JPH0598173A - アゾ系化合物とそれを用いた感光体 - Google Patents
アゾ系化合物とそれを用いた感光体Info
- Publication number
- JPH0598173A JPH0598173A JP9778491A JP9778491A JPH0598173A JP H0598173 A JPH0598173 A JP H0598173A JP 9778491 A JP9778491 A JP 9778491A JP 9778491 A JP9778491 A JP 9778491A JP H0598173 A JPH0598173 A JP H0598173A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- formula
- expressed
- compound
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式(I) :
【化1】
[式中、Aはカップラー残基を示す。R1 は、基: −N
2 −A(式中、Aは前記と同じである)、水素原子、ア
ルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子、
水酸基、カルボキシ基、アシル基、アルコキシカルボニ
ル基、カルバモイル基またはシアノ基を示し、R2 は水
素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、N−置
換アミノ基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン原
子、水酸基、カルボキシ基、アシル基、アルコキシカル
ボニル基、カルバモイル基またはシアノ基を示す。]で
表されるアゾ系化合物であって、このアゾ系化合物は電
荷発生材料として感光層に含有される。 【効果】上記アゾ系化合物は、近赤外領域において高感
度であるので、このアゾ系化合物を用いた感光体は、近
赤外領域で使用されるレーザープリンタ等に使用するの
に適している。
2 −A(式中、Aは前記と同じである)、水素原子、ア
ルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子、
水酸基、カルボキシ基、アシル基、アルコキシカルボニ
ル基、カルバモイル基またはシアノ基を示し、R2 は水
素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、N−置
換アミノ基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン原
子、水酸基、カルボキシ基、アシル基、アルコキシカル
ボニル基、カルバモイル基またはシアノ基を示す。]で
表されるアゾ系化合物であって、このアゾ系化合物は電
荷発生材料として感光層に含有される。 【効果】上記アゾ系化合物は、近赤外領域において高感
度であるので、このアゾ系化合物を用いた感光体は、近
赤外領域で使用されるレーザープリンタ等に使用するの
に適している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体におけ
る電荷発生材料として好適なアゾ系化合物およびそれを
用いた電子写真感光体に関する。
る電荷発生材料として好適なアゾ系化合物およびそれを
用いた電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機などの画像形成装置におけ
る電子写真感光体として、加工性に優れ、製造コストの
面で有利であるとともに、機能設計の自由度が大きい有
機感光体が使用されている。また、電子写真感光体を用
いて複写画像を形成する場合には、カールソンプロセス
が広く利用されている。カールソンプロセスは、コロナ
放電により感光体を均一に帯電させる帯電工程と、帯電
した感光体に原稿像を露光し、原稿像に対応した静電潜
像を形成する露光工程と、静電潜像をトナーを含有する
現像剤で現像し、トナー像を形成する現像工程と、トナ
ー像を紙などの基材に転写する転写工程と、基材に転写
されたトナー像を定着させる定着工程と、転写工程の
後、感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング
工程とを含んでいる。このカールソンプロセスにおいて
高品質の画像を形成するには、電子写真感光体が帯電特
性及び感光特性に優れていること及び、露光後の残留電
位が低いことが要求される。
る電子写真感光体として、加工性に優れ、製造コストの
面で有利であるとともに、機能設計の自由度が大きい有
機感光体が使用されている。また、電子写真感光体を用
いて複写画像を形成する場合には、カールソンプロセス
が広く利用されている。カールソンプロセスは、コロナ
放電により感光体を均一に帯電させる帯電工程と、帯電
した感光体に原稿像を露光し、原稿像に対応した静電潜
像を形成する露光工程と、静電潜像をトナーを含有する
現像剤で現像し、トナー像を形成する現像工程と、トナ
ー像を紙などの基材に転写する転写工程と、基材に転写
されたトナー像を定着させる定着工程と、転写工程の
後、感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング
工程とを含んでいる。このカールソンプロセスにおいて
高品質の画像を形成するには、電子写真感光体が帯電特
性及び感光特性に優れていること及び、露光後の残留電
位が低いことが要求される。
【0003】従来より、セレンや硫化カドミウム等の無
機光導電体が電子写真感光体材料として公知ではある
が、これらは毒性があり、しかも生産コストが高く望ま
しくない。そこで、これらの無機物質に代えて、種々の
有機物質を用いた、いわゆる有機電子写真感光体が提案
されている。かかる有機電子写真感光体は、通常、露光
により電荷を発生する電荷発生材料と、発生した電荷を
輸送する機能を有する電荷輸送材料とからなる感光層を
有する。
機光導電体が電子写真感光体材料として公知ではある
が、これらは毒性があり、しかも生産コストが高く望ま
しくない。そこで、これらの無機物質に代えて、種々の
有機物質を用いた、いわゆる有機電子写真感光体が提案
されている。かかる有機電子写真感光体は、通常、露光
により電荷を発生する電荷発生材料と、発生した電荷を
輸送する機能を有する電荷輸送材料とからなる感光層を
有する。
【0004】かかる有機電子写真感光体に望まれる各種
の条件を満足させるためには、これらの電荷発生材料と
電荷輸送材料との選択を適切に行う必要がある。電荷発
生材料としては、フタロシアニン系化合物、ペリレン系
化合物、キナクリドン系化合物、アンサンスロン系化合
物、アゾ系化合物等多くの化合物が提案されている。例
えばアゾ系化合物としては、特開昭47−37543号
公報や同57−195767号公報に開示のものが知ら
れている。
の条件を満足させるためには、これらの電荷発生材料と
電荷輸送材料との選択を適切に行う必要がある。電荷発
生材料としては、フタロシアニン系化合物、ペリレン系
化合物、キナクリドン系化合物、アンサンスロン系化合
物、アゾ系化合物等多くの化合物が提案されている。例
えばアゾ系化合物としては、特開昭47−37543号
公報や同57−195767号公報に開示のものが知ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電荷発生材料は、感光波長領域が狭かったり、近赤
