JPH06105822B2 - セラミックス回路基板 - Google Patents

セラミックス回路基板

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JPH06105822B2
JPH06105822B2 JP28936391A JP28936391A JPH06105822B2 JP H06105822 B2 JPH06105822 B2 JP H06105822B2 JP 28936391 A JP28936391 A JP 28936391A JP 28936391 A JP28936391 A JP 28936391A JP H06105822 B2 JPH06105822 B2 JP H06105822B2
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好彦 辻村
美幸 中村
康人 伏井
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パワー半導体モジュー
ル等に使用されるセラミックス回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ロボットやモーター等の産業機器
の高性能化に伴い、大電力・高能率インバーターなど大
電力モジュールの変遷が進んでおり、半導体素子から発
生する熱も増加の一途をたどっている。この熱を効率よ
く放散するため、大電力モジュール基板では従来よりさ
まざまな方法がとられてきた。とくに最近、良好な熱伝
導率を有するセラミックス基板の出現により、基板上に
金属板を接合して回路を形成後、そのまま金属板上に半
導体素子を搭載する構造も採用されている。
【0003】従来より、金属とセラミックスを接合する
方法には種々の方法があるが、とくに回路基板の製造と
いう点からはMo-Mn 法、活性金属ろう付法、硫化銅法、
DBC法、銅メタライズ法があげられる。これらの中で大
電力モジュール基板の製造では、現在、金属として銅を
用い、セラミックスとの接合方法として活性金属ろう付
法又はDBC 法を用いることが主流となっており、さらに
高熱伝導性を有する窒化アルミニウムを絶縁基板として
使用することが普及しつつある。
【0004】従来の銅板と窒化アルミニウム基板を接合
する方法としては、銅板と窒化アルミニウム基板との間
に活性金属を含むろう材を介在させ、加熱処理し接合体
を形成する活性金属ろう付法(たとえば特開昭60-17763
4 号公報)や、銅板と表面を酸化処理してなる窒化アル
ミニウム基板とを銅の融点以下でCu2 O-O の共晶温度以
上で加熱接合するDBC 法(たとえば特開昭56-163093 号
公報) などが知られている。
【0005】活性金属ろう付法はDBC 法に比べて次の利
点を有する。 (1) 接合処理温度が低いので、AlN-Cuの熱膨張差によっ
て生じる残留応力が小さい。 (2) 接合層が延性金属であるので、ヒートショックやヒ
ートサイクルに対して耐久性が大である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、活性金
属ろう付法によって得られたセラミックス回路基板を、
一段と過酷な状態で使用するためには接合層がより安定
であり、しかもピール強度や耐ヒートサイクル性等にも
より優れていることの要求がある。
【0007】本発明らは、上記要求に応えるべく種々検
討した結果、接合層に3ZrO2・2Y2O3を含ませればよい
ことを見いだし、本発明を完成させたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、金
属板と窒化アルミニウム基板とが3ZrO2・2Y2O3を含む
接合層を介して接合されてなることを特徴とするセラミ
ックス回路基板である。
【0009】以下、さらに詳しく本発明について説明す
る。
【0010】本発明の最大の特徴は、接合層に3ZrO2
2Y2O3を含ませたことである。従来の条件で、活性金属
ろう材たとえばAg-Cu 合金にZrの活性金属を含ませたろ
う材を用いて金属板とY2O3を含む窒化アルミニウム基板
とを接合した場合、通常は金属側にAg-Cu の合金層が拡
散し、基板側にはZrN やZrO2等のZr化合物が生成する。
しかし、これらのZr化合物の反応性は小さいので基板に
含まれているY 又はY化合物と反応して本発明に係る3Z
rO2・2Y2O3が生成することはない。
【0011】接合層に3ZrO2・2Y2O3を含ませる最適条
件は、例えば、活性金属ろう材の金属成分の構成割合を
Zr以外の金属成分100 重量部に対しZr10〜30重量部と
し、3ZrO2・2Y2O3を1〜15重量部添加し、そして窒
