JPH05948A - アンドロゲン阻害剤 - Google Patents

アンドロゲン阻害剤

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JPH05948A
JPH05948A JP25919891A JP25919891A JPH05948A JP H05948 A JPH05948 A JP H05948A JP 25919891 A JP25919891 A JP 25919891A JP 25919891 A JP25919891 A JP 25919891A JP H05948 A JPH05948 A JP H05948A
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group
reaction
acid
compound
general formula
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JP25919891A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Tatsumi
邦彦 辰巳
Takeshi Yamauchi
武司 山内
Satoshi Yamada
敏 山田
Hiroshi Kiyokawa
博 清川
Kazunobu Kurisu
和信 栗栖
Yoshifumi Nagane
芳文 長根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式〔I〕: 【化1】 〔式中、R1 はフェニル環上に置換基としてハロゲン原
子、低級アルキル基および低級アルコキシ基からなる群
より選ばれた置換基を1〜3個有することのあるフェニ
ルチオ基、フェニル環上に上記と同じ群より選ばれた置
換基を1〜3個有することのあるフェニル低級アルキル
チオ基または基: SO2 NHR3 (式中、R3 はシクロアルキル基、ピリジル基又はフェ
ニル環上に置換基としてハロゲン原子、シアノ基および
低級アルキル基からなる群より選ばれた基を1〜3個有
することのあるフェニル基を示す。)を示し、R2 は水
素原子、低級アルコキシ基、低級アルキル基又はハロゲ
ン原子を示す。〕で表わされる化合物を含有するアンド
ロゲン阻害剤である。 【効果】アンドロゲンの作用発現阻害作用にすぐれ、前
立腺肥大、女性の多毛、男性型のハゲ、ニキビ等の治療
効果にすぐれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンドロゲン阻害剤に
関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】アン
ドロゲン(男性ホルモン)は、主として成人男性の精巣
で合成されるものであり、生殖器官と副生殖器(前立
腺、精嚢腺)の機能維持、精子形成等の作用を有してい
る。これらアンドロゲンとエストロゲン(女性ホルモ
ン)との均衡が崩れ、アンドロゲンの作用が昂進する
と、前立腺の肥大、女性の多毛、男性型のハゲまたはニ
キビが起こることが知られている。前立腺の肥大は60
歳以上の男性の約30%にみられ、その半数に排尿困難
等の前立腺肥大症の症状がみられる。
【0003】上記アンドロゲンとしては、テストステロ
ン、アンドロステンジオン、デヒドロエピアンドロステ
ロン等が知られている。また、成人男性の精巣で合成さ
れるアンドロゲンの85%がテストステロンであること
も知られている。上記テストステロンは、前立腺の細胞
内においては、5α−レダクターゼにより5α−ジヒド
ロテストステロン(5α−DHT)になった後、受容体
と結合して核内に入り、遺伝子を活性化して、上記作用
を発現する。
【0004】これらのアンドロゲンの作用発現を阻害す
る物質としては、酢酸クロルマジノン、フルタミド、ヒ
ドロキシフルタミド等が知られている。しかしながら、
これらの化合物によるアンドロゲンの活性阻害作用は充
分に満足しうるものではなく、そのため前立腺肥大、女
性の多毛、男性型のハゲまたはニキビ等の治療効果が充
分でなかった。
【0005】従って、本発明は、アンドロゲンの作用発
現阻害作用にすぐれ、前立腺肥大、女性の多毛、男性型
のハゲまたはニキビ等の治療効果にすぐれた新規なアン
ドロゲン阻害剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者等
は、上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、下記
一般式 Iで表される化合物がアンドロゲンの作用発現を
阻害する効果にすぐれているという新たな知見を得て、
本発明を完成するに至った。
【0007】
【化2】
【0008】〔式中、R1 はフェニル環上に置換基とし
てハロゲン原子、低級アルキル基および低級アルコキシ
基からなる群より選ばれた置換基を1〜3個有すること
のあるフェニルチオ基、フェニル環上に上記と同じ群よ
り選ばれた置換基を1〜3個有することのあるフェニル
低級アルキルチオ基または基: −SO2 NHR3 (式中、R3 はシクロアルキル基、ピリジル基又はフェ
ニル環上に置換基としてハロゲン原子、シアノ基および
低級アルキル基からなる群より選ばれた基を1〜3個有
することのあるフェニル基を示す。)を示し、R2 は水
素原子、低級アルコキシ基、低級アルキル基又はハロゲ
ン原子を示す。〕 したがって、本発明のアンドロゲン阻害剤は、上記一般
式〔I〕で表される化合物を含有することを特徴とす
る。
【0009】上記一般式〔I〕で表される化合物は、細
胞内の受容体と5α−DHTとの結合、細胞内の受容体
とミボレロンとの結合等について、阻害活性を有してい
る。したがって、上記一般式〔I〕で表される化合物を
含む本発明のアンドロゲン阻害剤は、アンドロゲンの作
用発現を阻害することができ、アンドロゲンの作用昂進
により起こる前立腺肥大、女性の多毛、男性型のハゲま
たはニキビ等の治療に優れた効果を示す。
【0010】上記一般式〔I〕におけるハロゲン原子と
しては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素
原子があげられる。低級アルキル基としては、例えばメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、第三級ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素
数1〜6のアルキル基があげられる。
【0011】低級アルコキシ基としては、例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシ基等の
炭素数1〜6のアルコキシ基があげられる。シクロアル
キル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロ
オクチル基等の炭素数3〜8のシクロアルキル基を例示
できる。
【0012】フェニル環上に置換基として、ハロゲン原
子、低級アルキル基および低級アルコキシ基からなる群
より選ばれた置換基を1〜3個有することのあるフェニ
ルチオ基としては、例えば、フェニルチオ、2−クロロ
フェニルチオ、3−クロロフェニルチオ、4−クロロフ
ェニルチオ、2−ブロモフェニルチオ、3−ブロモフェ
ニルチオ、4−ブロモフェニルチオ、4−フルオロフェ
ニルチオ、4−ヨードフェニルチオ、2,4−ジブロモ
フェニルチオ、2,6−ジブロモフェニルチオ、2,
4,6−トリブロモフェニルチオ、2−メチルフェニル
チオ、3−メチルフェニルチオ、4−メチルフェニルチ
オ、2−エチルフェニルチオ、4−エチルフェニルチ
オ、3−プロピルフェニルチオ、4−(t−ブチル)フ
ェニルチオ、4−ペンチルフェニルチオ、4−ヘキシル
フェニルチオ、2,4−ジメチルフェニルチオ、2,6
−ジメチルフェニルチオ、2−メチル−4−エチルフェ
ニルチオ、2,4,6−トリメチルフェニルチオ、2−
メトキシフェニルチオ、3−メトキシフェニルチオ、4
−メトキシフェニルチオ、2−エトキシフェニルチオ、
4−エトキシフェニルチオ、3−プロポキシフェニルチ
オ、4−(t−ブトキシ)フェニルチオ、4−ペンチル
オキシフェニルチオ、4−ヘキシルオキシフェニルチ
オ、2,6−ジメトキシフェニルチオ、2−メトキシ−
4−エトキシフェニルチオ、2,4,6−トリメトキシ
フェニルチオ、2−クロロ−4−メチルフェニルチオ、
2,6−ジブロモ−4−メチルフェニルチオ、2−クロ
ロ−4−メトキシフェニルチオ、2,6−ジクロロ−4
−メトキシフェニルチオ、2−ブロモ−4−メトキシフ
ェニルチオ、2,6−ジブロモ−4−メトキシフェニル
チオ、2,6−ジブロモ−4−エトキシフェニルチオ基
等のハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基および炭
素数1〜6のアルコキシ基を有することのあるフェニル
チオ基を例示できる。
【0013】フェニル環上に置換基として、ハロゲン原
子、低級アルキル基および低級アルコキシ基からなる群
より選ばれた置換基を1〜3個有することのあるフェニ
ル低級アルキルチオ基としては、例えば、フェニルメチ
ルチオ、2−クロロフェニルメチルチオ、3−クロロフ
ェニルエチルチオ、4−クロロフェニルプロピルチオ、
2−ブロモフェニルブチルチオ、3−ブロモフェニル−
t−ブチルチオ、4−ブロモフェニルペンチルチオ、4
−フルオロフェニルヘキシルチオ、4−ヨードフェニル
メチルチオ、2,4−ジブロモフェニルメチルチオ、
2,6−ジブロモフェニルメチルチオ、2,4,6−ト
リブロモフェニルメチルチオ、2−メチルフェニルメチ
ルチオ、1,3−ジメチルフェニルエチルチオ、4−メ
チルフェニルイソプロピルチオ、2−エチルフェニルメ
