JPH0596716A - 模擬印刷装置 - Google Patents

模擬印刷装置

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JPH0596716A
JPH0596716A JP3257600A JP25760091A JPH0596716A JP H0596716 A JPH0596716 A JP H0596716A JP 3257600 A JP3257600 A JP 3257600A JP 25760091 A JP25760091 A JP 25760091A JP H0596716 A JPH0596716 A JP H0596716A
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cylinder
ink
plate
roller
dampening water
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JP3257600A
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Mutsumi Namihana
華 睦 浪
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実際の印刷装置上で起きている様々な現象を
解明するために、また、そのための様々な状態の計測手
法および計測器の開発をするために、前記現象を再現
し、前記現象をシミュレートし、またこれらの現象を計
測することが容易な簡単な構成の模擬印刷装置の提供。 【構成】 刷版をその外周に保持する版胴と、この版胴
上の刷版に湿し水を供給する湿し水供給装置と、前記版
胴上の刷版にインキを供給するインキ供給装置と、その
外周に前記版胴と接触して前記刷版上に供給された湿し
水およびインキを転写するゴムブランケットを被着した
ゴム胴と、このゴム胴上に転写された湿し水およびイン
キをかき取るかき取り装置と、前記版胴およびゴム胴を
駆動する駆動装置とを有する模擬印刷装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷において生じる様
々な現象、すなわち刷版面上の現象(例えば、湿し水の
量や状態、インキの量や状態およびこれらの乳化状態な
ど)やゴム胴上での転写現象(例えば、版胴からゴム胴
への湿し水やインキの転移現象や状態など)を解明する
ためにこれらの計測を行うための模擬印刷装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、様々な種類の夥しい数の印刷物が
製作され、頒布されている。このため、多量の印刷物を
印刷するための印刷装置が多数用いられている。一方、
少量であっても多種の印刷物を容易に印刷することので
きる印刷装置もまた多数用いられている。これらの印刷
装置においては、多くの部分、例えば、給紙装置、排紙
装置、レジスター機構、版胴、ブランケット胴、圧胴な
どの印刷胴の原動装置、圧胴、渡し胴のつめ開閉機構な
どに自動化が行われている。
【0003】しかしながら、印刷において湿し水の調整
やインキの調整はオペレータの経験や勘に頼っているの
が現状である。さらに、湿し水の調整やインキの調整を
行うには、多くの試し刷りを行う必要があり、多くの印
刷用紙が必要であるし、手間がかかるばかりでなくコス
トアップになるという問題がある。しかも、このような
熟練オペレータを育てるのは、長い時間を要するし、イ
ンキの調整などの仕事は大変であり、将来、人手不足も
予想されることから、インキの調整や湿し水の調整等の
分野においても自動化やスキルレス化が強く求めてられ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インキの調
整や湿し水の調整を自動化するためには、刷版面上にお
ける湿し水の量(水分量)や状態、インキの量や状態お
よびこれらの乳化状態などの版面上に生じている現象や
状態、また版胴上の刷版からゴム胴上のゴムブランケッ
