JPH0588719A - ピクチヤーカム変換装置 - Google Patents

ピクチヤーカム変換装置

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JPH0588719A
JPH0588719A JP3273485A JP27348591A JPH0588719A JP H0588719 A JPH0588719 A JP H0588719A JP 3273485 A JP3273485 A JP 3273485A JP 27348591 A JP27348591 A JP 27348591A JP H0588719 A JPH0588719 A JP H0588719A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピクチャーカムに表示されたカム曲線を、数
式を用いずにマイクロコンピュータ等の演算装置に対し
てソフトウエアカムとして格納し、利用する。 【構成】 ピクチャーカムPに表示されたカム曲線CL
を投影レンズ13を介してリニアイメージセンサ15で
捉え、ピクチャーカムPをマイクロコンピュータ12の
指令信号により作動するステッピングモータ10により
T軸方向に移動させながらこの駆動により生じるカム曲
線のY軸方向変位が予め設定された微小単位変位量ΔY
に一致する点を検出し、この間のT軸方向への変位量及
びカム曲線CLの変位方向をマイクロコンピュータ12
に入力することによりソフトウエアカムを構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は各種機構を予め定められたように
作動させる装置に係り、より具体的には機構の動作に対
応するよう構成されたピクチャーカムの作動情報を制御
装置に対して取り込むように構成されたことを特徴とす
るピクチャーカム変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種機構に対して所定の動作を行わせる
手段として、従来よりカムは重要な機能を果たしてきて
いる。作動対象機構の動作を正確に、かつ複雑に実現す
るためカム製造に於ける精度の要求は極めて高く、この
ため機構部品のうちでも最も製造が困難な高級部品とな
っている。しかし自動化の基本システムにおいて、カム
はシステムの巧妙性を実現するための最も有力な手段で
ある。
【0003】例えばごく単純な例として図14に示すド
リル装置100を用いてワーク103に対して径の小さ
い孔を明ける孔明け作業を考える。この場合作業者は細
いドリルの刃101の曲がりや折れに注意しながら作業
を進める必要があり、この結果レバー102を矢印の如
く細かく往復させて刃101の前進・後退を微妙に行い
ながら作業を進めることになる。
【0004】この動作をカムを用いて実現すると図15
の如くなる。即ち、作業者の手の動きに相当する曲線を
持ったカム104を作成し、このカム104をコントロ
ーラ105の制御の下に作動するモータ106により駆
動し、かつカム104の回動による曲線部分の変位をカ
ムフォロワ107で追従し、かつこのカムフォロワ10
7の作動により前記ドリルの刃101を昇降させて孔明
けを行う。なお符号108はカム104の作動の開始・
停止を行うためのリッミトスイッチ、109はワーク1
03を検出する近接センサである。
【0005】以上の作動をブロック図として示すと図1
6の如くなる。
【0006】即ち、イダンクションモータ等の等速型ア
クチュエータ110をリレーシーケンス回路等のオン・
オフ型のコントローラ111で制御し、かつこの制御部
に対してはカム104の一回転を検出するリミットスイ
チ107であるオン・オフ型センサの信号がフィードバ
ックされるように構成され、システムの動作特性は全て
カム104という不均等変換のメカニズムに任せられて
いる。より具体的にはカム104の有する曲線が機構動
作の「巧妙性代行の手段」として用いられ、作業者が注
意深く巧妙にドリルの進み具合を操作した場合と同様に
ドリルの前進・後退を司っている。
【0007】然し、自動化が所謂ファクトリーオートメ
ーション(FA)から、より柔軟性のあるフレキシブル
ファクトリーオートメーション(FFA)に移行するの
