JPH0611002Y2 - 医療用穿刺針付チューブ - Google Patents

医療用穿刺針付チューブ

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JPH0611002Y2
JPH0611002Y2 JP5297889U JP5297889U JPH0611002Y2 JP H0611002 Y2 JPH0611002 Y2 JP H0611002Y2 JP 5297889 U JP5297889 U JP 5297889U JP 5297889 U JP5297889 U JP 5297889U JP H0611002 Y2 JPH0611002 Y2 JP H0611002Y2
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護 西島
康伸 泉
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、食道等の静脈瘤に対する治療法として、静脈
瘤に薬液を注入し局所的に血栓を生じさせて硬化させ、
出血を停止あるいは予防する内視鏡的硬化療法に用いる
医療用穿刺付チューブに関するものである。
〔従来の技術〕
従来、内視鏡的硬化療法に用いる注射針チューブ用具と
して、内・外管の二重管構造で、内管チューブ先端に注
射針、後端にコネクター機能をもつ把持部を有し、外管
チューブに内管チューブが内蔵され、且つ、前後に摺動
でき後端に把持部を有した型式のものが、種々考案され
術者に提供されてきた。
これらの医療用注射針チューブは、例えば実願昭62−
162470号の如く、内管チューブ把持部を外管チュ
ーブ把持部内で前進・後進させ回転固定することによ
り、外管チューブ先端の注射針を突出もしくは収納した
状態で確実に固定でき、且つ、所望の突出量で精度良く
固定できることを特徴とする。また実開昭63−263
51号公報の如く、外管チューブ先端の注射針突出量を
規制するストッパー機構を有さず、外管チューブ把持部
内に前進・後退する内管チューブ把持部のストロークを
螺条機構を利用して規制することにより、注射針突出量
を調整自在にできることを特徴とする。
従来品のうち、特に実願昭62−162470号は上記
した如く、穿刺針の突出量精度に優れており、かつ使用
する際は穿刺針を対象物に穿刺する時の戻りや、使用時
に外力によって不意に針が後退するのを防ぐことが出来
る等の利点を有するものであり、これらの利点を付与す
る構成要素の一つとして外管チューブで先端部にストッ
パー機構を具備している。一方、このストッパー機構の
ために、内視鏡の先端を湾曲させて使用する際に外管チ
ューブの先端部が湾曲して、穿刺針を外管チューブで先
端開口部より突出させる時に、針先がストッパー機構に
突当り、針がスムーズに外管チューブ先端開口部より出
ない場合がある。
このような現象の主因は、穿刺針の先端が刃先を形成さ
せるために一般に斜めカットになっているので刃先先端
に方向性があるからであり、即ち第5図(a)に示したよ
うに、従来の穿刺針(19)の刃先先端部(20)が湾曲した外
管チューブのストッパー機構である内側チップ(15)の端
部に突当る場合、針が突出し難い現象が発生し易すくな
る。このような現象が治療中に発生することは、薬剤の
注入処置が出来ず、出血防止が間合わず大事に至る恐れ
がある。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案は、以上述べてきた従来の用具の欠点と治療処置
時の使用条件に鑑み、術者が安全・確実に穿刺針を突出
できて静脈瘤血管内への薬液注入を行うことができる医
療用穿刺針付チューブを提供することを目的としたもの
である。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、先端に穿刺針を有し後端にはチューブ内腔に
通じるコネクター機能をもつ内管把手を具備した内管チ
ューブと、先端にストッパー機構を有すると共に内管チ
ューブを前後に摺動できる内腔を具備した外管チューブ
とで構成される二重管構造の医療用チューブ付であっ
て、前記穿刺針の刃先尖端部が該穿刺針の中心軸線近傍
上に位置することを特徴とする医療用穿刺針付チューブ
である。
以下、図面により本考案の一実施例となる医療用穿刺針
付チューブについて詳細に説明する。
第1図は先端の穿刺針(1)を収納させて固定した状態
で、第2図は穿刺針(1)突出させて固定した状態の全
体図である。穿刺針(1)と、穿刺針(1)に接続して
導通する内管チューブ(2)と、先端に穿刺針(1)の
最大突出量を規制する先端ストッパー(3)を有する外
管チューブ(4)とから成り、更らに、内管チューブ
(2)と外管チューブ(4)は後端で各々、内管把手
(5)、外管把手(6)とに接続されている。内管把手
(5)の先端部は内管チューブ(2)と接続導通し、端
末のルアー嵌合コネクター部(7)まで一体となって導
通しており、コネクター部(7)に注射筒を嵌合、接続
して薬液等を注射針(1)まで注入、流通し、静脈瘤に
流出できる構造となっている。外管把手(6)の先端部
は外管チューブ(4)と接続導通しており、後端部から
穿刺針(1)、内管チューブ(2)および内管把手
(5)を挿入し、第1図、第2図に示す通り外管把手
(6)より内管把手(5)を前後に駆動させることによ
り、外管チューブ(4)先端で穿刺針(1)が先端スト
ッパー(3)で規制された突出量だけ突き出され、或い
は外管チューブ(4)内に収納できる構造となってい
る。
尚、内管把手(5)の外壁に突起部(8)を、外管把手
(6)には突起部(8)を内包するスライド溝(9)を
設け、スライド溝(9)の前方端の針突出固定溝(10)と
後方の収納ロック溝(11)には、内管把手(5)を若干量
回転させることにより突起部(8)が嵌合、固定される
ポケットを設けて、穿刺針(1)を突出もしくは収納し
