JPH06102439B2 - 船舶の総括操縦装置 - Google Patents

船舶の総括操縦装置

Info

Publication number
JPH06102439B2
JPH06102439B2 JP2227889A JP2227889A JPH06102439B2 JP H06102439 B2 JPH06102439 B2 JP H06102439B2 JP 2227889 A JP2227889 A JP 2227889A JP 2227889 A JP2227889 A JP 2227889A JP H06102439 B2 JPH06102439 B2 JP H06102439B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ship
displacement
calculation
hull
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2227889A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02200597A (ja
Inventor
智範 三島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP2227889A priority Critical patent/JPH06102439B2/ja
Publication of JPH02200597A publication Critical patent/JPH02200597A/ja
Publication of JPH06102439B2 publication Critical patent/JPH06102439B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、複数の操船要素を備えた船舶の総括操縦装
置に係り、特に、港湾内の着岸時における操船に最適な
総括操縦装置に関する。
〔従来の技術〕
近似、船舶の運動性能を高めるために次第により多くの
操船要素が装備される傾向があり、或種の船舶、例え
ば、フェリーなどにみれるように、2軸推進器、2枚
舵、バウスラスタ装備船(第6図にその配置例を示す)
では、船体の横移動を初めとして、ほぼ船体の重心にお
いての任意の方向および回転の運動が出来て水平面内に
おけるほぼ万能の運動性能を備えている。
このように、万能の運動性能を備えた操船要素の配置
は、その他にも種々あるが、いずれにしても多くの操船
要素が必要になっている。
しかし、これらの複数の操船要素を人手によって効率よ
く作動させ、船体を自由に操ることは必ずしも容易では
ない。
このために、これらの複数の操船要素の操作を一元化す
る総括操縦装置が本出願人によって考案され実用されて
来た(特開昭52−1892号公報参照)。
また、港湾内の操船方法については、特開昭57−166610
号公報にも提案されている。これは、船舶からの現在位
置や目的地等の諸条件を陸上管制航行センタが受信し
て、この航行センタにおいて船舶の適切な針路や、船速
等を考慮した最適操舵条件を演算し、その操船信号によ
り自動操船しようとするものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の総括操縦装置は、多くの操船要素を一元化す
る事では非常に優れているが、従来の船長の経験を或る
程度否定し、完全であるか否か別にしても、とにかく、
新しい形の船体の運動方程式を頭の中で演算し、これに
基づいて総括操縦装置に入力して、本船の操船を行うた
め、これに習熟するためには相当の努力と時間が必要に
なる。特に、長い経験を有する船長であればあるほどそ
の事を困難にしている。
更に、従来の総括操縦装置では、船体に推進すべき方向
と推力が入力されるだけである。このため、船体が目標
地点に近ずいて来ると、逆方向に推力を発生して、船体
運動を目標地点で停止させてやる必要があるが、どの地
点で、どのような大きさの逆推力を付加させれば良いか
が困難な問題になる。
一方、特開昭57−166610号公報記載された操船方法で
は、本船の位置を長時間にわたって正確に把握しておく
必要があり、その精度上の問題がある。また、本案に記
載されているような設備を有する陸上管制航行センタが
存在しない港ではかかる操船方法は実施できないという
不都合がある。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明はかかる従来の問題を解決する目的でな
