JPH0597415A - ポーラスカーボン材料並びにその製造方法 - Google Patents
ポーラスカーボン材料並びにその製造方法Info
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Abstract
使用しても目詰まりが生じにくく、しかも傾斜機能材料
のフィラーとしても使用できるポーラスカーボン材料を
提供することを目的とする。 【構成】 加熱により炭化し得る溶融性フェノール樹脂
を表面にコーティングした加熱により炭化し得る粒状不
溶融性フェノール樹脂の平均粒径の異なる複数の材料群
を型内に一方向に材料群ごとに段階的に充填し、ついで
成形、硬化した後、加熱、炭化することにより、一方向
に平均空孔径が段階的に変化した複数のポーラスカーボ
ン層からなり、かつ該層が相互に接着剤を介して接合さ
れていないポーラスカーボン材料を得る。
Description
ターとして使用して好適なポーラスカーボン材料とその
製造方法に関する。またこの材料は空孔内に金属、樹脂
等を含浸複合して傾斜機能材料としても使用できる。
ーラスカーボン材料が広く使用されている。
スカーボン材料は、目詰まりが生じ易いこと、材料強度
があまり強くないなどの問題があった。本発明は、強度
が強く、かつフィルターとして使用しても目詰まりが生
じにくいポーラスカーボン材料を提供することを目的と
する。
結果、ポーラスカーボンを一方向に平均空孔径を段階的
に変化せしめると、濾過用フィルターとして目詰まりを
生じ難いこと並びに傾斜機能材料のフィラーとしての用
途も生じる点に着目して本発明を完成した。この種の複
数のポーラスカーボン層を形成せしめるには、複数枚の
板状ポーラスカーボンを接着せしめることによっても可
能であるが、板状ポーラスカーボン相互の接着はきわめ
て困難で、接着面で均質な強度の材料は得がたい。本発
明のポーラスカーボン材料は、一方向に平均空孔径が段
階的に変化した複数のポーラスカーボン層からなり、か
つ該層が相互に接着剤を介して接合されていないもので
ある。
を簡易に製造できる方法を提供するもので、加熱により
炭化し得る溶融性フェノール樹脂を表面にコーティング
した加熱により炭化し得る粒状不溶融性フェノール樹脂
の平均粒径の異なる複数の材料群を、型内に一方向に材
料群ごとに段階的に充填し、ついで成形、硬化した後、
加熱、炭化することを特徴とする。
ル樹脂は、常温で固体状または液体状であって、メタノ
ールに対する溶解度が20%以上で、温度150℃の射
出成形によりメルトフローするフェノール樹脂で、例え
ば大日本インキ株式会社製のTD−753やJ−325
等が挙げられる。
融性フェノール樹脂は、メタノールに対する溶解度が2
0%未満で、温度150℃の射出成形によりメルトフロ
ーしないフェノール樹脂で、例えば鐘紡株式会社製のベ
ルパールR−800やユニチカ株式会社製のユニベック
スC−10、C−30、C−50等が挙げられる。かか
る、粒状不溶融性フェノール樹脂は平均粒直径5〜10
00μmの粒状(球状を含む)のものを用い、例えば、
5μm、15μm、25μmというように群分けして用
いる。
溶融性フェノール樹脂のコーティングは、粒状不溶融性
フェノール樹脂100重量部に対して溶融性フェノール
樹脂5〜30重量部を添加して、乾式コーティング法や
湿式コーィング法でコーティングする。乾式コーティン
グ法の場合は、溶融性フェノール樹脂は固体状のものを
用い、ライカイ機で2〜3時間処理し、メカノケミカル
反応によりコーティングする。また、湿式コーティング
法の場合は、固体状の溶融性フェノール樹脂をメタノー
ル、アセトン等の溶剤に溶解するか、或いは液体状の溶
融性フェノール樹脂を前記溶剤と混合し、これと粒状不
溶融性フェノール樹脂とを混合し、次いで乾燥により溶
剤を除去する。尚、前記乾燥は溶融性フェノール樹脂が
硬化しない温度、具体的には100℃以下で行う。
グした粒状不溶融性フェノール樹脂の平均粒径の異なる
複数の材料群を型内に一方向に材料群ごとに段階的に充
填するには、例えば図1に示すように、角柱状や円柱状
等の成形型1内に平均粒径の異なる材料群a、b、c、
dを順次下方より充填積層したり、或いは図3に示すよ
うに、ラバープレス用円筒型2の中央部に芯材3を配置
し、仕切板4、4、4を介して、材料群a、b、c、d
を同心円状に内側から順次充填し、充填後に仕切板4、
4、4を除去する等して行う。
