JPH06100024A - ブリスターパック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 物品の収納作業及び開封操作が容易に行える
ようにし、分別回収も簡単とする。 【構成】 ブリスター本体２のフランジ部２２における
対向する２辺の端を裏側に折り返して溝部を形成し、そ
の溝部に沿って台紙３をスライドさせるようにしたブリ
スターパック１において、フランジ部２２に孔２５を穿
設するとともに、押圧操作により突起を形成する切込み
３１を孔２５に対応する位置で台紙３に設ける。台紙３
の方に孔を穿設し、切込みをブリスター本体２のフラン
ジ部２２に設けるようにしてもよい。切込み３１の部分
を押圧して突起を孔２５に係合させることによりブリス
ター本体２と台紙３が固定され、突起を孔２５から外す
とブリスター本体２と台紙３がスライド可能になる。紙
とプラスチックの２素材だけを使用しており、しかも両
者を接着していないので分別回収も簡単となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、玩具、文具、日用品、
食品、化粧品等を包装するのに用いられるブリスターパ
ックに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般にブリスターパックは、樹脂シート
に物品収納用の凹部を形成したブリスター本体と台紙と
を組み合わせてなる包装形態であって、従来この種のブ
リスターパックの代表的なものとして次のようなものが
知られている。 ブリスター本体におけるフランジ部に台紙を接着した
もの。 ブリスター本体におけるフランジ部に台紙を接着する
とともに、ブリスター本体の凹部に沿って台紙に切取り
用のミシン目や切込みを設けたもの。 ブリスター本体の対向する２辺をコの字状に折り曲げ
てなる溝部に沿って台紙をスライドさせるようにし、ス
テープラーにてブリスター本体と台紙を止めるようにし
たもの。 台紙を表裏２つ折りにし、表面の方にブリスター本体
の凹部が嵌まる孔を開けてブリスターを嵌め込んで物品
を入れ、表裏を接着するかステープラーで止めるように
したもの。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
ののうち及びのブリスターパックは、台紙の層間剥
離や破断によって開封が行われるので紙とプラスチック
の分別回収ができないという問題点がある。また、の
ブリスターパックはブリスター本体と台紙の位置決めが
困難であり、物品取出し時の開封も行いにくく怪我をす
る可能性もある。さらに紙、プラスチック、金属の３種
類の素材を使用するので回収も困難である。また、の
ブリスターパックは約２倍の台紙を必要とし、物品収納
作業にも手間がかかるという問題点がある。

【０００４】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、物品の収
納作業及び開封操作が容易に行えるとともに分別回収も
簡単なブリスターパックを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のブリスターパックは、物品収納用の凹部が
形成されたブリスター本体のフランジ部における対向す
る２辺の端を裏側に折り返して溝部を形成し、その溝部
に沿って台紙をスライドさせるようにしたブリスターパ
ックにおいて、ブリスター本体のフランジ部に孔を穿設
するとともに、押圧操作により突起を形成する切込みを
前記孔に対応する位置で台紙に設けたものである。

【０００６】或いは逆に、台紙の方に孔を穿設するとと
もに、押圧操作により突起を形成する切込みを前記孔に
対応する位置でブリスター本体のフランジ部に設けるよ
うにしてもよい。

【０００７】そして、上記何れの形態においても、前記
孔を四角状とし且つ前記切込みを横Ｈ字状とすることが
好ましいものである。

【０００８】

【作用】上述の構成からなるブリスターパックでは、切
込みの部分を押圧することにより形成される突起が孔の
上下に係合することによりブリスター本体と台紙が相互
にずれるのを防止するストッパーとして機能する。