チルチオ、4−エチルフェニルエチルチオ、3−プロピ
ルフェニルメチルチオ、4−(t−ブチル)フェニルエ
チルチオ、4−ペンチルフェニルプロピルチオ、4−ヘ
キシルフェニルメチルチオ、2,4−ジメチルフェニル
メチルチオ、2,6−ジメチルフェニルエチルチオ、2
−メチル−4−エチルフェニルエチルチオ、2,4,6
−トリメチルフェニルメチルチオ、2−メトキシフェニ
ルメチルチオ、3−メトキシフェニルエチルチオ、4−
メトキシフェニルメチルチオ、2−エトキシフェニルメ
チルチオ、4−エトキシフェニルエチルチオ、3−プロ
ポキシフェニルエチルチオ、4−(t−ブトキシ)フェ
ニルプロピルチオ、4−ペンチルオキシフェニルメチル
チオ、4−ヘキシルオキシフェニルメチルチオ、2,6
−ジメトキシフェニルエチルチオ、2−メトキシ−4−
エトキシフェニルプロピルチオ、2,4,6−トリメト
キシフェニルメチルチオ、2−クロロ−4−メチルフェ
ニルエチルチオ、2,6−ジブロモ−4−メチルフェニ
ルメチルチオ、2−クロロ−4−メトキシフェニルプロ
ピルチオ、2,6−ジクロロ−4−メトキシフェニルメ
チルチオ、2−ブロモ−4−メトキシフェニルメチルチ
オ、2,6−ジブロモ−4−メトキシフェニルエチルチ
オ、2,6−ジブロモ−4−エトキシフェニルメチルチ
オ基等のフェニル環上に置換基としてハロゲン原子、炭
素数1〜6のアルキル基および炭素数1〜6のアルコキ
シ基からなる群より選ばれた基を1〜3個有することが
あり、低級アルキル基部分の炭素数が1〜6のフェニル
低級アルキルチオ基を例示できる。
【0014】下記式: −SO2 NHR3 (式中、R3 は前記に同じ。)で表される置換基として
は、シクロプロピルスルファモイル基、シクロブチルス
ルファモイル基、シクロペンチルスルファモイル基、シ
クロヘキシルスルファモイル基、シクロオクチルスルフ
ァモイル基等のR3 が炭素数3〜8のシクロアルキル基
であるもの;ピリジルスルファモイル基;フェニルスル
ファモイル基、4−クロロフェニルスルファモイル、4
−シアノフェニルスルファモイル、4−メチルフェニル
スルファモイル、4−イソプロピルフェニルスルファモ
イル、4−ブロモフェニルスルファモイル、4−メトキ
シフェニルスルファモイル、3−メチルフェニルスルフ
ァモイル、4−メチルフェニルスルファモイル、2−メ
チルフェニルスルファモイル、2−ブロモフェニルスル
ファモイル、3−ブロモフェニルスルファモイル、2−
ブロモフェニルスルファモイル、3−クロロフェニルス
ルファモイル、4−ヨードフェニルスルファモイル、
3,5−ジブロモフェニルスルファモイル、3,5−ジ
クロロフェニルスルファモイル、3,5−ジヨードフェ
ニルスルファモイル、2−エチルフェニルスルファモイ
ル、3−エチルフェニルスルファモイル、4−プロピル
フェニルスルファモイル、2−ブチルフェニルスルファ
モイル、2−プロピルフェニルスルファモイル、3,5
−ジメチルフェニルスルファモイル、3,5−ジエチル
フェニルスルファモイル、3−メチル−5−エチルフェ
ニルスルファモイル、3,5−ジブロモ−4−メチルフ
ェニルスルファモイル、3,5−ジクロロ−4−エチル
フェニルスルファモイル等のR3 が、フェニル環上に置
換基としてハロゲン原子、シアノ基及び炭素数1〜6の
アルキル基からなる群から選ばれた基を1〜3個有する
ことのある基があげられる。
【0015】次に、前記一般式〔I〕で表される化合物
の代表例を下表に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】
【表6】
【0022】
【表7】
【0023】
【表8】
【0024】上記一般式〔I〕で表される化合物は種々
の方法により製造することができるが、例えば下記反応
工程式−1〜6に示される方法により製造することがで
きる。 反応工程式−1
【0025】
【化3】
【0026】(式中、R1 およびR2 は前記と同じ。) 一般式〔I〕で表わされる本発明の化合物は、一般式
(2)の化合物と、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチ
ル等のオルトギ酸アルキルとを反応させることにより得
られる。上記反応は、反応に悪影響を与えない溶媒中で
も行うことができるが、オルトギ酸アルキルが溶媒とし
ても機能するため、溶媒は必ずしも必要ではない。
【0027】上記反応は、一般式(2)の化合物に対し
てオルトギ酸アルキルを1〜15倍モル程度用い、通常
80〜120℃にて約20分〜15時間程度反応させる
ことにより終了する。この反応で溶媒を用いる場合に
は、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロ
トン性極性溶媒、これらを混合した混合溶媒等が使用可
能である。N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒として
用いた場合、この反応は約20分〜2時間程度反応させ
ることにより終了する。 反応工程式−2
【0028】
【化4】
【0029】(式中、R1 およびR2 は前記と同じ。) 上記反応は、一般式(3)のアセトニトリル誘導体とギ
酸エステルとを反応させ、一般式(4)の化合物を得た
後、上記一般式(4)の化合物とセミカルバジドの塩酸
塩や硫酸塩等のセミカルバジド鉱酸塩とを反応させ、一
般式(2)の化合物を製造する反応である。
【0030】一般式(3)の化合物とギ酸エステルとの
反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさな
い溶媒、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド等を例示することができる。一般式
(3)の化合物に対するギ酸メチル、ギ酸エチル等のギ
酸エステルの使用割合は、少なくとも等モル量であり、
好ましくは1.05〜1.25倍モル量用いて反応させ
るのがよい。本反応は、通常、氷冷下にて、5分〜20
分程度反応させ、次に室温下、4〜12時間程度反応さ
せるのが好ましい。また、上記反応に際し、反応を十分
に進行させる為にナトリウムメトキシド等のナトリウム
アルコキシドを、上記ギ酸エステルに対して少なくとも
等モル量程度存在させるのが好ましい。反応終了後、水
を加え水層を分取し、塩酸等の鉱酸によりpHを3〜4
に調整し、一般式(4)の析出結晶を得る。
【0031】次に、得られた一般式(4)の化合物に、
氷冷下セミカルバジド・鉱酸塩を少なくとも等モル量、
好ましくは1〜1.2倍モル量程度滴下し、続いて、室
温下、4〜15時間程度反応させ一般式(2)の化合物
を得る。上記反応において使用される溶媒としては、反
応に影響を及ぼさない溶媒、例えばメタノール、エタノ
ール等の低級アルコール、またはこれら低級アルコール
と水との混合溶媒を例示できる。上記混合溶媒を使用す
る場合、低級アルコールと水との混合割合は、1:1〜
10:1程度の範囲のものを使用できる。 反応工程式−3
【0032】
【化5】
【0033】(式中、R4 は低級アルキル基を示し、X
はハロゲン原子を示す。R1 及びR2 は前記に同じ。) この反応は、一般式(5)で表わされる化合物を水素化
還元剤を用いて、還元することにより、一般式(6)で
表わされる化合物を得、次いでこの一般式(6)で表わ
される化合物をハロゲン化剤と反応させることにより、
一般式(7)で表わされる化合物を得て、そしてこの化
合物にシアン化合物を反応させることにより、反応工程
式−2の出発材料である一般式(3)で表わされる化合
物を得るものである。
【0034】一般式(5)で表わされる化合物から、一
般式(6)で表わされる化合物を得る反応は、適当な溶
媒中で行われる。上記溶媒としては、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム等の
エーテル類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;
ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素等があげられ
る。また、この反応に用いられる水素化還元剤として
は、水素化リチウムアルミニウム、水素化アルミニウ
ム、水素化ジイソプロピルアルミニウム、水素化ホウ素
リチウム、水素化ホウ素ナトリウム−塩化アルミニウ
ム、ジボラン等があげられる。一般式(6)で表わされ
る化合物に対する、水素化還元剤の使用量は、少なくと
も0.5倍モル量、好ましくは0.6〜1.2倍モル量
程度用いる。また、この反応は、通常、氷冷下〜100
℃、好ましくは0〜50℃程度で行われ、30分〜10
時間程度で終了する。
【0035】上記一般式(6)で表わされる化合物か
ら、一般式(7)で表わされる化合物を得る反応は、無
溶媒または適当な溶媒中で行われる。この反応で用いら
れる溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類、塩化メチレン、クロ
ロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、ベ
ンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素があげられる。ま
た、この反応に用いられるハロゲン化剤としては、例え
ば塩化チオニル、臭化チオニル等のハロゲン化チオニ
ル、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素等のハロゲン化水
素、三塩化リン、三臭化リン等のハロゲン化リンがあげ
られる。一般式(7)の化合物に対する上記ハロゲン化
剤の使用量は、少なくとも等モル、好ましくは1〜1.
