JPH0594448U - 建築コ−ナ−部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 入隅材としても出隅材としても施工すること
が可能で、防水性能が確保された状態に容易且つ強固に
施工できる建築コ−ナ−部材を提供する。 【構成】 断面略正方形状の合成樹脂樹脂発泡体でなる
角材１の相対向する角縁部分に、相互に対称形状となる
凹角段部２が各々長手方向全長にわたって形成され、両
凹角段部２の同一側の段面６部分に各々長手方向全長に
わたる軟質パッキン条部３が突設されており、この軟質
パッキン条部３に固定釘の先端が位置決めされて打ち込
まれ、同軟質パッキン条部３によって防水性能が確保さ
れる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、特に、浴室、トイレ、台所等の水廻り部位において使用され、壁相 互或いは壁と天井の間等のコ−ナ−部分に取り付け施工される建築コ−ナ−部材 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、図５に示す如く、断面略正方形状の角材（イ）の相対向する角縁部 分に、相互に対称形状となる凹角段部（ロ）を各々長手方向全長にわたって形成 してなる建築コ−ナ−部材は知られている。該建築コ−ナ−部材は、両側の凹角 段部（ロ）によって縊れており、同凹角段部（ロ）が長方形状であるため、大角 部（ハ）と小角部（ニ）とでなっている。該小角部（ニ）の両段面部分に各々固 定釘（ホ）が打ち込まれて壁下地材（ヘ）のコ−ナ−隅部分に固定され、両凹角 段部（ロ）内に壁表面材（ト）の側端部が納められて固定され、該建築コ−ナ− 部材は壁の出隅材として施工されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の技術においては、角材（イ）が木材でなるため、浴 室、トイレ、台所等の水廻り部位に施工された場合に、水がかかって腐り易く、 又、脆弱となり易いものであり、防水性能が確保され難いものであった。

【０００４】 本考案は、上記従来の技術における問題を解決するために考案されたもので、 すなわちその課題は、入隅材としても出隅材としても施工することが可能で、し かも、固定釘を打ち込み易くて容易に固定することができ、又、この場合に、防 水性能が確保された状態で強固に固定される建築コ−ナ−部材を提供することで ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案の建築コ−ナ−部材は、断面略正方形状の合成樹脂樹脂発泡体でなる角 材の相対向する角縁部分に、相互に対称形状となる凹角段部を各々長手方向全長 にわたって形成し、両凹角段部の同一側の段面部分に各々長手方向全長にわたる 軟質パッキン条部を突設してなり、この構成によって上記課題が解決されたもの である。

【０００６】

【作用】

本考案の建築コ−ナ−部材においては、断面略正方形状の角材の相対向する角 縁部分に、相互に対称形状となる凹角段部が各々長手方向全長にわたって形成さ れているため、両凹角段部に向きを変えて建築表面材を納めることにより、入隅 材としても出隅材としても施工することが可能である。しかも、同角材は合成樹 脂樹脂発泡体でなるため、水がかかっても腐ったり脆弱になったりすることがな いものである。又、両凹角段部の同一側の段面部分に各々長手方向全長にわたる 軟質パッキン条部が突設されているため、該軟質パッキン条部に固定釘の先端を 位置決めさせて容易に打ち込むことができると共に、同軟質パッキン条部が建築 表面材との隙間を密閉して防水性能が確保されるものである。

【０００７】

【実施例】

図１、図２に示す建築コ−ナ−部材は、本考案の一実施例で、断面略正方形状 の合成樹脂樹脂発泡体でなる角材１の相対向する角縁部分に、相互に対称形状と なる凹角段部２を各々長手方向全長にわたって形成し、両凹角段部２の同一側の 段面部分に各々長手方向全長にわたる軟質パッキン条部３を突設してなるもので ある。

【０００８】 角材１は塩化ビニル樹脂の発泡体でなり、両凹角段部２が形成された形状に、 押出成形によって一体に形成されたものである。又、この場合、軟質の塩化ビニ ル樹脂でなる軟質パッキン条部３も一体に押出成形されている。

【０００９】 又、該建築コ−ナ−部材は、両側の凹角段部２によって縊れており、同凹角段 部２が長方形状であるため、大角部４と小角部５とでなっている。両凹角段部２ の小角部５側の段面６に、上記丸棒状の軟質パッキン条部３がその半分が溝部に 埋設された形態となって突設されている。

