JPH06108062A - 石炭の液化方法 - Google Patents
石炭の液化方法Info
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- JPH06108062A JPH06108062A JP25705892A JP25705892A JPH06108062A JP H06108062 A JPH06108062 A JP H06108062A JP 25705892 A JP25705892 A JP 25705892A JP 25705892 A JP25705892 A JP 25705892A JP H06108062 A JPH06108062 A JP H06108062A
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 石炭の液化に供する石炭スラリーに対して超
音波を印加する際に、超音波による処理を行う最適な処
理時間を求める方法を提供すること。 【構成】 石炭を溶剤でスラリー状として触媒の存在の
下に超音波を印加する処理を行った後に高圧水素雰囲気
中で液化する方法において、スラリーに対して最適な超
音波印加の処理時間を、操業因子であるスラリー量とス
ラリー中の石炭濃度および装置因子である超音波照射装
置の使用台数、出力、および振動数より求める石炭の液
化方法。 【効果】 石炭スラリーに対する最適な超音波処理条件
を迅速かつ精度良く求めることが出来、液化反応時の油
収率を常に最大にすることが出来る。
音波を印加する際に、超音波による処理を行う最適な処
理時間を求める方法を提供すること。 【構成】 石炭を溶剤でスラリー状として触媒の存在の
下に超音波を印加する処理を行った後に高圧水素雰囲気
中で液化する方法において、スラリーに対して最適な超
音波印加の処理時間を、操業因子であるスラリー量とス
ラリー中の石炭濃度および装置因子である超音波照射装
置の使用台数、出力、および振動数より求める石炭の液
化方法。 【効果】 石炭スラリーに対する最適な超音波処理条件
を迅速かつ精度良く求めることが出来、液化反応時の油
収率を常に最大にすることが出来る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭と溶剤からなるス
ラリーを触媒を使用して高圧の水素雰囲気下で行う石炭
の液化反応に先立って超音波を印加する際の最適処理条
件を設定するための方法に関するものである。
ラリーを触媒を使用して高圧の水素雰囲気下で行う石炭
の液化反応に先立って超音波を印加する際の最適処理条
件を設定するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、石油資源の枯渇及び石油価格の高
騰に伴って代替エネルギーの必要性が認識されるように
なり、その代替エネルギーの1つとして石炭の液化反応
についても数多くの研究がなされている。石炭の液化は
通常石炭と溶剤のスラリーを高温高圧下、触媒の存在下
で水素化し液状生成物を得るプロセスであることは良く
知られている。この石炭の液化においては、良好な石炭
転化率及び液化油収率を得ることが経済性の面で必要で
あり、また、液化油に含まれるプレアスファルテンやア
スファルテンといった重質成分の量を少なくすること
が、良質の石炭液化油を得る上で重要である。
騰に伴って代替エネルギーの必要性が認識されるように
なり、その代替エネルギーの1つとして石炭の液化反応
についても数多くの研究がなされている。石炭の液化は
通常石炭と溶剤のスラリーを高温高圧下、触媒の存在下
で水素化し液状生成物を得るプロセスであることは良く
知られている。この石炭の液化においては、良好な石炭
転化率及び液化油収率を得ることが経済性の面で必要で
あり、また、液化油に含まれるプレアスファルテンやア
スファルテンといった重質成分の量を少なくすること
が、良質の石炭液化油を得る上で重要である。
【0003】そこで、従来においては石炭、触媒および
溶剤からなるスラリーに超音波を照射することによっ
て、石炭液化反応の初期段階で生成する重質のプレアス
ファルテンやアスファルテンなどの反応生成物の反応性
を高め、軽質留分の割合を高らしめる方法として、特開
昭56−127684号公報が知られている。すなわち
特開昭56−127684号公報は石炭スラリーに超音
波を印加し、これによって石炭の液化反応を進行させる
というものである。
溶剤からなるスラリーに超音波を照射することによっ
て、石炭液化反応の初期段階で生成する重質のプレアス
