JPH06105892A - 空気浄化フィルター - Google Patents

空気浄化フィルター

Info

Publication number
JPH06105892A
JPH06105892A JP4256979A JP25697992A JPH06105892A JP H06105892 A JPH06105892 A JP H06105892A JP 4256979 A JP4256979 A JP 4256979A JP 25697992 A JP25697992 A JP 25697992A JP H06105892 A JPH06105892 A JP H06105892A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic
drying
inorganic layered
pillar material
porous body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4256979A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Takahama
孝一 高濱
Masaru Yokoyama
勝 横山
Toshiji Sako
利治 佐古
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP4256979A priority Critical patent/JPH06105892A/ja
Publication of JPH06105892A publication Critical patent/JPH06105892A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた空気浄化性能を有するとともに、経時
劣化や吸着飽和による性能劣化の少ない空気浄化フィル
ターを提供する。 【構成】 金属触媒が担持された無機ピラー材を無機層
状化合物の層間に挿入して無機層状多孔体2を構成し、
この無機層状多孔体2をハニカム構造体1に担持させる
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、空気浄化フィルター
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気浄化フィルターとしては、ハ
ニカム構造体に各種触媒、活性炭等を担持させたもの等
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の従来
の空気浄化フィルターは、経時劣化したり、吸着飽和に
より性能劣化したりする等の問題があった。そこで、こ
の発明は、優れた空気浄化性能を有するとともに、経時
劣化や吸着飽和による性能劣化の少ない空気浄化フィル
ターを提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる空気浄化フィルターは、ハニカム
構造体に無機層状多孔体が担持されてなるハニカム担持
体を備え、前記無機層状多孔体が無機層状化合物の層間
に無機ピラー材が挿入されてなるものであり、前記無機
ピラー材には金属触媒が担持されている。
【0005】以下、この発明を具体的に説明する。この
発明で用いられる無機層状化合物としては、特に限定は
されないが、膨潤性を有し、層間への無機ピラー材の挿
入が容易なものが好ましく、たとえば、Na−モンモリ
ロナイト、Ca−モンモリロナイト、合成スメクタイ
ト、酸性白土、合成雲母、Na−テニオライト、Li−
テニオライト、Na−ヘクトライト、Li−ヘクトライ
トなどのフィロケイ酸塩化合物などが挙げられる。無機
層状化合物は、単独でまたは2種以上併せて使用され
る。
【0006】この発明で用いられる無機ピラー材として
は、特に限定はされないが、たとえば、以下に具体例を
述べる、金属アルコキシド(金属アルコラートとも言
う)、陽イオン性無機化合物、コロイド状無機化合物等
が挙げられる。無機ピラー材は、1種のみを用いてもよ
いし、2種以上を併用してもよい。金属アルコキシドと
しては、特に限定はされないが、たとえば、チタン、バ
ナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム等の各種金属の
アルコキシドが挙げられる。
【0007】陽イオン性無機化合物としては、特に限定
はされないが、たとえば、チタン系化合物、ジルコニウ
ム系化合物、ハフニウム系化合物、アルミニウム系化合
物、ガリウム系化合物、ニッケル系化合物、鉄系化合
物、コバルト系化合物、銅系化合物、亜鉛系化合物等が
挙げられる。コロイド状無機化合物としては、特に限定
はされないが、たとえば、チタニアゾル、酸化鉄ゾル、
