JPH06105715A - 人工補装具を清掃するための手持ちブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 人工補装具，特に歯装具，を，良好にかつ確
実に取り扱えかつ衛生学上の要求に完全に応じ得るよう
にする。 【構成】 人工補装具，特に歯装具，において，握り部
と結合された毛保持体が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は，握り部と結合されてい
る，毛保持体を持つ，人工補装具，特に歯装具を清掃す
るための手持ちブラシに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来公知の，人工補装具を清掃するため
の手持ちブラシは，主として柄付きブラシである。この
ことは，歯ブラシのように構成されかつ比較的小さい毛
面を持つ，歯装具を清掃するためのブラシについても言
える。主として年輩の人である歯装具使用者は，公知の
歯装具用ブラシの難しい取り扱い方を非難する。医者側
からは，歯装具を清掃するためのブラシが衛生的に構成
されていることが要求される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の基礎になつて
いる課題は，良好にかつ確実に取り扱えかつ衛生学上の
要求に完全に応ずる，人工補装具，特に歯装具，を清掃
するための手持ちブラシを提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この課題は，手持ちブラ
シ全体が再利用可能に，殺菌可能なかつ食品に適したプ
ラスチツク材料から製造されており，弾性毛が面の大き
い毛保持体と一体製造されており，この毛保持体が係合
結合により握り部と取外し不可能に結合されていること
によつて解決される。

【０００５】本発明により構成された手持ちブラシは，
すべての部分を同種のブラスチツク材料から製造されて
いるので，使い古したブラシは全体として再利用装置へ
供給され得る。この環境保護の観点の他に，本発明によ
る手持ちブラシには重要な衛生学上の利点がある。毛と
毛保持体との一体形成により，汚物及び細菌が付着す
る，毛を取付けるための毛保持体の孔が必要でない。毛
及び毛保持体は，任意の柔軟性を持つ，食品に適した軟
質プラスチツク材料から，煮沸消毒可能にかつ殺菌可能
に一体形成の射出成形品として製造され得る。握り部及
び係合結合部に同じようなプラスチツク材料が使用され
るので，ブラシは全体として煮沸消毒可能である。良好
につかむことができ，毛部分の対称軸又は対称面に対し
て同心的に又は対称的に構成された握り部と相まつて大
きい毛面は，年輩の人にも手持ちブラシの容易なかつ確
実な取り扱いを可能にする。毛保持体は係合連結部によ
つて又は直接握り部と取外し不可能に係合結合され得
る。

【０００６】毛は細くかつとがつておりかつ板状の毛保
持体に一体形成され得るのが有利である。板状の毛保持
体は毛とは反対側の背面に縁突片を持つことができ，こ
の縁突片が，係合連結部の板状端部又は握り部をはめ込
むための環状溝になるように切込まれているのが好まし
い。別個に製造された握り部を係合連結部によつて手保
持体と容易にかつ確実に，取外し不可能に結合するため
に，係合連結部の板状端部を，直径線に沿つて相対揺動
可能な２つの半体に分けることが有利であると実証され
ており，これらの半体は，板半体から直角に突き出てい
る連結突片半体をそれぞれ持つており，これらの連結突
片半体は，板半体が互いに一直線をなす場合に，互いに
相対しておりかつ外面に係合突出部又は係合切欠きを持
つており，これらは，連結突片が握り部の適合する開口
に押し込まれる際に，握り部の内側に形成された係合切
欠き又は係合突出部とはまり合うように共同作用する。
両方の板半体を揺動させることによつて，係合連結部の
板状端部を毛保持体の背に当てることができるので，こ
れらの板半体は毛保持体の縁突片にはまり合うように押
し込まれ得る。次いで，係合連結部の連結突片を握り部
の適合する開口へ押し込むことができ，この連結突片は
そこに取外し不可能に係合しかつこの連結突片の両半体
は，相互接触から再び離れるのを防止されている。毛保
持体と握り部の間の係合連結部を省く場合は，握り部
を，相対揺動可能な２つの半体に分割することができ，
これらの半体は内側に係合突起及び相互結合のための適
合する切欠きを持つている。この実施例においても，両
方の握り部半体の揺動により，一体形成された板縁を毛
保持体の係合溝へ楽に導入することができ，続いてこれ
らの半体は取外し不可能に互いに係合結合される。毛保
持体と握り部の間にある接触面の確実な密封は，握り部
の開口縁又は毛保持体の縁突片が外部に対して，一体形
成された密封隆起又は一体形成された密封リツプを持つ
ていることによつて容易に達成され得る。

