JPH0593195A - 硫黄系極圧添加剤 - Google Patents
硫黄系極圧添加剤Info
- Publication number
- JPH0593195A JPH0593195A JP28207991A JP28207991A JPH0593195A JP H0593195 A JPH0593195 A JP H0593195A JP 28207991 A JP28207991 A JP 28207991A JP 28207991 A JP28207991 A JP 28207991A JP H0593195 A JPH0593195 A JP H0593195A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sulfur
- pressure additive
- extreme pressure
- oil
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- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 高荷重において極圧性能の良好な極圧添加剤
を提供する。 【構成】 式(1)で表されるチオケタール類を成分と
する硫黄系極圧添加剤。 (式中、Rは、水素原子、又は、炭素数1から10のア
ルキル基を示す。nは2から4の整数を示す。)
を提供する。 【構成】 式(1)で表されるチオケタール類を成分と
する硫黄系極圧添加剤。 (式中、Rは、水素原子、又は、炭素数1から10のア
ルキル基を示す。nは2から4の整数を示す。)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属の切削・研削加
工、塑性加工等に用いられる金属加工油剤、潤滑油、グ
リース等に使用される極圧添加剤関する。
工、塑性加工等に用いられる金属加工油剤、潤滑油、グ
リース等に使用される極圧添加剤関する。
【0002】
【従来の技術】金属の切削研削加工、塑性加工、あるい
は、軸受け等の金属面が摩擦しあう部分での高温による
焼き付きを防ぐために潤滑油が用いられる。特に、荷重
が大きい場合、金属間の潤滑油の吸着膜の破壊が起き易
く、焼付けやスカッフィングを起こす。このような条件
下で、できるだけ摩耗を減らし、潤滑不能にならぬよう
に極圧添加剤が用いられる。一般にこの様な極圧添加剤
として硫黄系の化合物が使用されている。例えば、テル
ペン、オレフィン、不飽和の動植物油等を硫黄処理した
硫黄化油、或いはスルフィド類が使用されている。
は、軸受け等の金属面が摩擦しあう部分での高温による
焼き付きを防ぐために潤滑油が用いられる。特に、荷重
が大きい場合、金属間の潤滑油の吸着膜の破壊が起き易
く、焼付けやスカッフィングを起こす。このような条件
下で、できるだけ摩耗を減らし、潤滑不能にならぬよう
に極圧添加剤が用いられる。一般にこの様な極圧添加剤
として硫黄系の化合物が使用されている。例えば、テル
ペン、オレフィン、不飽和の動植物油等を硫黄処理した
硫黄化油、或いはスルフィド類が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、硫黄化油は、
臭気があり、安定性が悪く分解し易く、又、水性タイプ
で使用すると腐敗し易いという欠点を有し、スルフィド
類は高荷重の過酷な条件下においての焼き付け、融着を
防止する極圧性能が劣る等の問題点がある。
臭気があり、安定性が悪く分解し易く、又、水性タイプ
で使用すると腐敗し易いという欠点を有し、スルフィド
類は高荷重の過酷な条件下においての焼き付け、融着を
防止する極圧性能が劣る等の問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべく一般式(1):
決すべく一般式(1):
【化2】 で示されるチオケタール類を提供する。一般式(1)中
のRは、炭素数が2から10であるアルキル基を示す。
nは、2、3、4の整数を示す。本発明の提供する物質
の一般的な製法としては、Org.Synth.Coll.vol.7.1990,
124に従い以下のように合成される。ケトン1当量、ジ
チオール1当量、およびp-トルエンスルホン酸の触媒量
のベンゼン溶液をDean-Starkトラップ下に加熱還流す
る。数時間の還流後、理論量の水がトラップにたまった
ら反応を終了し、常法に従い精製する。
のRは、炭素数が2から10であるアルキル基を示す。
nは、2、3、4の整数を示す。本発明の提供する物質
の一般的な製法としては、Org.Synth.Coll.vol.7.1990,
124に従い以下のように合成される。ケトン1当量、ジ
チオール1当量、およびp-トルエンスルホン酸の触媒量
のベンゼン溶液をDean-Starkトラップ下に加熱還流す
る。数時間の還流後、理論量の水がトラップにたまった
ら反応を終了し、常法に従い精製する。
【0005】本発明が提供する物質は、一般には基油、
例えば、マシン油、スピンドル油、、動植物油、合成油
等に溶解して使用される。その他、通常使用される潤滑
剤、油性向上剤、摩耗抑制剤、防錆剤、防腐剤等を混合
併用して使用することができる。また、界面活性剤等に
より水に可溶化、または、乳化分散させた水溶性型とし
ても使用することもできる。
例えば、マシン油、スピンドル油、、動植物油、合成油
等に溶解して使用される。その他、通常使用される潤滑
剤、油性向上剤、摩耗抑制剤、防錆剤、防腐剤等を混合
併用して使用することができる。また、界面活性剤等に
より水に可溶化、または、乳化分散させた水溶性型とし
ても使用することもできる。
【0006】
【作用】作用機構は、明確には判明していないが、一般
的に考えられることは、高荷重下の極圧潤滑領域におい
て、本発明の提供するチオケタール類は、金属表面に吸
着後局部的温度上昇によって金属と急激に反応し、低せ
ん断力の極圧膜を形成し易いためと考えられる。
的に考えられることは、高荷重下の極圧潤滑領域におい
て、本発明の提供するチオケタール類は、金属表面に吸
着後局部的温度上昇によって金属と急激に反応し、低せ
ん断力の極圧膜を形成し易いためと考えられる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。 実施例1 2,2-ジオクチル-1,3-ジチアンの合成 Dean-Stark脱水装置を備えた1リットルのナスフラスコ
