JPH0592465A - 複合成形品 - Google Patents

複合成形品

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JPH0592465A
JPH0592465A JP3276186A JP27618691A JPH0592465A JP H0592465 A JPH0592465 A JP H0592465A JP 3276186 A JP3276186 A JP 3276186A JP 27618691 A JP27618691 A JP 27618691A JP H0592465 A JPH0592465 A JP H0592465A
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pipe
piping
composite
test
hot water
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JP3276186A
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Inventor
Izuru Tateno
出 館野
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Nippon Carbide Industries Co Inc
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Nippon Carbide Industries Co Inc
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  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】切断、接続などの施工時の作業性に優れ且つ激
しい温度変化や長期使用による伸縮性が少なくて配管施
工後の耐久性に信頼性のあるものであり、例えば、給湯
用配管などの温水配管として用いた場合には、温熱水の
通水、止水の温度変化や長期使用による伸縮性が少なく
て配管施工後の耐久性に信頼性のある複合成形品を提供
する 【構成】複合パイプの内部に、下記(1)〜(4)の条
件を満足するアルミニウム薄板を介在させて一体成形し
た。 (1)20℃における線膨張係数(K) K≦35×10-6(1/℃) (2)20℃における剪断力(F) 2(Kg/mm2)≦F≦26(Kg/mm2) (3)厚さ(D) 20μ≦D≦800μ (4)厚さと剪断力の積(A=D×F) 300≦A≦7000

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、配管等に用い
られる複合成形品、更に詳しくは、給湯用配管など配管
で温度変化によって配管が伸縮するのを最小限に抑制す
ると同時に配管施工等の作業性が従来の金属複合材より
も大幅に改善された配管用の管体等のように建材に用い
られる複合成形品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
給湯用配管には、銅管、ステンレス管などの金属配管材
が主に用いられている。これらの配管材は、機械的強度
が強く、施工後のトラブルが少ないという利点がある反
面、配管材の腐食によって発生した錆の漏出などの衛生
上の問題があり、また、一定の施工技術水準を持った工
事技能者の不足傾向と相俟って、配管工事が益々難しく
なる傾向にある。
【0003】このような傾向に鑑みて、最近では、金属
配管に替えて、それほどの技能を持たなくても比較的容
易に施工することができ、しかも安価な配管材としてプ
ラスチック製の配管材が用いられる傾向にある。このよ
うなプラスチック製配管材として、例えば、塩化ビニル
樹脂管及び継手、塩素化塩化ビニル樹脂管及び継手を給
湯用配管として用いる場合には、配管材の切断には鋏、
手鋸によって簡単に切断することができるという施工上
の利便性があり、また、配管後に錆が発生せず、衛生上
の問題もなく、しかも金属配管材に比べて断熱性に優れ
断熱材を節約することができるという利点もある。
【0004】しかしながら、上記塩化ビニル樹脂製の配
管材は、60〜70℃で軟化するため、例えば、70〜
90℃の熱水が流れる給湯用配管としては使用すること
ができず、また、上記塩素化塩化ビニル樹脂製の配管材
は、70〜90℃の熱水には耐えるが、熱水の通水、止
