JPH06109417A - ステージ位置計測装置 - Google Patents
ステージ位置計測装置Info
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- JPH06109417A JPH06109417A JP4256087A JP25608792A JPH06109417A JP H06109417 A JPH06109417 A JP H06109417A JP 4256087 A JP4256087 A JP 4256087A JP 25608792 A JP25608792 A JP 25608792A JP H06109417 A JPH06109417 A JP H06109417A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 干渉計光路上における空気揺らぎや温度分布
変化によるステージ位置の計測精度への影響を低減させ
る。 【構成】 レーザ干渉計(L、D、9、10等)は、X
ステージ3の一部に設けられた移動鏡6と、投影光学系
4の鏡筒下部に設けられた固定鏡5との各々の反射面に
対して、光ビームBL、BSをほぼ垂直に、かつ互いに
ほぼ平行に配置して投射する。ステージ制御系STD
は、このレーザ干渉計の計測信号に基づいてYステージ
2の位置を計測する。さらに、可動手段(7、8、2
3)は、固定鏡5と移動鏡6との各々にビームBL、B
Sを投射し、固定鏡5と移動鏡6との各々で反射したビ
ームを同軸に合成するビームスプリッタ10を、Yステ
ージ2の移動に追従して、移動鏡6に向かうビームBS
に沿った方向に移動させる。
変化によるステージ位置の計測精度への影響を低減させ
る。 【構成】 レーザ干渉計(L、D、9、10等)は、X
ステージ3の一部に設けられた移動鏡6と、投影光学系
4の鏡筒下部に設けられた固定鏡5との各々の反射面に
対して、光ビームBL、BSをほぼ垂直に、かつ互いに
ほぼ平行に配置して投射する。ステージ制御系STD
は、このレーザ干渉計の計測信号に基づいてYステージ
2の位置を計測する。さらに、可動手段(7、8、2
3)は、固定鏡5と移動鏡6との各々にビームBL、B
Sを投射し、固定鏡5と移動鏡6との各々で反射したビ
ームを同軸に合成するビームスプリッタ10を、Yステ
ージ2の移動に追従して、移動鏡6に向かうビームBS
に沿った方向に移動させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光波干渉計を用いて1
次元、又は2次元移動するステージの位置を高精度に測
定する為のステージ位置計測装置に関するものである。
次元、又は2次元移動するステージの位置を高精度に測
定する為のステージ位置計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より光波干渉計(一般にはレーザ干
渉計)を用いて可動ステージの位置を高精度に計測する
ことは良く知られた技術である。特に集積回路製造用の
露光装置においては、ウェハ又はレチクルを載置して2
次元移動するステージの位置を計測する際にこの技術が
用いられている。
渉計)を用いて可動ステージの位置を高精度に計測する
ことは良く知られた技術である。特に集積回路製造用の
露光装置においては、ウェハ又はレチクルを載置して2
次元移動するステージの位置を計測する際にこの技術が
用いられている。
【0003】ここで、従来のステージ位置計測装置を備
えた投影露光装置の一例を図5を参照して説明する。図
5において、投影光学系4は不図示のレチクルのパター
ンの像を、表面にレジスト層が形成された感光基板(ウ
ェハ)W上に結像投影する。ウェハWはXステージ3上
に載置され、さらにXステージ3はYステージ2上に載
置されている。Yステージ2はモータ8及び送りねじ7
によってベース1上を1次元的に移動可能であり、その
位置はレーザ干渉計(L、D、9、10、22、2
2’)によって常時検出されている。Xステージ3の端
部には上記干渉計からのレーザビーム(BS)を反射す
る移動鏡6が設けられており、さらに投影光学系4の鏡
筒下部には干渉計からのレーザビーム(BL)を反射す
る固定鏡が設けられている。レーザ光源Lを射出してハ
ーフミラー22を透過した可干渉性のレーザビームは、
光分割器(ビームスプリッタ)10で分割され、ここを
透過したビームBSは移動鏡6にほぼ垂直に投射され
る。一方、ビームスプリッタ10で反射したビームBL
はミラー9によってほぼ直角に反射され、ビームBSと
ほぼ平行になって固定鏡5にほぼ垂直に投射される。こ
こで、ビームスプリッタ10は保持部材21を介してベ
ース1上に固定されている。移動鏡6と固定鏡5との各
々で反射したレーザビームBS、BLは再びこのビーム
スプリッタ10に入射し、ここで同軸に合成されて干渉
する。さらに、2本のビームBSとBLとの干渉ビーム
は、ハーフミラー22とミラー22’とで反射され、デ
ィテクタDによって光電検出される。この光電信号はパ
ルスコンバータ11によってアップダウンパルスに変換
される。そして、このアップダウンパルスはステージ制
御系STD内のアップダウンカウンタで可逆計数され、
Yステージ2の位置が計測される。さらにステージ制御
系STDはYステージ2を駆動するモータ8に対する出
力信号を、アップダウンカウンタによる計測位置に応じ
て適宜制御する。ステージ制御系STDは主制御系MC
Sから出力される位置決め目標値(座標値)を受信する
と、上記アップダウンカウンタで計数されるYステージ
2の現在位置が、その目標値と一定の許容範囲で一致す
るようにYステージ2を移動させる。
えた投影露光装置の一例を図5を参照して説明する。図
5において、投影光学系4は不図示のレチクルのパター
ンの像を、表面にレジスト層が形成された感光基板(ウ
ェハ)W上に結像投影する。ウェハWはXステージ3上
に載置され、さらにXステージ3はYステージ2上に載
置されている。Yステージ2はモータ8及び送りねじ7
によってベース1上を1次元的に移動可能であり、その
位置はレーザ干渉計(L、D、9、10、22、2
2’)によって常時検出されている。Xステージ3の端
部には上記干渉計からのレーザビーム(BS)を反射す
る移動鏡6が設けられており、さらに投影光学系4の鏡
筒下部には干渉計からのレーザビーム(BL)を反射す
る固定鏡が設けられている。レーザ光源Lを射出してハ
ーフミラー22を透過した可干渉性のレーザビームは、
光分割器(ビームスプリッタ)10で分割され、ここを
透過したビームBSは移動鏡6にほぼ垂直に投射され