に伴って上記カムを用いたシステムでは不十分な面が多
くなってきた。例えば最近のように多品種少量生産が常
態化してくると生産ラインでは新品種投入の度にカムを
作り替えねばならずFFA化は事実上不可能となってし
まう。
【0008】そこで、前記の図15に示すシステムに代
わりに、例えば図18に示すように送りねじ115のよ
うな均等変換のメカニズムと、サーボモータ112とマ
イクロコンピュータ程度の演算能力を有する制御装置1
13を有する可変速型駆動機構を用い、パルスエンコー
ダのような計測型センサでフィードバック信号をとるよ
うに構成すれば、制御装置113のプログラム(以下
「ソフトウエア」と称する)を変更するだけで部品とし
てのカムを製作することなく任意の曲線のカムを使用し
た場合と同じ制御をすることが可能となり、非常に柔軟
なシステムを構築することができる。なお符号116は
制御装置113の命令を仲介してサーボモータ112を
直接制御するドライビングユニットである。
【0009】図17は上記の作動を示すブロック図であ
る。
【0010】このシステムはそれ自体としては全く特徴
のない均等変換型のシステムであり、システムの作動特
性ではサーボモータ112等の可変アクチュエータとこ
の可変アクチュエータを制御するマイクロコンピュータ
113等の可変制御型制御装置とにその動作特性の全て
を頼っている。なお以下において、特に断りが無い場合
は「制御装置」の語はこの「可変制御型制御装置」を示
す。
【0011】このシステムにおいて特徴的なことは、制
御装置のソフトウエアがカム曲線に相当する情報を有し
ていることである。即ち機械部品としてのカムはこの
「情報」と「力の伝達能力」の両方を有しているわけで
あるが、このソフトウエアはこのうち前者の「情報」の
みを有する一種のカムと考えることができる。この情報
としてのカムを以下「インフォーメーショナル・カム」
(情報カム/「インフォーメーション・カム」と称され
ることもある)と称する。
【0012】現在、産業用ロボットと称される自動装置
の殆どがこのインフォーメーショナル・カムの一種であ
るソフトウエアカムにより駆動されている。
【0013】ここで、インフォーメーショナル・カムは
情報としてのカムであるから、情報の入力対象としては
切り型(テンプレート)であっても、また絵(ピクチャ
ー)であっても、更にはコンピュータのメモリーとして
入力され人間の視覚には訴えない情報であってもよい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明した如く、
今日ではソフトウエアカムは自動化システムを構築する
上で欠くことができないものとなっている。ソフトウエ
アカムの構成の手順の一例を、ステッピングモータやデ
ジタルサーボモータを用いる機構の場合を例に説明す
る。
【0015】例えばステッピングモータをサインカーブ
に沿った速度特性で駆動させる場合には次の如くなる。
【0016】(1)ステッピングモータは1パルス当た
りの進み量が一定であるから、速度制御はパルス間隔を
変えることでしか実現できない。そこで先ず速度−時間
特性を積分することによって時間−変位特性を算出す
る。
【0017】(2)時間に対する変位を表す式が求めら
れたならば、この式の逆関数を求める。この逆関数が求
まれば一定距離を移動する時間を求めることが出来る。
【0018】(3)ステッピングモータに1パルス送っ
たときの進み量を例えばΔxとしてパルス数Nでフルス
トローク動くと設定する。
【0019】(4)i回パルスを送ったとの進み量xi
を求める。
【0020】(5)i番目の時刻Tiを求める。
【0021】(6)i番めのパルスを出してから次の
(i+1)番目のパルスを発生するまでの待ち時間ΔT
i (パルス間隔)を求める。
【0022】(7)(1)〜(6)によりサインカーブ
の速度特性を実現するパルス発生間隔ΔTi の一覧表を
作成する式を求める。
【0023】(8)(7)で求めた式を用いて演算し、
一覧表を作成する。この一覧表が即ちソフトウエアカム
である。
【0024】(9)算出した値に従って順次パルスを発
生してステッピッグモータを駆動することによりサイン
カーブの速度特性を持った作動を実現する。
