JPH0589554U - 車両の運転室における騒音低減装置 - Google Patents

車両の運転室における騒音低減装置

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JPH0589554U
JPH0589554U JP037993U JP3799392U JPH0589554U JP H0589554 U JPH0589554 U JP H0589554U JP 037993 U JP037993 U JP 037993U JP 3799392 U JP3799392 U JP 3799392U JP H0589554 U JPH0589554 U JP H0589554U
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cab
resonance
resonance box
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JP037993U
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正寿 大江
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株式会社小松製作所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の運転室内空気に連通する共鳴箱を設け
ることにより、製造コストを低減できると共に、充分な
騒音低減効果を期待できる車両の運転室における騒音低
減装置を提供する。 【構成】 車両の運転室内空気に連通する共鳴箱を設
け、該共鳴箱の寸法を決定する連通穴径: d、連通穴
長:t、容積:V を、c:音の速度、s=(π/4)d
2 、l=t+1.57(d/2) としたとき、f=(c/2π) ・√
(s/lV)にて計算される共鳴振動数fが前記運転室内に
おける空気の固有振動数Fに等しくなるように決めら
れ、また、前記車両の運転室を構成するフレームを前記
共鳴箱の構成メンバーとすればコスト的にも有利とな
り、運転室も広くなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、油圧式掘削機械等の建設機械の運転室における騒音低減装置の改良 に関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧式掘削機械等の建設機械の運転室における騒音低減装置としては、従来、 人間工学的に種々の対策がなされているが、その一例を図4乃至図6に示す。例 えば図4に示すような実開昭61−40464では、建設機械の動力室あるいは 騒音源に面している運転室の壁面や窓を二重壁構造としたり、該二重壁面間に吸 音材を挿入することにより、動力室等の騒音源から壁面や窓を透過して運転室内 に達する騒音は低減される。また、運転室の振動も騒音となるが、前記吸音材に よる吸音効果、内側壁面や窓による遮音効果等により騒音は充分に低減される。 即ち、図4においては後方壁面40は、強度部材41a,41b,41cを有し 、強度部材41a,41b間に窓ガラス42aを、また強度部材41b,41c 間に鋼板43を有している。しかし、強度部材41a,41b間の対向部には窓 枠44が結合され、窓枠44の対向部間には弾性部材45を介して窓ガラス42 bが設けられている。
【0003】 更に、強度部材41b,41cにはそれぞれ枠46が結合されており、この枠 46間に弾性部材47を介して内側鋼板48が取り付けられ、内側鋼板48と鋼 板43間に吸音材49を配置している。このようにして、後方壁面40も従来の 構成を大幅に変更することなく二重化し、運転室41内に透過する騒音を低減す ることができる。また、運転室41の振動によっても騒音を発生するが、その主 な発生箇所である鋼板43も二重化され、吸音材49による吸音効果や内側鋼板 48による遮音効果によって騒音は低減される。
【0004】 また、図5に示すような実開平2−132759では、運転室内に設置された コントロールボックス52内を上、下に仕切る仕切板53を設け、該仕切板53 の上、下で油圧配管54a,54b、配線55a,55bを分割すると共に、該 仕切板53にはこれらの分割された油圧配管54a,54bや配線55a,55 bを着脱可能に接続する中継部材56,57a,57bが設けてある。このよう に、コントロールボックス52の上側の室58内は仕切板53によって密閉性を もって仕切られているから、コントロールボックス52をある程度の密閉性をも って運転室床51a面に取付けるだけで、外部の騒音等が床板51aの下側から 仕切板53、室58等を介して運転室51内に伝わるのを効果的に防止でき、運 転室51内の遮音性、密閉性を高めることができる。そして、大型の油圧式掘削 機械等で運転室51内の遮音性を高めるべく運転室51内を加圧する場合には、 運転室51内の空気が外部に漏れるのを防止でき、遮音性を効果的に高めること ができる。