る。一方、ビームスプリッタ10で反射したビームBL
はミラー9によってほぼ直角に反射され、ビームBSと
ほぼ平行になって固定鏡5にほぼ垂直に投射される。こ
こで、ビームスプリッタ10は保持部材21を介してベ
ース1上に固定されている。移動鏡6と固定鏡5との各
々で反射したレーザビームBS、BLは再びこのビーム
スプリッタ10に入射し、ここで同軸に合成されて干渉
する。さらに、2本のビームBSとBLとの干渉ビーム
は、ハーフミラー22とミラー22’とで反射され、デ
ィテクタDによって光電検出される。この光電信号はパ
ルスコンバータ11によってアップダウンパルスに変換
される。そして、このアップダウンパルスはステージ制
御系STD内のアップダウンカウンタで可逆計数され、
Yステージ2の位置が計測される。さらにステージ制御
系STDはYステージ2を駆動するモータ8に対する出
力信号を、アップダウンカウンタによる計測位置に応じ
て適宜制御する。ステージ制御系STDは主制御系MC
Sから出力される位置決め目標値(座標値)を受信する
と、上記アップダウンカウンタで計数されるYステージ
2の現在位置が、その目標値と一定の許容範囲で一致す
るようにYステージ2を移動させる。
【0004】図5に示したYステージ2の移動ストロー
クは、一般に30〜50cm程度である。このため、ベ
ース1に固定的に保持されているビームスプリッタ10
から移動鏡6までのビーム光路も、それに対応しただけ
の距離が必要となる。それに合わせて固定鏡5までのビ
ーム光路の距離も決まってくる。ここで、この露光装置
内で大気圧の変化、即ち大気の屈折率の変化が起きる
と、このレーザビームBS、BLの光路長も変化してし
まう。レーザビームBS、BLの光路全体に一様な大気
圧変化が起きている時は、その大気圧変化をセンサーで
検出することで、ビームBS、BLの光路長の変化を補
正することが可能である。
クは、一般に30〜50cm程度である。このため、ベ
ース1に固定的に保持されているビームスプリッタ10
から移動鏡6までのビーム光路も、それに対応しただけ
の距離が必要となる。それに合わせて固定鏡5までのビ
ーム光路の距離も決まってくる。ここで、この露光装置
内で大気圧の変化、即ち大気の屈折率の変化が起きる
と、このレーザビームBS、BLの光路長も変化してし
まう。レーザビームBS、BLの光路全体に一様な大気
圧変化が起きている時は、その大気圧変化をセンサーで
検出することで、ビームBS、BLの光路長の変化を補
正することが可能である。
【0005】ところが、ビーム光路上で局所的に屈折率
変化が起きると、それは干渉計による計測値の揺らぎと
なって現れる。例えば、周囲と温度差をもつ気体がビー
ムBSの光路をゆっくり横切ると、計測値(カウンタの
値)はYステージ2が静止しているにもかかわらず、あ
る範囲内で不安定に変化する。この揺らぎによる影響は
2つの場面で問題となり、1つはレーザ干渉計を用いた
各種アライメント時の位置計測値に含まれるランダムな
誤差が大きくなるとともに、アライメントの再現性を悪
化させることである。もう1つは、干渉計の計測位置が
一定値になるようにYステージ2をサーボ制御によって
静止させる場合、揺らぎによってYステージ2が微小量
だけ追従し、正確に静止しないことである。このこと
は、不図示のレチクルのパターンを感光基板W上に転写
したときの線幅の太り、解像不良となって現れる。即
ち、投影光学系、照明系によっていくら解像力を上げて
も、それが十分に活用されないことになってしまう。
変化が起きると、それは干渉計による計測値の揺らぎと
なって現れる。例えば、周囲と温度差をもつ気体がビー
ムBSの光路をゆっくり横切ると、計測値(カウンタの
値)はYステージ2が静止しているにもかかわらず、あ
る範囲内で不安定に変化する。この揺らぎによる影響は
2つの場面で問題となり、1つはレーザ干渉計を用いた
各種アライメント時の位置計測値に含まれるランダムな
誤差が大きくなるとともに、アライメントの再現性を悪
化させることである。もう1つは、干渉計の計測位置が
一定値になるようにYステージ2をサーボ制御によって
静止させる場合、揺らぎによってYステージ2が微小量
だけ追従し、正確に静止しないことである。このこと
は、不図示のレチクルのパターンを感光基板W上に転写
したときの線幅の太り、解像不良となって現れる。即
ち、投影光学系、照明系によっていくら解像力を上げて
も、それが十分に活用されないことになってしまう。
【0006】そこで、ビーム光路に対して気体(清浄な
エア)を吹きつけることによって、ビームBS、BLの
光路上における空気揺らぎや温度分布変化を低減させる
ことが考えられている。また固定鏡5をミラー9又はビ
ームスプリッタ10に設けることによって、ビームBL
の光路長を微小にし、ビームBLの光路上における空気
揺らぎや温度分布変化を低減させることも考えられてい
る。
エア)を吹きつけることによって、ビームBS、BLの
光路上における空気揺らぎや温度分布変化を低減させる
ことが考えられている。また固定鏡5をミラー9又はビ
ームスプリッタ10に設けることによって、ビームBL
の光路長を微小にし、ビームBLの光路上における空気
揺らぎや温度分布変化を低減させることも考えられてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】レーザビームBS、B
Lの光路に気体を吹きつけるにあたっては、ビーム光路
に対して垂直、又はビーム光路と平行に送る方法が提案
されている。しかし、清浄なエアをビームBS、BLの
光路と平行して流す場合、ビーム光路にエアを送るため
の吹き出し口は、ミラー9及びビームスプリッタ10の
後方(光源L側)か、あるいはその近傍に配置される。
この場合、Yステージ2がビームスプリッタ10から最
も離れた位置にある時、移動鏡6近傍のエアは乱流とな
ってしまう。
Lの光路に気体を吹きつけるにあたっては、ビーム光路
に対して垂直、又はビーム光路と平行に送る方法が提案
されている。しかし、清浄なエアをビームBS、BLの
光路と平行して流す場合、ビーム光路にエアを送るため
の吹き出し口は、ミラー9及びビームスプリッタ10の
後方(光源L側)か、あるいはその近傍に配置される。
この場合、Yステージ2がビームスプリッタ10から最
も離れた位置にある時、移動鏡6近傍のエアは乱流とな
ってしまう。
【0008】また、清浄なエアをビーム光路に対して垂
直な方向から流す場合、ビーム光路にエアを送るための
吹き出し口は、ビームBLの上方に、ビーム光路に沿っ
て配置される。この場合、Yステージ2がビームスプリ
ッタ10から最も離れた位置にある時、ビームスプリッ