【0025】以上(1)〜(9)に示す如くソフトウエ
アカムの作成に当たっては比較的単純な計算式に乗るも
のでもかなり複雑な手順を経る必要があり、かつ各手順
で行う計算も結果的には複雑なものとなる。まして手作
業の巧妙性のような微妙な動作を必要とする場合には近
似式を用いる等極めて厄介である。
【0026】図13は発明者が構成したソフトウエアカ
ム確認装置である。
【0027】この装置においてソフトウエアカム計算用
のパーソナルコンピュータ117からのパルスはインタ
ーフェイスボード118、ドライブユニット119を経
てステッピングモータ116に伝えられる。ステッピン
グモータ116の作動により送りねじ120が駆動し、
これに連結された直進テーブル121が駆動される。ス
テッピングモータ116に対するパルス間隔が前記パー
ソナルコンピュータ117内のメモリーにあるΔTiの
表に比例した値で与えられれば直進テーブル121の移
動特性は正確なサインカーブの移動特性を示すことにな
る。この直進テーブル120の移動をポテンショメータ
122で検出しかつ検出信号は変位・速度特性表示用の
パーソナルコンピュータ123に出力され、同パーソナ
ルコンピュータ123において前記直進テーブルの移動
特性を解析して作動特性を検査する。
【0028】以上の如くソフトウエアカムは従来、先に
示した如く数式により表現されるのが一般であるが、比
較的単純なサインカーブに即した速度特性を得るだけで
も前述の如く複雑な手順と複雑な演算を行う必要があ
る。このため人間による操作と同じような巧妙複雑な作
動は数式で表現できない場合も多く、数式で近似すると
しても極めて複雑な手順で大量かつ複雑な演算をする必
要が生じる。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点に
鑑み構成されたものであり、絵または線図として表現さ
れたカム曲線、即ちピクチャーカムに基づいて上記のよ
うな複雑な演算を行うことなくソフトウエアカムを生成
することが可能な装置であることを特徴とする。
【0030】即ちピクチャーカムを制御装置に対してソ
フトウエアカムとして取り込むよう構成された装置であ
って、ピクチャーカムを所定の方向に移動させる駆動機
構と、このピクチャーカムの輪郭を検出するセンサと、
このセンサを前記移動方向と直交する方向に移動させる
駆動機構とを有し、ピクチャーカムを移動させ、この移
動量とカム曲線の変位方向とを制御装置に記録してソフ
トウエアカムとすることを特徴とする装置である。一般
に、カムを用いる自動化機構の設計に際しては、目標と
する動作特性を「時間に対する変位曲線」として設計作
図するのが通例であが、本発明では設計段階で描いた曲
線そのものをソフトウエアカムとして制御装置のメモリ
ーに取込むことによりカム曲線として直接利用するよう
構成される。
【0031】
【作用】上述のソフトウエアカムによりステッピングモ
ータやサーボモータが駆動される。この結果機械加工が
不要であること及び数式による近似等の手続が不要であ
ることからカムの出力特性の実現までの時間は極端に短
縮される。また制御装置に対しては基本的には複雑な演
算は要求されない。
【0032】
【実施例】先ず本発明装置を具体的に説明するのに先立
って本発明装置の読込対象となるピクチャーカムについ
て説明する
【0033】ピクチャーカムは絵として表現されたカム
であり、例えば図1に示す如きものである。このピクチ
ャーカムPの斜線部と余白部との境界線がカム曲線CL
であって、時間軸を横にとると縦方向の変化量が変位
を、その傾きが速度の特性を表していることになる。
【0034】ピクチャーカムPを時間−変位特性として
グラフ表示すれば図2の如くなる。この図を用いてピク
チャーカムの特性の再現方法を示す。
【0035】ステッピングモータやサーボモータでピク
チャーカム曲線CLの変位特性を再現する場合、1パル
ス入力する毎の回転量(変位量)が一定となるから、i
番目のパルスを発生し終わったときの位置(変位)はP
i とすると、Pi の位置に達する時刻は図のTi に相当
する。次のパルスを発生してPi+1 の位置に達したとき
の時刻はTi+1 であるから、パルスの発生時間間隔はT
i+1 −Ti となる。従って、このTi+1 −Ti に相当す
