JPH06100574B2 - 高Cr鉄系金属材料中のりん偏析部検出方法 - Google Patents

高Cr鉄系金属材料中のりん偏析部検出方法

Info

Publication number
JPH06100574B2
JPH06100574B2 JP60182765A JP18276585A JPH06100574B2 JP H06100574 B2 JPH06100574 B2 JP H06100574B2 JP 60182765 A JP60182765 A JP 60182765A JP 18276585 A JP18276585 A JP 18276585A JP H06100574 B2 JPH06100574 B2 JP H06100574B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphorus
test
iron
test sheet
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60182765A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6243558A (ja
Inventor
佳子 船橋
義一 神野
泰治 松村
宣一 針間矢
Original Assignee
川崎製鉄株式会社
川鉄テクノリサーチ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 川崎製鉄株式会社, 川鉄テクノリサーチ株式会社 filed Critical 川崎製鉄株式会社
Priority to JP60182765A priority Critical patent/JPH06100574B2/ja
Priority to DE8686111428T priority patent/DE3686229T2/de
Priority to KR1019860006813A priority patent/KR890001984B1/ko
Priority to US06/897,833 priority patent/US4718992A/en
Priority to EP86111428A priority patent/EP0218848B1/en
Priority to CA000516443A priority patent/CA1253569A/en
Publication of JPS6243558A publication Critical patent/JPS6243558A/ja
Publication of JPH06100574B2 publication Critical patent/JPH06100574B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、連続鋳造片、大型鋼塊等の高Cr鉄系金属材料
中のりんの分布状態を電解を利用して迅速かつ簡易に検
出する高Cr鉄系金属材料中のりん偏析部検出方法に関す
るものである。
<従来技術とその問題点> 連鋳々片、大型鋼塊の中心部には、S、P、Mn、Siおよ
びC等の元素が局所的に濃厚偏析し、鋼材の品質に大き
な影響を与えることが知られている。従来から製鉄所で
は、これら中心偏析部の判定はサルファプリント試験法
によって行なわれている。この方法は、硫酸溶液を含浸
させた印画紙を被検面に貼付し、発生する硫化水素を印
画紙上に検知する方法であり、鋼中におけるSの分布状
態を試験紙上に二次元的に現出できる。
一方サルファプリントにかわる偏析検出法として、発明
者らは、硫酸銅溶液あるいは、硝酸銀溶液を用いて、り
ん偏析部を選択的に腐食し、試験紙内に吸蔵されたりん
あるいは鉄を呈色させることにより、りん偏析部位を検
出するりんプリント法を開発し、既に報告した(特願昭
58−213497号、同59−153799号、同59−170227号、同59
−174828号、同59−180016号)。
一方、りんを検出対象成分とする方法として、M.Niessn
erがりんプリント法を報告している。すなわち、この方
法は、下記の表1に示すII液を含浸させたろ紙を被検面
に3〜5分間密着させ、次に被検面より剥離したろ紙を
I液に3〜5分間つけて印画像を得るものである。
しかし、この方法は、鋼試料の被検面に1.8Nの硝酸を貼
付するため、被検面全体が激しく溶解してりんが溶出
し、ろ紙をI液につけた際、全面が青色となる。このた
