JPH06107175A - 磁気浮上式車両用ブレーキシュー - Google Patents

磁気浮上式車両用ブレーキシュー

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JPH06107175A
JPH06107175A JP28221292A JP28221292A JPH06107175A JP H06107175 A JPH06107175 A JP H06107175A JP 28221292 A JP28221292 A JP 28221292A JP 28221292 A JP28221292 A JP 28221292A JP H06107175 A JPH06107175 A JP H06107175A
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Norimichi Kumagai
則道 熊谷
Hideyuki Yasuda
秀行 保田
Kaname Demura
要 出村
Eiji Shindo
英二 進藤
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Akebono Brake Industry Co Ltd
Railway Technical Research Institute
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Akebono Brake Industry Co Ltd
Railway Technical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気浮上式車両用ブレーキシューの提供。 【構成】 支持部材本体1aの摺動摩擦方向Aの両端部
に突出する主当接部1b,1cを有すると共に、中間部
に突出する副当接部1d,1eを少なくとも1個有する
支持部材1を、非磁性で低熱伝導率の金属製とし、隣接
する主当接部1b,1c又は副当接部1d,1eの間に
挟装して固設されるシューブロック2を、軽量で耐熱性
の高い炭素繊維強化/炭素複合材を主材として形成する
と共に、シューブロック2の炭素繊維の配向方向を摺動
摩擦方向Aに実質的に一致させる。 【効果】 軽量な磁気浮上式車両用ブレーキシューを得
ることができる。シュー取付け用のボルト部材の負荷を
軽減し、かつ、支持部材の大きな塑性変形が抑制される
ので、消耗品であるシューの交換作業が著しく能率的と
なる。また、支持部材を分割形とした場合には、支持部
材本体を再使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気浮上式車両用ブレ
ーキシューに関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】磁気浮上式車両は、磁気浮
上式リニアモータ推進等によつて軌道上を浮上して走行
する車両であり、低公害超高速鉄道であるため、都市間
の新しい輸送機関としてその実用化が期待されている。
この種の車両では、浮上力が充分に得られず緊急着地す
るために、接地用のブレーキシューを車両側に設け、車
両を軌道面に安定的に支持しつつ適度のブレーキ作用を
生じさせるようになつている。
【0003】従来の磁気浮上式車両用ブレーキシューと
して、コンクリート軌道面に摺動摩擦するシューブロッ
クを、例えばMo系材料(Mo又はMo合金)とし、こ
のシューブロックを例えばチタン合金製の支持部材に接
合し、これを台車側のシュー受けに締結するものが提案
されている。
【0004】しかしながら、シューブロックに使用され
るMo系材料は、稀少金属であると共に、密度が高い
(10.2g/cm3 程度)ため、その軽量化が求められ
ている。
【0005】また、ブレーキシューは、高速からの使用
に伴う温度上昇により、一般に材料強度の低下を生ずる
が、この強度低下は金属材料において大きく、耐熱性が
