JPH06104550B2 - 多機能スプレッダー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ボルトによってコンテナ蓋をコンテナ本体に
着脱自在に取り付けて成るコンテナを吊り上げるための
多機能スプレッダーに関する。更に、詳しくは、コンテ
ナ本体吊上げ用ツイストロック装置以外に、スプレッダ
ー位置決め装置、コンテナ蓋吊上げ用ツイストロック装
置、及びボルト着脱装置などを備えた多機能スプレッダ
ーに関する。

〔従来の技術〕

近時、コンテナ本体を吊上げる機能のみならず、例え
ば、スプレッダー位置決め装置、コンテナ蓋吊上げ用ツ
イストロック装置、コンテナ蓋に設けられたボルトの着
脱を行うボルト着脱装置、及びフォークポケットなどの
多機能を備えたスプレッダーの出現が望まれている。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、係る要望に応えるためになされたものであ
り、その目的は、コンテナ本体吊上げ用ツイストロック
装置以外に、少なくとも、スプレッダー位置決め装置、
コンテナ蓋吊上げ用ツイストロック装置、及びコンテナ
蓋に設けられたボルトの着脱を行うボルト着脱装置を備
えた多機能スプレッダーを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

係る課題を満たすことができる本発明の多機能スプレッ
ダーは、ボルトによってコンテナ蓋をコンテナ本体に着
脱自在に取り付けて成るコンテナを吊り上げるための多
機能スプレッダーであって、コンテナ本体吊上げ用ツイ
ストロック装置のほかに、前記コンテナ本体に沿って摺
動しながらスプレッダーの位置決めを行うスプレッダー
位置決め装置、前記コンテナ蓋に設けた吊金具に結合す
るコンテナ蓋吊上げ用ツイストロック装置、及び前記コ
ンテナ蓋に設けたボルトの着脱を行うボルト着脱装置を
備えたことにより構成されている。

〔実施例〕

以下、図面により本発明の実施例について説明する。

第１図は、本発明に係る多機能スプレッダーと、当該ス
プレッダーによって移送するコンテナ本体との関係を示
す斜視図であり、このスプレッダー１は、コンテナ本体
吊上げ用ツイストロック装置２、スプレッダー位置決め
装置３、コンテナ蓋吊上げ用ツイストロック装置４、ボ
ルト着脱装置５、及びフォークポケット６を備えてい
る。以下、これらの装置について、順次、説明する。

（１）コンテナ本体吊上げ用ツイストロック装置につい
て このコンテナ本体吊上げ用ツイストロック装置２は、コ
ンテナ本体８の四隅に設けられた４つの隅金具９に対応
するように、スプレッダー本体７の四隅に設けられてお
り、第２図に示すように、ツイストロック装置２のロッ
ク金具10を90°回転させることにより前記ツイストロッ
ク装置２とコンテナ本体の隅金具９とを結合させたり、
或いは前記ツイストロック装置２とコンテナ本体の隅金
具９との結合を解舒できるようになっている。つまり、
係るツイストロック装置２は、従来一般に使用されてい
るツイストロック装置が使用されている。

（２）スプレッダー位置決め装置について このスプレッダー位置決め装置３は、前記のツイストロ
ック装置２と同様、コンテナ本体８の隅金具９に対応す
るように、スプレッダー本体７の四隅に設けられてい
る。（第３図参照） このスプレッダー位置決め装置３は、第４図に示すよう
に、スプレッダー本体７に固定された支持体11にヒンジ
12を介してほぼ「く」の字形に湾曲したガイドプレート
13が起伏自在に取り付けられており、このガイドプレー
ト13とスプレッダー本体７との間にバネ14が架橋されて
いる。

（３）コンテナ蓋吊上げ用ツイストロック装置について このコンテナ蓋吊上げ用ツイストロック装置４は、コン
テナ蓋15の周縁に設けられた吊金具16に対応するように
スプレッダー本体７上に設けられている。また、このツ
イストロック装置４は、コンテナ本体吊上げ用ツイスト
ロック装置２に比べて、若干、小型であるが、前記ツイ
ストロック装置２と同様な構造をなし、図示しないロッ
ク金具を90°回転させることにより当該ツイストロック
装置４とコンテナ蓋15の吊金具16とを結合させたり、或
いはツイストロック装置４とコンテナ蓋15の吊金具16と
の結合を解舒できるようになっている。