タ10と移動鏡6との間のビーム光路のうち、移動鏡6
近傍のビームにはエアが届かない。逆に、Yステージ2
がビームスプリッタ10に近づいた位置にある時、吹き
出し口から流れたエアはウェハW上に直接かかってしま
う。
直な方向から流す場合、ビーム光路にエアを送るための
吹き出し口は、ビームBLの上方に、ビーム光路に沿っ
て配置される。この場合、Yステージ2がビームスプリ
ッタ10から最も離れた位置にある時、ビームスプリッ
タ10と移動鏡6との間のビーム光路のうち、移動鏡6
近傍のビームにはエアが届かない。逆に、Yステージ2
がビームスプリッタ10に近づいた位置にある時、吹き
出し口から流れたエアはウェハW上に直接かかってしま
う。
【0009】以上のように、ビームBS、BLの光路全
体をステージ位置に依存せずほぼ均一に空調すること
は、非常に困難である。また、光路全体を空調すると、
空調機構が大型化、複雑化してしまうことも問題であ
る。また、固定鏡5をミラー9、もしくはビームスプリ
ッタ10に固設することによって、ビームBLの光路長
は、Yステージ2の位置に依存せずに、常に微小な値を
保つことが可能となる。しかし、この場合、Yステージ
2の位置はミラー9、またはビームスプリッタ10を基
準とした位置となる。従って、投影光学系4と、ミラー
9またはビームスプリッタ10とのメカ的なドリフトや
振動が、そのままYステージ2の位置の計測誤差となっ
てしまう問題がある。
体をステージ位置に依存せずほぼ均一に空調すること
は、非常に困難である。また、光路全体を空調すると、
空調機構が大型化、複雑化してしまうことも問題であ
る。また、固定鏡5をミラー9、もしくはビームスプリ
ッタ10に固設することによって、ビームBLの光路長
は、Yステージ2の位置に依存せずに、常に微小な値を
保つことが可能となる。しかし、この場合、Yステージ
2の位置はミラー9、またはビームスプリッタ10を基
準とした位置となる。従って、投影光学系4と、ミラー
9またはビームスプリッタ10とのメカ的なドリフトや
振動が、そのままYステージ2の位置の計測誤差となっ
てしまう問題がある。
【0010】本発明は上記の如き従来の問題点に鑑みて
なされたもので、干渉計光路の空気揺らぎや温度分布変
化によるステージ位置の計測精度への影響を最小限に抑
制できるステージ位置計測装置を提供することにある。
なされたもので、干渉計光路の空気揺らぎや温度分布変
化によるステージ位置の計測精度への影響を最小限に抑
制できるステージ位置計測装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の一実施例を示す
図1に対応づけて説明する。上述の目的を達成するため
本発明では、Xステージ3の一部に固設された移動鏡6
とベース1に対して固定的に配置された固定鏡5との各
々に、レーザビームBL、BSを投射するとともに、移
動鏡6と固定鏡5との各々で反射した反射光を同軸上に
合成し干渉させて、光電検出器(ディテクター)Dへ導
くビームスプリッタ10と、ビームスプリッタ10をY
ステージ2の移動に追従して、レーザビームBSに沿っ
た方向に移動させる可動手段(7、8、23)とを設け
ることとした。
図1に対応づけて説明する。上述の目的を達成するため
本発明では、Xステージ3の一部に固設された移動鏡6
とベース1に対して固定的に配置された固定鏡5との各
々に、レーザビームBL、BSを投射するとともに、移
動鏡6と固定鏡5との各々で反射した反射光を同軸上に
合成し干渉させて、光電検出器(ディテクター)Dへ導
くビームスプリッタ10と、ビームスプリッタ10をY
ステージ2の移動に追従して、レーザビームBSに沿っ
た方向に移動させる可動手段(7、8、23)とを設け
ることとした。
【0012】ここでは、本発明を分かり易くするために
一実施例である図1を用いたが、これにより本発明が実
施例に限定されるものではない。
一実施例である図1を用いたが、これにより本発明が実
施例に限定されるものではない。
【0013】
【作用】本発明では、移動鏡と固定鏡とに向かう光ビー
ムを射出する光分割器を、ステージの移動に追従して移
動させる可動手段を設けた。このため、光分割器からス
テージに固設された移動鏡へと向かう光ビームの光路
は、ステージの位置に依存せずに、常に微小な値に維持
される。従って、この光路では、空気揺らぎや温度分布
変化の影響を殆ど受けなくなる。
ムを射出する光分割器を、ステージの移動に追従して移
動させる可動手段を設けた。このため、光分割器からス
テージに固設された移動鏡へと向かう光ビームの光路
は、ステージの位置に依存せずに、常に微小な値に維持
される。従って、この光路では、空気揺らぎや温度分布
変化の影響を殆ど受けなくなる。
【0014】
【実施例】図1及び図2は本発明の第1実施例による位
置計測装置の概略的な構成を示す図であり、本発明を集
積回路製造用の露光装置に適用したものである。図1は
Yステージ2がビームスプリッタ10とは反対方向に最
大に移動したときの図であり、図2はYステージ2がビ
ームスプリッタ10の方向に最大に移動したときの図で
ある。また、図1及び図2ではYステージ2の位置計測
装置のみを示している。また、図1及び図2において、
図5と同一の部材には同じ符号を付しており、ここでは
その説明を省略する。以下、図1を参照しながら説明を
行う。
置計測装置の概略的な構成を示す図であり、本発明を集
積回路製造用の露光装置に適用したものである。図1は
Yステージ2がビームスプリッタ10とは反対方向に最
大に移動したときの図であり、図2はYステージ2がビ
ームスプリッタ10の方向に最大に移動したときの図で
ある。また、図1及び図2ではYステージ2の位置計測
装置のみを示している。また、図1及び図2において、
図5と同一の部材には同じ符号を付しており、ここでは
その説明を省略する。以下、図1を参照しながら説明を
行う。
【0015】レーザ光源LはYステージ2(ウェハW)
のY方向の位置(座標値)を計測するためのレーザビー
ム(例えばHe−Neレーザ)を射出する。また、投影
光学系4の鏡筒下部には固定鏡5が設けられており、X
ステージ3の端部には移動鏡6が設けられている。ビー
ムスプリッタ10はレーザ光源Lからの測定用ビームを
分割し、ここで反射したビームBLはミラー9でほぼ垂
直に反射される。これによって、ビームスプリッタ10
を透過するビームBSと反射するビームBLは、固定鏡
5と移動鏡6との各々に対してほぼ垂直に、かつ互いに
ほぼ平行になって投射される。ここで、ミラー9は固定
部材(カバー)14によってビームスプリッタ10に一