た状態で確実に固定できる構造とするのが好ましいが、
本考案はこれに限定されるものではない。
また、中間ロック溝(12)を調整に必要な任意の数備えて
あってもよく、数によってはスライド溝(9)の両側に
設けてもなんら差支えない。またさらに、外管把手
(6)の後端部は、収納ロック溝(11)に続く後方側に端
末溝(13)を設けて端を開口させることにより、製作時に
内管チューブを外管チューブ内に組込むことができる配
慮がしてある。もちろん、組込んだら逆に内管チューブ
を外し難い仕掛を末端側の溝(13)に付けてもなんら差支
えない。
第3図は、穿刺針(1)が後退した位置にあるときの状
態を示す拡大図である。第3図(a)は外管チューブ
(4)の先端を絞り込んで、先端ストッパー(3)とし
て、外側チップ(14)を付けた例、第3図(b)は外管チュ
ーブ(4)の先端部に内側チップ(15)を付けてチップそ
のものをストッパー機構とした例である。
穿刺針(1)先端部の形状は、第4図に示したように、
研磨された先端開口部を持つ刃先(16)の斜面が穿刺針
(1)の長さ方向に対して2〜45°、好ましくは10
〜25°の角度をなし、その斜面と反対側の面は断面が
弧状をなしている。また、刃先尖端部(17)は、穿刺針
(1)の中心軸線(18)の近傍上に位置しており、刃先尖
端部(17)と中心軸線(18)の距離aは、穿刺針(1)の半
径rの約90%以内、好ましくは30%以内に納まって
いればよい。外管チューブ(4)先端の構造としては、
第3図(a)、(b)いずれでもよいが、滑り易さが寄与する
面から継ぎ目のない第3図(a)の構造がより望ましい。
穿刺針(1)の材質としては、耐薬品性、安全性、刃先
(16)の加工性等より汎用の医療用注射針と同じく、ステ
ンレス鋼が使用される。尚、サイズ、用途等によるがナ
イロン等適切な強度のある樹脂成形物であっても差支え
ない。また、内管チューブ(2)および外管チューブ
(4)の材質は、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂が適してお
り、機能上からは滑り性、透明性が優れているものが好
ましい。また、把手部の材質は特別の規定はないが製作
上の利点からABS樹脂、ポリカーボネート等の熱可塑
性樹脂が好ましい。
最後に、外管チューブ(4)先端部のストッパー(3)
は、金属もしくは硬質のプラスチックで作られており、
これを備えていることにより穿刺針(1)の最大突出量
を規制できるのみでなく、使用中に穿刺針(1)と内管
チューブ(2)間の接続が万一外れたにしても、このス
トッパー(3)で穿刺針(1)の外管チューブ(4)外
への脱落を防ぎ、生体臓器に重大な損傷を与える危険性
も防ぐことができ、取扱い、操作性に優れているばかり
でなく、安全面でもより一層優れた構造となっている。
第5図は本考案の効果を説明するための図で、第5図
(a)はストッパー機構と従来の刃先尖端形状の穿刺針(1
9)との組合せで、外管チューブ(4)先端の湾曲方向と
刃先の方向性により、刃先尖端部(20)が内側チップ(15)
の端に突掛り、刃先が突出しなくなる場合の例、第5図
(b)は本考案の刃先尖端形状の穿刺針(1)との組合せ
により方向性に関係なく刃先が突掛ることもなくスムー
ズな突出が出来る状況を示している。
〔考案の効果〕
本考案は、内管チューブ先端の穿刺針を対象とする静脈
瘤血管等に穿刺する際に、刃先に方向性がない(刃先尖
端部が針の中心軸線近傍上にある)ので、外管チューブ
先端のストッパー機構に障害されることなく針先がスム
ーズに外管チューブ先端口部より突出されて、安全、確
実な処置が可能となり、特に、緊急時や内視鏡により先
端部の湾曲が著しい時にはより効果が発揮できる。ま
た、刃先に方向性がないことは刃先の穿刺精度向上にも
寄与し、特に細い静脈瘤血管等への穿刺には有効であ
る。以上の如く針先のスムーズな突出が可能で、かつ本
考案の本体の先端のストッパー機構に針の前進、後退の
ロック機構を組合せることにより、その針先の突出量精
度、穿刺時の針の不用意な戻りが防げる等の利点が加わ
りより一層効果を発揮させする上に、取扱い上安全で、
精確な操作と優れた穿刺性が可能な極めて有用な医療用
穿刺針付チューブを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本考案を説明するための一実施例と
なる穿刺針付チューブの全体の概要図で、第1図は先端
の穿刺針を後退させて収納した状態、第2図は穿刺針を
突出した状態を示す。また、第3図は第1図に示した穿
刺針付チューブの先端拡大図で、第4図は穿刺針先端部
の形状を示す拡大断面図である。第5図は穿刺針の突出
そうとする状態を説明する図で、(a)は従来の刃先の穿
刺針との組合せで刃先が突掛っている例、(b)は本考案
の刃先尖端の穿刺針と組合せた例である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端に穿刺針を有し後端にはチューブ内腔
    に通じるコネクター機能をもつ内管把手を具備した内管
    チューブと、先端にストッパー機構を有すると共に内管
    チューブを前後に摺動できる内腔を具備した外管チュー
    ブとで構成される二重管構造の医療用チューブであっ
    て、前記穿刺針の刃先尖端部が該穿刺針の中心軸線近傍
    上に位置することを特徴とする医療用穿刺針付チュー
    ブ。
JP5297889U 1989-05-10 1989-05-10 医療用穿刺針付チューブ Expired - Lifetime JPH0611002Y2 (ja)

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JPH02143947U JPH02143947U (ja) 1990-12-06
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