JPH06100570B2 - 被覆金属の寿命予測方法 - Google Patents

被覆金属の寿命予測方法

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JPH06100570B2
JPH06100570B2 JP17722184A JP17722184A JPH06100570B2 JP H06100570 B2 JPH06100570 B2 JP H06100570B2 JP 17722184 A JP17722184 A JP 17722184A JP 17722184 A JP17722184 A JP 17722184A JP H06100570 B2 JPH06100570 B2 JP H06100570B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 海洋鋼構造物、船舶、橋、プラント、パイプラインなど
の金属に、有機物あるいは有機・無機混合物を被覆して
防食する分野において、その被覆された金属の寿命を早
期に推定する被覆金属の寿命予測方法に関する。
(従来技術) 従来より、有機物または有機・無機の混合物で被覆され
た金属に対する腐食試験としては、種々の方法が知られ
ている。このような腐食試験は、人工的な力はできるだ
け加えず、自然の微少な力を利用して行なわれるのが一
般的である。
しかしながら、近年、金属を被覆する材料としては、ガ
ラスフレーク入りなど防食性の非常に高いものが開発さ
れ、このような防食性の高いもので被覆された金属に対
して、従来の自然の微少な力を利用した腐食試験を行う
と、腐食の開始までに最低1〜2年は経過してしまい、
上記被覆材料の開発に間に合わないといった大きな問題
が生じてきた。
そこで、腐食試験としては、単に自然の微少な力を利用
するのではなく、より過酷な条件を課して劣化を行わし
めることが必要となり、本発明を創作するに至ったもの
である。
ここで、本発明は、被覆金属において、所定の割合の腐
食の面積が生じたときをその被覆金属の寿命と定義し
て、この寿命を求める方法を開発しようとするものであ
る。
ところで、従来、寿命の定義には多種多様である。例え
ば、人間の寿命には心臓の停止、脳の活動停止、瞳孔が
広がっているなど、また、塗料やライニング材を被覆し
た金属の場合、外部の環境因子、例えば水や塩素イオン
が膜を透過して、膜下の金属表面に達した時、膜にフク
レ、ワレなどを生じた時、被覆金属面に錆が何%(3
%,5%,10%等)認められた時、などが寿命とされてい
る。
一方、定義された寿命を判断する方法としては、最も広
く行なわれているのは目視観察である。
更に、寿命を予測する方法としては、例えば、初期の変
化を後期まで続くと考え、初期の変化を外挿して、ある
値になるまでの時間を求める外挿法が知られている。ま
た、人間の平均寿命は統計的に算出され、主にワイブル
分布関数が適用されている。同様に、工業製品の耐久性
(寿命)もワイブル分布関数などにより算出されてい
る。
また、早期に寿命を予測する方法としては、自然で寿命
に至るまでには長期間を要するため、早く寿命になるよ
うに力を加える方法もある。しかし、この場合、力の印
刷による寿命が短縮されても、自然の状態下での寿命に
換算しなければならず、自然下に対する促進倍率を予め
知ることが重要となる。
ところが、有機物あるいは有機・無機混合物を被覆した
金属、例えば、ライニングされた金属材、塗装された金
属材に対する寿命予測方法は、わずかに次のような方法
が提案されているにすぎない。
L=l2/6D+ψ(Ps・σ) (式1) ここでLは寿命、lは膜の厚さ、Dは外部環境因子(水
やイオンなど)の膜内への拡散係数、ψは下地金属と膜
との界面に存在した欠陥が成長を始めるまでに要する時
間を示すPsとσの関数、Psは下地界面の圧力、σは下地
金属の膜との関係で決まる許容圧力である。すなわち、
式1の右辺第1項は環境因子の膜下金属表面への拡散時
間であり、この考えは、例えば膜下への塩素イオンの拡
散時間より寿命を予測する方法に転用されている。
被覆金属の腐食電流(測定面積当りの腐食電流であ
る…いわゆる腐食している部分の腐食面積当りの腐食電
流ではない)を追跡し、この電流の経時変化より、膜が
全部剥離などによりなくなった(裸金属)状態での電流
値になるところまで外挿し、そのときの期間を寿命とす