ジルコニアゾル等が挙げられる。
【0008】無機ピラー材に担持させる金属触媒の金属
としては、特に限定はされないが、たとえば、白金、
金、銀、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、銅、ニッ
ケル、マンガン、コバルト等が挙げられる。金属触媒
は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用しても
よい。この発明で用いられるハニカム構造体としては、
特に限定はされないが、たとえば、無機繊維ハニカム等
が挙げられる。
【0009】この発明の空気浄化フィルターは、特に限
定されるわけではないが、たとえば、以下に説明する方
法により製造することができる。まず、無機層状化合物
を後述の溶媒と混合し、層間に溶媒を含ませた状態(膨
潤状態)にして層間間隔を広げることにより、無機ピラ
ー材を挿入しやすくする。膨潤時の無機層状化合物の層
間間隔は、例えば、粘土系化合物の場合(粘土系化合物
の0.8重量%分散液)で150Å以上である。なお、
Ca−モンモリロナイト、酸性白土等の難膨潤性のもの
を用いる場合、膨潤させる時に混練などにより強い剪断
力を加えるのがよい。
【0010】無機層状化合物の膨潤に用いる溶媒として
は、特に限定はされず、例えば、水、エタノール、メタ
ノール、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO
(ジメチルスルホキシド)、アセトン等の極性溶媒等が
挙げられる。これらは、それぞれ単独でまたは2種類以
上併せて用いられる。一般には水を使うことが多い。次
に、上記のようにして膨潤させた無機層状化合物の層間
に無機ピラー材を挿入する。
【0011】無機ピラー材として金属アルコキシドを用
いる場合、金属アルコキシドを水、アルコール等で希釈
し、酸性または塩基性の触媒を添加して、金属アルコキ
シドの加水分解と解膠を行う。この時に用いられる酸性
触媒としては、特に限定はされないが、たとえば、塩
酸、硝酸等が挙げられる。塩基性触媒も、特に限定はさ
れず、たとえば、アンモニア水、ピペリジン、水酸化ナ
トリウム水溶液等が挙げられる。これらの触媒を添加
し、充分に加水分解と解膠を行った溶液を、上記で膨潤
させた無機層状化合物に添加して、挿入(インタカレー
ション)反応させる。
【0012】無機ピラー材として陽イオン性無機化合物
を用いる場合、陽イオン性無機化合物を水、または、水
と親水性有機溶媒との混合溶媒等に添加して溶解させ、
得られた溶液を前記で膨潤させた無機層状化合物に添加
して、挿入反応させる。無機ピラー材としてコロイド状
無機化合物を用いる場合、表面がプラスに帯電している
ものはそのまま、マイナスに帯電しているものは陽イオ
ン性無機化合物を添加して表面をプラスに帯電させた
後、前記で膨潤させた無機層状化合物に添加して、挿入
反応させる。
【0013】なお、無機ピラー材として、金属アルコキ
シド、陽イオン性無機化合物およびコロイド状無機化合
物のうちの2つ以上を用いる場合には、これらを混合し
た後で、無機層状化合物に添加することが好ましい。無
機層状化合物の層間に無機ピラー材を挿入する際の反応
温度、時間は、特に限定はされないが、好ましくはそれ
ぞれ60℃、1.5時間程度である。
【0014】無機ピラー材に金属触媒を担持させる時機
については、特に限定はされない。たとえば、無機層状
化合物の層間に無機ピラー材を挿入する前でもよいし、
挿入した後でもよい。また、挿入の前後の両方にまたが
って行うようにしてもよい。無機ピラー材に金属触媒を
担持させる方法としては、特に限定はされず、たとえ
ば、含浸法、沈澱法、光デポジション法(光電着法)等
が挙げられる。無機ピラー材への金属触媒の担持を容易
にするためには、光デポジション法が好ましい。光デポ
ジション法を行う場合は、無機ピラー材として光半導体
性を有するものを用いる。
【0015】光デポジション法により金属触媒を無機ピ
ラー材に担持させる方法は、たとえば、次のようにして
行う。光半導体性無機ピラー材を予め層間に挿入させて
おいた無機層状化合物に、金属触媒の原料となるものを
含む溶液を添加し、紫外線を照射する。紫外線を照射す
ることにより、光半導体性の無機ピラー材が励起され、
電荷分離する。電荷分離により生じたホールと電子のう
ちの電子による還元析出作用で金属が析出して無機ピラ
ー材に担持される。なお、前述したように、無機ピラー
材への金属触媒の担持は、無機層状化合物の層間への無
機ピラー材の挿入の前でも後でもよいのであるが、金属
触媒の担持を光デポジション法により行う場合は、無機
層状化合物の層間に無機ピラー材を挿入した後で析出担
持させる方が容易である。光デポジション法の場合、金
