JPH059885A - 黒液処理装置 - Google Patents

黒液処理装置

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JPH059885A
JPH059885A JP16300891A JP16300891A JPH059885A JP H059885 A JPH059885 A JP H059885A JP 16300891 A JP16300891 A JP 16300891A JP 16300891 A JP16300891 A JP 16300891A JP H059885 A JPH059885 A JP H059885A
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JP
Japan
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black liquor
stage
heat exchanger
pipe
evaporator
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JP16300891A
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English (en)
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Akiyoshi Nogi
映美 野木
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】スケールが熱交換器の表面に付着し、熱交換効
率が低下するのを防止する。 【構成】蒸解釜から排出された黒液を加熱して濃度を高
くするために複数段直列に接続された蒸発装置を有し、
黒液は複数段の蒸発装置の中を流れ、加熱されて濃度を
高くする。最終段の蒸発装置の前において濃度が高くな
って粘度が上昇した黒液を取り出し、複数段直列に接続
された回転型熱交換器37a〜37dに送る。該回転型
熱交換器37a〜37dにおいて黒液を、粘度を十分低
下させるだけの設定温度に加熱し、蒸発装置の最終段に
供給し、再び加熱して濃度を高める。回転型熱交換器3
7a〜37dは、熱交換器ドラム39a〜39d内に回
転自在に配設され、内部に熱源となる蒸気を流すスパイ
ラル熱交換素子38a〜38dを有している。また、黒
液をフラッシュさせるためのフラッシュドラム40a〜
40dを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、黒液処理装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維質材料を含む黒液を処理する
場合、黒液を蒸発装置に送り蒸気で加熱して水分を蒸発
させ、固形分を多く含む濃度(60〜75重量%)にし
た後、燃焼させて薬品を回収するようにしている。この
場合、黒液を加熱するために流下薄膜型などの蒸発装置
が使用され、該蒸発装置の中に蒸気を送り、表面に黒液
を膜状に流すようにしている。蒸発装置の表面を流れる
黒液は、蒸気の熱を受けて加熱され、水分が蒸発して濃
度が高くなる。
【0003】この場合、濃度が高くなるとともに粘度も
急速に上昇し、濃度の高い黒液が伝熱面の表面に付着し
て熱伝達を妨げるだけでなく、循環ポンプが大きな電力
を消費する。そこで、蒸発装置における最終的な蒸発に
先立ち、黒液の温度を蒸解温度以上(170〜190°
C)に上昇させ、その温度を所定時間維持することによ
って、黒液中に含まれる高分子リグニン成分を分解する
方法が提供されている(特公平2−48677号公報参
照)。
【0004】図2は従来の黒液処理装置の概略図であ
る。図において、1a〜1cは流下薄膜型の熱交換器で
あり、黒液が流れる配管2に沿って直列に配設してあ
る。3は上記熱交換器1a〜1cに蒸気を供給するため
の配管であり、熱交換器1a〜1cにおいて黒液を加熱
して蒸発させた後の蒸気は凝縮水となり、ドレーン配管
4a〜4cを介して排出される。
【0005】この方法の場合、黒液内の高分子リグニン
成分が分解されるため、化合物の添加又は分離を必要と
することなく、黒液の粘度を低下させ、熱交換器1a〜
1cの熱交換効率を向上させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の黒液処理装置においては、熱交換器1a〜1cを長
期間高い温度に維持していると、熱交換器1a〜1cの
表面にスケールが付着し、熱交換効率が低下してしま
う。また、熱交換器1a〜1cにおいて黒液を加熱して