化アルミニウム基板に含まれるY 成分をY2O3換算で2 〜
10重量%として温度880 〜940 ℃、真空度 1×10-5Torr
以下の条件で接合するこである。3ZrO2・2Y2O3を添加
することなく特殊な条件で焼成し、ろう材中のZr成分と
窒化アルミニウム基板中のY2O3成分とを反応させること
によっても可能である。
【0012】本発明で使用される活性金属ろう材の金属
成分の具体例をあげれば、Ag-Cu-Zr、Cu-Zr 、Ni-Zr 、
Ni-ZrH2 、Ag-Cu-Zr-Ti 、Ag-Cu-Zr-TiH2 などである。
これらのうちAg-Cu-Zrが最も望ましく、そのときのAg成
分とCu成分の割合は、Ag成分60〜85重量%でCu成分40〜
15重量%、特に熱処理温度の低下と接合強度の増大の点
からAg成分70〜80重量%でCu成分30〜20重量%が最適で
ある。
【0013】本発明で使用されるろう材ペーストは、上
記金属成分と有機溶剤とで構成されおり、取扱性の点か
らさらに有機結合剤を含ませることもできる。有機溶剤
としては、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、テレ
ピネオール、イソホロン、トルエンなど、また、有機結
合剤としては、エチルセルロース、メチルセルロース、
ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリイソブチルメ
タアクリレート(PIBMA) などが使用される。
【0014】ろう材ペーストを調整するには、有機溶剤
又は有機溶剤と有機結合剤と共に混合機たとえばロー
ル、ニーダ、バンバリミキサー、万能混合機、らいかい
機などを用いて混合する。ろう材ペースト成分の量的割
合の一例を示せば、Zr成分以外の金属成分100重量部に
対しZr3〜40重量部、有機溶剤10〜30重量部、有機結合
剤0〜5重量部である。ろう材ペーストの粘度としては
1,000 〜20,000cps が望ましい。
【0015】窒化アルミニウム基板としては、Y2O3等の
Y 化合物などの焼結助剤を窒化アルミニウム粉末に添加
し、ホットプレス焼結又は成形後常圧焼結したものなど
が使用される。
【0016】本発明で使用される金属板の材質について
は特に制限はなく、通常は、銅、ニッケル、銅合金、ニ
ッケル合金が用いられる。また、その厚みについても特
に制限はなく、通常、金属箔と言われている肉厚の薄い
ものでも使用可能であり、0.1 〜1.0mm 好ましくは0.2
〜0.5mm のものが用いられる。金属板の形状については
以下の3種類のものが使用される。
【0017】少なくとも金属回路パターンを含み、そ
れよりも広い面積を有する金属板(以下、この金属板を
ベタ金属板という)。 ベタ金属板を使用する場合、ろう材ペーストは、少なく
とも金属回路パターンを含み、それよりも広い面積にわ
たって窒化アルミニウム基板上に配置する。従って、ろ
う材ペーストは窒化アルミニウム基板全面に配置するこ
ともできるし、また金属回路パターンと同形に配置する
こともできる。
【0018】金属回路部分と金属回路部分よりも薄い
肉厚を有する金属回路以外の部分とからなる金属板(以
下、この金属板をハーフエッチ金属板という)。 金属回路以外の部分(薄肉部)を形成するには化学エッ
チング法による溶解が望ましく、またろう材は金属回路
パターンと同形に配置することが望ましい。
【0019】金属回路部分と金属回路以外の部分とか
らなっており、機械的な力を加えることによって両者を
容易に切り離すことができる状態になっている金属板
(以下、この金属板をプッシュバック金属板という)。 プッシュバック金属板は例えば次のようにして製造する
ことができる。 i) 金属回路部分を金属板からいったん抜き落としそ
の後もとの状態にはめ戻す。 ii) 金属回路部分が抜け落ちる直前まで溝を設ける。 iii) 上記ii) において、溝の大部分を貫通させ金属回
路部分と金属回路以外の部分の大部分を切り離してお
く。 上記i)〜iii)の方法において、金属回路部分と金属回路
以外の部分の厚みは同じであってもよく、また異なって
いてもよい。そして、金属回路部分の形成法としては、
金属回路パターンを備えたプレス金型、セーパー、フラ
イス等を用いてもよいし化学エッチングによってもよ
い。
【0020】プッシュバック金属板を使用するに際して
は、ろう材は金属回路パターンと同形に配置することが
望ましく、窒化アルミニウム基板にプッシュバック金属
板を接合させた後、金属回路以外の金属部分を引き離す
ことによって金属回路パターンを容易に形成させること
ができる。金属回路パターン外に生じた不要ろう材は、
ハロゲン化アンモニウム水溶液で処理して除去する。
【0021】窒化アルミニウム基板に金属板を接合後、