外領域において感光波長特性を有していなかった。した
がって、上記従来の電荷発生材料を用いた感光体では、
近赤外領域において高い感度が要求されるレーザー・プ
リンタ用等の感光体として使用できなかった。また、上
記従来の電荷発生材料は光安定性も充分でなかった。
来の電荷発生材料は、感光波長領域が狭かったり、近赤
外領域において感光波長特性を有していなかった。した
がって、上記従来の電荷発生材料を用いた感光体では、
近赤外領域において高い感度が要求されるレーザー・プ
リンタ用等の感光体として使用できなかった。また、上
記従来の電荷発生材料は光安定性も充分でなかった。
【0006】本発明は上記の問題点を解決するものであ
り、近赤外領域などの長波長域において高い感度を有
し、かつ光安定性にもすぐれた新規なアゾ系化合物とそ
れを用いた感光体を提供することを目的とする。
り、近赤外領域などの長波長域において高い感度を有
し、かつ光安定性にもすぐれた新規なアゾ系化合物とそ
れを用いた感光体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明のアゾ
系化合物は、一般式(I) :
系化合物は、一般式(I) :
【0008】
【化3】
【0009】[式中、Aはカップラー残基を示す。R1
は、基:−N2 −A(式中、Aは前記と同じである)、
水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハ
ロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、アシル基、アルコ
キシカルボニル基、カルバモイル基またはシアノ基を示
し、R2 は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミ
ノ基、N−置換アミノ基、アルケニル基、アリール基、
ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、アシル基、アル
コキシカルボニル基、カルバモイル基またはシアノ基を
示す。]で表されるアゾ系化合物である。
は、基:−N2 −A(式中、Aは前記と同じである)、
水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハ
ロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、アシル基、アルコ
キシカルボニル基、カルバモイル基またはシアノ基を示
し、R2 は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミ
ノ基、N−置換アミノ基、アルケニル基、アリール基、
ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、アシル基、アル
コキシカルボニル基、カルバモイル基またはシアノ基を
示す。]で表されるアゾ系化合物である。
【0010】また、本発明の感光体は、上記アゾ系化合
物(I) を含有した感光層を導電性基材上に設けたもので
ある。上記アゾ系化合物(I) を含有する本発明の電子写
真感光体は、長波長領域、特に近赤外領域に高感度で、
繰返使用による表面電位の低下が防止できる。さらに、
長時間の光露光や高温下での光露光に対して、安定した
高感度を有し、光安定性に優れている。
物(I) を含有した感光層を導電性基材上に設けたもので
ある。上記アゾ系化合物(I) を含有する本発明の電子写
真感光体は、長波長領域、特に近赤外領域に高感度で、
繰返使用による表面電位の低下が防止できる。さらに、
長時間の光露光や高温下での光露光に対して、安定した
高感度を有し、光安定性に優れている。
【0011】本発明のアゾ系化合物がこのような高い耐
久性と安定した感度を有する理由としては、以下のよう
なことが考えられる。すなわち、本発明のアゾ系化合物
は、例えば、前記した特開昭47−37543号に例示
の下記一般式(II):
久性と安定した感度を有する理由としては、以下のよう
なことが考えられる。すなわち、本発明のアゾ系化合物
は、例えば、前記した特開昭47−37543号に例示
の下記一般式(II):
【0012】
【化4】
【0013】で示される従来のジスアゾ系化合物や同5
7−195767号公報に例示のトリスアゾ系化合物
(後述の比較例を参照)に比して、分子の中心骨格に共
役したπ結合が多く存在するので、化合物の分子構造の
平面化がより一層促進されて、分子間の重なり合い等に
よる分子間相互作用が強まるからであると推定される。
上記一般式(I) で表される本発明のアゾ系化合物は、基
本的に下記の2 つのトリスアゾ系化合物およびテトラア
ゾ系化合物を含んでいる。
7−195767号公報に例示のトリスアゾ系化合物
(後述の比較例を参照)に比して、分子の中心骨格に共
役したπ結合が多く存在するので、化合物の分子構造の
平面化がより一層促進されて、分子間の重なり合い等に
よる分子間相互作用が強まるからであると推定される。
上記一般式(I) で表される本発明のアゾ系化合物は、基
本的に下記の2 つのトリスアゾ系化合物およびテトラア
ゾ系化合物を含んでいる。
【0014】
【化5】
【0015】本発明のアゾ系化合物におけるカップラー
残基Aとしては、下記一般式(a) 〜(g) で示される基が
例示される。
残基Aとしては、下記一般式(a) 〜(g) で示される基が
例示される。
【0016】
【化6】
【0017】上記各式中、R4 はヒドロキシル基、基:
−NR10R11(式中、R10およびR 11は同一または異な
って、水素原子またはアルキル基を示す。)または基:
−NHSO2 R12(式中、R12は水素原子、アルキル
基、アルケニル基またはアリール基を示す。)を示す。
R5 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
シ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カル
バモイル基、アリール基またはスルファモイル基を示
し、アルキル基またはアルコキシ基はハロゲン原子、フ
ェニル基、ナフチル基、ニトロ基、シアノ基等の置換基
を有してもよい。また、カルバモイル基またはスルファ
モイル基はハロゲン原子、フェニル基、ナフチル基、ア
ルキル基、アルケニル基、カルボニル基、カルボキシル
基等の置換基を有してもよい。
−NR10R11(式中、R10およびR 11は同一または異な
って、水素原子またはアルキル基を示す。)または基:
−NHSO2 R12(式中、R12は水素原子、アルキル
基、アルケニル基またはアリール基を示す。)を示す。
R5 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
シ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カル
バモイル基、アリール基またはスルファモイル基を示
し、アルキル基またはアルコキシ基はハロゲン原子、フ
ェニル基、ナフチル基、ニトロ基、シアノ基等の置換基
を有してもよい。また、カルバモイル基またはスルファ
モイル基はハロゲン原子、フェニル基、ナフチル基、ア
ルキル基、アルケニル基、カルボニル基、カルボキシル
基等の置換基を有してもよい。
【0018】R6 はR4 およびR5 を有するベンゼン環
と縮合して芳香族環、脂肪族環または複素環を形成する