属触媒の原料を含む溶液のpHを中性に近い値に設定する
ので、先に挿入をしてしまった方が溶液を光デポジショ
ン法に適した中性付近へ設定しやすいからである。
【0016】なお、紫外線照射の際、添加剤として、エ
タノール、メタノール、酢酸、シュウ酸の少なくとも1
つを溶液に加えることが望ましい。これは金属粒子を効
率よく析出させられるからであり、無添加だと析出時間
が長くなる。続いて、上記のようにして得られた混合液
を遠心分離等により固液分離してゲル状化したのち、ヘ
ラ等を用い板状に配向させたり、成形したりする。つい
で、この板状体(または、成形体)を乾燥することによ
り、金属触媒が担持された無機ピラー材が無機層状化合
物の層間に挿入されてなる無機層状多孔体が得られる。
その際、勿論、混合液の状態から成形、配向などを行わ
ずに乾燥を行うようにしてもよい。
【0017】乾燥の方法としては、特に限定はされず、
たとえば、通常の加熱乾燥、熱風乾燥、凍結乾燥、超臨
界乾燥(超臨界状態でなされる乾燥)、液体二酸化炭素
抽出乾燥等が挙げられるが、得られる多孔体の多孔性を
より高くするためには、上記乾燥方法の中でも、超臨界
乾燥または液体二酸化炭素抽出乾燥が好ましい。乾燥
は、1種のみの乾燥方法により行ってもよいし、2種以
上の乾燥方法を併用してもよい。
【0018】超臨界乾燥を行う場合、例えば次のように
する。なお、この明細書では、超臨界状態とは、臨界点
を越えた場合のみでなく、ちょうど臨界点にある場合も
含む。超臨界状態で乾燥する具体的方法としては、例え
ば、層間に含有されている水など、無機層状化合物が保
持含有する溶媒を直接、加熱、加圧し、その溶媒の臨界
点以上の状態に到達させて、溶媒を除去し乾燥させると
いう方法がある。
【0019】ただし、この場合には、水等のように極め
て高い臨界点(水の臨界温度374.2℃、水の臨界圧
217.6気圧)を持つ溶媒を用いると、特殊なオート
クレーブ等を用いなければならなくなる。これを避ける
ためには、無機層状化合物が含有する溶媒をそれよりも
臨界点の低い溶媒に置換した後、超臨界乾燥する。たと
えば、無機層状化合物が水を含有している場合、水をエ
タノールで置換して、エタノールの臨界点以上の温度、
圧力に加熱加圧して、超臨界乾燥してもよいし、あるい
は、水をエタノールで置換した後、さらに、二酸化炭素
を加えていき、徐々にエタノールを二酸化炭素に置換し
ながら、二酸化炭素とエタノールの2成分系の臨界点以
上の温度、圧力に加熱加圧して、超臨界乾燥してもよ
い。エタノールが抽出除去された後、常温、常圧に戻せ
ば、乾燥工程は終了する。エタノールを二酸化炭素で置
換する場合、臨界点以上の二酸化炭素を系に送りこんで
置換させるようにすることもできる。また、エタノール
をすべて二酸化炭素に置換した後、二酸化炭素の単独系
の臨界点以上の温度、圧力に加熱加圧して、超臨界乾燥
してもよい。
【0020】なお、溶媒として利用可能な流体は、上記
のものに限らない。実用的な範囲で超臨界状態化するこ
とが可能なものとしては、種々あるが、たとえば、エタ
ノール、メタノール、二酸化炭素、ジクロロジフルオロ
メタン、エチレンなどが挙げられる。参考のため、主要
な流体についての臨界条件を以下に示す。 流体の種類 臨界温度(℃) 臨界圧力(atm) 水 374.2 217.6 メタノール 240.0 78.7 エタノール 243.1 63.1 二酸化炭素 31.1 72.8 ジクロロジフルオロメタン 111.9 40.7 液体二酸化炭素抽出により乾燥を行う場合も、工程的に
は、前記の超臨界乾燥と同様の方法で行う。ただし、こ
の場合は、温度圧力とも、臨界点より低い状態で乾燥を
行うことができる。
【0021】参考のために、図3に、二酸化炭素の圧力
−温度−密度の関係を示す状態図を示した。この図中、
領域Qはガス域であり、領域Rは液体域であり、領域S
は超臨界ガス域である。点CPは臨界点である。二酸化
炭素を媒体とする超臨界乾燥は領域S内の温度圧力下で
行い、液体二酸化炭素抽出による乾燥は領域R内の温度
圧力下で行う。
【0022】無機層状化合物の乾燥を超臨界乾燥または
液体二酸化炭素抽出乾燥により行うことで無機層状化合
中での無機ピラー材の凝縮、無機層状化合物同士の凝集
などが阻止され、乾燥前の構造をうまく保持した無機層
状多孔体が得られる。このため、超臨界乾燥または液体
二酸化炭素抽出乾燥を用いた場合には、通常の加熱乾
燥、熱風乾燥、凍結乾燥を用いた場合に比べ、より細孔
容積の大きな多孔体が得られる。
【0023】つまり、各無機層状化合物の層間には、金
属触媒を担持させた無機ピラー材が挿入され、十分な間
隙が生じているのみならず、各無機層状化合物同士の間
にも十分な間隙が生じていて、細孔容積が非常に大きく