3倍モル量である。また、この反応は、氷冷下〜100
℃、好ましくは0〜50℃程度で行われ、30分〜5時
間程度で終了する。
【0036】上記一般式(7)で表わされる化合物か
ら、一般式(3)で表わされる化合物を得る反応は、適
当な溶媒中で行われる。この反応で用いられる溶媒とし
ては、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級
アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プ
ロトン性極性溶媒、およびこれらと水との混合溶媒等が
あげられる。また、この反応に用いられるシアン化合物
としては、シアン化カリウム、シアン化ナトリウム、シ
アン化銀、シアン化銅、シアン化カルシウム等があげら
れる。一般式(7)で表わされる化合物に対する上記シ
アン化剤の使用量は、少なくとも等モル、好ましくは1
〜1.3倍モル量である。また、この反応は、室温〜1
50℃、好ましくは室温〜100℃程度で行われ、1〜
5時間程度で終了する。 反応工程式−4
【0037】
【化6】
【0038】(式中、R1 、R2 およびR4 は前記に同
じ。) この反応は、一般式(8)で表わされる化合物を通常の
エステル化反応に付すことにより、一般式(5)で表わ
される化合物を得るものである。上記のエステル化反応
は、例えば、触媒の存在下、一般式(8)の化合物に一
般式: R4 −OH (式中、R4 は前記と同じ)で表わされるアルコール類
を反応させることにより行われ、使用される触媒として
は、エステル化反応に慣用の触媒が用いられる。具体的
には、塩化水素、濃硫酸、リン酸、ポリリン酸、三フッ
化ホウ素、過塩素酸等の無機類、トリフルオロ酢酸、ト
リクロロメタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、p
−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、エタンス
ルホン酸等の有機酸、トリクロロメタンスルホン酸無水
物、トリフルオロメタンスルホン酸無水物等の酸無水
物、塩化チオニル等があげられる。また、カチオン交換
樹脂(酸型)も使用できる。上記のエステル化反応は、
無溶媒または適当な溶媒の存在下に行われる。使用され
る溶媒としては、エステル化反応に慣用の溶媒のいずれ
も使用でき、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、ジクロロエタ
ン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ジエチル
エーテル、テトラヒドフラン、ジオキサン等のエーテル
類などが挙げられる。一般式(8)の化合物に対する酸
の使用割合は、等モル〜100倍モル量、好ましくは1
0〜30倍モル量とするのがよい。また、反応温度は−
20℃〜200℃、好ましくは0〜150℃で行うのが
よい。
【0039】また、一般式(5)の化合物は、一般式
(6)の化合物のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム
塩、カリウム塩等)に、一般式: R4 −X (式中、R4 およびXは前記と同じ)で表わされるハラ
イド化合物を反応させる方法、一般式(8)の化合物
に、ジアゾメタン、ジアゾエタン、ジアゾプロパン等の
ジアゾアルカン類を反応させる方法、一般式(8)の化
合物をそのカルボキシ基における反応性誘導体に変換し
た後、一般式: R4 −OH (式中、R4 は前記と同じ)で表わされるアルコール類
を反応させる方法等によっても得ることができる。これ
らのエステル化反応は慣用の方法に準じて行うことがで
きる。 反応工程式−5
【0040】
【化7】
【0041】(式中、R2 およびXは前記に同じ、
11、R12、R13はそれぞれ水素原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を示す。) この反応は、一般式(9)で表わされる安息香酸誘導体
と、一般式(10)で表わされるフェニルチオ誘導体と
を反応させて、一般式(11)で表わされる化合物を得
るものである。この反応は、適当な溶媒中で、水酸化ナ
トリウム等の塩基の存在下で行われるものであり、使用
される溶媒としては、メタノール、エタノール等の低級
アルコールが例示できる。
【0042】一般式(9)の化合物の使用割合は、少な
くとも等モル量好ましくは、少し過剰に用いるのがよ
い。また、塩基性化合物は、一般式(9)の化合物及び
一般式(10)の化合物の塩を形成させるため、一般式
(9)の化合物に対して、少なくとも2倍モル量、好ま
しくは少し過剰に用いるのがよい。上記反応は、通常、
室温〜180℃にて行われ、30分〜24時間程度で終
了する。 反応工程式−6
【0043】
【化8】
【0044】(式中、R2 、R3 及びXは前記と同
じ。) 上記反応は、ハロゲノスルホン酸化合物と上記一般式
(12)で表わされる化合物とを反応させて、スルホン
酸基を導入し、次いで通常のアミド結合生成反応に付す
ことにより一般式(13)で表わされる化合物を得るも
のである。上記反応におけるハロゲノスルホン酸として
は、クロロスルホン酸、ブロモスルホン酸等が例示でき
る。
【0045】この反応においては、例えば上記一般式
(12)で表わされる化合物に対して、ハロゲノスルホ
ン酸を20〜25倍モル程度用いて、反応させ、約80
℃の条件で、1〜3時間程度反応させることにより、フ
ェニル環上にハロゲノスルホン酸を導入することができ
る。一般式 I で表わされる化合物のうち、塩基性基を
有する化合物は医薬的に許容される酸を作用させること
により、また酸性基を有する化合物は医薬的に許容され
る塩基性化合物を作用させることにより、容易に塩を形
成し得る。該酸としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、
臭化水素酸等の無機酸、シュウ酸、マレイン酸、フマ−
ル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、酢酸、
p-トルエンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機酸が
あげられる。また、塩基性化合物としては、例えば水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の
金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸塩または重炭酸
塩等があげられる。
【0046】一般式 I で表わされる化合物は、当然に
光学異性体を含むものである。これらの異性体は、慣用
の分割法、例えば、光学分割剤を使用する方法、酵素を
使用する方法などで分離することができる。本発明のア
ンドロゲン阻害剤は、通常、一般的な医薬製剤の形態で
用いられる。製剤は通常使用される充填剤、増量剤、結
合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤などの稀釈
剤あるいは賦形剤を用いて調製される。この医薬製剤と
しては各種の形態が治療目的に応じて選択でき、その代
表的なものとして錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳
剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、注射剤(液剤、懸濁剤
等)等のほか、ローション、クリーム、軟膏などの外用
剤等でも使用可能である。錠剤の形態に成形するに際し
ては、担体として、この分野で従来より広く使用されて
いるものがいずれも使用可能であり、例えば乳糖、白
糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプン、炭酸
カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦
形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブ
ドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチ
ルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カ
リウム、ポリビニルピロリドンなどの結合剤、乾燥デン
プン、アルギン酸ナトリウム、カンテン未、ラミナラン
末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナ
トリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳
糖などの崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水
素添加油などの崩壊抑制剤、第四級アンモニウム塩基、
ラウリル硫酸ナトリウムなどの吸収促進剤、グリセリ
ン、デンプンなどの保湿剤、デンプン、乳糖、カオリ
ン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸などの吸着剤、精
製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレング
リコールなどの滑沢剤などが例示できる。さらに錠剤は
必要に応じて通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣剤、
ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フイルムコーティング錠あ
るいは二重錠、多層錠とすることができる。
【0047】丸剤の形態に成形するに際しては、担体と
して、この分野で従来公知のものを広く使用でき、例え
ば、ブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物
油、カオリン、タルクなどの賦形剤、アラビアゴム末、
トラガント末、ゼラチン、エタノールなどの結合剤、ラ
ミナラン、カンテンなどの崩壊剤などが例示できる。ま
た、坐剤の形態に成形するに際しては、担体として、従
来公知のものを広く使用でき、例えば、ポリエチレング
リコール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコール
のエステル類、ゼラチン、半合成グリセライドなどを挙
げることができる。さらに、注射剤として調製される場
合には、液剤、乳剤および懸濁剤は殺菌され、かつ血液
と等張であるのが好ましく、これら液剤、乳剤および懸
濁剤の形態に成形するのに際しては、希釈剤としてこの
分野において慣用されているものをすべて使用でき、例
えば水、エチルアルコール、プロピレングリコール、エ
トキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソ
ステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル類などを挙げることができる。なお、こ
の場合等張性の溶液を調製するに充分な量の食塩、ブド
ウ糖あるいはグリセリンを医薬製剤中に含有せしめても
よく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤など
を、更に必要に応じて着色材、保存剤、香料、風味剤、
甘味剤などや他の医薬品を該治療剤に含有せしめてもよ
い。ペースト、クリームおよびゲルの形態に成形するに
際しては、希釈剤として例えば、白色ワセリン、パラフ
ィン、グリセリン、セルロ−ス誘導体、ポリエチレング
リコール、シリコン、ベントナイト等を使用できる。
【0048】本発明のアンドロゲン阻害剤中に含有され
るべき化合物 I の量は、特に限定されず広範囲に選択
されるが、通常全組成物中1〜70重量%とするのがよ
い。本発明に係るアンドロゲン阻害剤の投与方法は特に
制限はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の
条件、疾患の程度などに応じた方法で投与される。例え
ば錠剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、およびカ
プセル剤の場合には経口投与される。
【0049】また注射剤の場合には単独であるいはブド
ウ糖、アミノ酸などの通常の補液と混合して静脈内投与
され、さらには必要に応じて単独で筋肉内、皮内、皮下
もしくは腹腔内投与される。坐剤の場合には直腸内投与
される。さらに、ローション、クリーム、軟膏等の外用
剤の場合には塗布投与される。本発明のアンドロゲン阻
害剤の投与量は用法、患者の年齢、性別その他の条件、
疾患の程度などにより適宜選択されるが、通常化合物 I
の量は一日当り体重1kg当り1〜100mg、好ましく
は5〜20mgとするのがよく、1日に2〜4回に分けて
投与することができる。
【0050】
【実施例】以下、参考例及び実施例に基づいて、この発
明を詳細に説明する。 参考例1 1) 窒素気流下、4−クロル−3−ニトロ安息香酸
(241.88g)、炭酸水素ナトリウム(100.8
0g)および50%含水メタノール(900ml)の混合
物を室温にて攪拌し、チオフェノール(128.35m
l)、および水酸化ナトリウム(49.6g)の50%
含水メタノール(200ml)溶液を順次加えた。添加
後、窒素雰囲気下で1時間還流した。反応終了後、反応
混合物を氷水で冷却した後、濃塩酸を加えてpH2〜3
とし、黄色析出物をろ取し、水洗して3−ニトロ−4−
フェニルチオ安息香酸を得た。これは、次の反応にその
まま用いた。 2) 上記で得られた3−ニトロ−4−フェニルチオ安
息香酸、鉄粉(201.0g)および50%含水エタノ
ール(800ml)の混合物に、還流下、攪拌しながら濃
塩酸(20ml)のエタノール(40ml)溶液を除々に加
えた。攪拌下に15時間還流した後、反応混合物を冷却
し、析出物を濾取、水洗した。得られた析出物に水酸化
ナトリウム(50g)および水(1.95l)を加え、
加熱溶解させて不溶物を濾別した後、氷冷しながら濾液
に希硫酸を加えてpH2〜3とした。析出物を濾取、水
洗、乾燥して、3−アミノ−4−フェニルチオ安息香酸
(218.28g)を得た。 3) 3−アミノ−4−フェニルチオ安息香酸(11
0.27g)を、加熱された濃硫酸(81ml)の水(4
00ml)溶液に加え、2時間加熱攪拌した後、氷−食塩
浴にて−5℃に冷却した。これに、別途氷冷しておいた
亜硝酸ナトリウム(36.25g)の水(80ml)溶液
を約1時間かけて加えた。さらに、0〜5℃にて、30
分間攪拌した後、尿素(2g)を加え、30分間攪拌し
て未反応の亜硝酸を分解した。得られた混合物を、濃硫
酸(121ml)、無水硫酸ナトリウム(168g)およ
び水(112ml)の混合物中に、攪拌下、100〜11
0℃にて、1時間15分かけて少しずつ加えた。添加終
了後、同温にて1時間攪拌した。反応混合物を冷却し、
析出する褐色の粒状の析出物を濾取、水洗した後、50
℃にて、終夜乾燥した。得られた生成物を、メタノール
(1.4l)および濃硫酸(70ml)の混合物に加え、
攪拌しながら2時間還流した。反応終了後、反応混合物
を減圧下に濃縮し、残渣に水(1.5l)を加え、酢酸
エチル(500ml×3)で抽出した。抽出液を無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣を熱ヘキ
サン(4.2l)で抽出後、冷却し、析出する黄色析出
物を濾取して、3−ヒドロキシ−4−フェニルチオ安息
香酸メチル(49.37g)を得た。
【0051】NMR(CDCl3 )δ:7.13〜7.
71(m,8H)、6.47(bs,1H)、3.92
(s,3H) 参考例2 3−ヒドロキシ−4−フェニルチオ安息香酸メチル(4
9.11g)、炭酸カリウム(27.33g)およびア
セトン(627ml)の混合物に、ジメチル硫酸(17.
85ml)を加え、攪拌下に6時間還流した。反応混合物
を冷却し、析出物を濾取し、アセトンで洗浄した。上記
濾液および洗液を合わせて、減圧下に濃縮して、3−メ
トキシ−4−フェニルチオ安息香酸メチルを得た。
【0052】NMR(CDCl3 )δ:7.35〜7.