トへの湿し水やインキの転移現象、ゴムブランケット上
における転写状態などを解明する必要がある。また、上
記現象や状態を解明するためには、これらを計測するた
めの計測器や計測手法を開発し、確立する必要がある。
【0005】しかしながら、現状では版胴の刷版上およ
びゴム胴のゴムブランケット上における湿し水やインキ
の状態やこれらの転移現象が十分に解明されておらず、
またその計測手法やそのための計測器も開発されていな
いという問題があった。しかし、実際の印刷装置におい
ては、上記現象や状態の計測装置や実験装置を取り付け
るスペースの確保が困難である。また、実機では、給紙
および排紙装置などがあるため、紙積み、紙おろしなど
の作業が必要で、計測等に専念できない等の問題もあ
る。さらに給排紙装置が増えると、振動が増えるため、
計測装置がノイズをひろい、十分な計測ができないとい
う問題もある。このため、実際の印刷装置の版胴やゴム
胴上で生じている現象や状態を簡単に再現し、シュミレ
ートでき、計測が容易である簡単な構成の試験装置が強
く求められていた。
【0006】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、実際の印刷装置上で起きている様々な現象を解
明するために、また、そのための様々な状態の計測手法
および計測器を開発するために、前記現象を再現し、前
記現象をシュミレートし、またこれらの現象を計測する
ことが容易な簡単な構成の模擬印刷装置を提供するにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、刷版をその外周に保持する版胴と、この
版胴上の刷版に湿し水を供給する湿し水供給装置と、前
記版胴上の刷版にインキを供給するインキ供給装置と、
その外周に前記版胴と接触して前記刷版上に供給された
湿し水およびインキを転写するゴムブランケットを被着
したゴム胴と、このゴム胴上に転写された湿し水および
インキをかき取るかき取り装置と、前記版胴およびゴム
胴を駆動する駆動装置とを有する模擬印刷装置を提供す
るものである。
【0008】前記かき取り装置は、前記ゴム胴に接触し
て回転するかき取りローラと、このかき取りローラに接
触してかき取られた湿し水およびインキをかき取るブレ
ードと、これらのブレードによってかき取られた湿し水
およびインキを受ける容器とを有するものであるのが好
ましく、さらに好ましくは少なくとも2本のかき取りロ
ーラを有するのがよい。
【0009】
【発明の作用】本発明の模擬印刷装置は、実際の印刷装
置においては、印刷用紙にゴム胴上のインキ像および湿
し水が転写されることによって続けられる版胴の刷版上
への湿し水膜の形成およびインキ像の形成、次にこれら
のインキ像および湿し水のゴム胴上への転写、さらにゴ
ム胴上からインキ像および湿し水の脱離を印刷用紙を用
いずに小型かつ簡単な装置構成で再現している。従っ
て、本発明の模擬印刷装置は、印刷装置上で発生してい
る様々な減少を解明するための種々の計測を、簡単な装
置で、容易に行うことができる。
【0010】また、本発明の模擬印刷装置における計測
では、印刷用紙の供給や排紙の装置がないため、版胴や
ゴム胴への計測器の取り付けが容易であり、振動も少な
く、計測時のノイズも少なくすることができ、複数の計
測が可能であり、計測を精度よく、また再現性よく行う
ことができる。従って、本発明の模擬印刷装置を用いる
ことにより、刷版現象や印刷現象の解明のために、また
湿し水やインキの調整の自動化ひいては印刷の自動化を
行うために必要な計測器や計測方法の開発を行うことが
できる。
【0011】
【実施態様】本発明に係る模擬印刷装置を添付の図面に
示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。図1に本発
明の模擬印刷装置の一実施例の線図的断面図、図2にそ
の部分正面図、図3に駆動系統図を示す。
【0012】同図に示すように、本発明の模擬印刷装置
10は、刷版12を外周に被着して保持する版胴14