ファルテンやアスファルテンなどの反応生成物の反応性
を高め、軽質留分の割合を高らしめる方法として、特開
昭56−127684号公報が知られている。すなわち
特開昭56−127684号公報は石炭スラリーに超音
波を印加し、これによって石炭の液化反応を進行させる
というものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開昭56−
127684号公報においては、超音波を石炭スラリー
に印加して、石炭粒子の近傍にいわゆるキャビテーショ
ン気泡を発生させ、その気泡の周囲に発生する電荷によ
って石炭の分解反応、水素化反応等の活性化エネルギー
を低下させ、これによって通常の液化反応よりも穏和な
条件下で石炭の液化反応を進行させるというものであ
る。しかし、この方法では石炭スラリーを輸送する配管
が超音波照射装置のホーン部分に至る前の管路で石炭ス
ラリー中に分子状の水素ガスを吹き込むため、吹き込ま
れた水素ガスによって形成された気泡を含んだままスラ
リーに超音波が印加されることになる。
127684号公報においては、超音波を石炭スラリー
に印加して、石炭粒子の近傍にいわゆるキャビテーショ
ン気泡を発生させ、その気泡の周囲に発生する電荷によ
って石炭の分解反応、水素化反応等の活性化エネルギー
を低下させ、これによって通常の液化反応よりも穏和な
条件下で石炭の液化反応を進行させるというものであ
る。しかし、この方法では石炭スラリーを輸送する配管
が超音波照射装置のホーン部分に至る前の管路で石炭ス
ラリー中に分子状の水素ガスを吹き込むため、吹き込ま
れた水素ガスによって形成された気泡を含んだままスラ
リーに超音波が印加されることになる。
【0005】一般に溶液中で超音波照射を行う場合には
キャビテーションで発生する以外の気泡が存在すると超
音波の照射効果が著しく低下することが知られている。
したがって、特開昭56−127684号公報にある方
法においては、超音波の利用効率が著しく低く、また、
キャビテーション気泡以外の気泡が不規則に発生するた
めに、超音波を印加して液化する場合の油収率にばらつ
きが生じる。このような問題点を解決するために本発明
者らは、特願平4−29242号にあるように石炭と溶
剤からなるスラリーに超音波を印加させて液化する方法
において、分子状の水素ガスを吹き込む配管を超音波振
動ホーンに内設する方法を見出した。更に、この方法で
はなお、超音波照射の効率が低いことから、スラリーに
超音波を印加して直接液化反応を行うのではなく、特願
平4−29432号や特願平4−29431号にあるよ
うに、石炭スラリーに超音波を印加して石炭を改質し、
あるいは触媒を高分散化し、その後高圧水素雰囲気下で
加熱して液化する方法が高い油収率が得られ、超音波の
利用効率が高いことを見出した。
キャビテーションで発生する以外の気泡が存在すると超
音波の照射効果が著しく低下することが知られている。
したがって、特開昭56−127684号公報にある方
法においては、超音波の利用効率が著しく低く、また、
キャビテーション気泡以外の気泡が不規則に発生するた
めに、超音波を印加して液化する場合の油収率にばらつ
きが生じる。このような問題点を解決するために本発明
者らは、特願平4−29242号にあるように石炭と溶
剤からなるスラリーに超音波を印加させて液化する方法
において、分子状の水素ガスを吹き込む配管を超音波振
動ホーンに内設する方法を見出した。更に、この方法で
はなお、超音波照射の効率が低いことから、スラリーに
超音波を印加して直接液化反応を行うのではなく、特願
平4−29432号や特願平4−29431号にあるよ
うに、石炭スラリーに超音波を印加して石炭を改質し、
あるいは触媒を高分散化し、その後高圧水素雰囲気下で
加熱して液化する方法が高い油収率が得られ、超音波の
利用効率が高いことを見出した。
【0006】また、このように高圧水素雰囲気下で加熱
して石炭を液化する前の石炭スラリーに超音波を印加す
る方法においては、超音波の印加に最適な時間が存在す
る。すなわち、石炭スラリーに対する超音波の印加の時
間が短くても長すぎても、液化反応時の油収率は低くな
ってしまう。実際に石炭スラリーに対する最適な超音波
印加時間はスラリー中の石炭濃度や処理に供するスラリ
ー量、あるいは超音波照射装置の照射出力や振動数など
に依存するものと推定されるが、最適な超音波の印加時
間を求める具体的な方法は全く知られていないのが実状
である。
して石炭を液化する前の石炭スラリーに超音波を印加す