51(m,7H)、6.79(d,J=8.57Hz,
1H)、3.96(s,3H)、3.88(s,3H) 参考例3 1) 3−メトキシ−4−フェニルチオ安息香酸メチル
(30.67g)の乾燥ジエチルエーテル(744ml)
溶液に、氷冷攪拌下、水素化リチウムアルミニウム
(4.32g)を少しずつ加えた。1時間攪拌した後、
反応混合物に酢酸エチル、メタノールおよび水を順次加
え、未反応の水素化リチウムアルミニウムを分解した。
有機層を分離後、水層を酢酸エチル(300ml×2)で
抽出した。抽出液を上記有機層と合わせ、飽和食塩水
(300ml×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下に濃縮して、1−ヒドロキシメチル−3−メ
トキシ−4−フェニルチオベンゼンを得た。
【0053】NMR(CDCl3 )δ:7.20〜7.
37(m,5H)、7.04(d,J=7.69Hz,
1H)、6.95(bs,1H)、6.84(bd,J
=7.91Hz,1H)、4.68(s,2H)、3.
87(s,3H) 2) 上記で得られた1−ヒドロキシメチル−3−メト
キシ−4−フェニルチオベンゼンを塩化メチレン(37
2ml)に溶解し、氷冷攪拌下、塩化チオニル(9.12
ml)を加えた。1時間攪拌した後、反応混合物を氷水
(500ml×2)で洗浄し、酢酸エチル(500ml)を
加えた。混合物を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20
ml)、水(200ml)および飽和食塩水(200ml×
2)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
減圧下に濃縮して、1−クロロメチル−3−メトキシ−
4−フェニルチオベンゼンを得た。
【0054】NMR(CDCl3 )δ:7.25〜7.
32(m,5H)、6.89〜6.94(m,3H)、
4.55(s,2H)、3.89(s,3H) 3) 上記で得られた1−クロロメチル−3−メトキシ
−4−フェニルチオベンゼンを、N,N−ジメチルホル
ムアミド(200ml)に溶解し、細かく砕いた青酸ナト
リウム(7.34g)を加え、30℃にて14時間攪拌
した。反応混合物に飽和食塩水(300ml)および氷水
(300ml)を加え、酢酸エチル(300ml×3)にて
抽出した。抽出液を飽和食塩水(200ml×3)で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、1−シアノメチル−
3−メトキシ−4−フェニルチオベンゼンを得た。
【0055】NMR(CDCl3 )δ:7.25〜7.
41(m,5H)、7.01(d,J=7.70,1
H)、6.83(s,1H)、6.79(d,J=7.
47Hz,1H)、3.89(s,3H)、3.72
(s,2H) 参考例4 水酸化カリウム(20.86g)のN,N−ジメチルア
セトアミド(70ml)溶液を150℃に加熱し、窒素雰
囲気下、同温にて攪拌しながらチオフェノール(19.
52ml)および4−ブロム安息香酸(25.47g)を
加えた。窒素雰囲気下、20時間還流した後、反応混合
物を氷水(400ml)に注ぎ、ベンゼン(400ml)を
加えて洗浄し水層を分離した。さらにベンゼン層を2.
5N−水酸化ナトリウム(100ml×4)で抽出した。
抽出液を上記水層と合わせて、濃塩酸にてpH1〜2と
し、析出物を濾取、水洗、乾燥して、4−フェニルチオ
安息香酸(26.29g)を得た。
【0056】NMR(DMSO−d6)δ:7.95
(d,J=8.57Hz,2H)、7.34〜7.48
(m,5H)、7.20(d,J=8.57Hz,2
H) 参考例5 4−フェニルチオ安息香酸(26.29g)、濃硫酸
(5ml)およびメタノール(400ml)の混合物を攪拌
しながら10時間還流した。反応終了後、反応混合物を
減圧下に濃縮し、残渣に酢酸エチル(400ml)を加
え、飽和食塩水(200ml×3)で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮して、4−フェニル
チオ安息香酸メチル(27.44g)を得た。
【0057】NMR(CDCl3 )δ:7.89(d,
J=8.58Hz,2H)、7.32〜7.53(m,
5H)、7.20(d,J=8.79Hz,2H)、
3.88(s,3H) 参考例6 1) 4−フェニルチオ安息香酸メチル(27g)の乾
燥ジエチルエーテル(500ml)溶液に、氷冷攪拌下、
水素化リチウムアルミニウム(2.5g)を少しずつ加
える。1時間攪拌した後、反応化合物に酢酸エチルおよ
び水を順次くわえ、未反応の水素化リチウムアルミニウ
ムを分解した。有機層を分離後、水層を酢酸エチル(1
00ml×2)で抽出した。抽出液を上記有機層と合わ
せ、飽和食塩水(100ml×2)で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧下に濃縮して、1−ヒドロキシ
メチル−4−フェニルチオベンゼン(25g)を得た。
【0058】NMR(CDCl3 )δ:7.19〜7.
40(m,9H)、4.67(s,2H) 2) 1−ヒドロキシメチル−4−フェニルチオベンゼ
ン(3.0g)を塩化メチレン(15ml)に溶解し、氷
冷攪拌下、塩化チオニル(1.5ml)を加える。1時間
攪拌した後、反応混合物を氷水(10ml×3)で洗浄
し、塩化メチレン(50ml)を加えた。混合物を5%炭
酸水素ナトリウム水溶液(5ml×3)および飽和食塩水
(30ml×2)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧下に濃縮して、1−クロロメチル−4−フェ
ニルチオベンゼン(3.0g)を得た。
【0059】NMR(CDCl3 )δ:7.25〜7.
35(m,9H)、4.54(s,2H) 3) 1−クロロルメチル−4−フェニルチオベンゼン
(3.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド(15m
l)に溶解し、細かく砕いた青酸ナトリウム(1.0
g)を加え、室温にて17時間攪拌した。反応混合物に
飽和食塩水(50ml)および氷水(50ml)を加えた
後、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。抽出液を
飽和食塩水(50ml×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧下に濃縮して、1−シアノメチル−4
−フェニルチオベンゼン(2.9g)を得た。
【0060】NMR(CDCl3 )δ:7.29〜7.
38(m,9H)、3.71(s,2H) 参考例7 水酸化カリウム(1.368g)をN,N−ジメチルア
セトアミド(20ml)に熱時溶解し、窒素気流下、チオ
フェノール(1.16ml)を加えた。次いで4−クロル
−3−メチル安息香酸を加え、窒素雰囲気中、2日間還
流した。反応終了後、反応混合物を冷却し、氷水(約1
00ml)に注ぎ、ベンゼン(50ml)で洗浄した後、水
層を分離した。ベンゼン層をさらに5%水酸化ナトリウ
ム水溶液(50ml)で抽出し、抽出液と上記水層とを合
わせ、塩酸にてpH2〜3とし、析出物を濾取、水洗、
乾燥して、3−メチル−4−フェニルチオ安息香酸
(1.55g)を得た。 参考例8 3−メチル−4−フェニルチオ安息香酸(85g)、濃
硫酸(20ml)およびメタノール(1.2l)の混合物
を攪拌しながら4時間還流した。反応終了後、反応混合
物を減圧下に濃縮し、残渣に酢酸エチル(1.5l)を
加え、飽和食塩水(400ml×3)で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮して3−メチル−4
−フェニルチオ安息香酸メチル(80.33g)を得
た。
【0061】NMR(CDCl3 )δ:7.85(b
s,1H)、7.70(bd,J=8.13Hz,1
H)、7.37(bs,5H)7.00(d,J=8.
13Hz,1H) 参考例9 1) 3−メチル−4−フェニルチオ安息香酸メチル
(80.33g)の乾燥ジエチルエーテル(900ml)
溶液に、氷冷攪拌下、水素化リチウムアルミニウム
(7.08g)を少しずつ加える。1時間攪拌した後、
反応混合物に酢酸エチル、メタノールおよび水を順次加
え、未反応の水素化リチウムアルミニウムを分解した。
有機層を分離後、水層を酢酸エチル(300ml×2)で
抽出し、抽出液を上記有機層と合わせ、飽和食塩水(3
00ml×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
減圧下に濃縮して、1−ヒドロキシメタル−3−メチル
−4−フェニルチオベンゼンを得た。
【0062】NMR(CDCl3 )δ:7.04〜7.