水の繰り返し時の温度変化による伸縮性が大きく、ま
た、長期間使用した場合、管長が0.1〜0.5%収縮
して、その継手との接続部分が外れて温水漏れを生じる
ことがあるため、信頼性に劣るという課題がある。
【0005】また、上記の課題を解決した配管材として
塩素化塩化ビニル樹脂がライニングされた鋼管があり、
この配管材は、錆の発生がなく、信頼性、耐久性の点で
優れたものであるが、重量が重く運搬作業性が悪い上、
このような鋼管の切断加工には金属配管材と同様に専用
の切断機械を用いる必要があり、配管に手間が掛り不便
なため施工性の面で課題を残している。
【0006】また、最近では、ポリブテン樹脂製配管材
や架橋ポリエチレン樹脂製配管材のような可撓性を有す
る配管材が用いられる。このような配管材は、容易に曲
線配管をすることができ、接続も容易であることから、
一般に普及しつつある。
【0007】しかしながら、上述のポリブテン樹脂製配
管材や架橋ポリエチレン樹脂製配管材は、耐候性に劣る
ため、屋外配管をする場合には全長に亘って黒色に着色
したり、保護カバーを付けるなどして耐候性を付与する
必要があった。また、これらの配管材は、長期間に亘る
耐熱、耐圧に対するクリープ性が十分でなく高温、高圧
ではクリープ変形しやすいという課題があった。
【0008】従って、本発明の目的は、切断、接続など
の施工時の作業性に優れ且つ激しい温度変化や長期使用
による伸縮性が少なくて配管施工後の耐久性に信頼性の
あるものであり、例えば、給湯用配管などの温水配管と
して用いた場合には、温熱水の通水、止水の温度変化や
長期使用による伸縮性が少なくて配管施工後の耐久性に
信頼性のある複合成形品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、配管材等
について鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂管体等の成形
品の一部に特定の物性を有する金属補強材を一体的に同
時成形することによって上記課題を解決し得ることを知
見した。
【0010】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、熱可塑性樹脂成形品の一部に、下記(1)〜
(4)の条件を満足する金属補強材を一体成形したこと
を特徴とする複合成形品を提供するものである。 (1)20℃における線膨張係数(K) K≦35×10-6(1/℃) (2)20℃における剪断力(F) 2(Kg/mm2)≦F≦26(Kg/mm2) (3)厚さ(D) 20(μ)≦D≦800(μ) (4)厚さと剪断力の積(A=D×F) 300(μ)(Kg/mm2)≦A≦7000(μ)
(Kg/mm2
【0011】以下、本発明の複合成形品を図1〜図3を
参照しながら説明する。尚、図1は本発明の複合成形品
の一実施例である複合パイプを示す横方向の断面図、図
2は図1に示す複合パイプを示す長手方向の断面図、図
3は本発明の複合成形品の他の実施例である窓枠用の型
材を示す断面図である。
【0012】本発明の複合成形品の一実施例である配管
用管体10は、図1に示すように、熱可塑性樹脂製の管
体11の内部、即ち、管体11の肉厚方向の略中央に上
記(1)〜(4)の条件を満足する金属補強材12が一
体成形された管体である。そして、熱可塑性樹脂製の管
体11と金属補強材12とは共押出しによって同時に一
体化成形されたものである。
【0013】即ち、上記(1)の線膨張係数Kは、35
×10-6(1/℃)以下であり、好ましくは10×10
-6〜30×10-6(1/℃)、より好ましくは20×1
-6〜28×10-6(1/℃)である。この線膨張係数
Kが35×10-6(1/℃)を超えると、この金属補強
材12と熱可塑性樹脂製の管体11との一体性が低下し
てこれら両者11、12間で剥離を生じ易くなる虞があ
る。
【0014】また、上記(2)の剪断力Fは、2(Kg
/mm2)〜26(Kg/mm2)、好ましくは5(Kg
/mm2)〜26(Kg/mm2)、より好ましくは8
(Kg/mm2)〜20(Kg/mm2)である。この剪
断力Fが2(Kg/mm2)未満になると配管用管体1
0としての切断作業性は良好であるが、熱可塑性樹脂製
の管体11の熱変形を阻止したり、耐圧性などの機械的
強度を補強したりする効果が発揮されなくなる虞があ
る。逆に、この剪断力Fが26(Kg/mm2)を超え
ると配管用管体10としての切断作業が困難になり、し