る方法。
このように、いくつかの方法は提案されているものの、
いずれも塗膜の特性から予測するものであって、より早
く寿命を予測する方法は見出されていない。すなわち、
例えば、技術が向上すれば膜の耐久性も向上し、20年〜
100年の寿命と推定される膜も開発されつつある。しか
し、この推定値を、より信頼性のある値にするには、そ
の寿命予測法が理論的にも支持される必要があり、か
つ、早期に寿命を推定するための促進力も自然下での劣
化反応を無理なく促進している力であるとのことも支持
される条件の一つである。
しかし、上記のような条件に合致する方法が見出されて
はおらず、構造物の設計、あるいは補修工事などの際に
不備をきたしているのが現状である。そして、事故につ
ながることも多々あり、社会的にも構造物の寿命を早期
に推定する技術の確立が強く求められている。
(発明の目的) 本発明は、上記の種々の問題を解消すべく本発明者らが
鋭意、長年月検討した結果なされたものであって、実用
環境下あるいは試験環境下に設置された被覆金属の寿命
を早期に予測する方法を提供することを目的としてい
る。
(発明の構成) 実用または試験下に置かれた被覆金属に対して対極
を用いて任意の負の直流電圧を印加し、細孔の面積の増
加率dA/dtが、腐食電流密度の値Icorと外部電源より流
した電流密度の値iとの和(Icor+i)と、細孔の面積
Aと、定数αとの積すなわちα(Icor+i)・Aになる
ように塗膜の劣化が生じるとき、 この時流れる電流を測定し、この測定された電流値を
I、被覆された膜表面から膜下の金属まで達する細孔の
長さをl、細孔中の液の電気伝導度をK、細孔面積率を
S%、測定面積をS、時間をt、腐食反応部分の初期面
積をA0としたとき、 ln・I=α・(K/l)・E・t+ln{(K/l)A0・E}の
式に基づいて、ある過電圧Eで電解した場合の電流の経
時変化のグラフを作成し、 前記の被覆された膜の任意の細孔面積Aに相当する所定
の電流値を S%=(A/S)×100の式と、 I=(K/l){S・S%×(1/100)}Eの式とより算出
して、上記グラフをこの電流値Iまで外挿し、このとき
グラフより得られた時間を寿命とすることを特徴とする
被覆金属の寿命予測方法。
被覆された金属に対して、対極を用いて少なくとも
2つの負の直流電圧について定電圧印加下で、細孔の面
積の増加率dA/dtが、腐食電流密度の値Icorと外部電源
より流した電流密度の値iとの和(Icor+i)と、細孔
の面積Aと、定数αとの積すなわちα(Icor+i)・A
になるように塗膜の劣化が生じるとき、電流が急激に増
加する時間を各々求め、この時間と電圧との積が一定値
となる関係より、前記の被覆された膜の開孔時間を予測
することを特徴とする被覆金属の寿命予測方法。
本発明の被覆金属とその対極は実用環境下、試験環境下
(例えば、水中・海水中・干満飛沫帯・その他の液体
下、あるいは土中等)に置かれる。
本発明の金属に被覆されるものは、例えば、有機物また
は有機・無機材料を混合してなる塗料である。
また、本発明において、上記対極としては、例えば白
金、カーボン、亜鉛、または、鋼が使用できる。
さらに、本発明において、印加される直流電圧として
は、例えば、1〜100Vが使用できる。
(発明の裏付けとなる理論) アメリカ材料検査協会(ASTM)の規格の中に、例えば塗
料鋼材の錆判定方法がASTM D610−68に規格化されてい
る。これは錆判定標準図と比較して、塗装鋼表面上の錆
発生面積率が何%になっているかにより評点するもので
ある。
すなわち、一般の錆の発生面積率は重要であり、例え
ば、橋などの場合、この面積率が5%〜10%になれば寿
命になったと判定され、補修塗装工事がなされる。
上記のような考えは他の構造物でも同様であり、メンテ
ナンスフリーの構造物でも、寿命になる期間を予め推定
し、構造物の設計時に利用され、その構造物への膜厚や
塗装法、塗料種などは、設計時に決定されている。しか
し、この予め決定された寿命は不正確であり、前記した
要望が強い。
今、上記のような寿命(錆発生面積率何%)に至る過程
を考えると、 塗装鋼は、錆が見られない状態が続いた後、小面積の錆
が見られるようになり、それが徐々に広がって寿命(錆
発生面積率何%)に至る。
錆は、塗膜の下の鋼より生ずるものであるから、錆が塗
装面上に認められるためには塗膜下の錆が通過できるだ