36(m,8H)、4.62(s,2H)、2.37
(s,3H) 2) 上記で得られた1−ヒドロキシメチル−3−メチ
ル−4−フェニルチオベンゼンを塩化メチレン(100
ml)に溶解し、氷冷攪拌下、塩化チオニル(23.34
ml)を加えた。1時間攪拌した後、反応混合物を氷水
(100ml×3)で洗浄し、酢酸エチル(500ml)を
加えた。混合物を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50
ml×4)および飽和食塩水(100ml×2)で順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮して、
1−クロロメチル−3−メチル−4−フェニルチオベン
ゼンを得た。
【0063】NMR(CDCl3 )δ:7.16〜7.
25(m,8H)、4.53(s,2H)、2.37
(s,3H) 3) 上記で得られた1−クロロメチル−3−メチル−
4−フェニルチオベンゼンをN,N−ジメチルホルムア
ミド(56ml)に溶解し、細かく砕いた青酸ナトリウム
(18.16g)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応
混合物に飽和食塩水(300ml)および氷水(300m
l)を加えた後、酢酸エチル(300ml×3)で抽出し
た。抽出液を飽和食塩水(200ml×3)で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮して、1−シ
アノメチル−3−メチル−4−フェニルチオベンゼン
(45.95g)を得た。
【0064】NMR(CDCl3 )δ:7.10〜7.
37(m,8H)、3.69(s,2H)、2.38
(s,3H) 実施例14−ヒドロキシ−8−(4−フェニルチオフェニル)ピ
ラゾロ〔1,5−a〕−1,3,5−トリアジン 3−アミノ−2−カルバモイル−(4−フェニルチオフ
ェニル)ピラゾール(124.15g)、オルトギ酸エ
チル(80ml)及びN,N−ジメチルホルムアミド(1
00ml)の混合物を、100〜110℃にて40分間加
熱攪拌し、メタノールまたは酢酸エチルを加えて析出物
を濾取し、メタノールまたは酢酸エチルにて洗浄、乾燥
し、目的物(93.46g)を得た。
【0065】mp:297〜298℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.58(s,1H)、
8.12(s,1H)、8.04(d,J=8.4H
z,2H)、7.41(d、J=8.5Hz,2H)、
7.34(s,5H) 以下、実施例1と同様にして、適当な出発原料を用い
て、実施例2〜10の化合物を得た。 実施例24−ヒドロキシ−8−〔4−(2−メチルフェニルチ
オ)フェニル〕ピラゾロ〔1,5−a〕−1,3,5−
トリアジン mp:>300℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.55(s,1H)、
8.10(s,1H)、8.00(d,J=8.35H
z,2H)、7.27(d、J=8.35HZ,2
H)、7.20〜8.29(m,4H) 実施例38−(4−ベンジルチオ−3−メチルフェニル)−4−
ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕−1,3,5−トリ
アジン mp:234〜236℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.55(s,1H)、
8.10(s,1H)、7.86(s,1H)、7.8
2(dd,J=8.0および1.7Hz,1H)、7.
20〜7.45(m,6H)、4.21(s,2H)、
2.28(s,3H) 実施例44−ヒドロキシ−8−〔4−(4−メチルフェニルチ
オ)フェニル〕ピラゾロ〔1,5−a〕−1,3,5−
トリアジン mp:>300℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.56(s,1H)、
8.11(s,1H)、7.99(d,J=8.6H
z,2H)、7.32(d、J=8.6Hz,2H)、
7.30(d、J=8.8Hz,2H)、7.18
(d、J=8.8Hz,2H)、2.31(s,3H) 実施例54−ヒドロキシ−8−(3−メチル−4−フェニルチオ
フェニル)ピラゾロ〔1,5−a〕−1,3,5−トリ
アジン mp:274〜276℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.59(s,1H)、
8.13(s,1H)、8.01(bs,1H)、7.
89(dd,J=8.1および1.5Hz,1H)、
7.36(d,J=8.0Hz,1H)、7.11〜
7.42(m,5H)、2.36(s,3H) 実施例64−ヒドロキシ−8−〔3−メチル−4−(2−メチル
フェニルチオ)フェニル〕ピラゾロ〔1,5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:246〜251℃(分解) NMR(DMSO−d6)δ:8.56(s,1H)、
8.11(s,1H)、7.98(bs,1H)、7.
84(bd,J=8.13Hz,1H)、6.9〜7.
4(m,5H)、2,36(s,3H)、2.33
(s,3H) 実施例74−ヒドロキシ−8−〔3−メチル−4−(3−メチル
フェニルチオ)フェニル〕ピラゾロ〔1.5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:270〜273℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.59(s,1H)、
8.13(s,1H)、7.99(s,1H)、7.8
7(dd,J=7.9および1.7Hz,1H)、7.
32(d,J=8.0Hz,1H)、6.90〜7.4
0(m,4H)、2.36(s,3H)、2.26
(s,3H) 実施例84−ヒドロキシ−8−〔3−メチル−4−(4−メチル
フェニルチオ)フェニル〕ピラゾロ〔1,5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:287〜290℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.56(s,1H)、
8.12(s,1H)、7.97(d,J=1.5H
z,1H)、7.82(dd,J=9.3および2.0
Hz,1H)、7.23(d,J=9.3Hz,1
H)、7.15(s,4H)、2.35(s,3H)、
2.28(s,3H) 実施例94−ヒドロキシ−8−〔4−(3−メトキシフェニルチ
オ)−3−メチル〕フェニルピラゾロ〔1,5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:245〜249℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.60(s,1H)、
8.13(s,1H)、8.02(bs,1H)、7.
91(dd,J=7.9および1.6Hz,1H)、
7.39(d,J=8.4Hz,1H)、7.20
(d,J=8.1Hz,1H)、6.67〜6.85
(m,3H)、3.70(s,3H)、2.36(s,
3H) 実施例104−ヒドロキシ−8−〔4−(4−メトキシフェニルチ
オ)−3−メチル〕フェニルピラゾロ〔1,5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:283〜287℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.53(s,1H)、
8.10(s,1H)、7.92(d,J=1.5H
z,1H)、7.77(dd,J=8.1および1.7
Hz,1H)、7.31(d,J=9.0Hz,2
H)、7.03(d,J=8.1Hz,1H)、6.9
7(d,J=9.0Hz,2H)、3.77(s,3
H)、2.36(s,3H) 実施例114−ヒドロキシ−8−(4−フェニルアミノスルホニル
フェニル)ピラゾロ〔1,5−a〕−1,3,5−トリ
アジン 4−ヒドロキシ−8−フェニルピラゾロ〔1,5−a〕
−1,3,5−トリアジン(420mg)とクロロスルホ
ン酸(3ml)の混合物を、80℃で加熱攪拌した。1時
間後、反応液に水を加え、析出物を濾取し、水洗、乾燥
した。次いで上記濾取物に、アニリン(10ml)を加
え、80℃で加熱攪拌した。2時間後2N−塩酸を加
え、反応液を酸性とし、析出物を濾取し、水洗、乾燥し
て、目的物(420mg)を得た。
【0066】mp:274〜277℃ NMR(DMSO−d6)δ:10.21(s,1
H)、8.62(s,1H)、8.17(d,J=8.
6Hz,2H)、8.16(s,1H)、7.78
(d,J=8.6Hz,2H)、6.92〜7.34
(m,5H) 以下、実施例11と同様にして、適当な出発原料を用
い、実施例12〜24の化合物を得た。 実施例124−ヒドロキシ−8−〔4−(4−メチルフェニルアミ
ノスルホニル)フェニル〕ピラゾロ〔1,5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:262〜265℃ NMR(DMSO−d6)δ:10.05(s,1
H)、8.63(s,1H)、8.17(d,J=8.
