JPH0592466U - 列型燃料噴射ポンプ - Google Patents
列型燃料噴射ポンプInfo
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- JPH0592466U JPH0592466U JP7430092U JP7430092U JPH0592466U JP H0592466 U JPH0592466 U JP H0592466U JP 7430092 U JP7430092 U JP 7430092U JP 7430092 U JP7430092 U JP 7430092U JP H0592466 U JPH0592466 U JP H0592466U
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- JP
- Japan
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- fuel
- barrel
- pump housing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 タイミングスリーブのスピル孔から燃料が噴
出する際に発生する衝撃波によってポンプハウジング1
の段差面1cが腐食されるのを防止する。 【構成】 ポンプハウジング1の段差面11cとバレル
3の段差面4との間には、ゴム等の弾性材からなる保護
部材7を配置する。保護部材7の内径は、バレル3の小
径部35の外径とほぼ同一にする。保護部材7の外径
は、ポンプハウジング1の最大径11bの内径とほぼ同
一にする。保護部材7の一端面には、周方向に沿って環
状に延びる突出部71を形成する。保護部材7の他端面
から突出部71の頂部までの高さは段差面11c,34
間の間隔より高くする。
出する際に発生する衝撃波によってポンプハウジング1
の段差面1cが腐食されるのを防止する。 【構成】 ポンプハウジング1の段差面11cとバレル
3の段差面4との間には、ゴム等の弾性材からなる保護
部材7を配置する。保護部材7の内径は、バレル3の小
径部35の外径とほぼ同一にする。保護部材7の外径
は、ポンプハウジング1の最大径11bの内径とほぼ同
一にする。保護部材7の一端面には、周方向に沿って環
状に延びる突出部71を形成する。保護部材7の他端面
から突出部71の頂部までの高さは段差面11c,34
間の間隔より高くする。
Description
【0001】
この考案は、燃料の噴射終了時期をタイミングスリーブによって調節するよう にした列型燃料噴射ポンプに関するものである。
【0002】
一般に、従来の列型燃料噴射ポンプは、図5および図6に示すように構成され ている(特開昭63ー183265号公報参照)。図5において、符号1はポン プハウジングである。このポンプハウジング1には、その上端面から下端面まで 貫通する貫通孔11が形成されている。この貫通孔11は、上端から下端側へ向 かって順次形成された、大径孔部11aと、この大径孔部11aより若干大径の 最大径部11bと、この最大径部11bに段差面11cを介して連なった小径部 11dとを備えており、最大径部11bの内部が燃料溜まり2とされている。こ の燃料溜まり2には、フィードポンプ(図示せず)により燃料タンク(図示せず)か ら燃料通路12を介して燃料が供給されるようになっている。 なお、貫通孔11は、ディーゼルエンジン(図示せず)の気筒数と同数形成され ている。
【0003】 上記貫通孔11には、バレル3が挿入固定されている。バレル3は、筒状をな すもので、その上端側にフランジ部31が形成され、さらにフランジ部31から 下端側へ向かって、大径部32、中間部33およびこの中間部33に段差面34 を介して連なった小径部35が順次形成されている。そして、バレル3は、その フランジ部31をポンプハウジング1の上端面に突き当てた状態でボルトBによ って固定されている。固定状態においては、大径部32が大径孔部11aに液密 に嵌合し、小径部35が小径孔部11dに液密に嵌合している。一方、図5に示 すように、中間部33は燃料溜まり2(最大径部11b)に若干の隙間S1をもっ て嵌合し、また段差面34は、段差面11cに対して若干の隙間S2をもって離 間対向している。