【０００７】

【実施例】本発明により構成された，歯装具を清掃する
ための手持ちブラシの実施例を，添付の図面により以下
に詳細に説明する。

【０００８】手持ちブラシ１０は握り部１１と毛保持体
１２から成り，これらは別個の成形品として，金属のな
い，従つて食品に適した，煮沸消毒可能なかつ殺菌可能
であるプラスチツク材料から製造されている。握り部１
１は縦長の，丸みを帯びた背１１．１を持つており，こ
の背に，毛保持体１２の方向に全面にわたつて握り凹所
１１．２が続いている。握り部１１は，切断線ＩＩ−Ｉ
Ｉにより示されている，毛保持体１２の対称面に対して
対称的に形成されており，この毛保持体は，例えば円形
の形をした板として構成されている。図２の断面図から
分かるように，板状の毛保持体１２の一方の側に，先の
とがつた毛１３が直接一体形成されている。従つて毛保
持体１２と毛１３は軟質プラスチツク材料から一体製造
されている。板状毛保持体１２は背面に縁突片１２．１
を備えており，この縁突片の端部範囲１２．２は内側へ
折り曲げられているので，縁突片１２．１，１２．２は
環状溝１４を区画している。縁突片１２．１の，内側へ
折り曲げられた縁範囲１２．２は握り部１１の接触面を
形成しておりかつこの範囲に弾性密封隆起１２．３を設
けられている。手持ちブラシ１０の内部への液体の侵入
を回避するこの密封隆起は，握り部１１にも形成され得
る。

【０００９】握り部１１と毛保持体１２との取外し不可
能な結合は，図３に個別に側面図として示されている係
合連結部１５によりなされている。係合連結部１５は板
１６を含んでおり，この板の寸法は板状毛保持体１２に
合わされているので，この板は，図２の断面図によれ
ば，少なくともその外縁の最大部分が，毛保持体１２に
形成された環状溝１４にぴつたり合う。直径線に沿つて
延びる切込み１７によつて，板１６は，互いに関節結合
された２つの半体１６／１及び１６／２に分割されてい
る。この分割は，板１６の一方の側へ突き出ている連結
突片１８にも，切込み１７を通つて延びる面に沿つてな
されている。連結突片１８の両半体は１８／１及び１８
／２で示されている。両方の連結突片半体１８／１及び
１８／２は互いに反対側の外面に，突き出た係合突出部
１９を備えている。両方の板半体１６／１及び１６／２
が共通な板面内に一直線をなしている場合は，両方の連
結突片半体１８／１及び１８／２は互いに相対してい
る。この作用位置から，両方の板半体１６／１及び１６
／２の連結部半体１８／１及び１８／２を，図３に１点
鎖線で示した角度位置へ揺動させることができる。この
角度位置において，両方の板半体１６／１及び１６／２
の外縁を毛保持体１２の環状溝１４へ押し込み，続い
て，一直線をなす位置へ移すことができ，この位置にお
いて，両方の連結突片半体１８／１及び１８／２は互い
に相対している。この位置において，連結突片１８を，
握り部１１の下側へ開いている，適合する切欠き２０へ
押し込むことができる。この切欠きの側壁は係合切欠き
２１を備えており，この係合切欠きに，連結突片半体１
８／１及び１８／２の係合突出部１９が，握り部１１と
毛保持体１２の取外し不可能な結合をして，係合するこ
とができる。係合連結部１５及び握り部１１の製造のた
めに使用されるプラスチツク材料は十分な弾性を持つて
おり，この弾性は，係合結合部の形成の際のこれらの部
分の十分な弾性変形を可能にする。

【００１０】図４に，２つの半体３０／１及び３０／２
から形成された握り部３０を持つ手持ちブラシが示され
ている。図５から分かるように，これらの両半体３０／
１及び３０／２はぞれぞれ板状縁３３を持つており，こ
の縁は，図３の係合連結部１５の縁１６と同じように，
毛保持体３４の，ここには図示されていない環状溝へ導
入され得る。そのために，両方の握り部半体３０／１及
び３０／２は係合連結部１５の半体と同じように揺動せ
しめられ，毛保持体３４の環状溝へ導入され，続いて圧
縮される。その際，半体３０／１及び３０／２の内側に
一体形成された係合突起３１は，半体３０／１及び３０
／２の内側に設けられた切欠き３２にはまり合い係合
し，それによつて，毛保持体３４と握り部３０との取外
し不可能な結合が行える。この場合，すべての半体３０
／１及び３０／２は完全に同じに構成されており，即
ち，これらの半体は縦対称軸３５の一方の側に常に突起
３１を持つておりかつ他方の側に常に切欠き３２を持つ
ている。このようにして，２つの半体３０／１及び３０
／２は常にぴつたり組合わさる。異なる形をした左側半
体及び右側半体の製造は行われない。