体に固定されており、ミラー9とビームスプリッタ10
とが相対的に位置ずれ及び回転しないように構成されて
いる。さらにこのビームスプリッタ10は保持部材23
に一体に保持されている。また、この保持部材23は、
ビームスプリッタ10と移動鏡6とが微小間隔だけ離れ
るように、Yステージ2を駆動するための送りねじ7に
螺合している。Yステージ2と保持部材23とが同じ送
りねじに螺合しているため、保持部材23はYステージ
2の移動に追従して移動することになる。即ち、ビーム
スプリッタ10は移動鏡6と同一方向に、ほぼ同一距離
だけ移動することになる。このことから、ビームBSの
光路はYステージ2の位置に依存せずに、常にほぼ一定
の微小値に維持されることになる。従って、ビームBS
の光路上における空気揺らぎや温度分布変化の影響を、
大幅に低減することができる。
のY方向の位置(座標値)を計測するためのレーザビー
ム(例えばHe−Neレーザ)を射出する。また、投影
光学系4の鏡筒下部には固定鏡5が設けられており、X
ステージ3の端部には移動鏡6が設けられている。ビー
ムスプリッタ10はレーザ光源Lからの測定用ビームを
分割し、ここで反射したビームBLはミラー9でほぼ垂
直に反射される。これによって、ビームスプリッタ10
を透過するビームBSと反射するビームBLは、固定鏡
5と移動鏡6との各々に対してほぼ垂直に、かつ互いに
ほぼ平行になって投射される。ここで、ミラー9は固定
部材(カバー)14によってビームスプリッタ10に一
体に固定されており、ミラー9とビームスプリッタ10
とが相対的に位置ずれ及び回転しないように構成されて
いる。さらにこのビームスプリッタ10は保持部材23
に一体に保持されている。また、この保持部材23は、
ビームスプリッタ10と移動鏡6とが微小間隔だけ離れ
るように、Yステージ2を駆動するための送りねじ7に
螺合している。Yステージ2と保持部材23とが同じ送
りねじに螺合しているため、保持部材23はYステージ
2の移動に追従して移動することになる。即ち、ビーム
スプリッタ10は移動鏡6と同一方向に、ほぼ同一距離
だけ移動することになる。このことから、ビームBSの
光路はYステージ2の位置に依存せずに、常にほぼ一定
の微小値に維持されることになる。従って、ビームBS
の光路上における空気揺らぎや温度分布変化の影響を、
大幅に低減することができる。
【0016】また、ビームスプリッタ10とミラー9と
が一体となっていることによって、ビームBSとBLと
は常にほぼ平行に配置されることになる。例えば、保持
部材23が縦方向(紙面内上下方向)、又は横方向(紙
面と垂直な方向)にシフトしても、ビームBSとBLと
の光路長は変化しないため、Yステージ2の位置計測の
誤差要因とはならない。また、この保持部材23に紙面
内の微小な回転(ピッチング)が生じたとしても、平行
平板ガラスと同様の原理でビームBSとBLとの上下シ
フトは生じるが、双方のビームの光路長の変化の差は非
常に小さく、計測精度を低下させるものではない。
が一体となっていることによって、ビームBSとBLと
は常にほぼ平行に配置されることになる。例えば、保持
部材23が縦方向(紙面内上下方向)、又は横方向(紙
面と垂直な方向)にシフトしても、ビームBSとBLと
の光路長は変化しないため、Yステージ2の位置計測の
誤差要因とはならない。また、この保持部材23に紙面
内の微小な回転(ピッチング)が生じたとしても、平行
平板ガラスと同様の原理でビームBSとBLとの上下シ
フトは生じるが、双方のビームの光路長の変化の差は非
常に小さく、計測精度を低下させるものではない。
【0017】また、本実施例ではレーザビームBS、B
Lの光路上の空気揺らぎや温度分布変化をさらに低減さ
せるために、ビームBS、BLの双方の光路に対して空
調を施している。図1において、送風器12によって温
度調整された気体(清浄なエア)は図の矢印のように進
み、ビームBLとBSとの各々の光路に吹きつけられ
る。ビームBLの光路に吹きつけるエアは送風管13を
通り、ビームBLの真上に、ビームBLの光路に平行に
配置されている送風カバー15Lへ流れる。そしてこの
エアは、送風カバー15Lの下面(ビームBL側の面)
にビーム光路に沿って設けられている複数の開口15P
の各々から、ビームBLに対してほぼ垂直に吹きつけら
れることになる。ビームBLはYステージ2の移動に伴
って光路長(ミラー9と固定鏡5との間隔)が変化する
ため、送風カバー15LはビームBLが取りうる光路の
ほぼ全範囲を空調可能な構成になっている。即ち、Yス
テージ2が図2の状態のとき、ビームBLの光路のほぼ
全域にエアが吹きつけられるように、複数の開口15P
が所定の間隔で送風カバー15Lに形成されている。
Lの光路上の空気揺らぎや温度分布変化をさらに低減さ
せるために、ビームBS、BLの双方の光路に対して空
調を施している。図1において、送風器12によって温
度調整された気体(清浄なエア)は図の矢印のように進
み、ビームBLとBSとの各々の光路に吹きつけられ
る。ビームBLの光路に吹きつけるエアは送風管13を
通り、ビームBLの真上に、ビームBLの光路に平行に
配置されている送風カバー15Lへ流れる。そしてこの
エアは、送風カバー15Lの下面(ビームBL側の面)
にビーム光路に沿って設けられている複数の開口15P
の各々から、ビームBLに対してほぼ垂直に吹きつけら
れることになる。ビームBLはYステージ2の移動に伴
って光路長(ミラー9と固定鏡5との間隔)が変化する
ため、送風カバー15LはビームBLが取りうる光路の
ほぼ全範囲を空調可能な構成になっている。即ち、Yス
テージ2が図2の状態のとき、ビームBLの光路のほぼ
全域にエアが吹きつけられるように、複数の開口15P
が所定の間隔で送風カバー15Lに形成されている。
【0018】一方、ビームBSの光路に吹きつけるエア
は送風器12から不図示の送風管(パイプ)を通り、保
持部材23に設けられているエア吸入口20に送られ
る。このエアは保持部材23の内部を流れて、送風口1
5SからビームBSに対してほぼ垂直に吹きつけられ
る。送風口15SはビームBSの光路にエアを吹きつけ
るため、保持部材23からYステージ2側に突出してい
る。そこで、ビームBSの光路全体にエアを吹き出し、
且つYステージ2が移動しても接触しないように、ビー
ムスプリッタ10と移動鏡6との間隔に応じて送風口1
5Sの大きさ(長さ)が定められている。
は送風器12から不図示の送風管(パイプ)を通り、保
持部材23に設けられているエア吸入口20に送られ
る。このエアは保持部材23の内部を流れて、送風口1
5SからビームBSに対してほぼ垂直に吹きつけられ