なるのである。それに、超臨界乾燥または液体二酸化炭
素抽出乾燥の場合、通常の加熱乾燥や熱風乾燥に比べ、
無機ピラー材に担持させた金属触媒も、粒径が小さく、
活性表面積が大きくなる傾向がみられる。その結果、層
間に存在する金属触媒がより効果的に触媒機能等を発揮
するようになる。
【0024】次に、前記のようにして得られた無機層状
多孔体をハニカム構造体に担持させる。これは、たとえ
ば、以下のようにして行われる。無機層状多孔体を粉砕
し、これを溶媒中に分散させる。その際に用いられる溶
媒は、極性の小さな溶媒または無極性溶媒が好ましい。
極性の小さな溶媒または無極性溶媒としては、特に限定
はされないが、たとえば、ヘキサン、トルエン等の炭化
水素からなる溶媒等が用いられる。無機層状多孔体を分
散させた懸濁液をそのまま、あるいは、この懸濁液に無
機バインダー等を添加してからハニカム構造体に塗布
法、ディッピング法等の方法により担持させる。担持
後、乾燥することにより、無機層状多孔体が担持された
ハニカム担持体が得られる。その際の乾燥の方法も、た
とえば、通常の加熱乾燥、熱風乾燥、凍結乾燥、超臨界
乾燥、液体二酸化炭素抽出乾燥等が挙げられ、特に限定
はされない。乾燥は、1種のみの乾燥方法により行って
もよいし、2種以上の乾燥方法を併用してもよい。ハニ
カム構造体への無機層状多孔体の担持後の乾燥を通常の
加熱乾燥、熱風乾燥または凍結乾燥により行った場合で
も、無機層状多孔体の多孔体としての機能や金属触媒の
触媒機能が充分に発揮される。また、超臨界乾燥または
液体二酸化炭素抽出乾燥により乾燥を行った場合は、さ
らに、上記機能が活かしやすい構造になる。
【0025】上記のようにして得られたハニカム担持体
は、そのままで、あるいは、他の部材と組み合わせて、
空気浄化フィルターとして用いられる。
【0026】
【作用】金属触媒が担持された無機ピラー材を無機層状
化合物の層間に挿入して無機層状多孔体を構成するよう
にすると、無機層状化合物の層間に無機ピラー材が挿入
されることにより、層間隔が広がり、比表面積および細
孔容積が大きくなるため、優れたガス吸着性能を有する
無機層状多孔体になる。金属触媒は、凝縮することな
く、無機ピラー材への担持という形で多孔体中に十分に
分散された状態であるため、活性表面積が大きくなり、
触媒機能が向上するとともに、金属触媒は、無機ピラー
材に担持された形で無機層状多孔体の層間に存在し、外
部の触媒毒から保護されるため、経時劣化が少なくな
る。上記無機層状多孔体は、層間に上記の金属触媒を担
持しているので、吸着飽和による性能劣化が少なくな
る。
【0027】さらに、このような優れた性能を有する無
機層状多孔体をハニカム担体に担持させ、フィルター化
するようにすると、空気浄化性能に優れるとともに、経
時劣化や吸着飽和による性能劣化の少ない空気浄化フィ
ルターとなる。
【0028】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。図1
は、この発明にかかる空気浄化フィルターの一実施例を
表す。図にみるように、この空気浄化フィルターは、ハ
ニカム構造体1に無機層状多孔体2が担持されてなるも
のである。
【0029】図2は、上記実施例において、ハニカム構
造体1に担持された無機層状多孔体2の大略構成を表
す。図にみるように、この無機層状多孔体は、無機層状
化合物3の層間3aに無機ピラー材4を有する。この無
機ピラー材4には、金属触媒5が担持されている。次
に、この発明のより具体的な実施例を説明するガ、この
発明は、下記実施例およびすでに述べた実施例に限定さ
れない。
【0030】−実施例1− 膨潤性無機層状化合物としてNa−モンモリロナイト
(クニミネ工業社製、クニピアF)を用い、これを水で
膨潤させた。次に、金属アルコキシドであるチタン酸テ
トライソプロポキシド〔Ti(OC 3 7 4 :半井テ
スク社製試薬〕を2M塩酸水溶液に加え、加水分解、解
膠を行い、透明なチタニアゾルを得た。これを、前記で
予め水中に分散しておいたNa−モンモリロナイトに添
加し、チタニアのインタカレーション反応を行った。そ
の際、Na−モンモリロナイトとチタニアとの配合比率
は、重量比で1:0.6であった。また、反応温度につ
いては、インタカレーション反応は60℃で行い、それ
以外は室温で行った。
【0031】反応後の液を固液分離し、再び水に分散さ
せ、1重量%溶液とした。次いで、この溶液に、塩化白
金酸溶液および無水酢酸を加え、紫外線を照射した。そ
の際、塩化白金酸、無水酢酸の配合比は、重量比で反応
物:塩化白金酸:無水酢酸=1:0.03:24であっ
た。ただし、塩化白金酸は、0.1重量%溶液として添
加した。
【0032】紫外線照射後の反応液を遠心分離した後、