る方法においては、超音波の印加に最適な時間が存在す
る。すなわち、石炭スラリーに対する超音波の印加の時
間が短くても長すぎても、液化反応時の油収率は低くな
ってしまう。実際に石炭スラリーに対する最適な超音波
印加時間はスラリー中の石炭濃度や処理に供するスラリ
ー量、あるいは超音波照射装置の照射出力や振動数など
に依存するものと推定されるが、最適な超音波の印加時
間を求める具体的な方法は全く知られていないのが実状
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
すべく、発明者らは鋭意研究を重ねた結果、石炭スラリ
ーに超音波を印加して液化反応時の油収率を最大とする
ような最適処理条件を、超音波照射装置の照射出力等の
装置因子と処理すべきスラリーの量等の操業因子から求
める方法を見出すに至った。すなわち、本発明の要旨と
するところは、石炭を溶剤でスラリー状として触媒の存
在の下に超音波を印加する処理を行った後に高圧水素雰
囲気下で加熱して液化する方法において、スラリーに対
して必要な超音波印加の最適処理時間を、操業因子であ
るスラリー量とスラリー中の石炭濃度および装置因子で
ある超音波処理装置の装置台数、出力、および振動数よ
り求めることを特徴とする石炭の液化方法である。
すべく、発明者らは鋭意研究を重ねた結果、石炭スラリ
ーに超音波を印加して液化反応時の油収率を最大とする
ような最適処理条件を、超音波照射装置の照射出力等の
装置因子と処理すべきスラリーの量等の操業因子から求
める方法を見出すに至った。すなわち、本発明の要旨と
するところは、石炭を溶剤でスラリー状として触媒の存
在の下に超音波を印加する処理を行った後に高圧水素雰
囲気下で加熱して液化する方法において、スラリーに対
して必要な超音波印加の最適処理時間を、操業因子であ
るスラリー量とスラリー中の石炭濃度および装置因子で
ある超音波処理装置の装置台数、出力、および振動数よ
り求めることを特徴とする石炭の液化方法である。
【0008】以下本発明について、図面に沿って詳細に
説明する。図1は本発明に係る石炭スラリーの超音波に
よる処理を連続して行うプロセスのフローシートを示す
図である。図1に示すように、粉砕した石炭1、溶剤2
および触媒3を、液面レベル計8によって液面制御しな
がら一定量ずつ攪拌槽4へ供給し、攪拌機5によって攪
拌混合して石炭スラリー7とする。石炭スラリー7は攪
拌槽4の下部に配置された配管13を通って気液接触装
置9へと導かれ、該気液接触装置9内において、流量計
10´を経由して供給される水素等の還元性ガスと混合
接触する。該ガスを含んだ石炭スラリーは配管14を通
って循環ポンプ11によって超音波照射装置12に供給
されて、該超音波照射装置内において超音波が印加され
る。超音波を印加された石炭スラリーは、配管16、同
17を通って再び攪拌槽4に還流される。この循環過程
は石炭スラリー7に対して有効な超音波処理が施される
まで継続され、その後、配管18より系外へ取り出され
る。
説明する。図1は本発明に係る石炭スラリーの超音波に
よる処理を連続して行うプロセスのフローシートを示す
図である。図1に示すように、粉砕した石炭1、溶剤2
および触媒3を、液面レベル計8によって液面制御しな
がら一定量ずつ攪拌槽4へ供給し、攪拌機5によって攪
拌混合して石炭スラリー7とする。石炭スラリー7は攪
拌槽4の下部に配置された配管13を通って気液接触装
置9へと導かれ、該気液接触装置9内において、流量計
10´を経由して供給される水素等の還元性ガスと混合
接触する。該ガスを含んだ石炭スラリーは配管14を通
って循環ポンプ11によって超音波照射装置12に供給
されて、該超音波照射装置内において超音波が印加され
る。超音波を印加された石炭スラリーは、配管16、同
17を通って再び攪拌槽4に還流される。この循環過程
は石炭スラリー7に対して有効な超音波処理が施される
まで継続され、その後、配管18より系外へ取り出され
る。
【0009】図2は本発明において石炭スラリーに対し
て超音波を印加する超音波照射装置12の一例を示す図
である。図2において、超音波処理容器21内には超音
波振動ホーン20が配置されている。石炭スラリーは配
管15を通って処理容器下部のスラリー導入口28から
容器内へ供給され、容器上部のスラリー導出口29から
配管16へと向かう。スラリーに対する有効な超音波の
印加は、スラリーがホーン下端面よりDの距離までの有
効照射空間27を通過中に行われる。
て超音波を印加する超音波照射装置12の一例を示す図