る。送風口15SはビームBSの光路にエアを吹きつけ
るため、保持部材23からYステージ2側に突出してい
る。そこで、ビームBSの光路全体にエアを吹き出し、
且つYステージ2が移動しても接触しないように、ビー
ムスプリッタ10と移動鏡6との間隔に応じて送風口1
5Sの大きさ(長さ)が定められている。
【0019】以上のような構成によって、ビームBS、
BLの光路全体をYステージ2の位置に依存せずに、ほ
ぼ一様に空調することが可能となる。また、ビームBS
の光路を空調することによって、ビームスプリッタ10
と移動鏡6との間隔を微小値に設定することなく広げる
ことも可能となる。また、図1では、送風口15Lはエ
アをビームBLの真上から送風するように配置されてい
るが、図2に示すように、Yステージ2がビームスプリ
ッタ10の方向に移動した時、エアが直接ウェハW上に
吹きつけられてしまう。これを防ぐには、エアがビーム
BLの斜め上方や、図1の紙面に対して垂直方向から送
風されるように、送風口15Lを配置すると良い。ま
た、エアをビーム光路に吹きつける前の送風管内に0.
1μmクラスのHEPA(High Efficiency Particle A
ir)フィルターを入れておいてもよい。
BLの光路全体をYステージ2の位置に依存せずに、ほ
ぼ一様に空調することが可能となる。また、ビームBS
の光路を空調することによって、ビームスプリッタ10
と移動鏡6との間隔を微小値に設定することなく広げる
ことも可能となる。また、図1では、送風口15Lはエ
アをビームBLの真上から送風するように配置されてい
るが、図2に示すように、Yステージ2がビームスプリ
ッタ10の方向に移動した時、エアが直接ウェハW上に
吹きつけられてしまう。これを防ぐには、エアがビーム
BLの斜め上方や、図1の紙面に対して垂直方向から送
風されるように、送風口15Lを配置すると良い。ま
た、エアをビーム光路に吹きつける前の送風管内に0.
1μmクラスのHEPA(High Efficiency Particle A
ir)フィルターを入れておいてもよい。
【0020】また、送風器12から吹き出すエアは、ビ
ームBL、BS付近の気温とほぼ等しく、安定した温度
であることが望ましい。このため、本実施例の投影露光
装置を収納するエンバイロメンタル・チャンバー内を循
環させる清浄な温調気体の一部を送風器12に導くよう
にしても良い。さらに、本実施例において、ビームスプ
リッタ10及びミラー9はシングルパスの構成になって
いるが、直角プリズムやλ/4板等を追加してダブルパ
スの構成にすれば、さらに高精度な位置計測が可能とな
る。
ームBL、BS付近の気温とほぼ等しく、安定した温度
であることが望ましい。このため、本実施例の投影露光
装置を収納するエンバイロメンタル・チャンバー内を循
環させる清浄な温調気体の一部を送風器12に導くよう
にしても良い。さらに、本実施例において、ビームスプ
リッタ10及びミラー9はシングルパスの構成になって
いるが、直角プリズムやλ/4板等を追加してダブルパ
スの構成にすれば、さらに高精度な位置計測が可能とな
る。
【0021】図3は、本発明の第2実施例による位置制
御装置を備えた投影露光装置の概略的な構成を示す図で
ある。図3において図1と同一の部材には同じ符号を付
してある。図3に示すように、第1実施例と異なる点
は、Yステージ2にビームスプリッタ10を固設する固
定部材16を有することである。従って、図3では図1
に示したレーザ光源L、ディテクタD、ミラー22、2
2’、各制御系STD、MCS等の図示は省略した。
御装置を備えた投影露光装置の概略的な構成を示す図で
ある。図3において図1と同一の部材には同じ符号を付
してある。図3に示すように、第1実施例と異なる点
は、Yステージ2にビームスプリッタ10を固設する固
定部材16を有することである。従って、図3では図1
に示したレーザ光源L、ディテクタD、ミラー22、2
2’、各制御系STD、MCS等の図示は省略した。
【0022】先の第1実施例では、保持部材23とYス
テージ2とを送りねじ7に別々に螺合している。このた
め、長期的なドリフト等により保持部材23(特に送風
口15S)とYステージ2とが接触して保持部材23に
負荷がかかり得る。そこで第2実施例では、図3に示す
ようにビームスプリッタ10を移動鏡6との距離が微小
な値になるように、Yステージ2に固設する固定部材1
6を設けることとした。Yステージ2とビームスプリッ
タ10とは固定部材16によって一体となっているの
で、ビームスプリッタ10はYステージ2の移動に追従
して移動することになる。また、エア吸入口20と送風
口15Sは固定部材16に固設されており、第1実施例
と同様に、ビームBSの光路上には空調が施されてい
る。このため、Yステージ2及びビームスプリッタ10
の移動にかかわらず、ビームBSは空気揺らぎ等の影響
を受けることがない。
テージ2とを送りねじ7に別々に螺合している。このた
め、長期的なドリフト等により保持部材23(特に送風
口15S)とYステージ2とが接触して保持部材23に
負荷がかかり得る。そこで第2実施例では、図3に示す
ようにビームスプリッタ10を移動鏡6との距離が微小
な値になるように、Yステージ2に固設する固定部材1
6を設けることとした。Yステージ2とビームスプリッ
タ10とは固定部材16によって一体となっているの
で、ビームスプリッタ10はYステージ2の移動に追従
して移動することになる。また、エア吸入口20と送風
口15Sは固定部材16に固設されており、第1実施例
と同様に、ビームBSの光路上には空調が施されてい
る。このため、Yステージ2及びビームスプリッタ10
の移動にかかわらず、ビームBSは空気揺らぎ等の影響
を受けることがない。
【0023】図4は本発明の第3実施例による位置制御
装置を備えた投影露光装置の概略的な構成を示す図であ
る。図4において、図1と同一の部材には同じ符号を付
してある。以下図4を参照しながら説明を行う。本実施
例は第1実施例における保持部材23とYステージ2と
を独立に駆動制御できるような構成になっており、他の
構成は第1実施例と全く同じである。Yステージ2は送
りねじ7に螺合しており、モータ8によってベース1上
をY方向に1次元移動する。また、ビームスプリッタ1
0およびミラー9は固定部材14によって一体に固定さ
れており、さらにこの固定部材14は保持部材23に保
持されている。図5に示すように、この保持部材23は
第1及び第2実施例とは逆に、一体となっているミラー
9およびビームスプリッタ10を上方(ミラー9側)か
ら保持している。この保持部材23は送りねじ18に螺