かも金属補強材12と熱可塑性樹脂製の管体11とが剥
離を生じ易くなる虞がある。
【0015】また、上記(3)の厚さDは、20μ〜8
00μ、好ましくは50μ〜500μ、より好ましくは
100μ〜200μである。この厚さDが50μ未満に
なると配管用管体10としての切断作業性は良好である
が、熱可塑性樹脂製の管体11の熱変形を阻止したり、
加温時の耐圧性などの機械的強度を補強したりする効果
が低下する虞がある。逆に、この厚さDが800μを超
えると金属補強材12と熱可塑性樹脂製の管体11との
複合成形する作業性が低下したり、これら両者11、1
2を複合成形し得たとしてもその後の簡易な切断作業性
が困難になる虞がある。
【0016】また、上記(4)の厚さと剪断力の積A
は、300〜7000、好ましくは300〜6000、
より好ましくは400〜3000、更に好ましくは50
0〜1000である。この積Aが上記範囲にあると配管
用管体10の機械的強度、熱的強度に優れ、しかも切断
加工等の加工が容易で、トータルコストが安価である。
しかしながら、この積Aが300未満になると配管用管
体10としての機械的強度及び耐熱サイクル性、耐熱変
形性が十分でなくなる虞がある。逆に、この積Aが70
00を超えると配管用管体10としての切断加工の作業
性が悪くなって、配管用管体10の切断が困難で、切断
できたとしても切断面が均一にならない虞がある。
【0017】而して、本発明に用いられる熱可塑性樹脂
は、特に制限されるものではないが、このような熱可塑
性樹脂としては、例えば、塩素化塩化ビニル樹脂、、塩
化ビニル樹脂、ABS樹脂、架橋ポリエチレン樹脂、ポ
リブテン樹脂等を挙げることができる。更に詳しくは、
塩素化塩化ビニル樹脂としては、例えば、塩素化ポリエ
チレン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリ
ル重合体樹脂等のゴム状物質が3〜50%配合されたも
のが好ましい。また、架橋ポリエチレン樹脂及びポリブ
テン樹脂としては、例えば、これらにカーボンブラッ
ク、炭酸カルシウム、酸化チタン等のような充填剤、あ
るいはガラス繊維のような補強剤が5〜50%添加され
たものが耐熱性及び耐候性に優れていて好ましい。
【0018】また、上記金属補強材12に用いられる金
属は、上記の条件を満足するものであれば特に制限され
ないが、このような金属としては、例えば、アルミニウ
ム、鋼板等を挙げることができる。
【0019】以上説明したように本発明の一例である上
記配管用管体10によれば、給湯配管として用いると、
給湯、止水のサイクルを繰り返すことによる激しい温度
変化の繰り返しに対して配管用管体10の伸縮が金属補
強材12によって抑制され、長期間使用してもその寸法
変化による配管破損が生じ難く、実質的にライニング鋼
管に匹敵する信頼性の高い配管用管体を低コストで製造
することができる。
【0020】また、上記配管用管体10を例えばライニ
ング鋼管継手に接続する場合には、上記配管用管体10
は鋏などによって切断し、上記配管用管体10を図3に
示すようにライニング鋼管継手20の樹脂部分21に対
して接着剤等を用いて接続すればよい。この場合、上記
配管用管体10は鋏等によって容易に切断できるため、
特別の技能を要することなく一般作業者であれば誰にで
も配管作業を容易且つ短時間に行なうことができる。
【0021】また、図3は本発明の複合成形品を窓枠に
応用したもので、図3に示す窓枠30は、同図に示すよ
うに、上記配管用管体10と同様に熱可塑性樹脂製の成
形品31の内部に金属補強材32を介在させたもので、
この窓枠30の成形に用いられる熱可塑性樹脂及び金属
としては、上述したものをそれぞれ用いることができ
る。
【0022】本発明の上記窓枠30によれば、熱可塑性
樹脂が白色以外の各色に彩色されている場合には、窓枠
30が直射日光に曝されて表面温度が上昇する日中と夜
間の温度差、また、表面温度が80℃以上に上昇する夏
場と冬場の温度差は数10℃以上に及ぶが、このような
激しい温度差の熱サイクルが生じても、この窓枠30に
は経時的な変形やクラックを発生することはない。ま
た、窓枠30の組立加工時には、プラスチック用の鋸や
加工具を用いて、通常のプラスチックと同様に、切断す
ることができ、ビス止めなどの加工も同様に容易に行な
うことができる。
【0023】
【作用】本発明によれば、例えば、給湯用配管などの温
水配管として用いた場合には、切断、接続などの施工を
