JPH0592020A - 人工関節 - Google Patents

人工関節

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JPH0592020A
JPH0592020A JP27847091A JP27847091A JPH0592020A JP H0592020 A JPH0592020 A JP H0592020A JP 27847091 A JP27847091 A JP 27847091A JP 27847091 A JP27847091 A JP 27847091A JP H0592020 A JPH0592020 A JP H0592020A
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stem
artificial joint
closed space
bone
artificial
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JP27847091A
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Takaaki Osawa
孝明 大澤
Takeo Katakura
健男 片倉
Noboru Matsunaga
昇 松永
Kazuyoshi Azeyanagi
和好 畔柳
Ichiro Sogaishi
一郎 曽我石
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Terumo Corp
Janome Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Janome Sewing Machine Co Ltd
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/30Joints
    • A61F2/32Joints for the hip
    • A61F2/36Femoral heads ; Femoral endoprostheses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の人工関節1aは、球状の頭部2と、
これに続くネック部3と、これに続く金属製のステム部
4とで構成されている。ステム部4は、骨髄腔に埋入、
固定される部分であり、ネック部3と一体的に形成され
ている。このステム部4は、比較的太いステム基部5と
先細り形状のステム先端部6とで構成され、ステム基部
5の内部には、ステム基部5の外周面に沿って配置され
た4個の閉空間7、即ち外部と連通しない空間が形成さ
れている。 【効果】 骨髄腔への埋入、固定をより強固で確実なも
のとし、血液等の体液の貯留による治癒の遅延や感染を
防止し、軽量化により患者の負担を軽減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体の骨関節を代替す
る人工関節に関する。
【0002】
【従来の技術】人体内の骨関節の変形や欠損を人工関節
を用いて代替えする治療は、整形外科等で広く行なわれ
ている。例えば、大腿骨骨頭壊死に対し、壊死した骨頭
を除去した後、人工関節を補綴し、関節機能を回復させ
ることが頻繁に行なわれている。
【0003】すなわち、この治療では、骨頭およびステ
ム部を有する人工関節のステム部を大腿骨の骨髄腔に埋
入して固定すると共に、カップ(ソケット)を腰骨に固
定し、該カップの凹部に骨頭を嵌合してこれらを回動自
在に連結する。
【0004】このような人工関節には、機械的強度、弾
性(靱性)、耐久性、生体内での安定性(体液に対する
腐食、劣化等がないこと)、生体親和性(造骨促進作用
等の周辺組織との適合性)、安全性(毒性、分解性等が
ないこと)、加工性等の特性が要求されている。
【0005】しかしながら、これら全ての特性を満足す
る材料は未だ発見されておらず、現在では、人工関節の
構成材料として、ステンレス鋼、コバルト−クロム合
金、チタン、チタン合金等の金属、またはアルミナ等の
セラミックスが用いられている。
【0006】ところで、金属製の人工関節は、生体骨に
比べ曲げ弾性率が著しく大きい。すなわち、ヒト皮質骨
の曲げ弾性率は、約16GPa であり、人工関節に用いら
れているステンレス鋼(SUS316L)、Co−Cr
合金、Ti−6%Al−4%V合金の曲げ弾性率は、そ
れぞれ、200、213、124GPa であり、骨の8〜
13倍である。
【0007】また、金属製の人工関節は、重量が重く、
患者の負担(または負担感)が大きいという欠点があ
る。
【0008】人工関節とこれを埋入する生体骨との間に
は、例えば体重や歩行等の運動により荷重、特に繰り返
し荷重が加わるが、金属製の人工関節では、上述のよう
に、曲げ弾性率が高いため、前記荷重により曲げ、ねじ
れ、たわみが生じると、局所的に応力が集中し、この集
中部分において骨が破壊されることがある。
【0009】また、前記荷重が人工関節のステム部から
生体骨に伝達される部分では骨の増生(造骨作用)が見
られるが、前記応力集中部以外の荷重が加わらない部分
では、骨への刺激がなくなるため、逆に骨組織の吸収が
起こり、骨量が減少して人工関節の生体骨への固定に緩
みが生じることが報告されている。
【0010】人工関節の曲げ弾性率を生体骨のそれに適
合させるためには、人工関節のステム部を細くする方
法、ステム部を中空にする方法および弾性率の小さい材
料を用いる方法等がある。
【0011】ステム部を細くする方法では、埋入する骨