と、版胴14に接して版胴14の上流側からその外周に
配置された湿し水供給装置16、インキ供給装置18お
よびゴム胴20と、このゴム胴20に接しその外表面上
に転写された湿し水およびインキをかき取るかき取り装
置22と、版胴14やゴム胴20とを駆動する主駆動装
置24とを有する。また、図1および図2に示すよう
に、模擬印刷装置10においては、版胴14やゴム胴2
0をその両端で支持するフレーム26および27と、こ
れらのフレーム26と27をその下端部で所定間隔に支
持するベース28と、フレーム26と27とをその上端
において所定間隔に固定するステー30とを有してい
る。
【0013】版胴14は、その回転軸14aがフレーム
26,27に、軸受箱31,31に収まる軸受32,3
2によって回転可能に支持される。版胴14の外周の両
端にはベアラ(まくら)14b,14bが設けられ、ベ
アラ14bと14bとの間の少し細い胴に刷板12が巻
き付けられ、図示しない版クランプによって引張って固
定される。版胴14の回転軸14aの一端には胴歯車3
4が取り付けられる。
【0014】ゴム胴20は、その回転軸20aがフレー
ム26,27に、軸受箱35,35に収まる軸受36,
36によって回転可能に支持される。版胴14と同様に
ゴム胴20の外周の両端にもベアラ(まくら)20b,
20bが設けられている。ゴム胴20では、ベアラ20
bと20bとの間の少し細い胴にゴムブランケットが巻
き付けられ、図示しない巻き締め装置によってを固定さ
れている。ゴム胴20の回転軸20aの一端には胴歯車
38が取り付けられ、版胴14の胴歯車34と噛合し、
版胴14とゴム胴20とは同期してすべることなく回転
する。すなわち、版胴14のベアラ14b,14bとゴ
ム胴20のベアラ20b,20bとがそれぞれ接触して
すべることなくころがり接触するベアラ接触方式では、
これら両者の径は同一であるのが好ましい。両者の径が
同一である場合、版胴14とゴム胴20とは等しい速度
で回転する。ところで、ゴム胴20の外周に被着された
ゴムブランケット20cは、その上に刷版14上の像様
のインキおよび湿し水、特に刷版上に形成されたインキ
の像を刷版14から正確に写し取り、この写し取ったイ
ンキの像をさらに紙に転写するためのもので、繊維層と
ゴム層とを積層し、表層部を表面ゴム層としたもので、
軟らかくかつ平滑に紙の凹凸にもよく接触するように構
成される。
【0015】ゴム胴20には版胴14とゴム胴20との
間に適正印圧を付与するため、非印刷時、版胴14とゴ
ム胴20との間を確実に離すために、ゴム胴20と版胴
14との中心距離を変えるためのゴム胴着脱装置40が
取り付けられる。このため、ゴム胴20の回転軸20
a,20aを支持する軸受36,36の収まる軸受箱3
5,35は、偏心構造となっている。偏心軸受箱35は
ゴム胴20(回転軸20a)の回転中心O1 を中心に軸
受36,36を保持し、O1 から偏心量eだけ離れたO
2 を中心にフレーム26,27に支持される。ゴム胴着
脱装置40は、偏心軸受箱35と、この偏心軸受箱35
の外軸に固定されるアーム41と、アーム41の先端に
おいてピンジョイントされる偏心軸受旋回用ロッド42
と、このロッド42の他端にピンジョイントされるアー
ム43と、アーム43の他端がその一端に固定され、フ
レーム26,27に回転可能に支持される回動軸44
と、回動軸44の他端に固定されるアーム45と、アー
ム45の先端にピンジョイントされ、アーム45を駆動
するエアシリンダ47とから構成される。このゴム胴着
脱装置40においては、エアシリンダ47のピストンロ
ッドが伸縮し、アーム45を介して回動軸44を回動
し、この回動軸44の回動に伴って、アーム43を回動
し、アーム43の先端にピンジョイントされている偏心
軸受施回用ロッド42を上下させて、アーム41を旋回
させることで、偏心軸受箱35によってゴム胴20の回
転軸20aの中心を上下させ、版胴14との間で接離さ
せ、また印圧(接触圧)を調整する。ゴム胴着脱装置4
0は基本的に以上のように構成されるが、特にこれに限