けの欠陥が塗膜に生じていなければならない。
つまり、塗装鋼に錆が見られない状態は、塗膜に上記の
欠陥が生じる以前の状態であり、錆が見られる状態は、
塗膜に上記の欠陥が生じた後の状態であると考えられ
る。
上記の欠陥を以下、「孔」と表現し、塗膜に孔が生じる
までの期間を「開孔時間」と呼ぶこととし、以下T1と表
現する。そして、孔が生じた後、広がって予め定義され
た孔の占有面積に至るまでの期間をT2と表現する(錆が
洗い流され易い状況下では、錆発生率と孔の占有面積率
は等しくなる)。寿命は、T1+T2の期間である。ただ
し、塗装時に塗膜に欠陥(ピンホールなど)が存在すれ
ば、上記のT1はゼロとなるであろう。
以下、T1の予測を中心に説明する。上記の孔が存在しな
い塗膜中にもイオンが通過できる細孔があると考える
(一般に有機物膜の電気伝導はイオン伝導に基づく)。
膜表面から膜下の金属まで達する細孔の長さをl、細孔
中の液の電気伝導度をK、細孔の面積をAとすれば、膜
の電気抵抗Rfは次式で表される。
一方、上記面積Aの増加速度は腐食電流(Icor・A、こ
こでIcorは腐食電流密度、Aは腐食反応部分の面積を表
す)に比例する(一般に腐食により錆が発生する)なら
ば、 となる。これが、本発明において考えられている劣化機
構を示す式である。この式を積分すれば InA=α・Icor・t+lnA0 (式4) となる。ここで、αは定数で(面積増加効率)、A0は初
期面積。
今、細孔面積率をS%とすれば、 S%=(A/S)×100 (式5) で表され、ここでSは測定面積(全面積)である。
そして、このS%の経時変化は式5、式4より、 で表わすことができる。(式6)は細孔の成長を表す式
であるが、孔の成長も細孔の成長と同一の機構であると
考え、かつ、生成した錆が孔の部分にのみ堆積している
状況では、S%を目視錆%とすることができる。この関
係を図示すると、図1となる。
次に、式2と式4より次式が得られる。
これを図示すれば、図2となる。
一方、式2、式5より、次式が得られる。
すなわち、l/Kの値がわかれば、ある細孔面積率を相当
する塗膜抵抗値が算出でき、従って、図2より、その値
まで外挿すれば、その細孔面積率になるまでの期間が求
められる。
以上、塗膜の電気抵抗を追跡することにより寿命を予測
することができる。ところが、これは自然下での塗膜抵
抗を追跡して、寿命を予測することになり、早期に予測
することは困難である。すなわち、この方法は劣化を促
進させるための力を追加していない。
それ故、 今、外部電流より、電流i(A/cm2)を塗装鋼板に流す
と、式3は、次式となる。
すなわち、(式3)における劣化機構とは、細孔の面積
の増加率(dA/dt)が、腐食電流密度の値(Icor)と外
部電源より流した電流密度の値iとの和(Icor+i)
と、細孔の面積Aと、定数αとの積になるように塗膜の
劣化が生じることをいうのである。ここで、印加電圧
(過電圧)Eとすれば となり、Eが大きく、Icor《iならば、 式9、式10より 見かけ電流Iは式10より、下式で表される。
すなわち、ある過電圧Eで電解した場合の電流の経時変
化は式14で表され、これを図示すると図3となる。
そして、式5、式13より、見かけ測定電流値Iと細孔面
積率S%の間には次式の関係があるので、 K/lの値がわかれば、S%になるときの電流値が計算で
き、その電流値から図3のように、その細孔率S%にな
る時間(T1)が求まる。今、いくつかの電圧(E)で実
験し、図3の関係を求め、切片、傾きから各々の電圧に
おける の値がEに依存しない範囲で電解促進許容範囲であると
決定することもできる。
一方、外部電源によって、塗装鋼板に電圧Eを印加した
場合、電流Iの経時変化は図4となる。
すなわち、ある時間(tx)になれば、電流は急激に増大
する。この原因は、膜中の細孔の内部の液の電気電導
度、あるいは、細孔の長さlが変化するためであろう。
言いかえれば、Kとlが大きく変化する時刻がT1であ
る。この変化要因を細孔の細孔面積におく。
細孔面積がある値A1以上になると、外部溶液が塗膜の細
孔内部へ浸入し、Kが急増大する。これに伴って、電気
化学活性が増大し塗膜の破壊が促進され、膜の厚さとほ
ぼ等しい貫通孔が生じる。従って、T1と電圧Eの関係
は、式12より下式で表される。
今、 を満たす、いくつかの電圧で実験を行い、T1を求めたと