【０００９】

【実施例】以下、実施例について図面を参照して説明す
る。

【００１０】図１は本発明に係るブリスターパックの１
実施例を示す斜視図、図２は図１のＡ−Ａにおける拡大
断面図である。

【００１１】ブリスターパック１は、硬質塩化ビニル、
ハイインパクトスチレン樹脂等の樹脂シートから真空成
形法或いは圧空成形法により形成されたブリスター本体
２と、適宜の印刷等が施された板紙製の台紙３とで構成
されている。このうち、ブリスター本体２は、被包装物
品の形に合わせて成形された凹部２１とその周囲にフラ
ンジ部２２を有するとともに、フランジ部２２における
左右の対向する２辺の端を裏側に折り返した折返し部２
３により形成される溝部２４を備えており、一方、台紙
３はフランジ部２２の外形と略同じで左右幅が若干小さ
いサイズであり、ブリスター本体２の凹部２１に物品を
収納した状態で溝部２４に沿ってスライドさせることに
よりブリスター本体２に取り付けられている。なお、図
中４はブリスター本体２のフランジ部２２と台紙３にそ
れぞれ設けられた吊り下げ用の孔であり、両者を一体と
した時に丁度重なる位置に設けられている。

【００１２】さらに、ブリスター本体２にはそのフラン
ジ部２２における任意の位置（本実施例では右下寄りの
位置）に図３に拡大して示す角孔２５が穿設されてお
り、この角孔２５に対応する位置で台紙３に図４に拡大
して示す横Ｈ字状の切込み３１が設けられている。すな
わち、切込み３１は真ん中の縦方向切込み３１ａとその
上下端からそれぞれ左右に伸びる横方向の切込み３１ｂ
とからなり、ブリスター本体２と台紙３を整合した時に
上下横方向の切込み３１ｂが角孔２５の上下辺と略重な
る位置となるようになっている。

【００１３】上記のブリスター本体２と台紙３を固定す
るには、ブリスター本体２の左右の溝部２４に台紙３を
挿入し、ブリスター本体２の角孔２５と台紙３の切込み
３１を合致させた状態とした後、切込み３１の部分を裏
側から押圧する。この押圧操作により、上下横方向切込
み３１ｂの左右両端を結ぶ線に沿って台紙３の一部分が
表側に向けて折れ曲がり、図５に示すように、この折れ
曲がった部分がブリスター本体２の角孔２５に入り込む
ようにして突起３２を形成し、この突起３２が角孔２５
の上下辺に係合した状態となってブリスター本体２と台
紙３の上下方向の動きが阻止されて外れなくなる。ま
た、内容物を取り出す時には、表側から突起３２の部分
を押圧して角孔２５との係合を外し、ブリスター本体２
と台紙３を相互にスライドさせるようにする。

【００１４】上記実施例において、切込み部分の押圧操
作をより簡単にするため、図６に示すように横Ｈ字状の
切込み３１における上下横方向切込み３１ｂの左右両端
を結ぶ線上に押罫αを設けたり、図７に示すように該線
上の中程に補助切込みβを設けるようにしてもよい。

【００１５】また、ブリスター本体２の角孔２５と台紙
３の突起３２との係合をよくするため、図８〜図１０に
示すように、台紙３に設ける切込み３１の上下横方向の
切込み３１ｂを外向きの山形状にしたり、或いは、図１
１〜図１３に示すように、ブリスター本体２に設ける角
孔２５の上下辺を内向きの山形状とすることが好まし
い。このような形状とすることにより、切込み３１の部
分を押圧した場合に突起３２の上下が若干変形しつつ角
孔２５の上下辺を乗り越えて係合するのでより外れにく
くなる。

【００１６】また、切込み３１の形状は横Ｈ字状に限る
ものではなく、図１４のように縦方向切込み３１ａを上
下横方向切込み３１ｂの端を連絡するようにして設けた
コの字状であっても構わない。この場合も切込み３１の
上下横方向切込み３１ａ又は角孔２５の上下辺を前記の
ような山形状とすることで外れにくくできる。そして、
図８〜図１４に示す何れの場合にあっても折れ曲がる線
上に前記の如き押罫αや補助切込みβを設けることもで
きる。