ィングされた粒状不溶融性フェノール樹脂の成形、硬化
は、成形圧20〜200kg/cm2 G、温度100〜
200℃、保持時間30分〜5時間程度の成形条件で行
う。前記成形、硬化に引き続き行われる加熱、炭化は不
活性ガス雰囲気中で800〜3000℃、昇温100℃
/hr以下の熱処理条件で行う。これにより、図1によ
る金型により、図2に示す長さ方向に平均空孔径が段階
的に変化した複数のポーラスカボーン層A、B、C、D
からなるポーラスカーボン材料が得られ、また、図3に
よる金型により、図4に示す円周方向に平均空孔径が段
階的に変化した複数のポーラスカボーン層A、B、C、
Dからなるポーラスカーボン材料が得られる。
均空孔径が段階的に変化した複数のポーラスカーボン層
からなり、かつ該層が相互に接着剤を介して接合されて
いないので、濾過用フィルターとして目詰まりが生じに
くく、しかも傾斜機能材料のフィラーとしての用途を生
じる。
フェノール樹脂(ユニチカ株式会社製 商品名 ユニベ
ックス C−30、C−50、C−100)1000g
に溶融性フェノール樹脂(鐘紡株式会社製 商品名 ベ
ルパールS−890)100gをそれぞれに加え、それ
ぞれ個別にライカイ機中で3時間処理し、溶融性フェノ
ール樹脂をコーティングした粒状不溶融性フェノール樹
脂を得た。上記成形原料を内径260mmの成形用金型
に平均粒径の小さい方から順に300gずつ仕込み、1
00kg/cm2 Gの加圧下、150℃で1時間保持し
て成形、硬化し直径260mm、厚み1.7mmの成形
体を得た。この成形体を窒素雰囲気下で1000℃まで
5℃/hrで昇温して加熱し、直径221mm、厚み
1.4mmのポーラスカーボン材料を得た。このポーラ
スカーボン材料はクラックや剥離もなく、良好な外観を
示していた。次に、このポーラスカーボン材料を成形圧
方向に切断し、更に成形圧方向に垂直な方向に3分割
し、それぞれ水銀ポロシメータで細孔径分布を調べた。
平均細孔径は成形時の仕込み順に4μm、10μm、2
0μmであり、この値は上記ポーラスカーボン材料のあ
らゆる場所でほぼ同じであった。以上の結果から、ポー
ラスカーボン材料はそれを構成する細孔の平均孔径があ
る層では均一であり、かつ、その層に垂直な方向に段階
的に変化する細孔傾斜機能材料であることがわかった。
30とC−50およびC−50とC−100をそれぞれ
重量比で1/1に混合し、それぞれ1000gに対し溶
融性フェノール樹脂S−890を100g加え、個別に
ライカイ機中で3時間処理し、成形原料を得た。次に内
径260mmの成形用金型に実施例1で調整したC−3
0成形原料、本実施例で調整したC−30・C−50混
合成形原料、C−50成形原料、C−50・C−100
混合成形原料、C−100成形原料の順に、それぞれ3
00g仕込み、100kg/cm2 Gの加圧下、150
℃で1時間保持して成形、硬化し直径260mm、厚み
2.8mmの成形体を得た。この成形体を窒素雰囲気下
で1000℃まで5℃/hrで昇温して加熱し、直径2
21mm、厚み2.4mmのポーラスカーボン材料を得
た。このポーラスカーボン材料はクラックや剥離もな
く、良好な外観を示していた。このポーラスカーボン材
料を実施例1と同様に切断し、最終的に5分割し、水銀
ポロシメータで細孔径分布を調べた。平均細孔径は成形
時の仕込み順に、4μm、7μm、10μm、15μ
m、20μmであり、この値は上記ポーラスカーボン材
料のあらゆる場所でほぼ同じであった。
mmのゴム型に直径40mmおよび50mmの円筒をセ
ットし、内側から順に実施例1で調整した溶融性フェノ
ール樹脂をコーティングした粒状不溶融性フェノール樹
脂C−30、C−50、C−100を仕込み、上記円筒
を取り外した後、蓋をし、ラバープレスで成形した。成
形条件は100kg/cm2 Gの加圧下、150℃で1
時間保持して成形、硬化した。得られたパイプ状成形体
は窒素雰囲気中、1000℃まで5℃/hrで昇温し
て、加熱し、ポーラスカーボン材料を得た。このポーラ
スカーボン材料はクラックや剥離もなく、良好な外観を
示していた。次に、このポーラスカーボン材料を円周方
向に切断し、更に直径方向に3分割して、それぞれ水銀
ポロシメータで細孔径分布を調べた。平均細孔径はパイ
プの内側から順に4μm、10μm、20μmであり、
この材料は直径方向に細孔傾斜機能を有するパイプ状ポ
ーラスカーボン材料であることがわかった。
