ，９ｅと発光ダイオード９を点滅照明させる
と、スポット光線Ｓは拡大レンズ１０によって拡大され
Ｓ１、Ｓ２、Ｓ３、Ｓ４、Ｓ５とスキャンニングする。
異常卵２ａの真上に位置付けられたコードレス指示器１
１の受光部１１ａをスキャンした時、すなわち発光ダイ
オード９ｅを光源としたスポット光線Ｓ５が受光部１１
ａをスキャンすると、該受光部１１ａをスキャンしたこ
とを受けて、コードレス指示器１１の通信コントロール
２１からスポット光線受信信号Ｌ２を光通信の送信手段
である発光ＬＥＤ１３を介して、光通信で光通信部１２
へ送信される。スポット光線受信信号Ｌ２を受けた光通
信部１２は通信コントロール１６からＣＰＵ１７に向け
てスポット光線受信信号１２を送信する。該スポット光
線受信信号１２を受けたＣＰＵ１７はコードレスエ指示
器１１の受光部１１ａを照射した発光ダイオード９ｅの
位置から異常卵２ａの位置を演算し、異常卵の種別と共
にその位置を記憶する。そして該ＣＰＵ１７は異常抜取
登録済情報を光通信部１２に対して抜取卵表示信号13と
して出力する。該抜取卵表示信号13を受信した光通信部
１２は通信コントロール１６で光通信用の抜取卵表示信
号Ｌ３に変換し、光通信でコードレス指示器１１へ送信
する。該抜取卵表示信号Ｌ３を、光通信の受信手段とし
ての光センサー１４を介して受信したコードレス指示器
１１の通信コントロール２１は、該当異常卵の種別表示
灯１９を点灯させ、ＣＰＵ１７が前記異常卵２ａの位置
および種類を記憶したことを知らせる。ＣＰＵ１７に記
憶された異常卵の種類と位置は、出力インターフェース
２０を介して順次抜取信号ｆとして後続異常卵除去装置
（図示せず）へ出六力る。

続いて、異常卵の検出記憶についての、コンピューター
による作動処理をフローチャート第５図、第６図に基づ
いて詳細に説明する。本発明による、異常卵を検出し、
その種類と位置を記憶するための作動手順は、第６図に
示されたメンインプログラムと、第５図に示されたコー
ドレス指示器の作動手順の２つのフローで構成されてい
る。

第５図において、検知プログラムの作動開始に伴って、
異常卵を検知し遅しボタンスイッチＥ１、Ｅ２、Ｅ３の
いずれかが押されたどうかを判断する（ステップ１）。
押しボタンスイッチＥ１、Ｅ２、Ｅ３のいずれかが押さ
れた場合、押されたスイッチの情報を異常卵検知信号Ｌ
１として光通信用送信手段である赤外ＬＥＤ１３を発光
させることにより、光通信部１２へ送信して（ステップ
５）、ステップ１へ戻る。押されていなければ、スキャ
ンニング装置８から照射されたスポット光線Ｓをコード
レス指示器１１の受光部１１ａが受光したかどうかを判
断する（ステップ２）。スポット光線Ｓを受光しておれ
ば、受光したことを知らせるスポット光線受信信号Ｌ２
を光通信用送信手段である赤外ＬＥＤ１３を発光させる
ことにより、光通信部１２へ送信して（ステップ６）、
ステップ１へ戻る。スポット光線Ｓを受光していなけれ
ば、光センサー１４が光通信部１２から光通信で抜取卵
表示信号Ｌ３を受信したかどうかを判断する（ステップ
３）。抜取卵表示信号Ｌ３を受信しておれば、受信した
指示に従って、コードレス指示器１１の種別表示灯１９
の点灯させ（ステップ４）、ステップ１へ戻る。また表
示信号Ｌ３を受信していなければ、そのままステップ１
へ戻る。

以上のごとく、押しボタンスイッチＥ１、Ｅ２、Ｅ３の
いずれかが押されたか（ステップ１）、スポット光線Ｓ
を受光したか（ステップ２）、表示の指示を受信したか
（ステップ３）の判断と、それに応じた処理をしながら
最初へ戻って繰り返している。