（４）ボルト着脱装置について このボルト着脱装置５は、コンテナ蓋15の周縁にセット
されたボルト17に対応するようにスプレッダー本体７上
に設けられている。

また、このボルト着脱装置５は、第５図に示すように、
スプレッダー本体７に固定された外箱18と、この外箱18
の内部に配設された内箱19と、この内箱19内に設けられ
たインパクトレンチ20と、前記内箱19を外箱18内に揺動
自在に取り付けるための自在継手21と、前記インパクト
レンチ20の下端部に取り付けられたボルト把持具22とか
ら構成されている。

そして、インパクトレンチ20によってボルト把持具22を
順方向に回転させるとボルト17を締付けることができ、
逆方向に回転させるとボルト17を緩めることができるよ
うになっている。

また、このボルト把持具22は、第６図に示すように、ボ
ルト17の頭23が嵌り込む嵌合部24を有するカップ状の把
持部25と、この把持部25上に柱状の支持部26を介して設
けられた円錐状の摺動部27と、前記把持部24に放射状に
設けられた複数の溝28内に装着された複数のガイド板29
と、から構成されている。ガイド板29は、把持部25に取
り付けられた軸30に揺動自在に軸支されている。また、
軸30が貫通するガイド板29の孔31は長孔になっており、
ガイド板29の長手方向に向かって設置されている。

（５）フォークポケットについて このフォークポケット６は、第１図に示すように、横断
面長方形の筒体32から成り、スプレッダー本体７上に、
１対、取り付けられている。

次に、本発明の多機能スプレッダーの作用について説明
する。

スプレッダーの位置決めについて スプレッダー１のツイストロック装置２とコンテナ本体
８の隅金具９とを結合させる場合、スプレッダー１のツ
イストロック装置２がコンテナ本体８の隅金具９の真上
に位置するように、スプレッダー１とコンテナ本体８と
の相対的な位置合わせが必要になる。

そこで、コンテナ本体８のほぼ真上にスプレッダー１を
位置させたあと、第８図に示すように、スプレッダー１
を矢印で示すように、降下させると、第４図に示すよう
に、スプレッダー本体７の四隅に設けた位置決め装置３
のガイドプレート13がコンテナ本体８の隅金具９に沿っ
て摺動しながら降下し、次いで、第３図に示すように、
各バネ14の反力によってスプレッダー１のツイストロッ
ク装置２がコンテナ本体８の隅金具９の真上に位置する
ように、スプレッダー１とコンテナ本体８との相対的な
位置決めが行われる。

コンテナ本体の吊上げ吊下げについて 次いで、第２図に示すように、ツイストロック装置２の
ロック金具10を90°回転させると、スプレッダー１のツ
イストロック装置２とコンテナ本体８の隅金具９とが結
合する。

次いで、第９図に示すように、図示しないクレーンにて
スプレッダー１を吊り上げると、スプレッダー１とコン
テナ本体８とは結合しているので、コンテナ本体８は吊
り上げられる。

また、クレーンにてコンテナ本体８を吊り下げることも
できる。

コンテナ蓋の取付け取外しについて コンテナ本体８にコンテナ蓋15を取り付ける場合は、第
10図に示すように、コンテナ蓋15にセットされたボルト
17がコンテナ本体８のフレーム33に固定されているナッ
ト34の真上に位置するように、スプレッダー１とコンテ
ナ本体８との相対的な位置合わせが必要になる。

そこで、コンテナ本体８のほぼ真上に、コンテナ蓋15を
取り付けたスプレッダー（図示せず）を位置させたあ
と、コンテナ本体８を吊り上げる場合と同様に、前記ス
プレッダー（図示せず）を降下させると、スプレッダー
本体７の四隅に設けた位置決め装置３のガイドプレート
13がコンテナ本体８の隅金具９に沿って摺動しながら降
下する。そして、「スプレッダーの位置決め」の項で説
明したように、スプレッダー１とコンテナ本体８との相
対的な位置決めが行われる。

ところで、第11図に示すように、ボルト17の先端部35は
円錐状に尖らせてあるから、仮に、ボルト17がコンテナ
蓋15に設けられたボルト孔36の軸芯から偏心していた
り、或いはコンテナ蓋15とコンテナ本体８とがＡだけズ
レていたと仮定しても、位置決め中のスプレッダー１が
降下し続けると、第12図に示すように、ボルト17の先端
部35がナット34のネジ孔37に接触し、やがて、第13図に
示すように、ボルト17の先端部35がナット34のネジ孔37
内に入り込む。