め、母材のりんレベルはおおよそ推定できるが、通常の
実用鋼では、りんの偏析部を全く検出できない欠点があ
った。すなわち、この方法では、モリブデン酸イオンが
Fe2+の存在により完全されて青色を呈し、それによりモ
リブデン酸イオンとりんの化合物(モリブドリン酸)の
還元時の青色化呈色反応を用いたりんの検出が大きな影
響を受けることは従来、全く予想されていなかった。
(第6図参照)。
さらに、特にステンレス鋼を対象とした場合、前記サル
ファプリントあるいはりんプリントに用いる腐食液では
被検面を十分に溶解することができず、凝固偏析部の検
出は不可能である。このため、ステンレス鋼にも利用で
きる適切なりん偏析検出材および検出方法が望まれてい
る。
<発明の目的> 本発明の目的は高Cr鉄系金属材料、特に、クロム含有率
の高いステンレス鋼などの鋼材中のりん偏析部を、従来
のサルファプリントあるいはりんプリント並みの簡便さ
でしかも従来法より迅速に検出し、かつ記録保存できる
電解を利用した新規な高Cr鉄系金属材料中のりん偏析部
検出方法を提供しようとするものである。
<発明の構成> 本発明によれば、高Cr鉄系金属材料の被検面上に試験シ
ートを貼着し、少なくとも被検面と試験シートとの間に
0.1〜20wt%のモリブデン酸イオンおよび酸化剤を含む
電解液を介在させ、さらに前記試験シートに陰極板を接
触させ、前記被検面を陽極として、過不動態域で電解
し、鉄の溶出形態が実質的にFe3+となるように電解した
後、前記試験シートを剥離し、還元剤を含む試薬で処理
することを特徴とする高Cr鉄系金属材料中のりん偏析部
検出方法が提供される。
以下、本発明の内容を詳細に説明する。
高Cr鉄系金属材料中、特にクロム含有率の高いステンレ
ス鋼などの連鋳々片、大型鋼塊等中のりんは、Sと同様
に凝固偏析率が大きく、最終凝固部に著しく濃化する。
一方りん偏析率の高い部位は電気化学的に卑となり、腐
食液中では優先的に溶解する。
発明者らは、鋼の内質欠陥を評価する場合、りん偏析部
位を検出せしめることは極めて重要であることに着眼
し、鋼材中のりん偏析部検出方法を種々検討してきた。
その結果、鋼材の被検面とりん偏析パターンをプリント
するための試験シートとの間に0.1〜20wt%のモリブデ
ン酸イオンおよび酸化剤を含む電解溶液を介在させ、こ
の溶液を電解液として、試験片を陽分極して、過不動態
域で、鉄の溶出形態が実質的にFe3+となるように電気化
学的に溶解したのち、試験シート内に吸蔵されたりんを
還元剤を含む試薬を用いて処理すればりん偏析部位を高
い分解能でかつ鮮明に検出しうることを知見し得た。
さらに高Cr鉄系金属材料中特にステンレス鋼のりん偏析
部検出方法に関して、以下のような知見を得た。
すなわち、ステンレス鋼が耐食性に優れるのは、表面に
緻密な酸化被膜が生成するためであるのは周知の事実で
あるが、このステンレス鋼を溶解するには、被膜を逐次
溶かしていくことが必要である。この場合、通常の化学
的腐食法では溶解に極めて長時間を要するだけでなく、
りんの検出に必要な量だけ被検面の地鉄を溶解すること
は難かしい。
そこで発明者らは、りんプリントの前腐食法としてスン
テレス鋼を電解により強制的にアノード溶解する方法を
考えた。種々の検討の結果、適当な電解液を含ませた試
験シートを被検面に貼着し、試験片を陽分極して過不動
態域で電解したのち、試験シート内に浸透したりんを適
当な発色試薬を用いて呈色すれば、被検面を迅速かつ簡
便に溶解でき、りん偏析部を鮮明に検出できることを見
出した。
第1図に前腐食法として用いる電解腐食装置の構成を示
す。試験片1は、被検面5を0.1〜20wt%のモリブデン
酸イオンおよび酸化剤を含む溶液である電解液2に接触
して設置され、電源6により陽極に分極されている。ま
た、試験シート3は電解液2に接して設けられ、試験シ
ート3の電解液2の反対側に陰極板4が設けられる。陰
極板4は、電極6により陰極に分極される。ここで試験
シート3は電解液2を含浸させてあることが好ましい。
このような構成により、試験片1と陰極板4の間に電解
液2を介して、好ましくは定電流法で1〜10mA/cm2で20
〜2分、電圧を印加することにより試験片1の被検面5
を所定量溶解することができ、電解液2に接する試験シ
ート3中にりんが溶出して移行する。この場合、電解電
位は過不動態域である約800mV以上が好ましい。
本発明によれば、上述のように前腐食に電解法を適用し