次に、第６図に示すメインプログラムでは、作動開始に
伴って、後続異常卵除去装置に対して抜取信号ｆを出力
するタイミングかどうかを判断する（ステップ１）。す
なわちＣＰＵ１７はローラーコンベアー１のローラー１
本が通過する毎にコンベアー走行状態検出器４から発す
る信号であるコンベアークロック信号Ｃ１と、次のクロ
ック信号Ｃ１が発するまでに出力される５〜１０パルス
の信号であるクロック信号Ｃ２の情報により、ローラー
コンベアー１上の異常卵の位置すなわち現在位置を常に
チェックしており、よって登録された異常卵を後続異常
卵除去装置で抜取るタイミングであるかどうかを判断す
ることができる。抜取信号ｆの出力のタイミングでなけ
れば、コードレス指示器１１の押しボタンスイッチＥ
１、Ｅ２、Ｅ３のいずれかが押さえたかの判断する（ス
テップ４）へジャンプする。抜取信号ｆの出力のタイミ
ングの場合は、抜取るべき異常卵が登録されているかど
うかを判断する（ステップ２）。そして異常卵が登録さ
れていなければ同様にステップへジャンプする。異常卵
の抜取りが登録されている場合は、抜取信号ｆを後続異
常卵除去装置に出力し（ステップ３）、ステップ４へ進
む。ステップ４ではコードレス指示器１１の押しボタン
スイッチＥ１、Ｅ２、Ｅ３のいずれかが押されたか、す
なわち光通信で光通信部１２を経由して送られてくる異
常卵検知信号１１が入力されているかどうかを判断し、
入力されていなければステップ１へ戻る。前記検知信号
１１が入力されている場合は、スポット線Ｓの光源であ
る発光ダイオード９の照明位置をスタート位置に戻し
（ステップ５）、該発光ダイオード９の点灯タイミング
かどうかを判断する（ステップ６）、ここではコンベア
ー走行状態検出器４から送られてくるコンベアークロッ
ク信号Ｃ１、Ｃ２と同期させることによって、搬送され
つつある鶏卵と鶏卵の間をスキャンニングするのを防ぐ
ようにしている。発光ダイオード９の点灯タイミングで
なければ、タイミングになるまでループし、ステップ６
において、そのタイミングを判断する。点灯タイミング
になれば設定された第１番目の発光ダイオード９を一定
時間ＯＮ、すなわち１０msを限度として点灯させ、スポ
ット光線Ｓの照射後ただちにＯＦＦにする（ステップ
７）。照射された鶏卵２の真上にコードレス指示器１１
の受光部１１ａが位置付けられていれば、該受光部１１
ａはスポット光線Ｓを受光し、コードレス指示器１１か
ら光通信でスポット光線受信信号Ｌ２が送信されるが、
コードレス指示器１１の受光部１１ａをスキャンすなけ
れば、スポット光線受信信号Ｌ２は出力されないことに
なり、よってコードレス指示器１１からの応答があるか
どうか（ステップ８）で、異常卵の確認有無が判断でき
る。コードレス指示器１１からの応答がなければ、スポ
ット光線Ｓは異常卵検知区域６内にある鶏卵２をすべて
スキャンしたか、すなわちスキャニング装置８の発光ダ
イオード９がすべて点滅されたかを判断し（ステップ１
３）、すべての発光ダイオード９の点滅照射が終了して
いなければ、次の発光場所を設定し（ステップ１５）、
発光ダイオード９の点灯タイミングを判断するためにス
ッテプ６へジャンプする。コードレス指示器１１からの
応答が無いまま、鶏卵２へのスキャンニングがすべてが
終了したら、該コードレス指示器１１の位置を読み取れ
なかった（ステップ１４）ことになり、すなわち異常卵
が確認できないとして、異常卵検知信号Ｌ１を無効にし
て初期のステップへ戻る。ステップ８の判断でコードレ
ス指示器１１の応答があると、コードレス指示器１１か
らの光通信によるスポット光線受信信号Ｌ２を受信した
時のスポット光線Ｓの光源である発光ダイオード９の位
置から、コードレス指示器１１により指示された異常卵
の位置を計算する（ステップ９）。すなわちＣＰＵ１７
では既述のごとく搬送されつつある鶏卵２をコンベアー
クロック信号Ｃ１，Ｃ２によって、スキャンニング装置
８内の発光ダイオード９と常に相対するように演算修正
し、異常卵が検知されると、該異常卵を照射した発光ダ
イオード９の位置をマトリックスにより座標を用いて特
定する。特定された異常卵は抜取卵として、異常卵の種
別と共に登録記憶される（ステップ１０）。そして異常
卵を記憶すると共に、コントローラー部５に内蔵された
異常卵の種類別表示灯の点灯とブザーによって、光と音
（図示せず）で知らせる（ステップ１１）。またコード
レス指示器１１に対しても抜取卵表示信号Ｌ３を光通信
で送信する（ステップ１２）。処理が終わればただちに
ステップ１へ戻る。