定されず、公知のゴム胴着脱装置を用いることができ
る。
【0016】湿し水供給装置16は、版胴14の右方に
配設され、版胴14に接触して回転し、版胴14上の刷
版12の非画像部(親水化処理部分)に最小限度の湿し
水膜を付着させ、常に保持させておき、湿し水とインキ
の反発によってインキを付着させないようにするための
もので、基本的に、湿し水を貯留する湿し水だめ(水
舟)48と、この湿し水だめ48内の湿し水を汲み出す
水出ローラ50と、水出ローラ50に接触して回転し、
これによって汲み出された湿し水の量を調整するメータ
リングローラ52と、メータリングローラ52と版胴1
4との両者に接触して回転し、メータリングローラ52
によって調量された湿し水を受け取り、版胴14上の刷
版12に付与し、非画像部に水膜を形成させる水着けロ
ーラ54とからなる。ここで湿し水だめ48より汲み上
げられた湿し水は、上記ローラ50,52を移りながら
均一かつ均量な水膜となり当該色の画像の刷版12に接
触する水着けローラ54によって版胴14に取り着けら
れた刷版12の非画像部に均等に付着する。さらに、湿
し水供給装置16は、メータリングローラ52および水
出ローラ50を回転駆動する湿し水駆動装置51と、メ
ータリングローラ52を水着けローラ54から脱着する
脱着装置53と、水着けローラ54を版胴14から脱着
する脱着装置55とを有する。着脱装置53において
は、エアシリンダ53aを駆動して、エアシリンダ53
aのシリンダ側支持点にピンジョイントされ、水出ロー
ラ50およびメータリングローラ52を回転可能に支持
するブラケット53bを支点53cを中心に回動してメ
ータリングローラ52を水着けローラ54から接離す
る。また、着脱装置55においては、エアシリンダ55
aを伸縮させて、その一端がエアシリンダ55aのピス
トンロッドの先端にピンジョイントされた、水着けロー
ラ54を回転可能に支持するブラケット55bを支点5
5cを中心に回動して水着けローラ54を版胴14から
着脱する。この時、着脱装置53のエアシリンダ53a
のピストンロッド側支持点および支点53cは、着脱装
置55のブラケット55bに接続されているため、水着
けローラ54の移動と同時にそれに伴って水出ローラ5
0およびメータリングローラ52も移動する。また、両
脱着装置53および55には、その所期設定値を調整す
るための調整ねじ53dおよび55dが設けられてい
る。
【0017】インキ供給装置18は、図中、版胴14の
上方かつ湿し水供給装置16の下流側に配置され、イン
キつぼ58に盛られたインキがつぼローラ59と底板6
0との間からつぼローラ59の回転によって塗り出され
る。このインキはつぼローラ59に接触して回転する移
しローラ61は61に渡された後、この移しローラ61
は、インキを付けたまま多数のローラからなるインキロ
ーラ例62側に移動し、インキローラ列62の先頭のロ
ーラ63にインキを渡す。この後インキはインキローラ
列62の先頭のローラ63から多数のローラに移りなが
ら練られて均一かつ均量にされた後、着けローラ64,
64によって版胴14に取り付けられた刷版12の画像
部分に均等に付着する。ここで、非印刷時、版胴14上
の刷版12の交換時には、着けローラ64,64は刷版
12から離脱する。こうして、刷版12の画像部、すな
わち湿し水が付着していない親油性部分(非画像部は親
水化処理され、湿し水供給装置16によって湿し水膜が
形成されている親水化部分となっている。)にインキを
付着させることができる。
【0018】掻き取り装置22は、本発明の模擬印刷装
置の最も特徴的な部分であって、実印刷装置において生
じる、印刷用紙が圧胴によってゴム胴14に押し付けら
れることによってゴム胴20に転写されたインキの像が
ゴム胴20上から印刷用紙に転移する現象と同一の現象
を、印刷用紙を用いないで再現するためのものであっ
て、図1に示す実施例では、ゴム胴14に接触するかき
取りローラ66と、ブレード68と、受け容器70から
なるユニットが3組設けられている。また、かき取り装
置22は、ゴム胴20とかき取りローラ66との間の接