る時間を求めて、その時間間隔毎にパルスを発生してス
テッピングモータまたはサーボモータ等のデジタル駆動
機構を駆動させればピクチャーカムの特性を再現するこ
とができる。
【0036】図3はピクチャーカムからパルス発生間隔
を求めるシステムの構成例を示す。図中Pはピクチャー
カム、2はピクチャーカムPを移動させるベルトコンベ
ヤ、3はベルトコンベヤ駆動用のサーボモータ、4はサ
ーボモータ3とベルトコンベヤ2との間に配置された減
速ギヤ、5はサーボドライバであってインターフェイス
盤6と接続している。7は光電センサ、8はこの光電セ
ンサが載置されいている直進テーブル、9は直進テーブ
ル8を駆動する送りねじ、10はこの送りねじ9を駆動
するステッピングモータである。また11は光電センサ
コントローラであって前記インターフェイス盤6に接続
されている。12はこれらの機構を制御する制御装置た
るパーソナルコンピュータである。
【0037】ピクチャーカムPのカム曲線CLを読み取
る光電センサ7は前述の如く直進テーブル8上に載置固
定され、この直進テーブル8を、ステッピングモータ1
0により回動する送りねじ9を用いて前進・後退させ
る。なお図示の構成ではステッピングモータ10の回転
出力を直線動作に変換する際に、このステッピングモー
タ10の回転出力を減速させる意味も兼ねて送りねじ8
が用いられている。ステッピングモータ10の駆動パル
ス信号はインターフェイス盤6を介して制御装置12か
ら出力され、これにより光電センサ7は制御装置12の
制御の下にカム曲線CLの変位に追従可能に構成されて
いる。
【0038】一方ピクチャーカムPの時間方向への変位
(移動)はサーボドライバ5により制御されるサーボモ
ータ3により減速ギヤ4を介してベルトコンベヤ2を作
動させることによって行われる。即ち、ベルトコンベヤ
2に設けられたピクチャーカムPはインターフェイス盤
6のサーボドライバ5のパルス入力端子に1パルス送る
毎に1ステップずつゆっくりと移動する。
【0039】ここで、本装置はステッピングモータ10
とサーボモータ3を適宜作動させることにより光電セン
サ7をカム曲線CLに追従させ、かつこの追従に必要と
するステッピングモータ10とサーボモータ3の作動か
らカム曲線CLの特性を読み取るものである。このため
各モータ10および3の作動に要したパルス数をカウン
トすることになる。
【0040】ステッピングモータ10により光電センサ
7を移動させる送り量は前記図2のΔYに相当する。境
界線であるカム曲線CLに極めて近接した位置でオンと
なっていた光電センサ7がΔYだけ移動すると一旦はオ
フとなるので、今度はピクチャーカムPの方を時間軸方
向に移動させ、光電センサ7が再びオンとなったならば
ピクチャーカムPの移動を停止させる。この送り量Ti
は図2にからも明らかなとおり下記式で示される量に相
当する。
【0041】ΔTi =Ti +1−Ti
【0042】また移動量はサーボモータ3に与えたパル
ス数に比例するのでそのパルス数を前記ΔTi のデータ
と見なすことができる。
【0043】図4は上記したΔTi の測定方法を示す。
先ずセクションAにおいて光電センサ7は初期位置aで
オンとなっいる。次にセクションBにおいて光電センサ
7をΔYだけステップ送りして位置bに変位させ、これ
により光電センサ7はオフとなる。続いてセクションC
においてピクチャーカムPを時間軸方向にΔXだけ移動
させてbの位置にある光電センサ7が境界線、つまりカ
ム曲線CLを検知することによって同センサ7は再度オ
ンとなるようにする。以上セクションAないしCの動作
において、ピクチャーカムPをΔXだけ移動するために
前記サーボモータ3に送ったパルス数をカウントする。
このカウント値がΔTi となる。
【0044】図5は上述の動作を自動的に実行する工程
を示すフロー図である。このフローからも分かるとお
り、この工程では光電センサ等のセンサの応答特性のヒ
ステリシスや、機構のバックラッシ等を考慮して、常に
同じ方向に移動させる状態でカム曲線を検出するように
なっている。
【0045】図5の工程を採用することによりカム曲線
の読み取りは基本的には可能となる。しかしこの工程で
は一方増加型のカム曲線以外の読み取りはできず汎用性