されたものであって、その要旨とするところは、船速等
を検出するためのドプラーソナー等のセンサーを備え、
かつ主推進器、サイドスラスタ、舵等の複数の操船要素
を備えて水平面内におけるほぼ万能の運動性能を有する
船舶の総括操縦装置において、 船舶の現時点からの変位量を入力するための積分型入力
装置と、この変位量に対応して作動する操船要素のうち
最も能力の低い操船要素の負荷率を設定するための負荷
率設定装置と、前記入力された変位量および負荷率に基
づき各操船要素の推力の大きさと方向並びに船舶の速
度、加速度、変位量を時間関数で演算して、その推力の
大きさと方向を前記操船要素に指令するための演算制御
部と、前記センサーより検出された船速に基いて加速
度、変位を演算するための演算部と、この演算結果と前
記演算制御部の演算結果とを比較する比較部とから構成
され、両演算結果に偏差がある場合には前記演算制御部
において演算時に使用した船体および外的諸条件を逆算
してその演算結果を修正するようにしたことを特徴とす
る船舶の総括操縦装置にある。
〔作用〕
上記構成によれば、船長が操船を行うために、頭の中で
行うべき運動方程式の演算を制御装置(演算制御部)が
引き受け、船長よりも速やかにまた正確にこれに行うと
共に、ジャイロ、ドプラーソナー等のセンサーが示す本
船の状態すなわち、方位、位置、速度、加速度等(必要
に応じて、演算部においてセンサー情報から演算して別
のデータを作る。例えば、ドプラーソナー等の速度セン
サーから速度の変化を求め加速度を算出するなど)の情
報に基づいて最初の演算に使用した所要データが演算制
御部において時々刻々修正され、船長の操船意図がより
正確に実現される。この時、船長の入力するデータは例
えば方位15゜変化、横方向変位10mというような船体変
位量が積分型入力装置に入力される。この積分型入力装
置によれば、上記データが入力されたときの本船の位置
は時間と共に移動しているので、その都度その点からの
変位量を入力することができ、例えば港湾内における着
岸作業を安全かつ迅速に行う上で好都合である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
ここでは、船体の重心の移動、即ち、第6図の示すよう
な操船要素の配置例における並進運動について説明す
る。図中、5は船体、7は主推進器、8は舵、9はサイ
ド(バウ)スラスタを示す。全体概念は旋回運動につい
ても同様であるが、船体運動に関するセンサーが旋回運
動ではジャイロ、マグネットコンパスが使用されるのに
対して、並進運動ではドプラーソナー、その他が使用さ
れる。
第1図は本発明の総括操縦装置の機能ブロック図を示
す。本発明装置は、船体5の変化量を入力するための積
分型入力装置1と、操船要素4の負荷率を設定するため
の負荷率設定装置2と、操船要素4に与えるべき各時間
における推力の方向、大きさ等を演算するための制御装
置3およびセンサー6などから主として構成される。そ
して、上記制御装置3は、演算制御部3A、演算部3Bおよ
び比較部3Cからなる。
上記積分型入力装置1(以下の説明は、特記の他は、並
進運動用としての積分型入力装置1Aを指す)において、
船長が船体5の変位量を入力する。この点、推進すべき
方向の推力を入力していた従来のものと大きく異なる。
実際問題では、例えば第6図に示すように、本船を並進
運動させて岸壁17に着岸させるとき、岸壁までの距離D
が10mあるとすると、その10mの変位を入力する。実際に
は、本案の持っている誤差、10mの目測の誤差等を考慮
して安全をとって、ひとまず8〜9mを入力することにな
るかも知れない。10mが入力されると、これが制御装置
3の演算制御部3Aに出力される。なお、旋回運動を行う
場合には、積分型入力装置1の一つである変針装置1B
(第2図参照)により、例えば方位15゜変化のような入
力をする。
一方、負荷率設定装置2が別途設けられており、これに
より上記変位量に対応して作動する操船要素4のうち最
も能力の低いものを基準にした負荷率(以下、「レー
ト」ともいう)が設定され、このレートが上記制御装置
3の演算制御部3Aに入力される。このレートは、着岸作
業の都度設定してもよいし、あらかじめ設定しておいた
ものをそのまま使用してもよい。例えば、常に、最も能
力の低い操船要素4を80%のレートに設定しておき、こ
れを常時使用するようにしてもよい。
ここで、最も能力の低い操船要素とは、例えば、千馬力