6Hz,2H)、8.16(s,1H)、7.76
(d,J=8.6Hz,2H)、7.01(s,4
H)、2.18(s,3H) 実施例138−〔4−(4−エチルフェニルアミノスルホニル)フ
ェニル〕−4−ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:285〜290℃ NMR(DMSO−d6)δ:10.09(s,1
H)、8.63(s,1H)、8.17(s,1H)、
8.17(d,J=8.6Hz,2H)、7.78
(d,J=8.6Hz,2H)、7.04(s,4
H)、2.25(q,J=7.3Hz,2H)、1.1
7(t,J=7.3Hz,3H) 実施例148−〔4−(3−エチルフェニルアミノスルホニル)フ
ェニル〕−4−ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:240〜248℃ NMR(DMSO−d6)δ:10.15(s,1
H)、8.63(s,1H)、8.18(d,J=8.
6Hz,2H)、8.16(s,1H)、7.79
(d,J=8.6Hz,2H)、6.70〜7.50
(m,4H)、2.20〜2.60(m,2H)、1.
08(t,J=7.2Hz,3H) 実施例158−〔4−(2−エチルフェニルアミノスルホニル)フ
ェニル〕−4−ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:250〜254℃ NMR(DMSO−d6)δ:9.51(s,1H)、
8.67(s,1H)、8.21(d,J=8.6H
z,2H)、8.18(s,1H)、7.71(d,J
=8.6Hz,2H)、7.07〜7.25(m,4
H)、2.46〜2.57(m,2H)、0.97
(t,J=7.7Hz,3H) 実施例164−ヒドロキシ−8−〔4−(4−イソプロピルフェニ
ルアミノスルホニル)フェニル〕ピラゾロ〔1,5−
a〕−1,3,5−トリアジン mp:290〜295℃ NMR(DMSO−d6)δ:10.10(s,1
H)、8.63(s,1H)、8.18(d,J=8.
6Hz,2H)、8.16(s,1H)、7.78
(d,J=8.6Hz,2H)、7.00〜7.20
m,4H)、2.46〜2.52(m,1H)、1.1
1(d,J=6.8Hz,6H) 実施例178−〔4−(4−t−ブチルフェニルアミノスルホニ
ル)フェニル〕−4−ヒドロキシピラゾロ〔1,5−
a〕−1,3,5−トリアジン mp:275〜279℃ NMR(DMSO−d6)δ:10.13(s,1
H)、8.63(s,1H)、8.18(d,J=8.
6Hz,2H)、8.17(s,1H)、7.80
(d,J=8.6Hz,2H)、7.25(d,J=
8.8Hz,2H)、7.02(d,J=8.8Hz,
2H)、1.19(s,9H) 実施例188−〔4−(4−シアノフェニルアミノスルホニル)フ
ェニル〕−4−ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:272〜274℃ NMR(DMSO−d6)δ:11.01(s,1
H)、8.64(s,1H)、8.22(d,J=8.
6Hz,2H)、8.18(s,1H)、7.88
(d,J=8.6Hz,2H)、7.70(d,J=
9.0Hz,2H)、7.28(d,J=9.0Hz,
2H) 実施例198−〔4−(4−クロロフェニルアミノスルホニル)フ
ェニル〕−4−ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:189〜193℃ NMR(DMSO−d6)δ:10.38(s,1
H)、8.64(s,1H)、8.20(d,J=8.
6Hz,2H)、8.17(s,1H)、7.79
(d,J=8.6Hz,2H)、7.31(d,J=
9.0Hz,2H)、7.12(d,J=9.0Hz,
2H) 実施例204−ヒドロキシ−8−〔4−(3,4,5−トリクロロ
フェニルアミノスルホニル)フェニル〕ピラゾロ〔1,
5−a〕−1,3,5−トリアジン mp:280〜283℃ NMR(DMSO−d6)δ:10.91(bs,1
H)、8.66(s,1H)、8.25(d,J=8.
8Hz,2H)、8.19(s,1H)、7.87
(d,J=8.8Hz,2H)、7.32(s,2H) 実施例214−ヒドロキシ−8−〔4−(3−ピリジルアミノスル
ホニル)フェニル〕ピラゾロ〔1,5−a〕−1,3,
5−トリアジン mp:>300℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.64(s,1H)、
8.20(d,J=8.6Hz,2H)、8.17
(s,1H)、8.14〜8.33(m,2H)、7.
30〜7.50(m,4H) 実施例228−(4−シクロヘキシルアミノスルホニルフェニル)
−4−ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕−1,3,5
−トリアジン mp:>300℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.68(s,1H)、
8.23(d,J=8.6Hz,2H)、8.18
(s,1H)、7.86(d,J=8.6Hz,2
H)、7.59(d,J=7.0Hz,1H)、2.7
0〜3.00(m,1H)、1.00〜1.62(m,
10H) 実施例234−ヒドロキシ−8−〔4−(4−t−ブチルフェニル
アミノスルホニル)−3−メチルフェニル〕ピラゾロ
〔1,5−a〕−1,3,5−トリアジン mp:258〜260℃ NMR(DMSO−d6)δ:10.24(s,1
H)、8.63(s,1H)、8.17(s,1H)、
7.99(bs,3H)、7.23(d,J=8.8H
z,2H)、7.00(d,J=8.8Hz,2H)、
2.50(s,3H)、1.18(s,9H) 実施例248−〔4−(4−ブロモフェニルチオ)−3−メチルフ
ェニル〕−4−ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕−
1,3,5−トリアジン mp:>300℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.61(s,1H)、
8.14(s,1H)、8.03(d,J=2.0H
z,1H)、7.93(dd,J=8.1および2.0
Hz,1H)、7.50(d,J=8.8Hz,2
H)、7.43(d,J=8.1Hz,1H)、7.1
0(d,J=8.6Hz,2H)、2.36(s,3
H) 実施例254−ヒドロキシ−8−(3−メトキシ−4−フェニルチ
オフェニル)ピラゾロ〔1,5−a〕−1,3,5−ト
リアジン 実施例1と同様にして、適当な出発原料を用いて、表記
化合物を得た。
【0067】mp:247〜248℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.64(s,1H)、
8.13(s,1H)、7.74(d,J=1.75H
z,1H)、7.63(dd,J=7.91および1.
75Hz,1H)、7.22〜7.35(m,5H)、
7.15(d,J=7.91Hz,1H) 実施例268−(3−クロロ−4−フェニルチオフェニル)−4−
ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕−1,3,5−トリ
アジン 実施例1と同様にして、適当な出発原料を用いて、表記
化合物を得た。
【0068】mp:290〜293℃ NMR(DMSO−d6)δ:8.62(s,1H)、
8.27(d,J=2.0Hz,1H)、8.15
(s,1H)、7.92(dd,J=8.4および2.