である。図2において、超音波処理容器21内には超音
波振動ホーン20が配置されている。石炭スラリーは配
管15を通って処理容器下部のスラリー導入口28から
容器内へ供給され、容器上部のスラリー導出口29から
配管16へと向かう。スラリーに対する有効な超音波の
印加は、スラリーがホーン下端面よりDの距離までの有
効照射空間27を通過中に行われる。
【0010】
【作用】本発明でいうところの石炭スラリーに限らず、
一般にガスを溶存する流体中に超音波を印加すると、い
わゆるキャビテーション現象(空洞化現象)が発生す
る。この空洞は超音波照射装置のホーン部分の振動によ
って生じる縦波の振動に伴って膨張収縮を繰り返しなが
ら、次第にその大きさを増していくが、ある大きさ以上
になると破壊が起こる。その際に流体中に局所的な高
温、高圧の場が形成される。そのレベルは例えば文献
(サイエンス、1989年4月号、88〜95頁)によ
れば、温度で数千度、圧力で数百から千気圧というもの
である。このような現象による化学反応は促進効果はよ
く知られている。
一般にガスを溶存する流体中に超音波を印加すると、い
わゆるキャビテーション現象(空洞化現象)が発生す
る。この空洞は超音波照射装置のホーン部分の振動によ
って生じる縦波の振動に伴って膨張収縮を繰り返しなが
ら、次第にその大きさを増していくが、ある大きさ以上
になると破壊が起こる。その際に流体中に局所的な高
温、高圧の場が形成される。そのレベルは例えば文献
(サイエンス、1989年4月号、88〜95頁)によ
れば、温度で数千度、圧力で数百から千気圧というもの
である。このような現象による化学反応は促進効果はよ
く知られている。
【0011】上述した装置を用いて石炭スラリーに超音
波を印加するに際して、その効果を最大とするために
は、処理するスラリー量やスラリー中の石炭濃度、超音
波照射装置の出力等の条件が変化しても、スラリー中の
石炭に対して印加する超音波の処理条件を常に最適な状
態とすることが必要である。以下にこのための手法につ
いて説明する。すなわち、石炭スラリーに対する超音波
処理の効果は、処理時間中に石炭に対して与えられる振
動回数Qで評価される。このQは、次に示す装置因子お
よび操作条件とから以下のように導き出される。
波を印加するに際して、その効果を最大とするために
は、処理するスラリー量やスラリー中の石炭濃度、超音
波照射装置の出力等の条件が変化しても、スラリー中の
石炭に対して印加する超音波の処理条件を常に最適な状
態とすることが必要である。以下にこのための手法につ
いて説明する。すなわち、石炭スラリーに対する超音波
処理の効果は、処理時間中に石炭に対して与えられる振
動回数Qで評価される。このQは、次に示す装置因子お
よび操作条件とから以下のように導き出される。
【0012】超音波処理装置因子としては、 照射装置出力:W(w) 照射振動数 :F(Hz=1/s) 装置使用台数:N(基) ホーン直径 :φ(m) 有効照射距離:D(m) 操業因子としては、 処理すべきスラリー量:L(m3 ) スラリー循環流速 :M(m3 /s) スラリー濃度 :P(wt%) スラリー最適処理時間:Ts(s)とすると、 次の1)〜4)の関係が得られる。
【0013】1)スラリー循環ラインでの循環回数をJ
とすると、 J=Ts/(L/M)(回) ……… (1) 2)有効照射空間の体積をVとすると、 V=(φ/2)2 ×π×D(m3 ) ……… (2) 3)有効照射空間のスラリー通過時間をTpとすると、 Tp=V/M(s) ……… (3) 4)有効照射空間を通過中のホーンの振動回数をKとす
ると、 K=Tp×F(回) ……… (4)
とすると、 J=Ts/(L/M)(回) ……… (1) 2)有効照射空間の体積をVとすると、 V=(φ/2)2 ×π×D(m3 ) ……… (2) 3)有効照射空間のスラリー通過時間をTpとすると、 Tp=V/M(s) ……… (3) 4)有効照射空間を通過中のホーンの振動回数をKとす
ると、 K=Tp×F(回) ……… (4)
【0014】この時、系内にスラリーが滞留している時
間(=スラリー循環ラインにおけるスラリー最適処理時
間Ts)中に石炭に与えられる振動の回数Qは、次の式
で与えられる。 Q=J×N×K ……… (5) (5)式に(1)〜(4)式を適宜代入すると、 Q=Ts/(L/M)×N×Tp×F =Ts/(L/M)×N×V/M×F =Ts/(L/M)×N×(φ/2)2 ×π×D/M×F =Ts/L×N×(φ/2)2 ×π×D×F …… (6) となる。ここで超音波照射装置のホーン部分の断面積と