蒸発させた後の蒸気は凝縮水となり、ドレーン配管4a
〜4cを介して排出されてしまうので、エネルギ効率が
低く、その分コストが高くなってしまう。
【0007】本発明は、上記従来の黒液処理装置の問題
点を解決して、熱交換器を長期間高い温度に維持してい
ても熱交換器の表面にスケールが付着することがなく、
熱交換効率が高く、発生した蒸気のエネルギを十分利用
することができる黒液処理装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の黒
液処理装置においては、蒸解釜から排出された黒液を加
熱して濃度を高くするために複数段直列に接続された蒸
発装置を有している。そして、該複数段の蒸発装置のう
ちの最終段の前において黒液を取り出すための配管と、
該配管によって取り出した黒液を、粘度を十分低下させ
るだけの設定温度に加熱するために、複数段直列に接続
された回転型熱交換器と、設定温度に加熱された黒液
を、上記複数段の蒸発装置の最終段に供給するための配
管を有している。
【0009】上記回転型熱交換器は、熱交換器ドラム内
に回転自在に配設され、内部に熱源となる蒸気を流すス
パイラル熱交換素子を有している。また、上記回転型熱
交換器は、黒液をフラッシュさせるためのフラッシュド
ラムを備え、フラッシュさせることによって発生した蒸
気を他の段の回転型熱交換器に送るようにする。さら
に、上記複数段の蒸発装置のうちの最終段の前において
取り出す黒液の濃度を40重量%以上とする。
【0010】
【作用】本発明によれば、上記のように蒸解釜から排出
された黒液を加熱して濃度を高くするために複数段直列
に接続された蒸発装置を有している。黒液は複数段の蒸
発装置の中を流れ、加熱されて水分を蒸発させ、濃度が
高くなる。そして、該複数段の蒸発装置のうちの最終段
の前において濃度が高くなって粘度が上昇した黒液が取
り出され、複数段直列に接続された回転型熱交換器に送
られる。該回転型熱交換器において黒液は、粘度を十分
低下させるだけの設定温度に加熱される。
【0011】設定温度に加熱された黒液は、上記複数段
の蒸発装置の最終段に供給され、再び加熱させられて濃
度が高められる。上記回転型熱交換器は、熱交換器ドラ
ム内に回転自在に配設され、内部に熱源となる蒸気を流
すスパイラル熱交換素子を有しているので、黒液はスパ
イラル熱交換素子によって攪拌されながら加熱される。
【0012】また、上記回転型熱交換器は、黒液をフラ
ッシュさせるためのフラッシュドラムを備え、フラッシ
ュさせることによって発生した蒸気を他の段の回転型熱
交換器に送ることができる。この場合、フラッシュさせ
ることによって発生した蒸気のエネルギを有効に利用す
ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の黒液処理装置の
後段工程部分を示す図、図3は本発明の黒液処理装置の
前段工程部分を示す図、図4は蒸発装置の詳細図、図5
は熱交換素子の斜視図、図6は回転型熱交換器の詳細図
である。図4及び図5は第2段の蒸発装置について、図
6は第2段の回転型熱交換器について示す。
【0014】図3において、11は濃度が16〜20重
量%の黒液を排出する蒸解釜、12a〜12eは複数段
が直列に接続される流下薄膜型の第1段〜第5段の蒸発
装置である。本実施例においては、第1段〜第5段まで
設けられているが、必要に応じて段数を変えることがで
きる。第1段〜第4段の蒸発装置12a〜12dは、い
ずれも同じ構造を有しており、それぞれ熱交換素子13
a〜13dを内蔵している。最終段である第5段の蒸発
装置12eは熱交換素子13eの量を多くした構造にな
っている。蒸発装置12a〜12eの上部には、黒液を
溜め、薄膜状にして落下させるための分配器14a〜1
4eが設けられていて、蒸発装置12a〜12eの底部
から排出された黒液は、配管15a〜15eを介して循
環させられ、分配器14a〜14eに送られる。なお、
16a〜16eは黒液を循環させるための循環ポンプで
ある。
【0015】上記蒸発装置12a〜12eにおいて、分
配器14a〜14dから薄膜状になって落下した黒液
は、熱交換素子13a〜13eの表面に沿って流れ、そ
の間熱交換素子13a〜13e内を流れる蒸気によって
加熱され、水分が蒸発して濃度が高くなる。第1段〜第
4段の蒸発装置12a〜12dの場合、次段すなわち第
2段〜第5段の蒸発装置12b〜12eにおいて黒液か
ら得られた蒸気がそれぞれ熱源として使用され、配管1
8a〜18dを介して熱交換素子13a〜13dに送ら
れる。また、第5段の蒸発装置12eの場合、図示しな