のバウスラスタと2万馬力の主推進器が装備されている
場合には、バウスラスタの方を指す。そして、この最も
能力の低い操船要素を基準にするのは、このレートを0
〜100%のいくらに設定しても常に能力の高い操船要素
はこれに対応できるからであり、逆に能力の高い操船要
素を基準にした場合には、これより能力の低い操船要素
が対応できなくなる場合も生じるからである。例えば、
上記の例で主推進器を50%のレートにしたとき、バウス
ラスタに200%のレートを要求しても、これは実現不可
能となるからである。
上記制御装置3の演算制御部3Aにおいて、上記積分型力
装置1Aに入力された船体5の変位量と負荷率に基づき、
その変位に対応する操船要素4の推力の大きさ、方向並
びにこれに基づく本船の速度、加速度、変位を時間関数
で算出し、この各時間における推力の大きさ、方行を操
船要素4に出力、指令する。
すなわち、演算制御部3Aにおいては、第2図(a)
(b)(c)に示すように、推力、加速度、速度、変位
の各時間における変化の仕方が計算される。図(a)に
おいて、の曲線は最も高レートを設定した場合(例:1
00%レート)、の曲線は最も低いレートを設定した場
合(例:30%レート)、はこの中間のレート(例:60%
レート)を設定した場合の曲線である。この各曲線の頂
点がレートの設定値を示しており、上半部は正の推力、
下半部は逆(後進)推力を示す。この曲線の形は、一般
に操船要素の出し得る推力と船体の慣性力(重量)との
比が小さい大型線では台形状が選ばれるが、ここでは、
簡単に、取扱が容易な正弦曲線のようなもので表現され
ている。
この推力が船体に働くと船体は加速される。この加速度
の変化は推力とほぼ同一の形になる(図(a))。加速
度を時間について積分したものが速度で、速度は図
(b)の形で示される。図中の〜は図(a)の〜
に対応する。
一方、速度の時間について積分したものが変位であり、
図(c)の形で示される。図中の〜は同様に図
(a)の〜に対応する。なお、図(a)〜(c)の
横軸はいずれも時間を示し、t1、t2、t3は、、の
レートにそれぞれ対応する変位達成のための所要時間で
ある。
上記演算を実施するに当たって最初に想定した所要デー
タ(船体および外的な諸条件)、つまり、船体の排水
量、付加水量、船体抵抗、潮流、風などの船体に対する
効果等が実際と違わなければ、以上の説明で本案装置の
動作は完了する。しかし、実際には、そのようなことは
ごく稀で、通常、この結果に何らかの修正が必要にな
る。これは、計算に使用した諸条件と実際の条件とは異
なることが多いからである。
そこで、この修正を行うため、第1図に図示するよう
に、船体5には実際の本船の速度を検出するドプラーソ
ナー、その他のセンサー6が設けてある。(並進運動で
は、人工衛星や双曲線航法装置により位置を求めること
も考えられるが、現状ではその精度が不十分であ。) 本船の速度(船速)が、このドプラーソナー6により検
出され、この船速が制御装置3の演算部3Bに入力され
る。そして、ここで、入力された船速に基づき加速度
(速度の時間変化率)、及び変位(速度の時間積分量)
が算出される。これが実際の本船の変位等を与える。
これらの値は、第3図(a)(b)(c)の推力、加速
度、速度、変位の各時間における変化を示す曲線のう
ち、仮想線で示すように、当初の計算結果を示す実線に
より異なった(図中、加速度はΔa、速度はΔv、変位
はΔs、時間についてはΔtの偏差を持った)結果にな
る。このような比較は制御装置の比較部(実際には演算
制御部に付属していても差し支えない)で行われる。こ
の偏差から逆算することによって演算のための所要デー
タ(船体の排水量、船体運動時の付加水量、船体抵抗、
潮流、風等)を時々刻々修正して次第に演算の精度を向
上(実際の条件に合うようにし)、両者のずれがなくな
るよう何回も計算を繰り返して行い、当初の推力の大き
さや方向等を修正する。そして、その修正信号を操船要
素に指令して最終入力された変位量、例えば10mを実現
していくようになっている。しかし、風や潮流が常に変
化している場合などにはいつまでも収斂しないこともあ
り得る。この場合も、最終目的である変位量を極力実現
するように補正が繰り返されるようになっている。
次に、本発明の総括操縦装置の具体的装置を第4図の模
式図等によって説明する。
図中、1は積分型入力装置で、1Aはその積分型入力装置
の一つである、並進運動のための変位入力を行う入力装
置で、以下これを単に積分型入力装置1Aという。そし