合しており、モータ17によって、Yステージ2とほぼ
平行な方向(Y方向)に移動可能な構成になっている。
また、送りねじ18とモータ17とは不図示の保持部材
によってベース1に固定的に保持されている。さらに送
りねじ18の剛性は十分に高く、保持部材23の移動に
伴う送りねじ18のたわみ等はほとんど起こらない。
尚、送りねじ18にたわみ等が生じる、即ちビームスプ
リッタ10及びミラー9が一体に位置ずれ(または微小
回転)しても、これに起因したビームBL、BSの光路
長の変化の差は非常に小さく、計測精度を低下させるも
のではない。また、2つのモータ8、17はステージ制
御系STDに接続されており、このステージ制御系ST
DによってYステージ2と保持部材23の移動が制御さ
れている。
装置を備えた投影露光装置の概略的な構成を示す図であ
る。図4において、図1と同一の部材には同じ符号を付
してある。以下図4を参照しながら説明を行う。本実施
例は第1実施例における保持部材23とYステージ2と
を独立に駆動制御できるような構成になっており、他の
構成は第1実施例と全く同じである。Yステージ2は送
りねじ7に螺合しており、モータ8によってベース1上
をY方向に1次元移動する。また、ビームスプリッタ1
0およびミラー9は固定部材14によって一体に固定さ
れており、さらにこの固定部材14は保持部材23に保
持されている。図5に示すように、この保持部材23は
第1及び第2実施例とは逆に、一体となっているミラー
9およびビームスプリッタ10を上方(ミラー9側)か
ら保持している。この保持部材23は送りねじ18に螺
合しており、モータ17によって、Yステージ2とほぼ
平行な方向(Y方向)に移動可能な構成になっている。
また、送りねじ18とモータ17とは不図示の保持部材
によってベース1に固定的に保持されている。さらに送
りねじ18の剛性は十分に高く、保持部材23の移動に
伴う送りねじ18のたわみ等はほとんど起こらない。
尚、送りねじ18にたわみ等が生じる、即ちビームスプ
リッタ10及びミラー9が一体に位置ずれ(または微小
回転)しても、これに起因したビームBL、BSの光路
長の変化の差は非常に小さく、計測精度を低下させるも
のではない。また、2つのモータ8、17はステージ制
御系STDに接続されており、このステージ制御系ST
DによってYステージ2と保持部材23の移動が制御さ
れている。
【0024】ステージ制御系STDは、Yステージ2の
駆動条件に基づいて保持部材23の移動方向、及び移動
量を算出する演算回路を有している。本実施例において
この演算回路は、主制御系からのYステージ2の駆動条
件(位置決め目標値)を読み取り、Yステージ2と同一
方向に、ほぼ同一量だけ保持部材23を移動させるよう
な駆動信号をモータ17に出力する。これによってモー
タ17および送りねじ18が駆動し、ビームスプリッタ
10がYステージ2に追従して移動するのである。ま
た、予めビームスプリッタ10と移動鏡6との間隔が微
小値に保たれていれば、ビームスプリッタ10と移動鏡
6との間隔はYステージ2の移動に依存せずに、常にほ
ぼ一定の微小値を保つことになる。以上の事から、本実
施例において、空気揺らぎや温度分布変化はビームBS
の光路上では殆ど起こらない。従って、空気揺らぎや温
度分布変化による、Yステージ2の位置計測精度への影
響を大きく軽減させることが可能となる。
駆動条件に基づいて保持部材23の移動方向、及び移動
量を算出する演算回路を有している。本実施例において
この演算回路は、主制御系からのYステージ2の駆動条
件(位置決め目標値)を読み取り、Yステージ2と同一
方向に、ほぼ同一量だけ保持部材23を移動させるよう
な駆動信号をモータ17に出力する。これによってモー
タ17および送りねじ18が駆動し、ビームスプリッタ
10がYステージ2に追従して移動するのである。ま
た、予めビームスプリッタ10と移動鏡6との間隔が微
小値に保たれていれば、ビームスプリッタ10と移動鏡
6との間隔はYステージ2の移動に依存せずに、常にほ
ぼ一定の微小値を保つことになる。以上の事から、本実
施例において、空気揺らぎや温度分布変化はビームBS
の光路上では殆ど起こらない。従って、空気揺らぎや温
度分布変化による、Yステージ2の位置計測精度への影
響を大きく軽減させることが可能となる。
【0025】ここで、Yステージ2がビームスプリッタ
10とは逆の方向に、最大に移動したとき、それに追従
して移動する保持部材23やミラー9は、投影光学系4
や固定鏡5等に接触しないように、例えば送りねじ18
にストッパーを設ける、あるいは予めステージ制御系S
TDに保持部材23の可動範囲を設定しておくようにす
ることが望ましい。
10とは逆の方向に、最大に移動したとき、それに追従
して移動する保持部材23やミラー9は、投影光学系4
や固定鏡5等に接触しないように、例えば送りねじ18
にストッパーを設ける、あるいは予めステージ制御系S
TDに保持部材23の可動範囲を設定しておくようにす
ることが望ましい。
【0026】また、本実施例においても、第1実施例と
同様に空調を施している。ここで、第1実施例では送風
口15Sや空気吸入口20は、保持部材23に設けられ
ていたが、本実施例では図4に示すように、ビームBL
を遮光しないようにビームスプリッタ10とミラー9と
の間に配置されている。従って、ビームBSに吹きつけ
るエアは、ビームBSの上方から、ビームBSの光路全
体に吹きつけられている。また、図4に示すように、ビ
ームBLの上方には、保持部材23を駆動するための可
動手段(17、18)が配置されている。このため、送
風口15LはビームBLに沿って、図3の紙面に対して
垂直方向に配置されており、ビームBLが取りうる光路
の全範囲に、紙面と垂直な方向からエアを吹きつけてい
る。以上のような構成によって、ビームBS、BLの光
路全体をYステージ2の位置に依存せずに、ほぼ一様に
空調することが可能となり、Yステージ2の位置を安定
的に、極めて高い精度で測定することが可能となる。
同様に空調を施している。ここで、第1実施例では送風
口15Sや空気吸入口20は、保持部材23に設けられ
ていたが、本実施例では図4に示すように、ビームBL
を遮光しないようにビームスプリッタ10とミラー9と
の間に配置されている。従って、ビームBSに吹きつけ
るエアは、ビームBSの上方から、ビームBSの光路全
体に吹きつけられている。また、図4に示すように、ビ
ームBLの上方には、保持部材23を駆動するための可
動手段(17、18)が配置されている。このため、送
風口15LはビームBLに沿って、図3の紙面に対して
