JPH0596463A - ベアリングの円筒コロの製造方法 - Google Patents

ベアリングの円筒コロの製造方法

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JPH0596463A
JPH0596463A JP28055391A JP28055391A JPH0596463A JP H0596463 A JPH0596463 A JP H0596463A JP 28055391 A JP28055391 A JP 28055391A JP 28055391 A JP28055391 A JP 28055391A JP H0596463 A JPH0596463 A JP H0596463A
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cylindrical
roller
circular end
peripheral surface
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JP28055391A
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Hitoshi Miura
均 三浦
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Sankyo Seiko Co Ltd
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Sankyo Seiko Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベアリング寿命が向上する円形端面に中凹み
を形成した円筒コロを加工、製造する。 【構成】 円柱状素材に対して周面研削、端面研磨を行
い、遠心バレル加工又は傾斜した円筒容器の回転による
加工を行って円形端面に中凹み3、3aを形成し、再度周
面研削を行うことによって、円形端面に中凹み3、3aを
形成した新規形状の円筒コロを効率良く加工、製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロスローラーベアリ
ングに使用する円筒コロの形状改良を行った新規形状で
ある円形端面に、中凹みを形成した円筒コロの形状加工
を行う様にしたベアリングの円筒コロの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、クロスローラーベアリングに使用
する円筒コロは円柱体のものを使用していたが、かかる
円筒コロをクロスローラーベアリングに配列し使用した
場合には、円筒コロの平面状の円形端面が外輪と内輪の
ローラー転走面に接触し、長時間使用の時、或いは軸の
直角方向に大きな荷重が作用した時には、外輪のローラ
ー転走面或いは円筒コロに異常な摩耗が生じ、傷が発生
して剥離状態となり、かかる傷部分の損傷が進行して回
転不能となり、ベアリング寿命が短命化する欠点を有し
ていた。
【0003】そこで、ベアリング寿命が長命化する様
に、円筒コロの軸端で直角方向に位置する円形端面にお
いて中凹み状態の円筒コロを開発したが、従来の平面状
の円形端面の円筒コロの製造方法では加工、製造不可能
であった。
【0004】因みに、従来の円筒コロの製造方法を下記
に示すと、先ず材料(特殊鋼)を所定長さにヘッダー成
形等により切断し、かかる円柱状素材を焼入れし、その
後センタレスグラインダ(一般名称)を使用して、1/
100mm単位で外周表面を削ることにより周面研削を
行って、素材の外周面に真円度を出すと共に外径を一定
となる様に加工し(寸法を揃え)、しかる後ガードナー
(両端研削盤の一般名称)を使用して円柱状素材の軸端
で直角方向に位置する両側の円形端面の両面を同時に擦
り付けて端面研磨を行って、素材の円形端面の精度を出
す様に平面研磨を行い、かかる平面研磨により表面粗さ
を研磨作用で滑沢と成し、外周面に対して円形端面の直
角度を出し、更に円形端面における全部分の平坦度(端
面ブレ)を補正し、最後に製品である円筒コロの必要外
径とする様にミクロン単位+0−α(1〜3)の外径研