に、9-ヘプタデカノン94.74g、1,3-プロパンジチオ
ール35ml、パラトルエンスルホン酸1水和物1.89
g、ベンゼン500mlを入れ、オイルバスで加熱し還流
させた。9時間還流させた後、室温まで冷却した。反応
混合物を、5%NaOH水溶液1000mllで1回、水
1000mlで3回洗浄した後、NaSO4(無水)で乾
燥させ、ベンゼンを蒸発させ、目的物125.25g(収
率98%)を得た。本化合物を用いて以下の評価試験を
行った。
に、9-ヘプタデカノン94.74g、1,3-プロパンジチオ
ール35ml、パラトルエンスルホン酸1水和物1.89
g、ベンゼン500mlを入れ、オイルバスで加熱し還流
させた。9時間還流させた後、室温まで冷却した。反応
混合物を、5%NaOH水溶液1000mllで1回、水
1000mlで3回洗浄した後、NaSO4(無水)で乾
燥させ、ベンゼンを蒸発させ、目的物125.25g(収
率98%)を得た。本化合物を用いて以下の評価試験を
行った。
【0008】評価方法 基油マシン油に合成した2,2-ジオクチル-1,3-ジチアン
を0.1mol/dm3の濃度で溶解したものを試験液とし、四
球式摩擦試験機(曽田式)を用い、逐次荷重法により各
荷重での摩擦係数を求めた。結果を表1に示した。 試験条件−−−四球式摩擦試験機における使用鋼球:J
ISB1501上級品(径3/4インチ)、および回転
数:200rpm マシン油の粘度:29.8mm2/sec(40℃) 4.38mm2/sec(100℃)
を0.1mol/dm3の濃度で溶解したものを試験液とし、四
球式摩擦試験機(曽田式)を用い、逐次荷重法により各
荷重での摩擦係数を求めた。結果を表1に示した。 試験条件−−−四球式摩擦試験機における使用鋼球:J
ISB1501上級品(径3/4インチ)、および回転
数:200rpm マシン油の粘度:29.8mm2/sec(40℃) 4.38mm2/sec(100℃)
【0009】比較例1〜3 比較物質としてジベンジルジスルフィド、および硫黄化
ラードを基油(マシン油)に実施例1と同じ条件で溶解
した溶液を比較例1、および2とし、更に、基油(マシ
ン油)のみのものを比較例3とした。
ラードを基油(マシン油)に実施例1と同じ条件で溶解
した溶液を比較例1、および2とし、更に、基油(マシ
ン油)のみのものを比較例3とした。
【表1】 表1中、Aは実施例1、Bは比較例1、Cは比較例2、
Dは比較例3を示す。表1より実施例は、比較例に比
べ、高荷重においても摩擦係数は低く良好な極圧性能を
示している。
Dは比較例3を示す。表1より実施例は、比較例に比
べ、高荷重においても摩擦係数は低く良好な極圧性能を
示している。
【発明の効果】従来の極圧添加剤に比べ安定性がよく、
高荷重における極圧性能が良好である。
高荷重における極圧性能が良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 饗場 啓三 滋賀県甲賀郡甲西町大池町1番地1 株式 会社ネオス内 (72)発明者 石浪 隆弘 滋賀県甲賀郡甲西町大池町1番地1 株式 会社ネオス内 (72)発明者 米島 隆 滋賀県甲賀郡甲西町大池町1番地1 株式 会社ネオス内
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 (式中、Rは、水素原子、又は、炭素数1から10のア
ルキル基を示す。nは、2から4の整数を示す。)で表
されるチオケタール類を成分とする硫黄系極圧添加剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28207991A JPH0593195A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 硫黄系極圧添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28207991A JPH0593195A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 硫黄系極圧添加剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0593195A true JPH0593195A (ja) | 1993-04-16 |
Family
ID=17647855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28207991A Pending JPH0593195A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 硫黄系極圧添加剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0593195A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6165A (ja) * | 1984-05-15 | 1986-01-06 | チバ‐ガイギー アクチエンゲゼルシヤフト | 材料のための添加剤 |
JPH01501867A (ja) * | 1986-12-29 | 1989-06-29 | ザ ルブリゾル コーポレーション | ジオキソランおよびチオ類似物,それらの誘導体,およびそれらを含有する潤滑剤および燃料 |
-
1991
- 1991-10-01 JP JP28207991A patent/JPH0593195A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6165A (ja) * | 1984-05-15 | 1986-01-06 | チバ‐ガイギー アクチエンゲゼルシヤフト | 材料のための添加剤 |
JPH01501867A (ja) * | 1986-12-29 | 1989-06-29 | ザ ルブリゾル コーポレーション | ジオキソランおよびチオ類似物,それらの誘導体,およびそれらを含有する潤滑剤および燃料 |
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