垂直方向に配置されており、ビームBLが取りうる光路
の全範囲に、紙面と垂直な方向からエアを吹きつけてい
る。以上のような構成によって、ビームBS、BLの光
路全体をYステージ2の位置に依存せずに、ほぼ一様に
空調することが可能となり、Yステージ2の位置を安定
的に、極めて高い精度で測定することが可能となる。
【0027】また、保持部材23の駆動条件は上記の条
件に限らない。例えば、Yステージ2の移動方向と同方
向に、Yステージ2の移動量に比例した量(ここでは分
かりやすくするために、1/2と考える)だけ保持部材
23を移動させるとする。このような機構にすれば、保
持部材23の移動ストロークはYステージ2の移動スト
ロークの半分で済むことになり、保持部材23を駆動す
るための可動手段(17、18)を配置するスペースが
小さくてすむ。また、保持部材23は、Yステージ2の
移動に追従している途中で、その移動を停止しても構わ
ない。例えば、Yステージ2がビームスプリッタ10と
逆の方向に移動し、それに追従して移動する保持部材2
3が送りねじ18の端部に達した場合、ステージ制御系
STDは保持部材23の移動を停止させ、Yステージ2
だけが移動するような機構にしても良い。このような機
構にすれば、Yステージ2の可動範囲は保持部材14の
ストローク量に依存しないですむ。
件に限らない。例えば、Yステージ2の移動方向と同方
向に、Yステージ2の移動量に比例した量(ここでは分
かりやすくするために、1/2と考える)だけ保持部材
23を移動させるとする。このような機構にすれば、保
持部材23の移動ストロークはYステージ2の移動スト
ロークの半分で済むことになり、保持部材23を駆動す
るための可動手段(17、18)を配置するスペースが
小さくてすむ。また、保持部材23は、Yステージ2の
移動に追従している途中で、その移動を停止しても構わ
ない。例えば、Yステージ2がビームスプリッタ10と
逆の方向に移動し、それに追従して移動する保持部材2
3が送りねじ18の端部に達した場合、ステージ制御系
STDは保持部材23の移動を停止させ、Yステージ2
だけが移動するような機構にしても良い。このような機
構にすれば、Yステージ2の可動範囲は保持部材14の
ストローク量に依存しないですむ。
【0028】しかし、いずれの場合も、ビームBSの光
路長がなるべく微小になるように設計することが望まし
い。また、ビームスプリッタ10と移動鏡6との間隔が
所定値以上に広がらないように、保持部材23の移動を
制御するようにしても良い。ビームBSの光路長を微小
値ないしは所定値以下に保つことによって、ビームBS
の光路上における空気揺らぎや温度分布変化が低減し、
Yステージ2の位置を安定的に、極めて高い精度で測定
することが可能となる。
路長がなるべく微小になるように設計することが望まし
い。また、ビームスプリッタ10と移動鏡6との間隔が
所定値以上に広がらないように、保持部材23の移動を
制御するようにしても良い。ビームBSの光路長を微小
値ないしは所定値以下に保つことによって、ビームBS
の光路上における空気揺らぎや温度分布変化が低減し、
Yステージ2の位置を安定的に、極めて高い精度で測定
することが可能となる。
【0029】ここで、本発明における先の第1及び第2
実施例において、Xステージ3の位置計測装置は、図に
示したYステージ2の位置制御装置と同様の構成ではな
い方が望ましい。同様の構成した場合、Xステージ3を
駆動するモータ、および送りねじはYステージ2上に載
置しなければならず、この送りねじに螺合する保持部
材、及び保持部材に固設されているビームスプリッタお
よびミラー等は、Yステージ2の移動に伴ってY方向に
移動してしまう。従って、Xステージ3の位置計測装置
は図5に示す従来の技術のような構成にするか、もしく
はYステージ2が移動してもビームスプリッタおよびミ
ラーがY方向に移動しない、例えば第3実施例のような
構成にすることが望ましい。また、第3実施例における
Xステージ3の位置計測装置は、図4に示すような第3
実施例のYステージ2の位置計測装置と全く同じ構成で
何ら問題はないし、この構成に限るものでもない。
実施例において、Xステージ3の位置計測装置は、図に
示したYステージ2の位置制御装置と同様の構成ではな
い方が望ましい。同様の構成した場合、Xステージ3を
駆動するモータ、および送りねじはYステージ2上に載
置しなければならず、この送りねじに螺合する保持部
材、及び保持部材に固設されているビームスプリッタお
よびミラー等は、Yステージ2の移動に伴ってY方向に
移動してしまう。従って、Xステージ3の位置計測装置
は図5に示す従来の技術のような構成にするか、もしく
はYステージ2が移動してもビームスプリッタおよびミ
ラーがY方向に移動しない、例えば第3実施例のような
構成にすることが望ましい。また、第3実施例における
Xステージ3の位置計測装置は、図4に示すような第3
実施例のYステージ2の位置計測装置と全く同じ構成で
何ら問題はないし、この構成に限るものでもない。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明では、光分割器と移
動鏡との間隔をステージの位置に依存せずに、常に微小
に保つことが可能となる。このため、光ビームの光路上
における空気揺らぎや温度分布変化の影響が低減し、ス
テージの位置を安定的に、極めて高い精度で測定する事
が可能となる。
動鏡との間隔をステージの位置に依存せずに、常に微小
に保つことが可能となる。このため、光ビームの光路上
における空気揺らぎや温度分布変化の影響が低減し、ス
テージの位置を安定的に、極めて高い精度で測定する事
が可能となる。
【0031】また、光分割器と偏向部材とを一体として
駆動することによって、これらを保持する保持部材が横
ずれしても、移動鏡と固定鏡との各々に向かう光ビーム
の光路長はほぼ同じ量だけ変化するため、ステージ位置
計測の誤差要因とはならない。さらに保持部材が微小回
転しても、2本のビームの光路長の変化の差は非常に小
さい。よって本発明では、さほど厳しい製造精度が要求
されることはない。
駆動することによって、これらを保持する保持部材が横
ずれしても、移動鏡と固定鏡との各々に向かう光ビーム
の光路長はほぼ同じ量だけ変化するため、ステージ位置
計測の誤差要因とはならない。さらに保持部材が微小回
転しても、2本のビームの光路長の変化の差は非常に小
さい。よって本発明では、さほど厳しい製造精度が要求
されることはない。
【図1】本発明の第1実施例による位置計測装置の概略
的な構成を示す図。
的な構成を示す図。
【図2】図1中のYステージが移動ストロークの一端ま