【0004】 大径孔11aと大径部32との間、および小径孔部11dと小径部35との間 には、OリングR1,R2がそれぞれ装着されている。これらのOリングR1,R2 により、燃料溜まり2内の燃料が外部に漏れるのを防止している。
【0005】 なお、この列型燃料噴射ポンプにおいては、中間部33を大径部32と同一外 径に形成する一方、最大径部11bを大径孔部11aより若干大径に形成するこ とにより、中間部33を燃料溜まり2に隙間S1をもって嵌合させているが、最 大径部11bと大径孔部11aとを同一内径に形成し、中間部33を大径部32 より小径に形成することにより、中間部33と燃料溜まり2とを隙間をもって嵌 合させることもある。
【0006】 上記バレル3の内部には、プランジャ4が摺動自在に挿入されている。このプ ランジャ4がバレル3に挿入されることにより、バレル3の内部の上端部に燃料 加圧室5が形成されている。また、プランジャ4の下端部は、バレル3から下方 に突出しており、ばねSによりローラアセンブリRを介してカム軸Cに押圧接触 せしめられている。したがって、プランジャ4は、カム軸Cの回転に追随して上 下動(往復動)することになる。また、プランジャ4の外周面には、プランジャ4 の長手方向に沿って延びる縦溝41と、この縦溝41の中間部から螺旋状に延び るリード42とがそれぞれ形成されている。縦溝41は、縦孔43(図6参照)を 介して燃料加圧室5に連通せしめられている。 なお、プランジャ4は、コントロールロッドCRによりコントロールスリーブ CSを介して正逆方向へ回動せしめられるようになっている。
【0007】 上記バレル3の燃料溜まり2に臨む中間部33には、図6に示すように、そこ を横断する横孔36が形成されている。この横孔36の内部には、タイミングス リーブ6が挿入配置されている。このタイミングスリーブ6は、筒状をなすもの であり、その内部をプランジャ4によって摺動自在に貫通されている。また、タ イミングスリーブ6には、その外周面から内周面まで貫通するスピルポート61 が形成されている。なお、タイミングスリーブ6は、タイミングロッドTにより ピンPを介して上下方向へ変位せしめられようになっており、その上下方向の変 位をガイドピンGによって案内されるとともに、回り止めされている。
【0008】 上記構成の列型燃料噴射ポンプにおいて、プランジャ4が上動(加圧移動)し、 その縦溝41がタイミングスリーブ6によって遮蔽されると、プランジャ4によ って燃料加圧室5内の燃料が加圧される。加圧された燃料は、バレル3の上端部 に螺合固定されたデリバリバルブDを介して燃料噴射ノズル(図示せず)に圧送さ れる。
【0009】 プランジャ4の加圧移動途中に、そのリード42がスピルポート61と対向す ると、燃料加圧室5内の燃料がプランジャ4の縦孔43、縦溝41およびリード 42並びにスピルポート61を介して燃料溜まりへ流出する。これによって、プ ランジャ4による加圧が実質的に終了し、ひいては燃料噴射が終了する。
【0010】 なお、タイミングスリーブ6を下方へ変位させると、縦溝41がタイミングス リーブ6によって早期に遮蔽されることになり、燃料噴射時期が早くなる。逆に 、タイミングスリーブ6を上方へ変位させると、燃料噴射時期が遅くなる。また 、コントロールロッドCRおよびコントロールスリーブCSによってプランジャ 4を正逆方向へ回動させると、リード42のスピルポート61との対向箇所が変 わる結果、燃料噴射量が変化する。
【0011】 プランジャ4の下動時には、燃料溜まり2内の燃料が縦溝41および縦孔43 を介して燃料加圧室5内に吸引導入される。
【0012】 ところで、上記構成の列型燃料ポンプにおいては、中間部33と燃料溜まり2 (最大径部11c)との間に隙間S1を形成するとともに、2つの段差面11c, 34間に隙間S2を形成している。これは、次の理由によるものである。
【0013】 貫通孔11およびバレル3はいずれも高精度に仕上げられている。しかし、僅 かの加工誤差は不可避である。したがって、中間部33と燃料溜まり2とを密に 嵌合させると、その分だけ貫通孔11とバレル3との嵌合長さが長くなる。嵌合 長さが長いと、両者の加工誤差によってバレル3が僅かに曲げられることがある 。バレル3が曲がっていると、プランジャ4がバレル3の内部で焼き付き、往復 動不能に陥る危険性がある。そこで、中間部33と燃料溜まり32との間に隙間 S1を形成し、貫通孔11とバレル3との嵌合長さを短くしている。