【0005】 その他、図6に示されるように運転室61を車体のフレーム62に弾性体63 によりクッションマウントして車体から伝わる固体伝播音を防止する方法、ある いは図示しないが、運転室の構成部材にリブを溶接して剛性を変えることにより 運転室の固有振動数を変えて共振を防止する方法等がある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、前記図4に示す実開昭61−40464では、建設機械の動力室ある いは騒音源に面している運転室41の壁面41a,41b,41cや窓42a, 42bを二重構造としたり、該二重壁面間に高価な吸音材49を挿入する必要が あるため、構造が複雑になり可成りのコストアップとなると共に、二重窓構造と すると視界性が低下する問題があった。また、図5に示すような実開平2−13 2759では、前記同様にコントロールボックス52内を上、下に仕切る仕切板 53を設けたり、該仕切板53に上、下に分割した油圧配管54a,54bや配 線55a,55bを着脱可能に接続する中継部材56,57a,57bを設けた りするため可成りのコストアップとなる問題があった。その他、図6に示すよう な運転室61の床面61aを弾性体63によりクッションマウントして固体伝播 音を防止する方法では、固体伝播音以外による騒音を防止できないため充分な効 果を期待でず、また図示しない運転室の構成部材にリブを溶接して剛性を変える ことにより運転室の固有振動数を変えて共振を防止する方法では製造コストが嵩 むと共に、共振点以外の騒音防止には充分な効果を期待できないという問題があ った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は前記従来の技術における問題を解決するためになされたもので、請求 項1では、車両の運転室内空気に連通する共鳴箱を設け、該共鳴箱の寸法を決定 する連通穴径: d、連通穴長:t、容積:V を、c:音の速度、s=(π/4) d2 、l=t+1.57(d/2) としたとき、f=(c/2π) ・√(s/lV)にて計算され る共鳴振動数fが前記運転室内における空気の固有振動数Fに等しくなるように 決めることを特徴とし、請求項2では、前記請求項1において、車両の運転室を 構成するフレームを前記共鳴箱の構成メンバーとすることを特徴とし、請求項3 では、前記請求項1において、運転室内における空気の固有振動数Fに等しくな るように、前記共鳴箱の容積:V の大きさを調整可能にしたことを特徴とする。
【0008】
【作用】
前記構成によれば請求項1では、車両の運転室内空気に連通する共鳴箱の寸法 を、該共鳴箱の寸法により算出される共鳴振動数fが運転室内における空気の固 有振動数Fに等しくなるように決めたので、前記運転室内空気の振動は前記共鳴 箱により減衰されて運転室内の騒音を低下することができる。また請求項2では 、前記共鳴箱の数が多い程、車両の運転室における騒音低減効果も大きいが、前 記車両の運転室構成フレームを前記共鳴箱の構成メンバーとすることにより、共 鳴箱を別置する必要がないため運転室内が広くなると共に、コスト上においても 有利になる。請求項3では、前記共鳴箱の容積:V の大きさを調整可能にしたの で、共鳴振動数fを運転室内における空気の固有振動数Fに正確に一致させて騒 音低減効果を向上させることができる。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図1乃至図3に基づいて詳述する。図1は図3に示す 油圧式掘削機械の概略側面図における運転室内部の右方側面部を示す図で、図2 は図1における共鳴箱のA−A断面詳細図である。
【0010】 図3は油圧式掘削機械の概略側面図で、31は下部走行体、32は該下部走行 体31上に旋回可能に搭載され、該下部走行体31と共に油圧式掘削機械本体を 構成した上部旋回体を示し、該上部旋回体32には、機械室33と、該機械室3 3の後部に位置するカウンタウェイト35と、機械室33の左側前部に位置する 運転室1と、該運転室1の右側部に位置する、ブーム36、アーム37、バケッ ト38よりなる作業機34とが搭載されている。そして、機械室33内にはエン ジンおよび油圧ポンプ(いずれも図示せず)等が設けられ、この油圧ポンプはエ ンジンによって駆動され、作動油を下部走行体31の走行モータ、上部旋回体3 2の旋回モータおよび前記作業機34の各シリンダ36a〜38a等に供給する ように構成されている。
【0011】 図1は運転室内部の右方側面部にフレームの空洞部を利用して構成された運転 室内の騒音低減用共鳴箱の設置状態を示す図である。1は運転室、2は該運転室 1を構成する前部フレームで、該前部フレーム2には図示しない前部窓等が設け られている。3は後部フレーム、4は前記前部フレーム2と後部フレーム3間を 連結する横フレーム、5は前記前部フレーム2と後部フレーム3間を連結する下 部フレーム、6a,6bは前記横フレーム4と下部フレーム5間に固着された補 助フレーム、7は右側窓、8は該右側窓7が設置された右側壁、9は運転室1の 床である。また、10〜20は共鳴箱で、該共鳴箱10は前記補助フレーム6a に、共鳴箱11は前記補助フレーム6bに、共鳴箱12〜14は前記横フレーム 4に、共鳴箱15〜20は後部フレーム3に設置されている。前記各共鳴箱10 〜20は各仕切板10a,10b,11a,11b,12a,13a,14a, 14b,15a,16a,17a,18a,19a,20aを前記各フレーム3 ,4,6a,6b内部に固着し、連通穴10c〜20cを形成することにより構 成している。
【0012】 図2は図1における共鳴箱10のA−A断面詳細図で、該共鳴箱10の連通穴 10cの直径: d、連通穴10cの長さ:t、共鳴箱10の容積:V は、c:音 の速度、s=(π/4)d2 、l=t+1.57(d/2) としたとき、f=(c/2π) ・ √(s/lV)にて計算される共鳴振動数fが前記運転室1内における空気の固有振 動数Fに等しくなるように決められる。即ち、前記共鳴振動数f=(c/2π) ・√ (s/lV)を決める共鳴箱10の連通穴10cの直径: d、および連通穴10cの 長さ:tの寸法を決定した場合に、共鳴箱10の容積:V の概略値が大き目とな るように運転室1の補助フレーム6aの内部上、下部に仕切板10a,10bを 溶接する。