に欠ける。図6はこの点を考慮して任意の曲線を読み取
ることが可能なように構成されている。即ち、この工程
はΔT側を最小ピッチでピッチ毎に前進させ、その前進
の都度ピクチャーカムの境界位置をセンサのY方向移動
により検出し、これが所定のΔYになったところでΔT
のステップを記録することにより任意の曲線を読み取
り、ピクチャーカムに示されるカム曲線をソフトウエア
カムとして取込み記憶するよう構成される。
【0046】このようにピクチャーカムに示されるカム
曲線に基づいてΔTi の一覧表を構成しコンピュータの
メモリ内に格納したものがソフトウエアカムであり、こ
のソフトウエアカムをカムとしての移動特性で実働させ
るために先に示した図13や図18の装置を用いる。
【0047】この装置を駆動する駆動用プログラムは、
例えば一覧表のうちTi のデータをとり、その数値分だ
けタイマ(例えばプログラムされているソフトウエアタ
イマ)で時間待ちした後、前記一覧表に記録されている
方向指示データに従って正転または逆転のパルスを出力
して機構の駆動装置を作動させる。続いて次のデータT
i+1 に進み、同じ手順で正転または逆転のパルスを出力
する。この工程を繰り返すことによりソフトウエアカム
に沿った動作を機構に行わせる。
【0048】以上の方法により図1に示すピクチャーカ
ムPに基づいて構成されたソフトウエアカムを用いて図
13の機構を駆動させた結果を図7に示す。この図7か
らも明らかなように位置データの特性が図1に示すピク
チャーカムPのカム曲線PLと良く一致していることが
分かる。
【0049】以上に示した如く、本発明はピクチャーカ
ムに示された曲線を、Y軸側に等分割し、等分割した際
のT軸の変動を読み、この変動をソフトウエアカム構成
のためのタイマーの基本データとすることに特徴を有す
るものである。従って本発明装置の具体的構成例は図3
に示すものであるが、もとよりこの構成に限定されるも
のではなく例えば次のような構成であってもよい。
【0050】図8は第2の実施例を示す。この実施例で
は光電センサ7には二つのセンサヘッド7a、7bが設
けられている。この二つのセンサヘッド7a、7bのオ
ン・オフ信号によりピクチャーカムPのカム曲線CLが
両センサヘッド7a、7bの間に位置するよう光電セン
サ7全体の変位およびピクチャーカムPの変位を制御す
ることによりソフトウエアカムを構築する。
【0051】図9は第3の実施例を示す。この実施例で
は投影レンズ13とピントグラス14とが設けられ、ピ
クチャーカムPの一部が投影レンズ13を介してピント
グラス14に投影され、この投影されたピクチャーカム
のカム曲線を一対のセンサヘッド7a、7bが検出する
よう構成されている。この構成ではピントグラス14に
投影されるピクチャーカムの倍率を調整することが可能
となり、この結果一対のセンサヘッド7a、7bの間隔
を調整したのと同様の効果が生じ、各センサヘッドの間
隔を極端に狭めなくとも装置の分解能を高めることがで
き、ソフトウエアカムの構築精度を高めることが可能と
なる。
【0052】図10は第4の実施例を示す。前記実施例
2及び3におけるソフトウエアカムの構築精度が基本的
には一対のセンサヘッドの配置間隔に依存するのに対し
て、本実施例はリニアイメージセンサを用いることによ
り、より高いソフトウエアカムの構築を可能にしてい
る。
【0053】図中符号15はリニアイメージセンサ、1
6は増幅器、17は二値化ユニット、12は制御装置た
るマイクロコンピュータである。ピクチャーカムPは図
3の構成と同様直進テーブル8に載置され、かつこの直
進テーブル8は送りねじ9により駆動され、さらに直進
テーブル8の駆動はインターフェイス6、ドライビング
ユニット18を介して前記マイクロコンピュータ12の
指令により作動するステッピングモータ10により順次
T軸方向に駆動される。
【0054】この装置において、投影レンズ13を介し
てリニアイメージセンサ15に投影されたピクチャーカ
ムPのカム曲線CLに沿うようにリニアイメージセンサ
15とピクチャーカムPとを駆動させることによりソフ
トウエアカムを構築する。但し、このリニアイメージセ
ンサ15の検出領域をカム曲線CLの変位領域よりも大
きく設定しておけば、リニアイメージセンサ15を固定