触圧を調整する接触圧調整装置72が取り付けられてい
る。
【0019】ここで、かき取りローラ66はゴム胴20
上のインキ像および湿し水を写し取るためのもので、印
刷用紙がゴム胴20上のインキ像および湿し水を写し取
るのと同程度にゴム胴20上のインキ像および湿し水を
写し取ることができる、すなわち印刷用紙への転写がシ
ュミレートできるように構成される。図示例において
は、3本のかき取りローラ66を用いているが、印刷用
紙と同程度にインキおよび湿し水を写し取ることができ
れば、特に制限的ではなく、1本でも、2本でもあるい
は4本以上でもよい。例えば、かき取りローラ66の径
をゴム胴20の1/2とし、版胴14とゴム胴20の径
は同じで、版胴14への刷板12の取り付けは180°
ずらして同じ画像を取り付ける2面付とすることもでき
る。この時、かき取りローラ66の外周上へは同じイン
キ像が転写される。このため、ブレード68によってか
き落とされずかき取りローラ66上に残ったインキが再
び、ゴム胴20上に転写されたとしても、ゴム胴20の
画像部のみに転写されるので、ゴム胴20の非画像部を
インキで汚すことがない。また、かき取りローラ66の
材質も、特に制限的ではなく、ゴム胴20上のインキを
写し取りやすく、ブレード68によって、かき取りロー
ラ66上のインキがかき取られやすいものであればどの
ようなものでもよく、金属製ローラ、ゴム製ローラ、樹
脂製ローラなどを用いることができる。
【0020】また、ブレード68は、かき取りローラ6
6の外周表面上に転写されたインキおよび湿し水をかき
取って、受け容器70に流し込むためのもので、特に制
限的ではなく、ゴムブレード、金属ブレード、樹脂ブレ
ードのいずれを用いてもよいが、ブレード68によって
かき取られたかき取りローラ66の外表面上にインキや
湿し水が残らないようにブレード68をかき取りローラ
66に接触させるのが好ましい。また、受け容器70
は、ブレード68によってかき取りローラ66上からか
き取られたインキや湿し水を受けるもので、図示例のよ
うに各々のかき取りローラ66についてそれぞれ受け容
器70を設けてもよいし、2つまたは3つのローラ66
について1つの受け容器を設けてもよい。
【0021】ここで、かき取りローラ66とゴム胴20
との接触圧を調整する接触圧調整装置72は、かき取り
ローラ66の回転軸66aを軸受66bを介して、回転
可能に支持するブラケット73と、ブラケット73を回
動可能に支持する支点74と、ブラケット73の一端に
接続され、ブラケット73を支点74を中心に回転させ
るエアシリンダ76とを有する。エアシリンダ76が伸
縮するとブラケット73を支点74を中心に回動して、
かき取りローラ66とゴム胴20とを接離することがで
きる。接触圧調整装置72には、その初期設定値を調整
するための調整ねじ75が設けられている。接触圧調整
装置72は、基本的に以上のように構成されるが、特に
これを限定されず、従来公知の装置を用いてよい。
【0022】こうして、接触圧調整装置72によってか
き取りローラ66とゴム胴20との接触圧を調整するこ
とにより、ゴム胴20からかき取りローラ66へのイン
キおよび湿し水の転写量を調整し、印刷用紙による転写
を容易に再現することができる。また、この接触圧の調
整によってかき取りローラの本数を調整してもよい。ま
た、かき取りローラ66を駆動して、ゴム胴20と異な
る速度でまたは逆方向に回転し、スクイズローラとして
作用させ、ゴム胴20上のインキおよび湿し水をかき取
ってもよい。ところで、ブレードを直接ゴム胴20に接
触または近接させて、インキおよび湿し水をかき取るこ
とも考えられるが、通常は、ゴム胴20にゴムブランケ
ット20cを巻き締めするための巻き締め装置があるた
め好ましくない。
【0023】かき取り装置22は、基本的には以上のよ
うに構成されるが、これに限定されるわけではなく、か
き取りローラ66に写し取られたインキが比較的硬く、
ブレード68で十分にかき落とすことができない場合
は、ブレード68でかき落とす前にインキを洗浄するた