装置出力は比例関係にあり、(φ/2)2 ×π=α×W
(α:定数)なる式で表記できるものとすると、
(6)式は次のようになる。 Q=Ts/L×N×α×W×D×F =α×Ts×N×W×D×F/L ……… (7)
間(=スラリー循環ラインにおけるスラリー最適処理時
間Ts)中に石炭に与えられる振動の回数Qは、次の式
で与えられる。 Q=J×N×K ……… (5) (5)式に(1)〜(4)式を適宜代入すると、 Q=Ts/(L/M)×N×Tp×F =Ts/(L/M)×N×V/M×F =Ts/(L/M)×N×(φ/2)2 ×π×D/M×F =Ts/L×N×(φ/2)2 ×π×D×F …… (6) となる。ここで超音波照射装置のホーン部分の断面積と
装置出力は比例関係にあり、(φ/2)2 ×π=α×W
(α:定数)なる式で表記できるものとすると、
(6)式は次のようになる。 Q=Ts/L×N×α×W×D×F =α×Ts×N×W×D×F/L ……… (7)
【0015】一方、与えた振動エネルギーが石炭によっ
て吸収されると考えると、石炭スラリーに与える振動数
が同じでも、ホーン先端から有効照射空間の体積を与え
る距離Dに到達するまでに振動エネルギーが規定の値以
下に減衰してしまう。すなわちスラリー濃度PとQが逆
比例関係にあるものと考えられる。従って(7)式は次
のようになる。 Q=ζ×{Ts×N×W×D×F/L}/P (ζ:定数) … (8) スラリー量Lに対して必要な振動を与えるのに要する時
間Tsは(8)式を変形した次式で与えられる。 Ts=Q×L×P/{ζ×N×W×D×F} =k×Q×L×P/(N×W×D×F) (k:定数) … (9) 石炭に与えるべき最適な振動回数Qは実験によって予め
求めることが出来る。従って、(9)式はスラリーに対
して超音波を印加する際の最適な処理時間Tsが、操業
因子であるL,Pおよび装置因子であるN,W,D,F
で予測できることを示している。
て吸収されると考えると、石炭スラリーに与える振動数
が同じでも、ホーン先端から有効照射空間の体積を与え
る距離Dに到達するまでに振動エネルギーが規定の値以
下に減衰してしまう。すなわちスラリー濃度PとQが逆
比例関係にあるものと考えられる。従って(7)式は次
のようになる。 Q=ζ×{Ts×N×W×D×F/L}/P (ζ:定数) … (8) スラリー量Lに対して必要な振動を与えるのに要する時
間Tsは(8)式を変形した次式で与えられる。 Ts=Q×L×P/{ζ×N×W×D×F} =k×Q×L×P/(N×W×D×F) (k:定数) … (9) 石炭に与えるべき最適な振動回数Qは実験によって予め
求めることが出来る。従って、(9)式はスラリーに対
して超音波を印加する際の最適な処理時間Tsが、操業
因子であるL,Pおよび装置因子であるN,W,D,F
で予測できることを示している。
【0016】
【実施例】以下に本発明によって石炭スラリーに超音波
を印加し、このスラリーを用いて液化反応を行った場合
の結果について説明する。なお、以下に述べる実施例に
おいて、石炭は表1に示した性状を有するものを150
μm以下に粉砕し、3mmHgの真空中で80℃におい
て120分乾燥処理して使用した。また、触媒は二硫化
鉄(市販の第1級品)を用いた。液化溶剤は予め上述の
方法で液化反応を行って得られた液状生成物のうち、蒸
留処理で得られる沸点が250℃から500℃の成分を
水素化処理したものを用いた。石炭の液化反応は図5に
示す装置によって行った。すなわち、図5に示す圧力容
器34中に石炭、溶剤、触媒からなるスラリー33の3
00gを入れて容器蓋36で密封した後、ガス導管35
より分子状水素を容器内に導き、容器内を分子状水素で
置換する。しかる後、圧力容器34内に室温における圧
力が100kgf/cm2 となるように分子状水素37
を導入し、攪拌機30を作動させながら加熱ヒーター3
2により昇温を開始し、温度450℃において60分反
応を行った。反応が終了したら、圧力容器34から反応
生成物を取り出し、ガス状生成物は容量と組成から生成
量を求め、また、液体状の生成物は蒸留処理を行い、次
式により油収率を求めた。
を印加し、このスラリーを用いて液化反応を行った場合
の結果について説明する。なお、以下に述べる実施例に
おいて、石炭は表1に示した性状を有するものを150
μm以下に粉砕し、3mmHgの真空中で80℃におい
て120分乾燥処理して使用した。また、触媒は二硫化
鉄(市販の第1級品)を用いた。液化溶剤は予め上述の
方法で液化反応を行って得られた液状生成物のうち、蒸