磨仕上げをセンタレスグラインダにより行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ベアリング
寿命が向上する円形端面に中凹みを形成した新規形状の
円筒コロを効率良く加工、製造する様にしたベアリング
の円筒コロの製造方法を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
に基づく、従来の円筒コロはベアリング寿命が短いため
に、新規形状に開発された円筒コロは従来形状の円筒コ
ロの製造方法では加工、製造不可能な課題に鑑み、円柱
状素材に対して周面研削、端面研磨を行い、遠心バレル
加工又は傾斜した円筒容器の回転による加工を行って円
形端面に中凹みを形成し、再度周面研削を行うことによ
って、円形端面に中凹みを形成した新規形状の円筒コロ
を効率良く加工、製造する様にして、上記課題を解決せ
んとしたものである。
【0007】
【作用】本発明にあっては、円柱状素材に対して周面、
端面研磨を行った後に、遠心バレル加工又は傾斜した円
筒容器の回転による加工を行うことにより、円形端面に
中凹みを形成し、かかる中凹みにより潤滑油を介在させ
たり、円筒コロの姿勢を良好にしてクロスローラーベア
リングの摩耗を減少させ、又上記した加工、製造方法で
円筒コロの表面硬化を行ったり、微小な多数の凹凸を形
成して油溜りを形成することによりクロスローラーベア
リングの摩耗を減少させ、円筒コロの大量生産を可能に
する。
【0008】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明
すると、1は本発明に係る製造方法により新規形状に製
造、加工された円筒コロ(ベアリングの転動体であり、
シリンドリカルローラーとも称され、JIS規定では円
筒コロ)であり、該円筒コロ1は略円柱状を成すと共
に、軸端で軸の直角方向に位置する円形端面2、2aの中
央部がミクロン単位で中凹み3、3aとなっており、円筒
コロ1の断面形状で置き換えて説明すれば、円柱部を形
成する外周面4から円形端面2、2aに至る角部ではR部
5、5aを形成し、該R部5、5aに続いて緩やかに陥没す
る様に中凹み3、3aを形成しており、円形端面2、2aの
全体から見れば環状のR部5、5aの頂点が最も高く、環
状のR部5、5aの中央部に中凹み3、3aが位置してい
る。
【0009】尚、略円柱状の円筒コロ1の長さと外径
(直径)を比較すると、後述する様に旋回ベアリング
(クロスローラーベアリング)に組み込まれるために、
長さと直径は略同一であるが、厳密には直径の方が若干
(例えば0.25mm)大きく、捻りに対する対応力が大
きい。
【0010】そして、上記円筒コロ1は旋回ベアリング
の1種であって耐荷重性があり、捻りに強く、軸の直角
方向に大きな荷重が作用する軸受として使用されるクロ
スローラーベアリング6に多数使用されており、かかる
クロスローラーベアリング6は内周面の円周方向に沿っ
て二条のローラー転走面7、7aを有する外輪8と、ロー
ラー転走面7、7aに相対面する二条のローラー転走面
9、9aを有する内輪10と、相対面する二組のローラー転
走面7、7a、9、9a間に配列される多数の円筒コロ1
(ローラー)から構成されている。
【0011】又、上記した多数の円筒コロ1の配列に際
して、互いに隣接する円筒コロ1は90度づつ傾斜方向
を異ならせると共に、各円筒コロ1間にはスキュー防止
と円筒コロ1の相互接触防止を図るためスペーサリテー
ナ11が介装されている。
【0012】次に本発明に係る新規形状であるベアリン
グの円筒コロの製造方法について説明すると、先ず、高
炭素クロム軸受鋼(ベアリングの一般材料)の様な特殊
鋼から成る棒状体の材料を、加工後の製品状態の円筒コ
ロ1より若干長い所定長さにヘッダー成形等により切断
し、かかる円柱状の素材(切断された材料)を例えば8
00度Cで焼入れする。
【0013】その後、センタレスグラインダを使用して
1/100mm単位で外周表面を削ることにより円筒コ
ロ1の外周面4の周面研削を行って、素材の外周面4に
真円度を出すと共に、加工後の製品状態の円筒コロ1よ
り若干大きい外径に加工しており、かかる外周面4の周
