JPH06106314A - 溶鋼鍋のノズル開孔方法 - Google Patents

溶鋼鍋のノズル開孔方法

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JPH06106314A
JPH06106314A JP25305992A JP25305992A JPH06106314A JP H06106314 A JPH06106314 A JP H06106314A JP 25305992 A JP25305992 A JP 25305992A JP 25305992 A JP25305992 A JP 25305992A JP H06106314 A JPH06106314 A JP H06106314A
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JP
Japan
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molten steel
nozzle
metal plate
steel ladle
plate
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Pending
Application number
JP25305992A
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English (en)
Inventor
Masabumi Tanaka
正文 田中
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶鋼鍋の上ノズル開孔率向上を達成する。 【構成】 溶鋼鍋10をスライディングノズル10で閉じ、
上ノズル1にセットした下面金属板9と上面金属板8と
の間に発熱剤2を充填しておくと共に、冷却用配管6か
らArガスを供給して発熱剤2を冷却して着火温度以上に
ならないようにする。スライディングノズル10の開放と
同時にArガスの供給を停止し、溶鋼13の熱によって発熱
剤2を着火温度まで上昇する。発熱剤2中のAlが Fe2O3
などの酸化剤により酸化発熱して上ノズル2内を加熱し
つつ溶鋼13の流出を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスライディングノズルや
ロータリノズル(以下スライディングノズルという)を
底部に備えた溶鋼鍋の上ノズルが溶鋼の凝固により閉塞
するのを防止することができる溶鋼鍋のノズル開孔方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、図3に示すようにスライディング
ノズル11を底部に備えた溶鋼鍋1から溶鋼13を注入する
際に、上ノズル孔1の初期閉塞を防止するため溶鋼鍋10
への受鋼に先立ち、上プレート4と下プレート5とを組
み合わせたスライディングノズル11を閉じた状態で、上
ノズル1にたとえば硅砂、川砂などの詰め砂14を充填し
ておき、この部分での溶鋼侵入による凝固を防止するよ
うにしている。7は下ノズルを示す。溶鋼鍋1から溶鋼
13を流出させる際には、油圧シリンダ12を用いてスライ
ディングノズル11の上プレート4と下プレート5の開口
を一致させ、上ノズル1の下端を開放することにより詰
め砂14を下ノズルを通して落下させると共に溶鋼13を流
出させる方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術のように
溶鋼鍋の上ノズル内に詰め砂を充填して溶鋼の凝固を防
止する方法には下記の問題点がある。 (1)詰め砂が溶鋼の高熱により焼結してノズル開孔時
に落下しない場合がある。
【0004】(2)詰め砂を自然落下させるため安息角
管理、水分管理が厳しい。 (3)詰め砂がタンディッシュや鋳型内に流入するため
溶鋼を汚染する。 (4)詰め砂が溶鋼鍋内へ浮上して溶鋼を汚染する。 上記の問題点を改良するため特開昭 56-1262号公報には
溶鋼鍋の上ノズル内に合金鉄粒を充填する方法が開示さ
れ、また特開昭 62-176670号公報には硅砂中に含有させ
るアルカリを2重量%未満とする方法が開示されてい
る。さらに詰め砂が流出する溶鋼に混入するのを防止す
るため、特開昭 59-118262号公報にはスライディングノ
ズルの注出開孔に負圧発生機構を連結し、同負圧発生機
構によって発生する負圧によって詰め砂を吸引除去する
方法が開示されている。
【0005】しかるに、前記公報に開示された方法によ