高いといわれるMo系材料でも使用条件によつては耐力
を超える熱応力が発生し、ブレーキシューをシュー受け
に締結する取付ボルトへの負荷が増加すると共に、ブレ
ーキシューに塑性変形がみられることがある。変形の大
きさによつては、ブレーキシューの取外し及びその再取
付けが難しくなり、ブレーキシューの矯正作業を要する
場合がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたもので、その構成は、
支持部材本体(1a)の摺動摩擦方向(A)の両端部に
突出する主当接部(1b,1c)を有すると共に、中間
部に突出する副当接部(1d,1e)を少なくとも1個
有する支持部材(1)を、非磁性で低熱伝導率の金属製
とし、隣接する主当接部(1b若しくは1c)又は副当
接部(1d若しくは1e)の間に挟装して固設され、支
持部材本体(1a)と反対側面が摺動摩擦面(2a)を
形成するシューブロック(2)を、軽量で耐熱性の高い
炭素繊維強化/炭素複合材(C/Cコンポジット)を主
材として形成すると共に、シューブロック(2)の炭素
繊維の配向方向を摺動摩擦方向(A)に実質的に一致さ
せることを特徴とする磁気浮上式車両用ブレーキシュー
である。そして、シューブロック(2)の摺動摩擦方向
(A)の両端部を、支持部材本体(1a)側が次第に幅
広を成す傾斜面(2f,2g)にて形成し、該支持部材
(1)の主当接部(1b,1c)及び副当接部(1d,
1e)の対向両面を、シューブロック(2)の傾斜面
(2f,2g)に嵌合する斜面にてそれぞれ形成するこ
とができる。また、シューブロック(2)に段面(2
c)を有する貫通孔(2e)を形成し、前記段面(2
c)に係止し、内周面に雌ねじ(7d)を形成した取付
け用スリーブ(7)に、支持部材本体(1a)の裏面か
ら挿入するボルト部材(6)のねじ稈部(6a)を螺合
して該シューブロック(2)と該支持部材本体(1a)
とを締結することができる。
【0007】
【作用】磁気浮上式車両の高速からの緊急着地制動時に
は、少なくともシューブロックの摺動摩擦面がコンクリ
ート軌道面に摺動摩擦して制動力を生じ、摩擦熱によつ
てシューブロックは1000〜2000℃にまで昇温す
る。この摺動摩擦に際し、摺動摩擦方向及びこれと直交
する上下方向に衝撃力(振動荷重)を受ける。C/Cコ
ンポジット製のシューブロックは、高温(2000℃)
でも強度及び摩擦係数の低下がほとんどないので、比較
的高い摩擦係数値を有するシューブロックによつて磁気
浮上式車両が良好に制動される。
【0008】更に、C/Cコンポジットにおいて、炭素
繊維の配向方向を摺動摩擦方向に実質的に一致させてあ
るので、シューブロックの厚さ方向の熱伝導を低下させ
ることができ、かつ、摺動摩擦方向に沿つた方向の熱伝
導が良好なため、摺動摩擦面の温度を均一化できる。こ
れにより、摺動摩擦面側に対して支持部材本体側の温度
上昇が低く抑えられる。また、支持部材本体側の温度上
昇の抑制効果は、支持部材自体を比較的熱伝導率の低い
金属にて形成することによつても得られる。
【0009】このようにして、支持部材本体の温度上昇
が低く抑えられ、かつ、C/Cコンポジットの炭素繊維
方向の熱膨張が極めて小さいので、使用後に、支持部材
が過大な熱応力のために降伏し、冷却後に塑性変形に起
因してシューブロックの取り外しが困難になることや、
支持部材の塑性変形に起因してシューブロックに割れを
発生することが著しく軽減される。
【0010】シューブロック及び支持部材の主当接部等
が使用によつて摩耗したならば、各シューブロック等を
取付け時とは逆の手順によつて取り外し、新品のシュー
ブロック等を磁気浮上式車両の台車側のシュー受けに締
結させる。また、支持部材本体と主・副当接部とを分割
した分割型とすれば、支持部材本体を再使用することが
できる。
【0011】そして、請求項2の発明によれば、シュー
ブロックの摺動摩擦方向の両端部を、支持部材本体側が
次第に幅広を成す傾斜面にて形成し、該支持部材の主当