する。このとき、(T1×E)の値が、各電圧において、
一定の値であれば式16は不適当なものでないことが支持
され、言い換えれば、上記式3の劣化機構に基づく劣化
と考えられ、その値は となる。すなわち、図5のプロットを行ない、−1の傾
きを持つ直線が得られたならば、その切片の値より の値を評価することができる。
ところで、自然状態下におけるT1は式4より、次式で表
される。
本発明者らは、自然状態下におけるT1を早期に予測した
い。図5の切片より求めた値 の値がわかるならば、式17の中の の値が計算できる。そして、Icorの値を他の方法で求
め、適当に見積もることによって、自然状態下における
T1を算出することができる。
以上の取扱いは、式16と式17を対比すれば明らかなよう
に、外部の電源によって、Eボルトの過電圧を加える
と、図5の直線関係が成立するEの範囲において、 の加速ができることを示したものである。
次に、T2の予測について記する。上記のT1の予測法と同
様であり、(例えば、細孔面積率S%が5%に至るまで
の時間がT2である。ただし、この5%は限定された値で
なく任意に決定すればよい)、式17が式18に、式16が式
19に各々対応する。
すなわち、図5において、縦軸をlogT2とし、直線関係
がみられれば、上記のT1と同様の取扱いにより、T2が算
出できる。
以上、説明したように、塗装鋼板に電圧を印加すること
により寿命に至る期間を短縮させ、かつ自然状態下の寿
命に至る期間を予測することが可能である。そして、上
記で説明した取扱いについて実測し、その有効性を確認
する試験を長年月にわたり実施し、本発明に至った。以
下、本発明の実施例について説明する。
(実施例) 被塗物金属は主に鋼板、被覆物は全て市販の塗料、ライ
ニング材料を塗布して、被覆金属を作成した。
そして、この被覆金属を実際の海中に浸漬および実海の
干満帯に設置し、試験に供した。そして、目視観察なら
びに電圧印加下と電流の追跡を行なった。なお、被覆物
の組成、内容については本発明の構成に直接関係無しと
も考え、特に記載しないことにした。
基本的測定の構成は図6である。1は実海で、海中に白
金あるいはカーボン・鋼・亜鉛などの対極2を設け、こ
れを直流電源3の一端に導線4で接線し、他方、被覆さ
れた金属である試験板5を海中1、または干満帯1′に
試験板5′を設置し、各々導線6,6′を切換器7を介し
て、直流電源3の他端に接続した。すなわち、対極2と
試験板5または5′との間に、直流電圧を印加できるよ
うにした。そして、この時、流れる電流を電流計8によ
り計測した。なお、電圧の依存性あるいは海中、干満帯
あるいは試験板の種類、膜厚など多くの因子の関係を把
握することも必要であり、かつ、長年月を必要とするた
め、上記の図6の構成の装置を多数配置、あるいは切換
器7を自動的に切換えて順次各試験板に流れている電流
を計測できるようにした。すなわち、加電圧切換時にゼ
ロボルトとならないように図7の切換器を用いた。
試験板5−1,5−2,5−3のように(図では3つの板を設
置)3つの板と対極2の間に導線で、リレーL1〜L6およ
び電流計8、直流電源3を各々設けた。
今、各試験板に接続されたリレーL2,L3およびL5は閉接
点であるため、各試験板は直流電源3に接続されている
ことにより、対極2により、加電圧されている状態にあ
る。
一方、電流計8にはリレーL2のみ閉接点であり、試験板
S−1のみの電流が計測されることになる。
そして、試験板5−2に流れている電流を計測するに
は、まず、リレーL4を閉接点に、次いで、L1を閉、L2,L
3を開接点にすれば試験板5−1と対極2との間は開回
路状態になることを防止できる。試験板5−2の場合も
同様である。
また、電流値の整理、あるいは計算などに人手が必要で
あり、かつ夜間、休日などの測定も人手では困難であ
り、このため電流の自記記録、さらにはアナログ/デジ
タル変換器を有して、コンピューターにデーターを入力
させ自動的にデーター集録・解析できる構成とした。そ
の構成について図8により説明する。
海1に設置された各試験群5a,5b,5cおよび5dには多数の
試料を設け、各々の試料群には切換器7a,7b,7cおよび7d
を設け、また、電源3a,3b,3c,3dおよび電流計8a,8b,8c,
8dおよび対極2a,2b,2c,2dを設けた。そして、各試料群
の電流計の出力を切換器9を介して、順次、アナログ/