面研削時における若干の大径部分は後工程における2回
目の外周面4の周面研削時の削り代の一部に該当する。
【0014】しかる後ガードナー(両端研削盤)を使用
して、円柱状素材の軸端で直角方向に位置する両側の円
形端面2、2aの両面を同時に擦り付けて端面研磨を行っ
て、素材の円形端面2、2aの精度を出す様に平面研磨を
行い、かかる平面研磨により外周面4に対して円形端面
2、2aの直角度を出し、同時に表面粗さを所定精度の滑
沢さと成し、更に円形端面2、2aにおける全部分の平坦
度(端面ブレ)を所定精度に補正しており、この様な端
面研磨が終了した状態では円形端面2、2aは平面状であ
ると共に、円形端面2、2aと外周面4の角部は略直角と
なっており、必要に応じてかかる直角部に面取りを行
う。
【0015】尚、端面研磨終了後における円形端面2、
2aの形状としては、平面状の他に図16に図示する様に
膨出形状としても良く、かかる膨出形状の加工方法とし
ては上記したガードナーにおいて砥石部を傾斜させて行
う。
【0016】次に、上記加工により略所望形状に加工し
た半製品の多数個の円柱状素材を、遠心バレル加工機12
のバレル13、13a …内に投入すると共に、該バレル13、
13a…内に1mm弱程度の砥粒(円柱状素材に比較して
少量)を混入し、公転速度(自転速度も同一)が100
RPM程度で数時間の運転を行う。
【0017】ここで、上記遠心バレル加工機12の構成の
概略を説明すると、本願に使用する遠心バレル加工機12
は遠心バレル研磨機と略同一構成であり、フレーム14、
14a に回転軸15を取付け、該回転軸15に一対の回転円板
16、16a を固定すると共に、チェーン17を介してモータ
ー18で回転自在と成し、又回転円板16、16a に枢軸19、
19a …を介して4個のバレル13、13a …を回転自在に取
付け、回転軸15と枢軸19、19a …間にチェーン20、20a
…を設けている。
【0018】又、上記の遠心バレル加工機12のバレル1
3、13a…は断面6角形状でバレル13、13a …の内面には
ゴム材、ウレタン等を貼着しておらず鉄槽が露出してお
り、そしてモーター18の駆動により回転円板16、16a が
回転すると共に、チェーン20、20a …によりバレル13、
13a …は回転円板16、16a に対して回転し、即ちバレル
13、13a …は公転すると共に自転する。
【0019】そして、バレル13、13a …の公転によりバ
レル13、13a …内の多数の円筒コロ1(円柱状素材)は
バレル13、13a …の内面(バレル13、13a …の下側に限
らず遠心バレル加工機12における外周側)に遠心力で押
圧され、同時にバレル13、13a …の自転によりバレル1
3、13a …内で多数の円筒コロ1はその表層部等で流動
し、円筒コロ1がバレル13、13a …内面に接触する研磨
作用(上記の様にゴム材等非貼着の方が効率が良い)、
多数の円筒コロ1が相互に接触する衝突、加工、研磨作
用、円筒コロ1とバレル13、13a …、円筒コロ1相互間
に砥粒が介在することによる加工、研磨作用により、円
形端面2、2a、外周面4、円形端面2、2aと外周面4の
角部が強烈な衝突、加工、研磨力により新規形状の円筒
コロ1の中間形状に加工される。
【0020】この様な強烈な衝突、研磨による加工作用
が発生し、一般的なバレル研磨作用である表面研磨(円
筒コロ1の全体)、R付け(円形端面2、2aと外周面4
の直角部、R部5、5a)が行われると共に遠心力、圧迫
力が作用した遠心バレル加工作用により、円筒コロ1の
円形端面2、2a及び外周面4において円筒コロ1とバレ
ル13、13a …の内面が接触して、且つ多数の円筒コロ1
が相互に衝突、接触して表面が叩かれ、押圧されて両者
の中央部がミクロン単位の+0−αの中凹み3、3a状態
(ひょうたん型)となる(外周面4については図示せ
ず)。
【0021】上記の様に遠心バレル加工で円形端面2、
2a及び外周面4に中凹み3、3aを設ける様に加工した円
筒コロ1を、センタレスグラインダを使用してミクロン
単位で外周面4の外径研磨を行い、この時に外周面4に
発生した中凹み(図示せず)を解消する様に、外周面4