簡単に行なうことができ、施工後においては、温熱水の
通水、止水の温度変化や長期使用による伸縮性が少なく
耐久性がある。
【0024】
【実施例】以下、図1〜図5に示す実施例に基づいて本
発明を説明するが、本発明は以下の各実施例に何等制限
されるものでないことは言うまでもない。
【0025】実施例1 本実施例では、塩素含有量が66.2%、重合度が75
0の塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC)を含有するパイ
プ成形用のコンパウンド(日本カーバイド工業株式会社
製)を表1に示すアルミニウム薄板(巾101mm、肉
厚80μ)(JIS A1200−H18)と共押出成
形を行なってアルミニウム薄板が肉厚方向の中央に介在
するサンドウィッチ構造の図1、図2に示す複合パイプ
(肉厚2mm、外径34mm)を一体成形した。然る
後、この複合パイプを用いて下記(A)〜(G)の各試
験を行い、その試験結果及び評価をそれぞれ表2に示し
た。
【0026】(A);施工性試験 本試験は、小口径のプラスチック管の切断用の塩ビカッ
ター(松阪鉄工所製)及び手鋸を用いて図1に示す1イ
ンチの複合パイプまたは図3に示す異型サッシ型材(窓
枠)を切断する場合の施工の簡便さを観る試験で、この
試験結果を次の基準◎〜××に基づいて判定した。 ◎:非常に容易に切断でき、切断後の成形品に樹脂と補
強材間に剥離がない。 ○:容易に切断でき、切断後の成形品に樹脂と補強材間
に剥離がない。 △:切断できるが、切断にかなりの労力を要し、短時間
の切断は困難である。 ×:塩ビカッターを用いた場合には片手で切断できず、
また両手で無理の切断しようとすると塩ビカッターの刃
または成形品に変形をもたらすか、成形品の樹脂と補強
材間に剥離を生じる。 ××:全く切断できない。
【0027】(B);加熱試験 本試験は、長さ約30cmの試験サンプルの25℃にお
ける長さLを測定後、85℃の恒温水槽に投入し、30
分後に恒温水槽中の試験サンプルの長さL’を測定し、
加熱前後の寸法変化率δを観る試験で、この寸法変化率
δは下記の数1によって求めた。然る後、この加熱寸法
変化率δを次の基準に基づいて判定した。
【数1】 ◎ (δ=0〜0.20) :耐熱変形性が非常に
優れている。 ○ (δ=0.21〜0.35):耐熱変形性が優れて
いる。 △ (δ=0.26〜0.50):耐熱変形性がやや劣
る。 × (δ=0.51〜0.65):耐熱変形性が劣る。 ××(δ=0.66以上) :耐熱変形性が非常に
劣る。
【0028】(C);熱冷サイクル試験 本試験は、複合パイプを配管し、この配管に給湯と給水
を下記条件で繰り返して行ない、複合パイプの経時的変
化を観る試験である。この試験を行なうに当り、まず、
得られた図1、図2に示す複合パイプの試験サンプルを
図5に示すように樹脂ライニング鋼管40に接着剤を用
いて接続し、図5に示す水温水圧が一定に保たれた配管
50及び三方バルブ60に接続してポンプ70、70に
よって給湯と給水を繰り返すサイクル試験用の配管を行
なった。そして、このサイクル試験用配管を用いて、本
試験を行ない、配管の接続部における膨れ、変形、破壊
等の異常の有無を確認し、評価した。
【0029】(D);成形性試験 本試験は、押出機を用いて複合パイプを成形する時の押
出作業性(主として、金属補強材の複合成形性)及び生
産性(主として、樹脂の吐出量)を次の基準に基づいて
判定した。 ◎ :成形性が非常に優れている。 ○ :成形性が優れている。 △ :成形性が普通である。 × :成形性が劣る。 ××:成形が非常に難しい。
【0030】(E);落球耐衝撃性試験 本試験は、3Kgの鋼球を1mの高さから試験片に落下
させた時の試験片の損傷の程度を次の基準に基づいて判
定した。 ◎ :全く変化しない。 ○ :変化しない。 △ :やや変形があるが、割れ、あるいは樹脂と補強材
とが剥離していない。 × :変形、あるいは樹脂と補強材との剥離がある。 ××:破壊、あるいは樹脂層の欠落がある。
【0031】(F);耐候性試験 本試験は、試験サンプルをサンシャインウェザーメータ
ー(65℃)において1000時間試験した後、試験サ
ンプルの外観変化を観察し、外観変化の程度を次の基準
に基づいて判定した。 ○:外観変化が少ない。 ×:著しい呈色の変化あるいは著しいブリード肌の劣化
などが認められる。
【0032】(G);耐クリープ性試験 本試験は複合パイプの試験サンプルについてのみ行なっ
た。本試験は、長さ50cmのパイプを用いて85℃±