した状態で必ずカム曲線CLを検出することが可能とな
るから、リニアイメージセンサ15の駆動装置は不要と
なる。この場合にはリニアイメージセンサ15で検出し
たカム曲線CLの位置情報とピクチャーカムPのY軸方
向の駆動情報とによりソフトウエアカムを構築すること
になる。
【0055】図11は前記実施例4の変形例であって、
ピクチャーカムの読み取りに小型のリニアイメージセン
サを用い、線図で表現されたカム曲線を検出するように
構成されている。因みに前記したピクチャーカムではカ
ム曲線が黒色領域(低明度領域)と白色領域(高明度領
域)の境界線として表現されている。
【0056】符号P´はカム曲線を線で表現してあるピ
クチャーカム、CL´は線で表現されたカム曲線であ
る。19はピクチャーカムP´を載置するための直進テ
ーブル、20は直進テーブルを駆動するための送りねじ
である。21はツール駆動ユニットであって駆動軸22
の一端にはツールであるドリル101が、また他端には
小型リニアイメージセンサ23および投影レンズ13が
設けられている。24は前記駆動軸22を駆動させるた
めのディジタルサーボモータ、25は同モータ24のド
ライビングユニット、26はマイクロコンピュータ及び
インターフェイスから成る制御装置である。この装置に
よればピクチャーカムP´のカム曲線CL´に基づいて
直ちにツールを作動させることができるので、ツール動
作の試運転を行い、動作に不具合や不満足な点があった
ならば前記カム曲線CL´を修正することにより迅速に
対応することも可能となる。
【0057】図12は上記した装置によるピクチャーカ
ムの読み取り状態を示す。まずセクション(イ)におい
て、小型リニアイメージセンサ(以下単に「リニアイメ
ージセンサ」と称する)23の感応領域全体のうち斜線
で示す+−ΔY相当寸法部23aの中央にカム曲線CL
´が位置するようになっている。なおこのセクション
(イ)に於ける符号 CL´1 はカム曲線CL´の初期
位置を示す。次にピクチャーカムをT軸方向に対して微
小ステップで移動させる。この際1ステップ毎にリニア
イメージセンサ23のスキャンを行いピクチャーカムの
Y方向位置を検出し、セクション(ロ)のCL´2 に示
すように、カム曲線がプラス、マイナス何れかの方向で
ΔYだけ変位するに至るT軸方向の移動量、即ちT軸の
ステップ数とY軸の方向とを記録する。次の読み取りは
セクション(ハ)で示すようにリニアイメージセンサを
Δだけ移動した位置を起点として上述の動作を行い、こ
れらの動作を順次繰り返すことによりピクチャーカムを
構築する。
【0058】
【発明の効果】以上に示したように、本発明は図形とし
て表示されたピクチャーカムの変位を読み取ることによ
りソフトウエアカムを構築することが可能な装置である
ので、ソフトウエアカムを構築する際に複雑な手順で複
雑な演算をする必要がなくなり、比較的小容量の演算装
置であっても装置として素早くカムの変更に対応するこ
とができる。
【0059】また操作対象である機構の洗練性を得るた
めの試行錯誤過程を極めて効率良く実施することが可能
となり、特にFFAを構成する機構の作動変更等を短時
間で実現でき大きな効果を発揮することができる。
【0060】さらに従来演算不能であったような手作業
による巧妙性等も自動化システムに取り込み自動化する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピクチャーカムの一例を示す図である。
【図2】ピクチャーカムの時間−変位特性を示す線図で
ある。
【図3】ピクチャーカム曲線を再現するためのパルス間
隔の測定システムを示す図である。
【図4】ピクチャーカムの移動とセンサの移動との関係
の変遷を示す図である。
【図5】一方増加型のカム曲線の読込動作を示すフロー
図である。
【図6】任意のカム曲線の読込動作を示すフロー図であ
る。
【図7】ピクチャーカムの読み取りデータから再現した
サーボモータの作動試験結果を示す線図である。
【図8】本発明の第2の実施例を示すセンサ部分を中心
としたピクチャーカム変換装置の斜視部分図である。
【図9】本発明の第3の実施例を示すセンサ部分を中心
としたピクチャーカム変換装置の斜視部分図である。