て、1Bは同じく旋回(回転)運動のための変位入力を行
う変針装置で、この回転方向と回転角度に応じた電気信
号が制御装置3に出力されるようになっており、これに
より船体の旋回方向と旋回角度が設定される。2は負荷
率設定装置、5は船体、5′は操作卓上にグラフィック
化した船体、6はドプラーソナーやジャイロコンパス等
のセンサーで、このセンサー情報は制御装置3に出力さ
れる。
7は主推進器(2軸式の可変ピッヒプロペラ)、8は
舵、9は船首部に設けられたサイド(バウ)スラスタを
示し、これら各操船要素と前記制御装置3(詳しくは演
算制御部3A)とはそれぞれコントローラを介して電気的
に接続されている。そして、これら各操船要素により、
船体5は、水平面内ほぼ任意の方向の推進および旋回が
できるようなほぼ万能の運動性能を備えたものである。
なお、10は操船モードと航海モードとの切換を行う切換
スイッチである。
上記積分型入力装置1Aは、第5図((a)は平面図、
(b)は断面図)に示すように、その本体は回転自在の
球体11で形成されており、この球体11の一部が操作卓12
の上面から突出している。この突出部11Aをx−x方向
(船体の長手方向)、およびy−y方向(船体の横方
向)および両者の中間の任意に方向に回転させることに
よって船体5の水平面内任意の方向の並進運動の変位量
が入力されるようになっている。そして、この球体11の
回転量に比例して、x−x方向またはy−y方向ないし
両方の表示窓13、14に入力変位量が表示される。例えば
表示窓14に前述の10mというように表示される。この入
力量に対して関連した操船要素が作動し、船体5がその
方向に変位していくと、入力された変位量例えば10mが
次第に小さくなっていき、最終ゼロになって一回の動作
が完了したことを示すようになっている。球体11の回転
の検出は、例えば、球体11の表面に印加されたディジタ
ルの磁気信号をそれぞれ所定の方向だけ検出することが
できるセンサー15、16によって数え上げ、船長が入力し
た要求変位量、即ち球体11の回転量を決定するようにな
っている。
そこで、本発明装置を使用して船舶を接岸させる場合、
第6図に示すように、ま船体5を接岸ライン17な平行な
位置にくるよう操船していき、その接岸距離Dが例えば
10mになった時点で、上記球体11をy−y方向の表示が1
0mになる位置まで回転して所望の変位量を入力する。こ
の場合、サイドスラスタ9の負荷率を例えば80%に設定
する(または、予め設定しておく)。そうすると、制御
装置3の演算制御部3Aにおいて算出された第2図(a)
のの曲線で表される時間関数の推力を出すようにサイ
ドスラスタに指令され、同時に他の操船要素が第6図に
図示するように作動して、合力Yが船舶の重心位置に矢
印方向に働き、船舶は岸壁方向へ並進していく。表示窓
14の変位量は時間と共に小さくなる(例えば10m→5mと
なる)が、風や潮流または船舶の排水量や積荷状態等の
影響で、実際の岸壁までの距離はまだ7m位あると目測さ
れた場合には(並進運動中、制御装置3が働いてかかる
外的条件等を考慮しながら前述の推力等の補正が常時な
されていることは言うまでもない)、再び球体11を回転
させてy−y方向の変位7mを入力する。勿論、表示窓14
の表示が10m→0mとなった時点で岸壁までの距離を見て
再び変位量を入力するようにしてもよい。この再入力さ
れた変位量に対応して制御装置3が働き演算制御部3Aで
各操船要素へ修正信号を出力する。このような操作ない
し働きでもって、船体や外的条件の変動があっても着岸
作業が的確に行われる。
ところで、本船の操船、例えば離着眼における岸壁と本
船の間の距離測定が目測で行われるとすると、目測で計
測し得る距離(ある程度の精度を持った距離測定)には
自ら限度がある。この距離は本船の大きさにも関連する
と考えられるが、仮に、この距離を50mとすると、上記
積分型入力装置1Aで50m以上の入力をしても意味がなく
なる。そこで、船長が50m以上の入力をした場合、その
表示は無限大とし、以後レート設定ツマミ2で設定され
た負荷率で限り無くその方向への推進が行われる。
これは、従来の総括操縦装置と同様なものとなるが、従
来のものが船体形状の非対称性から例えば船体x−x軸
とy−y軸の中間45゜の方向に指令しても次第にx−x
軸方向成分が大きくなっていくのに対し、本案ではドプ
ラーソナーによる補正を働かせる事が出来るため前記45
゜の方向を保つことが可能である。
そうして、船体が例えば岸壁などの対象の目測距離に入