いボイラから得た低圧蒸気が熱源として使用され、配管
18eを介して熱交換素子13eに送られる。上記蒸発
装置12a〜12eの中で熱を放出して黒液を加熱した
後のドレーン及び非凝縮ガスは、蒸発装置12a〜12
eから排出される。
【0016】また、20a〜20dは配管15a〜15
dから分岐する分岐管、21は第1段の蒸発装置12a
において黒液から蒸発した蒸気を排出するための排気
管、22は復水器である。上記蒸解釜11から第1段の
蒸発装置12aに送られた黒液は、該第1段の蒸発装置
12a内で水分が蒸発させられ、濃度が高くなる。濃度
の高くなった黒液は配管15aから分岐する分岐管20
aを介して第2段の蒸発装置12bに送られ、再び加熱
されて更に濃度が高くなる。同様に黒液は、第3、第4
の蒸発装置12c,12dにおいても加熱され、次第に
濃度が高くなり、分岐管20dにおいては、濃度が40
重量%の黒液を得ることができる。
【0017】図4において、12bは第2段の蒸発装
置、13bは熱交換素子、14bは黒液を薄膜状に落下
させるための分配器、15bは蒸発装置12bの底部か
ら上部に黒液を送るための配管、16bは黒液を循環さ
せるための循環ポンプ、18aは黒液を加熱することに
よって発生した蒸気を第1段の蒸発装置12aに排出す
るための配管、18bは第3段の蒸発装置12cから排
出された蒸気を供給するための配管、20aは第1段の
蒸発装置12aにおいて濃度が高くなった黒液を供給す
る分岐管、20bは第3段の蒸発装置12cに黒液を供
給するための分岐管である。
【0018】また、25は黒液から発生した蒸気のミス
トを除去するためのワイヤメッシュデミスタ、26は黒
液を加熱した結果発生した凝縮水を排出するためのドレ
ーン配管、27は非凝縮ガスを排出するための配管であ
る。図5において、13bは熱交換素子であり、複数の
熱交換プレート31を重ねて形成される。熱交換プレー
ト31は、熱伝達性の高い2枚の板を合わせて作られ、
各所にディンプル32が形成されている。上記熱交換プ
レート31の内部に熱源としての蒸気が矢印Aのように
送られ、熱交換プレート31の表面を黒液が矢印Bのよ
うに送られる。蒸気はディンプル32に阻止され、熱交
換プレート31の間を蛇行して流れ、熱交換効率を向上
させている。
【0019】ところで、上記配管15d(図3参照)か
ら分岐した分岐管20dを介して排出された黒液は、一
旦タンク33に溜められた後、循環ポンプ34によって
配管35を介して黒液処理工程の後段に送られる。上記
黒液処理装置の後段工程部分について図1に基づいて説
明する。図1において、37a〜37dは複数段が直列
に接続された第1段〜第4段の回転型熱交換器である。
該回転型熱交換器37a〜37dは、スパイラル熱交換
素子38a〜38dを内蔵する熱交換器ドラム39a〜
39dと、該熱交換器ドラム39a〜39dの下部に取
り付けられたフラッシュドラム40a〜40dから成っ
ている。上記スパイラル熱交換素子38a〜38dは、
回転型熱交換器37a〜37dの上方に配設された回転
手段41a〜41dによって回転させられる。
【0020】43a〜43cは、第1段〜第3段の回転
型熱交換器37a〜37cにおいて加熱された黒液を次
段すなわち第2段〜第4段の回転型熱交換器37b〜3
7dに供給するための配管である。45a〜45cは、
上記熱交換器ドラム39a〜39cの黒液の液面を一定
にするために設けられた制御弁である。第4段の回転型
熱交換器37dにおいて加熱された黒液は、熱交換器ド
ラム39dから配管46を介してフラッシュドラム40
dに送られる。
【0021】また、47a〜47cは、第2段〜第4段
の回転型熱交換器37b〜37dのフラッシュドラム4
0b〜40dにおいてフラッシュした結果得られた蒸気
を、前段すなわち第1段〜第3段の回転型熱交換器37
a〜37cのスパイラル熱交換素子38a〜38cに送
るための配管、48a〜48cは、第2段〜第4段の回
転型熱交換器37b〜37dのフラッシュドラム40b
〜40dにおいてフラッシュした結果残った黒液を、前
段すなわち第1段〜第3段のフラッシュドラム40a〜
40cに送るための配管である。上記配管48a〜48
c,46には黒液を少量ずつ供給するためのオリフィス
49a〜49dが設けられている。また、上記配管47
a〜47cには、供給する蒸気量を制御するための制御
弁50a〜50cが設けられている。
【0022】51は中圧の200°Cの蒸気を第4段の
熱交換器37dのスパイラル熱交換素子38dに供給す
るための配管であり、該配管51には供給する蒸気量を
制御するための制御弁52が設けられている。なお、5