めの有機溶剤(洗浄油)を付与して、例えば吹き付けて
とかし、あるいは軟らかくするようにしてもよい。
【0024】次に、図3に基づいて、模擬印刷装置10
の駆動系について説明する。主駆動装置24となるメイ
ンモータは、その回転軸24aの先端に取り付けられた
Vプーリ78と中間歯車軸79の先端に取り付けられた
Vプーリ80との間に張架されたVベルト81によっ
て、中間歯車82を駆動する。中間歯車82の回転力
は、中間歯車82と噛合するゴム胴20の胴歯車38に
よってゴム胴20の回転力に伝達される。さらに胴歯車
38は版胴14の胴歯車34と噛合しているため、胴歯
車38の回転は胴歯車34に伝達され、版胴14を回転
する。ここで版胴14とゴム胴20の径が等しい場合に
は、胴歯車34と38とは両胴等速で回転するように調
整される。一方、中間歯車82は、2つの歯車83、8
4と噛合し、歯車84の回転軸85の他端に取り付けら
れた歯車86は水着けローラ54の回転軸54aに取り
付けられた歯車54bと噛合する。従って、中間歯車8
2の回転は、歯車83、84、86からなる歯車列を介
して歯車54bに伝達され、水着けローラ54を回転さ
せる。ここで、版胴14、ゴム胴20および水着けロー
ラ54は、メインモータ24によって歯車駆動される
が、版胴14より水着けローラ54は、わずかに、例え
ば数%遅く回転するように、すなわち、スリップするよ
うに歯車列が構成される。
【0025】ところで、湿し水供給装置16において
は、湿し水駆動装置51であるモータの回転軸に取り付
けられたプーリ87とメータリングローラ52の回転軸
52aの一端に取り付けられたプーリ52bとの間にベ
ルト88が張架され、一方、メータリングローラ52の
回転軸52aの他端に取り付けられた歯車52cは水出
ローラ50の回転軸50aの一端に取り付けられた歯車
50bと噛合する。このため、モータ51の回転は、プ
ーリ87、ベルト88、プーリ52bを介して回転軸5
2aに伝達され、メータリングローラ52を回転させ
る。次に、回転軸52aの回転は、歯車52c、歯車5
0bを介して回転軸50aに伝達され、水出ローラ50
を回転させる。この時、湿し水モータ51で駆動される
メータリングローラ52は、メインモータ24で駆動さ
れる水着けローラ54より遅く、例えば数%遅く回転
し、すなわちスリップするように構成される。さらに、
水出ローラ50は水着けローラ54より数%遅く、例え
ば2〜3%遅く回転し、すなわちスリップするように構
成される。従って、湿し水供給装置においては、各ロー
ラのすべての挟持(ニップ)点においてスリップが生じ
るように回転速度を調整している。
【0026】ここで、本発明の模擬印刷装置10におい
ては、湿し水供給装置16およびインキ供給装置18
は、同時に作動させることもできるが、計測の内容によ
っては、両者のうち一方のみを作動させるように構成す
ることもできる。
【0027】本発明の模擬印刷装置10は、基本的には
以上のように構成されるが、図1に示すように、版胴1
4とゴム胴20と接触点近傍に、巻き込み防止用のシリ
ンダガード90を設け、不測の事故等によって、版胴1
4とゴム胴20との間に異物が巻き込まれた時に模擬印
刷装置10を停止するようにしてもよい。
【0028】本発明の模擬印刷装置10においては、版
胴14やインキ供給装置18の種々のローラなどの外周
に近接して、様々な計測器92を取り付けることができ
る。本発明の模擬印刷装置10に取り付けられる計測器
92としては、赤外光のCH基(インキ)やOH基
(水)の吸収強度がインキや水の膜厚によって変化する
ことを利用したもの、レーザ光などを版面に照射し、
その反射強度を測定するもの、CCDカメラなどで刷
版12、ローラの表面を直接撮影するものなど代表的に
挙げることができるが、この他、従来公知の種々の計測
器を適用可能である。
【0029】このような構成によって、本発明の模擬印
刷装置10は、版胴14の刷版12上の湿し水、インキ
もしくは両者の状態、例えば温度、厚さ、分布、挙動な
どを計測することにより、刷版12上への湿し水の付着