髄腔との接触面積が小さくなり、またステム部を骨髄腔
に均等に密着させることが困難であるため、強固な固定
を得ることができないという欠点がある。
【0012】弾性率の小さい材料を用いる方法として
は、エンジニアリングプラスチックスを用いて人工関節
を作製することが提案されている(米国特許第4902
297号)が、長期の埋入によるプラスチックスの生体
内劣化等について、実績に乏しく、実用的ではない。
【0013】ステム部を中空にする方法としては、中空
形状の人工関節ステムが開示されている(特開平01ー
148254号公報)。しかし、この発明では、中空と
されたステム部の内部空間は、一部分開放されて外部と
連通するようになっているため、ステム部の内部空間に
大量の出血した血液やその他の体液が貯留し、患部の治
癒を遅延させ、また細菌の繁殖による感染が生じるとい
う欠点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、人工
関節を構成するステム部の弾性率の適正化により生体埋
入部への固定をより強固で確実なものとし、また、軽量
化により患者の負担を軽減することができる人工関節を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(4)の本発明により達成される。
【0016】(1) 頭部と、これに続くネック部と、
これに続く金属製のステム部とで構成された人工関節に
おいて、前記ステム部は、ステム基部とステム先端部と
で構成され、前記ステム部のうちの少なくとも前記ステ
ム基部の内部に、ステム基部の外周面に沿って配置され
た1または2以上の外部と連通しない閉空間を有するこ
とを特徴とする人工関節。
【0017】(2) 2以上の前記閉空間が形成され、
その全部または一部が互いに連通している上記(1)に
記載の人工関節。
【0018】(3) 前記閉空間と前記ステム基部の外
周面との間の壁部の厚さの最小値が0.1〜3.0mmで
ある上記(1)または(2)に記載の人工関節。
【0019】(4) 前記ステム部は、ステンレス鋼、
コバルト−クロム合金、チタンまたはチタン合金で構成
されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の
人工関節。
【0020】
【発明の構成】以下、本発明の人工関節を添付図面に示
す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明の人工関節の構成例を示す
正面図、図2は、図1中のA−A線での断面図である。
図1に示すように、人工関節(人工骨頭)1aは、頭部
2と、これに続くネック部3と、これに続く金属製のス
テム部4とで構成されている。
【0022】頭部2は、例えば球状のような湾曲面を有
する部材であり、この頭部2は、図示しないカップ(ソ
ケット)の凹部に嵌合してこれらが回動自在に連結され
る。
【0023】頭部2の構成材料としては、例えば、ステ
ンレス鋼(例えば、SUS316、SUS316L)、
コバルト−クロム合金、チタン、チタン合金(例えばT
i−6%Al−4%V)等の耐食性に優れる金属、合
金、または、例えばアルミナ、ヒドロキシアパタイト等
のセラミックスを用いることができる。
【0024】また、頭部2は、中空でも中実でもよい。
【0025】ネック部3は、前記頭部2と例えば燒結、
ネジ止め、テーパ嵌合、接着等により連結されている。
【0026】ステム部4は、骨髄腔に埋入されて固定さ
れる部分であり、好ましくは前記ネック部3と一体的に
形成されている。このステム部4は、ネック部3側のス
テム基部5とステム先端部6とで構成されている。
【0027】主に、ステム基部5の外周と骨髄腔(特
に、リーミングにより拡大されて骨髄腔)とが密着する
ため、ステム基部5はネック部3やステム先端部6より
太くなっており、その形状は、埋入する骨髄腔の形状と
一致するように成形されている。また、ステム先端部6
は、骨髄腔の奥部まで挿入されるため、先細りの形状を
なしている。
【0028】図示のように、ステム先端部6の軸線は、
ネック部3の軸線に対し、例えば15〜35度程度傾斜
している。
【0029】ネック部3およびステム部4の構成材料と
しては、例えばステンレス鋼(例えば、SUS316、
SUS316L)、コバルト−クロム合金、チタン、チ
タン合金(例えばTi−6%Al−4%V)等の耐食性
に優れる金属を用いることができるが、そのなかでも特
に、生体内の腐食環境における安定性に優れること、加
工工程における強度劣化が少ないこと等の点で、ステン
レス鋼、チタンまたはチタン合金が好ましい。
【0030】図2に示すように、ステム基部5の内部に
は、ステム基部5の外周面に沿って配置された複数(図
示の例では4個)の閉空間7が形成されている。
【0031】このような閉空間7を設けることにより、
人工関節1aの引張り強度を低下させることなく、また
埋入する骨髄腔との接触面積を減少させることなく、曲
げ弾性率を低下させることができる。このような曲げ弾
性率の低下が十分に得られるのは、閉空間7がステム基
部5の中心部ではなく、外周面に沿って配置されている
からである。
【0032】また、閉空間7は、外部と連通しない閉じ
た空間であるため、骨髄腔の死腔が少なく、例えば手術
時に出血した血液やその他の体液が閉空間7に貯留する
ことがないので、治癒反応の遅延や細菌の繁殖による感
染を防止することができる。
【0033】このような閉空間7の形成において、閉空
間7とステム基部5の外周面51との間の壁部52の厚
さTの最小値が0.1〜3.0mm、特に、0.2〜1.