のに必要な原子団を表し、これらの環は前記と同様な置
換基を有してもよい。R7 は水素原子、アミノ基、N−
置換アミノ基、アルキル基、アルケニル基、ヒドロキシ
ル基、カルバモイル基、カルボキシル基またはアルコキ
シカルボニル基を示し、アルキル基、アルケニル基、カ
ルバモイル基は前記と同様な置換基を有してもよい。
と縮合して芳香族環、脂肪族環または複素環を形成する
のに必要な原子団を表し、これらの環は前記と同様な置
換基を有してもよい。R7 は水素原子、アミノ基、N−
置換アミノ基、アルキル基、アルケニル基、ヒドロキシ
ル基、カルバモイル基、カルボキシル基またはアルコキ
シカルボニル基を示し、アルキル基、アルケニル基、カ
ルバモイル基は前記と同様な置換基を有してもよい。
【0019】R8 は水素原子、アルキル基またはアリー
ル基を示し、アルキル基またはアリール基は前記と同様
な置換基を有してもよい。R9 はフェニレン基またはナ
フチレン基を示す。これらのフェニレン基またはナフチ
レン基も前記と同様な置換基を有してもよい。前記アル
キル基としては、例えばメチル,エチル、プロピル、イ
ソプロプル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペン
チル、ヘキシル等の炭素数1〜6の低級アルキル基があ
げられる。
ル基を示し、アルキル基またはアリール基は前記と同様
な置換基を有してもよい。R9 はフェニレン基またはナ
フチレン基を示す。これらのフェニレン基またはナフチ
レン基も前記と同様な置換基を有してもよい。前記アル
キル基としては、例えばメチル,エチル、プロピル、イ
ソプロプル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペン
チル、ヘキシル等の炭素数1〜6の低級アルキル基があ
げられる。
【0020】前記アルケニル基としては、例えばビニ
ル,アリル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル
アリル、2−ペンテニル、2−ヘキセニル等の炭素数2
〜6の低級アルケニル基があげられる。前記ハロゲン原
子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素
原子があげられる。
ル,アリル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル
アリル、2−ペンテニル、2−ヘキセニル等の炭素数2
〜6の低級アルケニル基があげられる。前記ハロゲン原
子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素
原子があげられる。
【0021】前記アルコキシ基としては、例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等
のアルコキシ部分の炭素数が1〜6の低級アルコキシ基
があげられる。前記アルコキシカルボニル基としては、
例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロ
ポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキ
シカルボニル、イソブトキシカルボニル、ペンチルオキ
シカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等のアルコキ
シ部分の炭素数が1〜6の低級アルコキシカルボニル基
があげられる。
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等
のアルコキシ部分の炭素数が1〜6の低級アルコキシ基
があげられる。前記アルコキシカルボニル基としては、
例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロ
ポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキ
シカルボニル、イソブトキシカルボニル、ペンチルオキ
シカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等のアルコキ
シ部分の炭素数が1〜6の低級アルコキシカルボニル基
があげられる。
【0022】前記アシル基としては、例えばホルミル、
アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バ
レリル、イソバレリル、ヘキサモイルがあげられる。ま
た、R6 において、R4 およびR5 を有するベンゼン環
と縮合して脂肪族環を形成するのに必要な原子団として
は、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブ
チレン基等の炭素数1〜4のアルキレン基があげられ
る。
アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バ
レリル、イソバレリル、ヘキサモイルがあげられる。ま
た、R6 において、R4 およびR5 を有するベンゼン環
と縮合して脂肪族環を形成するのに必要な原子団として
は、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブ
チレン基等の炭素数1〜4のアルキレン基があげられ
る。
【0023】R6 において、R4 およびR5 を有するベ
ンゼン環と縮合して複素環を形成するのに必要な原子団
としては、例えばベンゾフラニル、ベンゾチオフェニ
ル、インドリル、1H−インドリル、ベゾオキサゾリ
ル、ベンゾチアゾリル、1H−インダドリル、ベンゾイ
ミダゾリル、クロメニル、クロマニル、イソクロマニ
ル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタ
ラジニル、キナゾニリル、キノキサリニル、ジベンゾフ
ラニル、カルバゾリル、キサンテニル、アクリジニル、
フェナントリジニル、フェナジニル、フェノキサジニ
ル、チアントレニル等があげられる。
ンゼン環と縮合して複素環を形成するのに必要な原子団
としては、例えばベンゾフラニル、ベンゾチオフェニ
ル、インドリル、1H−インドリル、ベゾオキサゾリ
ル、ベンゾチアゾリル、1H−インダドリル、ベンゾイ
ミダゾリル、クロメニル、クロマニル、イソクロマニ
ル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタ
ラジニル、キナゾニリル、キノキサリニル、ジベンゾフ
ラニル、カルバゾリル、キサンテニル、アクリジニル、
フェナントリジニル、フェナジニル、フェノキサジニ
ル、チアントレニル等があげられる。
【0024】上記基(a) 〜(g) の具体例としては、以下
のような基があげられる。
のような基があげられる。
【0025】
【化7】
【0026】上記一般式(I) で表される本発明のアゾ系
化合物は、種々の方法で合成することができる。例え
ば、下記反応式に示すように、トリアミンをそれぞれジ
アゾ化してヘキサゾニウム塩とし、次いでこれを所定の
カップラーと有機溶媒中でカップリングさせることによ
り容易に製造することができる。
化合物は、種々の方法で合成することができる。例え
ば、下記反応式に示すように、トリアミンをそれぞれジ
アゾ化してヘキサゾニウム塩とし、次いでこれを所定の
カップラーと有機溶媒中でカップリングさせることによ