って来ると、上記積分型入力装置1Aを例えば前述の50m
以下に戻してやれば直ちに変位に対応した動作を行うこ
とになる。
また、以上の記述はすべて操船モードについて述べたも
のであるが、通常の航海を行う場合、やはり別途航海モ
ードが必要になる。
そこで、第4図に示す切換スイッチ10によって、操船モ
ードから航海モードに切り換えて、第6図に示す操船要
素を備えた船舶の場合、サイドスラスタ9は停止し、主
推進器7および舵8とも独立に作動するわけではなく、
連動して左右舷共同一の動作を行うようにする。
航海モードでは、積分型入力装置1Aではx−x軸方向の
入力のみ有意とし、主推進器7の負荷を設定する。この
とき、前記の無限大を入力した時、主推進器7の負荷率
が前記レート設定ツマミ(負荷率設定装置)2の設定値
になるが、このときは、サイドスラスタ9などの能力の
低い操船要素を基準にした負荷率でななく、主推進器7
そのものの負荷率で表現される。このため、操船モード
が航海モードに切換えた時、急速過ぎる負荷の上昇を避
けるため、何らかのタイムプログラムなどを挿入してお
く必要がある。
また、前記無限大の入力状態から航海モードで入力を小
さくしていくと、負荷が減じ、例えば、前述の50m相当
分まで減じると、主推進器7の推力がゼロになり、更
に、球体11を回し続けると、主推進器7の推力はマイナ
スになり、前述の50m相当分を越える所までに至ると、
レート設定ツマミ2の設定値の後進負荷に至る。
従って、航海モードでは、上記積分型入力装置1Aは、比
例型の入力装置になっていることになる。
航海モードと操船モードの間の切換には、いずれの側か
らも無限大位置での切換が都合が良い。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、 本船の操船要素の能力、船体の持っている運動特性、
潮流や風などの外的要因等で形成される運動方程式を船
長よりも速やかに且つ正確に制御装置が解いてくれるた
め、長時間の訓練なしにまた、場合によっては、諸元
(Dim e nsion)や種類の大幅に違うような船舶に対し
も無意識に自由に操作することができる。
積分型入力装置を通じて入力された船体の変位量がほ
ぼ正確に実現できる結果、例えば港湾内における着岸作
業等を極めて安全かつ迅速に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の総括操縦装置の機能ブロック図、第2
図(a)(b)(c)は演算制御部で算出された加速度
(推力)、速度、変位の各時間における変化曲線図、第
3図(a)(b)(c)は制御装置の比較部で計算上と
実際上の各時間における加速度(推力)、速度、変位を
比較した図、第4図は本発明の具体的装置の模式図、第
5図(a)(b)は積分型入力装置の要部拡大平面図お
よび断面図、第6図は着岸時の操船要素の作動状態図を
示す。 1……積分型入力装置、1A……並進運動の変位入力用の
積分型入力装置、1B……旋回運動の変位入力用の積分型
入力装置(変針装置)、2……負荷率設定装置(レート
設定ツマミ)、3……制御装置、3A……演算制御部、3B
……演算部、3C……比較部、4……操船要素、5……船
体、6……ドプラーソナー等のセンサー、7……主推進
器、8……舵、9……サイド(バウ)スラスタ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船速等を検出するためのドプラーソナー等
    のセンサーを備え、かつ主推進器、サイドスラスタ、舵
    等の複数の操船要素を備えて水平面内におけるほぼ万能
    の運動性能を有する船舶の総括操縦装置において、 船舶の現時点からの変位量を入力するための積分型入力
    装置と、この変位量に対応して作動する操船要素のうち
    最も能力の低い操船要素の負荷率を設定するための負荷
    率設定装置と、前記入力された変位量および負荷率に基
    づき各操船要素の推力の大きさと方向並びに船舶の速
    度、加速度、変位量を時間関数で演算して、その推力の
    大きさと方向を前記操船要素に指令するための演算制御
    部と、前記センサーより検出された船速に基いて加速
    度、変位を演算するための演算部と、この演算結果と前
    記演算制御部の演算結果とを比較する比較部とから構成
    され、両演算結果に偏差がある場合には前記演算制御部
    において演算時に使用した船体および外的諸条件を逆算