留処理で得られる沸点が250℃から500℃の成分を
水素化処理したものを用いた。石炭の液化反応は図5に
示す装置によって行った。すなわち、図5に示す圧力容
器34中に石炭、溶剤、触媒からなるスラリー33の3
00gを入れて容器蓋36で密封した後、ガス導管35
より分子状水素を容器内に導き、容器内を分子状水素で
置換する。しかる後、圧力容器34内に室温における圧
力が100kgf/cm2 となるように分子状水素37
を導入し、攪拌機30を作動させながら加熱ヒーター3
2により昇温を開始し、温度450℃において60分反
応を行った。反応が終了したら、圧力容器34から反応
生成物を取り出し、ガス状生成物は容量と組成から生成
量を求め、また、液体状の生成物は蒸留処理を行い、次
式により油収率を求めた。
【0017】油収率={A−(C+D+E)}/B×1
00 (wt%−d.a.f.) 但し、 A:反応を行う前の圧力容器内に充填した石炭と触媒の
重さの合計(g) B:反応に用いた石炭の無水無灰基準の重さ(g) C:反応後の圧力容器内のガス状生成物の重さ(g) D:反応後の液状生成物のうち、蒸留による沸点が50
0℃以上である成分の重さ(g) E:反応後の液状生成物のうち、蒸留による沸点が50
0℃未満の留出分に含まれる水の重さ(g)である。
00 (wt%−d.a.f.) 但し、 A:反応を行う前の圧力容器内に充填した石炭と触媒の
重さの合計(g) B:反応に用いた石炭の無水無灰基準の重さ(g) C:反応後の圧力容器内のガス状生成物の重さ(g) D:反応後の液状生成物のうち、蒸留による沸点が50
0℃以上である成分の重さ(g) E:反応後の液状生成物のうち、蒸留による沸点が50
0℃未満の留出分に含まれる水の重さ(g)である。
【0018】実施例1 表1に示すA炭、B炭およびC炭の各々を用いて、スラ
リー量(L)0.1m 3 、スラリー中の石炭濃度(P)
40wt%、超音波装置使用台数(N)3基、超音波照
射装置1台当たりの出力(W)300w、照射振動数
(F)20000l/sホーン直径(φ)0.026m
なる条件のもとに、図1に示す装置、及び前述の方法に
従ってスラリーに対して超音波を印加した。スラリーは
上述のごとく粉砕乾燥した石炭と溶剤を重量比2:3の
割合で混合し、さらに石炭の乾き重量に対して3wt%
の触媒を混合して調製した。これらの装置因子および操
業因子に前述の(9)式を適用してスラリーに対する超
音波印加の最適処理時間Tsを計算し、この最適処理時
間Tsを含む前後で処理時間を変化させて超音波を印加
したスラリーを用いて前述の方法に従って液化反応を行
い、反応終了後の油収率を求めた結果を図3に示す。
リー量(L)0.1m 3 、スラリー中の石炭濃度(P)
40wt%、超音波装置使用台数(N)3基、超音波照
射装置1台当たりの出力(W)300w、照射振動数
(F)20000l/sホーン直径(φ)0.026m
なる条件のもとに、図1に示す装置、及び前述の方法に
従ってスラリーに対して超音波を印加した。スラリーは
上述のごとく粉砕乾燥した石炭と溶剤を重量比2:3の
割合で混合し、さらに石炭の乾き重量に対して3wt%
の触媒を混合して調製した。これらの装置因子および操
業因子に前述の(9)式を適用してスラリーに対する超
音波印加の最適処理時間Tsを計算し、この最適処理時
間Tsを含む前後で処理時間を変化させて超音波を印加
したスラリーを用いて前述の方法に従って液化反応を行
い、反応終了後の油収率を求めた結果を図3に示す。
【0019】図3中で横軸は(9)式で求めた処理時間
を基準値(Ts0 )として、処理時間(Ts´)を0
倍、すなわちスラリーに対して超音波を印加しない場合
から2.0倍までの範囲で変化させて処理したことを示
している。また、縦軸は各超音波を印加したスラリーを
液化した際の油収率を示しており、油収率の高いほどス
ラリーに対する超音波の印加時間が適切であることを意
味している。その結果、図3に示すように、いずれの石
炭においても横軸に示すTs´/Ts=1において油収
率が最大値を示しており、(9)式で計算された処理時
間が最適処理時間になっていることがわかる。すなわ
ち、(9)式によってスラリーに対する超音波印加の最
適処理時間の推定が可能であることを意味している。
を基準値(Ts0 )として、処理時間(Ts´)を0
倍、すなわちスラリーに対して超音波を印加しない場合
から2.0倍までの範囲で変化させて処理したことを示
している。また、縦軸は各超音波を印加したスラリーを
液化した際の油収率を示しており、油収率の高いほどス