り容易に製造することができる。
【0027】
【化8】
【0028】[式中、R1aは上記R1 において基:−N
2 −Aを除く他の基を示し、R2 およびAは前記と同
じ、XはCl- 、Br- 、NO3 -、BF2 - 等の陰イ
オンを示す。] ジアゾ化は、トリアミン(1) の酸性水溶液に亜硝酸ナト
リウムまたは亜硝酸を攪拌しながら低温下(通常、−1
0〜5℃)で滴下し、次いでホウフッ化水素、ハロゲン
化水素、硫酸等を加えて結晶化したヘキサゾニウム塩
(2) を得る。
2 −Aを除く他の基を示し、R2 およびAは前記と同
じ、XはCl- 、Br- 、NO3 -、BF2 - 等の陰イ
オンを示す。] ジアゾ化は、トリアミン(1) の酸性水溶液に亜硝酸ナト
リウムまたは亜硝酸を攪拌しながら低温下(通常、−1
0〜5℃)で滴下し、次いでホウフッ化水素、ハロゲン
化水素、硫酸等を加えて結晶化したヘキサゾニウム塩
(2) を得る。
【0029】カップリング反応は、有機溶媒中にて前記
ヘキサゾニウム塩(2) に所定量のカップラーを加え、反
応させることにより、トリスアゾ化合物が得られる。R
1aがアミノ基の場合、亜硝酸等の反応モル比を適宜調整
することにより、テトラアゾ化合物が得られる。有機溶
媒としては、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等があげられる。
ヘキサゾニウム塩(2) に所定量のカップラーを加え、反
応させることにより、トリスアゾ化合物が得られる。R
1aがアミノ基の場合、亜硝酸等の反応モル比を適宜調整
することにより、テトラアゾ化合物が得られる。有機溶
媒としては、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等があげられる。
【0030】本発明のアゾ系化合物(I) は、電荷発生材
料として単独で用いられるほか、従来公知の他の電荷発
生材料と組み合わせて使用することができる。他の電荷
発生材料としては、例えば、アモルファスシリコン、ピ
リリウム塩、アンサンスロン系顔料、フタロシアニン系
顔料、インジゴ系顔料、トリフェニルメタン系顔料、ス
レン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、ペ
リレン系顔料、キナクリドン系顔料等があげられる。
料として単独で用いられるほか、従来公知の他の電荷発
生材料と組み合わせて使用することができる。他の電荷
発生材料としては、例えば、アモルファスシリコン、ピ
リリウム塩、アンサンスロン系顔料、フタロシアニン系
顔料、インジゴ系顔料、トリフェニルメタン系顔料、ス
レン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、ペ
リレン系顔料、キナクリドン系顔料等があげられる。
【0031】これらの電荷発生材料は、所望の領域に吸
収波長域を有するように、1種または2種以上混合して
用いられる。本発明のアゾ系化合物(I) は、いわゆる単
層型及び積層型の電子写真感光体のいずれにも適用する
ことができる。単層型感光体とするには、電荷発生材料
である本発明のアゾ系化合物、電荷輸送材料、結着樹脂
等を含有する感光層を塗布等の手段により導電性基材上
に形成すればよい。
収波長域を有するように、1種または2種以上混合して
用いられる。本発明のアゾ系化合物(I) は、いわゆる単
層型及び積層型の電子写真感光体のいずれにも適用する
ことができる。単層型感光体とするには、電荷発生材料
である本発明のアゾ系化合物、電荷輸送材料、結着樹脂
等を含有する感光層を塗布等の手段により導電性基材上
に形成すればよい。
【0032】また、積層型の感光体とするには、導電性
基材上に、塗布等の手段により本発明のアゾ系化合物
(I) を含有する電荷発生材料を含有する電荷発生層を形
成し、この電荷発生層上に、電荷輸送材料と結合材樹脂
とを含有する電荷輸送層を形成すればよい。また、上記
とは逆に、導電性基材上に上記と同様の電荷輸送層を形
成し、次いで塗布等の手段により電荷発生材料を含有す
る電荷発生層を形成してもよい。さらに、電荷発生層は
電荷発生材料と電荷輸送材料とを結着剤樹脂中に分散し
て塗布することにより形成してもよい。
基材上に、塗布等の手段により本発明のアゾ系化合物
(I) を含有する電荷発生材料を含有する電荷発生層を形
成し、この電荷発生層上に、電荷輸送材料と結合材樹脂
とを含有する電荷輸送層を形成すればよい。また、上記
とは逆に、導電性基材上に上記と同様の電荷輸送層を形
成し、次いで塗布等の手段により電荷発生材料を含有す
る電荷発生層を形成してもよい。さらに、電荷発生層は
電荷発生材料と電荷輸送材料とを結着剤樹脂中に分散し
て塗布することにより形成してもよい。
【0033】前記電荷輸送材料としては、従来公知の材
料を用いることができ、例えば2,5−ジ(4−メチル
アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等の
オキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミノ
スチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリビ
ニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、1−フェ
ニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン
等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフ
ェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾ
ール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール
系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化
合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の
含窒素環式化合物、縮合多環式化合物があげられる。
料を用いることができ、例えば2,5−ジ(4−メチル
アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等の
オキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミノ
スチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリビ
ニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、1−フェ
ニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン
等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフ
ェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾ
ール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール
系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化