（発明の効果） 以上述べたように、コードレス指示器を異常卵に位置付
け、該指示器の受光部をスポット光線がスキャンした時
を捕らえ、該スポット光線の光源である発光ダイオード
の位置から前記異常卵を演算記憶することによって、指
示器のコードレスが実現された。

尚、スキャンニング装置の発光ダイオードは高輝度ＬＥ
Ｄで赤色又は、赤外でもよい。

又、受光部はいわゆるフォトセンサーでもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の概略構成を示す斜視図。第２図の
Ａは発光ダイオード群を図示した平面図、Ｂはスポット
光線を図示した正面図。第３図はコードレス指示器の斜
視図。第４図は本発明装置のブロック図。第５図はコー
ドレス指示器の作動手順を示すフローチャート、第６図
は本発明装置のメインプログラムのフローチャート。 １……ローラーコンベアー、２……鶏卵、２ａ……異常
卵、３……モーター、４……コンベアー走行状態検出
器、５……コントローラー部、６……異常卵検知区域、
７……照明装置、８……スキャンニング装置、８ａ……
開口部、９ａ，９ｂ，９ｃ，９ｄ，９ｅ……発光ダイオ
ード、１０……拡大レンズ、１１……コードレス指示
器、１１ａ……受光部、１２……光通信部、１３……赤
外ＬＥＤ、１４……光センサー、１５……発光ダイオー
ドドライバー、１６……光通信部の通信コントーロー
ル、１７……ＣＰＵ、１８……入力インターフェース、
１９……異常卵の種別表示灯、２０……出力インターフ
ェース、２１……コードレス指示器の通信コントロー
ル、ａ……ローラーコンベアーの進行方向、Ｃ１，Ｃ２
……コンベアークロック信号、ｄ１……スポット光線点
灯指示、ｄ２……スポット光線位置読込、Ｅ１，Ｅ２，
Ｅ３……押しボタンスイッチ、ｆ……抜取信号、Ｌ１…
…光通信での異常卵検知信号、１１……異常卵検知信
号、Ｌ２……光通信でのスポット光線受信信号、１２…
…スポット光線受信信号、Ｌ３……光通信での抜取卵表
示信号、13……抜取卵表示信号、Ｓ，Ｓ１，Ｓ２，Ｓ
３，Ｓ４，Ｓ５……スポット光線

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数列で鶏卵を回転させながら搬送するコ
   ンベアー上の鶏卵を下方から照明し検卵する検卵区域
   で、該鶏卵の異常卵の指示を行い、後続の装置又は前記
   検卵区域外の別の装置で前記異常卵を除去する装置にお
   いて、 異常卵を指示する指示器からの信号は光通信のみで行
   い、該指示器をコードレスとなし、該指示器からの信号
   を受ける光通信部を備え、該光通信部の指示信号と、前
   記コンベアーに備えられている速度検出器からのクロッ
   ク信号とから前記指示器の受光部をスキャンするための
   スキャンニング装置に信号を送り、前記指示器の受光部
   をスキャンし、指示された異常卵の位置を演算記憶する
   コントローラー部を設け、かつ前記スキャンニング装置
   は鶏卵の搬送列に対応した列の各列は複数個の発光体に
   より構成され、各発光体から発せられる光線はレンズを
   介して、搬送面の鶏卵に対応するように拡大されて照射
   され、前記発光体の光線のうちの１つが前記指示器の受
   光部をスキャンすることにより異常卵を特定することを
   特徴とした自動選別装置における半自動検卵装置。