ラリーに対する超音波の印加時間が適切であることを意
味している。その結果、図3に示すように、いずれの石
炭においても横軸に示すTs´/Ts=1において油収
率が最大値を示しており、(9)式で計算された処理時
間が最適処理時間になっていることがわかる。すなわ
ち、(9)式によってスラリーに対する超音波印加の最
適処理時間の推定が可能であることを意味している。
【0020】
【表1】
【0021】実施例2 表1に示すA炭を用い、スラリーの調製および処理装置
は実施例1と同様とし、スラリー量(L)0.1m3 、
スラリー濃度(P)40wt%、超音波装置使用台数
(N)3基、照射装置出力(W)300w、照射周波数
(F)20000l/s、ホーン直径(φ)0.026
mを基準条件として、スラリー量(L)、スラリー濃度
(P)、超音波装置使用台数(N)、同一台当たりの出
力W及び振動数Fをそれぞれベース条件に対して変化さ
せた場合に、最適な照射時間Tsがどれだけ変化するか
を求めた結果を図4に示す。すなわち、図4は上述の各
因子をベース条件に対して1/3倍〜4倍の範囲内で変
化させた場合に最適な照射時間Tsがどの程度変化する
かを示す図であって、横軸は上記基準条件におけるL,
P,N,W,Fの各値(右肩に0 を付記)に対して、そ
れぞれの因子を変化させた場合の比の値をとってある。
また、縦軸は横軸にある各因子を変化させた場合におけ
る最適な超音波処理時間(最大油収率を与える時間)T
sと基準条件における最適な超音波処理時間Ts 0 の比
をとってある。
は実施例1と同様とし、スラリー量(L)0.1m3 、
スラリー濃度(P)40wt%、超音波装置使用台数
(N)3基、照射装置出力(W)300w、照射周波数
(F)20000l/s、ホーン直径(φ)0.026
mを基準条件として、スラリー量(L)、スラリー濃度
(P)、超音波装置使用台数(N)、同一台当たりの出
力W及び振動数Fをそれぞれベース条件に対して変化さ
せた場合に、最適な照射時間Tsがどれだけ変化するか
を求めた結果を図4に示す。すなわち、図4は上述の各
因子をベース条件に対して1/3倍〜4倍の範囲内で変
化させた場合に最適な照射時間Tsがどの程度変化する
かを示す図であって、横軸は上記基準条件におけるL,
P,N,W,Fの各値(右肩に0 を付記)に対して、そ
れぞれの因子を変化させた場合の比の値をとってある。
また、縦軸は横軸にある各因子を変化させた場合におけ
る最適な超音波処理時間(最大油収率を与える時間)T
sと基準条件における最適な超音波処理時間Ts 0 の比
をとってある。
【0022】その結果、図4に示すように、処理すべき
スラリー量(L)を基準条件に対して1/2〜3倍の範
囲で、また、スラリー濃度(P)を1/4〜5/4倍の
範囲で変化させたが、処理すべきスラリー量(L)も、
スラリー濃度(P)も、基準条件に対する比の値(L/
L0 ,P/P0 )と最適処理時間Tsの基準条件に対す
る比の値(Ts/Ts0 )は正比例関係にある。このこ
とは、前述(9)の式の導出過程が妥当なものであるこ
とを意味している。さらに、超音波照射装置の使用台数
(N)を基準条件に対して1/3〜3倍の範囲で、照射
装置出力(W)を1/3〜2倍の範囲で、照射周波数
(F)を1〜4倍の範囲で変化させたが、いずれの因子
もTs/Ts0 はお互いに逆比例関係にあり、前述
(9)の式の導出過程が妥当なものであることを明確に
示している。
スラリー量(L)を基準条件に対して1/2〜3倍の範
囲で、また、スラリー濃度(P)を1/4〜5/4倍の
範囲で変化させたが、処理すべきスラリー量(L)も、
スラリー濃度(P)も、基準条件に対する比の値(L/
L0 ,P/P0 )と最適処理時間Tsの基準条件に対す
る比の値(Ts/Ts0 )は正比例関係にある。このこ
とは、前述(9)の式の導出過程が妥当なものであるこ
とを意味している。さらに、超音波照射装置の使用台数
(N)を基準条件に対して1/3〜3倍の範囲で、照射
装置出力(W)を1/3〜2倍の範囲で、照射周波数
(F)を1〜4倍の範囲で変化させたが、いずれの因子
もTs/Ts0 はお互いに逆比例関係にあり、前述
(9)の式の導出過程が妥当なものであることを明確に
示している。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によって石炭
液化に先立って石炭スラリーに対して超音波を印加する
処理を行う場合において、その最適な処理条件(処理時
間)を、超音波照射装置の出力などの装置因子および処