接部及び副当接部の対向両面を、シューブロックの傾斜
面に嵌合する斜面にてそれぞれ形成してあるので、軌道
面との摩擦力によるシューブロックの支持部材からの浮
き上がりや脱出が良好に防止される。
【0012】更に、請求項3の発明によれば、支持部材
本体の裏面から挿入するボルト部材によつて、シューブ
ロックと支持部材本体とを締結することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1〜図9は、この発明の1実施例を示す。図中において
符号1は支持部材を示す。支持部材1は、金属にて製作
され、平板状をなす支持部材本体1aの摺動摩擦方向A
の両端部に、それぞれ主当接部1b,1cを突出させて
形成すると共に、摺動摩擦方向Aの中間部に2個の副当
接部1d,1eを突出させて形成する。
【0014】そして、隣接する主当接部1b,1c及び
副当接部1d,1eの対向両面、具体的には、一方の主
当接部1bと一方の副当接部1dとの対向両面、一対の
副当接部1d,1eの対向両面、他方の副当接部1eと
他方の主当接部1cとの対向両面を、それぞれ斜面にて
形成する。すなわち、副当接部1d,1eは、その肉厚
が支持部材本体1aに向けて次第に薄くなるように両側
面をくさび状に切取つて斜面を形成し、また、各主当接
部1b,1cの内側面も同様にくさび状に切取つて斜面
を形成し、図3,図4に示すように対向する斜面間に台
形凹所3をそれぞれ形成させる。ここで、図3は支持部
材本体1aと主当接部1b,1c及び副当接部1d,1
eとが一体になつた一体型である。また、図4は、支持
部材本体1aと主当接部1b,1c及び副当接部1d,
1eとを別体とした分割型であり、支持部材本体1aが
再使用できる構成としたものである。
【0015】主当接部1b,1cの各端面は、湾曲する
傾斜面部1f,1gに形成され、また、図3,図4に示
す主当接部1b,1c及び両副当接部1d,1eの支持
部材本体1aからの高さHは、シューブロック2の厚さ
にほぼ等しく設定されている。各傾斜面部1f,1gの
両側部には、図2,図3,図4に示すようにそれぞれ座
面1h,1iを形成し、各座面1h,1iの中央部にシ
ュー受け11との取付け用のボルト孔1jが穿設されて
いる。この傾斜面部1f,1gは、ブレーキシューがコ
ンクリート軌道面14上を摺動する際、傾斜面部1f,
1gによつて進行方向前側に向かつて曲面を形成し、継
目段差等に激しく衝突することを防止する。各副当接部
1d,1eの両側部にも、座面1k,1mを形成し、各
座面1k,1mの中央部にシュー受け11との取付け用
のボルト孔1jが穿設されている。
【0016】このような支持部材1は、シューが強力な
磁界の周辺に設置されることをも考慮して、非磁性材で
強度が高く、かつ、熱伝導率の比較的低い金属、例えば
ステンレス鋼にて製作する。
【0017】この支持部材1に、複数個のシューブロッ
ク2が取付けられる。シューブロック2は、耐熱性が高
く、かつ、軽量なC/Cコンポジット(密度1.50〜
1.90g/cm3 )を主材とする材料(具体的には、C
/Cコンポジットにセラミックスを若干量添加した材
料)にて製作され、図1に示すように支持部材本体1a
側が幅広の台形断面をなすように形成して、両側部が、
前述した主当接部1b,1c及び副当接部1d,1eの
対向両面の斜面に適合する傾斜面2f,2gを形成して
いる。
【0018】このC/Cコンポジット(炭素繊維強化/
炭素複合材)は、炭素繊維の間に炭素粒子を介在させた
構造を有し、近年、航空機用多板ブレーキの摩擦材とし
ての使用が実用化され、軽量かつ板厚方向では低熱伝導
率であると共に、ブレーキ用摩擦材として問題になる高
温時の材料強度も2000℃程度までは常温強度より低
下することはなく、むしろ若干上昇気味であり、制動作
用が安定的に得られる。このようなC/Cコンポジット
において、炭素繊維の配向方向を摺動摩擦方向Aに実質
的に一致させてある。
【0019】磁気浮上式車両用ブレーキシューは、図