【0013】 前記共鳴箱10内には調整板10dがシール10eにより共鳴箱10の壁との 間を密封状にして嵌合されており、該調整板10dには調整ねじ21の円頭部2 1bが遊嵌する嵌合穴と、該嵌合穴にスナップリング22用の溝が穿設されてい る。前記調整ねじ21の円頭部21bを調整板10dの嵌合穴に遊嵌して、スナ ップリング22により組み立てた後、補助フレーム6aに形成されている雌ねじ に前記調整ねじ21を螺合させ、該調整ねじ21の溝21aをドライバー等によ り回転させて調整板10dを矢印P方向に移動させてることにより共鳴箱10の 容積:V を前記運転室1内における空気の固有振動数Fに等しくなるように調整 した後、ナット23により固定する。なお、共鳴箱10の容積:V が小さくなり 過ぎたときは前記調整ねじ21の溝21aをドライバー等により回転させて調整 板10dを矢印Q方向に移動させれば共鳴箱10の容積:V は増加する。
【0014】 なお、他の共鳴箱11〜20についても前記共鳴箱10と同様な構成となって おり、その共鳴箱の容積の調整方法についても前記共鳴箱10と同様であるため その説明を省略する。また、前記運転室1内部の右方側面部の共鳴箱10〜20 について説明したが、運転室1内部の左方側面部、後部、あるいは天井部等、必 要に応じて前記共鳴箱11〜20と同様な共鳴箱を形成すれば運転室1内部の騒 音をより効果的に低減することができる。また、図6に示す運転室の床面を弾性 体によりクッションマウントする方法は固体伝播音を防止する目的ではなく、運 転室の振動を防止する上で本考案においては併用する必要がある。
【0015】
【考案の効果】
以上詳述したように本考案によるときは次のような効果を得ることができる。 車両の運転室内空気に連通する共鳴箱の寸法により決まる共鳴振動数を、運転室 内における空気の固有振動数に等しくなるように決めればよいので、従来のよう に運転室の壁面や窓を二重壁構造としたり、該二重壁面間に吸音材を挿入する必 要もなく、運転室の構造がコンパクトになり製造コトスを低減できると共に、二 重窓により視界性が低下する問題も解決される。
【0016】 また、コントロールボックス内を上、下に仕切る仕切板を設けたり、該仕切板 に上、下に分割した油圧配管や配線を着脱可能に接続する中継部材を設けたりす る必要もなく、製造コストを大幅に低減できるため、運転室内の騒音を効率良く 低減することができる。また、前記共鳴箱の数が多い程、車両の運転室における 騒音低減効果も大きいが、前記車両の運転室構成フレームを前記共鳴箱の構成メ ンバーとすることにより、共鳴箱を別置する必要がないため運転室内が広くなる と共に、コスト上においても有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3における運転室内部の右方側面部を示す図
である。
【図2】図1における共鳴箱のA−A断面詳細図であ
る。
【図3】油圧式掘削機械の概略側面図である。
【図4】従来の技術を示す図である。
【図5】従来の技術を示す図である。
【図6】従来の技術を示す図である。
【符号の説明】
1 運転室 2 前部フレーム 3 後部フレーム 4 横フレーム 5 下部フレーム 6a,6b 補助フレーム 7 右側窓 8 右側壁 9 床 10〜20は共鳴箱 10a,10b,11a,11b,12a,13a,1
4a,14b,15a,16a,17a,18a,19
a,20a 仕切板 10c〜20c 連通穴 21 調整ねじ 21a 溝 21b 円頭部 22 スナップリング 23 ナット

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の運転室内空気に連通する共鳴箱を
    設け、該共鳴箱の寸法を決定する連通穴径: d、連通穴
    長:t、容積:V を、c:音の速度、s=(π/4)d
    2 、l=t+1.57(d/2) としたとき、f=(c/2π) ・√
    (s/lV)にて計算される共鳴振動数fが前記運転室内に
    おける空気の固有振動数Fに等しくなるように決めるこ
    とを特徴とする車両の運転室における騒音低減装置。
  2. 【請求項2】 前記車両の運転室を構成するフレームを
    前記共鳴箱の構成メンバーとすることを特徴とする請求
    項1の車両の運転室における騒音低減装置。
  3. 【請求項3】 前記運転室内における空気の固有振動数
    Fに等しくなるように前記共鳴箱の容積:V の大きさを
    調整可能にしたことを特徴とする請求項1の車両の運転
    室における騒音低減装置。
JP037993U 1992-05-11 1992-05-11 車両の運転室における騒音低減装置 Withdrawn JPH0589554U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20100071540A (ko) * 2008-12-19 2010-06-29 두산인프라코어 주식회사 산업용 차량용 실내 공명 소음 제거 장치 및 방법
JP2011251824A (ja) * 2010-06-03 2011-12-15 Kobe Steel Ltd 建設機械

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