【0014】 また、段差面11c,34間に隙間を形成することなく、それらを互いに突き 当てるようにすると、バレル3の製作誤差等によりフランジ部31がポンプハウ ジング1の上端面から離間してしまうことがある。フランジ部31がポンプハウ ジング1の上端面から離間した状態でボルトBを締め付けると、ボルトBの締付 力によってバレル3のフランジ部31から段差面34までの間の部分が変形して 曲がることがある。バレル3が曲がると、上記と同様にプランジャ4の焼き付き 現象が発生する。そこで、段差面11c,34間に隙間S2を形成しているので ある。
【0015】
しかしながら、隙間S1,S2を形成すると、ポンプハウジング1の段差面11 cに腐食が発生することがあった。この腐食の原因を究明したところ、その原因 はスピルポート61から高圧燃料が噴出する際に発生する衝撃波にあることが判 明した。
【0016】 すなわち、プランジャ4の加圧移動時にリード42とスピルポート61とが対 向すると、燃料加圧室5内の高圧燃料がスピルポート61から燃料溜まり2内に 高速噴出する。燃料が高速噴出すると、キャビテーションが発生し、このキャビ テーションの発生・消滅に伴って燃料溜まり2内に衝撃波が発生する。この衝撃 波は、図7に示すように、隙間S1を通って隙間S2に達する。隙間S2に達した 衝撃波は、2つの段差面11c,34間で反射を繰り返す。この衝撃波の繰り返 し反射により、硬度が低いポンプハウジング1の段差面11cに腐食が発生する ことがあったのである。特に、段差面11cの内周側部分の腐食が大きく、段差 面11cと小径部11dとのなす交差部が徐々に腐食する。そして、その腐食範 囲がOリングR2の装着箇所にまで達すると、衝撃波によってOリングR2が腐食 し、この結果燃料溜まり2内の燃料が外部に漏れるという問題を引き起こすこと があった。
【0017】 この考案は、上記問題を解決するためになされたもので、スピルポートから高 圧燃料が噴出する際の衝撃波によってポンプハウジングの段差面に腐食が発生す るのを防止することができる列型燃料噴射ポンプを提供することを目的とする。
【0018】
この考案は、上記の目的を達成するために、ポンプハウジングの段差面に当該 段差面を被覆する弾性材からなる保護部材を載置し、この保護部材の前記バレル の段差面と対向する端面に、前記ポンプハウジングの段差面を被覆する端面から の高さが2つの段差面間の間隔より高い突出部を形成したことを特徴とするもの である。
【0019】
保護部材は、その一端面がポンプハウジングの段差面を被覆する。この場合、 突出部の高さが2つの段差面間の間隔より高いから、突出部はバレルの段差面に 弾性変形した状態で接触することなり、保護部材の一端面をポンプハウジングの 段差面に強固に押し付ける。したがって、ポンプハウジングの段差面が衝撃波か ら保護される。また、保護部材は衝撃波を吸収し、2つの段差面間において衝撃 波が繰り返して反射するのを防止する。
【0020】
以下、この考案の実施例について図1および図2を参照して説明する。 図1および図2はこの考案の一実施例の要部を示すものである。この実施例の 燃料噴射ポンプは、ポンプハウジング1の段差面11cとバレル3の段差面34 との間に、図2に示す保護部材7を配置した点が前述した従来例と相違しており 、その他の構成は上記従来例と同様になっている。そこで、ここでは相違点につ いてのみ説明することとし、前述した従来例と同様な構成部分については同一符 号を付してその説明を省略する。
【0021】 保護部材7は、ゴム等の弾性を有する材質からなるものであり、図2に示すよ うに、リング状に形成されている。保護部材7の内径DIは、バレル3の小径部 35の外径とほぼ同径に形成されている。一方、保護部材7の外径DOは、ポン プハウジング1の最大径部11bの内径とほぼ同径に形成されている。
【0022】 保護部材7の上面には、断面略三角形状をなす突出部71が周方向に沿って環 状に形成されている。保護部材7の下端面から突出部71の頂部までの高さHは 、ポンプハウジング1の段差面11cとバレル3の段差面34との間の間隔より 高くなっている。
【0023】 上記構成の保護部材7は、その下面をポンプハウジング1の段差面11cに接 触させる一方、突出部71をバレル3の段差面34に接触させた状態で、2つの 段差面11c,34間に配置されている。このとき、突出部71の高さHが2つ の段差面11c,34間の間隔より高いから、突出部71は弾性変形した状態で バレル3の段差面34に押し当たる。そして、その弾性変形に伴って生じる力に より、保護部材7の下端面がポンプハウジング1の段差面11cに強固に押し付 けられている。