【図面の簡単な説明】

【図１】手持ちブラシの第１の実施例の概略斜視図であ
る。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う手持ちブラシの中心
断面図である。

【図３】図１による手持ちブラシの係合連結部の側面図
である。

【図４】手持ちブラシの第２の実施例の概略斜視図であ
る。

【図５】図４による手持ちブラシの一方の握り部半体の
内部図である。

【符号の説明】

１０ 手持ちブラシ １１，３０ 握り部 １２，３４ 毛保持体 １３，３６ 毛

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 手持ちブラシ（１０）全体が再利用可能
   に，殺菌可能なかつ食品に適したプラスチツク材料から
   製造されており，弾性毛（１３，３６）が面の大きい毛
   保持体（１２，３４）と一体製造されており，この毛保
   持体（１２，３４）が係合結合により握り部（１１，３
   ０）と取外し不可能に結合されていることを特徴とす
   る，握り部と結合されている，毛保持体を持つ，人工補
   装具を清掃するための手持ちブラシ。
2. 【請求項２】 毛保持体（１２）が係合連結部（１５）
   によつて握り部（１１）と取外し不可能に結合されてい
   ることを特徴とする，請求項１に記載の手持ちブラシ。
3. 【請求項３】 毛保持体（３４）が直接握り部（３０）
   と取外し不可能に係合結合されていることを特徴とす
   る，請求項１に記載の手持ちブラシ。
4. 【請求項４】 板状の毛保持体（１２，３４）に一体形
   成された毛（１３，３６）が細くかつとがつていること
   を特徴とする，請求項１ないし３のうち１つに記載の手
   持ちブラシ。
5. 【請求項５】 板状の毛保持体（１２，３４）が毛（１
   ３，３６）とは反対側の背面に縁突片（１２．１）を持
   つており，この縁突片が，係合連結部（１５）の板状端
   部（１６，３３）又は握り部（１１）をはめ込むための
   環状溝（１４）になるように切込まれていることを特徴
   とする，請求項１ないし４のうち１つに記載の手持ちブ
   ラシ。
6. 【請求項６】 係合連結部（１５）の板状端部（１６）
   が，直径線（１７）に沿つて相対揺動可能な２つの半体
   （１６／１，１６／２）に分割されており，これらの半
   体が，板半体から直角に突き出ている連結突片半体（１
   ８／１，１８／２）をそれぞれ持つており，これらの連
   結突片半体が，板半体（１６／１，１６／２）が互いに
   一直線をなす場合に，互いに相対しておりかつ外面に係
   合突出部（１９）又は係合切欠きを持つており，これら
   が，連結突片（１８）が握り部（１１）の適合する開口
   に押し込まれる際に，握り部（１１）の内側に形成され
   た係合切欠き（２１）又は係合突出部とはまり合うよう
   に共同作用することを特徴とする，請求項２，４及び５
   のうち１つに記載の手持ちブラシ。
7. 【請求項７】 握り部（３０）が，相対揺動可能な２つ
   の半体（３０／１，３０／２）に分割されており，これ
   らの半体が内側に係合突起（３１）及び相互結合のため
   の適合する切欠き（３２）を持つていることを特徴とす
   る，請求項１，３，４又は５に記載の手持ちブラシ。
8. 【請求項８】 握り部（１１）の開口縁又は結合面を液
   密閉鎖するための，毛保持体（１２）の縁突片（１２．
   ２）が外部に対して，一体形成された密封隆起（１２．
   ３）又は一体形成された密封リツプを持つていることを
   特徴とする，請求項１ないし７のうち１つに記載の手持
   ちブラシ。
9. 【請求項９】 握り部（１１，３０）が縦長の，丸みを
   帯びた背（１１．１，３０．１）を持つており，この背
   に，毛保持体（１２，３４）の方向に全面にわたつて握
   り凹所（１１．２，３０．２）が続いていることを特徴
   とする，請求項１ないし８のうち１つに記載の手持ちブ
   ラシ。
10. 【請求項１０】 握り部（１１，３０）が，手持ちブラ
    シが毛（１３，３６）を上に向けて置かれ得るように構
    成されていることを特徴とする，請求項１ないし９のう
    ち１つに記載の手持ちブラシ。