1℃に保たれた恒温水槽中において25Kg/cm2
内圧をかけ、100時間の耐圧試験を行ない、この間の
外観変化を観察し、次に基準に基づいて判定した。 ◎:全く変化しない。 ○:やや膨れ、変形が認められる。 △:膨れなどの変化が大きいが、破損がない。 ×:破損がある。
【0033】表2に示す結果によれば、実施例1で成形
された複合パイプは、配管が容易で施工時間が短い上
に、長時間の熱冷サイクル試験や耐候性試験においても
物性の低下が僅かで実用上問題がなく、信頼性の高いこ
とが判った。
【0034】実施例2 本実施例では、実施例1におけるアルミニウム薄板に代
えて、厚さ500μの表1に示すアルミニウム薄板を用
いた以外は実施例1と同様の複合パイプを成形し、この
複合パイプについて実施例1と同様の試験及び評価を行
ない、その試験結果を表2に示した。
【0035】表2に示す結果によれば、実施例2で成形
された複合パイプは、実施例1の複合パイプと比較して
施工性及び成形性がやや劣るものの、長時間の熱冷サイ
クル試験や耐候性試験において本パイプと継手との離脱
のような問題もなく、実用上問題のないことが判った。
【0036】実施例3 本実施例では、実施例1におけるアルミニウム薄板に代
えて、厚さ80μの表1に示す鉄薄板(JIS 鋼板
G3193)を用いた以外は実施例1と同様の複合パイ
プを成形し、この複合パイプについて実施例1と同様の
試験及び評価を行ない、その試験結果を表2に示した。
【0037】表2に示す結果によれば、実施例3で成形
された複合パイプは、実施例1の複合パイプと略同様の
特性を有し、実用上問題のないことが判った。
【0038】実施例4 本実施例では、実施例1における塩素化塩化ビニル樹脂
に代えて、実施例1で用いた塩素化塩化ビニル樹脂(C
PVC)と塩化ビニル樹脂(PVC)からなる混合組成
物(組成比:CPVC/PVC=1/1)を用いた以外
は実施例1と同様の複合パイプを成形し、この複合パイ
プについて実施例1と同様の試験及び評価を行ない、そ
の試験結果を表2に示した。
【0039】表2に示す結果によれば、実施例4で成形
された複合パイプは、実施例2の複合パイプと略同様の
特性を有し、実用上問題のないことが判った。
【0040】実施例5 本実施例では、実施例1で用いた、塩素含有量が66.
2%、重合度が750の塩素化塩化ビニル樹脂(CPV
C)を含有する異型成形用のコンパウンド(日本カーバ
イド工業株式会社会社製)と表1に示すアルミニウム薄
板(巾101mm、肉厚80μ)を共押出成形を行なっ
てアルミニウム薄板が肉厚方向の中央に介在するサンド
ウィッチ構造の図2に示す窓枠用の型材を一体成形し
た。この型材を切断加工して組み合わせ、互いに溶着す
ることによって窓枠を作製した。この時の加工作業性を
評価すると共に、作製された窓枠を用いてその機能評価
を行ない、その試験結果を表2に示した。
【0041】表2に示す結果によれば、本実施例5の窓
枠用の型材は、窓枠の切断作業性、組立作業性に優れ、
しかも施工後の耐久性に優れ、実用上問題のないことが
判った。
【0042】比較例1 本比較例では、実施例1におけるアルミニウム薄板に代
えて、厚さ1000μの表1に示すアルミニウム薄板を
用いた以外は実施例1と同様の複合パイプを成形し、こ
の複合パイプについて実施例1と同様の試験及び評価を
行ない、その試験結果を表2に示した。
【0043】表2に示す結果によれば、本比較例1の複
合パイプは、耐衝撃性等の機械的特性は良いものの、切
断加工性及び成形性に劣り、施工性、加工性での実用性
のないことが判った。
【0044】比較例2 本比較例では、実施例1におけるアルミニウム薄板に代
えて、厚さ500μで剪断力が本発明の条件を満足しな
い34.5(Kg/mm2)の表1に示すアルミニウム
薄板(JIS A7075 T6)を用いた以外は実施
例1と同様の複合パイプを成形し、この複合パイプにつ
いて実施例1と同様の試験及び評価を行ない、その試験
結果を表2に示した。
【0045】表2に示す結果によれば、本比較例2の複
合パイプは、比較例1のものよりも更に成形性が悪く、
実用性のないことが判った。
【0046】比較例3 本比較例では、実施例1におけるアルミニウム薄板に代
えて、厚さ20μの表1に示すアルミニウム薄板を用い
た以外は実施例1と同様の複合パイプを成形し、この複
合パイプについて実施例1と同様の試験及び評価を行な
い、その試験結果を表2に示した。