【0024】 また、保護部材7の突出部71が弾性変形するのに伴って、保護部材7は、そ の内径が縮径し、かつ外径が拡径するように変形する。このとき、保護部材7の 内径DIがバレル3の小径部35の外径とほぼ同径であるから、保護部材7の内 径DIが縮径することにより、その内周面が小径部35の外周面に押圧接触せし められている。同様に、保護部材7の外周面が、ポンプハウジング1の最大径部 11bの内周面に押圧接触せしめられている。
【0025】 このように、保護部材7がポンプハウジング1の段差面11cを被覆し、しか も保護部材7が段差面11cに強固に接触しているから、段差面11cは衝撃波 によって腐食されることがない。また、保護部材7は衝撃波を吸収し、衝撃波が 段差面11c,3間において繰り返し反射するのを防止するから、段差面11c の腐食をより一層確実に防止することができる。しかも、突出部71が段差面3 4に接触することにより、衝撃波が突出部71より内周側へ向かうのを阻止する 。したがって、段差面11cのうちの腐食が特に問題となる内周側部分を腐食か ら確実に保護することができる。
【0026】 特に、この実施例においては、保護部材7の内周面および外周面が、バレル3 の外周面、ポンプハウジング1の内周面にそれぞれ押し当たっているから、衝撃 波が段差面11cに達するのを確実に防止することができ、これによって段差面 11cの腐食をより一層確実に防止することができる。
【0027】 また、この考案の燃料噴射ポンプでは、保護部材7を容易に装着することがで きるとともに、段差面11cの腐食を長期にわたって防止することができる。す なわち、段差面11cの腐食を防止するには、保護部材7を段差面11cに隙間 なく密に接触させる必要がある。そのためには、保護部材7を段差面11cに接 着することが考えられる。ところが、段差面11cが貫通孔11の深部にあるた め、保護部材7を接着することが難しい。この点、この考案の燃料噴射ポンプに おいては、保護部材7を段差面11cに単に載置し、バレル3をボルトBによっ て締め付けるだけで、保護部材7を段差面11cに隙間なく密に接触させること ができる。
【0028】 さらに、保護部材7を段差面11cに押圧接触させるには、突出部71を形成 することなく、保護部材7の厚さTを段差面11c,34間の間隔より厚くする ことが考えられる。しかし、保護部材7の厚さTを厚くした場合には、保護部材 7の厚さTが過度に厚くなると、保護部材7全体が大きく変形するため、保護部 材7が早期に劣化し、段差面11cの保護機能が早期に損なわれる。一方、保護 部材7の厚さTが薄いと、保護部材7を段差面11cに接触させる力が弱くなり 、段差面11cの保護が困難になる。したがって、保護部材7の厚さTを精度よ く管理する必要があり、その製造費が高騰する。
【0029】 この点、この考案の燃料噴射ポンプにおいては、突出部71の高さを実際に必 要な高さより高めに形成しておけばよい。そのようにすれば、保護部材7を段差 面11cに確実に押圧接触させることができる。しかも、仮に突出部71の高さ が過度に高くなったとしても、それによって大きく変形するのは、突出部71お よびその近傍だけであり、段差面11cの保護機能が早期に損なわれることもな い。したがって、突出部71の高さの精度については、厳密に管理する必要がな い。よって、保護部材7を容易に製造することができ、その製造費を低減するこ とができる。
【0030】 次に、この考案の他の実施例について説明する。なお、以下に述べる実施例に おいても、この考案の上記効果が得られるのは勿論である、
【0031】 図3はこの考案の燃料噴射ポンプにおいて用いられる保護部材の他の例を示す ものであり、この保護部材7′においては、その外径D0がポンプハウジング1 の最大径部11bの内径より小径に形成されている。この結果、突出部71がバ レル3によって押し潰されたとしても、保護部材7′の外周面は最大径部11b の内周面に接触しないようになっている。したがって、この保護部材7′によれ ば、上記の保護部材7に比して、最大径部11bに容易に挿入することができる 。また、突出部71が押し潰されたときに外周面が最大径部11bの内周面に接 触するよう、その外径D0を寸法管理する必要がないので、容易に製造すること ができる。