【図10】本発明の第4の実施例を示すピクチャーカム
変換装置の系統図である。
【図11】本発明の第5の実施例を示すピクチャーカム
変換装置の斜視図である。
【図12】リニアイメージセンサによるカム曲線の検出
状態の変遷を示す図である。
【図13】ソフトウエアカムによるステッピングモータ
駆動実験装置の斜視図である。
【図14】人手によるドリル装置の操作状態を示す概略
図である。
【図15】機械部品たるカムを用いてドリル装置を作動
させるうよう構成した装置の機構図である。
【図16】機械部品たるカムを用いて機構を制御する場
合の制御ブロック図である。
【図17】インフォーメンションカム用いて機構を制御
する場合の制御ブロック図である。
【図18】インフォーメンションカム用いた制御機構を
有するドリル装置の概略図である。
【符号の説明】
2 ベルトコンベヤ 3 サーボモータ 6 インターフェイス盤 7 光電センサ 8 直進テーブル 9 送りねじ 10 ステッピングモータ 12 パーソナルコンピュータ 13 投影レンズ 14 ピントグラス 15 リニアイメージセンサ 21 ツール駆動ユニット 23 小型リニアイメージセンサ 24 デイジタルサーボモータ P ピクチャーカム CL カム曲線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年11月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【図16】
【図1】
【図3】
【図7】
【図8】
【図9】
【図18】
【図2】
【図4】
【図10】
【図15】
【図5】
【図12】
【図17】
【図6】
【図11】
【図13】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピクチャーカムに表示されているカム曲
    線をソフトウエアカムとして取り込み記録する装置であ
    って、ピクチャーカムをT軸方向に駆動する駆動機構
    と、ピクチャーカムに表示されたカム曲線を検出するセ
    ンサと、このセンサをY軸方向に駆動する駆動機構とを
    有し、両駆動機構はその駆動方向が相互に直交するよう
    配置され、ピクチャーカムをT軸方向に駆動しつつ、こ
    の駆動により生じるカム曲線のY軸方向変位が予め設定
    された微小単位変位量ΔYに一致する点を前記センサに
    よって検出し、この間のT軸方向への変位量および前記
    カム曲線の変位方向を制御装置内の記憶領域にソフトウ
    エアカムとして格納するよう構成したことを特徴とする
    ピクチャーカム変換装置。
  2. 【請求項2】 前記ピクチャーカムのカム曲線検出用の
    センサは、その検出動作が常に同一方向に移動中に行わ
    れるよう構成されたことを特徴とする請求項1記載のピ
    クチャーカム変換装置。
  3. 【請求項3】 ピクチャーカムのカム曲線検出用のセン
    サをリニアイメージセンサとしたことを特徴とする請求
    項1または2記載のピクチャーカム変換装置。
  4. 【請求項4】 ピクチャーカムとセンサとの間には投影
    光学系が配置され、投影光学系でカム曲線を拡大、縮小
    することにより分解能が調整可能に構成されたことを特
    徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のピクチャー
    カム変換装置。
  5. 【請求項5】 ピクチャーカムにおけるカム曲線を検出
    するためのリニアイメージセンサ検出領域は、ピクチャ
    ーカムのY軸方向の全変位量をカバーする大きさとする
    ことによりY軸方向の駆動装置を省略したことを特徴と
    する請求項3記載のピクチャーカム変換装置。
  6. 【請求項6】 ピクチャーカムのカム曲線検出用のセン
    サを、制御対象である機構部に直接取り付けることによ
    り、この機構部を直接ソフトウエアカムで駆動するよう
    に構成したことを特徴とする請求項1ないし5の何れか
    に記載のピクチャーカム変換装置。
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