合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の
含窒素環式化合物、縮合多環式化合物があげられる。
【0034】これらの電荷輸送材料は、1種または2種
以上混合して用いられる。なお、ポリビニルカルバゾー
ル等の成膜性を有する電荷輸送材料を用いる場合には、
結着樹脂は必ずしも必要ではない。また、上記単層型や
積層型の感光体において使用される結着樹脂としては、
種々の樹脂を使用することができ、例えばスチレン系重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系共重合
体、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、塩素
化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アルキ
ッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリルフタレー
ト樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ
エーテル樹脂等の熱可塑性樹脂や、シリコーン樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂、さらにエポキシアク
リレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化性樹脂等
の種々の重合体があげられる。
以上混合して用いられる。なお、ポリビニルカルバゾー
ル等の成膜性を有する電荷輸送材料を用いる場合には、
結着樹脂は必ずしも必要ではない。また、上記単層型や
積層型の感光体において使用される結着樹脂としては、
種々の樹脂を使用することができ、例えばスチレン系重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系共重合
体、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、塩素
化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アルキ
ッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリルフタレー
ト樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ
エーテル樹脂等の熱可塑性樹脂や、シリコーン樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂、さらにエポキシアク
リレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化性樹脂等
の種々の重合体があげられる。
【0035】これらの結着剤樹脂は1種または2種以上
混合して用いられる。また、塗布手法等により電荷発生
層および電荷輸送層を形成する場合には溶剤が使用され
る。この溶剤としては、種々の有機溶剤を使用すること
が可能であり、例えばメタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、ブタノール等のアルコール類、n−ヘキサ
ン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジ
クロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベ
ンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸
メチル等のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の種々の
溶剤があげられる。 これらの溶剤は1種または2種以
上混合して用いることができる。
混合して用いられる。また、塗布手法等により電荷発生
層および電荷輸送層を形成する場合には溶剤が使用され
る。この溶剤としては、種々の有機溶剤を使用すること
が可能であり、例えばメタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、ブタノール等のアルコール類、n−ヘキサ
ン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジ
クロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベ
ンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸
メチル等のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の種々の
溶剤があげられる。 これらの溶剤は1種または2種以
上混合して用いることができる。
【0036】また、上記電荷発生層の感度をよくするた
めに、例えば、ターフェニル、ハロナフトキノン類、ア
セナフチレン等の公知の増感剤を上記電荷発生材料と共
に用いてもよい。さらには、電荷輸送材料や電荷発生材
料の分散性、染工性等をよくするために界面活性剤、レ
ベリング剤等を使用してもよい。上記導電性基材として
は、導電性を有する種々の材料を使用することができ
る。例えば、アルミニウム、銅、スズ、白金、金、銀、
バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタ
ン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス
鋼、真鍮等の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネ
ートされたプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸
化スズ、酸化インジウム等で被覆されたガラス等があげ
られる。
めに、例えば、ターフェニル、ハロナフトキノン類、ア
セナフチレン等の公知の増感剤を上記電荷発生材料と共
に用いてもよい。さらには、電荷輸送材料や電荷発生材
料の分散性、染工性等をよくするために界面活性剤、レ
ベリング剤等を使用してもよい。上記導電性基材として
は、導電性を有する種々の材料を使用することができ
る。例えば、アルミニウム、銅、スズ、白金、金、銀、
バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタ
ン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス
鋼、真鍮等の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネ
ートされたプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸
化スズ、酸化インジウム等で被覆されたガラス等があげ
られる。
【0037】上記導電性基材はシート状、ドラム状のい
ずれでもよく、基材自体が導電性を有するか、あるいは
基材の表面が導電性を有していればよい。この基材とし
ては、使用に際し、十分な機械的強度を有するものが好
ましい。単層型および積層型の各有機感光層には、増感
剤、フルオレン系化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤な