における中凹みを基準とした外径部分(上記の1回目の
外径研磨における削り代に相当する)を研削して外周面
4を円柱状と成し、更に製品である円筒コロ1の必要外
径+α(1〜2ミクロン)に外径研削し、最後に回転バ
レル研磨機21のバレル22内に多数の円筒コロ1を投入
(必要に応じて砥粒、コンパウンドを投入し、然も砥
粒、コンパウンドを大量に投入する場合もある)し、円
筒コロ1の円形端面2、2a及び外周面4の全面を1〜2
ミクロン研削して主に遠心バレル加工で発生した円筒コ
ロ1の全面(特に円形端面2、2a)の荒れを削り、研磨
仕上げを行う。
【0022】又、上記の遠心バレル加工機12を使用した
加工、製造方法では円筒コロ1の外径で10φ〜12φ
程度が限界であり、10φ程度以上の円筒コロ1では次
の様な加工、製造方法となるが、上記した遠心バレル加
工機12の加工、製造方法においては円筒コロ1の外径が
10φ〜12φ以上になると円筒コロ1の全体及び中凹
み3、3aの形状加工が歪になり、その理由は円筒コロ1
の形状、自重が大きく遠心力による強烈な圧迫力、加工
力が大きくなり、その結果大きな凹みが発生したり所望
の形状にならず且つ修正が困難となり、遠心バレル加工
機12を使用した加工、製造方法では円筒コロ1の大きさ
に限界があるが、後述する別の加工工程では圧迫力、加
工力が小さく円形端面2、2aに中凹み3、3aを形成した
所望の形状が得られるのである。
【0023】そして、円筒コロ1の外径が10φ程度以
上の円筒コロ1の加工、製造方法においては、先ず小さ
な円筒コロ1と同様に、所定長さの円柱状素材を切断に
より製造し、かかる素材を焼入れし、外周面4の周面研
削を行い、円形端面2、2aの端面研磨を行う半製品工程
までは同一で、遠心バレル加工工程に代えて傾斜した円
筒容器23を回転させる加工工程を採用し、最終段階の外
径研磨工程、仕上げ工程は前記と同様の研磨工程を行
う。
【0024】上記の円筒容器23による加工工程において
は、上部前面が開口した内面が円形状の壷型(底部が凹
球面状)の円筒容器23を傾斜させ自転させて使用し、円
筒容器23内に多数個の円筒コロ1を投入し、磨き作用を
有する400番(粒子径1/400mm)のコンパウン
ド(円柱状素材に比較して少量)を混入して円筒容器23
を回転させれば、該円筒容器23内底部の円筒コロ1は円
筒容器23の内周面に沿って擦って移動すると共に、多数
の円筒コロ1の一部は上層(表層部)を流動し、円筒コ
ロ1相互の接触、弱い衝突が発生し、緩やかに円形端面
2、2aに中凹み3、3aが形成され、上記した遠心バレル
加工機12の様な強烈な衝突が減少して円筒コロ1の全面
には大きな凹みが発生せず、良好な中凹み3、3aが形成
されるのである。
【0025】尚、上記した円筒容器23による加工は数時
間単位で行われ、又円筒容器23の内周面にはゴム材、ウ
レタン等を貼着しておらず、又円筒容器23内に投入され
たコンパウンドは円筒コロ1と円筒容器23の内面接触、
円筒コロ1相互の接触時に介在して加工作用を助長す
る。
【0026】次に本発明に係る円筒コロを使用したクロ
スローラーベアリングの作用について説明すると、ベア
リング寿命が長命化する理由は2種類が推測され、第1
番目には円筒コロ1の加工、製造方法に起因しており、
即ち円筒コロ1の加工、製造過程において遠心バレル加
工機12又は円筒容器23で円筒コロ1相互の衝突による研
削作用を行っているために円筒コロ1の表面が加工硬化
しているためであり、詳しくは遠心バレル加工機12の場
合には円筒コロ1相互等で強烈な衝撃により円筒コロ1
の表面を叩いて、表面を細かく研削すると共に微小な凹
凸を発生させ、この作用で中凹み3、3aを形成すると共
に、円筒コロ1の表面を塑性変形させ、かかる加工作用
により加工以前よりも表面硬化する。
【0027】又、円筒容器23の場合には円筒コロ1の自
重により衝突作用が大きくなって円筒コロ1の表面を叩
いて遠心バレル加工機12と同様に塑性変形させて表面硬
化し、これらの加工硬化、表面硬化の結果、円筒コロ1
をクロスローラーベアリング6に組み込んで使用した際
に、円筒コロ1の疲れ強さと耐摩耗性が増加し、円筒コ
ロ1の摩耗を防止し、これに応じて外輪8の摩耗も防止