【００１７】なお、ブリスター本体のフランジ部に設け
る孔は上記実施例のような四角状に限るものではない。
すなわち、孔とこれと対応する位置に設ける切込みの形
状には特に限定があるものではなく、要は切込みにより
形成される突起が孔に係合するものでありさえすれば両
者の形状は任意である。そして、突起が孔の上下に当接
するようにしておけば、ガタツキのない状態でブリスタ
ー本体と台紙とを固定することができる。また、孔と切
込みを設ける位置はブリスター本体における凹部と左右
の折返し部以外であれば何処でもよく、さらに孔と切込
みの組み合わせは１ヶ所に限らず複数箇所にあっても一
向に構わないものであり、これらは全体のデザインや機
能により適宜きめればよいものである。

【００１８】以上、ブリスター本体側に孔を設け台紙側
に切込みを設ける場合について説明したが、本発明は逆
に台紙側に孔を設けブリスター本体側に切込みを設ける
ようにすることもできる。そしてこの場合、ブリスター
本体と台紙を係合させる切込み部分の押圧操作は表側か
ら行うようにすることは言うまでもない。

【００１９】

【発明の効果】本発明のブリスターパックは以上説明し
たように構成されているので、台紙或いはブリスター本
体に設けた切込みの部分を押圧しブリスター本体或いは
台紙に穿設した孔に突起を押し込むだけで、この突起が
孔に係合してストッパーの役目を果たして外れなくな
り、しかも突起を孔から外すとブリスター本体と台紙が
スライド可能となることから、物品の収納作業及び開封
操作をワンタッチで容易に行うことができる。

【００２０】また、紙とプラスチックの２素材だけを使
用しており、しかもこの２素材を接着していないので、
分別回収も簡単に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るブリスターパックの一実施例を示
す斜視図である。

【図２】図１のＡ−Ａにおける拡大断面図である。

【図３】ブリスター本体における角孔を設けた部分を拡
大して示す平面図である。

【図４】台紙における切込みを設けた部分を拡大して示
す平面図である。

【図５】切込みの部分を押圧して突起を形成した状態を
示す図２に対応する断面図である。

【図６】切込みにおける上下横方向切込みの左右両端を
結ぶ線上に押罫を設けた例を示す平面図である。

【図７】切込みにおける上下横方向切込みの左右両端を
結ぶ線上の中程に補助切込みを設けた例を示す平面図で
ある。

【図８】台紙に設ける切込みの変形例を示す平面図であ
る。

【図９】台紙に設ける切込みの変形例を示す平面図であ
る。

【図１０】台紙に設ける切込みの変形例を示す平面図で
ある。

【図１１】ブリスター本体に設ける角孔の変形例を示す
平面図である。

【図１２】ブリスター本体に設ける角孔の変形例を示す
平面図である。

【図１３】ブリスター本体に設ける角孔の変形例を示す
平面図である。

【図１４】台紙に設ける切込みの変形例を示す平面図で
ある。

【符号の説明】 １ ブリスターパック ２ ブリスター本体 ２１ 凹部 ２２ フランジ部 ２４ 溝部 ２５ 角孔 ３ 台紙 ３１ 切込み

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 物品収納用の凹部が形成されたブリスタ
   ー本体のフランジ部における対向する２辺の端を裏側に
   折り返して溝部を形成し、その溝部に沿って台紙をスラ
   イドさせるようにしたブリスターパックにおいて、ブリ
   スター本体のフランジ部に孔を穿設するとともに、押圧
   操作により突起を形成する切込みを前記孔に対応する位
   置で台紙に設けたことを特徴とするブリスターパック。
2. 【請求項２】 物品収納用の凹部が形成されたブリスタ
   ー本体のフランジ部における対向する２辺の端を裏側に
   折り返して溝部を形成し、その溝部に沿って台紙をスラ
   イドさせるようにしたブリスターパックにおいて、台紙
   に孔を穿設するとともに、押圧操作により突起を形成す
   る切込みを前記孔に対応する位置でブリスター本体のフ
   ランジ部に設けたことを特徴とするブリスターパック。
3. 【請求項３】 前記孔を四角状とし且つ前記切込みを横
   Ｈ字状としたことを特徴とする請求項１又は２記載のブ
   リスターパック。