どの劣化防止剤、可塑剤等の添加剤を含有させることが
できる。 単層型の感光層における電荷輸送材料の添加
量は、結着樹脂100重量部に対して40〜200重量
部、好ましくは50〜100重量部であるのが適当であ
る。また、積層型の電荷輸送層における前記電荷輸送材
料の添加量は、結着樹脂100重量部に対して10〜5
00重量部、好ましくは25〜200重量部であるのが
適当である。
ずれでもよく、基材自体が導電性を有するか、あるいは
基材の表面が導電性を有していればよい。この基材とし
ては、使用に際し、十分な機械的強度を有するものが好
ましい。単層型および積層型の各有機感光層には、増感
剤、フルオレン系化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤な
どの劣化防止剤、可塑剤等の添加剤を含有させることが
できる。 単層型の感光層における電荷輸送材料の添加
量は、結着樹脂100重量部に対して40〜200重量
部、好ましくは50〜100重量部であるのが適当であ
る。また、積層型の電荷輸送層における前記電荷輸送材
料の添加量は、結着樹脂100重量部に対して10〜5
00重量部、好ましくは25〜200重量部であるのが
適当である。
【0038】単層型の感光層における電荷発生材料の添
加量は、結着重量100重量部に対して0.5〜20重
量部、好ましくは1.0〜15重量部であるのが適当で
ある。また、積層型の電荷発生層における前記電荷発生
材料の添加量は、結着樹脂100重量部に対して5〜5
00重量部、好ましくは10〜250重量部であるのが
適当である。
加量は、結着重量100重量部に対して0.5〜20重
量部、好ましくは1.0〜15重量部であるのが適当で
ある。また、積層型の電荷発生層における前記電荷発生
材料の添加量は、結着樹脂100重量部に対して5〜5
00重量部、好ましくは10〜250重量部であるのが
適当である。
【0039】形成される感光層の厚さは、単層型の場合
で10〜50μm 程度、なかんづく15〜25μm程度
であるのが好ましい。一方、積層型の場合は、電荷発生
層の厚さが0.01〜5μm程度、好ましくは0.1〜
3μm程度、電荷輸送層の厚さが2〜100μm程度、
なかんづく5〜30μm程度であるのが好ましい。ま
た、単層型電子写真用感光体にあっては、上記基材と感
光層との間に、また、積層型電子写真用感光体にあって
は、上記基材と電荷発生層との間や基材と電荷輸送層と
の間及び電荷発生層と電荷輸送層との間に、感光体の特
性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていてもよ
く、感光体の表面には、保護層が形成されていてもよ
い。
で10〜50μm 程度、なかんづく15〜25μm程度
であるのが好ましい。一方、積層型の場合は、電荷発生
層の厚さが0.01〜5μm程度、好ましくは0.1〜
3μm程度、電荷輸送層の厚さが2〜100μm程度、
なかんづく5〜30μm程度であるのが好ましい。ま
た、単層型電子写真用感光体にあっては、上記基材と感
光層との間に、また、積層型電子写真用感光体にあって
は、上記基材と電荷発生層との間や基材と電荷輸送層と
の間及び電荷発生層と電荷輸送層との間に、感光体の特
性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていてもよ
く、感光体の表面には、保護層が形成されていてもよ
い。
【0040】上記電荷発生層及び電荷輸送層を、塗布の
方法により形成する場合には、電荷発生材料等と結着樹
脂などを公知の方法、例えば、ロールミル、ボールミ
ル、アトライタ、ペイントシェーカーあるいは超音波分
散器等を用いて分散混合して調製し、これを公知の手段
により塗布、乾燥すればよい。なお上述のように、電荷
発生層は上記電荷発生材料を蒸着することにより形成し
てもよい。
方法により形成する場合には、電荷発生材料等と結着樹
脂などを公知の方法、例えば、ロールミル、ボールミ
ル、アトライタ、ペイントシェーカーあるいは超音波分
散器等を用いて分散混合して調製し、これを公知の手段
により塗布、乾燥すればよい。なお上述のように、電荷
発生層は上記電荷発生材料を蒸着することにより形成し
てもよい。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。 電荷発生材料の合成例 実施例1 (上記式(1a)のトリスアゾ系化合物において基A が上記
式(A1) である化合物の合成) 10%塩酸75ml に下記式(i) で表されるトリアミン
10.52g(0.023モル)を加え、氷水浴で冷却
しながら攪拌し、液温を0℃に保った。次に、この溶液
に亜硝酸ソーダ5.28g(0.076モル)を水15
mlに溶解した水溶液を、液温0℃に保ったまま30分
間滴下し、さらに滴下終了後、1時間攪拌して冷却放置
した。次いでこれに42%ホウフッ化水素30mlを加
え、生成した結晶を濾過し、エタノールで洗浄後乾燥し
てヘキサゾニウムジフルオロボレ−ト10.89g(収
率74.0%)を得た。
る。 電荷発生材料の合成例 実施例1 (上記式(1a)のトリスアゾ系化合物において基A が上記
式(A1) である化合物の合成) 10%塩酸75ml に下記式(i) で表されるトリアミン
10.52g(0.023モル)を加え、氷水浴で冷却
しながら攪拌し、液温を0℃に保った。次に、この溶液
に亜硝酸ソーダ5.28g(0.076モル)を水15
mlに溶解した水溶液を、液温0℃に保ったまま30分
間滴下し、さらに滴下終了後、1時間攪拌して冷却放置
した。次いでこれに42%ホウフッ化水素30mlを加
え、生成した結晶を濾過し、エタノールで洗浄後乾燥し
てヘキサゾニウムジフルオロボレ−ト10.89g(収
率74.0%)を得た。
【0042】次に、このヘキサゾニウム塩1.28g
(0.002モル)と下記式(ii)で表されるカップラー
1.59g(0.006モル)とをN,N−ジメチルホ
ルムアミド100ml中に溶解し、これに酢酸ソーダ
0.53g(0.0065モル)を水7.5mlに溶解
した液を17〜22℃に保ったまま7分間で滴下した。
さらに3時間攪拌後、生成した沈澱物を濾過し、N,N
−ジメチルホルムアミド300mlで5回洗浄した。次
に、3回水で洗浄した後、減圧乾燥して下記式(Ia') で
表されるアゾ系化合物1.76g(収率67.2%)を
得た。
(0.002モル)と下記式(ii)で表されるカップラー
1.59g(0.006モル)とをN,N−ジメチルホ
ルムアミド100ml中に溶解し、これに酢酸ソーダ
0.53g(0.0065モル)を水7.5mlに溶解
した液を17〜22℃に保ったまま7分間で滴下した。
さらに3時間攪拌後、生成した沈澱物を濾過し、N,N
−ジメチルホルムアミド300mlで5回洗浄した。次
に、3回水で洗浄した後、減圧乾燥して下記式(Ia') で
表されるアゾ系化合物1.76g(収率67.2%)を
得た。
【0043】
【化9】
【0044】得られたアゾ系化合物の元素分析結果を以
下に記す。C81H57N13O6 として 計算値(%): C74.36 H4.39 N13.92 実験値(%): C74.21 H4.36 N13.96 実施例2〜14 適当な出発原料を用いて、実施例1と同様にしてアゾ系
化合物を合成した。得られた各アゾ系化合物における基
本骨格の構造(1a)、(1b)とこれに結合したカップラー残