    してその演算結果を修正するようにしたことを特徴とす
    る船舶の総括操縦装置。
JP2227889A 1989-01-30 1989-01-30 船舶の総括操縦装置 Expired - Lifetime JPH06102439B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2227889A JPH06102439B2 (ja) 1989-01-30 1989-01-30 船舶の総括操縦装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2227889A JPH06102439B2 (ja) 1989-01-30 1989-01-30 船舶の総括操縦装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02200597A JPH02200597A (ja) 1990-08-08
JPH06102439B2 true JPH06102439B2 (ja) 1994-12-14

Family

ID=12078295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2227889A Expired - Lifetime JPH06102439B2 (ja) 1989-01-30 1989-01-30 船舶の総括操縦装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06102439B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6450112B1 (en) * 1999-04-02 2002-09-17 Nautronix, Inc. Vessel control force allocation optimization

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02200597A (ja) 1990-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5200010B2 (ja) 海洋船舶の制御に関する改善
JP6664171B2 (ja) 船舶操縦装置
US20210300517A1 (en) System and method for positioning a marine vessel
EP1981757B1 (en) A method and arrangement for controlling a drive arrangement in a watercraft
JP5151157B2 (ja) バウスラスタを有する2軸2舵船の推力制御方法及び装置
EP3812261A1 (en) Method and system for controling attitude of a marine vessel
JP7249657B2 (ja) 船舶の制御法
JPH06286694A (ja) 船舶の自動着岸・離岸方法
WO2018008589A1 (ja) 船舶の操縦システム、船舶、及び船舶の操縦方法
US11904996B2 (en) Methods and systems for controlling propulsion of a marine vessel to enhance proximity sensing in a marine environment
JP3396381B2 (ja) ジョイスティック制御の予測位置表示装置
JPH0684160B2 (ja) 船舶の操船装置
JPH06102439B2 (ja) 船舶の総括操縦装置
JP2510389B2 (ja) 船体運動指示方法および舵角指示方法
AU2021107112A4 (en) Automated steering system and method for a marine vessel
JP7141777B1 (ja) 自動着桟機能を有する一軸二舵船
JP7145542B1 (ja) 一軸二舵船の操舵角補正機能を有する操舵システム
JPH06344985A (ja) 自動操船装置
JP2023167025A (ja) 一軸二舵船の船位保持装置
JP2023159902A (ja) 一軸二舵船の船体運動制御装置
JPH0314680B2 (ja)
JPH06344986A (ja) 自動操船装置
JPH0664589A (ja) 船舶の船位自動保持方法