1,図2に示すように台形断面をなすシューブロック2
を、支持部材1の適合する各台形凹所3に挿入し、貫通
孔2eを使用し締結して構成される。すなわち、各シュ
ーブロック2が、隣接する主当接部1b若しくは1cと
副当接部1d若しくは1eとの間及び副当接部1d,1
e同士の間に、支持部材1の側面側から挿入され、あり
とあり溝との嵌合のように挟装して取付けられ、シュー
ブロック2の支持部材本体1aと反対側面が摺動摩擦面
2aを形成する。
【0020】支持部材1へのシューブロック2の取付け
構造について説明する。各シューブロック2には、図6
に示すように摺動摩擦面2a側から順次に大径孔2b及
び大径孔2bに段面2cを介して接続する中径孔2dか
らなる貫通孔2eが複数個(図示の実施例にあつては4
個)形成されている。7は取付け用スリーブであり、図
7に示すように筒状部7aと、筒状部7aの一端に形成
した外向きのフランジ部7bと、筒状部7aの他端に形
成した突起部7cとを有し、内周面に雌ねじ7dを形成
してある。平板状の支持部材本体1aには、図8に示す
ように小径孔1p及び小径孔1pに接続する大径の凹所
1qをその厚さ方向に形成してあり、小径孔1pの内壁
には切欠き1rが付属している。
【0021】この支持部材本体1aに、シューブロック
2が次のようにして取付けられる。シューブロック2の
大径孔2bから取付け用スリーブ7を挿入し、中径孔2
dに筒状部7aを嵌入させると共に、切欠き1rに突起
部7cを係合させ、フランジ部7bを段面2cに係止さ
せる。この状態で、図9に誇張して示すように中径孔2
dの軸線方向の長さBと筒状部7aの軸線方向の長さC
との差が締め代Dを形成する。かくして、取付け用スリ
ーブ7の筒状部7aの他端が支持部材本体1aに接触し
た状態で、フランジ部7bと支持部材本体1aとの間で
シューブロック2に所定の締付力が付与されるように、
筒状部7aの軸線方向長さCが設定されている。
【0022】次に、支持部材本体1aの小径孔1pか
ら、つまり支持部材本体1aの裏面からボルト部材6を
挿入し、ボルト部材6のねじ稈部6aを取付け用スリー
ブ7の雌ねじ7dに螺合させ、所定の締付力を与える。
これにより、先ず締め代Dの分だけシューブロック2が
所定の締付力にて支持部材本体1aに結合され、次い
で、中径孔2dの端面が支持部材本体1aに圧接した状
態でボルト部材6に所定の締付力が付与される。その
際、ボルト部材6の頭部6bは、支持部材本体1aの凹
所1qに受け入れられている。
【0023】次に、作用について説明する。磁気浮上式
車両の高速からの緊急着地制動時には、シューブロック
2の摺動摩擦面2a並びに主当接部1b,1c及び副当
接部1d,1eがコンクリート軌道面14に摺動摩擦し
て制動力を生じ、摩擦熱によつてシューブロック2は1
000〜2000℃にまで昇温する。C/Cコンポジッ
ト製のシューブロック2は、高温(2000℃)でも強
度及び摩擦係数の低下がほとんどなく、比較的高い摩擦
係数値を有するシューブロック2によつて磁気浮上式車
両は良好に制動される。その際、支持部材1の進行方向
前側となる主当接部1b又は1cの傾斜面部1f又は1
gが、コンクリート軌道面14の継目段差等に激しく衝
突することを緩和する。
【0024】また、台形断面をなすシューブロック2
を、支持部材1の適合する各台形凹所3に挿入してある
ので、コンクリート軌道面14との摩擦力によるシュー
ブロック2の支持部材1からの浮き上がりや脱出が良好
に防止される。
【0025】更に、C/Cコンポジットにおいて、炭素
繊維の配向方向を摺動摩擦方向Aに実質的に一致させて
あるので、シューブロック2の厚さ方向の熱伝導を低下
させることができ、かつ、摺動摩擦方向Aに沿つた方向
の熱伝導が良好なため、摺動摩擦面2aの温度を均一化
できる。これにより、摺動摩擦面2a側に対して支持部
材本体1a側の温度上昇が低く抑えられる。また、支持
部材本体1a側の温度上昇の抑制効果は、支持部材1自
体を比較的熱伝導率の低いステンレス鋼にて形成したこ