5mmとするのが好ましい。厚さTの最小値が0.1mm
未満であると、壁部52の強度が弱くなり、埋入する骨
髄腔との接触圧力により変形を生じることがあり、ステ
ム部4の骨髄腔への固定力が弱くなり、また、厚さTの
最小値が3.0mmを超えると、人工関節1aの曲げ弾性
率を十分に低下させることができなくなる。
【0034】また、図2において、ステム基部5の横段
面積に対する閉空間7の合計横段面積の比率(以下、面
積比という)は、20〜80%程度、特に30〜50%
程度とするのが好ましい。なお、この値は、ステム基部
長手方向の平均を示す。
【0035】閉空間7の形成個数は特に限定されない
が、通常、1〜10個程度、特に2〜6個程度とするの
が好ましい。
【0036】なお、本発明では、ステム部4の中心部付
近に閉空間を形成することを妨げるものではない。
【0037】このような閉空間7は、人工関節1a全体
の内の少なくともステム基部5に設けられている。その
理由は、人工関節1aを例えば大腿骨に埋入、固定する
場合、ステム先端部6は緻密質の部分(コンパクトボー
ン)まで挿入され、その上部のステム基部5は海綿骨の
部分に位置することとなるが、海綿骨ではリーミングに
より骨髄腔が拡大し、金属製の人工関節1aと生体骨と
の曲げ弾性率の差が顕著となり、特にカルカー部の骨の
吸収を誘発し易くなるので、これを防止するためには、
人工関節埋入時の小転子より上部であるステム基部5の
曲げ弾性率を改善することが有効となる。
【0038】ただし、本発明では、ネック部3やステム
先端部6にも同様の閉空間7が形成されていてもよい。
【0039】図3は、本発明の人工関節の他の構成例を
示す正面図、図4は、図3中のB−B線での断面図であ
る。これらの図に示す人工関節1bは、閉空間の構成が
前記と異なっている。すなわち、人工関節1bにおいて
は、ステム基部5の外周面に沿って複数の閉空間8が形
成され、各閉空間8が連通路81により連通している。
【0040】この場合、必ずしも全ての閉空間8同士が
連通している必要はなく、一部の閉空間8同士が連通し
ている構成であってもよい。また、隣接する閉空間8同
士が2以上の、特に多数の連通路81により連通してい
てもよい。
【0041】なお、このような構成の人工関節1bにお
いても、壁部52の厚さおよび閉空間8の面積比の好適
値は前記と同様である。
【0042】図5は、本発明の人工関節のさらに他の構
成例を示す正面図、図6は、図5中のC−C線での断面
図である。これらの図に示す人工関節1cは、閉空間の
構成が前記と異なっている。すなわち、人工関節1cに
おいては、ステム基部5の外周面に沿って1つの環状の
閉空間9が形成されている。
【0043】なお、図示と異なり、ステム基部5に2以
上の環状の閉空間9が同心的に形成されていてもよく、
また、ステム基部5の長手方向に沿って2以上の環状の
閉空間9が形成されていてもよい。
【0044】また、閉空間9は環状に限らず、一部が欠
損している例えば横断面がC字状をなすものでもよい。
【0045】なお、このような構成の人工関節1cにお
いても、壁部52の厚さおよび閉空間9の面積比の好適
値は前記と同様である。
【0046】図7は、本発明の人工関節のさらに他の構
成例を示す正面図、図8は、図7中のD−D線での断面
図である。これらの図に示す人工関節1dは、閉空間の
構成が前記と異なっている。すなわち、人工関節1dに
おいては、ステム基部5の外周面に沿って螺旋状の連続
した閉空間10が形成されている。
【0047】この場合、螺旋状の閉空間10は、2以上
形成されていてもよい。
【0048】なお、このような構成の人工関節1dにお
いても、壁部52の厚さおよび閉空間10の面積比の好
適値は前記と同様である。
【0049】本発明において、閉空間は、上記閉空間7
〜10の内の任意の2以上を組み合せたものでもよい。
【0050】本発明の人工関節は、例えば、鋳造、鍛
造、粉体焼結法等により製造することができるが、閉空
間7〜10を形成するのに最も適していることから、次
のような方法により製造するのが好ましい。
【0051】まず、原料となる金属粉末(例えば、粒径
50〜200μm 程度)と、バインダー(例えば、アル
ギン酸アンモニウ溶液)とを混練してコンパウンド(例
えば、粘度1200〜2500cP)を作製する。
【0052】次に、成形型内に、得ようとする閉空間と