や水膜の形成、刷版12上へのインキの付着、および湿
し水とインキとの付着状態、乳化状態等々の刷版現象を
解明するとともに、これらの刷版現象の解明に必要な計
測方法および計測器の開発をするために用いることがで
きる。さらに、本発明の模擬印刷装置10は、ゴム胴2
0のゴムブランケット20c上の湿し水およびインキの
状態を計測することにより、刷版12からゴムブランケ
ット20c上へのインキ像および湿し水の転写現象、ゴ
ムブランケット20c上でのインキ像および湿し水の状
態および挙動もしくは乳化状態等々の印刷現象を解明す
るとともに、これらの印刷現象の解明に必要な計測方法
および計測器の開発をするために用いることができる。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
実印刷装置における印刷において、版胴上の刷版および
ゴム胴上で生じる現象を印刷用紙を用いずに再現でき
る。従って、本発明によれば、印刷装置において生じて
いる現象や状態を容易かつ精度よくかつ複数の種類にわ
たって計測することができる。
【0031】このため、本発明によれば、印刷装置にお
いて生じている現象や状態を解明するための計測方法や
計測器の開発、さらには、インキや湿し水の調整の自動
化のための計測方法や計測器の開発を行うこともでき
る。また、本発明の模擬印刷装置を用いることにより、
通しテストの時間の短縮が図れるばかりか、用紙を用い
ないので実験におけるトラブルを少なくし、実験にかか
る経費を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る模擬印刷装置の一実施例の線図的
断面図である。
【図2】本発明に係る模擬印刷装置の一実施例の模式的
部分正面図である。
【図3】本発明に係る模擬印刷装置の一実施例の駆動系
の説明図である。
【符号の説明】
10 模擬印刷装置 12 刷版 14 版胴 16 湿し水供給装置 18 インキ供給装置 20 ゴム胴 22 かき取り装置 24 主駆動装置 40 ゴム胴着脱装置 50 水出ローラ 52 メータリングローラ 54 水着けローラ 58 インキつぼ 59 インキつぼローラ 60 底板 61 移しローラ 62 インキローラ列 64 着けローラ 66 かき取りローラ 68 ブレード 70 受け容器 72 接触圧調整装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】刷版をその外周に保持する版胴と、この版
    胴上の刷版に湿し水を供給する湿し水供給装置と、前記
    版胴上の刷版にインキを供給するインキ供給装置と、そ
    の外周に前記版胴と接触して前記刷版上に供給された湿
    し水およびインキを転写するゴムブランケットを被着し
    たゴム胴と、このゴム胴上に転写された湿し水およびイ
    ンキをかき取るかき取り装置と、前記版胴およびゴム胴
    を駆動する駆動装置とを有する模擬印刷装置。
  2. 【請求項2】前記かき取り装置は、前記ゴム胴に接触し
    て回転するかき取りローラと、このかき取りローラに接
    触してかき取られた湿し水およびインキをかき取るブレ
    ードと、これらのブレードによってかき取られた湿し水
    およびインキを受ける容器とを有するものである請求項
    1に記載の模擬印刷装置。
JP3257600A 1991-10-04 1991-10-04 模擬印刷装置 Withdrawn JPH0596716A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108544835A (zh) * 2018-05-31 2018-09-18 浙江炜冈机械有限公司 印刷机润版机构
CN109866498A (zh) * 2019-04-15 2019-06-11 如皋市昌晨印刷机械有限公司 一种润湿度可调的双面单色水润版胶印机

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