たため、電解条件をかえることにより、被検面の溶解量
を任意に増やすことが可能であり、りん含有率の低い試
料でもりん偏析部を検出できる。
本発明に用いる試験片1は、連続鋳造片、大型鋼塊等の
高Cr鉄系金属材料、特にステンレス鋼等の被検面を、適
切に洗浄後、試験片とする。
ここで用いる陰極板4は、アルミニウム、白金、銅、ス
テンレス、黒鉛板など、導電性材料であれば何でも使用
できる。
また、用いる試験シート3は、木製、合成樹脂製など、
電解液を担持できるものなら何でもよいが、望ましくは
上質紙の片面に粉体の無機化合物を充填し、さらにその
上からゼラチン溶液を塗布した試験シートが良い。例え
ば、親水性パルプ繊維より成る上質紙を用い、この片面
に硫酸バリウム、チタン白、タルク、粘土などの粉体を
無機化合物を充填し、繊維層の空隙を埋めて、表面を平
滑にしておくとよい。
この無機化合物は、紙面の不透明度や発色層のコントラ
ストを向上させる効果もある。鮮明なプリント像を得る
には、被検面5と試験シート3面を電解液2を介して密
着させ、かつ電解液2を拡散させないことがポイントで
あり、試験シート3に粘着性の水溶性高分子剤、例えば
ゼラチン、ポリビニルアルコール、デンプンなどを固定
することにより密着性の優れた試験シート3が得られ、
電解液2の拡散によるプリント像のにじみも抑制でき
る。
なお好ましくは試験シート3と陰極板4との間にろ紙等
に電解液2を充分含浸させたろ紙等の吸水性材を介挿す
るのが良い。これはろ紙等に含ませた電解液2を試験シ
ート3に補給するためである。試験シート3のみでも電
解できるが、上記含浸ろ紙等の併用により、被検面5の
電解量を充分とることができる。ろ紙以外でも電解液2
を含浸できるものならば何でもよく、脱脂綿、布等の繊
維状物質、ゲル状物質および皮等が使用できる。
試験シート3に含ませる電解液2は、りんの呈色試薬と
酸化剤を含む溶液が良く、望ましくは、0.5〜7N硝酸に
0.1〜20wt%のモリブデン酸イオンを添加したものがよ
い。
酸化剤を用いる第1の理由はりん偏析部より溶出したり
んを発色試薬であるモリブデン酸イオンと反応させるた
めであり、りん酸の形態をオルトリン酸に酸化する必要
があるためである。
第2の理由は、鋼やステンレス鋼中から溶出したFeがFe
2+の状態で存在するとモリブデン酸塩が還元されて呈色
(青色)し、前述したNiessner法と同様にりん偏析部の
検出が不可能となる。そのため、地鉄の溶出形態をFe3+
の状態にする必要があるためである。即ち、ステンレス
鋼を溶解する場合、非酸化性腐食液あるいはハロゲン系
腐食液を使用すると、活性域で溶解し、FeはFe2+として
溶出する。このFe2+によりモリブデン酸イオンが還元さ
れ、被検面全体が青色となる。この発見に基づき、発明
者らは、Fe2+の溶出を抑制する方法を検討した結果、酸
化性酸を使用し、しかも過不動態域で電解すればFe2+
溶出が抑制され、FeをFe3+の状態で溶解できることによ
り、モリブデン酸イオンの還元が抑制できて、りん偏析
部を鮮明に検出できることを見い出した。このように過
不動領域での電解の必要性を見い出したのが、本願の一
つの重要な特徴点であり、過不動領域を維持する条件
は、ステンレス鋼の電解においてはよく知られていると
ころである。この場合、酸化剤の濃度が低すぎると活性
溶解も進行するので、一定の値以上……例えば、硝酸の
場合は0.5N以上……の酸化剤濃度により、過不動態域溶
解を容易に維持できる。他の酸化剤の場合も、実際に電
解を行なってこの境界濃度を求めればよい。
また、電解液2にモリブデン酸アンモニウムなどのモリ
ブデン酸塩を添加する理由は、溶出したりんを直ちにり
んモリブデン酸(モリブデン黄)として沈澱させ、試験
紙内に吸蔵されたりん酸根の拡散を抑制することができ
るためであり、これによりプリント像のにじみを防止で
きる。
ここでモリブデン酸塩として使用可能な試薬としてはモ
リブデン酸ナトリウム、モリブデン酸リチウム、モリブ
デン酸マグネシウム、モリブデン酸カルシウム、モリブ
デン酸カリウムなどがあげられる。
ここで添加する硝酸濃度を0.5〜7N、モリブデン酸イオ
ンの濃度を0.1〜20wt%としたのは、酸濃度がこの範囲
をはずれたり、モリブデン酸イオン濃度が0.1wt%未満
では、モリブデン黄の生成が不十分となるからであり、
モリブデン酸イオン濃度が20wt%超では、モリブデン酸
自身が発色するためりん偏析部の識別が不可能となるた