【0032】 しかしその一方、保護部材7′の外周面が最大径部11bの内周面に接触しな いので、最大径部11bの内周面、特に最大径部11bの内周面と段差面11c との交差部が衝撃波によって腐食されるのを防止することができなくなる。
【0033】 そこで、この保護部材7′においては、その外周面と上面との交差部に、当該 交差部から斜め上方に向かって突出する厚さの薄いリップ部72を環状に形成し ている。このリップ部72の外径Dは、ポンプハウジング1の最大径部11bの 内径より大径になっている。したがって、リップ部72が最大径部11bの内周 面に接触することにより、最大径部11bの内周面と段差面11cとの交差部が 衝撃波によって腐食されるのを防止することができる。 なお、保護部材7′を最大径部11bに挿入する際には、リップ部72が最大 径部72の内周面に接触するが、リップ部72は厚さが薄く、柔軟性を有するの で、最大径部11bに挿入する場合の妨げになることはない。
【0034】 また、図4に示す保護部材7″は、ゴム、フッ素樹脂、テフロン等の柔軟性を 有する樹脂からなる厚さtの薄い(約0.5mm程度)の円板からなるものであ り、その径方向における中間部を屈曲させて上方へ突出させることにより、突出 部71が形成されている。また、外周部を斜め上方を突出させることによってリ ップ部72が形成されている。 なお、各寸法DI、DO、Dは、図3に示す保護部材7′のものと同様になって いる。
【0035】 上記の保護部材7″を用いた場合には、従来の燃料噴射ポンプを何等改造する ことなくこの考案を適用することができる。 すなわち、前述した保護部材7,7′においては、それをポンプハウジング1 とバレル3との間に装着した場合に段差面11cに強固に接触させるために、突 出部71のみならずその下方の本体部分も弾性変形させている。したがって、本 体部分の厚さT(図2(B)参照)が比較的厚くなっている。このため、従来の 燃料噴射ポンプをそのまま用いた場合には、段差面11cと段差面34との間に 保護部材7,7′を装着することができず、段差面11c,34間の間隔が広く なるように改造する必要がある。
【0036】 この点、保護部材7″においては、突出部71がその肉厚の減少によって弾性 変形するのではなく、上方から下方へ押し潰されるように形状変化することによ って弾性変形する。したがって、保護部材7の下面から突出部71の頂部までの 高さHを低くすることができる。よって、段差面11c,34間の間隔を広くす る必要がなく、従来の燃料噴射ポンプを改造することなくそのまま適用すること ができる。
【0037】 なお、この考案は、上記の実施例に限定されるものでなく、その要旨を逸脱し ない範囲において適宜変更可能である。 例えば、上記の実施例においては、突出部71を1つだけ形成しているが、2 つ以上の突出部を同心円状に形成してもよい。また、環状に形成することなく、 多数の突出部を分散させて形成してもよい。
【0038】
以上説明したように、この考案の列型燃料噴射ポンプによれば、ポンプハウジ ングの段差面に当該段差面を被覆する弾性材からなる保護部材を載置し、この保 護部材の前記バレルの段差面と対向する端面に、前記ポンプハウジングの段差面 を被覆する端面からの高さが2つの段差面間の間隔より高い突出部を形成したも のであるから、衝撃波がポンプハウジングの段差面に達するのを防止することが でき、したがって段差面に衝撃波による腐食が発生するのを防止することができ る。また、保護部材をポンプハウジングの段差面に容易に、かつ確実に押圧接触 させることができ、しかも段差面を長期にわたって保護することができるという 効果が得られる。
【図1】この考案の一実施例の要部を示す断面図であ
り、図7と同様な拡大図である。
り、図7と同様な拡大図である。
【図2】保護部材を示すものであり、図2(A)はその
平面図、図2(B)は図2(A)のX−X矢視断面図で
ある。
平面図、図2(B)は図2(A)のX−X矢視断面図で
ある。
【図3】この発明に係る保護部材の他の例を示す断面図
である。
である。
【図4】この発明に係る保護部材のさらに他の例を示す
断面図である。
断面図である。
【図5】列型燃料噴射ポンプの一例を示す縦断面図であ