5はフラッシュドラム40aにおいてフラッシュした結
果残った黒液を、循環ポンプ57を介して第5段の蒸発
装置12e(図3参照)に供給するための配管、56は
上記フラッシュドラム40aにおいてフラッシュした結
果発生した蒸気を配管18dに供給するための配管であ
る。
【0023】上記構成において、配管35を介して第1
段の回転型熱交換器37aに供給された濃度が40重量
%の黒液は、スパイラル熱交換素子38a内を流れる蒸
気によって100°Cに加熱される。そして、第1段の
回転型熱交換器37aで加熱された黒液は、更に第2段
の回転型熱交換器37bに送られ、スパイラル熱交換素
子38b内を流れる蒸気によって140°Cに加熱され
る。このように、順次第3、第4の回転型熱交換器37
c,37dに送られた黒液は、それぞれ170°C,1
90°Cに加熱され、高分子リグニン成分が分解され
る。その結果、黒液の粘度が低下し、流動性が向上す
る。
【0024】この場合、第1段〜第3段の回転型熱交換
器37a〜37cのスパイラル熱交換素子38a〜38
cにおいては、次段すなわち第2段〜第4段の回転型熱
交換器37b〜37dのフラッシュドラム40b〜40
dにおいてフラッシュされた結果生じた蒸気が熱源とな
り、第4段の回転型熱交換器37dのスパイラル熱交換
素子38dにおいては、配管51を介して供給された蒸
気が熱源となる。
【0025】図6において、37bは第2段の回転型熱
交換器、38bはスパイラル熱交換素子、39bは該ス
パイラル熱交換素子38bを収容する熱交換器ドラム、
40bは該熱交換器ドラム39bの下部に取り付けられ
るフラッシュドラム、41bは上記スパイラル熱交換素
子38bを回転させるための回転手段である。上記回転
手段41bは、電動機61と伝動手段62から成ってい
て、伝動手段62を介してシャフト63に回転が伝達さ
れるようになっている。該シャフト63には蒸気用及び
ドレーン用の管が内蔵されていて、上記スパイラル熱交
換素子38bはシャフト63に取り付けられ、上記管に
連通させられる。
【0026】43aは第1段の回転型熱交換器37aに
おいて加熱された黒液を供給するための配管、43bは
第2段の回転型熱交換器37bにおいて加熱された黒液
を排出するための配管である。47aはフラッシュさせ
た結果得られた蒸気を第1段の回転型熱交換器37aに
送るための配管、47aはフラッシュさせた結果残った
黒液を第1段の回転型熱交換器37aに送るための配
管、49bは第3段の回転型熱交換器37cのフラッシ
ュドラム40cにおいてフラッシュされた結果残った黒
液が供給される配管である。
【0027】このように、第1段〜第4段の回転型熱交
換器37a〜37dにおいて加熱され、190°Cの温
度になった黒液は、粘度が低下して流動性が高くなる。
その後黒液は、フラッシュドラム40d〜40aに順次
送られ、そのたびにフラッシュさせられ、蒸気を分離す
る。そして、第1段の回転型熱交換器37aのフラッシ
ュドラム40aにおいてフラッシュさせられた後に残っ
た黒液は、配管55を介して第5段の蒸発装置12e
(図3参照)に送られる。
【0028】上記第5段の蒸発装置12eにおいて、配
管55を介して供給された黒液は、配管15eを介して
分配器14eに送られ、該分配器14eから薄膜状にな
って落下させられ、熱交換素子13eによって更に加熱
され、水分を蒸発させる。この時、上記黒液は粘度が低
く流動性が高いため、熱交換素子13eの表面に付着し
にくくなる。したがって、濃度の高い黒液が熱交換素子
13eの表面を覆って熱伝達を妨げることがなくなる。
【0029】上記第5段の蒸発装置12eにおいて濃度
が高められた黒液は、配管59を介して最終品として排
出され、仕上工程に送られる。配管35を介して第1段
〜第4段の回転型熱交換器37a〜37dに送られる黒
液は、濃度が40重量%のものを用いる。20重量%の
濃度のものに比較して質量が1/2になるため温度上昇
に必要な熱量が1/2になる。なお、配管35内の黒液
を40重量%以上の濃度にしてもよい。
【0030】また、回転型熱交換器37a〜37dにお
いては、スパイラル熱交換素子38a〜38dを設けて
回転させているので、スケールの付着を防止することが
できるだけでなく、表面積を大きくすることができる。
さらに、回転型熱交換器37a〜37dにフラッシュド
ラム40a〜40dを取り付けていて、多段フラッシュ
を行うことができるので、エネルギを有効に利用するこ
とができる。
【0031】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形すること