めである。
なお、硝酸にかわる酸化剤としては、硝酸−クロム酸系
あるいは硫酸−過酸化水素系などがあり、りんの呈色に
支障のない酸化性溶液が使用できる。
りん偏析部検出材としての試験シート3の使用形態に
は、種々のものがある。
その第一は、酸化剤、特に、0.5〜7N硝酸と0.1〜20wt%
のモリブデン酸イオンを含む水溶液と、乾燥させた試験
シートを用いる方法である。この溶液の使用に際して
は、被検面に乾燥したシートを貼付し、シートと被検面
との間に上記水溶液を噴霧、塗布等により介在させ、通
電させればよい。溶液は水溶液あるいはアルコール溶液
でもよい。
その第2は、上記溶液をシートに含浸させた濡れた状態
のシートとして使用するものである。このウエットシー
トを被検面に貼着し、通電すればよい。
また、別の方法として、モリブデン酸イオンを含む溶液
を含浸させて乾燥させ、試験シート内に該試薬を担持さ
せたドライシートとしてもよい。このドライシートを使
用するに際しては、ドライシートを被検面に貼付し、シ
ートと被検面の間に酸化剤、特に、0.5〜7Nの硝酸溶液
をモリブデン酸イオンの濃度が上述した範囲内に収まる
ように含ませればよい。
以上述べたように、被検面と試験シートの間に酸化剤お
よびモリブデン酸イオンを介在させて、電解により溶解
すれば、被検面5より、りんが溶出し、りんはモリブデ
ン黄として試験シート3内に吸蔵される。この試験シー
ト3を還元剤を含む溶液に浸漬することにより、りんは
モリブデン青となり青色を呈する。これによりりん偏析
部を判定することができる。
還元剤としては、塩化第1錫の他、ヒドロキノン、硫酸
ヒドラジン、アスコルビン酸等を挙げることができる。
塩化第一錫を用いる場合、塩化第一錫濃度を0.1〜20wt
%、塩酸を0.5〜6Nの溶液とするのがよい。
塩化第一錫の濃度を0.1〜20wt%としたのは、0.1wt%未
満では、還元力が不十分であり、20wt%超では、それ以
上添加しても還元力に効果はみられないためである。塩
酸濃度を0.5〜6Nとしたのは、0.5N未満では、モリブデ
ン酸自身が還元される問題があり、6N超では塩酸蒸気が
発生して作業環境が悪化するためである。なお、他の還
元剤も上記と同様の還元力を有するものであればよい。
<実施例> 次に本発明を実施例につき具体的に説明する。
<実施例1> SUS304ステンレス鋼(P:0.02wt%)の連鋳々片の凝固偏
析部の切断面をエメリーペーパー#150で研磨し、被検
面の汚れを脱脂綿でよくふきとったのち、2wt%モリブ
デン酸アンモニウム−1.75N硝酸水溶液を含むウエット
な試験シートを被検面上に貼着させ、被検面を定電流法
(電流密度2mA/cm2)で電解した。この場合、電解電位
は約1200mV vsSCE(飽和カロメル電極)であった。10分
後、試験シートを被検面から剥離し、7wt%塩化第一錫
−4N塩酸水溶液に5分間浸漬したのち、よく水洗した。
プリント結果を第2図に示す。
<実施例2> SUS304ステンレス鋼(P:0.02wt%)の連鋳々片の凝固偏
析部の切断面をエメリーペーパー#150で研磨し、被検
面の汚れを脱脂綿でよくふきとったのち、被検面に試験
シートを貼付した。この試験シートを3wt%モリブデン
酸アンモニウム−3.5N硝酸溶液を用いて濡らしたのち、
被検面を定電流法(電流密度5mA/cm2)で電解した。5
分後、試験シートを被検面から剥離し、7wt%塩化第一
錫−4N塩酸水溶液に5分間浸漬したのち、よく水洗し
た。プリント結果を第3図に示す。
<実施例3> SUS304ステンレス鋼(P:0.02wt%)の連鋳々片の凝固偏
析部の切断面をエメリーペーパー#150で研磨し、被検
面の汚れを脱脂綿でよくふきとったのち、被検面にモリ
ブデン酸アンモニウムを含むドライ試験シート(モリブ
デン酸アンモニウム1.2g/m2)を貼付した。この試験シ
ートに、4N硝酸を含ませた脱脂綿を用いて均一に湿潤さ
せたのち被検面を定電流法(電流密度4mA/cm2)で電解
した。6分後、試験シートを被検面から剥離し、7wt%
塩化第一スズ−4N塩酸水溶液に5分間浸漬したのちよく
水洗した。プリント結果を第4図に示す。
<比較例1> 普通炭素鋼(P:0.02wt%)の連鋳々片凝固偏析部より切
り出した試験片をエメリーペーパー#180で研磨し、被
検面の汚れをエタノールで湿潤させた脱脂綿でよくふき
とった。これを5vol%塩酸−エタノール溶液に5分間浸