金属板にエッチングレジストを塗布しエッチングにより
金属回路パターンを形成する。プッシュバック金属板を
用いたときにはこの操作は必要でない。
【0022】本発明に用いられるエッチングレジストと
しては、紫外線硬化型や熱硬化型などがあげられる。ま
た、エッチング液としては、金属板が銅板又は銅合金板
であれば、塩化第2鉄溶液、塩化第2銅溶液、硫酸、過
酸化水素等の溶液が使用される。好ましくは、塩化第2
鉄溶液、塩化第2銅溶液である。一方、金属板がニッケ
ル又はニッケル合金の場合は、通常、塩化第2鉄溶液が
用いられる。
【0023】窒化アルミニウム基板にろう材ペーストを
配置するには、スクリーン印刷法やロールコーターによ
る塗布法が採用されるが、ペーストを基板全面に塗布す
る場合は、生産性の点から後者が望ましい。
【0024】ろう材ペーストが塗布された窒化アルミニ
ウム基板は、そのペーストを覆うに十分な広さの金属板
を配置後熱処理される。熱処理条件は金属板とろう材の
種類によって適切な条件が異なり、その具体例について
すでに説明をした。
【0025】熱処理後冷却することによって金属板と窒
化アルミニウム基板との接合体を得ることができる。窒
化アルミニウム基板と金属板との熱膨張係数の差が大き
いので、残留応力に起因するクラックや欠損を極力少な
くするため、冷却速度を5℃/分以下特に2℃/分以下
とするのが望ましい。
【0026】次に、エッチングレジストを用いて目的と
した金属回路パターンを形成する。ハーフエッチ金属板
を用いた場合は、エッチングレジストの塗布はロールコ
ーターで実施するのが望ましい。なぜならば、ロールコ
ーターでハーフエッチ金属板の全面にエッチングレジス
トを塗布した場合であっても、金属回路以外の薄肉部に
は塗布されないので、その薄肉部の除去が容易となり、
生産性が高まるからである。プッシュバック金属板を用
いた場合、エッチングレジストの塗布は、特別の場合を
除き、行う必要がない。
【0027】次いで、エッチングによって金属の不要部
分を除去した後、エッチングレジスト膜を剥離し金属回
路パターンを備えた窒化アルミニウム基板とする。プッ
シュバック金属板の金属回路以外の部分を機械的に引き
離すことによって金属回路パターンを備えた窒化アルミ
ニウム基板となる。
【0028】この段階においては、金属回路パターン間
にはもともと配置したろう材成分やその合金層・窒化物
層あるいは金属回路パターン外にはみ出した不要ろう材
がまだ残っている状態にあるので、それをハロゲン化ア
ンモニウム水溶液等の薬液により除去して本発明のセラ
ミックス回路基板とする。
【0029】
【実施例】以下、実施例をあげてさらに具体的に本発明
を説明する。
【0030】実施例1〜4 比較例1〜3 表1に示す重量部で、銀粉末、銅粉末、金属ジルコニウ
ム粉末及び3ZrO2・2Y2O3粉末を混合し、さらにテレピ
ネオール15部を加えてろう材ペーストを調整した。これ
を60mm×30mm×0.65mmt の窒化アルミニウム基板( YAG
含有量4 〜5 重量% )の両面にロールコーターを用いて
基板全面に塗布した。塗布量は7〜10mg/cm2 とした。
【0031】上記ろう材ペースト塗布基板を乾燥した
後、両面に60mm×30mm×0.25mmt の銅板を接触配置して
から炉に投入し、真空度 1×10-5Torrの真空中、920 ℃
で0.3時間加熱した後、2℃/分の速度で冷却して接合
体を製造した。
【0032】次に、これらの接合体の銅板上に、スクリ
ーン印刷によりレジストインクを幅3 mmの回路パターン
に塗布後、塩化第2鉄溶液でエッチング処理を行って不
要銅板部分を除去し次いでエッチングレジストを剥離し
た。
【0033】得られたセラミックス回路基板について、
銅回路パターンのピール強度を市販の測定器具を用いて
測定した。また、銅回路パターンを剥離して接合層の成
分をX線回折にて分析した。それらの結果を表1に示
す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、接合層がより安定であ
り、ピール強度に優れたセラミックス回路基板が得られ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板と窒化アルミニウム基板とが3Zr
    O2・2Y2O3を含む接合層を介して接合されてなることを
    特徴とするセラミックス回路基板。
JP28936391A 1991-10-09 1991-10-09 セラミックス回路基板 Expired - Fee Related JPH06105822B2 (ja)

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