が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するもの
ではない。
【0032】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、蒸解釜から排出された黒液を加熱して濃度を高
くするために複数段直列に接続された蒸発装置を有して
おり、該複数段の蒸発装置のうちの最終段の前において
濃度が高くなって粘度が上昇した黒液が取り出され、複
数段直列に接続された回転型熱交換器に送られ、加熱さ
れた粘度が十分低下させられる。
【0033】その後、黒液は上記複数段の蒸発装置の最
終段に供給され、再び加熱されて濃度が高くなる。した
がって、黒液が蒸発装置の熱交換素子の表面に付着して
熱交換効率を低下させるのを防止することができる。ま
た、上記回転型熱交換器は、熱交換器ドラム内に回転自
在に配設され、内部に熱源となる蒸気を流すスパイラル
熱交換素子を有しているので、黒液はスパイラル熱交換
素子によって攪拌されながら加熱される。したがって、
回転型熱交換器にスケールが付着するのを防止すること
ができ、長期間にわたって黒液処理装置を使用すること
ができる。
【0034】また、上記回転型熱交換器は、黒液をフラ
ッシュさせるためのフラッシュドラムを備え、フラッシ
ュさせることによって発生した蒸気を他の段の回転型熱
交換器に送るようにしている。この場合、フラッシュさ
せることによって発生した蒸気のエネルギを有効に利用
することができ、コストを低減することができ、かつ、
コンパクトになる。
【0035】さらに、上記複数段の蒸発装置のうちの最
終段の前において取り出す黒液の濃度を40重量%以上
とすると、温度上昇のために必要な熱量を1/2に低減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の黒液処理装置の後段工程部分を示す図
である。
【図2】従来の黒液処理装置の概略図である。
【図3】本発明の黒液処理装置の前段工程部分を示す図
である。
【図4】蒸発装置の詳細図である。
【図5】熱交換素子の斜視図である。
【図6】回転型熱交換器の詳細図である。
【符号の説明】
12a〜12e 蒸発装置 13a〜13e 熱交換素子 14a〜14d 分配器 35,55 配管 37a〜37d 回転型熱交換器 38a〜38d スパイラル熱交換素子 39a〜39d 熱交換器ドラム 40a〜40d フラッシュドラム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)蒸解釜から排出された黒液を加熱
    して濃度を高くするために複数段直列に接続された蒸発
    装置と、 (b)該複数段の蒸発装置のうちの最終段の前において
    黒液を取り出すための配管と、 (c)該配管によって取り出した黒液を、粘度を十分低
    下させるだけの設定温度に加熱するために、複数段直列
    に接続された回転型熱交換器と、 (d)設定温度に加熱された黒液を、上記複数段の蒸発
    装置の最終段に供給するための配管を有し、 (e)上記回転型熱交換器は、熱交換器ドラム内に回転
    自在に配設され、内部に熱源となる蒸気を流すスパイラ
    ル熱交換素子を有することを特徴とする黒液処理装置。
  2. 【請求項2】 上記回転型熱交換器は、黒液をフラッシ
    ュさせるためのフラッシュドラムを備え、フラッシュさ
    せることによって発生した蒸気を他の段の回転型熱交換
    器に送るための配管を備えた請求項1記載の黒液処理装
    置。
  3. 【請求項3】 上記複数段の蒸発装置のうちの最終段の
    前において取り出す黒液の濃度を40重量%以上とする
    請求項1記載の黒液処理装置。
JP16300891A 1991-07-03 1991-07-03 黒液処理装置 Withdrawn JPH059885A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2010290347B2 (en) * 2009-09-01 2013-12-05 Korea Pneumatic System Co., Ltd Vacuum cup assembly

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2010290347B2 (en) * 2009-09-01 2013-12-05 Korea Pneumatic System Co., Ltd Vacuum cup assembly

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