とによつても得られる。
【0026】このようにして、支持部材1の温度上昇が
低く抑えられるので、使用後に、支持部材1が過大な熱
応力のために降伏し、冷却後に塑性変形に起因してシュ
ーブロック2の取り外しが困難になることや、支持部材
1の塑性変形に起因してシューブロック2に割れを発生
することが著しく軽減される。
【0027】シューブロック2及び支持部材1の主当接
部1b,1c及び副当接部1d,1eが使用によつて摩
耗したなら、各シューブロック2等を取付け時とは逆の
手順によつて取り外し、図3に示す一体型のシューにあ
つては、新品のシューブロック2及び支持部材1を前述
したようにシュー受け11に締結する。図4に示す分割
型のブレーキシューにあつては、支持部材本体1aに取
付けた主当接部1b,1c及び副当接部1d,1eが損
耗するので、ブレーキシューを新品とする際に主当接部
1b,1c及び副当接部1d,1eを交換し、支持部材
本体1aは再使用できる。
【0028】加えて、上記構成の磁気浮上式車両用ブレ
ーキシューによれば、シューブロック2の締付力とボル
ト部材6の締付力とを別個独立に与えることができ、シ
ューブロック2を適性な締付力にて支持部材1に締結さ
せて機械的強度に比較的に劣つているシューブロック2
の損傷を防止することと、ボルト部材6に充分な締付力
を与えてボルト部材6の緩みを防止することとが良好に
両立する。更に、切欠き1rに突起部7cを係合させて
あるので、取付け用スリーブ7の回動が防止され、取付
け用スリーブ7の回動に起因するボルト部材6の緩みを
確実に防止することができる。その結果、シューブロッ
ク2に作用する制動トルクを支持部材1によつて堅固に
支持することができる。
【0029】ところで、上記実施例にあつては、支持部
材本体1aからの主当接部1b,1c及び両副当接部1
d,1eの高さHを、シューブロック2の厚さにほぼ等
しく設定したが、副当接部1d,1eの高さは、図5に
示すように主当接部1b,1cの高さHよりも低く、つ
まり摺動摩擦面2aと間隔を設けて設定することができ
る。これにより、緊急着地制動時に副当接部1d,1e
がコンクリート軌道面14に摺動摩擦しなくなるので、
副当接部1d,1eから支持部材本体1aへの熱伝導を
更に低下させることができる。この副当接部1d,1e
の高さの低減量は、図6に示すシューブロック2の摩耗
代Lに合致させることができる。
【0030】また、シューブロック2を支持部材1に摺
動摩擦方向Aに3個取付けたが、シューブロック2の個
数は2個以上であればよい。シューブロック2を2個に
する場合には、副当接部1d又は1eを中央部に1個形
成する。但し、コンクリート軌道面14への摺動摩擦面
積は、支持部材1の和よりもシューブロック2の和の方
が大きくなるように設定する。
【0031】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明に係る磁気浮上式車両用ブレーキシューによれ
ば、下記の効果が得られる。 (1)シューブロックを軽量で耐熱性の高い炭素繊維強
化/炭素複合材(密度1.50〜1.90g/cm3 )を
主材として形成したので、極めて軽量な磁気浮上式車両
用ブレーキシューを得ることができる。具体的には、M
o系材料の約50%、Mo/Ti合金よりも少なくとも
10%以上は軽量化できる。
【0032】(2)支持部材本体への熱伝導が良好に低
減され、支持部材の大きな塑性変形が抑制されるので、
消耗品であるシューブロック等の交換作業が著しく能率
的となる。具体的には、支持部材本体のシュー受け側の
温度上昇は、Mo/Ti合金拡散接合材に比して1/3
〜1/5程度となり、支持部材の摺動摩擦方向のそりに
よる変形は、約1/8に軽減していることが確認されて
いる。
【0033】(3)支持部材の摺動摩擦方向の両端部に
主当接部を配置したので、機械的強度に比較的劣るシュ
ーブロックの衝撃力による損傷が良好に防止される。し
かして、ブレーキシュー全体の軽量化と損傷防止とが良