理すべきスラリー量などの操業因子より求めることが出
来る。実際のプラントにおいては前述の装置因子および
操業因子は絶えず変化するが、本発明はそれらの変化に
対して最適な処理時間を装置因子および操業因子より簡
便な方法で、かつ、精度良く求める方法を提供するもの
であり、よって本発明は工業的に極めて優れた効果を奏
するものである。
液化に先立って石炭スラリーに対して超音波を印加する
処理を行う場合において、その最適な処理条件(処理時
間)を、超音波照射装置の出力などの装置因子および処
理すべきスラリー量などの操業因子より求めることが出
来る。実際のプラントにおいては前述の装置因子および
操業因子は絶えず変化するが、本発明はそれらの変化に
対して最適な処理時間を装置因子および操業因子より簡
便な方法で、かつ、精度良く求める方法を提供するもの
であり、よって本発明は工業的に極めて優れた効果を奏
するものである。
【図1】本発明に係る石炭スラリーに超音波を印加する
処理を連続して行うプロセスを示す図
処理を連続して行うプロセスを示す図
【図2】本発明に係る石炭スラリーに超音波を印加する
装置の一例を示す図
装置の一例を示す図
【図3】計算式によって求めた石炭スラリーに対する最
適な超音波処理時間を中心に、スラリーに対する超音波
の印加時間を変化させた場合の油収率の変化を示す図
適な超音波処理時間を中心に、スラリーに対する超音波
の印加時間を変化させた場合の油収率の変化を示す図
【図4】装置因子および操業因子の各因子を変化させた
場合の各因子と最適な超音波処理時間との関係をそれぞ
れの基準条件との比の値で比較した図
場合の各因子と最適な超音波処理時間との関係をそれぞ
れの基準条件との比の値で比較した図
【図5】石炭の液化反応を行う装置を示す図である。
1 石炭 2 溶剤 3 触媒 4 攪拌槽 5 攪拌装置 6 水冷用ジャケット 7、25、26 石炭スラリー 8 液面レベル計 9 気液接触装置 10、10´ 流量計 11 循環ポンプ 12 超音波照射装置 13〜18 配管 19 超音波発振装置 20 超音波振動ホーン 21 超音波処理容器 22 水冷容器 23 冷却水(入口) 24 冷却水(出口) 27 有効照射空間 28 スラリー導入口 29 スラリー導出口 30 攪拌機 31 温度計 32 加熱ヒーター 33 スラリー 34 圧力容器 35 ガス導管 36 容器蓋 37 分子状水素 V1 〜V4 バルブ
Claims (1)
- 【請求項1】 石炭を溶剤でスラリー状として触媒の存
在の下に超音波を印加する処理を行った後に高圧水素雰
囲気下で加熱して液化する方法において、スラリーに対
して必要な超音波印加の最適処理時間を、操業因子であ
るスラリー量とスラリー中の石炭濃度および装置因子で
ある超音波処理装置の装置台数、出力、および振動数よ
り求めることを特徴とする石炭の液化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25705892A JPH06108062A (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 石炭の液化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25705892A JPH06108062A (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 石炭の液化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06108062A true JPH06108062A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17301155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25705892A Withdrawn JPH06108062A (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 石炭の液化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06108062A (ja) |
-
1992
- 1992-09-28 JP JP25705892A patent/JPH06108062A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991130 |