基(A1)〜(A7)とをそれぞれの式番号で表2および表3に
示す。
下に記す。C81H57N13O6 として 計算値(%): C74.36 H4.39 N13.92 実験値(%): C74.21 H4.36 N13.96 実施例2〜14 適当な出発原料を用いて、実施例1と同様にしてアゾ系
化合物を合成した。得られた各アゾ系化合物における基
本骨格の構造(1a)、(1b)とこれに結合したカップラー残
基(A1)〜(A7)とをそれぞれの式番号で表2および表3に
示す。
【0045】また、各化合物の元素分析値を表1に示
す。
す。
【0046】
【表1】
【0047】〔電子写真感光体の調製〕 実施例15〜28 (単層型感光体の調製)電荷発生材料として上記実施例
1〜14で得た各アゾ系化合物2重量部、電荷輸送材料と
して3,3′−ジメチル−N,N,N′,N′−テトラ
キス−4−メチルフェニル(1,1′−ビフェニル)−
4,4′−ジアミン100重量部、結着樹脂としてポリ
−(4,4′−シクロヘキシリデンジフェニル)カーボ
ネート100重量部および所定量のベンゼンを、超音波
分散器にて混合分散し、単層型感光層用塗布液を調製し
た。この塗布液をアルミニウム素管上に塗布した後、暗
所にて130℃で45分間加熱乾燥させて、厚み30μ
mの単層型感光層を有するドラム型の電子写真感光体を
作成した。 実施例29〜42 (積層型感光体の調製)結着樹脂としてポリビニルブチ
ラール100重量部と、上記実施例1〜14で得た本発
明化合物( 電荷発生材料)100重量部と、所定量のジ
クロロメタンとをボールミルに仕込み、24時間攪拌混
合して電荷発生層用塗布液を調製し、この塗布液をアル
ミニウム素管上に浸漬法によって塗布し、60℃で60
分間熱風乾燥して硬化させることにより膜厚0.5μm
の電荷発生層を形成した。次いで、結着樹脂としてポリ
カーボネート樹脂100重量部と、電荷輸送材料として
3,3′−ジメチル−N,N,N′,N′−テトラキス
−4−メチルフェニル(1,1′−ビフェニル)−4,
4′−ジアミン100重量部と、所定量のトルエンとを
ホモミキサで攪拌混合して電荷輸送層用塗布液を調製し
た。この塗布液を上記電荷発生層の表面に浸漬法により
塗布し、90℃で30分間熱風乾燥することにより膜厚
約20μmの電荷輸送層を形成して、積層型電子写真感
光体を作成した。 比較例 電荷発生材料として、特開昭57−195767号公報
に開示の下記一般式で示される化合物を用いた以外は上
記と同様にして単層型及び積層型の感光体を作成した。
1〜14で得た各アゾ系化合物2重量部、電荷輸送材料と
して3,3′−ジメチル−N,N,N′,N′−テトラ
キス−4−メチルフェニル(1,1′−ビフェニル)−
4,4′−ジアミン100重量部、結着樹脂としてポリ
−(4,4′−シクロヘキシリデンジフェニル)カーボ
ネート100重量部および所定量のベンゼンを、超音波
分散器にて混合分散し、単層型感光層用塗布液を調製し
た。この塗布液をアルミニウム素管上に塗布した後、暗
所にて130℃で45分間加熱乾燥させて、厚み30μ
mの単層型感光層を有するドラム型の電子写真感光体を
作成した。 実施例29〜42 (積層型感光体の調製)結着樹脂としてポリビニルブチ
ラール100重量部と、上記実施例1〜14で得た本発
明化合物( 電荷発生材料)100重量部と、所定量のジ
クロロメタンとをボールミルに仕込み、24時間攪拌混
合して電荷発生層用塗布液を調製し、この塗布液をアル
ミニウム素管上に浸漬法によって塗布し、60℃で60
分間熱風乾燥して硬化させることにより膜厚0.5μm
の電荷発生層を形成した。次いで、結着樹脂としてポリ
カーボネート樹脂100重量部と、電荷輸送材料として
3,3′−ジメチル−N,N,N′,N′−テトラキス
−4−メチルフェニル(1,1′−ビフェニル)−4,
4′−ジアミン100重量部と、所定量のトルエンとを
ホモミキサで攪拌混合して電荷輸送層用塗布液を調製し
た。この塗布液を上記電荷発生層の表面に浸漬法により
塗布し、90℃で30分間熱風乾燥することにより膜厚
約20μmの電荷輸送層を形成して、積層型電子写真感
光体を作成した。 比較例 電荷発生材料として、特開昭57−195767号公報
に開示の下記一般式で示される化合物を用いた以外は上
記と同様にして単層型及び積層型の感光体を作成した。
【0048】
【化10】
【0049】電子写真感光体の評価 (初期表面電位Vspの測定)上記各電子写真感光体を、
静電複写試験装置(ジェンテック社製、ジェンテックシ
ンシア 30M)に装填し、その表面を正または負に帯
電させて各感光体の表面電位Vsp(V)を測定した。
静電複写試験装置(ジェンテック社製、ジェンテックシ
ンシア 30M)に装填し、その表面を正または負に帯
電させて各感光体の表面電位Vsp(V)を測定した。
【0050】(半減露光量E1/2 および残留電位Vrpの
測定)上記帯電状態の各電子写真感光体を、上記静電複
写試験装置の露光光源であるハロゲン光を700〜80
0nmのバンドパスフィルターに通した光で露光させ、
表面電位Vsp(V)が1/2となるまでの時間を求め
て、半減露光量E1/2 (lux・sec)を算出した。
測定)上記帯電状態の各電子写真感光体を、上記静電複
写試験装置の露光光源であるハロゲン光を700〜80
0nmのバンドパスフィルターに通した光で露光させ、
表面電位Vsp(V)が1/2となるまでの時間を求め
て、半減露光量E1/2 (lux・sec)を算出した。
【0051】また、上記露光開始から0.15秒を経過
した後の表面電位を残留電位Vrp(V)とした。上記実
施例1〜14で得られた電荷発生材料を用いた各感光体
(実施例15〜42)及び比較例の電子写真特性の測定
結果を表2および表3にそれぞれ示した。
した後の表面電位を残留電位Vrp(V)とした。上記実
施例1〜14で得られた電荷発生材料を用いた各感光体
(実施例15〜42)及び比較例の電子写真特性の測定
結果を表2および表3にそれぞれ示した。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】これらの表に示すように、本発明のアゾ系
化合物を電荷発生材料として用いた感光体は単層型およ
び積層型のいずれの場合でも、残留電位Vrpが比較例よ
りも小さく、光に対する安定性に優れていることが判
る。また、半減露光量E1/2 も少なく、安定した感度を
有している。さらに、繰返し特性にも優れている。
化合物を電荷発生材料として用いた感光体は単層型およ
び積層型のいずれの場合でも、残留電位Vrpが比較例よ
りも小さく、光に対する安定性に優れていることが判
る。また、半減露光量E1/2 も少なく、安定した感度を
有している。さらに、繰返し特性にも優れている。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明のアゾ系化合物
は、近赤外光領域において高感度であり、かつ光安定性
に優れている。このアゾ系化合物を用いることにより、
近赤外領域で使用されるレーザープリンタ等に使用する
のに好適な感光体を得ることができる。
は、近赤外光領域において高感度であり、かつ光安定性
に優れている。このアゾ系化合物を用いることにより、
近赤外領域で使用されるレーザープリンタ等に使用する
のに好適な感光体を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(I) : 【化1】 [式中、Aはカップラー残基を示す。R1 は、基: −N