る。
る。
【図6】図5のX−X矢視拡大断面図である。
【図7】図5のY円部の拡大図である。
1 ポンプハウジング 11a 大径孔部 11c 段差面 11d 小径孔部 2 燃料溜まり 3 バレル 32 大径部 33 中間部 34 段差面 35 小径部 36 横孔 4 プランジャ 42 リード 5 燃料加圧室 6 タイミングスリーブ 61 スピルポート 7 保護部材 7′ 保護部材 7″ 保護部材 71 突出部
Claims (1)
- 【請求項1】 一端面から他端側へ向かって、大径孔、
燃料溜まりおよび燃料溜まりに段差面を介して連なる小
径孔が順次形成されたポンプハウジングと、一端側から
他端側へ向かって順次形成された、大径部、中間部およ
びこの中間部に段差面を介して連なる小径部を有し、大
径部と小径部とが前記大径孔と小径孔とにそれぞれ密に
嵌合するとともに、中間部が前記燃料溜まりに隙間をも
って嵌合し、かつ段差面がポンプハウジングの段差面に
隙間をもって対向した状態で前記ポンプハウジングに固
定された筒状をなすバレルと、このバレルに小径部側端
部から大径部側へ向かって摺動自在に挿入され、往復動
することによってバレルの内部の大径部側端部に形成さ
れた燃料加圧室内の燃料を加圧するプランジャと、前記
バレルの中間部にそれを横断するようにして形成された
横孔内に配置され、前記プランジャによって摺動自在に
貫通せしめられるタイミングスリーブとを備え、前記プ
ランジャの外周面に形成されたリードがプランジャの加
圧移動時に前記タイミングスリーブに形成されたスピル
ポートと対向すると、燃料加圧室内の加圧された燃料が
スピルポートを介して燃料溜まりに噴出するように構成
された列型燃料噴射ポンプにおいて、前記ポンプハウジ
ングの段差面に当該段差面を被覆する弾性材からなる保
護部材を載置し、この保護部材の前記バレルの段差面と
対向する端面に、前記ポンプハウジングの段差面を被覆
する端面からの高さが2つの段差面間の間隔より高い突
出部を形成したことを特徴とする列型燃料噴射ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992074300U JP2575343Y2 (ja) | 1992-03-18 | 1992-10-01 | 列型燃料噴射ポンプ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-23074 | 1992-03-18 | ||
JP2307492 | 1992-03-18 | ||
JP1992074300U JP2575343Y2 (ja) | 1992-03-18 | 1992-10-01 | 列型燃料噴射ポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0592466U true JPH0592466U (ja) | 1993-12-17 |
JP2575343Y2 JP2575343Y2 (ja) | 1998-06-25 |
Family
ID=26360375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992074300U Expired - Lifetime JP2575343Y2 (ja) | 1992-03-18 | 1992-10-01 | 列型燃料噴射ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2575343Y2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0454969U (ja) * | 1990-06-29 | 1992-05-12 |
-
1992
- 1992-10-01 JP JP1992074300U patent/JP2575343Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0454969U (ja) * | 1990-06-29 | 1992-05-12 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2575343Y2 (ja) | 1998-06-25 |
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