【００１０】 又、該建築コ−ナ−部材は、壁下地材７の上端縁部分に設けられる野縁８に固 定されて、天井周縁部分での入隅材となる天井回り縁として施工されるものであ る。この場合、小角部５の下側の段面６の軟質パッキン条部３の上から固定釘９ が打ち込まれて野縁８に固定され、下側の凹角段部２内に壁表面材10の上縁端部 が納められて挟持固定され、上側の凹角段部２内に天井表面材11の周縁端部が納 められて挟持固定されるものである。この場合、凹角段部２内に挟持固定された 壁表面材10或いは天井表面材11の縁端面が、軟質パッキン条部３に各々密着状態 に弾接されている。

【００１１】 したがって、該実施例の建築コ−ナ−部材においては、断面略正方形状の角材 １の相対向する角縁部分に、相互に対称形状となる凹角段部２が各々長手方向全 長にわたって形成されているため、両凹角段部２に向きを変えて壁表面材10、天 井表面材11等の建築表面材を納めることにより、入隅材としても出隅材としても 施工することが可能である。しかも、同角材１は合成樹脂樹脂発泡体でなるため 、水がかかっても腐ったり脆弱になったりすることがないものである。又、両凹 角段部２の同一側の段面６部分に各々長手方向全長にわたる軟質パッキン条部３ が突設されているため、該軟質パッキン条部３に固定釘９の先端を位置決めさせ て容易に打ち込むことができると共に、同軟質パッキン条部３が建築表面材との 隙間を密閉して防水性能が確保されるものである。

【００１２】 なお、本考案の建築コ−ナ−部材においては、図３に示す実施例の如きであっ ても良いものである。すなわち、該実施例の建築コ−ナ−部材は、上記実施例と 同様の角材１の大角部４の外側表面に、合成樹脂製の化粧フィルム12が貼着され たものである。

【００１３】 又、本考案の建築コ−ナ−部材においては、図４に示す実施例の如きであって も良いものである。すなわち、該実施例の建築コ−ナ−部材においては、塩化ビ ニル樹脂にて押出成形された外郭体13内に、ウレタン樹脂発泡体14が充填されて 角材１が形成されている。又、角材１の小角部５の両段面６部分に各々固定釘９ が軟質パッキン条部３の上から打ち込まれて壁下地材７のコ−ナ−隅部分に固定 され、両凹角段部２内に壁表面材10の側端部が納められて固定され、該建築コ− ナ−部材は壁の出隅材として施工されている。又、この場合、壁正面材10の表面 と角材１との角隅部分に、コ−キング材15が充填されて仕上げられている。

【００１４】

【考案の効果】

上述の如く、本考案の建築コ−ナ−部材においては、断面略正方形状の角材の 相対向する角縁部分に、相互に対称形状となる凹角段部が各々長手方向全長にわ たって形成されているため、両凹角段部に向きを変えて建築表面材を納めること により、入隅材としても出隅材としても施工することが可能であり、しかも、同 角材は合成樹脂樹脂発泡体でなるため、水がかかっても腐ったり脆弱になったり することがなく、又、両凹角段部の同一側の段面部分に各々長手方向全長にわた る軟質パッキン条部が突設されているため、該軟質パッキン条部に固定釘の先端 を位置決めさせて容易に打ち込むことができると共に、同軟質パッキン条部が建 築表面材との隙間を密閉して防水性能が確保されるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である建築コ−ナ−部材を示
す斜視図である。

【図２】同建築コ−ナ−部材の施工状態を示す断面図で
ある。

【図３】別の実施例である建築コ−ナ−部材を示す断面
図である。

【図４】更に別の実施例である建築コ−ナ−部材の施工
状態を示す断面図である。

【図５】本考案の従来例である建築コ−ナ−部材の施工
状態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 角材 ２ 凹角段部 ３ 軟質パッキン条部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 断面略正方形状の合成樹脂樹脂発泡体で
   なる角材の相対向する角縁部分に、相互に対称形状とな
   る凹角段部を各々長手方向全長にわたって形成し、両凹
   角段部の同一側の段面部分に各々長手方向全長にわたる
   軟質パッキン条部を突設してなる建築コ−ナ−部材。