エタノールで洗浄を繰り返し行った。エタノール洗浄
後、比較的臨界点の低い二酸化炭素を添加しながら、4
0℃、80気圧で8時間かけて超臨界乾燥を行った。超
臨界乾燥の後、120℃で乾燥して、触媒担持無機層状
多孔体を得た。この触媒担持無機層状多孔体を無極性溶
媒であるヘキサンとともにボールミルに仕込み、粉砕混
合した。この溶液に無機繊維ハニカムをディッピングし
た後、120℃で乾燥を行って、空気浄化フィルターを
得た。
【0033】−実施例2− 実施例1において、紫外線照射後の無機層状化合物の乾
燥を、超臨界乾燥ではなく、熱風乾燥(80℃、5時
間)により行ったこと以外は実施例1と同様にして、空
気浄化フィルターを得た。 −実施例3− 実施例1において、チタン酸テトライソプロポキシド
〔Ti(OC3 7 4:半井テスク社製試薬〕の代わ
りにジルコン酸テトライソプロポキシド〔Zr(OC3
7 4 :半井テスク社製試薬〕を用いたこと以外は実
施例1と同様にして、空気浄化フィルターを得た。
【0034】−実施例4− 実施例1と同様にして触媒担持無機層状多孔体を得た
後、この多孔体を無極性溶媒であるトルエンとともにボ
ールミルに仕込み、粉砕混合した。この溶液に無機繊維
ハニカムをディッピングした後、120℃で乾燥を行っ
て、空気浄化フィルターを得た。
【0035】−実施例5− 実施例1において、紫外線照射後の無機層状化合物の乾
燥を、超臨界乾燥ではなく、液体二酸化炭素抽出乾燥
(5℃、60気圧で抽出)により行ったこと以外は実施
例1と同様にして、触媒担持無機層状多孔体を得た後、
この多孔体を無極性溶媒であるトルエンとともにボール
ミルに仕込み、粉砕混合した。この溶液に無機繊維ハニ
カムをディッピングした後、120℃で乾燥を行って、
空気浄化フィルターを得た。
【0036】−比較例− 活性炭を無機繊維ハニカムに担持させたものを比較例の
空気浄化フィルターとした。実施例1〜5で得られた空
気浄化フィルターおよび比較例の空気浄化フィルターに
ついて、一酸化炭素(CO)除去機能を以下のようにし
て調べた。容器中に一酸化炭素含有(20ppm)空気
を流し、この一酸化炭素含有空気が容器内に設置された
空気浄化フィルターを通過するようにし、この容器から
出できた空気中の一酸化炭素濃度をガスクロマトグラフ
ィーを用いて測定した。この測定値から、CO除去率
(v/v %)を計算した。ただし、一酸化炭素濃度の測定
は、空気浄化フィルターに一酸化炭素含有空気を通過さ
せ始めた直後(初期)と24時間通過させた後の2回行
った。その結果を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】表1にみるように、実施例1〜5で得られ
た空気浄化フィルターは、比較例の空気浄化フィルター
に比べて一酸化炭素除去性能に優れるとともに、経時劣
化が少なく、無機多孔体および金属触媒がそれぞれの機
能を発揮しやすい構造でフィルター化されたものである
ことが確認された。
【0039】
【発明の効果】この発明にかかる空気浄化フィルター
は、空気浄化性能に優れるとともに、経時劣化や吸着飽
和による性能劣化が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる空気浄化フィルターの一実施
例を表す斜視外観図である。
【図2】上記実施例において、ハニカム構造体に担持さ
れた無機層状多孔体の大略構成を表す説明図である。
【図3】二酸化炭素の圧力−温度−密度の関係を示す状
態図である。
【符号の説明】
1 ハニカム構造体 2 無機層状多孔体 3a 無機層状化合物 3b 層間 4 無機ピラー材 5 金属触媒

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハニカム構造体に無機層状多孔体が担持
    されてなるハニカム担持体を備え、前記無機層状多孔体
    が無機層状化合物の層間に無機ピラー材が挿入されてな
    るものであり、前記無機ピラー材には金属触媒が担持さ
    れている空気浄化フィルター。
JP4256979A 1992-09-25 1992-09-25 空気浄化フィルター Pending JPH06105892A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4256979A JPH06105892A (ja) 1992-09-25 1992-09-25 空気浄化フィルター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4256979A JPH06105892A (ja) 1992-09-25 1992-09-25 空気浄化フィルター