してクロスローラーベアリング6が摩耗せず長寿命化す
る。
【0028】又、上記した様に遠心バレル加工機12又は
円筒容器23による加工時には、円筒コロ1相互の衝撃に
より表面硬化(槌打効果、ピーニング効果)を発生させ
ているが、かかる作用と同時に円筒コロ1の表面には微
小な凹凸(図示せず)が無数に発生しており、かかる凹
凸が油溜めとなり、円筒コロ1とローラー転走面7、7
a、9、9aに潤滑油を供給して滑りを円滑にすると共に
摩耗を減少させる作用も発生している。
【0029】又、第2番目の長命化の理由としては、円
筒コロ1の円形端面2、2aに中凹み3、3aを形成してい
ることから発生しており、円筒コロ1と外輪8の関係に
おいては、円筒コロ1の円形端面2、2a面と外輪8の内
面の間に中凹み3、3aの存在により間隙が多く形成さ
れ、かかる間隙が油溜めとなり円筒コロ1が回転、移動
しても円筒コロ1と外輪8の間には充分なる潤滑油が存
在して円滑な回転を行うのである。
【0030】又、円筒コロ1と外輪8及び内輪10の接触
部について考察すると、従来における円筒コロaと内輪
の関係では円筒コロaの円形端面bが平面で内輪が円形
のために、円筒コロaの円形端面bにおいて直径方向の
線接触(図面中、接触部tと表示)となると共に、円筒
コロaと外輪の関係では2点の点接触(図面中、接触部
t2、t3と表示)となり、他方本願の新規形状による
円筒コロ1における円筒コロ1と内輪10の関係では円筒
コロ1の円形端面2、2aに中凹み3、3aを形成している
ために、円筒コロ1の円形端面2、2aに形成されたR部
5、5aの頂点において2点の点接触(図面中、接触部
T、T1と表示)となると共に、円筒コロ1と外輪8の
関係では従来と同様の2点の点接触(図面中、接触部T
2、T3と表示)となる。
【0031】そこで、本願と従来の円筒コロ1の円形端
面2、2aの形状相違において、円筒コロ1と外輪8の関
係が略同一であるにも係わらず、外輪8のローラー転走
面7、7aの内面が摩耗することについては、内輪10にお
ける接触部が線(従来の接触部t)から点(本願の接触
部T、T1)となるために、かかる接触部T、T1に充
分に油膜形成が出来、本願では円筒コロ1の姿勢を良好
な状態で維持出来、円筒コロ1と外輪8では2点接触
(接触部T2、T3)を維持して良好な滑りを可能とす
ることに対して、従来形状では内輪と円筒コロaの接触
部tが線接触であるために油切れ、不足状態となって円
滑に滑らず、そのためにスペーサリテーナが存在してい
るにも係わらず円筒コロaの姿勢が悪化して外輪に対す
る円形端面bの2点接触(接触部t2、t3)が回転方
向における後方側の1点接触(接触部t3)となり、ク
ロスローラーベアリングを使用する軸受では大きな荷重
が作用する場所であるために、円形端面bの1点接触部
t3に荷重と遠心力の両者が作用して外輪が摩耗するも
のと推測される。
【0032】
【発明の効果】要するに本発明は、円柱状素材の外周面
研削を行うと共に端面研磨を行い、遠心バレル加工にて
円形端面2、2aに中凹み3、3aを形成し、再度外周面4
の周面研削を行う様にしたので、円形端面2、2aに中凹
み3、3aを形成した新規形状の円筒コロ1の加工、製造
が出来、かかる円筒コロ1の加工時に発生する表面硬
化、微小な凹凸及び中凹み3、3aで潤滑油を潤沢に供給
出来、且つ円筒コロ1とクロスローラーベアリング6の
接触部の本願と従来における変化に応じて発生する潤滑
油の供給状況、円筒コロ1の姿勢保持等の原因により、
クロスローラーベアリング6の寿命を向上することが出
来、又円筒コロ1の加工工程に必要とする機械器具は従
来の円筒コロ1の製造機械及び一般的なバレル研磨機を
転用することが出来るため、特殊技術を必要とせず簡単
に大量生産することが出来、又本願の特徴である遠心バ
レル加工機12の運転中は作業員が必要なくコストアップ
を防止出来、又最後に回転バレル研磨により仕上げ加工
を行う様にしたので、遠心バレル加工機12による加工で
円筒コロ1の表面に発生した表面粗さの仕上げが出来
る。
【0033】又、10φ程度以上の大きな円筒コロ1は
その自重、遠心バレル加工機12の大きな加工力では歪に