次いで、インパクトレンチ20によってボルト把持部22が
下方に押し出されて行くと、第14図に示すように、複数
のガイド板29によって囲まれた空隙Ｂ内にボルト17の頭
部23が入り込む。

更に、ボルト把持部22が下方に押し出されて行ってガイ
ド板29の下端がスプレッダー本体７に接触すると、ガイ
ド板29の上端部は、円錐状の摺動部27に沿って移動しな
がら軸30を支点に外方に向かって移行する。と同時にガ
イド板29の下端部は、軸30を支点に把持部25の中心に向
かって移行するので、このガイド板29の下端部によって
ボルト17の頭部23が嵌合部24の直下に移動される。

そして、更に、ボルト把持部22が下方に押し出されて行
くと、第15図に示すように、ボルトの頭部23が嵌合部24
に嵌まり込む。

次いで、インパトレンチ20によってボルト把持具22を順
方向に回転させると、ボルト17がナット34内に進入し、
コンテナ蓋15がコンテナ本体８に固定される。

上記コンテナ蓋15の取り付け作業の逆に行うとコンテナ
本体８からコンテナ蓋15を取り外すことができることは
言うまでもない。

コンテナ本体の移送について 第16図に示すように、フォークリフト38の爪39をスプレ
ッダーのフォークポケット６に差し込むことによってス
プレッダー１とコンテナ本体８とを結合したまま移送す
ることもできる。

〔発明の効果〕

上記のように、本発明は、ボルトによってコンテナ蓋を
コンテナ本体に着脱自在に取り付けて成るコンテナを吊
り上げるための多機能スプレッダーであって、コンテナ
本体吊上げ用ツイストロック装置のほかに、前記コンテ
ナ本体に沿って摺動しながらスプレッダーの位置決めを
行うスプレッダー位置決め装置、前記コンテナ蓋に設け
た吊金具に結合するコンテナ蓋吊上げ用ツイストロック
装置、及び前記コンテナ蓋に設けたボルトの着脱を行う
ボルト着脱装置を備えたので、コンテナ本体の吊上げ、
吊下げができるばかりでなく、自動的にスプレッダーと
コンテナ本体の相対的な位置決めが行える。また、コン
テナ蓋の取り付け、取り外しを自動的に行うこともでき
る。更に、スプレッダーとコンテナ本体をフォークリフ
トで移送することもできるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る多機能スプレッダーと、当該ス
プレッダーによって移送するコンテナ本体との関係を示
す斜視図、第２図はコンテナ本体吊上げ用ツイストロッ
ク装置とスプレッダー位置決め装置との関係を示す一部
断面を含む斜視図、第３図はスプレッダー位置決め装置
の平面図、第４図はスプレッダー位置決め装置の側面
図、第５図はボルト着脱装置の一部断面を含む側面図、
第６図はボルト着脱装置の要部を示す一部断面を含む側
面図、第７図は第６図のVII−VII断面図、第８図及び第
９図はコンテナ本体の吊り上げ作業の説明図、第10図は
コンテナ蓋とコンテナ本体との関係を示す斜視図、第11
図〜第15図はコンテナ蓋をコンテナ本体に取り付ける作
業を示す説明図、第16図はコンテナ本体の移送作業の説
明図である。 １…スプレッダー、２…コンテナ本体吊上げ用ツイスト
ロック装置、３…スプレッダー位置決め装置、４…コン
テナ蓋吊上げ用ツイストロック装置、５…ボルト着脱装
置、８…コンテナ本体、15…コンテナ蓋、16…吊金具、
17…ボルト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ボルトによってコンテナ蓋をコンテナ本体
   に着脱自在に取り付けて成るコンテナを吊り上げるため
   の多機能スプレッダーであって、コンテナ本体吊上げ用
   ツイストロック装置のほかに、前記コンテナ本体に沿っ
   て摺動しながらスプレッダーの位置決めを行うスプレッ
   ダー位置決め装置、前記コンテナ蓋に設けた吊金具に結
   合するコンテナ蓋吊上げ用ツイストロック装置、及び前
   記コンテナ蓋に設けたボルトの着脱を行うボルト着脱装
   置を備えた多機能スプレッダー。