同形の中子(支持棒付)を同数配置し、成形型内に前記
コンパウンドを充填して、粉体焼結を行なう。この場
合、粉体焼結の条件は、例えば、真空中(10-5torr)
で、700〜1300℃、240〜360分間程度であ
る。なお、粉体焼結後の人工関節は、中子の支持棒が挿
通された孔により、閉空間は外部と連通した状態(未完
成の状態)となっている。
【0053】次に、例えば薬品での洗浄により中子を溶
解、除去し、その後、中子の支持棒が挿通された孔を例
えば溶接により封止する。これにより、外部と連通しな
い閉空間が完成する。
【0054】必要に応じ、研磨等の仕上げ加工を行なっ
て、目的とする本発明の人工関節が得られる。
【0055】なお、上記方法によりネック部3およびス
テム部4の一体成形物を製造し、これと別途製造された
頭部2とを連結して本発明の人工関節としてもよい。
【0056】以上、本発明の人工関節を図示の構成例に
基いて説明したが、本発明はこれらに限定されるもので
はなく、特に、閉空間については、ステム基部5等の外
周面に沿って配置されたものであればいかなる形状、配
置等のものでもよい。
【0057】なお、本発明の人工関節は、上記人工骨頭
に限らず、例えば、人工膝関節、人工肩関節、人工肘関
節あるいは人工股関節や寛骨に埋入される臼蓋カップの
一部に適用することもできる。
【0058】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0059】(実施例1)以下の方法により、股関節用
人工関節(人工骨頭)を製造した。
【0060】[1]ネック部およびステム部の製造 まず、原料となるチタン粉末(平均粒径40μm )と、
バインダーとしてアルギン酸アンモニウム1%水溶液と
を混練し、粘度1500cPのコンパウンド(スラリー
状)を作製した。
【0061】一方、石膏により、得ようとする閉空間と
同形の支持棒付中子を4個製造し、これらを成形用の金
型内に所定の配置で支持、固定した。
【0062】次に、金型内に前記コンパウンドを充填し
て、粉体焼結を行なった。このときの粉体焼結の条件
は、真空中(10-5torr)で、700℃、180分、そ
の後1300℃、60分であった。
【0063】粉体焼結後、1Nの硫酸で内部を洗浄し
て、中子を溶解、除去した。その後、中子の支持棒が挿
通された孔を溶接により封止した。
【0064】このようにしてチタン製のネック部および
ステム部の一体成形物を得た。
【0065】[2]頭部の製造 アルミナのブロックに切削、研削加工を施して、ほぼ球
形の頭部(骨頭)を製造した。なお、この頭部には、テ
ーパ嵌合用の嵌合孔をも形成した。
【0066】[3]組み立て 前記[1]で得られた一体成形物のネック部を頭部の嵌
合孔にテーパ嵌合し、その後、人工関節の表面を研磨し
て、図1および図2に示す本発明の人工関節を得た。こ
の人工関節の寸法等は、次の通りである。 頭部直径:38mm ステム部全長:120mm ステム基部の長径:40mm ステム基部の短径:25mm ステム先端部の外径:12mm 閉空間の長さ(ステム部長手方向):50mm 壁部の最小厚さT:0.5mm 面積比:40%(ステム基部長手方向の平均)
【0067】(実施例2)環状の中子1個を用いて製造
した以外は前記実施例1と同様にして、図5および図6
に示す本発明の人工関節を製造した。この人工関節の寸
法等は、次の通りである。 頭部直径:38mm ステム部全長:120mm ステム基部の長径:40mm ステム基部の短径:25mm ステム先端部の外径:12mm 閉空間の長さ(ステム部長手方向):50mm 壁部の最小厚さT:0.9mm 面積比:40%(ステム基部長手方向の平均)
【0068】(実施例3)螺旋状の中子1個を用いて製
造した以外は前記実施例1と同様にして、図7および図
8に示す本発明の人工関節を製造した。この人工関節の
寸法等は、次の通りである。 頭部直径:38mm ステム部全長:120mm ステム基部の長径:40mm ステム基部の短径:25mm ステム先端部の外径:12mm 閉空間の長さ(ステム部長手方向の形成範囲):60mm 閉空間の巻数:6 壁部の最小厚さT:0.3mm 面積比:40%(ステム基部長手方向の平均)
【0069】(比較例)中子を用いず、中実のネック部
およびステム部の一体成形物とした以外は前記実施例1