2 −A(式中、Aは前記と同じである)、水素原子、ア
ルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子、
水酸基、カルボキシ基、アシル基、アルコキシカルボニ
ル基、カルバモイル基またはシアノ基を示し、R2 は水
素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、N−置
換アミノ基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン原
子、水酸基、カルボキシ基、アシル基、アルコキシカル
ボニル基、カルバモイル基またはシアノ基を示す。]で
表されるアゾ系化合物。 - 【請求項2】導電性基材上に、下記一般式(I)で表さ
れるアゾ系化合物を含む感光層を設けたこと特徴とする
感光体。 【化2】 [式中、Aはカップラー残基を示す。R1 は、基: −N
2 −A(式中、Aは前記と同じである)、水素原子、ア
ルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子、
水酸基、カルボキシ基、アシル基、アルコキシカルボニ
ル基、カルバモイル基またはシアノ基を示し、R2 は水
素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、N−置
換アミノ基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン原
子、水酸基、カルボキシ基、アシル基、アルコキシカル
ボニル基、カルバモイル基またはシアノ基を示す。]
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9778491A JPH0598173A (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | アゾ系化合物とそれを用いた感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9778491A JPH0598173A (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | アゾ系化合物とそれを用いた感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0598173A true JPH0598173A (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=14201445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9778491A Pending JPH0598173A (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | アゾ系化合物とそれを用いた感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0598173A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2584008A1 (en) * | 2011-10-22 | 2013-04-24 | Clariant International Ltd | Trisazo acid dyes based on naphtholes |
-
1991
- 1991-04-30 JP JP9778491A patent/JPH0598173A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2584008A1 (en) * | 2011-10-22 | 2013-04-24 | Clariant International Ltd | Trisazo acid dyes based on naphtholes |
WO2013056837A1 (en) * | 2011-10-22 | 2013-04-25 | Clariant International Ltd | Trisazo acid dyes based on naphtholes |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2938149B2 (ja) | アゾ系化合物およびそれを用いた電子写真感光体 | |
JPH0598173A (ja) | アゾ系化合物とそれを用いた感光体 | |
JPH0580553A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH0580561A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH0445162A (ja) | アゾ系化合物およびそれを用いた電子写真感光体 | |
JPH04328169A (ja) | アゾ系化合物とそれを用いた感光体 | |
JPH0580555A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH0445166A (ja) | アゾ系化合物およびそれを用いた電子写真感光体 | |
JPH0445165A (ja) | アゾ系化合物およびそれを用いた電子写真感光体 | |
JPH0580554A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH0580558A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH05107786A (ja) | アゾ系化合物とそれを用いた電子写真感光体 | |
JPH0580560A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH0580557A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH0580562A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH0445164A (ja) | アゾ系化合物およびそれを用いた電子写真感光体 | |
JPH0772252B2 (ja) | アゾ系化合物およびそれを用いた電子写真感光体 | |
JPH05150521A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH0445161A (ja) | アゾ系化合物およびそれを用いた電子写真感光体 | |
JPH05142815A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH05142818A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH05150512A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH05142833A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH05142821A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH05142827A (ja) | 電子写真感光体 |