好に両立する。 (4)請求項3の考案によれば、支持部材本体の裏面側
からボルト部材を挿入するので、シューブロック内に位
置する取付け用スリーブの段面に係止する部分の軸線方
向長さ及びシューブロックの貫通孔を比較的小径に設定
でき、シューブロックの摩耗代及び摺動摩擦面を大きく
確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例に係る磁気浮上式車両用ブ
レーキシューを示す側面図。
【図2】 同じく底面図。
【図3】 同じく支持部材を示す側面図。
【図4】 同じく他の構造例に係る支持部材を示す側面
図。
【図5】 同じく他の構造例に係るブレーキシューの要
部を示す斜視図。
【図6】 同じくシューブロックの取付け構造を示す断
面図。
【図7】 同じく取付け用スリーブを示す正面図。
【図8】 同じく支持部材の要部を示す正面図。
【図9】 同じくシューブロックの取付け構造の要部を
示す説明図。
【符号の説明】
1:支持部材、1a:支持部材本体、1b,1c:主当
接部、1d,1e:副当接部、1f,1g:傾斜面部、
1h,1i,1k,1m:座面、1j:ボルト孔、1
p:小径孔、1q:凹所、1r:切欠き、2:シューブ
ロック、2a:摺動摩擦面、2b:大径孔、2c:段
面、2d:中径孔、2e:貫通孔、2f,2g:傾斜
面、3:台形凹所、6:ボルト部材、6a:ねじ稈部、
6b:頭部、7:取付け用スリーブ、7a:筒状部、7
b:フランジ部、7c:突起部、7d:雌ねじ、14:
コンクリート軌道面、A:摺動摩擦方向、B:中径孔の
軸線方向の長さ、C:筒状部の軸線方向の長さ、D:締
め代。
フロントページの続き (72)発明者 出村 要 埼玉県羽生市東5丁目4番71号 株式会社 曙ブレーキ中央技術研究所内 (72)発明者 進藤 英二 埼玉県羽生市東5丁目4番71号 株式会社 曙ブレーキ中央技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部材本体の摺動摩擦方向の両端部に
    突出する主当接部を有すると共に、中間部に突出する副
    当接部を少なくとも1個有する支持部材を、非磁性で低
    熱伝導率の金属製とし、隣接する主当接部又は副当接部
    の間に挟装して固設され、支持部材本体と反対側面が摺
    動摩擦面を形成するシューブロックを、軽量で耐熱性の
    高い炭素繊維強化/炭素複合材を主材として形成すると
    共に、シューブロックの炭素繊維の配向方向を摺動摩擦
    方向に実質的に一致させることを特徴とする磁気浮上式
    車両用ブレーキシュー。
  2. 【請求項2】 シューブロックの摺動摩擦方向の両端部
    を、支持部材本体側が次第に幅広を成す傾斜面にて形成
    し、該支持部材の主当接部及び副当接部の対向両面を、
    シューブロックの傾斜面に嵌合する斜面にてそれぞれ形
    成することを特徴とする請求項1の磁気浮上式車両用ブ
    レーキシュー。
  3. 【請求項3】 シューブロックに段面を有する貫通孔を
    形成し、前記段面に係止し、内周面に雌ねじを形成した
    取付け用スリーブに、支持部材本体の裏面から挿入する
    ボルト部材のねじ稈部を螺合して該シューブロックと該
    支持部材本体とを締結することを特徴とする請求項1又
    は2の磁気浮上式車両用ブレーキシュー。
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JP2009255604A (ja) * 2008-04-11 2009-11-05 Jamco Corp 常電導吸引型磁気浮上式車両
JP2010247820A (ja) * 2009-03-27 2010-11-04 Honda Motor Co Ltd 航空機用スキッドレール及びその製造方法

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