【0047】表2に示す結果によれば、本比較例3の複
合パイプは、施工上の簡便さはある程度確保できるもの
の、耐衝撃性等の機械的特性に劣り、実用性のないこと
が判った。
【0048】比較例4 本実施例では、実施例5におけるアルミニウム薄板に代
えて、厚さ1500μのアルミニウム薄板を用いた以外
は実施例5と同様の図2に示す窓枠用の型材を一体成形
して実施例5と同様の窓枠を作製し、実施例5と同様の
評価を行ない、その試験結果を表2に示した。
【0049】表2に示す結果によれば、本比較例4の窓
枠用の型材は、窓枠の切断作業性、組立作業性が、実施
例5と比較して格段に劣っていることが判った。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】本発明の複合成形品は、切断、接続など
の施工時の作業性に優れ且つ激しい温度変化や長期使用
による伸縮性が少なくて配管施工後の耐久性に信頼性の
あるものであり、例えば、給湯用配管などの温水配管と
して用いた場合には、温熱水の通水、止水の温度変化や
長期使用による伸縮性が少なくて配管施工後の耐久性に
信頼性のあるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合成形品の一実施例である複合パイ
プを示す長手方向の断面図である。
【図2】図1に示す複合パイプを示す長手方向の断面図
である。
【図3】本発明の複合成形品の他の実施例である窓枠用
の型材を示す断面図である。
【図4】図1に示す複合パイプを配管用継手に分岐接続
した状態を示す要部断面図である。
【図5】図1に示す複合パイプの熱冷サイクル試験での
配管例を示す全体図である。
【符号の説明】 10 複合パイプ(複合成形品) 11 塩素化塩化ビニル樹脂(熱可塑性樹脂) 12 アルミニウム薄板(金属補強材) 20 窓枠用の型材(複合成形品) 21 塩素化塩化ビニル樹脂(熱可塑性樹脂) 22 アルミニウム薄板(金属補強材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂成形品の一部に、下記
    (1)〜(4)の条件を満足する金属補強材を一体成形
    したことを特徴とする複合成形品。 (1)20℃における線膨張係数(K) K≦35×10-6(1/℃) (2)20℃における剪断力(F) 2(Kg/mm2)≦F≦26(Kg/mm2) (3)厚さ(D) 20(μ)≦D≦800(μ) (4)厚さと剪断力の積(A=D×F) 300(μ)(Kg/mm2)≦A≦7000(μ)
    (Kg/mm2
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂と金属補強材とを同時に共
    押し出しにより成形した該熱可塑性樹脂の成形品の内部
    に該金属補強材を介装したことを特徴とする請求項1記
    載の複合成形品。
  3. 【請求項3】 上記金属補強材がアルミニウムであるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の複合成形
    品。
  4. 【請求項4】 上記熱可塑性樹脂が塩素化塩化ビニル樹
    脂組成物であることを特徴とする請求項1ないし請求項
    3のいずれか一つに記載の複合成形品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001002154A1 (fr) * 1999-07-05 2001-01-11 Tungtay (Chengdu) Industrial Co., Ltd. Dispositif de fabrication de tubes en plastique composite servant de renfort a une plaque metallique a structure en treillis perforee
JP2012077786A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Sekisui Chem Co Ltd 二重配管構造及びこの構造に用いられる吸引口付き継手
JP2012200894A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Ykk Corp 樹脂枠材、建具、及び樹脂枠材の製造方法

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