る溶鋼鍋の開孔は、確実性に欠けるため詰め砂の焼結に
よる残留あるいは溶鋼の凝固によるトラブルが発生し易
く、ノズル内の酸素ガスによる洗浄を用いて開孔をある
頻度で行うことが避けられないという弱点があった。本
発明は前記問題点を解決するために非金属物のみからな
る詰め砂を溶鋼鍋のノズルに充填するのではなく酸化し
易い金属を主に使用して発熱させ、非金属の詰め砂がも
たらす種々の弊害を排除することができる溶鋼鍋のノズ
ル開孔方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明は、スライディングノズルを底部に備えた溶鋼
鍋の上ノズルから溶鋼を流出させるに際し、予め前記ス
ライディングノズルの下プレートにより上プレートを閉
状態にして上プレートと溶鋼鍋の上ノズルとで形成され
るノズル孔内に下部に支柱を有する下面金属板を落し込
んでセットし、この下面金属板上のノズル孔内に発熱剤
を充填し、さらに発熱剤を上面金属板で被った後、前記
溶鋼鍋への受鋼による溶鋼保持中には、前記下面金属板
下方のノズル孔内に冷却用の気体を供給して下面金属板
上の発熱剤を冷却して着火を抑制し、スライディングノ
ズルの下プレート開放動作と同時に冷却用気体の供給を
停止し、前記発熱剤を溶鋼熱によって加熱して着火し、
その発熱反応によって溶鋼鍋の上ノズルを加熱しつつ溶
鋼を流出させることを特徴とする溶鋼鍋の開孔方法であ
る。
【0007】本発明では、上面金属板の上面に断熱層を
形成して溶鋼による昇温を抑制するようにするのが好ま
しく、また下面金属板上のノズル孔内に薄金属板で包ん
だ発熱剤を載せるようにすることもできる。
【0008】
【作用】発熱剤は酸化し易い金属、たとえばAl、CaSi、
CaAl、またはMgと酸化剤たとえば FeO、 Fe2O3の粉末ま
たは塊からなっていて発熱剤は 500〜 600℃で酸化反応
を起すように調合しておく。溶鋼鍋内に溶鋼を保持して
いる間は冷却用の気体によって発熱剤を着火温度未満た
とえば 600℃未満まで冷却して着火を防止する。冷却用
の気体はアルゴン、窒素などの不活性ガスが好ましいが
空気を使用することもできる。溶鋼鍋から溶鋼を流出さ
せる際は、スライディングノズルの下プレートを油圧シ
リンダで開動作すると同時に冷却用気体の供給を停止す
る。溶鋼鍋内の溶鋼熱によって発熱剤の温度が着火温度
以上となる。そのため、発熱剤中の金属と酸化剤や空気
中の酸素との強い発熱反応(テルミット反応)により上
ノズル内を昇温する。その結果溶鋼鍋内の溶鋼が上ノズ
ル内を通ってスムースに流出することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図1に示すように溶鋼鍋10の底部に上プレート4と
下プレート5とを組み合わせたスライディングノズル11
が装備してあり、下プレート5を油圧シリンダ12を用い
てスライドさせて溶鋼鍋10の上ノズル1から溶鋼13を流
させるのは図3に示す従来例の場合と同様である。
【0010】本発明では、予めスライディングノズル11
の下プレート5により上プレート4の開孔を閉止状態に
して上プレート4と上ノズル1とで形成されるノズル孔
内に、下部に支柱3(鋼製)を有する下面金属板(鋼
製)9を落し込んでセットし、下面金属板9上のノズル
孔内に発熱剤2を充填し、さらに発熱剤2を上面金属板
8(鋼製)で被う。下プレート5には冷却用気体配管6
が接続されており、溶鋼鍋10への受鋼に際してはフレキ
シブルホースから供給されるアルゴンガス、窒素ガスま
たは空気等の気体を冷却用気体配管6を介して下面金属
板9下方のノズル孔内に供給し、溶鋼13によって発熱剤
2が着火温度以上になるのを防止する。なお、溶鋼鍋10
内に溶鋼13を受鋼すると、鍋れんが等により溶鋼13が冷
却されるため上面金属板8の上には凝固殻が形成され
る。このような気体による冷却は溶鋼鍋10内に溶鋼13を
保持している期間中は継続して不測の湯漏れを防止す
る。なお、必要に応じ冷却用気体の排出配管を設けるこ
とができる。
【0011】溶鋼鍋10から溶鋼13を流出する場合には、
図2に示すように油圧シリンダ12を作動して下プレート
5の開動作すなわち図面では下プレート5を右方向にス
ライドして下プレート5と上プレート4の開孔を一致さ
せて開放状態にすると同時に冷却用配管6からの冷却用
気体の供給を停止する。なおこの時、支柱3が移動する
ので溶鋼13が動き下面金属板9が位置ずれするので冷却
用気体として不活性ガスを用いていた場合には、下方か
ら空気が侵入して発熱剤2は空気に接触することにな
る。冷却用気体の停止位後は、発熱剤2が溶鋼13の熱に