デジタル変換器10に入力し、かつ、この出力をコンピュ
ーター11に入力した。そして、測定値あるいは計算結果
をプリンターに表示させた。なお、上記切換器を制御す
るための制御器13およびコンピューターを制御するため
のプログラム14を設け自動運転できる構成とした。
以上の構成で種々の被覆金属の測定を実施した。
各種被覆鋼板を実海干満帯に設置し、錆の状態を追跡し
た一例が図9である。塗料A,B,C共直線関係が得られ、
前記した図1を支持(式6)することを示している。ま
た、実海水中に設置した塗料Dの一例が図10で、極めて
劣化は遅いがやはり直線関係となっている。
一方、前記した図2の関係も実験で確認したが、実際の
海の温度は日間、季節間で変動するため、塗膜抵抗値は
温度の補正をすることが必要である。
その一例(ライニング材E)が図11であり、この勾配よ
り、例えば瀬戸内海の冬季の平均海水温度略9℃、夏場
の海水温度略24℃および通年の平均温度16.5℃として、
通年温度へ補正する補正値を求めると表1となる。ここ
で、ライニング材としては、日本ペイント株式会社製の
インターガードグラスフレーク(商品名)を使用した。
そして、ここでは略2000時間以後一定値と考え、2000時
間以後の補正値を採用することにした。
次に前記した細孔長さ、lおよび細孔内の液の比伝導度
Kを求めることは極めて困難である。従って、これらの
値の測定方法によっては、本発明から得られる寿命の値
は不正確になる。すなわち、特に前記した図4中のT1に
誤差が生じる。ただし、図4中のT2の間は主に孔の中に
海水が混合するため、海水の比電導度Kおよびlは膜厚
を採用すれば特に問題がない。そこで、T1に関係するK
とlについては、次のような値の採用を試みた。
例えば、ガラスフレーク20のような平板状の物質を膜中
に含有させると、フレーク20の中はイオンが浸入しない
ため、イオンの通路は長くなる。すなわち、図12のよう
に、今、上記フレーク20がレンガ積みのようになってい
たとするならば、イオン通路は図12中の点線の長さとな
る。そこで、平板状のフレークの厚みと、フレークの長
さ、および膜の厚さ方向に対して存在するフレークの枚
数を顕微鏡で観察し、イオン通路を計算すると、試験に
供したライニング材Eの被覆膜ならば、膜厚の略10倍が
細孔の長さlであることが推測された。従って、以後、
T1の決定に際しては、ライニング材Eではこの値を採用
した。次にKについては各温度の海水及び各濃度のNaCl
液、イオン交換水に膜、あるいは粉砕した膜を浸漬し、
比電導度の変化を追跡した結果、ライニング材Eでは約
100×10-6S/cmのK値を得た。それ故、以後この値を採
用することにした。
一方、一般の冷間圧延鋼板の腐食電流Icorも実海水中お
よび各温度で計測した結果、表2の値を得た。従って、
本実施例ではこれらの値を採用した。
次に式15に示したように、ある細孔面積率S%値を代入
すれば、その細孔面積率での電流値が算出できる。そこ
で、例えば、ライニング材Eを1200μmの厚さで被覆し
た鋼板の場合、Kは100μS/cm、lは1200μm×10、そ
して、全浸漬面積(測定面積)Sを70cm2とする試験を
行った場合、かつS%を0.03%(前記したASTMでは錆が
観察される最小の値が0.03%と定義されている)とすれ
ば、各印加電圧下での電流値は表3となる。
そこで、実海水下の各印加電圧下での電流が表3になる
までの期間T1を求めた。なお、第4図に示したように、
電流値はtxの付近で急激に増加する。従って表3の値に
なるまでの時間と、電流が急激に増加する時間は、ほぼ
同じとなり、この期間がT1である。T1と印加電圧の関係
の一例を図13に示した。実測値が図中の○印で、表1の
値を用いて温度を補正したのが●印である。この結果、
−1の勾配の直線が得られ、前記した図5の関係、すな
わち、式16は不適当でないと考え、前記の考えが支持で
きた。よって、 であり、一方、l/Kは上記した値を用いて、 1200μm×10/100μ・S/cm=1.2×104 である。そして、Icorは表2の値を用いて、自然状態下
のT1は次のように算出できる。
すなわち、T1の予測値は15年である。
次に、例えば片面70cm2の被覆面積(片面のみ試験用膜
を被覆した裏面、端面は別のより高性能膜で保護)中に
ドリルで2mmφ程度の穴を膜に開けると孔面積率S%は