mmのゴム型に実施例1で調整した溶融性フェノール樹
脂をコーティングした粒状不溶融性フェノール樹脂C−
30のみを仕込み、実施例3と同一条件で成形、焼成
し、パイプ状ポーラスカーボン材料を得た。このポーラ
スカーボン材料の平均細孔径は4μmであった。
イプ状ポーラスカーボン材料を100mmの長さに切断
し、これをフイルターとして、平均粒径5μmの微粒子
1%を含む水を濾過し、フィルターとしての耐久性を調
べた。尚、水はパイプの外側から内側に流れるように
し、濾過圧力は1kg/cm2 Gに設定した。その結
果、比較例1の材料では30分後に目詰まりを生じ、通
水量が著しく低下したのに対し、実施例3の材料では2
時間後でも目詰まりは認められなかった。以上のよう
に、本発明品をフィルターに使用すれば、その寿命が著
しく増加することがわかる。
材料によれば、目詰まりの生じにくい濾過用フィルター
を提供できるばかりでなく、傾斜機能材料のフィラーと
しても使用できる効果を有し、また、本発明の製造方法
によれば、前記ポーラスカーボン材料を簡易に製造でき
る効果を有する。
実施例を示す説明線図
ン材料の斜視図
実施例を示す説明線図
ン材料の斜視図
Claims (2)
- 【請求項1】 一方向に平均空孔径が段階的に変化した
複数のポーラスカーボン層からなり、かつ該層が相互に
接着剤を介して接合されていないポーラスカーボン材
料。 - 【請求項2】 加熱により炭化し得る溶融性フェノール
樹脂を表面にコーティングした加熱により炭化し得る粒
状不溶融性フェノール樹脂の平均粒径の異なる複数の材
料群を、型内に一方向に材料群ごとに段階的に充填し、
ついで成形、硬化した後、加熱、炭化することを特徴と
する、一方向に平均空孔径が段階的に変化した複数のポ
ーラスカーボン層からなり、かつ該層が相互に接着剤を
介して接合されていないポーラスカーボン材料の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3285592A JP2963800B2 (ja) | 1991-10-05 | 1991-10-05 | ポーラスカーボン材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3285592A JP2963800B2 (ja) | 1991-10-05 | 1991-10-05 | ポーラスカーボン材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0597415A true JPH0597415A (ja) | 1993-04-20 |
JP2963800B2 JP2963800B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=17693547
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3285592A Expired - Lifetime JP2963800B2 (ja) | 1991-10-05 | 1991-10-05 | ポーラスカーボン材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2963800B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111302478A (zh) * | 2020-03-03 | 2020-06-19 | 清华大学 | 污泥及废水处理装置、污泥或废水处理方法 |
-
1991
- 1991-10-05 JP JP3285592A patent/JP2963800B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111302478A (zh) * | 2020-03-03 | 2020-06-19 | 清华大学 | 污泥及废水处理装置、污泥或废水处理方法 |
CN111302478B (zh) * | 2020-03-03 | 2024-03-12 | 清华大学 | 污泥及废水处理装置、污泥或废水处理方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2963800B2 (ja) | 1999-10-18 |
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