なったりして加工出来なかったが、請求項1における遠
心バレル加工機12の加工に代えて、傾斜した円筒容器23
の回転による加工を行って円形端面2、2aに中凹み3、
3aを形成する様にしたので、クロスローラーベアリング
6を長命化出来る所定の新規形状に円筒コロ1を最適に
加工することが出来、又円筒容器23の運転中は作業員が
必要なく円筒コロ1を大量に人手を介さず加工すること
が出来る等その実用的効果甚だ大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円筒コロの拡大断面図である。
【図2】クロスローラーベアリングの斜視図である。
【図3】クロスローラーベアリングの要部一部断面図で
ある。
【図4】クロスローラーベアリングにおいてその一部を
切り欠いた平面図である。
【図5】クロスローラーベアリングにおける円筒コロの
配列状態を示す要部一部断面図である。
【図6】円筒コロと内外輪転走面の接触状態を示すクロ
スローラーベアリングの断面図である。
【図7】円筒コロと外輪転走面の接触状態を示すクロス
ローラーベアリングの要部拡大断面図である。
【図8】従来の円筒コロにおける円筒コロと内輪転走面
の接触部を表示する要部拡大斜視図である。
【図9】従来の円筒コロにおける円筒コロと外輪転走面
の接触部を表示する要部拡大背面斜視図である。
【図10】本願の円筒コロにおける円筒コロと内輪転走
面の接触部を表示する要部拡大斜視図である。
【図11】本願の円筒コロにおける円筒コロと外輪転走
面の接触部を表示する要部拡大背面斜視図である。
【図12】遠心バレル加工機の概略機構を示す正面図で
ある。
【図13】図12の遠心バレル加工機の概略機構を示す
側面図である。
【図14】円筒容器の概略機構を示す側面断面図であ
る。
【図15】回転バレル研磨機の概略機構を示す正面図で
ある。
【図16】端面研磨終了後における円形端面が膨出形状
なる円柱素材の円形端面部の直径方向の形状の詳細図で
ある。
【図17】円形端面に中凹みを形成した円筒コロの直径
方向の形状の詳細図である。
【符号の説明】
1 円筒コロ 2、2a 円形端面 3、3a 中凹み 4 外周面 5、5a R部 6 クロスローラーベアリング 7、7a ローラー転走面 8 外輪 9、9a ローラー転走面 10 内輪 11 スペーサリテーナ 12 遠心バレル加工機 23 円筒容器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱状素材の外周面研削を行うと共に端
    面研磨を行い、遠心バレル加工にて円形端面に中凹みを
    形成し、再度外周面の周面研削を行い、最後に回転バレ
    ル研磨により仕上げ加工を行う様にしたことを特徴とす
    るベアリングの円筒コロの製造方法。
  2. 【請求項2】 円柱状素材の外周面研削を行うと共に端
    面研磨を行い、傾斜した円筒容器の回転による加工にて
    円形端面に中凹みを形成し、再度外周面の周面研削を行
    い、最後に回転バレル研磨により仕上げ加工を行う様に
    したことを特徴とするベアリングの円筒コロの製造方
    法。
JP28055391A 1991-10-01 1991-10-01 ベアリングの円筒コロの製造方法 Pending JPH0596463A (ja)

Priority Applications (1)

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JP28055391A JPH0596463A (ja) 1991-10-01 1991-10-01 ベアリングの円筒コロの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH09323133A (ja) * 1996-06-05 1997-12-16 Hirata:Kk 金属製多層ベルトの製造方法
US7150565B1 (en) 2002-03-20 2006-12-19 Ntn Corporation Cylindrical roller bearing

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