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06105892A true JPH06105892A (ja) 1994-04-19

Family

ID=17300039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4256979A Pending JPH06105892A (ja) 1992-09-25 1992-09-25 空気浄化フィルター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06105892A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6266378B1 (en) 1997-08-21 2001-07-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Data detector and data detection method which measure and correct for phase differences between a sampling point and an optimal detection point

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6266378B1 (en) 1997-08-21 2001-07-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Data detector and data detection method which measure and correct for phase differences between a sampling point and an optimal detection point

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9827559B2 (en) Method for preparing nano metal/metal oxide loaded molecular sieve catalyst
KR880001778B1 (ko) 촉매지지체 코우팅용 알루미나 조성물에 의한 촉매지지체의 코우팅 방법 및 이와같이 수득된 촉매지지체
US5540981A (en) Inorganic-containing composites
US6737036B2 (en) Catalyst compositions employing sol gel particles and methods of using the same
JP2544872B2 (ja) 無機多孔体の製造方法および金属粒子担持無機材の製造方法
JP3362668B2 (ja) 金属担持物の製造方法
JP3688711B2 (ja) 被覆されたゼオライト粒子を含むfcc触媒
CN101637719B (zh) 一种负载型二氧化钛光催化剂及其制备方法
WO2008034190A1 (en) Metal oxide nanofibre filter
JP4455759B2 (ja) N−パラフィンのヒドロ異性化のための超酸触媒
JP2006305406A (ja) 排NOx浄化用触媒
JP3362669B2 (ja) 光触媒の製造方法
EP0515491B1 (en) Inorganic membranes and a process for making inorganic membranes
JPH06105892A (ja) 空気浄化フィルター
CN108771980A (zh) 一种可自清洁的二氧化钛纳米纤维膜材料及其制备方法和应用
RU2294240C2 (ru) Способ приготовления нанесенных полиметаллических катализаторов (варианты)
JPH06107474A (ja) 無機多孔体
JP2006297348A (ja) 排ガス浄化用触媒
Guizard et al. Transport and fouling phenomena in liquid phase separation with inorganic and hybrid membranes
CN210186592U (zh) 纯化纳米晶溶液的装置
JP4753613B2 (ja) 排NOx浄化用触媒
JPH06277451A (ja) 気体中の有害成分の除去方法
JPH0365231B2 (ja)
JP2005046669A (ja) 触媒担持用基材及びその製造方法
JP2003062462A (ja) 粘土層間包接光触媒およびその製造方法