より着火温度以上となり発熱剤中の酸化し易い金属と酸
化剤や雰囲気空気中の酸素との強い発熱反応により上ノ
ズル1内を昇温する。このため上面金属板8の付近に形
成されていた鋼凝固殻が溶解されると共に上面金属板
8、支柱3を含む下面金属板9が流入した溶鋼により迅
速に溶解される。このため溶鋼鍋10内の溶鋼13が上ノズ
ル1を経て支障なく下方に流出することができる。
【0012】表1に示す組成物からなる発熱剤を用いて
図1に示すようにスライディングノズルを装着した容量
250トンの溶鋼鍋の上ノズル内に支柱を有する下面金属
板にセットし、下面金属板と上面金属板の間に発熱剤を
充填すると共に、冷却用気体配管からアルゴンガスを供
給して発熱剤を冷却した。 250トンの溶鋼を受鋼して連
続鋳造装置のタンディッシュ上まで移動した後、スライ
ディングノズルの下プレートを開放して発熱剤の酸化反
応により上ノズル内を昇温して溶鋼鍋から支障なく溶鋼
を流出させることができた。
【0013】
【表1】
【0014】本発明法と従来法(詰め砂)による溶鋼鍋
の開孔率を表2に示す。
【0015】
【表2】
【0016】表2に示すように使用回数が20回において
本発明では 100%の開孔率であり、ノズル内耐火物の状
況は良好であったが、従来法ではノズル閉塞により開孔
率は90%にとどまった。前述の実施例では下面金属板と
上面金属板の間に発熱剤を充填しておく場合について説
明したが発熱剤をペースト状にして充填してもよく、あ
るいは粉状、塊状の発熱剤を薄い金属板で包み、必要に
応じ密封状態とすることもできる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば溶鋼
鍋の上ノズル内での発熱剤の発熱により溶鋼の凝固によ
るノズル閉塞が防止できると共に安定した開孔が達成で
きる。また非金属介在物による溶鋼の汚染も低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる溶鋼鍋の上ノズルとスライディ
ングノズルの断面図である。
【図2】本発明に係わる溶鋼鍋の上ノズルとスライディ
ングノズルの使用状況を断面で示す説明図である。
【図3】従来例に係わる溶鋼鍋の断面図である。
【符号の説明】
1 上ノズル 2 着火剤 3 支柱 4 上プレート 5 下プレート 6 冷却用気体配管 7 下部ノズル 8 上面金属板 9 下面金属板 10 溶鋼鍋 11 スライディングノズル 12 油圧シリンダ 13 溶鋼 14 詰め砂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライディングノズルを底部に備えた溶
    鋼鍋の上ノズルから溶鋼を流出させるに際し、予め前記
    スライディングノズルの下プレートにより上プレートを
    閉状態にして上プレートと溶鋼鍋の上ノズルとで形成さ
    れるノズル孔内に下部に支柱を有する下面金属板を落し
    込んでセットし、この下面金属板上のノズル孔内に発熱
    剤を充填し、さらに発熱剤を上面金属板で被った後、前
    記溶鋼鍋への受鋼による溶鋼保持中には、前記下面金属
    板下方のノズル孔内に冷却用気体を供給して下面金属板
    上の発熱剤を冷却して着火を抑制し、スライディングノ
    ズルの下プレート開放動作と同時に冷却用気体の供給を
    停止し、前記発熱剤を溶鋼熱によって加熱して着火し、
    その発熱反応によって溶鋼鍋の上ノズルを加熱しつつ溶
    鋼を流出させることを特徴とする溶鋼鍋の開孔方法。
  2. 【請求項2】 上面金属板の上面に断熱層を形成して溶
    鋼による昇温を抑制することを特徴とする請求項1記載
    の溶鋼鍋のノズル開孔方法。
  3. 【請求項3】 下面金属板上のノズル孔内に薄金属板で
    包んだ発熱剤を載せることを特徴とする請求項1記載の
    溶鋼鍋のノズル開孔方法。
JP25305992A 1992-09-22 1992-09-22 溶鋼鍋のノズル開孔方法 Pending JPH06106314A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102528009A (zh) * 2012-03-15 2012-07-04 刘海平 一种连铸助开塞
CN117961044A (zh) * 2024-04-01 2024-05-03 华北理工大学 一种钢包出钢口封堵机构及其出钢口控流方法

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