約0.03%である。このように、予め膜に穴を開けた試験
板に電圧を印加して、電流および穴の広がり面積率を追
跡すると、前記したように、電流と孔面積率は対応する
はずである。この測定の一例を図14に示した。なお、電
流値は面積率を対応したので省略した。厚膜型で寿命の
長い被覆膜ならば、この図14に示すように膜EとFでは
増加速度が同じであった。
このように本発明は、実際の構造物での環境でも試験で
き、従来のように、各種促進環境下での劣化と異なり、
環境間の差異を予め把握することなく実施できる。更に
は、実際の構造物でモニターすることも可能である。た
だし、この場合、寿命を促進させ、より早期に寿命を予
測することはできない(もし、その環境下に試験板を別
に設置すれば早期予測できる)。しかし、初期の経時変
化より、予測することはできるが、本発明の特徴は「よ
り早期に、自然下での寿命を予測する」ことができるこ
とにある。
以上、本発明は実施例に限定されることがなく、有機物
または有機・無機混合物を被覆した全ての実用下の金属
の寿命を予測するものであって、また、計算等はコンピ
ューターを接続することにより、極めて容易になってお
り、必ずしも前記した各々の図の表示は不要である。
【図面の簡単な説明】
第1図は目視による塗装鋼板の塗膜上の錆発生面積率の
経時変化を示すグラフ、 第2図は塗装された塗膜の電気抵抗の経時変化を示すグ
ラフ、 第3図はある過電圧Eで電解した場合の電流の経時変化
を示すグラフ、 第4図は塗装鋼板に電圧Eを印加した場合、電流Iの経
時変化を示すグラフ、 第5図は各々の塗装鋼板に各々電圧Eを印加したときに
細孔が発生する各々の期間T1との関係を示すグラフ、 第6図は基本的測定の構成を示す説明図、 第7図は塗装鋼板に流れる電流を測定するための切替器
を示す説明図、 第8図は各種の電圧を塗装鋼板に印加するための電気的
回路、 第9図は実海、干満帯でのバクロ結果を示すグラフ、 第10図は実海水での浸漬結果を示すグラフ、 第11図は塗膜抵抗の温度依存性を示すグラフ、 第12図は塗膜内のイオン通路の図、 第13図は分極試験による各電圧印加下のT1の測定結果を
示すグラフであって、なお、○印は補正前を示し、●印
は温度補正後を示し、 第14図は50V印加下における孔の広がりの経時変化を示
すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被覆された金属に対して、対極を用いて任
    意の負の直流電圧Eを印加し、細孔の面積の増加率dA/d
    tが、腐食電流密度の値Icorと外部電源より流した電流
    密度の値iとの和(Icor+i)と、細孔の面積Aと、定
    数αとの積すなわちα(Icor+i)・Aになるように塗
    膜の劣化が生じるとき、 この時流れる電流を測定し、この測定された電流値を
    I、被覆された膜表面から膜下の金属まで達する細孔の
    長さをl、細孔中の液の電気伝導度をK、細孔面積率を
    S%、測定面積をS、時間をt、腐食反応部分の初期面
    積をA0としたとき、 ln・I=α・(K/l)・E・t+ln{(K/l)A0・E}の
    式に基づいて、ある過電圧Eで電解した場合の電流の経
    時変化のグラフを作成し、 前記の被覆された膜の任意の細孔面積Aに相当する所定
    の電流値を S%=(A/S)×100の式と、 I=(K/l){S・S%×(1/100)}Eの式とより算出
    して、上記グラフをこの電流値Iまで外挿し、このとき
    グラフより得られた時間を寿命とすることを特徴とする
    被覆金属の寿命予測方法。
  2. 【請求項2】被覆された金属に対して、対極を用いて少
    なくとも2つの負の直流電圧について定電圧印加下で、
    細孔の面積の増加率dA/dtが、腐食電流密度の値Icorと
    外部電源より流した電流密度の値iとの和(Icor+i)
    と、細孔の面積Aと、定数αとの積すなわちα(Icor+
    i)・Aになるように塗膜の劣化が生じるとき、電流が
    急激に増加する時間を各々求め、この時間と電圧との積
    が一定値となる関係より、前記の被覆された膜の開孔時
    間を予測することを特徴とする被覆金属の寿命予測方
    法。
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