と同様にして、人工関節を製造した。この人工関節の寸
法は、閉空間に関するものを除き、前記実施例1〜3と
同様である。
【0070】[実験]上記実施例1〜3および比較例の
各人工関節を、頭部を上方にして、頭部の中心とステム
部の先端とを結ぶ線(ネック部の軸線と約25度傾斜)
が鉛直方向となるように固定し、頭部に対し、鉛直方向
下方に500kgf の荷重を負荷し、荷重負荷による頭部
の変位量を測定した。
【0071】その結果は、比較例の人工関節における変
位量を1としたとき、本発明の実施例1〜3における変
位量は、それぞれ、1.5、1.3、1.3であった。
このことから、実施例1〜3の本発明の人工関節は、い
ずれも生体骨の曲げ弾性率に近づき、生体骨への応力伝
達がより広い領域に対し均一に行なわれることが確認さ
れた。
【0072】なお、ネック部およびステム部の一体成形
物の材質を、それぞれ、SUS316L、Co−Cr合
金、Ti−6Al−4V合金に代えて、上記実施例1〜
3および比較例の人工関節と同様の人工関節を製造し、
同様の実験を行なったところ、やはり同様の結果が得ら
れた。
【0073】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の人工関節に
よれば、閉空間の形成により人工関節を構成するステム
部、特にステム基部の弾性率の適正化が図れ、荷重が広
範囲に均等に加わる。その結果、荷重の集中による骨の
破壊や、荷重がかからないことによる骨組織の吸収が抑
制され、骨髄腔への埋入、固定をより強固で確実なもの
とすることができる。
【0074】さらに、形成される空間は、外部と連通し
ない閉空間であるため、血液やその他の体液が閉空間に
貯留することがなく、治癒の遅延や細菌の繁殖による感
染を防止することができる。
【0075】また、人工関節の軽量化により、患者の負
担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人工関節の構成例を示す正面図であ
る。
【図2】図1中のA−A線での断面図である。
【図3】本発明の人工関節の他の構成例を示す正面図で
ある。
【図4】図3中のB−B線での断面図である。
【図5】本発明の人工関節の他の構成例を示す正面図で
ある。
【図6】図5中のC−C線での断面図である。
【図7】本発明の人工関節の他の構成例を示す正面図で
ある。
【図8】図7中のD−D線での断面図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d 人工関節 2 頭部 3 ネック部 4 ステム部 5 ステム基部 51 外周面 52 壁部 6 ステム先端部 7、8 閉空間 81 連通路 9、10 閉空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松永 昇 東京都八王子市狭間町1463番地 蛇の目ミ シン工業株式会社内 (72)発明者 畔柳 和好 東京都八王子市狭間町1463番地 蛇の目ミ シン工業株式会社内 (72)発明者 曽我石 一郎 東京都八王子市狭間町1463番地 蛇の目ミ シン工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭部と、これに続くネック部と、これに
    続く金属製のステム部とで構成された人工関節におい
    て、 前記ステム部は、ステム基部とステム先端部とで構成さ
    れ、前記ステム部のうちの少なくとも前記ステム基部の
    内部に、ステム基部の外周面に沿って配置された1また
    は2以上の外部と連通しない閉空間を有することを特徴
    とする人工関節。
  2. 【請求項2】 2以上の前記閉空間が形成され、その全
    部または一部が互いに連通している請求項1に記載の人
    工関節。
  3. 【請求項3】 前記閉空間と前記ステム基部の外周面と
    の間の壁部の厚さの最小値が0.1〜3.0mmである請
    求項1または2に記載の人工関節。
  4. 【請求項4】 前記ステム部は、ステンレス鋼、コバル
    ト−クロム合金、チタンまたはチタン合金で構成されて
    いる請求項1ないし3のいずれかに記載の人工関節。
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