で移動した様子を示す図。
で移動した様子を示す図。
【図3】本発明の第2実施例による位置計測装置の概略
的な構成を示す図。
的な構成を示す図。
【図4】本発明の第3実施例による位置計測装置の概略
的な構成を示す図。
的な構成を示す図。
【図5】従来の技術を示す側面図。
1 ベース 2 Yステージ 3 Xステージ 5 固定鏡 6 移動鏡 7、18 送りねじ 8、17 モータ 9 ミラー 10 ビームスプリッタ 11 パルスコンバータ 14 固定カバー 15S、15L 送風口 16 固定部材 L 光源 D ディテクタ
Claims (6)
- 【請求項1】 ベース上を所定の方向に移動可能なステ
ージと、該ステージの一部に移動方向と垂直な反射面を
もって固設された移動鏡と、前記ベースに対して固定的
に配置された固定鏡と、前記移動鏡と前記固定鏡との各
々の反射面に対して、可干渉性の光ビームをほぼ垂直
に、かつ互いにほぼ平行に配置して投射する光波干渉計
と、該光波干渉計の計測信号に基づいて前記ステージの
位置を検知する位置検知回路とを備えたステージ位置計
測装置において、 前記光波干渉計は、前記移動鏡と前記固定鏡との各々に
向かう光ビームを射出するとともに、前記移動鏡と前記
固定鏡との各々で反射した光ビームを光電検出器へ導く
光分割器を有し、 前記ステージの移動に追従して、前記光分割器を前記移
動鏡に向かう光ビームに沿った方向に移動させる可動手
段を備えたことを特徴とするステージ位置計測装置。 - 【請求項2】 前記光波干渉計は、前記光分割器を射出
して前記移動鏡と前記固定鏡との各々に向かう光ビーム
を互いにほぼ平行に配置するための偏向部材を有し、 前記可動手段は、前記光分割器と前記偏向部材とを一体
に移動させることを特徴とする請求項1に記載のステー
ジ位置計測装置。 - 【請求項3】 前記可動手段は、前記光分割器と前記移
動鏡との間隔が微小値に維持されるように、前記ステー
ジの移動に追従して前記光分割器を移動させることを特
徴とする請求項1、又は2に記載のステージ位置計測装
置。 - 【請求項4】 前記可動手段は、前記光分割器と前記移
動鏡との間隔を微小値に維持して前記光分割器を前記ス
テージに固設する固定部材を有することを特徴とする請
求項3に記載のステージ位置計測装置。 - 【請求項5】 前記可動手段は、前記光分割器を保持す
る保持部材と、前記光分割器と前記移動鏡とが微小間隔
だけ離れるように前記保持部材と前記ステージとが螺合
した送りねじを有する駆動機構とを含むことを特徴とす
る請求項3に記載のステージ位置計測装置。 - 【請求項6】 前記可動手段は、前記光分割器と前記移
動鏡との間隔が微小値に維持されるように、前記ステー
ジの駆動条件に基づいて前記光分割器の移動方向、及び
移動量を算出する演算回路と、該算出された移動条件に
従って前記光分割器を移動させる駆動機構とを有するこ
とを特徴とする請求項1、又は2に記載のステージ位置
計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4256087A JPH06109417A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | ステージ位置計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4256087A JPH06109417A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | ステージ位置計測装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06109417A true JPH06109417A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17287718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4256087A Pending JPH06109417A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | ステージ位置計測装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06109417A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012209401A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Canon Inc | 計測装置、リソグラフィ装置及びデバイスの製造方法。 |
JP2013246325A (ja) * | 2012-05-25 | 2013-12-09 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 光変調器 |
JP2014033075A (ja) * | 2012-08-03 | 2014-02-20 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビーム描画装置及びパターン検査装置 |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP4256087A patent/JPH06109417A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012209401A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Canon Inc | 計測装置、リソグラフィ装置及びデバイスの製造方法。 |
JP2013246325A (ja) * | 2012-05-25 | 2013-12-09 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 光変調器 |
US9448457B2 (en) | 2012-05-25 | 2016-09-20 | Sumitomo Osaka Cement Co., Ltd. | Optical modulator |
JP2014033075A (ja) * | 2012-08-03 | 2014-02-20 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビーム描画装置及びパターン検査装置 |
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