漬して腐食したのちに、アルコールでよく洗浄し、被検
面上に5wt%のAgNO3水溶液を含浸させたウエットな試験
シートを2分間圧着した。剥離後、10wt%チオ硫酸ナト
リウム水溶液で現像定着した。そのプリント像を第5図
に示す。
<比較例2> 実施例3と同様の処理をした被検面に、下記のA液を含
浸させたろ紙を5分間密着し、次に被検面より剥離した
ろ紙をB液に7分間浸漬したのちよく水洗した。そのプ
リント結果を第6図に示す。
A液 モリブデン酸アンモニウム 5g 水 100cc 硝酸(比重1.2) 35cc B液 塩化第一錫飽和溶液 5cc 濃塩酸 50cc 水 100cc 明ばん 少量 上記実施例からわかるように、本発明法によるプリント
像(第2図〜第4図)は、従来法(第5図、第6図)に
よるものに比較して極めて分解能がよく、中心偏析の
他、ミクロ組織をも鮮明に検出できた。特に、従来困難
であったステンレス鋼のりん偏析部の検出(第2図〜第
4図)に効果的である。
<発明の効果> 本発明のりん偏析部電解検出方法によれば、被検面の前
腐食に電解法を適用したため、被検面の溶解量を任意に
増やすことが可能であり、りん含有率の低い試料でもり
ん偏析部を検出できる。
電解方法も極めて簡便なため、大型鋼塊、連鋳々片の偏
析検出法とし実作業現場で簡易に実施できる。
特に、従来検出困難であったステンレス鋼中のりん偏析
部の検出効果が顕著である。
また、本発明のりん偏析部検出方法において、電解液を
溶液とし、電解液含浸シートとして、あるいは電解液含
浸後ドライシートとして用いるものではりん偏析部検出
に際し、上記効果に加えて、工場内等の現場において、
鋼材の偏析部検出に、簡便に、効率的に、利用すること
ができ、記録、保存することもでき非常に便利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を実施する電解腐食装置の構成を示す
線図的断面図である。 第2図〜第6図は、金属組織すなわち鋼材等のりん偏析
部のプリント写真である。 第2図、第3図、および第4図は、それぞれ実施例1、
2および3で得られたりん偏析部のプリント写真であ
る。 第5図および第6図は従来のりんプリント法による比較
例1および2で得られたりんプリント写真である。 符号の説明 1……試験片、2……電解液、3……試験シート、4…
…陰極板、5……被検面、6……電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神野 義一 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 松村 泰治 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 針間矢 宣一 千葉県千葉市川崎町1番地 川鉄製鉄株式 会社第3別館内 (56)参考文献 特開 昭60−105961(JP,A) 特開 昭54−134696(JP,A) 特開 昭50−106685(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高Cr鉄系金属材料の被検面上に試験シート
    を貼着し、少なくとも被検面と試験シートとの間に0.1
    〜20wt%のモリブデン酸イオンおよび酸化剤を含む電解
    液を介在させ、さらに前記試験シートに陰極板を接触さ
    せ、前記被検面を陽極として、過不動態域で電解し、鉄
    の溶出形態が実質的にFe3+となるように電解した後、前
    記試験シートを剥離し、還元剤を含む試薬で処理するこ
    とを特徴とする高Cr鉄系金属材料中のりん偏析部検出方
    法。
JP60182765A 1985-08-20 1985-08-20 高Cr鉄系金属材料中のりん偏析部検出方法 Expired - Lifetime JPH06100574B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60182765A JPH06100574B2 (ja) 1985-08-20 1985-08-20 高Cr鉄系金属材料中のりん偏析部検出方法
DE8686111428T DE3686229T2 (de) 1985-08-20 1986-08-19 Methode zur feststellung phosphorischer absonderungen in metallischem material.