0Hz,1H)、7.41(s,5H)、7.16
(d,J=8.4Hz,1H) 実施例274−ヒドロキシ−8−(3−メチル−4−フェニルアミ
ノスルホニルフェニル)ピラゾロ〔1,5−a〕−1,
3,5−トリアジン 実施例11と同様にして、適当な出発原料を用いて、表
記化合物を得た。
【0069】mp:273〜275℃ NMR(DMSO−d6)δ:10.36(s,1
H)、8.61(s,1H)、8.17(s,1H)、
7.77〜8.29(m,3H)、6.74〜7.35
(m,5H)、2.64(s,3H) 次に、製剤例を示す。 製剤例 4−ヒドロキシ−8−〔4−(4−メチルフェニルチオ) −フェニル〕ピラゾロ〔1,5−a〕−1,3,5−トリアジン 100g アビセル(商標名、旭化成(株)製) 40g コーンスターチ 30g ステアリン酸マグネシウム 2g TC−5(商標名、信越化学工業(株)製、 ヒドロキシプロピルメチルセルロース) 10g ポリエチレングリコール−6000 3g ヒマシ油 40gエタノール 40g 4−ヒドロキシ−8−〔4−(4−メチルフェニルチ
オ)フェニル〕ピラゾロ〔1,5−a〕−1,3,5−
トリアジン、アビセル、コーンスターチおよびステアリ
ン酸マグネシウムを、混合研磨後、糖衣R10mmのキネ
で打錠する。得られた錠剤をTC−5、ポリエチレング
リコール−6000、ヒマシ油およびエタノールからな
るフィルムコーティング剤被膜を行い、上記組成のフィ
ルムコーティング錠を製造する。
【0070】以下の薬理試験AおよびBをそれぞれに示
す供試化合物について行った。なお、薬理試験Aについ
ては、J.B.C.256(15)7998〜800
5,1981に基づいて行った。A.ラット前立腺アンドロゲン受容体への 3H−5α−
ジヒドロテストステロ ン( 3H−5α−DHT)の結
合に対する阻害活性の測定 (1) ラット前立腺からの細胞質分画の調製 ラットを去勢24時間後に剖殺し、前立腺腹葉を取り出
し、3倍量の0.25M Sucrose−TME緩衝
液(50mMトリス−HCl(pH7.4),0.5m
Mメルカプトエタノールおよび0.1mMEDTA−2
Na)中にて、Potter型ホモジナイザーを用い
て、氷冷下、静かにホモジナイズした。得られたホモジ
ネートを二重にしたガーゼで濾過して、4℃で1050
0×g×60分間超遠心分離し、その上清を細胞質分画
とした。 (2)前立腺細胞質アンドロゲン受容体への 3H−5α
−DHT特異的結合の測定 上記(1)で得た細胞質分画に、 3H−5α−DHT
(47.8Ci/mmol)を最終濃度1nMとなるよ
うに添加し、0.25M Sucrose−TME緩衝
液で、最終容量を0.5mlとして、0℃下で約20時間
反応させた。反応終了後、0.25M Sucrose
−TME緩衝液に溶解した硫酸アンモニウム液を35%
飽和となるように混和し、さらに0℃下で90分間放置
した後、4℃にて、10000×g×10分間遠心分離
を行い、沈澱を得た。
【0071】この沈澱を、上記緩衝液0.8mlに再懸濁
し、さらに遊離型の 3H−5α−DHTを除去するた
め、0.2mlのテキストラン−炭素粉末懸濁液(4%活
性炭、0.1%テキストラン5−70および0.1%ゼ
ラチンを上記緩衝液に溶解したもの)を加え混和し、0
℃で10分間放置した。次いで、4℃にて、3000×
g×10分間遠心分離を行い、得られた上清0.5mlを
分取し、バイアル瓶に移して、10mlアクアゾル−2を
添加して、放射活性を測定して、前立腺細胞質アンドロ
ゲン受容体への3H−5α−DHTの総結合量を求め
た。また、非特異的結合量は、反応液中に非標識の5α
−DHTを最終濃度1μMとなるように添加し、前記と
同様にして求めた。そして、総結合量と非特異的結合量
との差をアンドロゲン受容体に結合した特異的結合量と
した。 (3) 3H−5α−DHT特異的結合に対する供試化
合物の阻害活性 第2表に示す実施例で得た化合物、下記比較例1および
2の化合物を供試化合物として用い、各供試化合物を、
濃度を変えて 3H−5α−DHTと同時に添加して、上
記(2)と同様に反応させ、この場合の 3H−5α−D
HTのアンドロゲン受容体に結合した特異的結合量を求
めた。そして、この値と(2)で求めた値とを比較し
て、 3H−5α−DHT特異的結合に対する供試化合物
の阻害活性のIC50値を求めた。
【0072】その結果を下表に示す。 比較例1:Flutamide 比較例2:Hydroxyflutamide
【0073】
【表9】
【0074】B.ラット前立腺アンドロゲン受容体への
3H−ミボレロンの結合に対する阻害活性の測定 (1) ラット前立腺からの細胞質分画の調製 ラットを去勢24時間後に剖殺し、前立腺腹葉を取り出
し、3倍量の緩衝液A(1.5mMEDTA、2mMジ
チオスレイトール、10mMモリブデートナトリウム、
10体積%グリセロール、10mMNaF、25mMホ
スフェィトナトリウム、pH7.2)中にてポリトロオ
ンを用い、次いでポッター型ホモジナイザーを用いて、
氷冷下、静かにホモジナイズした。得られたホモジネー
トを二重にしたガーゼで濾過して4℃で、105000
×g×60分間超遠心分離し、その上清を細胞質分画と
した。 (2) 前立腺細胞質アンドロゲン受容体に対する 3
−ミボレロンの特異的結合の測定 上記(1)で得た細胞質分画に、 3H−ミボレロン(8
7.0Ci/mmol)を最終濃度1nMとなるように
添加し、同時に 3H−ミボレロンプロゲスチン受容体へ
の結合を抑える目的でトリアムシノロンアセトニドを最
終濃度5μMとなるように添加し、緩衝液Aで最終容量
0.4mlとして、0℃の環境下で、20時間反応させ
た。反応終了後、0.5mlの60%ヒドロキシルアパタ
イトスラリー(洗浄および平衡化を緩衝液B(10mM
NaH2 PO4 、20mMトリス−塩酸、pH7.2)
で行ったもの)を添加し、0℃で10分間放置した後、
グラスファイバーを用いて吸引濾過を行い、そのグラス
ファイバーを、トリトン(Triton)X−100を
0.1%(重量/体積)含む緩衝液Bの5mlで5回洗浄
し、遊離型の 3H−ミボレロンを除去した。そして、該
グラスファイバーをバイアル瓶に移し、アクアゾル−2
を10ml添加して、放射活性を測定し、前立腺細胞質ア
ンドロゲン受容体への 3H−ミボレロンの総結合量を求
めた。
【0075】また、非特異的結合量は、反応液中に非標
識の5a−DHTを最終濃度1μMとなるように添加
し、前記と同様にして求めた。そして、総結合量と非特
異的結合量との差をアンドロゲン受容体に結合した特異
的結合量とした。 (3) 3H−ミボレロン特異的結合に対する被試験薬
の阻害活性 第3表に示す実施例で得た化合物、前記比較例1および
2の化合物を供試化合物として用い、各供試化合物を、
濃度を変えて 3H−ミボレロンと同時に添加して、上記
(2)と同様に反応させ、この場合の 3H−ミボレロン
のアンドロゲン受容体に結合した特異的結合量を求め
た。そして、この値と(2)で求めた値とを比較して、
3H−ミボレロン特異的結合に対する各供試化合物の阻
害活性のIC50値を求めた。その結果を下表に示す。
【0076】
【表10】
【0077】
【発明の効果】以上のように、本発明のアンドロゲン阻
害剤は、アンドロゲンの作用発現を阻害することがで
き、アンドロゲンの作用昂進により起こる前立腺肥大、
女性の多毛、男性型のハゲまたはニキビ等の治療に優れ
た効果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗栖 和信 徳島県鳴門市撫養町黒崎字清水81−2 (72)発明者 長根 芳文 徳島県鳴門市撫養町斉田字北浜140

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 一般式〔I〕: 【化1】 〔式中、R1 はフェニル環上に置換基としてハロゲン原
    子、低級アルキル基および低級アルコキシ基からなる群
    より選ばれた置換基を1〜3個有することのあるフェニ
    ルチオ基、フェニル環上に上記と同じ群より選ばれた置
    換基を1〜3個有することのあるフェニル低級アルキル
    チオ基または基: SO2 NHR3 (式中、R3 はシクロアルキル基、ピリジル基又はフェ
    ニル環上に置換基としてハロゲン原子、シアノ基および
    低級アルキル基からなる群より選ばれた基を1〜3個有
    することのあるフェニル基を示す。)を示し、R2 は水
    素原子、低級アルコキシ基、低級アルキル基又はハロゲ
    ン原子を示す。〕で表わされる化合物を含有することを
    特徴とするアンドロゲン阻害剤。
JP25919891A 1990-10-09 1991-10-07 アンドロゲン阻害剤 Pending JPH05948A (ja)

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JP27097090 1990-10-09
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