KR1019860006813A KR890001984B1 (ko) 1985-08-20 1986-08-19 금속재료중의 인편석부 검출 매질 및 그 검출방법
US06/897,833 US4718992A (en) 1985-08-20 1986-08-19 Test medium and method for detecting phosphorus segregates in metallic material
EP86111428A EP0218848B1 (en) 1985-08-20 1986-08-19 Method for detecting phosphorus segregates in metallic material
CA000516443A CA1253569A (en) 1985-08-20 1986-08-20 Test medium and method for detecting phosphorus segregates in metallic material

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60182765A JPH06100574B2 (ja) 1985-08-20 1985-08-20 高Cr鉄系金属材料中のりん偏析部検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6243558A JPS6243558A (ja) 1987-02-25
JPH06100574B2 true JPH06100574B2 (ja) 1994-12-12

Family

ID=16124032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60182765A Expired - Lifetime JPH06100574B2 (ja) 1985-08-20 1985-08-20 高Cr鉄系金属材料中のりん偏析部検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06100574B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50106685A (ja) * 1974-01-29 1975-08-22
JPS54134696A (en) * 1978-04-12 1979-10-19 Nisshin Steel Co Ltd Simple method and device for detecting molybdenum in steel
JPS60105961A (ja) * 1983-11-14 1985-06-11 Kawasaki Steel Corp 鋼材中のりん偏析検出法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6243558A (ja) 1987-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Uhlig et al. Effect of oxygen, chlorides, and calcium ion on corrosion inhibition of iron by polyphosphates
GB2118575A (en) Supports for lithographic printing plates
KR890001984B1 (ko) 금속재료중의 인편석부 검출 매질 및 그 검출방법
Cáceres et al. Study of the variational patterns for corrosion kinetics of carbon steel as a function of dissolved oxygen and NaCl concentration
Onuchukwu et al. Hydrogen permeation into aluminium AA1060 as a result of corrosion in an alkaline medium. Influence of anions in solution and of temperature
JPH06100574B2 (ja) 高Cr鉄系金属材料中のりん偏析部検出方法
Lowson Aluminium corrosion studies. IV. Pitting corrosion
JPH0525960B2 (ja)
JPH0410588B2 (ja)
JPH0570788B2 (ja)
JPH0552900B2 (ja)
US4696906A (en) Test medium solution for detecting phosphorus segregates in metallic material
US2160242A (en) Photomechanical printing surface
US3901147A (en) Cylinders for lithographic printing machines
Hoare et al. Anion Effects on the Dissolution of Steel in ECM Binary Electrolyte Systems
JP7043534B2 (ja) 腐食生成物の除去方法
Bos et al. The coulometric titration of acids and bases in dimethylsulfoxide media
KR870002133B1 (ko) 금속재료 중의 인편석부 검출재 및 인편석부 검출방법
CA1079219A (en) Method and compositions for electroplating copper and brass
Almar-Naess Corrosion protection of drying cylinders in paper-making machines by cathodic polarization
Macnaughtan The determination of the porosity of electro deposits
JPH0315146B2 (ja)
Kreizer et al. The dissolution of a copper cathode in acidic chloride solutions
JPH06194359A (ja) 金属材料中のりん偏析部検出方法
JPS62112061A (ja) 金属材料中のりん偏析部検出材およびりん偏析部検出方法